JPH11159875A

JPH11159875A - 給湯装置

Info

Publication number: JPH11159875A
Application number: JP9342058A
Authority: JP
Inventors: Takeo Yamaguchi; 武雄山口
Original assignee: Gastar Co Ltd
Current assignee: Gastar Co Ltd
Priority date: 1997-11-27
Filing date: 1997-11-27
Publication date: 1999-06-15

Abstract

(57)【要約】【課題】給湯回路の異常圧力上昇を確実に防止できる
給湯装置を提供する。【解決手段】給湯回路１０の下流側は、湯張り路４０
を介して風呂追焚回路２０に接続されている。この湯張
り路４０には開閉弁４１が設けられるとともに、この開
閉弁４１を迂回するバイパス路４５が設けられている。
このバイパス路４５に第１逃がし弁５１が設けられてい
る。また、給湯回路１０には第２逃がし弁５２が設けら
れている。第１逃がし弁５１の逃がし圧は第２逃がし弁
５２より低い。風呂追焚時のように、給湯回路１０内の
滞留湯が熱交換部３で加熱されて、給湯回路１０内の圧
力が上昇した時には、第１逃がし弁５１が開いて給湯回
路１０内の圧力を風呂追焚回路２０へと逃がす。この第
１逃がし弁５１が故障した時には、第２逃がし弁５２が
開く。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、給湯回路内の圧
力が高まった時に、これを逃がすことができる給湯装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】給湯装置は、燃焼部と、この燃焼部から
の燃焼熱を受ける熱交換部と、この熱交換部を通る給湯
回路とを備えている。上記給湯回路の上流側が逆止弁を
介して上水道に連なっている場合には、給湯回路に高圧
が発生する。すなわち、給湯栓が閉じられて燃焼が停止
された時、熱交換部に蓄えられた熱が熱交換部内に滞留
している水を加熱する現象、いわゆる後沸き現象が生じ
る。この際、熱交換部内での圧力が高まり上水道側へ逃
げようとするが、上記逆止弁により給湯回路が実質的に
閉鎖系となっているため、給湯回路内が高圧となるので
ある。特に、一缶二水路と称されている追焚機能付き給
湯装置では、逆止弁付きの給湯回路における圧力上昇が
顕著である。この給湯装置では、給湯回路と風呂追焚回
路とが共通の熱交換部を通っており、給湯停止状態で風
呂追焚を行うと、共通の燃焼部から共通の熱交換部に燃
焼熱が付与されるため、給湯回路に滞留している水も一
緒に加熱されてしまうからである。なお、給湯回路が逆
止弁を介在させずに上水道に接続されている場合でも、
給湯栓を瞬時に閉じた時に、給湯回路内にウオーターハ
ンマーと称される高圧が発生することがある。

【０００３】上記のように給湯回路に高圧が発生する
と、給湯回路の各部、特に熱交換器が損傷するおそれが
ある。そこで、従来の給湯装置においては、給湯回路に
ブローバルブと称される逃がし弁を設けている。このブ
ローバルブは、給湯回路内の圧力が所定の逃がし圧にな
ると開弁するようになっており、給湯回路内がこの逃が
し圧以上に高圧になることがなく、給湯回路の各部が損
傷するのを防止することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記ブローバルブは、
長期使用によりその弁口に塵芥等が詰まったり、故障し
て、その機能を果たさなくなる可能性がある。そこで、
給湯回路が高圧になるのを、より一層確実に防止するこ
とが求められている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、燃焼
部と、この燃焼部からの燃焼熱を受ける熱交換部と、こ
の熱交換部を通る給湯回路とを備えた給湯装置におい
て、上記給湯回路または給湯回路に連なる通路に、逃が
し圧が異なる第１，第２の逃がし弁を設けたことを特徴
とする。請求項２の発明は、請求項１に記載の給湯装置
において、上記給湯回路における熱交換部より下流側
が、湯張り路を介して風呂追焚回路に接続され、この湯
張り路に開閉弁が設けられるとともに、この開閉弁を迂
回するバイパス路が設けられ、このバイパス路に上記第
１逃がし弁が設けられ、この第１逃がし弁が、上記風呂
追焚回路側から上記給湯回路側への流れを常時阻止し、
上記給湯回路側の圧力が逃がし圧を越えると開弁して上
記給湯回路側から上記風呂追焚回路側への流れを許容す
るものであり、この第１逃がし弁の逃がし圧が、上記第
２逃がし弁の逃がし圧より低いことを特徴とする。請求
項３の発明は、請求項２に記載の給湯装置において、上
記風呂追焚回路が給湯回路と共通の上記熱交換部を通っ
ていることを特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態をな
す一缶二水路型の追焚機能付き給湯装置について、図１
を参照しながら説明する。この給湯装置は、ケーシング
１の下部と上部に収容された燃焼部２および熱交換部３
と、ケーシング１の底部に連結されたファン４とを備え
ている。燃焼部２に接続されるガス供給路５には、主開
閉弁５ａと比例弁５ｂとが設けられている。このガス供
給路５の下流側は副開閉弁５ｃ，５ｄを介して燃焼部２
に連なっている。これら副開閉弁５ｃ，５ｄの開閉によ
り、燃焼部２の左右いずれか一方の領域での燃焼と、全
域での燃焼を選択できるようになっている。

