JPH11147327A - 画像形成装置及び分割光走査装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置及び分割光走査装置の制御方法

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JPH11147327A
JPH11147327A JP9317490A JP31749097A JPH11147327A JP H11147327 A JPH11147327 A JP H11147327A JP 9317490 A JP9317490 A JP 9317490A JP 31749097 A JP31749097 A JP 31749097A JP H11147327 A JPH11147327 A JP H11147327A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の部分露光範囲を別々の光ビームによっ
て露光して画像を形成するに際し、部分露光範囲の境界
における筋模様等の発生を抑制することを簡易かつ低コ
ストな構成で実現する。 【解決手段】 部分露光範囲((A)参照) の境界に、(B)
に示すマークを、光ビームA が形成するマークの位置を
走査方向に移動させながら光ビームA,B により繰り返し
形成すると、前記境界に対応する所定領域内の濃度は
(C) のように変化する。また(D) に示すマークを、光ビ
ームA が形成するマークの位置を走査方向に直交する方
向に移動させながら光ビームA,B により形成すると、所
定領域内の濃度は(E) のように変化する。従って所定領
域内の濃度の変化に基づいて走査方向及び走査方向に直
交する方向についてビーム照射位置のずれが0のときを
検知でき、前記境界におけるビーム照射位置のずれが0
となるように制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置及び分
割光走査装置の制御方法に係り、特に、複数本の光ビー
ムに対応して像担持体上の露光範囲を光ビームの走査方
向に沿って複数の部分露光範囲に予め分割し、各光ビー
ムの光学走査範囲が、対応する部分露光範囲を含みかつ
該部分露光範囲の境界から前記走査方向に沿って所定長
さ逸脱した位置迄の範囲となるように、各光ビームを像
担持体上で各々走査させる分割光走査装置を制御する分
割光走査装置の制御方法、及び該分割光走査装置の制御
方法を適用可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にレーザプリンタ及びレーザ複写機
等の画像形成装置は、帯電手段により感光体を帯電さ
せ、光走査装置により感光体上で光ビームを走査させる
ことで感光体上に静電潜像を形成し、現像手段により静
電潜像を現像することで感光体上にトナー像を形成し、
感光体上に形成されたトナー像を転写材に転写すること
で転写材上に画像を形成する。この種の画像形成装置で
は、形成可能な画像サイズの大サイズ化、画像形成速度
の高速化が常に求められており、これに伴い光走査装置
についても、感光体上での光ビームの走査範囲(露光範
囲)の広域化や走査速度の高速化が求められている。
【0003】しかし、光走査装置において光ビームの走
査範囲を広域化しようとすると、fθレンズ等の光学部
材が大型化し、その結果、光走査装置自体の大型化を招
くという問題がある。また、光ビームの走査速度の高速
化は、例えば光ビームを偏向する回転多面鏡(ポリゴン
ミラー)の面数を増やすことで実現できるが、光走査装
置の光学特性を維持しつつ回転多面鏡の面数を増やそう
とすると回転多面鏡が大型化するので、回転多面鏡を回
転させるモータに加わる負荷が大きくなり、風損や振動
等が問題となる。また、光ビームの走査速度の高速化
は、回転多面鏡の回転速度を高速化することによっても
実現できるが、回転多面鏡を高速で回転可能なモータは
非常に高コストであり、回転速度の高速化に伴って振動
が発生するという問題もある。
【0004】上記問題を解決するため、特開昭63−4
7718号公報には、感光体上での露光範囲を光ビーム
の走査方向に沿って複数の部分露光範囲に分割し、複数
のレーザ光源から射出された複数本のレーザビームを回
転多面鏡の反射面に異なる入射角で入射させることで、
各レーザビームを、感光体上の対応する部分露光範囲の
みを各々走査させると共に、各部分露光範囲に形成すべ
き部分画像に応じて各レーザビームを各々変調すること
で、複数本のレーザビームによって単一の画像を形成す
る分割光走査装置が提案されている。この分割光走査装
置によれば、上述した装置の大型化、高コスト化、振動
の発生等の問題を招くことなく、走査範囲の広域化及び
1回の走査に要する時間の短縮、すなわち走査速度の高
速化を実現することができる。
【0005】しかし、上記の分割光走査装置では、部分
