JPH11159405A - Egrバルブの制御装置 - Google Patents

Egrバルブの制御装置

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JPH11159405A
JPH11159405A JP9326142A JP32614297A JPH11159405A JP H11159405 A JPH11159405 A JP H11159405A JP 9326142 A JP9326142 A JP 9326142A JP 32614297 A JP32614297 A JP 32614297A JP H11159405 A JPH11159405 A JP H11159405A
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JP
Japan
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motor
valve
egr valve
closing
torque
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JP9326142A
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English (en)
Inventor
Osamu Fujita
治 藤田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combustion Of Fluid Fuel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 EGRバルブの開度を高い分解能をもって高
精度に制御可能とし、かつバルブの完全な閉成を補償し
た上、EGRバルブを閉成させるときにバルブに生じる
衝撃力、およびバルブ駆動用モータの作動範囲を規制す
るストッパに生じる衝撃力を小さく抑えて、バルブの磨
耗およびストッパの破損を防止すること。 【解決手段】 付勢手段によるリターントルクと直流モ
ータ20のモータトルクとのバランスによりバルブを開
閉させるトルクバランス駆動方式を採用した上、直流モ
ータ20とバルブとの間の動力伝達系中に所定の遊びを
形成し、さらにEGRバルブを閉成させるときに、動力
伝達系中の遊びが略半分形成されるときの直流モータ2
0の動作位置をEGRバルブの目標開閉位置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガスの再循環
系中に備わるEGR(Exhaust GasReci
rculation)バルブの制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のEGRバルブの制御装置
としては、例えば、特開平7−332168号公報に記
載のものが知られている。
【0003】かかる制御装置は、PM型などのステッピ
ングモータによってEGRバルブを開閉制御するように
なっており、そのステッピングモータをステップ角単位
で制御することにより、EGRバルブの開度が調整され
る。また、ステッピングモータの回転力をバルブ開閉力
としてEGRバルブに伝達するための動力伝達機構は、
その伝達系中に遊びがない構成となっている。そのた
め、EGRバルブの閉成位置とステッピングモータのロ
ータ原点とを一致させるために、EGRバルブのバルブ
ボディとステッピングモータのモータケースとの結合部
分に種々の厚さのスペーサを介在させて、EGRバルブ
のボディとステッピングモータのボディとの結合間隔を
いわゆるシム調整するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ステッピングモータを用いた従来の制御装置は、ステッ
ピングモータのステップ角単位でしかEGRバルブの開
度を制御することができないため、EGRバルブの調整
開度の分解能に限界があった。さらに、ステッピングモ
ータのオープン制御においては、脱調現象が生じること
があるため応答性にも限界があり、また一度脱調した場
合には、制御量に誤差が発生したままとなるため信頼性
が悪化するという問題があった。
【0005】また、EGRバルブの閉成位置とステッピ
ングモータのロータ原点とを一致させるべく、EGRバ
ルブのボディとステッピングモータのボディとの結合間
隔をシム調整する作業はきわめて面倒である。しかも、
EGRバルブのバルブとシートなどの磨耗によってEG
Rバルブの閉成位置が経時的に変化した場合に、EGR
バルブの開成位置とステッピングモータのロータ原点と
がずれてしまい、バルブが完全に閉成できず、EGRバ
ルブの正確な開閉制御ができなくなるという問題があっ
た。
【0006】本発明の目的は、EGRバルブの開度を高
い分解能をもって高精度に制御可能とし、かつバルブの
完全な閉成を補償した上、EGRバルブを閉成させると
きにバルブに生じる衝撃力、およびバルブ駆動用モータ
の作動範囲を規制するストッパに生じる衝撃力を小さく
抑えて、バルブの磨耗およびストッパの破損を防止する
ことができるEGRバルブの制御装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、付勢手段によってEGRバルブの閉方向に所定のリ
ターントルクが付与され、かつ直流モータによってEG
Rバルブの開方向に可変のモータトルクが付与され、そ
れらのトルクバランスにより開閉されるEGRバルブの
制御装置であって、前記直流モータのモータトルクを前
記EGRバルブに伝達し、かつ前記EGRバルブの閉成
時に所定量の遊びを形成する動力伝達系と、前記直流モ
ータの動作位置を検出する検出手段と、前記EGRバル
ブの目標開閉位置に対応する前記直流モータの動作位置
と、前記検出手段によって検出される前記直流モータの
