JPH11148541A - ベルトテンショナ機構及び無段変速装置 - Google Patents

ベルトテンショナ機構及び無段変速装置

Info

Publication number
JPH11148541A
JPH11148541A JP9313955A JP31395597A JPH11148541A JP H11148541 A JPH11148541 A JP H11148541A JP 9313955 A JP9313955 A JP 9313955A JP 31395597 A JP31395597 A JP 31395597A JP H11148541 A JPH11148541 A JP H11148541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
belt
tensioner
power transmission
variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9313955A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Tamagawa
隆雄 玉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP9313955A priority Critical patent/JPH11148541A/ja
Publication of JPH11148541A publication Critical patent/JPH11148541A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pulleys (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のベルトテンショナ機構はベルトテンショ
ナ周辺の構造が複雑であり、レイアウトが困難である。 【解決手段】ベルトテンショナ3はテンショナプーリ4
をベルト2に張力を与える方向に付勢する弾性部材9を
有する。テンショナプーリ4と一体的に変位する可動部
材8と油圧シリンダ6のロッド6aをワイヤ5で連結す
る。油圧シリンダ6はワイヤ5を介してテンショナプー
リ4を遠隔操作する。ベルトテンショナ3の構造を簡素
化でき、狭い場所にも配置することが可能となり、レイ
アウトの自由度が増す。油圧シリンダ6はスペースに余
裕のある場所に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ベルトの張力を調整するベル
トテンショナ機構およびこれを含む無段変速装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ベルトに対する有効径を変化
させることのできる可変径プーリを用いたベルト無段変
速装置が提供されている。このベルト無段変速装置で
は、油圧アクチュエータや電動モータ等の駆動手段にて
駆動される変速比調整用のテンショナによって、ベルト
の張力を増大させつつベルトをたぐり寄せ、これによ
り、可変径プーリの有効径を変更して変速するようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このベルト無段変速装
置では、変速比調整用のテンンョナに含まれるテンショ
ナプーリを、駆動機構によって駆動して、ベルト張力が
増す方向又はベルト張力が減じる方向へ変位させ、これ
により、可変径プーリの有効径を変化させて変速を達成
している。
【0004】ところが、テンショナ周辺にスペース上の
制約がある場合等では、上記の駆動機構をテンショナ内
に組み込んだり、或いはテンショナ近傍に配置したりす
ることが困難である。特に、ベルト無段変速装置を自動
車の駆動源によって補機を駆動する装置に適用した場合
には、いわゆるエンジンルーム内に各種補機が密集して
配置されているなかで、テンショナ駆動用の駆動機構を
配置することは非常に困難である。
【0005】そこで、本発明の目的は、テンショナ周辺
の構造を簡素化できると共にレイアウトの自由度が高い
ベルトテンショナ機構および無段変速装置を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の課題解決手段として、請求項1記載のベルトテンショ
ナ機構は、ベルトに係合するテンショナプーリと、この
テンショナプーリをベルトに張力を与える第1の方向と
その逆の第2の方向に変位可能に支持する支持部と、テ
ンショナプーリを第1の方向に付勢する弾性部材とを含
むテンショナと、上記テンショナプーリを伝動部材を介
して第1の方向に変位させる駆動手段とを備えたことを
特徴とするものである。
【0007】この場合、駆動手段が伝動部材を介してテ