露光範囲を単位として別々の光ビームによって露光を行
うため、走査装置を構成する各光学部品の組み付け位置
のずれ等の原因により、隣り合う部分露光範囲の繋ぎ目
において、双方の部分露光範囲を露光する光ビームの照
射位置が微妙にずれることが多い。この照射位置のずれ
により、部分露光範囲の繋ぎ目に沿って、双方の光ビー
ムが各々照射される二重露光部や、何れの光ビームも照
射されない無露光部が連続的に生じ、画像上の部分露光
範囲の繋ぎ目に相当する箇所に筋模様が現れる、という
問題があった。そして、上記の分割光走査装置を用いて
形成した画像が、前述の筋模様により、部分露光範囲を
単位とする断片的な部分画像の集まりとして視認される
恐れがあり、画像の品位が大きく損なわれる可能性があ
った。
【0006】これを解決するために、特開昭58−12
7912号公報には、部分露光範囲の繋ぎ目において、
隣り合う部分露光領域を露光する一対の光ビームの光学
的な走査範囲をオーバラップさせ(双方の光ビームの光
学走査範囲の端部が走査方向に直交する方向に沿って重
なるようにし)、光学走査範囲が重なっている領域(以
下、境界領域という)内で双方の光ビームによる部分露
光範囲の繋ぎ目の位置をランダムに設定し、部分露光範
囲の繋ぎ目に発生する筋模様を見掛け上、目立たなくす
る技術が開示されている。
【0007】また、特開平3−98066号公報には、
光学走査範囲が前記境界領域で重なっている一対の光ビ
ームによる境界領域における露光量を、同一の割合で一
方の光ビームを減少、他方の光ビームを増加させること
により、境界領域での一対の光ビームによる露光量の合
計を、他の露光範囲(1本の光ビームによって露光され
る境界領域外の露光範囲)での露光量と大差のない平均
した値とすることが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開昭58−1279
12号公報に記載の技術では、境界領域における光ビー
ムによる部分露光範囲の繋ぎ目の位置をランダムに設定
しているが、これに伴って各光ビームによって実際に露
光される範囲の端部の位置がランダムに変化することに
なるので、感光体上に画像を形成する際に、形成すべき
画像を表す画像データを前記ランダムに変化する繋ぎ目
の位置に応じて複数のデータに分割し、各光ビームを、
分割したデータを用い前記ランダムに変化する繋ぎ目の
位置に応じたタイミングで各々変調する必要があり、処
理が非常に複雑になる、という問題がある。また、処理
を単純化するために部分露光範囲の繋ぎ目の位置を周期
的に変化させるようにしたとすると、これに伴って周期
的な画像の乱れが生ずる。
【0009】また、特開平3−98066号公報に記載
の技術によれば、境界領域における露光量を平均化する
ことはできるものの、光学走査範囲が境界領域で重なっ
ている一対の光ビームの境界領域における照射位置は若
干ずれているので、前記一対のビームが各々露光される
境界領域において、画像のぼけが発生するという欠点が
ある。このぼけは、特に形成すべき画像の解像度が高い
場合に明瞭に視認されるので、特に高画質に画像を形成
する際に上記技術を適用することは好ましくない。
【0010】上記公報に記載の技術は何れも繋ぎ目の位
置を変化させたり光量を制御することで、部分露光範囲
の繋ぎ目における光ビームの照射位置のずれを目立たな
くする技術であるが、上述したように、処理が複雑にな
ったり、画像の乱れやぼけが生ずるという問題がある。
このため、部分露光範囲の繋ぎ目における光ビームの照
射位置のずれ自体を解消する技術が待望されていた。
【0011】上記に関連して特開平1−183676号
公報には、複数の光走査装置を用いてカラー画像等を形
成する画像形成装置において、各光走査装置によって形
成される各色の画像の形成位置のずれ量をCCDセンサ
で検出し、ずれ量の検出結果に基づき光学系を調整した
り同期系を調整することによって、カラー画像として重
ね合わせる各色の画像の走査線の位置合わせを行うこと
が記載されている。
【0012】しかしながら、上記公報に記載の技術で
は、走査線の位置合わせを行うために高価なCCDセン
サ等で位置検出を行い、しかも光学系及び同期系を制御
するため、装置構成が複雑になると共に、複雑な制御を
行う必要があるので処理に時間がかかるという欠点があ
る。また、上記公報には画像単位での位置合わせが記載
されているのみであり、露光範囲を複数の部分露光範囲
に分割し、各部分露光範囲を各々別々の光ビームで露光
する場合に、部分露光範囲の繋ぎ目における光ビームの
照射位置の位置合わせをどのように行うかについては何
ら記載されていない。
【0013】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、光ビームの走査方向に沿って並ぶ複数の部分露光範
囲を別々の光ビームによって露光することで像担持体上
に画像を形成するに際し、部分露光範囲の境界における
