JPH11158280A - ポリフェニレンサルファイド樹脂、その製造方法及びその組成物 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド樹脂、その製造方法及びその組成物

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JPH11158280A
JPH11158280A JP9340839A JP34083997A JPH11158280A JP H11158280 A JPH11158280 A JP H11158280A JP 9340839 A JP9340839 A JP 9340839A JP 34083997 A JP34083997 A JP 34083997A JP H11158280 A JPH11158280 A JP H11158280A
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JP
Japan
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pps resin
polyphenylene sulfide
resin
sulfide resin
linear
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Application number
JP9340839A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Fujii
藤井  靖久
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Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形する際に発生するバリが低減された
新規ポリフェニレンサルファイド樹脂およびその組成物
を提供する。 【解決手段】 310℃における溶融粘弾性が下記の式
(1)を満たし、かつ粘弾性的にゲル化していないPP
S樹脂、及び線状PPS樹脂を低酸素雰囲気下で加熱処
理するか、特定のシラン化合物、分岐構造を有するPP
S樹脂および線状PPS樹脂を溶融混練する前記PPS
樹脂の製造方法、更には前記PPS樹脂と無機充填剤、
特にガラス繊維を配合したPPS樹脂組成物。 【数1】∫H(τ)τdlnτ/η≧30 (1) ここで、 τ:緩和時間(単位はsec) H(τ):310℃における線形粘弾性を表現する緩和ス
ペクトル(単位はPa) η:310℃、剪断速度1200/secにおける溶融粘
度(単位はPa・sec) 積分範囲は1≦τ≦∞

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規ポリフェニレン
サルファイド樹脂、その製造方法およびその組成物に関
する。更に詳しくは、射出成形する際に発生するバリが
低減された新規ポリフェニレンサルファイド樹脂および
その組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子機器部品、自動車機器
部品、あるいは化学機器部品等の材料として、高い耐熱
性を有し、かつ耐化学薬品性を有する熱可塑性樹脂が要
求されている。ポリフェニレンサルファイド樹脂(以下
ではPPS樹脂と略す。)は、この要求に応える樹脂の
一つである。しかし、該樹脂は、例えばコネクター等の
射出成形に於いてバリが発生し易いという問題を有して
いる。比較的低分子量のPPS樹脂を空気中下で熱処理
することによって架橋させ、バリの発生を低減する試み
が為されてきた。しかし、この方法では、射出成形に於
いて射出時のPPS樹脂の粘度を同時に上昇させてしま
う。この為、バリの低減には不利であるにもかかわら
ず、成形条件として射出圧を上げざるを得ない。その結
果、バリ低減効果としては不十分なものであった。また
特開昭64−9266号公報には、実質的に線状のPP
S樹脂に溶融時にゲル状を呈する架橋PPS樹脂を配合
して、バリの発生を低減する技術が開示されている。し
かし、この技術にはゲル状PPSを添加するため、成形
品の表面が荒れるという改善すべき問題が残されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂自体ま
たはそれと無機充填剤との樹脂組成物を射出成形する際