ンショナプーリを駆動するようにしたので、該駆動手段
をテンショナから離れた位置に配置することができる。
伝動部材としては、駆動手段とテンショナプーリとを駆
動連結するワイヤの他、リンク機構を例示することがで
きる。駆動手段としては、油圧シリンダ等の油圧アクチ
ュエータ、電動モータの他、エンジンの吸気負圧により
作動する受圧部材を含むものを例示することができる。
【0008】また、請求項2記載のベルト無段変速装置
は、請求項1記載のベルトテンショナ機構と、回転軸に
動力伝達可能に設けられた可変径プーリとを備え、この
可変径プーリは、回転軸の軸方向に移動自在に設けられ
た一対のプーリ主体と、これらプーリ主体間に偏心可能
に挟持されると共に外周面にベルトが巻き掛けられた動
力伝達リングと、プーリ主体を介して動力伝達リングを
同心側へ付勢する付勢部材とを含むことを特徴とするも
のである。
【0009】この場合、例えば、駆動手段がテンショナ
プーリによるベルトのたぐり寄せを解除した状態で、可
変径プーリの付勢部材が動力伝達リングを同心側へ変位
させようとする力が、テンショナの弾性部材が動力伝達
リングを偏心させようとする力と同等以上になることに
より、動力伝達リングが同心となる。一方、駆動手段が
テンショナプーリを介してベルトをたぐり寄せることに
より、可変径プーリの付勢部材に抗して動力伝達リング
を偏心させ、変速比を調整する。
【0010】なお、可変径プーリに設けられる付勢部材
としては、プーリ主体を軸方向に押す弾性部材を例示す
ることができる。弾性部材としては、圧縮コイルばね又
は皿ばねを例示することができ、皿ばねとしては、両プ
ーリ主体に一体回転可能に係合するダイヤフラムスプリ
ングを用いることもできる。また、付勢部材として、径
方向外方へいくほど狭くなるくさび状の収容空間に配置
され、遠心力による付勢力を働かせる慣性部材を例示す
ることもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を添
付図面を参照しつつ説明する。図1(a),(b)は本
発明の一実施の形態に係るベルトテンショナ機構1を含
むベルト式の無段変速装置50の概略構成を示してい
る。図1(a)はベルト2の走行速度に比して可変径プ
ーリ51の回転速度が相対的に遅くなった状態を示し、
図1(b)はベルト2の走行速度に比して可変径プーリ
51の回転速度が相対的に速くなった状態を示してい
る。
【0012】本ベルトテンショナ機構1は、自動車その
他の車両に搭載される駆動源によって補機を駆動するた
めのベルト式の無段変速装置の他、一般の工作機械等の
無段変速装置にも適用することができる。本無段変速装
置では、可変径プーリを駆動プーリおよび従動プーリの
何れに適用しても良く、1つの無段変速装置において、
1ないし2つ以上の従動プーリを可変径プーリとするこ
とも可能である。ただし、本実施の形態では、自動車に
搭載されて、車両の駆動源の出力軸に連なる回転軸に駆
動プーリとして可変径プーリを設けた例に則して説明す
る。
【0013】後に詳述するが、本可変径プーリ51は、
一対のプーリ主体202,203間に偏心可能に挟持さ
れ且つ外周面にベルト2が巻き掛けられる動力伝達リン
グ206を備えている。可変径プーリ51は、動力伝達
リング206を、プーリ主体202,203の軸心Kと
同心となる位置(図1(a)の状態に相当)と、軸心K
に対して所定量偏心する位置とに変位させることによ
り、ベルト2に対する有効径を変化させる。
【0014】本無段変速装置50では、無端状のベルト
2を、上記ベルトテンショナ機構1に含まれるベルトテ
ンショナ3のテンショナプーリ4、位置が固定されたア
イドラプーリ52、および上記可変径プーリ51に対し
て順次に巻き回している。ベルト2は、図示していない
が、1ないし複数の補機の回転軸に設けられた従動プー
リにも巻き回されている。補機としては、スーパーチャ
ージャー、エアーポンプ、オルタネータ、エアコンディ
ショナ用コンプレッサ、パワーステアリング用油圧ポン
プおよびウォータポンプ等を例示することができる。
【0015】変速比を調整するためのベルトテンショナ
機構1は、ベルトテンショナ3と、このベルトテンショ
ナ3のテンショナプーリ4を伝動部材としてワイヤ5を
介して駆動する駆動部材としての油圧シリンダ6とを備
えている。テンショナプーリ4は、固定部材7に対して
変位自在な可動部材8によって回転自在に支持されてい
る。9はベルトに張力を付与する方向にテンショナプー
リ4を付勢する、例えば圧縮コイルばねからなる弾性部
材である。
【0016】油圧シリンダ6は車両の固定部、例えばエ
ンジンルーム内でスペースに余裕のある位置に固定され
ている。油圧シリンダ6のロッド6a の先端部にはワイ
ヤ5の端部が固定されている。油圧シリンダ6へは、車
