JP3584560B2 - 風呂自動給湯機能付給湯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風呂自動給湯機能を備えた風呂自動給湯機能付給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱交換缶体で熱交換加熱された温水を、給湯回路から風呂自動給湯管を介して風呂追い焚き循環回路に落とし込み、浴槽へ導入することができるようにした風呂自動給湯機能付給湯装置が提供されている。前記の風呂自動給湯運転においては、リモコン等によって予め設定した温度で、予め設定された流量が浴槽へ自動給湯されることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来の風呂自動給湯機能付給湯装置においては、風呂自動給湯運転中に、風呂自動給湯温度が何らかの故障等により、温水温度が設定温度よりもかなり高温になった場合でも、特別な処置動作を行う構成とはなっておらず、そのまま設定された風呂自動給湯流量に達するまで落とし込みがなされていた。
【0004】
そこで本発明は、上記従来装置の問題を解消し、風呂自動給湯運転中に風呂自動給湯温度が設定温度をかなり上回る高温になった場合には、その状況に応じてそれ以上の風呂自動給湯運転を停止し、安全を期することができる風呂自動給湯機能付給湯装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の風呂自動給湯機能付給湯装置は、上水道からの水を熱交換缶体に導いて熱交換加熱し、これを給湯回路に出湯した後、風呂自動給湯管を介して自動的に風呂追い焚き循環回路に落とし込み、浴槽へ導入することができるようにした風呂自動給湯機能付給湯装置であって、前記給湯回路に設けられた給湯温度センサ若しくは前記風呂追い焚き循環回路に設けられた風呂温度センサの何れかが、風呂自動給湯中に、設定温度よりも一定温度以上高い温度を、一定量以上の流量が流れる間、継続して検出した場合には、風呂自動給湯運転を停止させ、異常表示を行わせる制御部を設けたことを特徴としている。
【0006】
上記本発明の特徴において、風呂自動給湯運転がリモコン等からの指令により制御部によって開始せられると、上水道等からの水が熱交換缶体を通って熱交換加熱され、給湯回路に出湯される。そして給湯回路から更に風呂自動給湯管を通って風呂追い焚き循環回路に落とし込まれ、その風呂追い焚き循環回路から浴槽に導入される。
風呂自動給湯運転中においては、リモコン等によって風呂自動給湯温度が設定されると、該風呂自動給湯設定温度に基づいて熱交換缶体からの出湯温度が設定され、熱交換缶体から出湯された温水に混水され、或いは混水されることなく、給湯回路、風呂自動給湯管を通って、風呂追い焚き循環回路に落とし込まれ、浴槽へ導入される。そして浴槽へ導入される前に、前記給湯回路に設けられた給湯温度センサでそこを通る温水温度が検出され、また風呂追い焚き循環回路に設けられた風呂温度センサでそこを通る温水温度が検出される。また風呂自動給湯管に設けられた流量センサによって風呂自動給湯される流量が検出される。前記給湯温度センサは給湯回路の途中に混水手段がある場合には、それよりも下流に設けられることになる。
制御部は風呂自動給湯運転中、給湯温度センサが検出する温水温度と風呂追い焚き循環回路に設けられた風呂温度センサが検出する温水温度との両方を監視し、給湯温度センサが検出する温度或いは前記風呂温度センサが検出する温度が風呂自動給湯設定温度よりも一定温度以上高い場合には、その状態が一定量以上の流量が流れる間継続するか否かを更に監視し、継続する場合には風呂自動給湯運転を停止させ、風呂自動給湯運転の異常表示を行わせる。
上記において、風呂自動給湯設定温度よりも一定温度以上高いという場合の「一定温度」は、風呂自動給湯設定温度に対する誤差的温度、例えば2〜3℃を越える温度をいい、例えば5℃以上の温度を持って前記「一定温度」とすることができる。
また上記において、一定量以上の流量が流れる間という場合の「一定量」は、例えば数リットル以上の値を設定することができるが、装置の規模や種類に応じて設定することができる。流量の検出は風呂自動給湯管に設けられた流量センサを兼用することができる。