に、バリが低減される新規PPS樹脂を提供することを
課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、PPS樹脂
のバリの低減に関する検討を進めた結果、PPS樹脂に
無機充填剤を配合したPPS樹脂組成物の射出成形にお
けるバリの長さは、PPS樹脂の結晶化特性ではなく、
溶融粘弾性で決定されることを突き止めた。すなわち、
PPS樹脂組成物を射出成形する際に発生するバリの長
さとPPS樹脂成分だけの溶融粘弾性の関連を検討した
結果、溶融粘弾性の長時間緩和成分量と短時間緩和成分
量の比を制御することにより、PPS樹脂組成物のバリ
発生の問題を解決できるという知見を見出した。さらに
この知見に基づき、特定の簡単な製法で得られるPPS
樹脂が新規であり、これと無機充填剤とのPPS樹脂組
成物は、前記特開昭64−9266号公報に記載された
溶融時にゲル状を呈する架橋PPS樹脂を用いなくて
も、バリの発生を著しく低減できる(バリ特性良好)こ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の第1は、310℃におけ
る溶融粘弾性が下記の式(1)、好ましくは式(2)を
満たし、かつ粘弾性的にゲル化していないPPS樹脂に
関する。また本発明の第2は、線状PPS樹脂を低酸素
ガス雰囲気下で加熱処理、特に好ましくは線状PPS樹
脂の融点以上で加熱処理することを特徴とする、本発明
の第1のPPS樹脂の製造方法に関する。更に本発明の
第3は、ビニルアルコキシシラン、エポキシアルコキシ
シラン、アミノアルコキシシランおよびメルカプトアル
コキシシランから選ばれる少なくとも1種のシラン化合
物と共に、分岐構造を有するPPS樹脂と線状PPS樹
脂を溶融混練することを特徴とする、本発明の第1のP
PS樹脂の製造方法に関する。更に本発明の第4は、本
発明の第1のPPS樹脂100重量部に対し、無機充填
剤0.1〜300重量部を配合してなるPPS樹脂組成
物に関する。
【0006】
【数3】
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第1にかかるPPS樹脂
は、構造式(−パラフェニレン基−S−)で示される繰
り返し単位を70モル%以上、好ましくは80モル%以
上含む重合体であり、かつ、前記式(1)、好ましくは
式(2)を満たす溶融粘弾性を有する。さらに、このP
PS樹脂は、粘弾性的にゲル化していない。構造式(−
パラフェニレン基−S−)以外の構造を有する繰り返し
単位としては、(−m−フェニレン基−S−)、(−o
−フェニレン基−S−)、(−アルキル基またはフェニ
ル基で置換されたフェニレン基−S−)、(−p,p'
−ビフェニレン基−S−)、(p,p'−ジフェニレン
エーテル基−S−)、(−p,p'−ジフェニレンカル
ボニル基−S−)、(−ナフタレン基−S−)などが使
用できる。
【0008】前記式(1)の左辺の緩和時間τ、緩和ス
ペクトルH(τ)および溶融粘度ηは、後記の方法で測定
される。なお、∫H(τ)τdlnτ/ηの上限としては成
形品の金型転写性の観点から1000であることが好ま
しい。また本発明において、「粘弾性的にゲル化してい
ないPPS樹脂」とは、「310℃における動的粘弾性
の測定において、角速度ω=0.01〜500rad/
secの領域の中で、貯蔵弾性率G’が損失弾性率G”
よりも小さい値を示す、すなわちG”>G’である部分
が存在するPPS樹脂」のことをいう。粘弾性的にゲル
化したPPS樹脂は、機械物性を著しく低下させたり、
成形品の表面外観を悪化させる。本発明のPPS樹脂
は、粘弾性的にゲル化していないことが特徴の一つであ
る。更に、本発明のPPS樹脂は、射出成形時における
流動性から、310℃、剪断速度1200/secにお
ける溶融粘度ηが10〜800Pa・secの範囲内、
好ましくは30〜500Pa・secの範囲内にあるも
のが好ましい。
【0009】前記式(1)または(2)を満足させるP
PS樹脂を得る一つの方法としては、同程度の分子量の
線状PPS分子の緩和スぺクトルと比較して、短時間緩
和(310℃で1秒以下)成分量は同等あるいは殆ど変
わらないが、長時間緩和(310℃で1秒以上)成分量
が比較的増加するような緩和スペクトルを与える分子構
造を持つPPS分子を、PPS樹脂の全成分あるいはそ
の部分成分として使用することが挙げられる。このよう
な緩和スペクトルを与える分子構造の一例として、長い