動作位置との偏差を基にして、前記直流モータをフィー
ドバック制御するフィードバック制御系と、前記遊びが
略半分形成されるときの前記直流モータの動作位置を変
更目標位置として設定する変更目標位置設定手段と、前
記EGRバルブを閉成させるときに、前記EGRバルブ
の目標開閉位置に対応する前記直流モータの動作位置を
前記変更目標位置に変更する変更手段とを備えたことを
特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記直流モータのモータトルクを漸次変化させる初
期動作制御手段と、前記初期動作制御手段によって漸次
変化される前記直流モータのモータトルクと、前記検出
手段によって検出される前記直流モータの動作位置の変
化との関係から、前記遊びを形成するときの前記直流モ
ータの動作範囲を求める演算手段とを備え、前記変更目
標位置設定手段は、前記演算手段によって求められた前
記直流モータの動作範囲中の位置を前記変更目標位置と
して設定することを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2において、前記フィードバック制御系は、前記EGR
バルブの目標開閉位置に対応する前記直流モータの動作
位置と、前記検出手段によって検出される前記直流モー
タの動作位置との偏差を基にして、前記直流モータをP
ID制御する制御部と、前記EGRバルブを閉成させる
ときに、前記変更目標位置と前記検出手段によって検出
される前記直流モータの動作位置との偏差が所定の許容
範囲内に収まった時点にて、前記フィードバック制御系
のIゲインをクリアするIゲインクリア手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1から3
のいずれかにおいて、前記EGRバルブを閉成させると
きに、前記検出手段によって検出される前記直流モータ
の動作位置が前記変更目標位置に達した時点にて、直流
モータへの電力の供給を停止する電力供給停止手段を備
えたことを特徴とする。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1から4
のいずれにおいて、前記フィードバック制御系は前記直
流モータをチョッパ制御するものであることを特徴とす
る。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項1から5
のいずれかにおいて、前記動力伝達系は、前記EGRバ
ルブに連結され、一方向に押されることによって前記E
GRバルブを開くバルブシャフトと、前記直流モータの
動作量に応じて直線移動され、かつ前記EGRバルブの
閉成時に前記バルブシャフトと所定の遊び間隔をおいて
対向し、前記直流モータのモータトルクの増大に伴い、
前記バルブシャフトに当接してから該バルブシャフトを
一方向に押すモータシャフトとを有することを特徴とす
る。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項1から6
のいずれかにおいて、前記フィードバック制御系は、前
記直流モータの他方向の通電によって前記EGRバルブ
の開閉方向の一方向にも可変のモータトルクを付与可能
であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】(第1の実施形態) A.「EGRバルブの構成」 図1から図8は、本発明の第1の実施形態を説明するた
めの図である。まず、EGRバルブの構成を図1により
説明する。
【0016】図1において1は、排気ガスの再循環系中
に介在する排ガス通路が内部に形成されたバルブボディ
であり、バルブ11が図のように上動してシート12に
接することによって排気ガス通路が閉じられ、バルブ1
1が下動してシート12から離れることによって排気ガ
ス通路が開かれる。2は直流モータ20を内蔵するモー
タケースである。モータ20において、21はコイル2
2が巻回されたロータ、23はマグネット24を備えた
ヨークであり、ロータ21の中央には、上下のシャフト
部25A、25Bを結合したロータシャフト25が構成
されている。上側のシャフト部25Aは、ベアリング2
6によってモータケース2に回転自在に支持され、下側
のシャフト部25Bは、ベアリング27によってバルブ
ボディ1に回転自在に支持されている。ロータ21の上
端にはコミュテータ28が取り付けられ、このコミュテ
ータ28に対して、モータケース2側に備えられたモー
タブラシ29がブラシスプリング30によって押し付け
られている。
【0017】40は、ロータ21の回動位置を検出する
ためのポジションセンサであり、本例の場合は、ロータ
21の回動位置に応じて抵抗値が変化する形式となって
いる。すなわち、モータケース2側に取り付けられた抵
抗体41と、ロータシャフト25に取り付けられかつブ
ラシ42を備えたブラシプレート43とを有し、ロータ
21の回動位置に応じて、ブラシ42が抵抗体41上を
摺接するようになっている。このポジションセンサ40
とモータブラシ29は、コネクター端子3によって後述
する制御装置に接続される。
【0018】ロータシャフト25の内部にはモータシャ
フト31が螺合されており、そのモータシャフト31
は、ボディ1側のガイドブッシュ13によって回り止め
されている。したがって、ロータ21の回動量に応じて
モータシャフト31が上下動することになる。また、ロ
ータシャフト25にはストッパープレート31が取り付
けられており、そのストッパープレート31の外周部
と、モータケース2の内周面に形成されたストッパー部
2Aとの当接によって、ロータ21の回動範囲が規制さ
れるようになっている。32は渦巻きばねであり、その
内側端部32Aはストッパープレート31に取り付けら
れ、その外側端部32Bはモータケース2の内側に取り
付けられている。この渦巻きばね32はロータ21を一