両に搭載される油圧源としての油圧ポンプ53から圧油
が供給される。また、油圧シリンダ6への作動油の給排
を司る電磁弁54は、駆動源の回転速度に係わる信号S
(例えばアイドラプーリ52の回転速度を検出する速度
センサからの検出信号であっても良い)を入力するコン
トローラ55により制御される。
【0017】具体的には、駆動源の回転速度が所定値よ
りも遅い場合は、図1(a)に示すように油圧シリンダ
6のロッド6aを伸長させ、駆動プーリとしての可変径
プーリ51の有効径を大きくして、補機の回転速度を相
対的に速くする。一方、駆動源の回転速度が所定値より
も速い場合は、図1(b)に示すように油圧シリンダ6
のロッド6aを短縮して、ベルト2をたぐり寄せること
により、可変径プーリ51の有効径を相対的に小さくす
る。
【0018】図2および図3を参照して、ベルトテンシ
ョナ3は、固定部材7と、この固定部材7に直線往復動
自在に支持された可動部材8とを備えている。この可動
部材8は、ベルト2が巻き回されるテンショナプーリ3
を回動自在に支持しており、固定部材7と可動部材8に
よって、テンショナプーリ3をベルト2に張力を与える
第1の方向Xとその逆の第2の方向Yに変位可能に支持
するための支持部を構成している。また、ベルトテンシ
ョナ3は、可動部材8を介してテンショナプーリ3を第
1の方向Xに付勢する圧縮コイルばね等からなる一対の
弾性部材9を備えている。
【0019】上記可動部材8は、一端にテンショナプー
リ3を玉軸受等の転がり軸受10を介して回転自在に支
持する支軸11と、この支軸11の他端を貫通させて固
定した支持体12と、一端が支持体12に貫通されて固
定された一対の支持棒13,13とを備えている。これ
ら支持捧13,13は、第1の方向Xへ延びており、固
定部材7の後述する支持筒部14に内嵌された滑り軸受
としてのブッシュ26に挿通されて第1および第2の方
向X,Yへの直線往復動を案内されるようになってい
る。各支持捧13の他端にはフランジ状のストッパ15
が設けられ、両ストッパ15に一体的に係合される座板
部材16と、固定部材7の後述するブラケット部17と
の間に上記弾性部材9がそれぞれ介在している。これに
より、一対の弾性部材9は、一対の支持棒13,13を
介して可動部材8およびテンショナプーリ3を一体的に
第1の方向Xへ弾性付勢している。
【0020】上記の支軸11の他端面は、上記のワイヤ
5の一端に固定された大径のエンド部材5aを収容して
保持する保持孔18を形成しており、また、支軸11お
よび支持体12は、上記の保持孔18に横から連通して
ワイヤ5を貫通させる貫通孔19を有している。上記の
座板部材16は各支持棒13,13を貫通させる一対の
貫通孔20,20と、これら一対の貫通孔20,20間
の中央部に、ワイヤ5を進退自在に収容するケーブル2
1を遊嵌状態で貫通させる貫通孔22とを有している。
【0021】上記の固定部材7は、ねじ23により固定
対象物24に固定されるべース部25と、このべース部
25のテンショナプーリ4側の端縁から垂直に立ち上が
るブラケット部17とを備えている。このブラケット部
17は、可動部材8の一対の支持棒13,13をそれぞ
れ貫通させる一対のブッシュ26,26を嵌め入れた一
対の支持筒部14,14を第1の第1の方向Xへ延びる
ように形成している。
【0022】ワイヤ5はケーブル21内に収容されてお
り、ケーブル21のー端27はブラケット17のケーブ
ル端固定孔28に嵌め入れられ、固定されている。油圧
シリンダ6によってワイヤ5の他端側が引かれると、ケ
ーブル21の上記一端27からのワイヤ5の露出長が減
少し、可動部材8と共にテンショナプーリ4が第1の方
向Xへ引っ張られ、ベルト2がたぐり寄せられることに
なる。
【0023】次いで、図4〜図6を参照して可変径プー
リ51について説明する。図4は可変径プーリ51の断
面図である。図4を参照して、可変径プーリ51は、車
両の駆動源の出力軸に連なる回転軸201の周囲に軸方
向に移動自在な第1および第2の環状のプーリ主体20
2,203を備えており、これらプーリ主体202,2
03の互いの対向面にそれぞれ動力伝達面204,20
5を形成している。これら一対の動力伝達面204,2
05は互いに逆向きに傾斜したテーパ状にされており、
両動力伝達面204,205によって、断面略台形形状
の動力伝達リング206が、両プーリ主体202,20
3の軸心Kに対して偏心可能(図6参照)に挟持されて
いる。
【0024】この動力伝達リング206の外周面にはベ
ルト2への伝動面208が形成され、この伝動面208
にベルト2が巻き掛けられている。伝動面208には、
ベルト2の周回方向に沿って延びる複数の互いに平行な
リブ236とそれぞれ噛み合う複数の周溝237が形成
されている。リブ236は例えば断面略V字形形状をし