分岐鎖を持つ分子構造を挙げることができる。長い分岐
鎖の緩和のし難さに基づく長時間緩和成分が出現するた
めである。
【0010】このような本発明の第1にかかるPPS樹
脂の製造方法の一つとして、本発明の第2に掲げる製造
方法について説明する。この製造方法に使用する線状P
PS樹脂は未架橋であり、2官能性モノマーを実質的に
主体とするモノマーから縮合重合により得られる、実質
的に線状のポリマーである。線状PPS樹脂としては、
加熱処理により得られる本発明のPPS樹脂の溶融粘度
が適切な範囲になるようにする観点から、溶融粘度(温
度310℃、剪断速度1200/sec)は好ましくは
10〜200Pa・sec、より好ましくは20〜10
0Pa・secの範囲にあるものである。このような溶
融粘度の範囲にあれば、例えば重合時に適量の架橋剤、
例えばトリハロベンゼンを用いて得たPPS樹脂も実質
的な線状PPS樹脂として許容される。このような線状
PPS樹脂の前記式(1)の左辺の値としては、10以
下、好ましくは2以下である。
【0011】線状PPS樹脂の加熱処理は低酸素ガス雰
囲気下で行う。低酸素ガス雰囲気とは、酸素ガス濃度が
1〜15VOL%、好ましくは3〜10VOL%であ
り、残りが窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の
不活性ガスが挙げられる。通常、残りのガスとしては窒
素ガスが使用される。空気を窒素ガスと混合して調製し
てもよい。加熱温度は、250℃以上、好ましくは線状
PPS樹脂の融点以上であり、熱劣化の観点から350
℃以下であることが好ましい。加熱処理は混練など機械
的な作用を加える必要はなく、オーブン、ホットプレー
ト等において行えばよい。押出機、混練機等を用いて、
低酸素雰囲気下で、混練しながら加熱処理してもよい。
加熱処理時間としては、加熱温度にもよるが、通常は5
〜300分間、好ましくは20〜60分間である。この
ような条件下の加熱処理は、公知の空気中での加熱処理
に比べて穏やかであるので、線状PPS分子どうしの結
合(架橋)程度は低く、得られるPPS樹脂の無充填成
形片の引張伸びは、線状PPS樹脂と同様に10%を超
え、公知の熱処理による架橋型PPS(引張伸び2%以
下)とは異なる。更に得られるPPS樹脂の溶融粘度
(310℃、剪断速度1200/sec)は10〜80
0Pa・sec、好ましくは30〜500Pa・sec
であり、使用した原料の線状PPS樹脂と殆ど同じであ
る。しかし、この加熱処理により、原料の線状PPS樹
脂とは異なり、前記式(1)の左辺の∫H(τ)τdlnτ
/η値が明らかに大きくなり、式(1)、好ましくは式
(2)を満足している。これは、前記加熱処理により、
線状PPS分子どうしの結合が起こったものと考えられ
る。その際の線状PPS分子どうしの結合としては、各
分子の末端どうしが結合する確率よりも、分子末端が他
の分子の末端以外の部位に結合する確率の方が遙かに高
いので、結合が過度にならない前記条件程度に温度や時
間を設定することにより、長鎖分岐構造を有するPPS
分子が生成したものと考えられる。また平均するとPP
Sの幹分子鎖も原料の線状PPSよりも長くなってい
る。本発明の第1で得られる310℃における溶融粘弾
性が前記式(1)を満たし、かつ粘弾性的にゲル化して
いないPPS樹脂は、未反応の線状PPS分子とそれら
の一部分子どうしが結合した長鎖分岐構造を有するPP
S分子の組成物ということもできる。これに、更に溶融
粘度を調整する目的で線状PPS樹脂を加えてもよい。
本発明では、便宜上、このようにして得られる本発明の
PPS樹脂も組成物とは称しないで、単にPPS樹脂と
称する。
【0012】本発明の第1のPPS樹脂を製造する第2
の方法は、ビニルアルコキシシラン、エポキシアルコキ
シシラン、アミノアルコキシシランおよびメルカプトア
ルコキシシランから選ばれる少なくとも1種のシラン化
合物と共に、分岐構造を有するPPS樹脂と線状PPS
樹脂を溶融混練することを特徴とする。この製造方法で
使用される線状PPS樹脂としては、前記第1の製造方
法で使用されるものと同じものが使用される。また分岐
構造を有するPPS樹脂としては、公知の方法、例えば
3個以上のハロゲン置換基を有するポリハロ芳香族化合
物(例えば、トリクロロベンゼン)を分岐剤として添加
して縮合重合されたPPS樹脂であり、かつそれ自体が