方向に付勢し、モータ20が駆動されていないときは、
ストッパープレート31とストッパー部2Aとによって
規制される一方向の回動限位置にロータ21を保持す
る。ロータ21が一方向の回動限位置にあるときは、モ
ータシャフト31が図1のような上方限位置まで移動す
る。ロータ21が他方向に回転駆動されたときは、モー
タシャフト31が下方に移動することになる。
【0019】モータシャフト31の下端は、下端にバル
ブ11が取り付けられたバルブシャフト14の上端と対
向する。そのバルブシャフト14の中間部は、ガイドシ
ール15とガイドプレート16によってバルブボディ1
に上下動自在にガイドされている。17はガイドシール
カバーである。モータシャフト14の上端に取り付けら
れたスプリングシート18とバルブボディ1との間に
は、シャフト14を上方つまりバルブ11の閉動方向に
付勢するためのコイルスプリング19が介在されてい
る。
【0020】B.「駆動方式」 このように構成されたEGRバルブは、いわゆるトルク
バランス方式により駆動される。
【0021】すなわち、EGRバルブに対し、付勢手段
としてのコイルスプリング19によってバルブ11の閉
動方向に所定のリターントルクを付与し、かつ直流モー
タ20の一方向の通電によってバルブ11の開動方向に
可変のモータトルクを付与し、それらのトルクバランス
によりバルブ11が開閉制御される。モータトルクは、
ロータ21の回転量に応じて上下動するモータシャフト
31がバルブシャフト14を下方に押すことによって、
バルブ11に伝達される。このようにモータトルクをバ
ルブ11に伝達する動力伝達系においては、図1のよう
なバルブ11の閉成時に、バルブシャフト14とモータ
シャフト31との間に所定の間隔の遊びSが形成され
る。すなわち、図1のように、コイルスプリング19に
よってバルブ11が閉成位置に保持され、かつ渦巻きば
ね32によって、ロータ21が一方の回動限位置にまで
回動されてモータシャフト31が上方限位置にて保持さ
れているときに、それらのシャフト11、31の対向面
間に遊びSが形成される。
【0022】このようなトルクバランスの駆動方式の場
合は、直流モータ20の発生トルクを連続的に制御し
て、バルブ11の調整開度の分解能を理論上無限に小さ
くすることができる。また直流モータ20は、ステッピ
ングモータのような脱調現象による制御誤差が発生せ
ず、その分、ステッピングモータを用いた場合に比して
応答性を上げることができて、信頼性も向上する。され
らに、動力伝達系中のバルブシャフト14とモータシャ
フト31との間に、所定の間隔の遊びSを形成したとこ
とにより、バルブ11およびシート12などに磨耗が生
じたとしてもバルブ11の完全な閉成が補償されること
になる。遊びSの間隔は、それらの磨耗を考慮して例え
ば0.2mm程度に設定する。
【0023】このような構成のEGRバルブの作動特性
は、図4のようのヒステリシスをもつことになる。図4
中の横軸は直流モータ20の駆動デューティー、縦軸
は、ロータ21の回動位置に対応するポジションセンサ
40のセンサ出力値(電圧)である。またS1は、ロー
タ21が一方の回動限位置にあるときのセンサ出力値で
あり、以下、この時点におけるモータシャフト31の位
置を「ロータ原点」という。またS2は、モータシャフ
ト31をロータ原点S1から遊びS分だけ下動させたと
き、つまりバルブ11が開き始めるときのセンサ出力値
であり、以下、この時点におけるモータシャフト31の
位置を「バルブ原点」という。
【0024】また、図4中のラインA、A′、B、
B′、C、C′、D、D′、E、E′上の制御エリアに
おけるEGRバルブの動作は次のとおりである。
【0025】(ラインA上の制御エリア)渦巻きばね3
2のセットトルクのため、ロータ21は動かない。この
とき、ロータ21は、渦巻きばね32のセットトルクに
よって一方の回動限位置に止められており、モータシャ
フト31とバルブシャフト14との間には所定の遊びS
が形成されている。
【0026】(ラインB上の制御エリア)P1時点から
モータトルクが渦巻きばね32のセットトルクを上回
り、ロータ21が回動し、それに伴ってモータシャフト
31が下動する。
【0027】(ラインC上の制御エリア)P2時点から
モータシャフト31がバルブシャフト14に突き当たる
ものの、コイルスプリング19のリターントルクのため
にロータ21の回動が止められる。
【0028】(ラインD上の制御エリア)P3時点から
モータトルクがコイルスプリング19のリターントルク
を上回り、ロータ21が回動し、それに伴ってモータシ
ャフト31が下動する。このラインD上にて、バルブ1
1が開動制御されることになる。
【0029】(ラインE上の制御エリア)P4時点から
ロータ21の他方向の回動がストッパー(ストッパープ
レート31、ストッパー部2A)により規制され、モー
タトルクが増大してもロータ21は回動しない。
【0030】(ラインE′上の制御エリア)ロータ軸受
部(ベアリング26、27の部分など)、ブラシ29、
ポジションセンサ40などの接触部にフリクションがあ
るため、モータトルクを減少させてもロータ21は戻ら
ない。
【0031】(ラインD′、C′、B′、A′上の制御
エリア)ラインD、C、B、Aをフリクション分スライ
ドさせたかたちとして現れる。ラインD′上にて、バル
ブ11が閉動制御されることになる。
【0032】バルブ11の開閉動作時のラインD、D′
は、コイルスプリング19のばね定数により傾きKが変
化し、そのセットトルクの大きさにより図4中の左右に
シフトする。
【0033】C.「制御装置」 図2は、制御装置全体の概略構成図であり、マイクロコ
ンピュータ形態の制御部50によってモータ20をチョ
ッパ制御する。すなわち、モータ20に加える電圧を一
定周期でオン、オフさせ、その1周期当たりのオン時間
とオフ時間の比(駆動デューティ)に応じたPWM信号