筋模様や画像の乱れの発生を抑制することを簡易かつ低
コストな構成で実現できる画像形成装置を得ることが目
的である。
【0014】また本発明は、光ビームの走査方向に沿っ
て並ぶ複数の部分露光範囲を別々の光ビームによって露
光する分割光走査装置に対し、部分露光範囲の繋ぎ目に
おける光ビームの照射位置の位置関係を、容易に所期の
位置関係に制御することができる分割光走査装置の制御
方法を得ることが目的である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る画像形成装置は、複数の光
源から各々射出され偏向手段によって各々偏向される複
数本の光ビームに対応して、像担持体上の露光範囲を像
担持体上での光ビームの走査方向に沿って複数の部分露
光範囲に予め分割し、各光ビームの光学走査範囲が、対
応する部分露光範囲を含みかつ該部分露光範囲の境界か
ら前記走査方向に沿って所定長さ逸脱した位置迄の範囲
となるように、各光ビームを像担持体上で各々走査させ
る分割光走査装置を備え、前記各光ビームを像担持体上
で各々走査させると共に、像担持体上の各部分露光範囲
を対応する光ビームによって各々露光することで、像担
持体上に画像を形成する画像形成装置であって、前記各
光ビームを変調して像担持体上に所定の画像を形成させ
る画像形成制御手段と、前記部分露光範囲の境界に対応
する所定領域内における前記所定画像の濃度又は濃度に
関連する物理量を検出する検出手段と、前記検出手段に
よって検出された濃度又は濃度に関連する物理量に基づ
いて、隣り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビーム
の部分露光範囲の境界における照射位置の位置関係を判
断し、前記位置関係が所期の位置関係となるように制御
する制御手段と、を含んで構成している。
【0016】請求項1記載の発明に係る画像形成装置
は、複数の光源から各々射出され偏向手段によって各々
偏向される複数本の光ビームに対応して、像担持体上の
露光範囲を像担持体上での光ビームの走査方向に沿って
複数の部分露光範囲に予め分割し、各光ビームの光学走
査範囲が、対応する部分露光範囲を含みかつ該部分露光
範囲の境界から前記走査方向に沿って所定長さ逸脱した
位置迄の範囲となるように、各光ビームを像担持体上で
各々走査させる分割光走査装置を備え、各光ビームを像
担持体上で各々走査させると共に、像担持体上の各部分
露光範囲を対応する光ビームによって各々露光すること
で、像担持体上に画像を形成する。従って、部分露光範
囲の境界付近において、該境界を挟んで隣り合う部分露
光範囲を露光する一対の光ビームの光学走査範囲は、光
ビームの走査方向に直交する方向に沿って重なってい
る。
【0017】上記の画像形成装置は、像担持体上の露光
範囲を、部分露光範囲を単位として光ビームによって露
光して画像を形成する構成であるので、形成した画像上
で、光ビームによる露光部分に対応する箇所と未露光部
分に対応する箇所とでは濃度が相違する。また、部分露
光範囲の境界付近(前記一対の光ビームの光学走査範囲
が重なっている領域:以下、「境界領域」という)にお
ける、前記境界を挟んで隣り合う部分露光範囲を露光す
る一対の光ビームの照射位置の位置関係が変化すると、
前記境界領域のうち光ビームが照射される領域の面積が
変化し、形成した画像上で前記境界領域に対応する所定
領域内の全体的な濃度が変化する。
【0018】これを利用し、請求項1の発明では、画像
形成制御手段は各光ビームを変調して像担持体上に所定
の画像を形成させ、検出手段は部分露光範囲の境界に対
応する所定領域内における所定画像の濃度又は濃度に関
連する物理量を検出し、制御手段は検出手段によって検
出された濃度又は濃度に関連する物理量に基づいて、隣
り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビームの部分露
光範囲の境界における照射位置の位置関係を判断する。
所定領域内における濃度又は濃度に関連する物理量の検
出は、例えば濃度センサやそれに類するセンサ等の安価
なセンサにより実現できるので、CCDセンサ等の高価
なセンサを用いて照射位置そのものを検出する等の煩雑
な処理を行うことなく、検出手段によって検出された濃
度又は濃度に関連する物理量に基づいて、前記一対の光
ビームの部分露光範囲の境界における照射位置の位置関
係を判断することができる。
【0019】そして制御手段は、判断した前記位置関係
が所期の位置関係となるように制御する。前記所期の位
置関係としては、部分露光範囲の境界に筋模様が発生し
ない位置関係、例えば、隣り合う部分露光範囲を露光す
る一対の光ビームの部分露光範囲の境界における照射位
置が、隙間が空いたり重なったりすることなく走査方向
に沿って連続する位置関係を適用することができる。こ
のような位置関係に制御することは、前記判断した位置
