JPH10288045A - 補機駆動装置 - Google Patents

補機駆動装置

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JPH10288045A
JPH10288045A JP9572997A JP9572997A JPH10288045A JP H10288045 A JPH10288045 A JP H10288045A JP 9572997 A JP9572997 A JP 9572997A JP 9572997 A JP9572997 A JP 9572997A JP H10288045 A JPH10288045 A JP H10288045A
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pulley
accessory
belt
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variable diameter
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JP9572997A
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Inventor
Takao Tamagawa
隆雄 玉川
Shinji Yasuhara
伸二 安原
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可変径プーリを有する補機駆動装置において、
大幅なレイアウト変更を伴うことなく簡単な構造にて可
変径プーリの有効径を変化させることのできる補機駆動
装置を提供すること。 【解決手段】補機としてのオルタネータ4の回転軸4c
に、動力伝達リング25を含む可変径プーリ8を備え
る。油圧シリンダ10によって、オルタネータ4の本体
4aを、回転軸4cと直交する方向に回動変位させる。
これによりベルト2の張力を変更して可変径プーリ8の
有効径Dを変更する。補機自体が変速比を変更する機能
を果たすので、構造を簡素にできる。動力伝達リング2
5を偏心させておくことにより、ベルト2の振動を抑制
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻きかけられたベ
ルトに対する有効径を変化させることのできる可変径プ
ーリを含む補機駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば自動車のオルタネー
タ、エアコン用コンプレッサ、電動パワーステアリング
のオイルポンプ等の補機を駆動するための補機駆動装置
では、エンジンのクランク軸からプーリ及びベルトを介
して一定の変速比で駆動力が伝達されており、クランク
軸の回転数の増加と共に各種補機の回転数が増加する。
その回転数の増加と共に各種補機の効率も増加するが、
ある回転数以上では逆に効率が低下する。
【0003】したがって、補機を必要以上に回転させる
ことは、エネルギを無駄に消費し、補機の耐久性にも影
響を与える。そこで、例えば可変径プーリを用いて補機
の回転数を調整し得るようにした補機駆動装置が提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような補
機駆動装置では、下記の〜が懸念される。すなわ
ち、 可変径プーリの有効径を変更するためにベルトの張
力を調整する手段が必要となるが、この手段は、ベルト
が掛け渡されている隣接する一対のプーリ間に配置する
ことになる結果、上記プーリに関連する複数の補機類の
レイアウト変更を余儀なくされるおそれがある。 また、上記の可変径プーリは、通例、ベルトを保持
するV溝を一対のプーリ主体間に形成しており、一方の
プーリ主体が他方のプーリ主体側に近接できるように移
動自在とされている。
【0005】ところが、このように、一方が他側へ近づ
くと、ベルトの幅中心が、もとの位置よりも他方のプー
リ側に近づくようにずれる(シフトする)ことになり、
ベルトに無理な負荷がかかり、ベルト伝動系に悪影響を
与えるおそれがある。そこで、両プーリ主体同士を互い
に一体回転可能に連結すると共に、両プーリ主体が互い
に等しいストロークで他に対して遠近するように、各プ