によりFET(電解効果トランジスタ)51をスイッチ
動作させて、モータ20に加える平均駆動電圧を制御す
るようになっている。
【0034】52はバッテリー、53はツェナーダイオ
ード、54はダイオードであり、モータ20に流れる電
流は一方向にのみとされている。55は制御部50とF
ET51との間のインターフェース、56は制御部50
の駆動電圧(5V)を確保するためのレギュレータであ
る。
【0035】制御部50には、クランク角センサ等の運
転状態量センサ57からの検出信号と、ポジションセン
サ40からの検出信号が入力される。58、59はイン
ターフェースである。本例のポジションセンサ40は、
定電圧(5V)が印加される抵抗体41上にて移動する
可動接点部としてのブラシ42を備えており、そのブラ
シ42がロータ21の回動に伴って移動することによ
り、そのブラシ42から、ロータ21の回動位置に応じ
た電圧が検出信号として出力される。60は、抵抗体4
1に定電圧を印加するための電圧供給部である。
【0036】図3は、制御部50によって構成される制
御系を説明するための概略のブロック図である。
【0037】図3において61は、運転状態量センサ5
7の検出信号に基づいてEGRバルブの最適な開閉位置
を求めるための目標位置演算部であり、目標位置に対応
する電圧(以下、「目標値」という)を出力する。この
演算部61には、変更目標位置設定手段61Aと変更手
段61Bが備えられており、これらによって、EGRバ
ルブを閉成(全閉)させるときの目標値が後述するよう
に変更される。62は、ポジションセンサ40の検出信
号をA/D変換する変換部であり、EGRバルブの現在
の開閉位置に対応する電圧(以下、「現在値」という)
を出力する。これらの目標値と現在値の偏差に基づい
て、PID制御量演算部63が比例成分(P成分)、積
分成分(I成分)、微分成分(D成分)を合わせたPI
D制御量(電圧)を演算して出力する。そのPID制御
量は、駆動デューティー演算部64によって直流モータ
20の駆動デューティー(PID制御用駆動デューティ
ー)に変換される。その演算部64は、前述した図4の
リターントルクによる作動特性の傾きKを考慮して
{(PID制御量)/K}の補正を加え、リターントル
クによる作動特性の影響を小さくする。
【0038】また、PID制御量演算部63には、目標
値と現在値の偏差が所定の許容範囲内Lに収まったとき
に、Iゲイン(積分ゲイン)を強制的にクリアして
“0”とするIゲインクリア手段63Aが構成されてい
る。許容範囲Lは、図6のようにEGRバルブの目標開
閉位置をTPとしたときに、許容できる開方向および閉
方向のずれ分の範囲に対応する大きさに設定されてい
る。この図6からも明らかなように、許容範囲Lはプラ
スの偏差とマイナスの偏差を含む範囲であり、以下にお
いては、偏差が許容範囲L内の値となることを許容範囲
L内に収まるという。
【0039】このようにして、目標値と現在値との偏差
に基づいて直流モータ20をPID制御するフィードバ
ック制御系が構成されている。この制御系は、Iゲイン
クリア手段63AによってIゲインがクリアされたとき
に、直流モータ20をPD制御することになる。このP
ID制御系からの駆動デューティーは、後述するオープ
ンループ制御系からの駆動デューティーを補うように加
算されて直流モータ20の駆動デューティーとなるた
め、それのみで直流モータ20を制御するフィードバッ
ク制御の場合に比して、小さい値として出力される。
【0040】65はオープンループ制御部であり、前述
した図4中のラインD、D′のようなセンサ出力値(目
標値)と駆動デューティーとの関係から、目標値に対応
する直流モータ20の駆動デューティーを演算して出力
する。本例の制御部65は、直流モータ20の回動方向
つまりバルブ11の開閉方向を検知する開動方向検知部
66の検知方向に応じて、異なる駆動デューティーを演
算して出力する。すなわち、バルブ11が開動するとき
は、前述した図4中のラインDの関係から目標値に対応
する駆動デューティーを算出し、一方、バルブ11が閉
動するときは、図4中のラインD′の関係から目標値に
対応する駆動デューティーを算出する。検知部66は、
現在値と、それよりも一時刻前の現在値とを比較し、そ
れらの差がプラスであるかマイナスであるかによって、
直流モータ20の回動方向を検知する。このようにし
て、現在値に応じて直流モータ20を制御するオープン
ループ制御系が構成されている。
【0041】フィードバック制御系とオープンループ制
御系のそれぞれからの駆動デューティーは加算されて、
モータ駆動デューティーとして出力される。したがっ
て、オープンループ制御系によって、リターントルク分
のモータトルク発生用の駆動電圧がバルブ11の開閉方
向に応じて常に加えられ、それによる現在値と目標値と
の偏差分(オープンループ制御の過不足分)を補うよう
に、フィードバック制御系がPID制御することにな
る。この結果、バルブ11の開閉方向の如何に拘わらず
フィードバック制御量を比較的小さくして、振動の発生
を抑制できることになる。
【0042】D.「制御動作」 図5は、制御部50の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【0043】まず、目標値と現在値を読み込み(ステッ
プS1)、その目標値がEGRバルブを閉成(全閉)さ
せるときの目標値(以下、「バルブ閉成用目標値」とい
う)でないことを条件として、それらの偏差を求める
(ステップS2、S3)。EGRバルブを閉成させると
きのバルブ閉成用目標値は、例えば、バルブ11を速や
かに全閉させるように、ロータ原点S1の値とされる。
EGRバルブを閉成させるべく、そのようなバルブ閉成
用目標値が目標値として設定されたときは、その目標値
を変更目標値SAに変更する(ステップS4)。その変
更目標値SAは、後述する「バルブを閉成させるときの
