JPH11157025A - オレフィン系樹脂積層フィルム - Google Patents

オレフィン系樹脂積層フィルム

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JPH11157025A
JPH11157025A JP10268021A JP26802198A JPH11157025A JP H11157025 A JPH11157025 A JP H11157025A JP 10268021 A JP10268021 A JP 10268021A JP 26802198 A JP26802198 A JP 26802198A JP H11157025 A JPH11157025 A JP H11157025A
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olefin
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resin laminated
layer
ethylene
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泰一 阪谷
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藤田  勉
Tomoki Kojima
伴樹 児島
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Sumika Plastech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保温性とリサイクル性に優れたオレフィン系樹
脂積層フィルムを提供すること。 【解決手段】メルトフローレートが0.1〜50g/1
0分、密度が0.88〜0.94g/cm3であるエチ
レン−α−オレフィン共重合体(A)を主成分とする層
(A層)を少なくとも1層有し、かつ23℃における輻
射線透過指数が25以下、密度が1g/cm3未満であ
ることを特徴とする輻射線遮断剤含有オレフィン系樹脂
積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオレフィン系樹脂積
層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、施設園芸等における農業用ハウス
またはトンネル等に用いられる農業用フィルムとして
は、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体フィルム等のオレフィン系樹脂フィルムやポリ塩化
ビニルフィルムが主体である。これらのうち、オレフィ
ン系樹脂フィルムは透明性に優れるものの保温性の点で
ポリ塩化ビニルフィルムに劣っている。そこで特開昭5
2−105953号、特公平4−11107号および特
公昭57−34871号等の各公報に記載のような、燐
酸塩化合物、酸化硅素、無水アルミノ硅酸塩、脱水カオ
リナイト、アルミニウム、シリケート、ゼオライト、ハ
イドロタルサイト類等の無機化合物またはアセタール樹
脂等の有機化合物を添加し、保温性を改良したオレフィ
ン系樹脂フィルムが農業用フィルムとして使用されるの
が通常である。
【0003】一方、現在、これら使用済みの農業用フィ
ルムはリサイクル、焼却処理、埋め立て処分等の方法に
より廃棄処理が進められているが、特に、リサイクル方
法は近年の地球環境保護の観点から、重要な方法の一つ
になりつつある。リサイクル方法とは使用済みの農業用
フィルムを回収・再生して再使用する方法であるが、オ
レフィン系樹脂フィルムとポリ塩化ビニルフィルムとは
区別されずに回収されるのが普通であり、再生する時に
両者が混合してしまう可能性がある。しかしながら両者
が混合した再生品の品質は、本来のオレフィン系樹脂フ
ィルムおよびポリ塩化ビニルフィルムいずれの品質より
も劣るため、再生品の使用用途が制限されたりするなど
実用上問題がある。したがってより良い品質の再生品を
得るためには、再生前に両者を分離する必要がある。
【0004】一般に、回収されたフィルムは概ね下記の
方法で再生原料となる(参考文献:プラスチックエー
ジ,7月臨時増刊号,147〜158頁, 1994
年、高分子加工,40(12),611〜621頁,1
991年など)。 分別回収・異物除去 前処理破砕 洗浄/粉砕/洗浄 分離 洗浄/乾燥 配合/造粒 上記工程においての洗浄には通常もっとも安価な溶媒
として水または水/アルコールが用いられ、の分離工
程ではで用いた洗浄液中で静置されポリ塩化ビニルフ
ィルムとオレフィン系樹脂フィルムとが分離される。上
述したような保温性を改良した従来のオレフィン系樹脂
フィルムはこの分離工程においてポリ塩化ビニルフィル
ムとうまく分離されず、したがってリサイクルが容易で
はなく、リサイクル性に優れるオレフィン系樹脂フィル
ムとは言い難かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保温性とリ
サイクル性が良好なオレフィン系樹脂積層フィルムを提
供することであり、さらには保温性とリサイクル性が良
好でありかつ、防霧性、防曇性、耐候性にも優れたオレ
フィン系樹脂積層フィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。す
なわち本発明は、メルトフローレートが0.1〜50g
/10分、密度が0.88〜0.94g/cm3である
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)を主成分とす
る層(A層)を少なくとも1層有し、かつ23℃におけ
る輻射線透過指数が25以下、密度が1g/cm3未満
であることを特徴とする輻射線遮断剤含有オレフィン系
樹脂積層フィルムを提供することである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においてエチレン−α−オレフィン共重合体のα
−オレフィンは通常、炭素数3〜18、好ましくは炭素
数4〜12のα−オレフィンである。かかるα−オレフ
ィンの具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、
1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどをあげる
ことができる。これらは、その一種を単独で用いてもよ
く、又は二種以上を併用してもよい。エチレン−α−オ
レフィン共重合体中のα−オレフィンモノマー単位の含
有量(2種以上を併用した場合はその合計量)は、通常
0.5〜25モル%程度、好ましくは0.5〜10モル
%、より好ましくは1〜7モル%である。
【0008】エチレン−α−オレフィン共重合体のメル
トフローレートは0.1〜50g/10分、好ましくは
0.3〜20g/10分である。該メルトフローレート
が過小であると積層フィルムにする際の加工性に劣り、
過大な場合には得られる積層フィルムの強度が劣ること
があり好ましくない。また、JIS K7112(19
80)の規定により測定した密度(以下、同様)は0.
88〜0.94g/cm3、好ましくは0.90〜0.
94g/cm3、より好ましくは0.90〜0.938
g/cm3である。特にエチレン−α−オレフィン共重
合体を主成分とする層(A層)を後述するような外層と
して用いる場合には、密度が0.91〜0.94g/c
3が好ましく、さらには0.92〜0.94g/c
3、特に0.925〜0.940g/cm3が好まし
い。また内層とする場合には、密度が0.88〜0.9
3g/cm3が好ましく、さらには0.88〜0.92
g/cm3、特に0.890〜0.915g/cm3が好
ましい。GPCで求めた分子量分布(Mw/Mn)は加工性
と強度の観点から1.5〜4が好ましく、2〜3.5が
より好ましい。
【0009】本発明で用いられるエチレン−α−オレフ
ィン共重合体は、得られる積層フィルムの強度の観点、
および後述するようにA層を本発明の積層フィルムの最
表層に用いる場合は該積層フィルムの開口性や防塵性の
観点から、下記式(1)で求められる組成分布変動係数
Cxが0.5以下であることがより好ましく、0.2〜
0.4であることが特に好ましい。
【数1】Cx=σ/SCBave. (1) (ただし、σは下記の温度上昇カラム分別法により、各
温度における溶出量とその溶出成分の分岐度から求めた
組成分布の標準偏差を表わし、SCBave.は下記方法に
より求められる炭素数1000個当たりの短鎖分岐の数
の平均値をあらわす)
【0010】なお、σおよびSCBave.の具体的な求め
方は、以下のとおりである。SCBave.は、通常、ポリ
エチレン等の短鎖分岐の測定で行われているように、エ
チレン−α−オレフィン共重合体をFT−IRで測定す
ることにより求めることができる。ここで短鎖分岐と
は、通常、炭素数1から4程度を有する分岐のことであ
る。また、σは、温度上昇カラム分別法の定法に従っ
て、エチレン−α−オレフィン共重合体を所定の温度に
加熱した溶媒に溶解し、カラムオーブン中のカラムにい
れ、一旦、オーブンの温度を下げ、続いて所定の温度ま
で上昇させ、その温度で溶出した溶出成分の相対濃度と
分岐度をカラムに接続したFT−IRで測定する。引き
続き、温度を段階的に上昇させ、最終温度(溶解した共
重合体がすべて溶出する温度)まで上昇させる。得られ
た各溶出成分の相対濃度と分岐度を統計処理し、分岐度
から求めた組成分布の標準偏差σを求めることができ
る。
【0011】またA層が本発明の積層フィルムの最表層
である場合、得られる積層フィルムの強度、開口性およ
び防塵性の観点から、例えば、特開平08−27654
2に記載されているような、GPC−IRにより求めた
高分子量側の分岐数の平均値が低分子量側の分岐数の平
均値以上であるエチレン−α−オレフィン共重合体も好
適に用いられる。
【0012】上記範囲のCxを有するエチレン−α−オ
レフィン共重合体を得る方法としては、たとえば、エチ
レンと炭素数3〜18のα−オレフィンとをパラジウ
ム、ニッケルなどの遷移金属錯体触媒やメタロセン系触
媒などの均一系触媒を使用して、溶媒の存在下又は不存
在下、気−固、液−固又は均一液相下で重合する方法等
が例示できる。重合温度は通常30℃〜300℃であ
り、重合圧力は常圧〜3000kg/cm2である。例
えば、特開平6−9724号公報、特開平6−1361
95号公報、特開平6−136196号公報、特開平6
−207057号公報等に記載されているメタロセン触
媒成分を含む、いわゆるメタロセン系オレフィン重合用
触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数3〜18のα−
オレフィンとを、得られる共重合体の密度が0.88〜
0.94g/cm3となるように共重合させることによ
って製造することができる。
【0013】本発明において、A層としてはエチレン−
α−オレフィン共重合体のみからなる層であってもよい
が、透明性を改良する目的で、該共重合体に密度が0.