関係に基づき、前記一対の光ビームに対し、形成すべき
画像に応じて光ビームの変調を開始又は終了するタイミ
ングを相対的に変化させる等によって容易に実現するこ
とができる。
【0020】従って、請求項1の発明によれば、光ビー
ムの走査方向に沿って並ぶ複数の部分露光範囲を別々の
光ビームによって露光することで像担持体上に画像を形
成するに際し、部分露光範囲の境界における筋模様や画
像の乱れの発生を抑制することを簡易かつ低コストな構
成で実現することができる。
【0021】なお、画像形成制御手段によって形成され
る所定の画像としては、隣り合う部分露光範囲を露光す
る一対の光ビームの部分露光範囲の境界における照射位
置の位置関係の変化に伴って、部分露光範囲の境界に対
応する所定領域内における所定画像の濃度又は濃度に関
連する物理量が大きく変化する画像であることが好まし
く、例として画像形成制御手段は、請求項2に記載した
ように、走査方向又は走査方向に直交する方向に沿って
低濃度部と高濃度部が交互に現れるマーク画像を所定領
域内に形成させることができる。なお、上記のマーク画
像における高濃度部及び低濃度部の幅は、光ビームの照
射位置の位置関係の判断精度、検出手段の感度特性等を
考慮して定めることができる。これにより、隣り合う部
分露光範囲を露光する一対の光ビームの部分露光範囲の
境界における照射位置の位置関係をより精度良く判断す
ることができる。
【0022】また、検出手段の感度特性(検出対象の物
理量の変化と出力の変化との関係)が非線形であり、検
出対象の物理量の変化に対して低感度の領域がある等の
場合には、請求項3に記載したように、画像形成制御手
段は、所定領域内における所定の画像の濃度又は濃度に
関連する物理量の値が検出手段の高感度領域に対応する
ように、検出手段の感度又は所定画像の形成を制御する
ことが好ましい。これにより、検出対象の物理量(濃度
又は濃度に関連する物理量)の変化に応じて検出手段の
出力が大きく変化することになるので、隣り合う部分露
光範囲を露光する一対の光ビームの部分露光範囲の境界
における照射位置の位置関係をより精度良く判断するこ
とができる。
【0023】また、本発明に係る画像形成装置が、像担
持体を帯電させる帯電手段と、複数本の光ビームが像担
持体上で各々走査されることで像担持体上に形成された
静電潜像を現像する現像手段と、を備え、現像手段が所
定画像の静電潜像を現像することによって像担持体上に
形成されたトナー像を記録材料に転写することで、記録
材料上に画像を形成する構成である場合、検出手段は、
例えば記録材料上に形成された所定画像を対象として、
部分露光範囲の境界に対応する所定領域内における濃度
を検出するように構成することも可能ではあるが、この
場合、光ビームの照射位置の位置関係の制御を行う毎
に、所定画像を転写するための記録材料が必要となる。
【0024】このため請求項4記載の発明は、請求項1
の発明において、前記像担持体を帯電させる帯電手段
と、前記複数本の光ビームが像担持体上で各々走査され
ることで像担持体上に形成された静電潜像を現像する現
像手段と、を更に備え、前記検出手段は、前記所定画像
の濃度として、前記現像手段が前記所定画像の静電潜像
を現像することによって像担持体上に形成されたトナー
像の前記所定領域内における濃度を検出することを特徴
としている。
【0025】請求項4記載の発明では、所定画像の静電
潜像を現像することによって像担持体上に形成されたト
ナー像の所定領域内における濃度を検出するので、所定
画像を転写するための記録材料を用いることなく、所定
領域内における濃度を検出することができる。なお、請
求項4の発明に係る検出手段としては、例えば濃度セン
サを適用することができる。
【0026】また、本発明に係る検出手段として、以下
のような構成を採用することもできる。すなわち請求項
5記載の発明は、請求項1の発明において、前記像担持
体を帯電させる帯電手段を更に備え、前記検出手段は、
前記所定画像の濃度に関連する物理量として、前記複数
本の光ビームが像担持体上で各々走査されることによっ
て像担持体上に形成された前記所定画像の静電潜像の前
記所定領域内における電位を検出することを特徴として
いる。
【0027】請求項5記載の発明では、複数本の光ビー
ムが像担持体上で各々走査されることによって像担持体
上に形成された所定画像の静電潜像の所定領域内におけ
る電位を検出するので、請求項4の発明と同様に、所定
画像を転写するための記録材料を用いることなく、所定
領域内における濃度に関連する物理量を検出することが
できる。なお、請求項5の発明に係る検出手段として
は、例えば電位センサを適用することができる。
【0028】なお、制御手段による、隣り合う部分露光
範囲を露光する一対の光ビームの部分露光範囲の境界に
おける照射位置の位置関係の判断は、例として以下のよ
うにして行うことができる。すなわち請求項6記載の発