動作」において説明する。
【0044】ステップS3にて求められた偏差が許容範
囲L内に収まっていないときは、その偏差に基づいて演
算部63がPID制御量を演算する(ステップS5、S
6)。そして、そのPID制御量をデューティー演算部
64がPID制御用駆動デューティーに変換する(ステ
ップS8)。また、オープンループ制御系においては、
検知部66が直流モータ20の開動方向を検知し(ステ
ップS9)、その検知方向に応じて、制御部65が開動
時のオフセット制御用駆動デューティーまたは閉動時の
オフセット制御用駆動デューティーを算出する(ステッ
プS10、S11)。そして、PID制御用駆動デュー
ティーとオフセット制御用駆動デューティーとを加算し
てモータ駆動デューティーとし(ステップS12)、現
在値が後述する変更目標値SA以上であることを条件と
して、そのモータ駆動デューティーによって直流モータ
20を駆動する(ステップS13、S14)。現在値が
変更目標値SAよりも小さくなったときは、後述するよ
うに駆動デューティーを“0”とする(ステップS1
3、S15)。
【0045】先のステップS5の判定において、偏差が
許容範囲L内に収まったときは、Iゲインクリア手段6
3AがIゲインをクリアする(ステップS7)。したが
って、ステップS6にて演算部63がPD制御量を演算
することになる。このように、偏差が許容範囲L内に収
まったときに、IゲインがクリアされてPID制御から
PD制御に切り換わるため、I動作(積分動作)による
定常偏差の積算が回避できることになる。この結果、図
5のようにEGRバルブの開閉位置を許容範囲L内に安
定させることができ、定常偏差の積算による振動の発生
がなくなる。なお、偏差が許容範囲L内から外れたとき
に、PD制御からPID制御に切り換わることは勿論で
ある。
【0046】E.「バルブを閉成させるときの動作」 先のステップS2の判定にて、目標値がバルブ閉成用目
標値のとき、つまりEGRバルブを閉成させようとする
ときは、その目標値を所定の変更目標値SAに変更し
(ステップS4)、そしてステップS12にて、その変
更目標値SAよりも現在値が小さくなったときに、制御
部50に備わる図示しない電力供給停止手段がデューテ
ィー出力を“0”として、直流モータ20の駆動を停止
させる。
【0047】変更目標値SAは、例えば、図4中のロー
タ原点S1とバルブ原点S2との中間点などのように、
それらの原点S1、S2の間におけるセンサ出力値とし
て設定されている。図7は、モータシャフト31の変位
量と変更目標値SAとの関係の説明図である。図7中の
縦軸はポジションセンサ40のセンサ出力値、横軸はモ
ータシャフト31の変位量であり、バルブ原点S2のと
きのモータシャフト31の変位量を“0”とし、そこか
ら下動する方向をマイナス変位量としている。また、モ
ータシャフト31とバルブシャフト14との間の遊びS
(図1参照)の間隔は0.2mmに設定され、バルブ原
点S2から、モータシャフト31が0.2mm下動した
変位量(−0.2mm)のときに、ストッパープレート
31とストッパー部2A(図1参照)とによって直流モ
ータ20の回転が止められるロータ原点S1となる。図
7においてPAは、変更目標値SAにおけるモータシャ
フト31の変位位置である。
【0048】このように、EGRバルブを閉成するとき
に、ロータ原点S1とバルブ原点S2との中間点の変更
目標値SAを目標値として設定変更することにより、そ
の目標値が変更前のロータ原点S1のままの場合に比し
て、衝撃力の発生が小さく抑えられることになる。
【0049】すなわち、EGRバルブを閉成するときの
目標値がロータ原点S1のままの場合には、数10μm
のオーバシュートは許容しているためロータ原点S1に
おいてストッパープレート31がストッパー部2Aに強
く衝突してしまい、そのときの大きな衝撃力によってス
トッパープレート31の損傷を招くおそれがある。しか
も、そのロータ原点S1以前のバルブ原点S2において
バルブ11がシート12に強く衝突し、そのときの大き
な衝撃力によってバルブ11が跳ね上がって開いてしま
ったり、バルブ11やシート12の磨耗劣化を早めてし
まうことになる。そのようなバルブ11とシート12の
磨耗によって遊びSの間隔が変化した場合には、ロータ
原点S1とバルブ原点S2との間隔が変化し、EGRバ
ルブの制御量に誤差が生じて正確な開閉制御ができなく
なる。
【0050】これに対して、EGRバルブを閉成すると
きの目標値をロータ原点S1から変更目標値SAに変更
した場合には、その目標変更値SAがロータ原点S1か
らバルブ原点S2側にずれた分、直流モータ20の回転
が減速されてから、ストッパープレート31がストッパ
ー部2Aに当たることになる。そのため、それらの衝撃
力が小さく抑えられて、ストッパープレート31の損傷
が防止されることになる。しかも、そのロータ原点S1
以前のバルブ原点S2におけるバルブ11とシート12
との衝撃力も小さく抑えられ、バルブ11の跳ね上がり
が防止されると共に、バルブ11やシート12の磨耗度
合いを減らして、遊びSの間隔の変化に起因する制御の
悪化を防止できることになる。
【0051】図8中の曲線Aは、目標値を変更目標値S
Aに変更してEGRバルブを閉成したときの作動特性、
点線の曲線Bは、目標値をロータ原点S1のままとして
EGRを閉成したときの作動特性である。この図8中の
縦軸はモータシャフト31の変位量であり、バルブ原点
S2のときのモータシャフト31の変位量を“0”と
し、そこから下動する方向をマイナス変位量としてい
る。また、モータシャフト31とバルブシャフト14と
の間の遊びS(図1参照)の間隔は0.2mmとし、バ
ルブ原点S2から、モータシャフト31が0.2mm下
動した変位量(−0.2mm)のときがロータ原点S1
となる。また、図8の横軸は時間である。曲線Aの場合
は、目標値を0.1mmの変更目標値SAに変更してE