ーリ主体をトルクカム機構を介して回転軸に連結し、変
速してもベルトの幅中心が変化しないようにすることが
考えられる。しかし、このようなトルクカム機構を内蔵
した可変径プーリを用いると、補機駆動装置全体の構造
が複雑になり製造コストが高くなる。 さらに、例えばエンジンの回転数が低くてエンジン
の負荷が大きいときに、振動が発生し易く、一旦発生し
た振動が収まり難い傾向にある。そこで、ばねや摩擦減
衰手段等を含み、ベルトの振動を減衰する機能を有する
公知のオートテンショナを新たに追加することも考えら
れるが、構造が複雑となる。また、隣接するプーリ間に
おいて、オートテンショナを配置するスペースが必要と
なり、装置全体が大型化する。
【0006】そこで、本発明の第1の課題は、大幅なレ
イアウト変更を伴うことなく簡単な構造にて可変径プー
リの有効径を変化させることのできる補機駆動装置を提
供することである。本発明の第2の課題は可変径プーリ
の有効径変更にかかわらずベルトの幅中心を一定に維持
でき、しかもこれを簡単な構造にして達成できる補機駆
動装置を提供することである。
【0007】本発明の第3の課題は、オートテンショナ
を用いることなくベルトの張力変動を抑制することがで
きる補機駆動装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため、請求項1記載の補機駆動装置は、車両の駆動源
によって無端状のベルトを介して少なくとも一つの補機
を駆動する補機駆動装置において、上記補機の回転軸に
一体回転可能に設けられ、上記ベルトが巻き掛けられた
可変径プーリと、補機本体を回転軸と直交する方向に変
位可能に支持する支持手段と、可変径プーリの有効径を
調整するように、補機本体を回転軸と直交する方向に変
位させる駆動手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0009】この構成では、駆動手段によって、補機本
体を回転軸と直交する方向に変位することにより、ベル
トの有効径を調整することができる。上記第2の課題を
解決するため、請求項2記載の補機駆動装置は、請求項
1において、上記可変径プーリは、上記回転軸の回りに
設けられて互いの間にV溝を区画すると共に一方が回転
軸の軸方向に沿って移動自在なプーリ主体と、上記一方
のプーリ主体を他方に近づける方向に付勢する弾性部材
とを含み、上記回転軸と直交する方向への補機本体の変
位に応じて、当該補機本体を回転軸に沿う方向に変位さ
せる手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0010】この構成では、補機本体が回転軸と直交す
る方向に変位されることによって、可変径プーリの有効
径が変更されると、一方のプーリ主体が他側へ接近する
ため、ベルトの幅中心がシフトされる。一方、補機本体
の回転軸と直交する方向への変位に応じて、補機本体を
回転軸の軸方向に沿って変位させることにより、変更後
のベルトの幅中心にV溝の幅中心を合わせることができ
る。
【0011】上記第2の課題を解決するため、請求項3
記載の補機駆動装置は、請求項2において、上記支持手
段は、補機本体を回動自在に支持する支軸を含み、上記
回転軸に沿う方向に変位させる手段は、上記支軸の周面
に設けられたカムを含むことを特徴とするものである。
この構成では、カムを用いた簡単な構造にて、補機本体
の回動を軸方向移動に変換することができる。カムとし
ては例えば支軸の周面に形成されたねじであっても良
く、この場合、構造が非常に簡単となる。
【0012】上記第1又は第2の課題を解決するため、
請求項4記載の補機駆動装置は、請求項1,2又は3に
おいて、車両の駆動源の回転数に関連する状態量を検出
する状態量検出手段と、この状態量検出手段によって検
出された状態量に応じて駆動手段の動作を制御する制御
手段を備えたことを特徴とするものである。この構成で
は、例えばエンジン回転数の増減に応じて、補機本体を
変位させることにより、可変径プーリを最適な変速比に
設定することができる。
【0013】ここで、車両の駆動源の回転数に関連する
状態量としては、原動機等の駆動源の回転数の他、ベル
トの走行速度、可変径プーリの回転数、ベルトが巻き掛
けられる他のプーリ類の回転数や、それに変わるアクセ