【０００７】上記熱交換部３には、給湯回路１０と風呂
追焚回路２０が通っている。したがって、上記燃焼部２
と熱交換部３は、給湯と風呂追焚に共通の構成要素とな
っている。上記給湯回路１０は、熱交換部３を通る受熱
管１１と、この受熱管１１の入口端に接続された給水管
１２（上流側，給水側）と、受熱管１１の出口端に接続
された給湯管１３（下流側，給湯側）と、受熱管１１と
並列をなして給水管１２と給湯管１３との間に接続され
たバイパス管１４，１５とを有している。上記給水管１
２の上流側には逆止弁１６が設けられており、給湯管１
３の下流端には給湯栓１７が設けられている。給湯管１
３にはバイパス管１５との接続点より上流側にギアモー
タ駆動式の流量制御弁１８が設けられ、バイパス管１５
にもギアモータ駆動式の流量制御弁１９が設けられてい
る。

【０００８】上記給水管１２には入水温度を検出する温
度センサＴＨ_INが設けられている。受熱管１１のベンド
部には受熱管１１内の湯の温度を検出する温度センサＴ
Ｈ_Bが設けられている。給湯管１３には、熱交換部３の
出口からの湯の温度を検出する温度センサＴＨ_OUTが設
けられ、さらにバイパス管１５との接続点より下流側に
は、バイパス管１４，１５からの水と熱交換部３からの
湯を混合した湯の温度、すなわち出湯温度を検出するた
めの温度センサＴＨ_MIXが設けられている。上記給水管
１２は、バイパス管１５との接続点より下流側にフロー
センサＦＬ１が設けられ、給湯管１３にはバイパス管１
５との接続点より下流側にフローセンサＦＬ２が設けら
れている。

【０００９】上記風呂追焚回路２０は、上記熱交換部３
を通る受熱管２１と、この受熱管２１の入口端と浴槽３
０との間に接続された復路管２２と、受熱管２１の出口
端と浴槽３０との間に接続された往路管２３とを備えて
いる。復路管２２には、浴槽３０の湯の温度を検出する
温度センサＴＨ_FLと水流スイッチ２５と、ポンプ２６と
が設けられている。

【００１０】上記給湯回路１０の給湯管１３と、風呂追
焚回路２０の往路管２２との間には、湯張り路４０（給
湯回路１０に連なる通路）が接続されている。この湯張
り路４０には、電磁開閉弁４１（開閉弁）と浴槽３０の
水位を検出する水位センサ４２が設けられている。

【００１１】次に、本発明の特徴部について説明する。
上記湯張り路４０には、電磁開閉弁４１を迂回するよう
にしてバイパス路４５が設けられている。このバイパス
路４５には、ブローバルブ５１（第１逃がし弁）が設け
られている。このブローバルブ５１は一種の逆止弁であ
り、上流側の圧力（給湯回路１０側の圧力）が所定の開
弁圧（第１逃がし圧）を越えると開弁して、上流側から
下流側（風呂追焚回路２０側）への湯（水）の流れを許
容するが、下流側から上流側への流れを常時阻止するも
のである。

【００１２】さらに、給湯回路１０の給湯管１３にも、
フローセンサＦＬ２と給湯栓１７との間において、同様
の構成をなすブローバルブ５２（第２逃がし弁）が設け
られている。このブローバルブ５２は所定の開弁圧（第
２逃がし圧）を越えると開弁して、給湯管１３から外部
への湯（水）の排出を許容する。上記ブローバルブ５２
の開弁圧は、ブローバルブ５１の開弁圧より高くなって
いる。上記ブローバルブ５１，５２の開弁圧は、上水道
から供給される水の圧力より高いが、給湯回路１０およ
び湯張り路４０の各部を損傷させる可能性のある圧力よ
り低圧に設定されている。