GRバルブを閉成し、曲線Bの場合は、目標値を0.2
mmのロータ原点S1のままとしてEGRバルブを閉成
した。後者の場合には、ストッパープレート31がスト
ッパー部2Aに強く当たって跳ね返る現象が認められ、
前者の場合には、そのような跳ね返りが生じなかった。
【0052】変更目標値SAは、ロータ原点S1とバル
ブ原点S2との中間の値に設定することが好ましく、そ
れがバルブ原点S2に近すぎた場合には、バルブ11が
完全に閉じられなくなったり振動したりするおそれがあ
る。また変更目標値SAがロータ原点S1に近すぎた場
合には、ストッパープレート31とストッパー部2Aと
の衝撃力が小さく抑えられなくなってしまう。
【0053】また、変更目標値SAよりも現在値が小さ
くなったときに、ステップS14にて、デューティー出
力を“0”にして直流モータ20の駆動を停止させるこ
とは、EGRバルブの閉成時(全閉時)に、直流モータ
20への電力の供給を停止して電力の消費を抑え、自動
車の電装品に要求される省電力化を可能とする。ちなみ
に、EGRバルブを閉成するときの目標値をロータ原点
S1のままとして、常に直流モータ20を制御しようと
した場合には、EGRバルブの閉成時にも電力を消費し
てしまう。
【0054】さらに、ステップS12にて、変更目標値
SAよりも現在値が小さくなったことを判定するとき、
つまり直流モータ20が変更目標値SAに収束したを判
定するときは、積分の不感帯となる許容範囲L(図6参
照)を考慮し、現在値が変更目標値SAの直前の値SB
(図7参照)に到達したときに、直流モータ20が変更
目標値SAに収束したと判断してもよい。図7において
PBは、値SBにおけるモータシャフト31の変位位置
である。このように、変更目標値SAの直前の値SBを
基準として、変更目標値SAに収束したか否かを判断す
ることにより、許容範囲L、ポジションセンサ40の検
出誤差、およびA/D変換部62の変換誤差などのため
に変更目標値SAに収束しなくなるというおそれがな
い。
【0055】(第2の実施形態)制御部50(図3参
照)は、エンジン始動時のイニシャライズの時点にてロ
ータ原点S1とバルブ原点S2とを検出するべく、図示
しない初期動作制御手段および演算手段を備えた構成と
してもよい。前者の初期動作制御手段は、エンジンを始
動させる初期の時点において、後述するように、直流モ
ータ20のモータトルクを漸次変化させるものである。
後者の演算手段は、初期動作制御手段によって漸次変化
される直流モータ20のモータトルクと、その記直流モ
ータ20の動作位置の変化との関係から、後述するよう
に、遊びSを形成するときの直流モータ20の動作範
囲、つまりロータ原点S1とバルブ原点S2を求めるも
のである。これらの手段によって、EGRバルブの現実
の原点S1,S2を求めることにより、EGRバルブの
個体差に応じた最適な変更目標値SAが設定できること
になる。
【0056】図9は、原点S1、S2の読み込みのため
のメインルーチンであり、まず、モータ20の駆動デュ
ーティーを“0”にセットしてから(ステップS2
1)、図10の割り込み処理ルーチンのタイマ割り込み
をセットして(ステップS22)、図10の割り込み処
理ルーチンの割り込みを許可する(ステップS23)。
そのタイマ割り込みのインターバルは例えば20mse
cであり、そのインターバルで図10の割り込み処理ル
ーチンが繰り返し実行される。そして、フラグチェック
などの手法によって、図10の割り込み処理ルーチンに
よる原点読み込み処理終了の報知を待ち(ステップS2
4)、その終了後にタイマ割り込みを解除する(ステッ
プS25)。
【0057】図10の割り込み処理では、まず、現在設
定されている駆動デューティーD(t)によってモータ
20を駆動して(ステップS31)、そのときのポジシ
ョンセンサ40のセンサ出力値S(t)を読み込む(ス
テップS32)。初回の割り込み処理において、図9の
ステップS21にて駆動デューティーが“0”にセット
されているとき、つまり駆動デューティーD(t)が
“0”であるときは、そのときのセンサ出力値S(t)
をロータ原点S1として保存してから(ステップS3
3、S34)、駆動デューティーD(t)を1段アップ
させる(ステップS35)。駆動デューティーは、例え
ば、100%を8ビットで表した場合には、(100/
255)%を1段分として設定することができる。
【0058】次回の割り込み処理では、ステップS33
からステップS36に進むことになり、前回と今回にお
けるセンサ出力値S(t−1)、S(t)の差△Sを求
める。その差△Sが基準値(15mV)以下であるとき
は、図4中のAライン上にてロータ21が動かないと判
断して、カウンタCの値を“0”にリセットしてから
(ステップS37、S38)、駆動デューティーD
(t)を1段アップする(ステップS35)。一方、差
△Sが基準値(15mV)を越えたときは、図4中のB
ライン上にてロータ21が回動したと判断して、カウン
タCの値をインクリメントする(ステップS37、S3
9)。そして、そのカウンタCの値が8以下のときは、
その値のまま駆動デューティーD(t)を1段アップさ
せる(ステップS35)。
【0059】カウンタCの値が8を越えたときは、図4
中のラインC上に入ったと判断し、10回前から13回
前までのセンサ出力値S(t−10)、S(t−1
1)、S(t−12)、S(t−13)の平均、つまり
図4中のラインB上における複数のセンサ出力値の平均
を求め、それをバルブ原点S2として保存する(ステッ
プS40、S41)。その後、駆動デューティーD
(t)を“0”に戻してモータ20を停止させてから
(ステップS42)、原点読み込み処理の終了をフラグ
などによって報知する(ステップS43)。
【0060】例えば、バルブ11のフルストロークを5
mm、センサ出力値Sの最大変化幅を4V、駆動デュー
ティーの1段を(100/255)%としている場合に