94g/cm3以上、好ましくは0.945〜0.95
5g/cm3である高密度ポリエチレンを配合した樹脂
混合物からなる層であってもよい。高密度ポリエチレン
を配合する場合、高密度ポリエチレンのメルトフローレ
ートが過小であるとエチレン−α−オレフィン共重合体
との混ざりが悪いため、いわゆるフィッシュアイが発生
し、外観に劣るだけでなく得られる積層フィルムにピン
ホールが発生しやすく、一方、過大であると得られるオ
レフィン系樹脂積層フィルムの強度が低下するため、含
有させる高密度ポリエチレンのメルトフローレートは通
常、0.1〜20g/10分、好ましくは0.3〜10
g/10分である。その重量比(高密度ポリエチレン/
エチレン−α−オレフィン共重合体)は通常、20/8
0以下、好ましくは1/99〜10/90の範囲であ
る。
【0014】上記高密度ポリエチレンは、下記式(2)
で定義される[g]*の値が0.2〜0.8であること
が透明性改良効果の点でより好ましく、0.3〜0.6
がより好ましい。
【数2】[g]*=[η]/[η]l (2) ただし、[η]は135℃のテトラリン溶液で測定した
該高密度ポリエチレンの極限粘度を表し、[η]lは該
高密度ポリエチレンの重量平均分子量と同一の重量平均
分子量を有する直鎖状高密度ポリエチレンの極限粘度で
あり、 重量平均分子量はGPC−LALLS法(Ge
l Permiation Chromatograp
hy−Low Angle Laser Light
Scatterring法)により求めた値である。
[η]lは下記式(3)(H.Rachapudy,G.G.Smith,V.
R.Raju,and W.W.Glassley,J.Polym.Sci.,Polym.Phy
s.Ed.,17,1211(1979)参照)により求めることができ
る。
【数3】 [η]l=4.86×10-4[Mw]0.705 (3) これら高密度ポリエチレンは市販されているものの中か
ら適宜選ぶことができる。
【0015】また本発明の積層フィルムの成形性を向上
する目的で、A層はエチレン−α−オレフィン共重合体
に高圧重合法によるエチレン単独重合体である高圧法低
密度ポリエチレン、またはエチレン−酢酸ビニル共重合
体に代表されるエチレン−極性ビニルモノマー共重合体
等を配合した樹脂混合物からなる層であってもよい。高
圧法低密度ポリエチレンまたはエチレン−極性ビニルモ
ノマー共重合体を配合する場合、これらのメルトフロー
レートは、ASTM D 1238−65Tに準拠し、
190℃、荷重2.16kgの条件での測定値が通常は
0.1〜100g/10分、好ましくは0.2〜10g
/10分、さらに好ましくは0.5〜5g/10分であ
る。またその密度は通常0.915〜0.935g/c
3、好ましくは0.920〜0.930g/cm3、さ
らに好ましくは0.922〜0.928g/cm3であ
る。
【0016】さらに、高圧法低密度ポリエチレンまたは
エチレン−極性ビニルモノマー共重合体のスウェル比は
60%以下が好ましく、50%以下がさらに好ましく、
45%以下が特に好ましい。なお上記スウェル比とは、
メルトフローレート測定時に得られるストランドの先端
から5mmの位置の直径をサンプルの径(mm)としてマ
イクロメーターで測定し、下式(4)により算出したも
のである。
【数4】 スウェル比(%)=[(L1/L0)−1]×100 (4) L1:サンプルの径(mm) L0:オリフィスの径(=2.0955mm)
【0017】これら高圧法低密度ポリエチレンまたはエ
チレン−極性ビニルモノマー共重合体をA層に配合する
場合、その配合量は、重量比(高圧法低密度ポリエチレ
ンまたはエチレン−極性ビニルモノマー共重合体/エチ
レン−α−オレフィン共重合体)で40/60以下、好
ましくは5/95〜30/70、好ましくは10/90
〜20/80である。
【0018】エチレン−極性ビニルモノマー共重合体と
しては、酢酸ビニルモノマー単位の含有量が2〜30モ
ル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、
モノマー単位の含有量は2〜20モル%がより好まし
く、2〜10モル%がさらに好ましい。高圧法低密度ポ
リエチレンとしては、たとえば1,000〜2,000
気圧、200〜300℃でラジカル重合により製造され
たものが使用できる。
【0019】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムの
A層以外の他の樹脂層としては、例えば、オレフィン系
樹脂層等が例示できる。オレフィン系樹脂層に用いられ
るオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのα−オレフィンの単独重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合
体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−
オクテン共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重
合体であってα−オレフィンを主成分とするエチレン−
α−オレフィン共重合体、さらにエチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−
メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル
−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー樹脂な
どのエチレン−極性ビニルモノマー共重合体をあげるこ
とができる。
【0020】これらオレフィン系樹脂のなかでは、低密
度ポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体に代表
されるようなエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合
体などが透明性や柔軟性に優れ、かつ安価な積層フィル
ムが得られる点で好ましい。エチレンと極性ビニルモノ
マーとの共重合体のなかでも酢酸ビニル含有量が30重
量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体は、柔軟性に
優れ、積層フィルムを展帳する際しわ発生を押さえられ
るとともに、保温性にも優れるという観点から特に好ま
しい。他の樹脂層としてエチレン−極性ビニルモノマー
共重合体層を用いる場合、保温性等の観点からオレフィ
ン系樹脂積層フィルム中の極性ビニルモノマー単位の含
有量は8重量%以上が好ましく、9重量%以上がさらに
好ましい。なお、上述したようにA層にエチレン−極性
ビニルモノマー共重合体を配合する場合、オレフィン系
樹脂積層フィルム中の極性ビニルモノマー単位の含有量
とは、A層中の極性ビニルモノマー単位の含有量も含む
量である。
【0021】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムは
輻射線遮断剤を含有するものである。輻射線とは、昼
間、主に太陽の可視光等により暖められたハウス等の施
設内の地面等から、夜間、波長2〜25μmの領域の赤
外線として放射されるものであり、輻射線遮断剤とはこ
の輻射線を吸収または反射する性質を有するものであ
る。輻射線遮断剤としては、例えば赤外線吸収剤または
赤外線反射剤等が例示できる。赤外線反射剤とは上記波
長領域のうち少なくともいずれかの波長を反射するもの
であれば特に制限はなく、例えば酸化亜鉛等の無機系赤
外線反射剤が例示できる。
【0022】赤外線吸収剤とはA層および他の樹脂層に
用いられるオレフィン系樹脂よりも赤外線吸収能に優れ
ているものであれば特に制限はなく、上記波長領域のう
ち少なくともいずれかの波長に吸収ピークがあればよ
い。例えば、無機系赤外線吸収剤としては、リチウムア
ルミニウム複合水酸化物、ハイドロタルサイト類化合物
などの複合水酸化物、酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化チタンなどの金
属の酸化物、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水
酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩類、硫
酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸
亜鉛、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩類、燐酸リチウ
ム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム、燐酸カルシウム、