ている。動力伝達リング206の両側面はそれぞれ対応
する動力伝達面204,205と接触してトルクを伝達
するテーパ状の動力伝達面209,210を構成してい
る。
【0025】ベルト2はゴム製のものが好ましく、ま
た、動力伝達リング206としては、耐久性に優れ且つ
摩擦係数が高い樹脂、例えば、フェノール樹脂に、炭素
繊維、芳香族ポリアミド繊維およびグラファイトを配合
した樹脂材料を成形してなるものが好ましい。本樹脂で
あれば、高強度を耐摩耗性に優れているにもかかわら
ず、相手部材への攻撃性が穏やかであり、しかも温度に
かかわらず安定した摩擦係数を持つ。また、樹脂材料中
における炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維およびグラフ
ァイトの含有割合としては、炭素繊維5〜30重量%、
芳香族ポリアミド繊維5〜15重量%、グラファイト1
0〜15重量%の範囲にあることが、耐摩耗性を向上さ
せ、摩擦係数をより安定させる点で好ましい。
【0026】また、可変径プーリ51は、第1および第
2のプーリ主体202,203を互いに近づく方向に付
勢する付勢手段としてのダイヤフラムスプリング211
を備えており、このダイヤフラムスプリング211は、
回転軸201と連動回転する円板フランジ状の連結部2
12に複数の軸状部213を介して一体回転可能に連結
されている。
【0027】上記のダイヤフラムスプリング211の内
径部214および外径部215は、第1および第2のプ
ーリ主体202,203にそれぞれ一体回転可能に係合
されている。これにより、両プーリ主体202,203
とダイヤフラムスプリング211が回転軸201と一体
に回転するようになっている。従動プーリである本可変
径プーリ51では、ベルト2から、動力伝達リング20
6、両プーリ主体202,203およびダイヤフラムス
プリング211を介して回転軸201へトルクが伝達さ
れる。
【0028】図4および図5を参照して、ダイヤフラム
スプリング211の内径部214および外径部215に
は、それぞれ円周等配に配置された放射状の連結溝21
6,217が形成されている。また、ダイヤフラムスプ
リング211の径方向の中間部において、上述した軸状
部213を貫通させる支持孔231が円周等配に形成さ
れている。
【0029】第1のプーリ主体202は、円錐状の円板
部218とこの円板部218の内周に形成された円筒状
のボス部219とを備えている。円板部218は上記の
動力伝達面204を形成している。また、ボス部219
は回転軸201の周面に滑り軸受としてのブッシュ22
0を介して軸方向にスライド自在に支持されている。2
34は第1のプーリ主体202が回転軸201から抜脱
することを防止するストッパであり、回転軸201の端
部の周溝に嵌め入れられたスナップリングからなる。
【0030】第2のプーリ主体203は、円錐状の円板
部221とこの円板部221の内周に形成された円筒状
のボス部222とを備えている。円板部221は上記の
動力伝達面205を形成している。第2のプーリ主体2
03のボス部222は、第1のプーリ主体202のボス
部219を取り囲み、この第1のプーリ主体202のボ
ス部219によって滑り軸受としてのブッシュ223を
介して軸方向にスライド自在に支持されている。
【0031】第2のプーリ主体203の動力伝達面20
5の背面224の外周縁部には、ダイヤフラムスプリン
グ211の外径部215の複数の連結溝217にそれぞ
れ嵌め入れられる複数の板状の連結突起233が円周等
配で放射状に形成されている。第2のプーリ主体203
の背面224がダイヤフラムスプリング211の外径部
215によって押圧されて、第2のプーリ主体203が
第1のプーリ主体202へ近づく方向に付勢されてい
る。
【0032】第1のプーリ主体202のボス部219
は、第2のプーリ主体203のボス部222を貫通して
第2のプーリ主体203の動力伝達面205の背面22
4側へ延びており、ボス部219が第2のプーリ主体2
03の背面側へ延びる部分を構成している。この背面側
へ延びる部分としてのボス部219の端部には、当該端
部とダイヤフラムスプリング211の内径部214とを
一体回転可能に連結するための環状の連結部材225が
設けられている。
【0033】この連結部材225の内周部はボス部21
9の端部にねじ結合されて一体回転可能に固定されてい
る。この連結部材225を介して伝達されるトルクがね
じ締め方向に働くようにされており、固定が緩むことか
ないようになっている。この連結部材225はダイヤフ
ラムスプリング211の内径部214を軸万向に押すた
めの円板状の押圧板部226と、この押圧板部226に
円周等配で放射状に形成された複数の連結突起227と
を形成している。上記の押圧板部226がダイヤフラム