は、計算上、駆動デューティー1段当たりのセンサ出力
値Sの変化幅は15.6mVとなる。実際には、図4中
のラインD上における駆動デューティーの変化幅20%
程度となり、駆動デューティー1段当たりのセンサ出力
値Sは15.6mVの数倍の変化幅となる。したがっ
て、ステップS37における判断基準値を15mVに設
定することにより、ロータ21の動きの有無が確実に判
断できた。また、本例では、図4中のラインB上におい
て、駆動デューティーの最大6段階程度のアップが見込
まれる。したがって、ステップS40におけるカウンタ
Cの判断基準を8回とすることにより、図4中のライン
B上に入ったときと、ラインD上に入ったときとを判別
して、そのラインD上に入ったことが確実に判断でき
た。
【0061】(第3の実施形態)フィードバック制御系
によって、リターントルクと逆方向のモータトルクを発
生させるべく、直流モータ20を一方向にのみ通電制御
するだけではなく、リターントルクと同方向のモータト
ルクを発生させるべく、直流モータ20を他方向にも通
電制御するようにしてもよい。その場合には、直流モー
タ20を一方向に通電制御するときのPID制御量をプ
ラスとし、それがマイナスとなったときのPID制御量
に応じて直流モータ20を他方向に通電制御すればよ
い。このように、リターントルクと同方向のモータトル
クを発生させることにより、バルブ11の閉動方向の応
答性が向上することになる。
【0062】図11は、このように直流モータ20を双
方向通電する場合における回路構成例の説明図である。
本例の場合は、4組のトランジスタ71,72,73,
74とダイオード75,76,77,78を組み合わせ
た構成とされ、前述した実施形態と同様に直流モータ2
0をチョッパ制御するようになっている。すなわち、直
流モータ20を一方向に通電制御するときには、トラン
ジスタ71をオンにして、トランジスタ72をPWM信
号によりスイッチ動作させ、また直流モータ20を他方
向に通電制御するときには、トランジスタ73をオンに
して、トランジスタ74をPWM信号によりスイッチ動
作させる。81,82,83,84は、トランジスタ7
1,72,73,74と制御部50との間のインターフ
ェースである。
【0063】(第4の実施形態)オープンループ制御部
65は、図4中の直線Fを想定して駆動デューティーを
求めるようにしてもよい。すなわち、直線Fは、ライン
D、D′の立ち上がり時点P3、P6の駆動デューティ
ーD3、D6の中間DFから立ち上がる傾きKの仮想の
直線であり、その傾きKと中間の駆動デューティーDF
を考慮して、{(目標値に相当するセンサ出力値)/K
+DF}の補正を加え、リターントルクによる作動特性
の影響を小さくする。したがって、直線Fのような目標
値と直流モータ20の駆動デューティーとの関係から、
目標値に対応するオフセット制御用駆動デューティーを
直流モータ20の回動方向の如何に拘わらず演算できる
ことになる。
【0064】この結果、ラインD、F間およびラオン
D′、F間のトルク差分だけ外乱の影響を受けにくくな
り、EGRバルブを安定的に制御しやすくなる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、付勢手段によるリターントルクと直流モータの
モータトルクとのバランスによりバルブを開閉させるト
ルクバランス駆動方式を採用した上、直流モータとバル
ブとの間の動力伝達系中に所定の遊びを形成し、さらに
EGRバルブを閉成させるときに、EGRバルブの目標
開閉位置を前記遊びの形成途中における直流モータの動
作位置に変更することにより、EGRバルブの開度を高
い分解能をもって高精度に制御可能とし、かつバルブの
完全な閉成を補償した上、EGRバルブを閉成させると
きにバルブに生じる衝撃力、およびバルブ駆動用モータ
の作動範囲を規制するストッパに生じる衝撃力を小さく
抑えて、バルブの磨耗およびストッパの破損を防止する
ことができる。
【0066】請求項2に記載の発明は、直流モータのモ
ータトルクと動作位置との関係から、EGRバルブの作
動特性を求めることにより、EGRバルブの作動特性を
正確に把握して、より高精度の制御を実施することがで
きる。
【0067】請求項3に記載の発明は、EGRバルブの
開閉位置の偏差が所定の許容範囲内に収まったときに、
PID制御のIゲインをクリアすることにより、EGR
バルブを安定性よく制御することができる。
【0068】請求項4に記載の発明は、EGRバルブを
閉成させるべく、直流モータが目標位置まで動作したと
きに、直流モータへの電力の供給を停止することによ
り、省電力化を図ることができる。
【0069】請求項5に記載の発明は、直流モータをP
WM信号によりチョッパ制御することができる。
【0070】請求項6に記載の発明は、直流モータのモ
ータシャフトとバルブシャフトとの対向面間に遊びの間
隔を形成することにより、それらのシャフトによって、
バルブの完全な閉成を補償する動力伝達系を簡易に構成
することができる。
【0071】請求項7に記載の発明は、リターントルク
と同方向にもモータトルクを発生させるように直流モー
タを制御することにより、リターントルクの付与方向に
おけるEGRバルブの応答性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるEGRバル
ブの縦断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態における制御系の概
略説明図である。
【図3】図2における制御部のブロック構成図である。
【図4】図1におけるEGRバルブの作動特性の説明図
である。
【図5】図3における制御部の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図6】図3の制御部によるEGRバルブの制御例の説