燐酸ジルコニウムなどの燐酸塩類、硅酸マグネシウム、
硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、硅酸チタンなどの
硅酸塩類、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウ
ム、アルミン酸カルシウムなどのアルミン酸塩類、アル
ミノ硅酸ナトリウム、アルミノ硅酸カリウム、アルミノ
硅酸カルシウムなどのアルミノ硅酸塩類、カオリン、ク
レー、タルクなどの粘土鉱物、その他複合酸化物などが
挙げられ、また有機系赤外線吸収剤としては、ポリアセ
タール、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体などが挙げられ、これ
らを単独で用いても2種類以上を併用してもかまわな
い。
【0023】これら輻射線遮断剤のなかでも、後述する
リサイクル性の観点から密度が3g/cm3以下のもの
が好ましく、2.4g/cm3以下のものがより好まし
く、また経済性の観点から赤外線吸収剤が好ましく、赤
外線吸収能の観点から無機系赤外線吸収剤がより好まし
い。赤外線吸収剤が無機系赤外線吸収剤である場合に
は、光線透過性の観点から、使用するオレフィン系樹脂
の屈折率により近いこと、また、保温性の観点から、幅
広い波長域に吸収性能をもつことが好ましく、例えばハ
イドロタルサイト類化合物、リチウムアルミニウム複合
水酸化物などの複合水酸化物、アルミノ珪酸塩類等がこ
れらの観点から好ましい化合物として例示できる。また
積層フィルム中での分散性を向上させるため高級脂肪酸
またはそのアルカリ金属塩等によりこれら無機系赤外線
吸収剤の表面処理を施してもよい。
【0024】ハイドロタルサイト類化合物とは、下記式
(I)で示される化合物 M2+ 1-xAlx(OH-2(A1 n-x/n・mH2O (I) (式中、M2+は、マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛
よりなる群から選ばれた2価金属イオンを示し、xおよ
びmは、0<x<0.5、0≦m≦2を満足し、A1 n-
はn価のアニオンを示すが、n価のアニオンしては特に
限定されず、例えばCl-、Br-、I-、NO3 -、Cl
4 -、SO4 2-、CO3 2-、SiO3 2-、HPO4 3-、HB
4 3-、PO4 3-、Fe(CN)6 3-、Fe(CN)6 4-
CH3COO-、C64(OH)COO-、(CO
O)2 2-、テレフタル酸イオン、ナフタレンスルホン酸
イオン等のアニオンや、特開平8−217912に記載
のポリ珪酸イオンやポリ燐酸イオンが挙げられる。)で
あって、例えば、天然ハイドロタルサイトやアルカマイ
ザーDHT−4A(商品名、協和化学工業製)のような
合成ハイドロタルサイトが挙げられる。
【0025】リチウムアルミニウム複合水酸化物として
は、例えば、特開平5−179052号公報に記載の下
記一般式(II)で示される化合物 Li+(Al3+2(OH-6・(A2 n-1/n・mH2O (II) (式中、mは0≦m≦3の範囲であり、A2 n-はn価の
アニオンを示すが、n価のアニオンとしては特に限定さ
れないが、例えば、前記と同様なアニオンが挙げられ
る。)が挙げられる。
【0026】その他の複合水酸化物としては、例えば、
アルカリ土類金属、遷移金属、ZnおよびSiからなる
群のなかから選ばれた少なくとも一種の元素と、Liお
よびAlを含有し、かつ水酸基を有する化合物(以下、
化合物(III)と称する場合もある)が例示できる。
アルカリ土類金属の中では、マグネシウム、カルシウム
が好ましい。また、遷移金属の中では、2価または3価
の鉄、コバルト、ニッケル、マンガンが好ましく、中で
も鉄がより好ましい。AlとLiの組成比(Al/L
i)はモル比で、通常、1.5/1〜2.5/1であ
り、好ましくは1.8/1〜2.5/1である。
【0027】また、アルカリ土類金属、遷移金属、Zn
およびSiからなる群のなかから選ばれた(各)元素の
モル比(a)は、Li元素1モルに対して、通常、0<
a<1.5であり、好ましくは0.1≦a≦1.4、さ
らに好ましくは0.2≦a≦1.2である。化合物(I
II)のアニオン性の部分を構成する元素または化合物
としては、例えば、ピロケイ酸イオン、シクロケイ酸イ
オン、イソケイ酸イオン、フィロケイ酸イオン、テクト
ケイ酸イオン等のポリケイ酸イオン、炭酸イオン、ハロ
ゲン化イオン、硫酸イオン、亜硫酸イオン、硝酸イオ
ン、亜硝酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、次
亜リン酸イオン、アルミン酸イオン、ケイ酸イオン、過
塩素酸イオン、ホウ酸イオン等の無機酸イオン、Fe
(CN)6 3-、Fe(CN)6 4-等のアニオン性遷移金属
錯体、酢酸イオン、安息香酸イオン、ギ酸イオン、テレ
フタル酸イオン、アルキルスルホン酸イオン等の有機酸
イオンなどが挙げられる。これら化合物のなかでも、炭
酸、ハロゲン、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ケイ酸、ポ
リケイ酸、過塩素酸等のイオンが好ましく、炭酸、ポリ
リン酸、ケイ酸、ポリケイ酸等のイオンがより好まし
い。
【0028】上記化合物(III)の具体例としては、
Al、Li、Mgを含有し、かつAl/Li/Mg=約2.3/1/0.28(モ
ル比)である複合水酸化物(商品名LMA 、富士化学工
業製)や、Al、Li、Siを含有し、かつAl/Li/Si= 約2/1
/1.2 (モル比)である複合水酸化物(商品名フジレイ
ンLS、富士化学工業製)が挙げられる。また、国際公開
番号WO97/00828に記載の下記式(III): [(Li+ (1-x)2+ x)(Al3+2(OH-62(Siy(2y+1) 2-(1+x) ・mH2O (III) (式中、M2+は2価の金属イオンであり、m、xおよび
yは、0≦m<5、0≦x<1、2≦y≦4という条件
を満たす)で表わされる化合物、および特開平8−21
7912号公報に開示された下記式(IV): [(Li+ (1-x)2+ x)(Al3+2(OH-62(A3 n-2(1+x)/n・mH2O (IV) (式中、M2+は2価の金属イオンであり、A3 n-はn価
の陰イオンであり、m、xおよびnは、0≦m<5、
0.01≦x<1、1≦n≦3という条件を満たす)で
表わされる化合物も、上記複合水酸化物の好ましい例と
して挙げることができる。式(III)および(IV)
におけるM2+としては、Mg2+、Ca2+、Zn2+などが
例示される。
【0029】さらに、特開平9−279131号公報に
開示された下記式(V): mAl23・(n/p)M2/pO・X・kH20 (V) (式中、Xは炭酸根であり、Mはアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属、pは金属Mの価数であり、m、nおよ
びkは、0.3≦m≦1、0.3≦n≦2、0.5≦k
≦4の条件を満たす)で示される塩基性炭酸アルミニウ
ム複塩も、好ましい赤外線吸収剤の一つである。上記式
(V)におけるXとして硫黄のオキシ酸(硫酸、亜硫
酸)、窒素のオキシ酸(硝酸、亜硝酸)、塩化水素酸、
塩素のオキシ酸(例えば、過塩素酸)、リンのオキシ酸
(リン酸、亜リン酸、メタリン酸)などの無機アニオン
や、酢酸、プロピオン酸、アジピン酸、安息香酸、フタ
ル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク
酸、p−オキシ安息香酸、サリチル酸、ピクリン酸、ト
ルエンスルホン酸などの有機アニオンを含む複塩を、上
記塩基性炭酸アルミニウム複塩と併用してもよい。
【0030】上記複合水酸化物を赤外線吸収剤として使
用する場合、その平均粒子径は、通常、5μm以下、好
ましくは0.05〜3μm、さらに好ましくは、0.1
〜1μmである。また、BET法により測定した比表面積
は1〜30m2/g、好ましくは2〜20m2/gであ
る。なお、複合水酸化物はさらに、結晶水を含有してい
てもよい。
【0031】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルム
を、より透明性が要求される用途に使用する場合は、輻
射線遮断剤の屈折率は、使用するオレフィン系樹脂に近
いことが好ましく、JIS K0062記載の方法で測
定した屈折率が1.47〜1.55であることが好まし
く、1.48〜1.54がより好ましく、1.49〜
1.53が特に好ましい。
【0032】積層フィルム中での輻射線遮断剤の分散性
を向上させるために、高級脂肪酸や高級脂肪酸のアルカ
リ金属塩等により輻射線遮断剤に表面処理を施してもよ
い。
【0033】上記輻射線遮断剤はオレフィン系樹脂積層
フィルムの全層に含まれている必要はなく、各層いずれ