【００１３】上記構成をなす給湯装置は、マイクロコン
ピュータを含む制御手段によって次のように制御され
る。まず、給湯制御について説明する。給湯栓１７の開
によりフローセンサＦＬ１で水流を検出した時に、制御
手段は、これに応答して点火動作を行うとともに主開閉
弁５ａと開閉弁５ｃ（または開閉弁５ｃ，５ｄ）を開い
て燃焼を開始する。そして、フローセンサＦＬ１で検出
された流量と、温度センサＴＨ_IN，Ｔ_OUT，Ｔ_MIXで検出
された温度に基づいて、流量制御弁１８，１９を制御
し、副開閉弁５ｃ，５ｄを開閉制御し、比例弁５ｂの開
度を制御する。これにより、給水管１２からの水は、熱
交換部３で加熱され、給湯管１３においてバイパス管１
４，１５の水と混合し、リモートコントローラからの設
定温度と一致した温度となって、給湯栓１７から排出さ
れる。上記給湯栓１７が閉じられて、フローセンサＦＬ
１で水流を検出しなくなった時には、開閉弁５ａ，５
ｃ，５ｄを閉じて燃焼を停止する。これにより、給湯が
停止される。

【００１４】湯張り時には、電磁開閉弁４１を開くとと
もに、燃焼部２での燃焼を実行する。給水管１２からの
水は熱交換部３で加熱されて湯となり、給湯管１３から
湯張り路４０を経、風呂追焚回路２０を経て浴槽３０に
供給される。浴槽３０の湯が所定水位に達した時に、水
位センサ４２でこれを検出し、この水位検出に応答し
て、上記湯張り制御を停止する。すなわち、電磁開閉弁
４１を閉じるとともに、燃焼部２での燃焼を停止する。

【００１５】風呂追焚時には、ポンプ２６を駆動して、
浴槽３０の湯（水）を復路管２２を経て熱交換部３に送
り、熱交換部３から往路管２３を経て浴槽３０に戻す。
この湯の循環を水流スイッチ２５が検出し、この水流検
出に応答して、燃焼部２での燃焼を実行する。浴槽３０
の湯の温度は温度センサＴ_FLで検出し、この検出温度が
設定温度に達した時に、燃焼部２での燃焼を停止すると
ともに、ポンプ２６の駆動を停止する。

【００１６】上記風呂追焚時において、給湯回路１０で
は水の流れは生じておらず、受熱管１１に滞留している
水が、加熱される。この滞留湯の温度は温度センサＴＨ
_Bで検出され、この検出温度が閾温度を越えた時には燃
焼を一時停止して、滞留湯の沸騰が生じるのを防止して
いる。しかし、このような制御をしていても滞留湯の温
度上昇に伴う膨張や、局所的に沸騰によって、受熱管１
１内の圧力が上昇しようとする。この際、給湯管１７が
閉じられ、湯張り路４０の電磁開閉弁４１も閉じられ、
給水管１２に逆止弁１６が設けられていて、給水回路１
０は閉鎖系になっているため、上記受熱管１１内の圧力
を逃がすことができず、給湯回路１０内の圧力が上昇す
る。

【００１７】しかし、上記給湯回路１０の圧力が上昇し
てブローバルブ５１の開弁圧を越えると、ブローバルブ
５１が開弁し、給湯回路１０内の圧力がバイパス路４５
を介して風呂追焚回路２０側へ逃げる。換言すれば、給
湯回路１０内の湯（水）の一部が風呂追焚回路２０へと
流れる。したがって、給湯回路１０内が異常な高圧にな
らず、給湯回路１０の各部に損傷が発生するのを防止す
ることができる。しかも、ブローバルブ５１を通過した
湯（水）は、風呂追焚回路２０に流入して、排水路が完
備してある浴室に排水することができる。したがって、
給湯回路１０の外部に漏れることがないので、給湯装置
が故障しているかのような無用の心配を抱かせるおそれ
がなく、また、漏れ出た水によって、給湯回路１０の外
部に配置された構成要素が腐食されることもない。さら
に、ブローバルブ５１から高温の蒸気が逃げることがあ
っても、この蒸気は風呂追焚回路２０を通る過程で冷や
されるため、この蒸気が外部に噴出されるのを防止する
ことができる。

【００１８】なお、風呂追焚時のみならず、給湯停止後
の後沸きや、給湯栓１７を瞬時に閉じた時のウオータハ
ンマー等によっても、給湯回路１０内の圧力が上昇する
が、この場合にも、ブローバルブ５１の開弁によって、
異常高圧となるのを防止することができる。