ル開度などのこれらに関連する状態量がある。上記第3
の課題を解決するため、請求項5記載の補機駆動装置
は、請求項4において、上記可変径プーリは、外周面に
ベルトが巻き掛けられ且つ一対のプーリ主体の対向面間
にプーリ主体に対して偏心可能に挟持された動力伝達リ
ングをさらに含み、上記制御手段は、上記検出された状
態量が所定値以下にあるときに動力伝達リングを偏心さ
せるように駆動手段の動作を制御することを特徴とする
ものである。
【0014】この構成では、一対のプーリ主体の対向面
間に形成されるV溝に動力伝達リングが挟持されている
ので、両プーリ主体間の間隔は該プーリ主体に対して動
力伝達リングが同心になったときに最も狭くなる。した
がって、上記プーリ主体を互いに近づくように付勢して
いる弾性部材は、同心時には一方向にしか変形できな
い。このため、同心時においては、上記の弾性部材が、
ベルト振動を吸収するための自由度が著しく制限されて
いる。
【0015】これに対して、本発明では、例えばエンジ
ンの回転数が低くてエンジンの負荷が大きいときに、振
動が発生し易い傾向にあるが、このときに対応して、動
力伝達リングを偏心させることにより、弾性部材は、動
力伝達リングが同心となる側とより偏心する側の双方向
に変形可能となる。このように、弾性部材の自由度が高
いので、ベルト振動を十分に吸収することができる結
果、従来必要であったオートテンショナを廃止すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明
の一実施形態としての補機駆動装置の概略構成を示して
いる。図2(a)および(b)は補機の動作を示す概略
正面図であり、図3(a)および(b)は補機の動作を
示す概略側面図である。また、図4および図5は可変径
プーリの概略断面図である。まず、図1を参照して、本
補機駆動装置1は一連の補機類を無端状のベルト2で駆
動するものである。補機類は、ここではあくまで具体例
として提示したものであるが、例えば、パワーステアリ
ング用オイルポンプ3、オルタネータ4、エアコンディ
ショナ用コンプレッサ5、ウォータポンプ6等を含むも
のであり、それら全てが、車両の駆動源としてのエンジ
ン等のクランクシャフト7aに連結してある駆動プーリ
7によって駆動されている。補機類は、オルタネータ4
を除いて、それらにそれぞれ備えられているプーリによ
って代表して表されている。
【0017】本実施形態では、オルタネータ4の回転軸
4cの同軸に可変径プーリ8を連結してある。この可変
径プーリ8は、巻き掛けられているベルト2の有効径を
変化させることのできるものであるが、図1および図2
においては、これに備えられている後述する動力伝達リ
ング25によって代表して表されている。また、オルタ
ネータ4の可変径プーリ8及び駆動プーリ7の両者の間
には、固定型のアイドラプーリ9が介在している。
【0018】ベルト2、可変径プーリ8、各補機3〜6
のプーリ、駆動手段としての後述する油圧シリンダ1
0、コントローラ11及び速度センサ12,13によっ
て、補機に駆動力を伝達するための補機駆動装置1が構
成されている。本実施形態の主に特徴とするところは、
下記の〜である。すなわち、 オルタネータ4の本体4aを、図2(a)および
(b)に示すように、その回転軸4cに平行な支軸4b
の回りに回動自在に支持した。 この回動自在なオルタネータ4の本体4aを油圧シリ
ンダ10によって揺動変位させて、図1および図2
(b)に示すように可変径プーリ8の動力伝達リング2
5を偏心させ、可変径プーリ8の有効径D(図4参照)
を変更するようにした。なお、図1を参照して、油圧シ
リンダ10のシリンダ端10aは、当該油圧シリンダ1
0の揺動を許容するように、例えば車両のボディに回動
自在に支持されており、また、油圧シリンダ10のロッ
ド端10bは、オルタネータ4の本体4aの連結軸4d
に対して連結軸4dの回りに回動自在で且つ連結軸4d
の軸方向に移動自在に支持されている。 図3(a)および(b)に示すように、オルタネータ
4の本体4aを回動自在に支持する上記の支軸4bの周
面に、ねじ等のカム4eを形成し、本体4aの回動に伴
って本体4aが軸方向に所定量eだけ移動するように
し、これにより、ベルト2の幅中心Cが一定に保持され
るようにした。なお、本体4aは上記のねじ等のカム4