に含まれていてもよく、また輻射線遮断剤が2層以上に
含まれる場合その含有量は各層同じであっても異なって
いてもよく、また、例えば赤外線吸収剤層または赤外線
反射剤層としてもよい。オレフィン系樹脂積層フィルム
の輻射線遮断剤の含有量は、オレフィン系樹脂積層フィ
ルムの後述する23℃における輻射線透過指数が25以
下であってかつ密度が1g/cm3未満を満たす量であ
れば特に限定はなく、使用する赤外線吸収剤または赤外
線反射剤や積層フィルムの層構成等によって適宜設定さ
れるが、例えば、赤外線吸収剤として上述したような複
合水酸化物を使用する場合、得られるオレフィン系樹脂
積層フィルムの輻射線透過指数と密度の観点から、その
配合量はおおよそオレフィン系樹脂積層フィルム中、6
〜13重量%程度である。
【0034】本発明において23℃における輻射線透過
指数とは、保温性の尺度であり作物生育性に影響を与え
るものであって、後述するような測定方法によって求め
られ、値が小さいほどフィルムの保温性が優れているこ
とを示す。本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムの2
3℃における輻射線透過指数は25以下であり、25よ
り大きい場合では、ポリ塩化ビニルフィルムに比較して
作物生育性が劣り好ましくなく、また加温ハウスの場合
には暖房費がかさむ等の経済効率の悪化を招く。輻射線
透過指数は25以下であればゼロに近いほど好ましい。
作物生育性の観点から、20以下がより好ましく、15
以下がさらに好ましい。
【0035】本発明においてオレフィン系樹脂積層フィ
ルムの密度はリサイクル性のひとつの尺度であって、J
IS K7112(1980)の方法に準拠して、温度
23℃で測定されたものであって、その値は1g/cm
3未満である。密度が1以上の場合には、一緒に回収さ
れた塩化ビニルフィルムとの分離が悪く、リサイクル性
に劣る。密度は0.99以下が好ましく、0.98以下
がより好ましく、0.97以下が特に好ましい。A層を
ハウス外層とした場合、付着した土等が分離工程に持ち
込まれことも少なく、よりリサイクル性に優れる。
【0036】本発明のポリオレフィン系樹脂積層フィル
ムは少なくともA層を1層有するものであればその層構
成には特に限定はなく、通常は3層から5層の層構成が
よく用いられ、各層の樹脂および添加剤の配合は異なっ
ていてもよい。3層以上の層構成の場合、ハウス等の施
設に展帳した際、施設の外側に面する層を外層、内側に
面する層を内層と称し、その他の層を中間層(多層構造
であってもよい)と称するのが一般的である。A層はこ
れら外層、中間層、内層のいずれであってもよいが、オ
レフィン系樹脂積層フィルムとハウスバンドとの接触破
れ(耐摩擦破れ性)がより少なく、さらに該積層フィル
ムの開口性、防塵性などにより優れるという観点から、
最表層、特に外層として用いる方がより好ましい。
【0037】A層を最表層とする場合は、得られるオレ
フィン系樹脂積層フィルムの開口性、防塵性、耐摩擦破
れ性等の観点から、A層には滑剤および/またはアンチ
ブロッキング剤を含有させてもよい。特に前述したCx
が0.2〜0.4であるエチレン−α−オレフィン共重
合体を使用する場合、滑剤とアンチブロッキング剤を併
用することでオレフィン系樹脂積層フィルムの開口性、
防塵性、耐摩擦破れ性などがより改良される。
【0038】滑剤としては、市販のものが使用でき、例
えば融点が50〜200℃の脂肪酸アミド化合物が好ま
しく使用できる。脂肪酸アミド化合物としては、例えば
飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、ビス脂肪酸ア
ミドなどが挙げられ、具体例としては、ベヘニン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリ
ル酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、メチ
レンビスステアリン酸アミド、メチレンビスベヘニン酸
アミド、メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビス
ステアリン酸アミド、エチレンビスベヘニン酸アミド、
エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスス
テアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘニン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、オクタメチ
レンビスエルカ酸アミドなどがあげられる。
【0039】滑剤を配合する場合そのA層中への配合量
は効果の観点からエチレン−α−オレフィン共重合体1
00重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、
0.03重量部以上がより好ましい。また経済性の観点
から1重量部以下が好ましく、0.5重量部以下がより
好ましい。
【0040】アンチブロッキング剤としては、市販のも
のが使用ができ、例えば有機微粒子や無機系の微粉末が
使用できる。有機微粒子としては粒径が0.5〜20μ
mの架橋高分子が例示でき、A層と屈折率の近いものが
好ましく、例えばポリエチレンやポリメチルメタクリレ
ートなどの架橋ビーズが好ましく用いられる。
【0041】これら有機微粒子を配合する場合そのA層
中への配合量は効果の観点から、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体100重量部に対して、0.1重量部以上
が好ましく、0.3重量部以上がより好ましく、1重量
部以上が特に好ましい。また経済性の観点から20重量
部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、5
重量部以下が特に好ましい。
【0042】無機系の微粉末としては、例えば前述した
無機系赤外線吸収剤の微粉末が例示でき、赤外線吸収剤
とアンチブロッキング剤とを兼用させてもよい。その配
合量は上記有機微粒子の場合と同じである。
【0043】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムを
農業用施設に用いる場合、外層には防塵処理が、内層に
は流滴、防霧処理が、適宜施されていてもよい。
【0044】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムの
厚みは、フィルム強度とフィルムの中継ぎ加工性や被覆
作業性の点で、通常、0.02〜0.3mm程度の範囲
であり、0.03〜0.2mm程度がより好ましい。ま
た本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムがA層以外の
層を有する2層以上の場合、A層の厚み(A層が2以上
の場合はその厚みの合計)は、通常、該積層フィルムの
厚みの10〜90%程度である。積層フィルムの成形性
の点から20〜80%程度が好ましく、透明性、フィル
ム強度などの点から30〜70%程度がより好ましい。
また、ポリオレフィン系樹脂積層フィルムが3層以上で
A層を最表層とし、さらに輻射線遮断剤として用いた赤
外線吸収剤が中間層に多く含まれている場合には、10
〜40%程度が好ましく、15〜30%程度がより好ま
しい。なお、オレフィン系樹脂積層フィルムが2層以上
の場合、各層の厚みは同一でなくてもよく、適宜厚みを
変更してもかまわない。
【0045】耐候性を向上させる目的で市販の光安定剤
をオレフィン系樹脂積層フィルムに含有させてもよく、
光安定剤の中ではヒンダードアミン系化合物がより好ま
しい。光安定剤を含有させる場合、オレフィン系樹脂積
層フィルムのいずれの層に含有させてもよく、2層以上
に含有させる場合その含有量は各層同じでも異なってい
てもよい。ヒンダードアミン系化合物としては、特開平
8−73667号公報に記載の構造式を有するものが挙
げられ、具体例としては、商品名チヌビン622−L
D、キマソーブ944−LD、ホスタビンN30、VP
Sanduvor PR−31、チヌビン123、ヒ
ンダードアミン系化合物含有安定化剤として、特開昭6
3−286448号記載の組成物(チバガイギー社製の
商品名 TINUVIN 492、TINUVIN 494等)を例示
することができる。またこれらのヒンダードアミン系化
合物は単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
【0046】ヒンダードアミン系化合物をオレフィン系
樹脂積層フィルムに含有させる場合、耐候性改良効果と
ブルーミング抑制の観点から、その含有量はオレフィン
系樹脂積層フィルム全体中に通常、0.02〜5重量
%、好ましくは0.1〜2重量%、より好ましくは0.