粘弾性的にゲル化していないものが挙げられる。分岐構
造を有するPPS樹脂としては、310℃、剪断速度1
200/secにおける溶融粘度が、好ましくは50〜
500Pa・sec、より好ましくは100〜300P
a・secの範囲にあるものである。また前記式(1)
の左辺の値としては、通常20以下、特に好ましくは5
〜10の範囲にあるものである。
【0013】この製造方法で使用されるシラン化合物と
しては、ビニルアルコキシシラン、エポキシアルコキシ
シランおよびメルカプトアルコキシシランから選ばれ
る。ビニルアルコキシシランとしては、例えばビニルト
リエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シランなどが、エポキ
シアルコキシシランとしては、例えばγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリエトキシシランなどが、アミノア
ルコキシシランとしては、例えばγ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどが、メルカプトアルコキシシランとしては、例
えばγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシランなどが挙げられ
る。これらのシラン化合物は各単独で使用出来る他、2
種以上を混合して使用することができる。
【0014】溶融混練する際の各成分の配合割合として
は、分岐構造を有するPPS樹脂100重量部に対し
て、線状PPS樹脂300〜3000重量部、シラン化
合物5〜50重量部である。これらを、通常、予備混合
したのち、溶融混練する。溶融混練温度としては、29
0〜350℃、好ましくは310〜330℃である。溶
融混練時間は、混練温度、溶融樹脂が受ける剪断力にも
よるが、0.5〜3.0分である。溶融混練機として
は、一軸または多軸スクリュ押出機、ニーダー、ミキサ
ー等が用いられる。
【0015】このような条件下の溶融混練により、本発
明の第1に係るPPS樹脂が得られる機構としては、原
料である分岐構造を有するPPS分子と線状PPS分子
がシラン化合物により結合し、分岐構造を有するPPS
分子の分岐鎖が更に延長された長鎖分岐構造を有するP
PS分子が増加したものと考えられる。この際、平均的
には、幹となる分子鎖も延長される可能性がある。従っ
て、この製造方法の場合も未反応の線状PPS分子およ
び分岐構造を有するPPS分子とそれらの一部どうしが
結合した長鎖分岐構造を有するPPS樹脂の組成物とい
うこともできる。これに更に溶融粘度を調整する目的
で、線状PPS樹脂を配合してもよい。本発明では、便
宜上、このようにして得られる本発明のPPS樹脂も組
成物とは称しないで、単にPPS樹脂と称することとす
る。
【0016】なお、本発明の第1に係るPPS樹脂の製
造方法としては、前記第1および第2の製造方法で得ら
れるPPS樹脂どうしを、さらに混合してもよい。また
得られるPPS樹脂が粘弾性的にゲル化しない範囲であ
れば、特開昭64−9266号に記載されているような
ゲル状を呈する架橋PPS樹脂を配合してもよい。
【0017】本発明の第1にかかるPPS樹脂には、無
機充填剤を配合して、PPS樹脂組成物とすることがで
きる。無機充填剤としては特に限定されないが、例えば
繊維状、粉未状、鱗片状充填剤などが使用できる。繊維
状充填剤としては、倒えばガラス繊維、アスベスト繊
維、炭素繊維、シリカ繊維、シリカ/アルミナ繊維、チ
タン酸カリ繊維、ポリアラミド繊維等が挙げられる。ま
た、粉未状/鱗片状充填剤としては、例えばシリカ、ア
ルミナ、タルク、マイカ、カオリン、クレー、シリカア
ルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、珪酸カルシウ
ム、燐酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化マグネシウ
ム、燐酸マグネシウム、窒化珪素、ガラス、ガラスビー
ズ、ハイドロタルサイト、酸化ジルコニウム、カーボン
ブラツク等が挙げられる。また、この他に塩化亜鉛や硫
酸鉛等の金属塩、酸化鉄や二酸化モリブデン等の酸化
物、アルミニウムやステンレス等の金属、ZnOテトラ
ポット等の充填剤を使用することもできる。またこれら
を単独でまたは2種類以上組み合わせて使用できる。さ
らにまた、無機充填剤は、その表面が、シランカップリ