スプリング211の内径部214によって押圧され、連
結部材225を介して第1のプーリ主体202が第2の
プーリ主体203へ近づく方向に付勢されている。ま
た、複数の連結突起227は、ダイヤフラムスプリング
211の内径部214の複数の連結溝216にそれぞれ
嵌め入れられている。
【0034】上記の連結部212は、回転軸201に一
体に形成された円板状のフランジ部228と、このフラ
ンジ部228の周囲を取り囲んで配置された環状部材2
29とを含んでいる。フランジ部228の外周面と環状
部材229の内周面との間には、両者に例えば焼き付け
等により接合されたゴム等の環状の弾性部材230が介
在している。この弾性部材230は環状部材229とフ
ランジ部228とを弾性的に連結してトルク伝達を可能
にすると共に、環状部材229を回転方向に弾性支持す
ることになる。
【0035】また、上記の環状部材229には、当該環
状部材229を軸方向に貫通して複数の貫通孔が円周等
配に形成され、各貫通孔には上記軸伏部213が挿通さ
れて固定されている。これら軸状部213がダイヤフラ
ムスプリング211の支持孔231に嵌め入れられ、ダ
イヤフラムスプリング211と連結部212とを一体回
転可能に連結する。
【0036】また、ダイヤフラムスプリング211は内
径部214と外径部215とに互いに逆向きの集中荷重
を受けた軸対称曲げの状態となるが、このとき各軸状部
213によって、支持孔231の位置におけるダイヤフ
ラムスプリング211の軸方向の変位が規制されること
から、各軸状部213による支持半径dを所定に設定す
ることにより、内径部214と外径部215とを相等し
いストローク量で互いに逆向きに変位させることが可能
となる。
【0037】そして、本実施の形態の特徴とするところ
のベルトテンショナ機構1が油圧シリンダ6によってベ
ルト2をたぐり寄せることにより、可変径プーリ51の
ダイヤフラムスプリング211の付勢力に抗して動力伝
達リング206を、両プーリ主体202,203を互い
に離反させつつ図6および図1(b)に示すように偏心
させて、巻きかけられたベルト2に対する有効径Dを変
化させることかできる。一方、ベルトテンショナ機構1
が油圧シリンダ6によるベルト2のたぐり寄せを解除す
ると、ダイヤフラムスプリング211の付勢力によって
図4および図1(a)に示すように動力伝達リング20
6は同心位置に戻されることになる。
【0038】また、環状の弾性部材230をトルク伝達
経路に介装してあるので、本実施の形態のように可変径
プーリ51を駆動プーリに適用した場合には、回転軸2
01からベルト2へ伝達される駆動系の回転変動を上記
弾性部材230によって吸収でき、一方、仮に従動プー
リに適用した場合には、ベルト2から回転軸201に伝
達される駆動系の回転変動を上記弾性部材230によっ
て吸収することができる。何れの場合においても、ベル
ト伝動を受ける従動側の機器(エンジンの補機等)に、
不連続な回転が伝達されることを防止することができ、
ひいては従動側の機器での振動や騒音の発生を防止し、
また従動側の機器の耐久性を向上させることができる。
【0039】特に、両プーリ主体202,203に一体
回転可能に係合されたダイヤフラムスプリング211を
介してトルクが伝達される。換言するとダイヤフラムス
プリング211をトルク伝達経路に介装してあるので、
ダイヤフラムスプリング211が上記弾性部材230と
共働し、伝達されるトルクの変動を抑制することができ
る。したがって、不要な回転変動の伝達を抑制する効果
が高い。
【0040】また、仮に可変径プーリ51を従動プーリ
に適用した場合、駆動トルクの変動に伴ってベルトの張
力変動があった場合に、これに応じて動力伝達リング2
06が偏心側および同心側に微小変位し、さらに動力伝
達リング206とプーリ主体202,203の接触点が
円周方向に変動することにより上記張力変動を吸収する
ことができる。
【0041】また、本実施の形態のように可変径プーリ
51を駆動プーリに適用した場合には、動力伝達リング
206、両プーリ主体202,203、ダイヤフラムス
プリング211および環状部材229を重り部材とし、
弾性部材230をばね部材として、回転軸201を駆動
している駆動系のねじれ振動を抑制するダイナミックダ
ンパを構成することができる。その結果、回転軸201
を駆動している駆動系のねじれ振動を抑制することがで
きる。しかも、このダイナミックダンパでは、本可変径
プーリに必須の構成である両プーリ主体202,203
を重り部材として利用できるので、上記駆動系のねじれ
振動の抑制を、簡単な構造にて大型化を招くことなく達
成することができる。
【0042】なお、本実施の形態では、連結部212の
フランジ部228を回転軸201と一体に形成したが、