明は、請求項1の発明において、前記制御手段は、隣り
合う部分露光範囲を露光する一対の光ビームに対し、部
分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の前記走
査方向又は前記走査方向と直交する方向に沿った位置関
係を変化させ、前記位置関係を変化させたときに前記検
出手段によって検出された濃度又は濃度に関連する物理
量の変化に基づいて、前記部分露光範囲の境界における
光ビームの照射位置の前記走査方向又は前記走査方向と
直交する方向に沿った位置関係が所期の位置関係か否か
を判断することを特徴としている。
【0029】請求項6記載の発明では、隣り合う部分露
光範囲を露光する一対の光ビームに対し、部分露光範囲
の境界における光ビームの照射位置の走査方向又は走査
方向と直交する方向に沿った位置関係を変化させる。な
お、部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の
走査方向に沿った位置関係を変化させることは、例えば
請求項7に記載したように、隣り合う部分露光範囲を露
光する一対の光ビームに対し、各回の走査において画像
を形成するための光ビームの変調を開始又は終了するタ
イミングを相対的に変化させることで実現することがで
きる。
【0030】また、部分露光範囲の境界における光ビー
ムの照射位置の走査方向と直交する方向に沿った位置関
係を変化させることは、例えば請求項8に記載したよう
に、隣り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビームに
対し、画像を形成するための光ビームの変調を開始又は
終了するタイミングを、光ビームの1回の走査に要する
時間を単位として相対的に変化させることで実現するこ
とができる。
【0031】また、本発明に係る画像形成装置が、形成
すべき画像を表す画像データを、各部分露光範囲に形成
すべき部分画像を表す部分画像データ毎に分けて記憶す
る記憶手段を備え、制御手段が、複数の光源の各々に対
し、記憶手段から各光源に対応する部分画像データを各
々読み出し、読み出した部分画像データに応じて光ビー
ムが変調されるように各光源の駆動を制御する場合に
は、部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の
走査方向と直交する方向に沿った位置関係を変化させる
ことは、例えば請求項9に記載したように、隣り合う部
分露光範囲を露光する一対の光ビームに対し、双方の光
ビームに対応する部分画像データを読み出す際の読み出
しアドレスを、光ビームの1回の走査で使用される画像
データ量に対応するアドレス差を単位として相対的に変
化させることによっても実現することができる。
【0032】ところで、例えば部分露光範囲の境界にお
ける光ビームの照射位置の走査方向又は走査方向に直交
する方向に沿った位置関係を徐々に変化させていった場
合、前記境界における一対の光ビームの走査方向に沿っ
た照射位置が一致したときを境として、前記位置関係の
変化に対する所定領域の濃度又は濃度に関連する物理量
の変化の傾きが変化する。
【0033】例として図1(A)に示すように、2本の
光ビーム(光ビームA及び光ビームB)に対応して円筒
状の像担持体の周面上の露光範囲を2つの部分露光範囲
に分割し、光ビームA及び光ビームBの光学走査範囲
が、対応する部分露光範囲を含み、かつその端部が部分
露光範囲の境界において走査方向と直交する方向に沿っ
て重なるように(図1(A)に想像線で囲んで示す箇所
参照)、光ビームA及び光ビームBを像担持体の周面上
で走査させる場合を説明する。
【0034】ここで図1(B)に示すように、部分露光
範囲の境界部分に、走査方向に沿って延びる線状のマー
クが一定の間隔を空けて互いに平行に複数本配列されて
成るマーク画像を光ビームA及び光ビームBにより各々
形成すると共に、双方の光ビームによるマーク画像の形
成位置(マーク画像を形成するための光ビームの照射位
置)を、走査方向(図1(B)の矢印参照)に沿って相
対的に移動させたとすると、部分露光範囲の境界に対応
する所定領域(例えば図1(B)に破線で囲んで示す範
囲)の濃度は、図1(C)に示すように変化する。図1
(C)より、走査方向に沿った光ビームの照射位置の位
置関係(走査方向に沿った照射位置のずれ量)を変化さ
せたときの所定領域内の濃度の変化の傾きは、双方のマ
ーク画像の走査方向に沿った端部の位置が一致している
とき(すなわち走査方向に沿った照射位置のずれ量が0
のとき)を境にして、双方のマーク画像の間に隙間が生
じているときと、双方のマーク画像が重なっているとき
とで明らかに相違していることが理解できる。
【0035】また、図1(D)に示すように、部分露光
範囲の境界部分に、走査方向に沿って延びる線状のマー
クが一定の間隔を空けて互いに平行に複数本配列されて