明図である。
【図7】図3におけるポジションセンサの出力特性の説
明図である。
【図8】図3の制御部によるEGRバルブの制御例の説
明図である。
【図9】この発明の第2の実施形態におけるバルブ作動
特性の読み込み処理用メインルーチンを説明するための
フローチャートである。
【図10】この発明の第2の実施形態における割り込み
処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】この発明の第3の実施形態における直流モー
タの駆動回路の説明図である。
【符号の説明】
11 バルブ 12 シート 19 スプリング(付勢手段) 20 直流モータ 40 ポジションセンサ 50 制御部 61 目標位置演算部 61A 変更目標位置設定手段 61B 変更手段 62 A/D変換部 63 PID制御量演算部 63A Iゲインクリア手段 64 駆動デューティー演算部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付勢手段によってEGRバルブの閉方向
    に所定のリターントルクが付与され、かつ直流モータに
    よってEGRバルブの開方向に可変のモータトルクが付
    与され、それらのトルクバランスにより開閉されるEG
    Rバルブの制御装置であって、 前記直流モータのモータトルクを前記EGRバルブに伝
    達し、かつ前記EGRバルブの閉成時に所定量の遊びを
    形成する動力伝達系と、 前記直流モータの動作位置を検出する検出手段と、 前記EGRバルブの目標開閉位置に対応する前記直流モ
    ータの動作位置と、前記検出手段によって検出される前
    記直流モータの動作位置との偏差を基にして、前記直流
    モータをフィードバック制御するフィードバック制御系
    と、 前記遊びが略半分形成されるときの前記直流モータの動
    作位置を変更目標位置として設定する変更目標位置設定
    手段と、 前記EGRバルブを閉成させるときに、前記EGRバル
    ブの目標開閉位置に対応する前記直流モータの動作位置
    を前記変更目標位置に変更する変更手段とを備えたこと
    を特徴とするEGRバルブの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記直流モータのモータトルクを漸次変
    化させる初期動作制御手段と、 前記初期動作制御手段によって漸次変化される前記直流
    モータのモータトルクと、前記検出手段によって検出さ
    れる前記直流モータの動作位置の変化との関係から、前
    記遊びを形成するときの前記直流モータの動作範囲を求
    める演算手段とを備え、 前記変更目標位置設定手段は、前記演算手段によって求
    められた前記直流モータの動作範囲中の位置を前記変更
    目標位置として設定することを特徴とする請求項1に記
    載のEGRバルブの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記フィードバック制御系は、 前記EGRバルブの目標開閉位置に対応する前記直流モ
    ータの動作位置と、前記検出手段によって検出される前
    記直流モータの動作位置との偏差を基にして、前記直流
    モータをPID制御する制御部と、 前記EGRバルブを閉成させるときに、前記変更目標位
    置と前記検出手段によって検出される前記直流モータの
    動作位置との偏差が所定の許容範囲内に収まった時点に
    て、前記フィードバック制御系のIゲインをクリアする
    Iゲインクリア手段とを備えたことを特徴とする請求項
    1または2に記載のEGRバルブの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記EGRバルブを閉成させるときに、
    前記検出手段によって検出される前記直流モータの動作
    位置が前記変更目標位置に達した時点にて、直流モータ
    への電力の供給を停止する電力供給停止手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のEG
    Rバルブの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記フィードバック制御系は前記直流モ
    ータをチョッパ制御するものであることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載のEGRバルブの制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記動力伝達系は、 前記EGRバルブに連結され、一方向に押されることに
    よって前記EGRバルブを開くバルブシャフトと、 前記直流モータの動作量に応じて直線移動され、かつ前
    記EGRバルブの閉成時に前記バルブシャフトと所定の
    遊び間隔をおいて対向し、前記直流モータのモータトル
    クの増大に伴い、前記バルブシャフトに当接してから該
    バルブシャフトを一方向に押すモータシャフトとを有す
    ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに移載の
    EGRバルブの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記フィードバック制御系は、前記直流
    モータの他方向の通電によって前記EGRバルブの開閉
    方向の一方向にも可変のモータトルクを付与可能である
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のE
    GRバルブの制御装置。
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