ング剤やチタネートカップリング剤で処理してあっても
よい。
【0018】無機充填剤は、本発明の第1にかかるPP
S樹脂100重量部に対して300重量部以下の量で、
好ましくは200重量部以下の量で使用される。無機充
填剤の量が上記値を超えると粘度変化が大きくなって成
形不能となることがある。また機械的強度を高めるため
には、0.1重量部以上、特に20重量部以上配合する
ことが好ましい。このような無機充填剤の配合は、本発
明の第1に係るPPS樹脂の製造後に行ってもよいが、
製造の前に行ってもよい。例えば第1の製造方法におい
ては、線状PPS樹脂の加熱の前に無機充填剤を配合
し、無機充填剤と共に加熱する方法、第2の製造方法で
は、シラン化合物、分岐構造を有するPPS樹脂、線
状PPS樹脂および無機充填剤を配合したのち溶融混練
する方法、分岐構造を有するPPS樹脂と線状PPS
樹脂を予め混練してペレットとし、これとシラン化合物
および無機充填剤を溶融混練する方法、分岐構造を有
するPPS樹脂、線状PPS樹脂および無機充填剤を予
め混練してペレットとし、これにシラン化合物を混合し
て溶融混練する方法等が適宜採用できる。
【0019】本発明の樹脂組成物には、上記の成分の他
に、必要に応じて公知の添加剤、例えば酸化防止剤、紫
外線吸収剤、離形剤、熱安定剤、滑剤、着色剤等を配合
することができる。
【0020】本発明のPPS樹脂あるいはPPS樹脂組
成物は、通常のPPS樹脂または樹脂組成物と同様に射
出成形することができるが、その際のバリの発生が著し
く抑えられるという特徴を有する。このような成形品と
しては、例えば電子部品として、コネクター、コイルボ
ビン、プリント基板シヤーシ等、電熱部品として、ラン
プソケット、ドライヤーグリル、サーモスタットベー
ス、サーモスタットケース等、モーター部品として、ブ
ラッシュホルダー、軸受、モーターケース等、精密機器
として複写機用爪、カメラ用絞り部品、時計ケース、時
計地板等、自動車部品として、排ガス循環バルブ、キャ
ブレター、オルタネータ端子台、タコメーターハウジン
グ、バッテリーハウジング等、あるいは化学装置部品と
して、クレンジングフレーム、インシュレーター、パイ
プブラケット、ポンプケーシング、タワー充填物等の多
くの機能性部品としての用途に使用される。上記成形品
中、特にコネクターとしての用途に有用である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例により限定されるもの
ではない。
【0022】(緩和スペクトルH(τ)(単位:Pa))
貯蔵並びに損失弾性率の角速度依存性データから、Tikh
onov行列正則化法に基づいた方法(例えば、Honerkamp
J.and Weese:J. Macromolecules, 1989, 22, 4372)に
よって決定した。尚、離散化緩和スペクトル{g(τ
(i))}(i=1,2・・・;τ(i+1)>τ(i))から
(連続)緩和スペクトルH(τ)への変換には、次式(例
えば、Acierno,D. et al.:J. Non-Newtonian Fluid Mec
h., 1976, 1,125)を採用した。
【0023】
【数4】
【0024】(貯蔵並びに損失弾性率の角速度依存性,
溶融粘度)貯蔵並びに損失弾性率の角速度依存性は、レ
オメトリック社製ダイナミックストレスレオメータSR
−200を用いて窒素雰囲気下で測定した。剪断速度1
200/sでの溶融粘度η(単位:Pa・s)の測定に
は、東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを用いた。
【0025】(線状PPS樹脂の分子量)溶媒として1
−クロロナフタレンを用い、溶液濃度0.2g/dl,
210℃の条件下で、センシュー科学社製のGPCに検
出器としてWyatt Technology社製の多角度光散乱検出器
と相馬光学社製GPC用紫外可視分光検出器を使用して
測定した。
【0026】(バリ特性)ASTM D638に準拠し
ダンベルIを成形する際、該金型においてゲートと反対
側のガス抜き用の隙間(20μm)に発生したバリ長さ
を測定して評価した。バリ長さの測定においては、射出
速度3m/minで、金型内に樹脂が満たされない状態
(いわゆるショート)にならない最低の射出圧で成形し
た。
【0027】(曲げ強さ)ASTM D790に準拠し
て測定した。単位はMPaである。