5〜2重量%の範囲である。また耐候性改良効果の観点
から、下記の紫外線吸収剤と併用することがより好まし
い。
【0047】上記と同様の目的で紫外線吸収剤をオレフ
ィン系樹脂積層フィルムに含有させてもよい。紫外線吸
収剤を含有させる場合、オレフィン系樹脂積層フィルム
のいずれの層に含有させてもよく、2層以上に含有させ
る場合その含有量は各層同じでも異なっていてもよい。
かかる紫外線吸収剤としては市販の紫外線吸収剤、例え
ば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤、シア
ノアクリレート系紫外線吸収剤等の有機系紫外線吸収剤
や、酸化セリウムや酸化チタンなどの金属酸化物(商品
名セリガード日本無機化学工業製)等の無機系紫外線吸
収剤などが挙げられる。また、これらの紫外線吸収剤は
単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
【0048】紫外線吸収剤を含有させる場合、その含有
量は、耐候性改良効果とブルーミング抑制の観点から、
オレフィン系樹脂積層フィルム全体中に通常、0.01
〜3重量%、好ましくは0.05〜1重量%の範囲であ
る。
【0049】また本発明のオレフィン系樹脂積層フィル
ムは、防曇性を付与させる目的で防曇剤を含有させても
よい。防曇剤を配合する場合、その配合量はオレフィン
系樹脂積層フィルム全体中に、通常、0.1〜4重量
%、好ましくは、0.5〜3重量%、さらに好ましく
は、1.5〜3重量%、特に好ましくは2.2〜2.8
重量%であり、オレフィン系樹脂積層フィルムのいずれ
の層に含有させてもよく、2層以上に含有させる場合そ
の含有量は各層同じでも異なっていてもよい。
【0050】かかる防曇剤としては、常温(23℃)で
固体状のものと液体状のものとがあり、固体状の防曇剤
としては、非イオン性界面活性剤、例えば、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソル
ビタンモノベヘネート、ソルビタンモノモンタネートな
どのソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤、グリセリ
ンモノラウレート、グリセリンモノパルミテート、グリ
セリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレー
ト、トリグリセリンモノステアレート、テトラグリセリ
ンモノモンタネートなどのグリセリン脂肪酸エステル系
界面活性剤、ポリエチレングリコールモノパルミテー
ト、ポリエチレングリコールモノステアレートなどのポ
リエチレングリコール系界面活性剤、アルキルフェノー
ルのアルキレンオキシド付加物、ソルビタン/グリセリ
ン縮合物と有機酸とのエステルなどが挙げられる。
【0051】さらにオレフィン系樹脂積層フィルムに常
温で液体状の防曇剤を配合させると、フィルム保管時お
よび展張時に光線透過性が損われる現象を回避すること
ができることから、これら常温で液体状の防曇剤を配合
してもよい。かかる効果を発揮させるためには、常温で
液状の防曇剤を少なくとも1種類用いることが好まし
い。
【0052】かかる常温で液状の防曇剤としては、例え
ば、グリセリンモノオレエート、ジグリセリンモノオレ
エート、ジグリセリンセスキオレエート、テトラグリセ
リンモノオレエート、ヘキサグリセリンモノオレエー
ト、テトラグリセリントリオレエート、ヘキサグリセリ
ンペンタオレエート、テトラグリセリンモノラウレー
ト、ヘキサグリセリンモノラウレート等のグリセリン系
脂肪酸エステルが、また、ソルビタンモノオレエート、
ソルビタンジオレエート、ソルビタンモノラウレートな
どのソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。液状の防
曇剤を配合する場合、その配合量は、オレフィン系樹脂
積層フィルム中に通常、0.2〜3重量%、好ましくは
0.5〜2重量%の範囲である。
【0053】また本発明のオレフィン系樹脂積層フィル
ムの透明性を長期間持続させるという観点から、該積層
フィルムの少なくとも内層の表面にさらに防曇性被膜を
形成させてもよい。
【0054】かかる防曇性被膜とは、例えば、特公昭4
9−32668号公報、特公昭50−11348号公報
などに記載されているコロイダルシリカやコロイダルア
ルミナに代表される無機酸化ゾルのコーティング膜、お
よびその応用として、特公昭63−45432号公報、
特公昭63−45717号公報、特公昭64−2158
号公報、特開平3−207643号公報などに記載され
ている、界面活性剤を主成分とする液のコーティング
膜、親水性樹脂を主成分とする液のコーティング膜等の
コーティング膜や親水性樹脂を主成分とする膜等が例示
できる。ここで親水性樹脂として、ポリビニルアルコー
ル、多糖類、ポリアクリル酸などが挙げられる。被膜形
成の方法は、コーティングによってもよいし、親水性樹
脂を主成分とする膜を製膜後、フィルムに積層する方法
でもよい。
【0055】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムに
は、防霧性を付与する目的で、防霧剤を配合することが
できる。かかる防霧剤としては、パーフルオロアルキル
基、ω−ヒドロフルオロアルキル基等を有するフッ素化
合物(特にフッ素系界面活性剤)、アルキルシロキサン
基を有するシリコン系化合物(特にシリコン系界面活性
剤)等が挙げられる。防霧剤を配合する場合、その配合
量はオレフィン系樹脂積層フィルム中に通常、0.01
〜3重量%、好ましくは0.02〜1重量%の範囲であ
り、オレフィン系樹脂積層フィルムのいずれの層に含有
させてもよく、2層以上に含有させる場合その含有量は
各層同じでも異なっていてもよい。
【0056】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムに
は、必要に応じて、上記以外の一般に使用されている各
種安定剤(例えばニッケル系化合物の光安定剤、酸化防
止剤、熱安定剤)、アンチブロッキング剤、滑剤、帯電
防止剤、顔料等の添加剤を配合することができる(「ポ
リマー添加剤の分離・分析技術、田中ら、1987年、日本
科学情報(株)」、「プラスチックおよびゴム用添加剤
実用便覧、後藤ら、1970年、(株)化学工業社」参
照)。
【0057】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムに
は、暑い時期の日中のハウス内部の温度低下を目的とし
て、近赤外線遮断剤を配合することができる。かかる近
赤外線遮断剤としては、例えば、特開平10−1935
22号公報に開示されている有機化合物(例えば、ニト
ロソ化合物およびその金属錯塩、シアニン系化合物、ス
クワリリウム系化合物、チオールニッケル錯塩系化合
物、フタロシアニン系化合物、トリアリルメタン系化合
物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、ナフ
トキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化
合物、アミニウム塩系化合物)および無機化合物(例え
ば、カーボンブラック、酸化アンチモン、酸化インジウ
ムがドープされた酸化錫、周期律表の4A、5Aまたは
6A族に属する金属の酸化物もしくは炭化物、ホウ素化
合物)が挙げられる。本発明の積層フィルムの表面に、
近赤外線遮断剤を含む被膜を形成させてもよい。該被膜
の形成方法としては、例えば、近赤外線遮断剤と水溶性
樹脂バインダーを含む塗工液を積層フィルムに塗布し乾
燥する方法が挙げられる。
【0058】上記の各種添加剤は単独で用いてもよい
し、2種類以上を併用してもよく、各種添加剤を配合す
る場合、オレフィン系樹脂積層フィルムのいずれの層に
配合してもよく、2層以上に配合する場合、その量は各
層同じでも異なっていてもよい。