eと嵌まり合う面4f、例えば雌ねじ面を有している。
また、図2(a)が図3(a)の状態に相当し、図2
(b)が図3(b)の状態に相当している。 また、エンジン回転数が低くて振動の発生し易いとき
に、動力伝達リング25を図4に示すように偏心させて
おくことにより、この動力伝達リング25を同心側に付
勢する弾性部材38と共働して、ベルト2に対するオー
トテンショナの機能を果たさせるようにし、結果として
従来必要であってオートテンショナを廃止するようにし
た。
【0019】オルタネータ4の本体4aは、油圧シリン
ダ10によって、図2(a)に示す第1の位置と、図2
(b)に示す第2の位置との間に変位される。上記の第
1の位置に対応して可変径プーリ8はベルト2に対して
最小有効径となると共に、第2の位置に対応して可変径
プーリ8は最大有効径となり(具体的には、動力伝達リ
ング20が図5に示す状態から図4に示す状態へと可変
径プーリ8の中心に対して偏心する)、図6を参照し
て、最大と最小の間の有効径を所望に設定することによ
り、無段変速が達成されている。なお、オルタネータ4
の本体4aの変位位置を予め複数段階に設定しておき、
これら複数段階の変位に応じて複数段階の変速を行なっ
ても良い。
【0020】一方、油圧シリンダ10の動作は、コント
ローラ11によって制御されている。このコントローラ
11は、駆動プーリ7の回転速度を検出する状態量検出
手段としての第1の速度センサ12、および可変径プー
リ8の回転速度を検出する状態量検出手段としての第2
の速度センサ13の出力信号を入力している。また、コ
ントローラ11は、油圧源14と油圧シリンダ10との
間の油路に介在する電磁式の制御弁15の動作を制御す
る信号を出力する。上記の油圧源14としては、例え
ば、本補機駆動装置1にて駆動されるパワーステアリン
グ用オイルポンプ3を用いることができる。上記の駆動
プーリ7の回転速度はエンジン回転数に等しく、可変径
プーリ8の回転速度はオルタネータ4の回転速度に等し
い。
【0021】コントローラ11による制御としては、第
1の速度センサ13からの出力信号を入力してエンジン
の回転速度を検出し、例えば、エンジン回転数が所定レ
ベルよりも低い状態で補機としてのオルタネータ4の本
体4aを、図2(a)に示す第1の位置に変位させてお
くことにより、エンジン回転数に対して補機の回転数を
相対的に高くし、また、エンジン回転数が所定レベル以
上の状態で図2(b)に示す第2の位置に変位させてお
く(このとき、動力伝達リング25はプーリ主体21,
22と同心または同心に近い状態となる)ことにより、
エンジン回転数に対して補機の回転数を相対的に低くす
ることができる。
【0022】次いで、図4および図5を参照して、可変
径プーリ8は、オルタネータ4の回転軸4cに固定プー
リ主体21と、回転軸4cの軸方向に移動自在で且つ回
転軸4cの回りに回動自在に支持された可動プーリ主体
22とを備えている。両プーリ主体21,22の互いの
テーパ状対向面23,24同士の間に、動力伝達リング
25を保持するためのV溝26が区画されている。
【0023】固定プーリ主体21は、上記対向面23を
有する円板部27と、この円板部27の中央部に一体に
形成された筒状部28とを備えている。円板部27の中
央部は回転軸4cの端面にねじ29により締結され、こ
れにより、固定プーリ主体21の回転軸4cに対する軸
方向移動が規制されている。また、筒状部28は、回転
軸4cの外周面にキー部材30を介してキー結合され、
これにより、固定プーリ主体21は回転軸4cに対する
相対回転を規制されている。
【0024】可動プーリ主体22は、上記対向面24を
有する円板部35と、この円板部35の中央部に一体に
形成された筒状部36とを備えている。この筒状部36
は、固定プーリ主体21の筒状部28の外周面にブッシ
ュ37を介して回転自在で且つ軸方向に移動自在に支持
されている。一方、可動プーリ主体22の背面には、当
該可動プーリ主体22を固定プーリ主体21に近接する
方向に付勢する皿ばね等の弾性部材38が配置されてい
る。この弾性部材38の内周面は、断面L字形形状をし
た環状の受け部材39によって受けられており、この受
け部材39は、固定プーリ主体21の筒状部28に止め
輪39によって軸方向移動が規制されている。弾性部材