このフランジ部228を回転軸201とは別体に形成し
スプライン結合等により回転軸201と一体回転可能に
連結すると共にスナップリング等によって軸方向の移動
を止めておいても良い。本実施の形態では、ベルトテン
ショナ機構1およびこれを含む無段変速装置50におい
て、駆動部材としての油圧シリンダ6をベルトテンショ
ナ3から離れた位置であってスペースに余裕のある位置
に配置し、該油圧シリンダ6が伝動部材としてのワイヤ
5を介してテンショナプーリ4を遠隔操作するようにし
たので、ベルトテンショナ3周辺の構造を簡素化でき、
その結果、狭いスペースであっても、ベルトテンショナ
3を自由にレイアウトすることが可能となる。
【0043】なお、上記の実施の形態では、伝動部材と
してワイヤを用いたが、リンク機構を用いることも可能
である。また、上記の実施の形態では駆動部材として油
圧アクチュエータを用いたが、これに限らない。例え
ば、図7に示すようにコントローラ55からの信号によ
り回転角変位を制御することのできるステッピングモー
タ等の電動モータ30を用いることが可能である。この
場合、ワイヤ5の他方のエンド5bを周上の所定位置に
係止した状態でワイヤ5を巻き取るドラム31を設け、
このドラム31を上記電動モータ30により回転駆動す
るようにしても良い。
【0044】また、駆動部材として、図8に示すよう
に、エンジンの吸気負圧により作動する受圧部材32を
有するものを例示することができる。具体的に説明する
と、第1および第2のケーシング33,34を組み合わ
せて内部に区画される空間が、受圧部材32と可撓性の
メンブレン35によって第1室36および第2室37に
仕切られており、第2室37は管路38を介してエンジ
ンの吸気マニホールド47側と連通されている。この管
路38には、当該管路38を開閉する電磁弁39が配置
されており、この電磁弁39がコントローラ55によっ
て制御される。
【0045】受圧部材32は第1室36側にロッド40
を一体に形成しており、このロッド40は第1ケーシン
グ33のボス部41を貫通し、ロッド40の端部にワイ
ヤ5のエンド部材5bが固定されている。42はボス部
41に固定されたスリーブ部材であり、スリーブ部材4
2とロッド40の間には、ロッド40を摺動自在に支持
するための滑り軸受としてのブッシュ43と、シール部
材44が配置されている。45は上記スリーブ部材42
に固定されたステーであり、このステー45はワイヤ5
のケーブル21の端部を固定する固定孔46を有してい
る。
【0046】メンブレン35は環状をしており、内周部
は、受圧部材32の第1室36側の面に気密的に固定さ
れると共に、径方向途中で折り返され、外周部が両ケー
シング33,34の結合部分に気密的に固定されてい
る。このメンブレン35は第1室36と第2室37とを
仕切りつつ受圧部材32の変位を許容する。電磁弁39
が開放されて、第2室37にエンジンの吸気負圧が導か
れると、受圧板32が図において右方(図において白抜
矢符で示す)へ変位し、これによりロッド40を介して
ワイヤ5がケーブル21から引き出されることになる。
【0047】図8の実施の形態では、駆動源としてエン
ジンの吸気負圧を用いるので、油圧ポンプ等が不要とな
り、製造コストを安価にすることができると共に、油圧
ポンプを駆動するための動力を削減することができ、省
エネ上も好ましい。なお、本発明は上記各実施の形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更を
施すことができる。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載のベルトテンショナ機構で
は、駆動部材がテンショナから離れた位置で伝動部材を
介してテンショナプーリを遠隔操作するようにしたの
で、テンショナ周辺の構造を簡素化でき、テンショナの
レイアウト上の自由度が増す。また、請求項2記載の無
段変速装置は、テンショナの小型化を通じてテンショナ
配置の自由度を増すことができる。また、駆動手段がテ
ンショナプーリによるベルトのたぐり寄せを解除した状
態で、可変径プーリの付勢部材がベルトに及ぼす張力が
テンショナの弾性部材がベルトに及ぼす張力と同等以上
になって動力伝達リングが同心となる一方、駆動手段が
テンショナプーリを介してベルトをたぐり寄せることに
より、可変径プーリの付勢部材に抗して動力伝達リング
を偏心させ、変速比を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るベルトテンショナ
機構、およびこれを含む無段変速装置の概略図である。
【図2】ベルトテンショナ機構のベルトテンショナの部
分断面正面図である。
【図3】ベルトテンショナ機構のベルトテンショナの縦
断面図である。
【図4】無段変速装置に含まれる可変径プーリの縦断面