成るマーク画像を、光ビームA及び光ビームBにより、
走査方向に直交する方向に沿って重なるように各々形成
すると共に、双方の光ビームによるマーク画像の形成位
置を、走査方向に直交する方向に沿って、例えばマーク
の間隔よりも充分に小さい距離を単位として相対的に移
動させたとすると、所定領域内の濃度は、図1(E)に
示すように変化する。
【0036】図1(E)より、走査方向に直交する方向
に沿った光ビームの照射位置の位置関係(走査方向に直
交する方向に沿った照射位置のずれ量)を変化させたと
きの所定領域内の濃度の変化は、双方のマーク画像の走
査方向に直交する方向に沿った位置が一致しているとき
(すなわち走査方向に直交する方向に沿った照射位置の
ずれ量が0のとき)を境にして傾きの符号が反転してい
ることが理解できる。
【0037】上記に基づき請求項6記載の発明に係る制
御手段は、隣り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビ
ームに対し、部分露光範囲の境界における光ビームの照
射位置の走査方向又は走査方向と直交する方向に沿った
位置関係を変化させ、前記位置関係を変化させたときに
検出手段によって検出された濃度又は濃度に関連する物
理量の変化に基づいて、部分露光範囲の境界における光
ビームの照射位置の走査方向又は走査方向と直交する方
向に沿った位置関係が所期の位置関係か否かを判断する
ことを特徴としている。従って、請求項6の発明によれ
ば、部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の
走査方向又は走査方向と直交する方向に沿った位置関係
が所期の位置関係か否かを高精度に判断することができ
る。
【0038】請求項10記載の発明は、請求項1の発明
において、時間を計測する計時手段を更に備え、前記計
時手段によって計測される時間に基づき所定時間が経過
したことが検知される毎に、前記画像形成制御手段は前
記像担持体上に所定の画像を形成させ、前記検出手段は
濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、前記制御手段
は、前記部分露光範囲の境界における光ビームの照射位
置の位置関係が所期の位置関係となるように制御するこ
とを特徴としている。
【0039】請求項10記載の発明では、所定時間が経
過したことが検知される毎に、像担持体上に所定の画像
を形成し、濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、部
分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の位置関
係が所期の位置関係となるように制御するので、光ビー
ム走査装置を構成する各光学部品に何らかの経時的な変
化(例えば位置ずれ等)が生じた場合にも、隣り合う部
分露光範囲を露光する一対の光ビームの部分露光範囲の
境界における照射位置の位置関係が所期の位置関係とな
るように制御される。従って請求項10の発明によれ
ば、周囲温度の変化等の影響による光ビーム走査装置を
構成する各光学部品の位置ずれ等の経時的な変化に拘ら
ず、隣り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビームの
部分露光範囲の境界における照射位置の位置関係を所期
の位置関係に維持することができる。
【0040】請求項11記載の発明は、請求項1の発明
において、温度を検出する温度検出手段を更に備え、前
記温度検出手段によって検出される温度に基づき所定の
温度変動が生じたことが検知される毎に、前記画像形成
制御手段は前記像担持体上に所定の画像を形成させ、前
記検出手段は濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、
前記制御手段は前記部分露光範囲の境界における光ビー
ムの照射位置の位置関係が所期の位置関係となるように
制御することを特徴としている。
【0041】請求項11記載の発明では、所定の温度変
動が生じたことが検知される毎に、像担持体上に所定の
画像を形成し、濃度又は濃度に関連する物理量を検出
し、部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の
位置関係が所期の位置関係となるように制御するので、
周囲温度の変動により光ビーム走査装置を構成する各光
学部品の位置ずれ等が生じた場合にも、隣り合う部分露
光範囲を露光する一対の光ビームの部分露光範囲の境界
における照射位置の位置関係が所期の位置関係となるよ
うに制御される。従って請求項11の発明によれば、周
囲温度の変動による光学部品の位置ずれ等に拘らず、隣
り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビームの部分露