上記において異常表示はリモコン等の表示部に表示させることができる。
上記本発明の特徴によれば、風呂自動給湯運転中に給湯温度センサの検出温度若しくは風呂温度センサの検出温度の何れか一方でも、風呂自動給湯設定温度より一定温度以上高くなっている場合を条件としているので、一方の温度センサが故障しているような場合でも、故障していない方の温度センサが確実に風呂自動給湯の異常を検出して運転の停止、異常表示を行うことができる。しかも給湯温度センサや風呂温度センサは既存設備であるので、特別の温度センサを付加する必要がない。
更に上記特徴においては、一定量以上の流量が流れる間継続することを条件としているので、誤動作を防止することができる。また風呂自動給湯管に設けられる既存の流量センサを利用することができるので、タイマー等を特別に設備する必要がない。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて説明する。
図1は本発明の風呂自動給湯機能付給湯装置の実施形態例を示す1缶2回路式給湯装置の全体構成図で、図2は制御部による風呂自動給湯運転の制御機構を示すフローチャートである。
【0008】
図1に沿って1缶2回路式給湯装置の全体構成を説明する。符号10は1缶2回路式の熱交換缶体で、1つの送風ファン11と1つのバーナ12を備えている。バーナ12は燃料の噴霧ノズル12a 、点火器12b 等を備えている。前記噴霧ノズル12a には燃料が供給ポンプ12c により、供給制御弁12d を介して供給される。
熱交換缶体10内の上部空間には風呂追い焚き循環回路20の熱交換部20a と給湯回路40の熱交換部40a が配置されている。
前記風呂追い焚き循環回路20は、図示しない浴槽からの浴槽水を熱交換缶体10へ搬送するための風呂戻り管21と、熱交換加熱された湯を熱交換缶体10から浴槽へ搬送するための風呂往き管22とからなる。
前記風呂戻り管21には浴槽水位を検出する圧力センサ31、循環用ポンプ32、水流スイッチ33、風呂温度センサ34が設けられ、また風呂戻り管21から風呂往き管22へは三方弁23を介してバイパス24が設けられている。
前記給湯回路40は上水道からの水を熱交換缶体10に搬送する入水管41と、熱交換缶体10で加熱された温水を出湯する出湯管42を有し、出湯管42は更に一般給湯管43と風呂自動給湯管44とに分岐して延設されている。
前記入水管41には水量センサ51、入水温度センサ52が設けられ、出湯管42には出湯温度センサ53が設けられている。また入水管41からは比例調節弁45を介してバイパス46が設けられ、混水ができるようにされている。そして該バイパス46の合流点よりも下流側に水量調節弁54と給湯温度センサ55が設けられている。
前記一般給湯管43の末端には一般給湯カラン43a が設けられ、また前記風呂自動給湯管44は流量センサ44b を有する落とし込み弁ユニット44a を介して前記風呂追い焚き循環回路20の風呂戻り管21に接続し、風呂自動給湯運転ができるようにしている。
70は制御部で、装置各部に設けられたセンサ類からの情報を受け、また図示しないリモコンからの指令を受けて、内蔵のソフトウエアに基づき演算、判定し、所定の指令を装置各部に出力する。
【0009】
上記制御部70による風呂自動給湯運転の制御機構を、図2も参照して説明する。今、図示しないリモコン等により風呂自動給湯運転のスイッチがオンされる(ステップS1でイエス)と、制御部70は落とし込み弁ユニット44a の電磁弁を開放(ステップS2)する。これによって上水道からの水が入水管41を通って供給され、水量センサ51がバーナ12の最低作動水量以上を検出すると、制御部70はバーナ12の燃焼を開始し、出湯を開始させる。そして通常動作として、制御部70は風呂追い焚き循環回路20の風呂温度センサ34の検出する温度が風呂自動給湯設定温度になるように前記バーナ12の燃焼を制御し、また前記比例制御弁45を制御する。