【0059】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムの
製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、
次の方法によって製造される。例えばエチレン−α−オ
レフィン共重合体および/またはオレフィン系樹脂に所
定量の輻射線遮断剤を添加し、必要に応じて、防曇剤、
防霧剤、各種安定剤、滑剤、アンチブロッキング剤、顔
料等の各種添加剤を、例えばリボンブレンダー、スーパ
ーミキサー、バンバリーミキサー、1軸あるいは2軸押
出機などの通常の混合・混練機によって混合・混練して
各樹脂組成物を得ることができる。このようにして得ら
れた樹脂組成物を用いて、例えば、共押出によるTダイ
フィルム成形法、インフレーションフィルム成形法など
通常の積層フィルムを得る成形法を用いて行うことがで
きる。
【0060】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルム
は、例えば、施設園芸ハウス・トンネル等に好適に用い
られる。また、該施設に内張りカーテンを設置する場合
も本発明のオレフィン系樹脂積層フィルムを内張りカー
テンとして好ましく用いることができる。特に、本発明
のオレフィン系樹脂積層フィルムは従来の塩化ビニルフ
ィルム、特に上記の農業用途に用いられている塩化ビニ
ルフィルムの代替えとして好適に用いることができる。
【0061】
【発明の効果】本発明のオレフィン系樹脂積層フィルム
は、栽培環境としてもっとも重要な性質の一つである保
温性が塩化ビニルフィルムと同等であり、ハウスおよび
トンネル等に用いて作物の栽培をすれば、従来の塩化ビ
ニルフィルムと同等もしくは、それ以上の作物生育性
(収穫量)が達成される。また、本発明のオレフィン系
樹脂積層フィルムは、ポリ塩化ビニルフィルムとの分離
が容易であるため、リサイクル性に優れている。その
他、ポリ塩化ビニルフィルムと比較して、作業性、耐寒
性、価格など多くの優れた性能を有しており、農業用フ
ィルムとして有用である。特に悪いといわれている塩化
ビニルフィルムの防塵性を大幅に改善することが可能で
あり、塩化ビニルフィルムの代替フィルムとして施設園
芸ハウス・トンネル等の農業用フィルムとして好適に用
いられる。
【0062】また本発明のオレフィン系樹脂積層フィル
ムは、エチレン−α−オレフィン共重合体層を有するた
め力学的強度に著しく優れ、特に該層を外層としたとき
ハウスバンドとの接触破れについても著しく改良され
る。
【0063】さらに本発明のオレフィン系樹脂積層フィ
ルムは、全光線透過率で85%以上、場合によっては9
0%以上、さらには92%以上を達成することができ、
また展張後1ヶ月以降の曇日の照度測定で一般に使用さ
れている塩化ビニルフィルムを上回るレベルを達成する
ことが可能である。本発明のオレフィン系樹脂積層フィ
ルムのHAZE値は小さく、常温で3ケ月保管後のHA
ZE値からフィルム製造直後のHAZE値を減じた値
(ΔHAZE値)が、製造直後のHAZE値の110%
以内とすることも可能である。一般に、HAZE値につ
いては、HAZE値が小さいほど平行光線の透過性が高
いが、平行光線の透過性が高い程、ハウスおよびトンネ
ル内に昼間の太陽光線をより多くとりいれてハウスおよ
びトンネル内の気温や地温を上昇させ、夜間の保温性が
より良くなり、直進光を好む強光性作物、例えばナス科
の植物やピーマン、メロン、スイカ、イチゴ等の生育に
好影響を与える。したがって、本発明のオレフィン系樹
脂積層フィルムは強行性作物の栽培に好適に使用するこ
とができる。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。なお実施例及び比較例中
の試験方法は次の通りである。
【0065】密度 JIS K7112(1980)に規定された方法に従
った。
【0066】(2)メルトフローレート JIS K7210に規定された方法に従った。荷重
2、16kg、温度は190℃である。
【0067】(3)分子量分布 Mw/Mn GPC:日本ウォーターズ社製GPC装置、150C型
を用いて、カラム:東ソー製TSK GMH-6、溶媒:オルト
ジクロルベンゼン(ODCB)、温度:135℃、流量:1ml/mi
n、濃度:10mg/10ml、サンプル注入量:500μlの条件
で測定した。標準ポリスチレンを用いた校正曲線から換
算した重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnを求め、
Mw/Mnを算出した。
【0068】(4)組成分布変動係数Cx 東ソー社製多機能LCを用いて測定した。エチレン−α
−オレフィン共重合体を140℃に加熱したODCB溶媒に溶
解させ、カラムオーブンのなかの海砂を充填したカラム
にいれ、オーブンの温度を−14℃までさげた。続いて、
予め設定しておいた所定の温度まで温度を上昇させ、そ
の間に流出した共重合体の相対濃度と分岐度をカラムに
接続したFT-IRで測定した。順次設定した温度まで温度
を上昇させ、各設定温度毎に流出した共重合体の相対濃
度と分岐度を求めながら、最終温度まで上げた。得られ
た相対濃度と分岐度により組成分布曲線を求め、統計処
理により。組成分布の標準偏差を求めた。またFT−I
Rより求められるSCBave.より組成分布変動係数Cx
を求めた。
【0069】(5)輻射線透過指数 赤外分光光度計(パーキンエルマー社製 1640型F
TIR)を用いて、以下の方法により、輻射線透過指数
を求め保温性の尺度とした。
【0070】波数4000〜400cm-1の範囲でフィ
ルム(厚み100ミクロン)の赤外線吸収スペクトル
(透過法)を温度23℃にて測定し、波数νでの透過率T
(ν)%の値を得た。一方、プランクの法則から得られる
下記式5に従い、23℃における波数νでの黒体輻射ス
ペクトル強度e(ν)を計算する。ここで黒体輻射スペク
トル強度e(ν)に透過率T(ν)をかけたものが輻射線透
過強度f(ν)となる(式6)。
【0071】輻射線透過強度f(ν)を波数4000〜4
00cm-1の範囲で積分したものを輻射線透過エネルギ
ーF、黒体輻射スペクトル強度e(ν)を波数4000〜
400cm-1の範囲で積分したものを黒体輻射エネルギ
ーEとして、輻射線透過指数G=100*F/Eと定義
する。実際の積分は、波数間隔2cm-1ごとの区間に区
切り、台形近似にて各区間を計算し積算した。輻射線透
過指数が小さいほどフィルムの保温性が優れていること
を示す。
【数5】 e(ν)=(A/λ5)/{exp(B/(λ*T))−1) 式5 ただし、A=2πhC2=3.74*10E−6(W・m2) B=hC/k=0.01439(m・K) T(K)は絶対温度。λ(cm)は波長(波数νは波長
の逆数)であって、hはプランク定数、Cは光速、kは
ボルツマン定数である。
【数6】 f(ν)= e(ν)*T(ν)/100 式6
【0072】(6)防霧性試験 フィルムを縦50×横60cmのアクリル製の枠に両面
テープで貼り付け、試験面を下にして、23℃の恒温室
内に置いた40℃の恒温水槽の上に水平に設置した。試
験面を充分湿らせた後、フィルム外側に氷水を接触させ
ておいたときの霧の発生量および消えるまでの時間など
を目視で観察し、以下の基準で判定した。 :霧の発生量が少なく、すぐに消える。 :霧の発生量がやや多く、消えるまでに時間がかかる。 ×:霧の発生量が非常に多く、消えるまでに時間がかか
る。
【0073】(7)防曇性試験 フィルムを縦34×横5cmのアクリル製の枠に両面テ
ープで貼り付け、試験面を下にして、温度一定の環境試
験室内に置いた恒温水槽の上に水平面に対して15度の
傾斜をつけて設置した。このときの温度条件(環境試験
室/恒温水槽)は3℃/20℃とした。そして、フィル
ム面の水滴の様子を観察して、以下の基準で判定した。 :フィルム面が均一に濡れている。 :部分的に水滴が付着しているところがある。 ×:全体に水滴が付着し、白く曇っている。