【0028】(実施例1)窒素気流下で酸素濃度の低い
状態を実現し(酸素濃度5VOL%,理研計器社製酸素
濃度検知器OX−621Aで測定)、その状態下でホッ
トプレートを用い、線状PPS樹脂(融点285℃、3
10℃,1200/sにおける粘度50Pa・s、重量
平均分子量3.7×104)を310℃で40分間熱処
理した。得られたPPS樹脂の無充填成形片の引張伸び
は、線状PPS樹脂と同様に10%を超え、空気中にお
ける熱処理による公知の架橋型PPS樹脂とは比較例3
(表−4)で示すように機械的物性、特に曲げ強さの点
で異なっていた(引張伸びは2%以下)。更に、この実
施例で得られたPPS樹脂は310℃,1200/sにお
ける粘度は55Pa・sであった。これらのことから、
1分子鎖あたりの平均の分岐点は1個以下であると推定
される。故に、結合前の高分子鎖の半分の分子量である
1.8×104の以下の分岐鎖をもったPPS分子が生
成したものと推定される。得られたPPS樹脂につい
て、角速度ωを変えて測定した貯蔵弾性率G’と損失弾
性率G”を表−1に、溶融粘度及び溶融粘弾性の測定結
果を表−4に示す。次いで、該PPS樹脂100重量部
に対しガラスファイバー(径13μm,長さ3mm)7
0重量部を加え、ヘンシェルミキサーで5分間予備混合
した後、30mmΦ二軸押出機(ベント付,以下同様)
を使用して、シリンダー温度320℃、回転数250r
pmで溶融押出しし、ペレットを作製した。更に出来上
がったペレットから、シリンダー温度320℃、金型温
度130℃に設定した射出成形機により成形して、試験
片を作製し諸特性の試験に供した。結果を表−4に示
す。
【0029】(比較例1)線状PPS樹脂(融点285
℃、310℃,1200/sにおける粘度50Pa・
s、重量平均分子量3.7×l04)100重量部に対
しガラスファイバー(径13μm,長さ3mm)70重
量部を加え、ヘンシェルミキサーで5分間予備混合した
後、30mmΦ二軸押出機を使用して、シリンダー温度
320℃、回転数250rpmで溶融押出しし、ペレツ
トを作製した。更に出来上がったペレットから、シリン
ダー温度320℃、金型温度130℃に設定した射出成
形機により成形して、試験片を作製し諸特性の試験に供
した。結果を表−4に示す。
【0030】(実施例2)重合時にトリクロロベンゼン
を0.2mo1%添加することにより、分岐構造を有す
るPPS樹脂(融点285℃、310℃,1200/s
における粘度300Pa・s)を得た。該PPS樹脂1
0重量部に対して、線状PPS樹脂(融点285℃、3
10℃,1200/sにおける粘度50Pa・s、重量
平均分子量3.7×104)を89重量部、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシランを1重量部加えて、へンシ
ェルミキサーで5分間予備混合した後、30mmΦ二軸
押出機を使用して、シリンダー温度320℃、回転数2
50rpmで溶融押出しし、ペレットを作製した。この
溶融押出によって、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランの分子鎖延長効果によって、分岐構造PPS樹脂の
分岐鎖末端と線状PPS樹脂の末端が結合し、或いは分
岐構造PPS樹脂の分岐鎖末端同士が結合し、分岐鎖の
重量平均分子量が3.7×104以上である分子が生成
したものと考えられる。得られたPPS樹脂について、
角速度ωを変えて測定した貯蔵弾性率G’と損失弾性率
G”を表−2に、また溶融粘度と溶融粘弾性の測定結果
を表−4に示す。次いで実施例1と同様にして、試験片
を作製し、諸特性の試験に供した。結果を表−4に示
す。
【0031】(実施例3)実施例2で得られた分岐構造
を有するPPS樹脂ペレット50重量部に対して、線状
PPS樹脂(融点285℃、310℃,1200/sに
おける粘度30Pa・s、重量平均分子量2.4×10
4)を50重量部、更にガラスファイバー(径13μ
m,長さ3mm)を70重量部加えヘンシェルミキサー
で5分間予備混合した後、30mmΦ二軸押出機を使用
して、シリンダー温度320℃、回転数250rpmで
溶融押出しし、ペレットを作製した。更に出来上がった
ペレットから、シリンダー温度320℃、金型温度13
0℃に設定した射出成形機により成形して、試験片を作
製し、諸特性の試験に供した。なお、実施例2で得られ
た分岐構造を有するPPS樹脂ペレット50重量部に対