38の外周面は、可動プーリ主体24の背面の外周縁に
形成された環状突起41によって受けられている。
【0025】両プーリ主体21,22の対向面23,2
4は、円錐状のテーパ面に形成されている。一方、動力
伝達リング25は、断面略台形形状の合成樹脂からな
り、両周側面31,32を対応する対向面23,24に
摺接させる。また、動力伝達リング25の外周面33に
は、ベルト2との伝動面が形成されている。ベルト2の
内周面2aには、ベルト2の周回方向に沿って延びるリ
ブ2bが複数並設されていると共に、上記動力伝達リン
グ25の外周面33には、上記リブ2bを嵌め合わせる
複数の周溝34が形成されている。
【0026】動力伝達リング25は弾性部材38によっ
て両プーリ主体21,22間に所定の挟持力で挟持され
ており、したがって、動力伝達リング25は図5に示す
同心となる側に付勢されていることになる。本実施形態
では、油圧シリンダ10によってオルタネータ4の本体
4aを回転軸4cと直交する方向に回動変位させて、ベ
ルト2の有効径Dを調整することができる。オルタネー
タ4等の補機自体に変速比を変更する機能を果たさせる
ので、別途にこの機構を設ける場合と比較して、構造を
簡素化することができる。
【0027】また、可変径プーリ8の有効径Dの変更に
伴って発生するおそれのあるベルト2の幅中心Cのシフ
トをキャンセルして、ベルト2の幅中心Cを一定に維持
することができる。しかも、これを、有効径D変更のた
めの補機の変位に伴わせて補機を回転軸4c方向に沿っ
て移動させることにより、容易に行うことができる。結
果的に、可変径プーリ8として、一方のプーリ主体22
のみが軸方向に移動して有効径Dを変更する簡素な構造
のものを採用でき、可及的に補機駆動装置1全体の構造
を簡素にし、小型にすることができる。
【0028】特に、ねじ等のカム4cを用いた簡単な構
造にて、補機としてのオルタネータ4の本体4aの回動
を軸方向移動に変換することにより、ベルト2の幅中心
のシフト補正を行うことができる。その結果、ベルト2
に無理な力を負荷するようなことがない。さらに、例え
ばエンジン回転数の増減に応じて、コントローラ11が
オルタネータ4等の補機の本体を変位させることによ
り、可変径プーリ8を最適な変速比に設定することがで
きる。
【0029】また、エンジンの回転数が低くて振動が発
生し易いときに対応して、動力伝達リング25を偏心さ
せることにより、弾性部材38は、動力伝達リング25
が同心となる側と、より偏心する側の双方向に変形可能
となる。このように弾性部材38の自由度が高いので、
ベルト振動を十分に吸収することができる結果、従来必
要であった振動吸収用のオートテンショナを廃止するこ
とができる。
【0030】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、例えば駆動手段としてソレノイドを用い
ることができる。また、カムとしてのねじの他、他の公
知のカム手段を用いることができる。さらに、複数の補
機にそれぞれ可変径プーリを配置して個別に変速比を変
更するようにしても良い。その他、本発明の範囲で種々
の変更を施すことができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、駆動手段によ
って、補機本体を回転軸と直交する方向に変位すること
により、ベルトの有効径を調整することができる。補機
自体に変速比を変更する機能を果たさせるので、構造を
簡素化することができる。請求項2記載の発明では、可
変径プーリの有効径変更に伴って発生するおそれのある
ベルトの幅中心のシフトをキャンセルして、ベルトの幅
中心を一定に維持することができる。しかも、これを、
有効径変更のための補機の変位に伴わせて補機を回転軸
方向に沿って移動させることにより、容易に行うことが
できる。結果的に、可変径プーリとして、一方のプーリ
主体のみが軸方向に移動して有効径を変更する簡素な構
造のものを採用でき、可及的に補機駆動装置全体の構造
を簡素にし、小型にすることができる。
【0032】請求項3記載の発明では、カムを用いた簡
単な構造にて、補機本体の回動を軸方向移動に変換する
ことにより、ベルトの幅中心のシフト補正を行うことが
できる。請求項4記載の発明では、例えばエンジン回転