【0074】(8)耐候性試験 JIS1号ダンベルで打ち抜いた試験片をサンシャイン
ウエザーメーター(スガ試験機製)を用いて、ブラック
パネル温度63℃の条件下で経時暴露させた。経時暴露
された試験片について、オートグラフDSS100(島
津製作所製)を用いて、引張試験を行い伸び率(%)を
測定し、伸び率がもとの試験片の伸び率に対して半分に
なったときの耐候性試験時間を求めた。この時間の値が
大きいほど耐候性が優れていることを示し、1000時
間を本試験の合格レベルとした。
【0075】(9)リサイクル性試験 塩化ビニルフィルム(三菱化学MKV製 商品名 クリ
ンエースキリナイン、フィルム厚み75μm)とサンプ
ルフィルムをJIS1号ダンベルで打ち抜き、試験片各
10枚を23℃、分離・洗浄槽(2リットル容積のビー
カー)にいれ、分離・洗浄液(5%エタノール水溶液)
を1500mL満たしたのちスリーワンモーターにて攪
拌した。その後1分間静置し、上澄み層(500mL
分)を回収・ろ過・乾燥した。 ○:サンプルフィルム全量が回収される。 △:一部のサンプルフィルムが農ビと混ざって回収でき
ない。 ×:サンプルフィルムが回収できない。
【0076】実施例1〜4 表−1に記載の配合でバンバリーミキサーを用いて15
0℃、5分間混練後、造粒機により造粒し、各層の樹脂
組成物ペレットを得た(なお、表中()内の数値は各層の
樹脂100重量部に対する重量部を示す)。内層組成物
がインフレーションフィルムチューブの外面(外層組成
物はインフレーションチューブの内面)となるように3
層インフレーションフィルム成形機によって各層厚み、
フィルム厚みが表−1に記載した値になるように製膜し
た。結果を表−1に示したが、フィルムは、輻射線透過
指数(保温性)、リサイクル性に優れるほか、特に防霧
性、防曇性、耐候性に優れるものであった。
【0077】実施例5 表−2に記載の配合でそれぞれバンバリーミキサーを用
いて150℃、5分間混練後、造粒機により造粒し、各
層の樹脂組成物ペレットを得た(表中の()内の数値は表
1と同じ意味を表わす)。内層組成物がインフレーショ
ンフィルムチューブの外面(外層組成物はインフレーシ
ョンチューブの内面)となるように3層インフレーショ
ンフィルム成形機によって各層厚み、フィルム厚みが表
−2に記載の値になるように製膜したのち下記の防曇性
被膜を形成した。結果を表−2に示したが、フィルム
は、輻射線透過指数(保温性)、リサイクル性に優れる
ほか、特に防霧性、防曇性、耐候性に優れるものであっ
た。
【0078】[防曇性被膜の形成] 防曇性被膜:アルミナゾル(日産化学製、商品名アルミ
ナゾル520 固形分20%)、コロイダルシリカ(日
産化学製、商品名スノーテックス20 固形分20
%)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王
製、商品名ネオペレックスF25)、デカン酸ナトリウ
ム(ナカライテスク製)をそれぞれ固形成分濃度1.
6、0.4、0.08、0.08となるように水で希釈
してコーティング液を作製し、インフレーションフィル
ム(防曇性被膜を形成するまえのフィルム)の片面にコ
ロナ処理を行い、固形分厚み約0.11g/m2となる
ようにその面に塗布し、室温で風乾してフィルムを得
た。
【0079】比較例1および2 表−2に記載の配合でそれぞれバンバリーミキサーを用
いて150℃、5分間混練後、造粒機により造粒し、各
層の樹脂組成物ペレットを得た(表中の()内の数値は表
1と同じ意味を表わす)。内層組成物がインフレーショ
ンフィルムチューブの外面(外層組成物はインフレーシ
ョンチューブの内面)となるように3層インフレーショ
ンフィルム成形機によって各層厚み、フィルム厚みが表
−2に記載の値になるように製膜した。結果を表−2に
示した。
【0080】実施例6 実施例1において内層樹脂A1/A8のかわりに市販の
エチレン−α−オレフィン共重合体(商品名 スミカセ
ンE FV201 密度0.915g/cm3、MI
1.5 住友化学工業(株)製)を、外層樹脂A2/A
8のかわりに市販のエチレン−α−オレフィン共重合体
(商品名 スミカセンE FV202 密度0.925
g/cm3、MI1.7 住友化学工業(株)製)を用
いる以外は同様にして、輻射線透過指数(保温性)、リ
サイクル性に優れるほか、防霧性、防曇性、耐候性に優
れるフィルムを得ることができる。
【0081】実施例7 実施例5において内外層樹脂として市販のエチレン−α
−オレフィン共重合体(商品名 スミカセン Hiα
FW201 密度0.925g/cm3、MI1.7
住友化学工業(株)製)を用いる以外は同様にして、輻
射線透過指数(保温性)、リサイクル性に優れるほか、
防霧性、防曇性、耐候性に優れるフィルムを得ることが
できる。
【0082】実施例8 実施例5において内外層樹脂として市販のエチレン−α
−オレフィン共重合体(商品名 スミカセンE FV2
02 Lot.53281 密度0.925g/cm
3、MI1.7 住友化学工業(株)製)を用い、かつ
滑剤を用いない以外は同様にして、輻射線透過指数(保
温性)、リサイクル性に優れるほか、防霧性、防曇性、
耐候性に優れるフィルムを得ることができる。
【0083】実施例9 実施例3において内層および中間層樹脂にエチレン−α
−オレフィン共重合体(商品名 スミカセンE FV4
02 密度0.915g/cm3、MI4 住友化学工
業(株)製)と低密度ポリエチレンA8とを85/15
の重量比でブレンドしたものを、外層樹脂にエチレン−
α−オレフィン共重合体(商品名 スミカセンE FV
202 密度0.925g/cm3、MI1.7 住友
化学工業(株)製)を、それぞれ用いる以外は同様にし
て、輻射線透過指数(保温性)、リサイクル性に優れる
ほか、防霧性、防曇性、耐候性に優れるフィルムを得る
ことができる。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】なお上記表1および表2で記載した略号は
以下のとおりである。 [略号一覧] A1:住友化学工業(株)スミカセンE、FV402-0(へ
キセン含有量11.1重量%)A2:住友化学工業
(株)スミカセンE、FV403-0(ヘキセン含有量8.6
重量%)A3:住友化学工業(株)スミカセンα、FZ20
2-0(ヘキセン含有量9.4重量%)なお、A1からA
3の特性は表3のとおりである。
【0087】
【表3】 ただし、A1、A2、はメタロセン系触媒を用いて重合した
エチレン−ヘキセン共重合体、A3はチーグラー・ナッタ
系触媒を用いて重合したエチレン−ヘキセン共重合体で
ある。
【0088】A4:エチレン−酢酸ビニル共重合体(商
品名:エバテートH2031 酢酸ビニル含有量19重
量% 住友化学工業製) A5:エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:エバテ
ートH2021 酢酸ビニル含有量15重量% 住友化
学工業製) A6:エチレン−酢酸ビニル共重合体(品名:エバテー
トD2021 酢酸ビニル含有量10重量% 住友化学
工業製) A7:エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:エバテ
ートD2011 酢酸ビニル含有量5重量% 住友化学
工業製) A8:低密度ポリエチレン(商品名:スミカセンF20
0 密度0.923g/cm3 住友化学工業製) E1:商品名:スミライザーBP76 住友化学工業製 E2:商品名:イルガフォスP168 チバガイギー製 E3:商品名:スミライザーBHT 住友化学工業製 E4:商品名:イルガノックス1010 チバガイギー
製 F1:ヒンダードアミン系化合物(商品名:キマソーブ
944LD チバガイギー製) F2:ヒンダードアミン系化合物(商品名:チヌビン6
22LD チバガイギー製)F3:ヒンダードアミン系