図であり、動力伝達リングが同心位置にある状態を示し
ている。
【図5】可変径プーリに含まれるダイヤフラムスプリン
グの正面図である。
【図6】動力伝達リングが偏心した状態を示す可変径プ
ーリの縦断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係るベルトテンショ
ナ機構の要部の概略図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態に係るベルトテ
ンショナ機構の要部の部分断面側面図である。
【符号の説明】
1 ベルトテンショナ機構 2 ベルト 3 ベルトテンショナ 4 テンショナプーリ 5 ワイヤ(伝動部材) 6 油圧シリンダ(駆動部材) 6a ロッド 7 固定部材(支持部) 8 可動部材(支持部) 9 弾性部材 30 電動モータ 31 ドラム 32 受圧部材 35 メンブレン 36 第1室 37 第2室 38 管路 39 電磁弁 47 吸気マニホールド 50 無段変速装置 51 可変径プーリ 53 油圧ポンプ 54 電磁弁 55 コントローラ 202,203 プーリ主体 206 動力伝達リング 211 ダイヤフラムスプリング(付勢部材,弾性部
材) X 第1の方向 Y 第2の方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベルトに係合するテンショナプーリと、こ
    のテンショナプーリをベルトに張力を与える第1の方向
    とその逆の第2の方向に変位可能に支持する支持部と、
    テンンョナプーリを第1の方向に付勢する弾性部材とを
    含むテンショナと、 上記テンショナプーリを伝動部材を介して第1の方向に
    変位させる駆動手段とを備えたことを特徴とするベルト
    テンンョナ機構。
  2. 【請求項2】請求項1記載のベルトテンショナ機構と、 回転軸に動力伝達可能に設けられた可変径プーリとを備
    え、 この可変径プーリは、回転軸の軸方向に移動自在に設け
    られた一対のプーリ主体と、これらプーリ主体間に偏心
    可能に挟持されると共に外周面にベルトが巻き掛けられ
    た動力伝達リングと、プーリ主体を介して動力伝達リン
    グを同心側へ付勢する付勢部材とを含むことを特徴とす
    る無段変速装置。
JP9313955A 1997-11-14 1997-11-14 ベルトテンショナ機構及び無段変速装置 Pending JPH11148541A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9313955A JPH11148541A (ja) 1997-11-14 1997-11-14 ベルトテンショナ機構及び無段変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9313955A JPH11148541A (ja) 1997-11-14 1997-11-14 ベルトテンショナ機構及び無段変速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11148541A true JPH11148541A (ja) 1999-06-02

Family

ID=18047509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9313955A Pending JPH11148541A (ja) 1997-11-14 1997-11-14 ベルトテンショナ機構及び無段変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11148541A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107638185A (zh) * 2016-07-21 2018-01-30 瑞地玛医学科技有限公司 一种c臂影像系统
EP3290747A4 (en) * 2015-09-09 2018-04-25 NTN Corporation Friction wheel assembly and method for manufacturing same

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58177808A (ja) * 1982-04-13 1983-10-18 Mitsubishi Electric Corp ベルト・コンベアの張力制御装置
JPS59175742U (ja) * 1983-05-11 1984-11-24 株式会社クボタ 伝動ベルトの自動テンシヨン制御装置
JPS6262054U (ja) * 1985-10-08 1987-04-17