一方、風呂自動給湯運転の開始後、制御部70は流量センサ44b からの情報によって一定量の初期流量が自動給湯されたことが確認されると(ステップS3でイエス)、制御部70は、給湯温度センサ55若しくは風呂温度センサ34が風呂自動給湯設定温度より一定温度以上高い温度を検出するか否かを監視し(ステップS4)、前記何れかのセンサ55、34が前記一定温度以上を検出しない場合(ステップS4でノー)には、風呂自動給湯設定流量が流量センサ44b で検出されるのを待って落とし込み弁ユニット44a の電磁弁を閉止し、運転を終了する(ステップS5でイエス、スッテップS6)。
一方、前ステップS4において給湯温度センサ55若しくは風呂温度センサ34が風呂自動給湯設定温度より一定温度以上高い温度を検出している場合には(ステップS4でイエス)、更に流量センサ44b により流量を検出して、前記一定温度以上の高い温度を一定流量が流れる間継続して検出しているかを監視し(ステップS7)、一定流量が流れる間以上継続している場合(ステップS7でイエス)には、その時点で制御部70は風呂自動給湯運転を停止させることで安全動作を行わせると共に風呂自動給湯運転の異常表示を行わせる(ステップS8)。
【0010】
上記ステップS4において、一定温度以上とは、実際には7℃とすることができるが、風呂自動給湯設定温度に対する測定誤差や制御の誤差的温度、例えば2〜3℃を越える温度をいい、例えば5℃以上の温度を持って前記「一定温度」とすることができる。またステップS4において、一定温度以上とする代わりに、絶対温度として通常の浴槽設定温度(38℃〜43℃程度)よりもかなり高い温度、例えば55℃以上を検出することを条件としてもよい。
また上記において、一定量以上の流量が流れる間という場合の「一定量」は、例えば数リットル以上の値を設定することができるが、装置の規模や種類に応じて設定することができる。
上記において異常表示はリモコン等の表示部に表示させることができる。
【0011】
【発明の効果】
本発明は以上の構成よりなり、請求項1に記載の風呂自動給湯機能付給湯装置によれば、風呂自動給湯運転中に給湯温度センサの検出温度若しくは風呂温度センサの検出温度の何れか一方でも、風呂自動給湯設定温度より一定温度以上高くなっている場合を条件としているので、一方の温度センサが故障しているような場合でも、故障していない方の温度センサが確実に風呂自動給湯の異常を検出して運転の停止、異常表示を行うことができる。しかも給湯温度センサや風呂温度センサは既存設備であるので、特別の温度センサを付加する必要がない。
更に上記特徴においては、一定量以上の流量が流れる間継続することを条件としているので、誤動作による運転停止や異常表示を予防することができる。また風呂自動給湯管に設けられる既存の流量センサを利用することができるので、タイマー等を特別に設備する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の風呂自動給湯機能付給湯装置の実施形態例を示す1缶2回路式給湯装置の全体構成図である。
【図2】制御部による風呂自動給湯運転の制御機構を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 熱交換缶体
12 バーナ
20 風呂追い焚き循環回路
34 風呂温度センサ
40 給湯回路
44 風呂自動給湯管
44b 流量センサ
55 給湯温度センサ
70 制御部

Claims (1)

  1. 上水道からの水を熱交換缶体に導いて熱交換加熱し、これを給湯回路に出湯した後、風呂自動給湯管を介して自動的に風呂追い焚き循環回路に落とし込み、浴槽へ導入することができるようにした風呂自動給湯機能付給湯装置であって、前記給湯回路に設けられた給湯温度センサ若しくは前記風呂追い焚き循環回路に設けられた風呂温度センサの何れかが、風呂自動給湯中に、設定温度よりも一定温度以上高い温度を、一定量以上の流量が流れる間、継続して検出した場合には、風呂自動給湯運転を停止させ、異常表示を行わせる制御部を設けたことを特徴とする風呂自動給湯機能付給湯装置。
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