光範囲の境界における照射位置の位置関係を所期の位置
関係に維持することができる。
【0042】請求項12記載の発明に係る分割光走査装
置の制御方法は、複数の光源から各々射出され偏向手段
によって各々偏向される複数本の光ビームに対応して、
像担持体上の露光範囲を像担持体上での光ビームの走査
方向に沿って複数の部分露光範囲に予め分割し、各光ビ
ームの光学走査範囲が、対応する部分露光範囲を含みか
つ該部分露光範囲の境界から前記走査方向に沿って所定
長さ逸脱した位置迄の範囲となるように、各光ビームを
像担持体上で各々走査させる分割光走査装置に対し、前
記各光ビームを変調して像担持体上に所定の画像を形成
させ、前記部分露光範囲の境界に対応する所定領域内に
おける前記所定画像の濃度又は濃度に関連する物理量を
検出し、検出した濃度又は濃度に関連する物理量に基づ
いて、隣り合う部分露光領域を露光する一対の光ビーム
の部分露光範囲の境界における照射位置の位置関係を判
断し、前記位置関係が所期の位置関係となるように制御
する。
【0043】請求項12記載の発明では、複数の光源か
ら各々射出され偏向手段によって各々偏向されて像担持
体上を走査される各光ビームを変調して像担持体上に所
定の画像を形成させ、部分露光範囲の境界に対応する所
定領域内における所定画像の濃度又は濃度に関連する物
理量を検出し、検出した濃度又は濃度に関連する物理量
に基づいて、隣り合う部分露光領域を露光する一対の光
ビームの部分露光範囲の境界における照射位置の位置関
係を判断し、前記位置関係が所期の位置関係となるよう
に制御する。従って、請求項1の発明と同様に、CCD
センサ等の高価なセンサを用いて照射位置そのものを検
出する等の煩雑な処理を行うことなく、所定領域内にお
ける所定画像の濃度又は濃度に関連する物理量に基づい
て、前記位置関係を判断することができ、光ビームの走
査方向に沿って並ぶ複数の部分露光範囲を別々の光ビー
ムによって露光する分割光走査装置に対し、部分露光範
囲の繋ぎ目における光ビームの照射位置の位置関係を、
容易に所期の位置関係に制御することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。図2には本実施形態に
係る画像形成装置10の概略構成が示されている。画像
形成装置10は像担持体としての円筒状の感光体ドラム
12を備えている。感光体ドラム12は周面に絶縁性光
導電層が形成されており、図示しない駆動手段によって
図2矢印A方向に回転される。
【0045】感光体ドラム12の外周の所定部位(上方
側)には、感光体ドラム12を帯電させる帯電器14が
配置されている。帯電器14は制御部30(図5参照)
に接続されており、制御部30によって作動が制御され
る。帯電器14は請求項4及び請求項5に記載の帯電手
段に対応している。また、感光体ドラム12の回転方向
に沿った帯電器14の下流側は露光部16とされてお
り、この露光部16に対応して分割光走査装置18が設
けられている。分割光走査装置18の詳細については後
述するが、記録用紙上に形成すべき画像に応じて変調し
た2本の光ビームを、感光体ドラム12の周面に照射す
ると共に感光体ドラム12の周面上で走査させることに
より、感光体ドラム12の周面上に前記形成すべき画像
の静電潜像を形成させる。
【0046】感光体ドラム12の回転方向に沿った露光
部16の下流側には現像器20が配設されている。現像
器20は、感光体ドラム12の周面にトナーを供給して
感光体ドラム12に形成された静電潜像を現像し、感光
体ドラム12の周面上に前記形成すべき画像のトナー像
を形成させる。現像器20は制御部30に接続されてお
り(図5参照)、制御部30により作動が制御される。
現像器20は請求項4に記載の現像手段に対応してい
る。
【0047】感光体ドラム12の回転方向に沿った現像
器20の下流側には、感光体ドラム12の周面上の、部
分露光範囲の境界に対応する濃度検出領域におけるトナ
ー像の濃度(トナーの密度)を検出する濃度センサ22
が配置されている。濃度センサ22としては、例えば濃
度検出領域に光を照射し、反射光の光量をフォトダイオ
ード等の光電変換素子によって検出する反射型の濃度セ
ンサを用いることができる。濃度センサ22は本発明の
検出手段(より詳しくは請求項4に記載の検出手段)に
対応しており、増幅器32、A/D変換器34を介して
制御部30に接続されている(図5参照)。
【0048】なお、濃度検出領域の適切な大きさは、濃
度センサ22の種類、濃度センサ22と感光体ドラム1
2の位置関係等によって変化する。本実施形態では、オ
ーバラップ領域(後述)の主走査方向に沿った長さが3
mmとなるように分割光走査装置18を設計しているの
で、濃度検出領域を3mm×3mmの大きさの矩形状の領域
としている。
【0049】また、感光体ドラム12の外周の所定部位
(下方側)には転写部24が配置されており、画像形成