JPS6268065U (ja) * 1985-10-17 1987-04-28
JPH0189653U (ja) * 1987-12-07 1989-06-13
JPH0518447A (ja) * 1991-07-09 1993-01-26 Mazda Motor Corp エンジンのベルト張力制御装置
JPH0989059A (ja) * 1995-07-19 1997-03-31 Koyo Seiko Co Ltd 可変速プーリ
JPH09195239A (ja) * 1996-01-19 1997-07-29 Honda Motor Co Ltd 除雪装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58177808A (ja) * 1982-04-13 1983-10-18 Mitsubishi Electric Corp ベルト・コンベアの張力制御装置
JPS59175742U (ja) * 1983-05-11 1984-11-24 株式会社クボタ 伝動ベルトの自動テンシヨン制御装置
JPS6262054U (ja) * 1985-10-08 1987-04-17
JPS6268065U (ja) * 1985-10-17 1987-04-28
JPH0189653U (ja) * 1987-12-07 1989-06-13
JPH0518447A (ja) * 1991-07-09 1993-01-26 Mazda Motor Corp エンジンのベルト張力制御装置
JPH0989059A (ja) * 1995-07-19 1997-03-31 Koyo Seiko Co Ltd 可変速プーリ
JPH09195239A (ja) * 1996-01-19 1997-07-29 Honda Motor Co Ltd 除雪装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3290747A4 (en) * 2015-09-09 2018-04-25 NTN Corporation Friction wheel assembly and method for manufacturing same
CN107638185A (zh) * 2016-07-21 2018-01-30 瑞地玛医学科技有限公司 一种c臂影像系统
CN107638185B (zh) * 2016-07-21 2024-03-22 瑞地玛医学科技有限公司 一种c臂影像系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100356086C (zh) 具有枢轴衬套的皮带张紧器
CN100430625C (zh) 用在皮带传动装置中的双臂式皮带松紧器
US6478701B1 (en) Belt type nonstage transmission system
MXPA06012110A (es) Sistema de transmision por banda de relacion doble.
JPH02180352A (ja) 無段変速機
JP4389250B2 (ja) 拡大可能なプーリ
JPH11148541A (ja) ベルトテンショナ機構及び無段変速装置
US20020019278A1 (en) Belt drive ring CVT coupler
JP3729627B2 (ja) ベルトテンショナ機構及び無段変速装置
EP0931228B1 (en) An actuating device for a continuously variable transmission
AU2001273547A1 (en) Belt drive ring CVT coupler
JP3698878B2 (ja) ベルトテンショナ機構
JP2000346157A (ja) 補機駆動装置
JP3706729B2 (ja) ベルト式無段変速システム
JP3988213B2 (ja) 可変径プーリ
JP3727472B2 (ja) 補機駆動装置
JP2019086130A (ja) 車両用vベルト式無段変速装置
JPH10205593A (ja) 可変速プーリおよびこれを含む無段変速機
WO2016132833A1 (ja) 電動アクチュエータ及びそれを使用したvベルト式無段変速機
JP2001021026A (ja) 無段変速装置
JPH11230282A (ja) ベルト張力調整部材
JP3694157B2 (ja) 補機駆動装置
JP2001074111A (ja) ベルトテンショナ機構
JPH10288045A (ja) 補機駆動装置
JP2000310306A (ja) 可変径プーリ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051206