して、同じ線状PPSを50重量部配合して得られたP
PS樹脂(ガラスファイバーなし)について、角速度ω
を変えて測定した貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”を表
−3に、また溶融粘度と溶融粘弾性の測定結果を表−4
に示す。
【0032】(比較例2)重合時にトリクロロベンゼン
を0.2mo1%添加することにより、分岐構造PPS
樹脂(融点285℃、310℃,1200/sにおける
粘度300Pa・s)を得た。該PPS樹脂20重量部
に対して、線状PPS樹脂(融点285℃、310℃,
1200/sにおける粘度50Pa・s、重量平均分子
量3.7×104)を80重景部、ガラスファイバー
(径13μm,長さ3mm)を70重量部加え、へンシ
ェルミキサーで5分間予備混合した後、30mmΦ二軸
押出機を使用して、シリンダー温度320℃、回転数2
50rpmで溶融押出しし、ペレットを作製した。更に
出来上がったペレットから、シリンダー温度320℃、
金型温度130℃に設定した射出成形機により成形し
て、試験片を作製し諸特性の試験に供した。これらの結
果を表−4に示す。なお、同じ得られた分岐構造PPS
と線状PPS樹脂の同じ配合割合からなるPPS樹脂の
溶融粘度と溶融粘弾性の測定結果を表−4に示す。
【0033】(比較例3)線状PPS樹脂(融点285
℃、310℃,1200/sにおける粘度10Pa・
s、重量平均分子量1.1×104)を270℃で3時
間、空気雰囲気下でオーブン中で加熱処理した。得られ
たPPS樹脂の溶融粘度と溶融粘弾性の測定結果を表−
4に示す。更に得られたPPS樹脂100重景部に対
し、ガラスファイバー(径13μm,長さ3mm)を7
0重量部加え、へンシェルミキサーで5分間予備混合し
た後、30mmΦ二軸押出機を使用して、シリンダー温
度320℃、回転数250rpmで溶融押出しし、ペレ
ットを作製した。次いで出来上がったペレットから、シ
リンダー温度320℃、金型温度130℃に設定した射
出成形機により成形して、試験片を作製し諸特性の試験
に供した。結果を表−4に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【本発明の効果】本発明により提供される新規PPS樹
脂またはそれと無機充填剤との組成物は、射出成形する
際に、バリの発生が著しく低減されるので、各種射出成
形品、特に電子部品のコネクターに好適に用いることが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 310℃における溶融粘弾性が下記の式
    (1)を満たし、かつ粘弾性的にゲル化していないポリ
    フェニレンサルファイド樹脂。 【数1】
  2. 【請求項2】 310℃における溶融粘弾性が下記の式
    (2)を満たし、かつ粘弾性的にゲル化していないポリ
    フェニレンサルファイド樹脂。 【数2】
  3. 【請求項3】 線状ポリフェニレンサルファイド樹脂を
    低酸素ガス雰囲気下で加熱処理することを特徴とする、
    請求項1または2記載のポリフェニレンサルファイド樹
    脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 加熱温度が線状ポリフェニレンサルファ
    イド樹脂の融点以上である請求項3記載のポリフェニレ
    ンサルファイド樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 ビニルアルコキシシラン、エポキシアル
    コキシシラン、アミノアルコキシシランおよびメルカプ
    トアルコキシシランから選ばれる少なくとも1種のシラ
    ン化合物と共に、分岐構造を有するポリフェニレンサル
    ファイド樹脂と線状ポリフェニレンサルファイド樹脂を
    溶融混練することを特徴とする、請求項1または2記載
    のポリフェニレンサルファイド樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載のポリフェニレン
    サルファイド樹脂100重量部に対し、無機充填剤0.
    1〜300重量部を配合してなるポリフェニレンサルフ
    ァイド樹脂組成物。
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