【００１９】上記ブローバルブ５１は、風呂追焚の最中
や，給湯停止直後等において、頻繁に開くため、長期に
わたって使用すると、このブローバルブ５１を流れる水
に含まれる塵埃により弁口が塞がれたり、故障すること
がある。この場合には、ブローバルブ５１を介しての圧
力逃がしが不可能になり、給湯回路１０内の圧力はブロ
ーバルブ５１の開弁圧を越えて上昇する。しかし、この
給湯回路１０内の圧力がもう一つのブローバルブ５２の
開弁圧を越えると、このブローバルブ５２が開いて圧力
を外部に逃がすので、異常高圧になるのを防止すること
ができる。上記ブローバルブ５２は、上記ブローバルブ
５１が故障する前は、開き動作を行うことがなく、ブロ
ーバルブ５１に比べて故障する可能性は非常に低い。そ
のため、ブローバルブ５１の故障時に確実に逃がし動作
を行うことができる。

【００２０】なお、この発明は、上記の実施の形態に限
定されるものでなく、適宜設計変更可能である。例え
ば、２つのブローバルブ５１，５２とも、湯張り路４０
に設けてもよい。すなわち、湯張り路４０に、電磁開閉
弁４１を迂回するようにしてバイパス路４５と並列をな
す他のバイパス路を設け、バイパス路４５に一方のブロ
ーバルブ５１を設け、当該他のバイパス路に他方のブロ
ーバルブ５２を設ける。また、ブローバルブ５１，５２
とも給湯管１３に設けてもよい。さらに、ブローバルブ
５１，５２は、給湯回路のいずれの箇所（但し熱交換部
３またはその近傍を除く）に設けてもよく、湯張り路４
０において、開閉弁４１の上流側に設けてもよい。

【００２１】本発明は、給湯用および追焚用の熱交換
器，燃焼部がそれぞれ別々である二缶二水路型の給湯装
置にも適用することができる。さらに、給水管１２に逆
止弁が設けられていない給湯装置にも用いることができ
る。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
よれば、給湯回路の圧力が上昇した時には、この第１逃
がし弁で逃がすことができ、給湯回路の各部の損傷を防
止することができる。そして、長期使用によりこの第１
逃がし弁の弁口が詰まったり、故障した場合には、この
第１逃がし弁より逃がし圧が高い第２逃がし弁で圧力を
逃がすので、給湯回路に異常圧力が発生するのを確実に
防止することができる。しかも、第２逃がし弁は、第１
逃がし弁が故障する前は、開き動作を行うことがなく、
第１逃がし弁に比べて故障する可能性は非常に低い。そ
のため、第１逃がし弁の故障時に確実に逃がし動作を行
うことができる。請求項２の発明によれば、第１逃がし
弁からの圧力逃がしに伴い、給湯回路からの湯水が追焚
回路へ流れるようにしており、排水路が完備してある浴
室に排水することができる。したがって、給湯装置が故
障しているかのような無用の心配を抱かせたり、給湯回
路の外部に配置された構成要素が排出された湯水によっ
て腐食されるのを防止することができる。また、第１逃
がし弁から高温の蒸気が逃げることがあっても、この蒸
気は追焚回路を通る過程で冷やされるため、この蒸気が
外部に噴出されるのを防止することができる。請求項３
の発明によれば、一缶二水路型に適用することにより、
風呂追焚時の給湯回路内の圧力の異常上昇を防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施の形態をなす一缶二水路型の
追焚機能付き給湯装置の概略構成図である。

【符号の説明】

１０給湯回路２０風呂追焚回路４０湯張り路（給湯回路に連なる通路）４１開閉弁４５バイパス路５１ブローバルブ（第１逃がし弁）５２ブローバルブ（第２逃がし弁）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】燃焼部と、この燃焼部からの燃焼熱を受
ける熱交換部と、この熱交換部を通る給湯回路とを備え
た給湯装置において、上記給湯回路または給湯回路に連なる通路に、逃がし圧
が異なる第１，第２の逃がし弁を設けたことを特徴とす
る給湯装置。
【請求項２】上記給湯回路における熱交換部より下流
側が、湯張り路を介して風呂追焚回路に接続され、この
湯張り路に開閉弁が設けられるとともに、この開閉弁を
迂回するバイパス路が設けられ、このバイパス路に上記
第１逃がし弁が設けられ、この第１逃がし弁が、上記風
呂追焚回路側から上記給湯回路側への流れを常時阻止
し、上記給湯回路側の圧力が逃がし圧を越えると開弁し
て上記給湯回路側から上記風呂追焚回路側への流れを許
容するものであり、この第１逃がし弁の逃がし圧が、上
記第２逃がし弁の逃がし圧より低いことを特徴とする請
求項１に記載の給湯装置。
【請求項３】上記風呂追焚回路が給湯回路と共通の上
記熱交換部を通っていることを特徴とする請求項２に記
載の給湯装置。