化合物(商品名:チヌビン462 チバガイギー
製)F4:ヒンダードアミン系化合物(商品名:チヌビ
ン464 チバガイギー製)F5:ヒンダードアミ
ン系化合物(商品名:ホスタビンN30クラリアント
製)G1:商品名:スミソーブ130 住友化学工業製 G2:商品名:スミソーブ300 住友化学工業製 H1:ジグリセリンセスキオレエート H2:モノグリセリンモノステアレート/ジグリセリン
セスキステアレートの重量比=3/7なる混合物 H3:ソルビタンセスキステアレート H4:ソルビタンモノステアレートプロピレンオキシド
1モル付加物 H5:テトラグリセリントリステアレート I1:フッ素系界面活性剤(商品名:ユニダインDS4
03 ダイキン工業製) I2:フッ素系化合物(商品名:サーフロンKC14
旭硝子製) J1:ハイドロタルサイト(商品名:DHT4A 協和
化学工業製) J2:複合水酸化物(商品名:フジレインLS 富士化
学工業製) J3:リチウムアルミニウム複合水酸化物(商品名:ミス゛カラック 水
沢化学工業製) K1:脂肪酸アミド化合物 エチレンビスオレイン酸ア
ミド K2:脂肪酸アミド化合物 エルカ酸アミド K3:脂肪酸アミド化合物 オレイン酸アミド K4:脂肪酸アミド化合物 エチレンビスステアリン酸
アミド

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メルトフローレートが0.1〜50g/1
    0分、密度が0.88〜0.94g/cm3であるエチ
    レン−α−オレフィン共重合体(A)を主成分とする層
    (A層)を少なくとも1層有し、かつ23℃における輻
    射線透過指数が25以下、密度が1g/cm3未満であ
    ることを特徴とする輻射線遮断剤含有オレフィン系樹脂
    積層フィルム。
  2. 【請求項2】輻射線遮断剤が赤外線吸収剤である請求項
    1記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  3. 【請求項3】輻射線遮断剤が、Li、Al、Si,M
    g、Ca,Znから選ばれる少なくとも一種の金属を含
    む無機化合物である請求項1に記載のオレフィン系樹脂
    積層フィルム。
  4. 【請求項4】輻射線遮断剤が下記式(I)〜(V)のい
    ずれかで表わされる化合物から選ばれる少なくとも一種
    である請求項1に記載のオレフィン系樹脂積層フィル
    ム。 M2+ (1-x)Al3+ X(OH-2・(A1 n-x/n・mH2O (I) (式中、M2+は2価の金属イオン、An-はn価の陰イオ
    ンをそれぞれあらわし、x、mおよびnは、0<x<
    0.5、0≦m≦2、1≦n≦3なる条件をそれぞれ満
    たす。) Li+(Al3+2(OH-6・(A2 n-1/n・mH2O (II) (式中、An-はn価の陰イオンをあらわし、mおよびn
    は、0≦m≦3、1≦n≦3なる条件をそれぞれ満た
    す。) [(Li+ (1-x)2+ x)(Al3+2(OH-62(Siy(2y+1) 2-(1+x)・ mH2O (III) (式中、M2+は2価の金属イオンをあらわし、m、xお
    よびyは、0≦m<5、0≦x<1、2≦y≦4なる条
    件をそれぞれ満たす。) [(Li+ (1-x)2+ x)(Al3+2(OH-62(A3 n-2(1+x)/n・mH2 O (IV) (式中、M2+は2価の金属イオン、An-はn価の陰イオ
    ンをそれぞれあらわし、m、xおよびnは、0≦m<
    5、0.01≦x<1、1≦n≦3なる条件をそれぞれ
    満たす。) mAl23・(n/p)M2/pO・X・kH2O (V) (式中、Xは炭酸根、Mはアルカリ金属またはアルカリ
    土類金属をそれぞれあらわし、pは金属Mの価数であ
    り、m、nおよびkは、0.3≦m≦1、0.3≦n≦
    2、0.5≦k≦4なる条件をそれぞれ満たす。)
  5. 【請求項5】エチレン−α−オレフィン共重合体の下記
    式(1)で定義される組成分布変動係数Cxが0.5以
    下である請求項1に記載のオレフィン系樹脂積層フィル
    ム。 Cx=σ/SCBave. (1) (ただし、σは温度上昇カラム分別法により、各温度に
    おける溶出量とその溶出成分の分岐度から求めた組成分
    布の標準偏差を表わし、SCBave.は炭素数1000個
    当たりの短鎖分岐の数の平均値をあらわす)
  6. 【請求項6】エチレン−α−オレフィン共重合体中のα
    −オレフィンモノマー単位の含有量が0.5〜10モル
    %である請求項1記載のオレフィン系樹脂積層フィル
    ム。
  7. 【請求項7】A層がオレフィン系樹脂積層フィルムの少
    なくとも片面の最表層である請求項1記載のオレフィン
    系樹脂積層フィルム。
  8. 【請求項8】組成分布変動係数Cxが0.2〜0.5で
    ある請求項5記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  9. 【請求項9】A層がエチレン−α−オレフィン共重合体
    100重量部に対して滑剤0.01〜1重量部、アンチ
    ブロッキング剤0.1〜20重量部を含有する請求項7
    記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  10. 【請求項10】A層が高圧法低密度ポリエチレンまたは
    エチレン−極性ビニルモノマー共重合体を含有し、かつ
    該高圧法低密度ポリエチレンまたはエチレン−極性ビニ
    ルモノマー共重合体のエチレン−α−オレフィン共重合
    体に対する重量比が40/60以下である請求項1、7
    または9いずれか1項に記載のオレフィン系樹脂積層フ
    ィルム。
  11. 【請求項11】輻射線遮断剤が複合水酸化物である請求
    項1記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  12. 【請求項12】さらに光安定剤、紫外線吸収剤、防霧
    剤、防曇剤および近赤外線遮断剤から選ばれる少なくと
    も1種を含有する請求項1〜7、9、10、11のいず
    れか1項に記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  13. 【請求項13】光安定剤が0.02〜5重量%、紫外線
    吸収剤が0.01〜3重量%、防霧剤が0.01〜3重
    量%、防曇剤が0.1〜4重量%である請求項12に記
    載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  14. 【請求項14】A層以外の少なくとも1層が、エチレン
    と極性ビニルモノマーとの共重合体層である請求項10
    または14記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  15. 【請求項15】オレフィン系樹脂積層フィルム中の極性
    ビニルモノマー単位の含有量が8重量%以上である請求
    項8または14記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  16. 【請求項16】防曇性被膜を有する請求項1〜15いず
    れか1項記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  17. 【請求項17】施設園芸用途に用いる請求項1〜16の
    いずれか1項記載のオレフィン系樹脂積層フィルム。
  18. 【請求項18】施設園芸用途が農業用ハウス・トンネル
    用途である請求項17記載のオレフィン系樹脂積層フィ
    ルム。
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