数の増減に応じて、補機本体を変位させることにより、
可変径プーリを最適な変速比に設定することができる。
【0033】請求項5記載の発明では、例えばエンジン
の回転数が低くてエンジンの負荷が大きいときに一般に
振動が発生し易い傾向にあるが、このときに対応して、
動力伝達リングを偏心させることにより、弾性部材は、
動力伝達リングが同心となる側と、より偏心する側の双
方向に変形可能となる。このように弾性部材の自由度が
高いので、ベルト振動を十分に吸収することができる結
果、従来必要であったオートテンショナを廃止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の補機駆動装置の概略図で
ある。
【図2】補機および可変径プーリの動作を示す概略正面
図であり、(a)は可変径プーリの有効径が最大である
状態を示し、(b)は上記有効径が最小である状態を示
している。
【図3】補機および可変径プーリの動作を示す概略側面
図であり、(a)は可変径プーリの有効径が最大である
状態に対応して補機が後退した状態を示し、(b)は上
記有効径が最小にある状態に対応して補機が進出した状
態を示している。
【図4】有効径が最小である状態を示す可変径プーリの
概略断面図である。
【図5】有効径が最大である状態を示す可変径プーリの
概略断面図である。
【図6】エンジン回転数と補機の回転数との関係を示す
図である。
【符号の説明】
2 ベルト 4 オルタネータ(補機) 4a 本体 4b 支軸(支持手段) 4c 回転軸 4e カム(補機本体を回転軸に沿う方向に変位させる
手段) 8 可変径プーリ 10 油圧シリンダ(駆動手段) 11 コントローラ(制御手段) 12,13 速度センサ(状態量検出手段) 14 油圧源 15 制御弁 21 固定プーリ主体 22 可動プーリ主体 26 V溝 38 弾性部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の駆動源によって無端状のベルトを介
    して少なくとも一つの補機を駆動する補機駆動装置にお
    いて、 上記補機の回転軸に一体回転可能に設けられ、上記ベル
    トが巻き掛けられた可変径プーリと、 補機本体を回転軸と直交する方向に変位可能に支持する
    支持手段と、 可変径プーリの有効径を調整するように、補機本体を回
    転軸と直交する方向に変位させる駆動手段とを備えたこ
    とを特徴とする補機駆動装置。
  2. 【請求項2】上記可変径プーリは、上記回転軸の回りに
    設けられて互いの間にV溝を区画すると共に一方が回転
    軸の軸方向に沿って移動自在なプーリ主体と、上記一方
    のプーリ主体を他方に近づける方向に付勢する弾性部材
    とを含み、 上記回転軸と直交する方向への補機本体の変位に応じ
    て、当該補機本体を回転軸に沿う方向に変位させる手段
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の補機駆
    動装置。
  3. 【請求項3】上記支持手段は、補機本体を回動自在に支
    持する支軸を含み、 上記回転軸に沿う方向に変位させる手段は、上記支軸の
    周面に設けられたカムを含むことを特徴とする請求項2
    記載の補機駆動装置。
  4. 【請求項4】車両の駆動源の回転数に関連する状態量を
    検出する状態量検出手段と、 この状態量検出手段によって検出された状態量に応じて
    駆動手段の動作を制御する制御手段を備えたことを特徴
    とする請求項1,2又は3記載の補機駆動装置。
  5. 【請求項5】上記可変径プーリは、外周面にベルトが巻
    き掛けられ且つ一対のプーリ主体の対向面間にプーリ主
    体に対して偏心可能に挟持された動力伝達リングをさら
    に含み、 上記制御手段は、上記検出された状態量が所定値以下に
    あるときに動力伝達リングを偏心させるように駆動手段
    の動作を制御することを特徴とする請求項4記載の補機
    駆動装置。
JP9572997A 1997-04-14 1997-04-14 補機駆動装置 Pending JPH10288045A (ja)

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