媒体としての記録用紙26は転写部24に送り込まれ
る。転写部24は、感光体ドラム12の周面上に形成さ
れたトナー像を記録用紙26に転写する。転写部24で
トナー像が転写された記録用紙26は図示しない定着部
へ送られる。これにより、記録用紙26に転写されたト
ナー像が定着され、記録用紙26上に画像が形成され
る。
【0050】次に分割光走査装置18について説明す
る。図3に示すように、分割光走査装置18は筐体10
0の内部に各種の光学部品が各々収容されて構成されて
いる。分割光走査装置18は、本発明に係る複数の光源
として2個のレーザダイオード(LD)101a、10
1bを備えている。LD101a、101bは、後述す
るポリゴンミラー104による光ビームの走査範囲の中
心を示す中心線106に関して左右対称となる位置に各
々配置されている。LD101a、101bはLDドラ
イバ109a、109bを介して制御部30に各々接続
されている。LDドライバ109a、109bは、記録
用紙26上に形成すべき画像に応じてLD101a、1
01bを変調駆動する。これにより、LD101a、1
01bからは形成すべき画像に応じて変調された光ビー
ムが各々射出される。なお、以下ではLD101aが射
出する光ビームを「光ビームA」、LD101bが射出
する光ビームを「光ビームB」と称して区別する。
【0051】LD101a、101bの光ビーム射出側
には、LD101a、101bから射出されたレーザ光
を略平行光束とするコリメータレンズ102a、102
b、ビーム整形用のスリット111a、111b、及び
シリンドリカルレンズ110a、110bが各々順に配
置されている。シリンドリカルレンズ110a、110
bを透過する光ビームは、シリンドリカルレンズ110
a、110bによって副走査方向(光ビームの走査方向
に直交する方向)に沿って収束され、ポリゴンミラー1
04の偏向面104aに結像される。
【0052】シリンドリカルレンズ110a、110b
の光ビーム射出側には、光ビームを反射する反射ミラー
103a、103bが中心線106に関して左右対称の
位置に各々配置されている。そして、反射ミラー103
a、103bの光ビーム反射側には、正多角柱状で側面
部に同一面幅の偏向面(ミラー面)が複数形成されたポ
リゴンミラー104が配置されている。ポリゴンミラー
104は、図示しない駆動手段により、中心軸O回りに
略等角速度でP方向へ回転される。また、反射ミラー1
03a、103bとポリゴンミラー104との間には、
主走査方向にのみパワーを有する2枚組のレンズ105
a、105bから成り、レンズ光軸が中心線106と一
致するように配置されたfθレンズ105が配置されて
いる。
【0053】分割光走査装置18がオーバーフィルド光
学系の場合、fθレンズ105は、反射ミラー103
a、103bから入射された光ビームA及び光ビームB
を、ポリゴンミラー104の面幅F aより長さが長い線
状の光像として主走査方向に収束させるように構成され
る。このとき、光ビームA及び光ビームBは、その中心
軸がポリゴンミラー104の同じ偏向面104aの同一
位置又は異なる位置に到達するように入射される。これ
より、光ビームは、偏向面104aを含む複数の偏向面
に跨がるように収束される。一方、分割光走査装置18
がアンダーフィルド光学系の場合、fθレンズ105
は、反射ミラー103a、103bから入射された光ビ
ームA及び光ビームBを、ポリゴンミラー104の偏向
面104aに面幅Faより長さが短い線状の光像として
主走査方向に収束させるように構成される。
【0054】更に、fθレンズ105は、ポリゴンミラ
ー104により偏向された光ビームが、fθレンズ10
5を再度透過するように配置されており(所謂ダブルパ
ス、図4の側面図も参照)、再度透過した光ビームA及
び光ビームBを感光体ドラム12上に光スポットとして
収束させると共に、略等角速度で偏向された光ビームA
及び光ビームBの光スポットを、感光体ドラム12上で
走査方向に沿って略等速度で移動させるように構成され
ている。
【0055】また、LD101a、101bやポリゴン
ミラー104が配置されている側と反対側の筐体100
内部には、ポリゴンミラー104の偏向面の副走査方向
の傾きのばらつきにより生じる副走査方向の位置ずれ
(所謂面倒れ誤差)を補正するためのシリンドリカルミ
ラー107が配置されている。ポリゴンミラー104に
よって偏向された光ビームA及び光ビームBは、シリン
ドリカルミラー107によって反射され、シリンドリカ
ルミラー107の下方側の筐体100外に配置された感
光体ドラム12の周面上に照射される。
【0056】分割光走査装置18は、光ビームA及び光
ビームBの走査方向(主走査方向)が、感光体ドラム1
2の軸線と平行になるように配置されている。従って、
ポリゴンミラー104が回転されると、感光体ドラム1
2の周面上の光ビームA及び光ビームBの照射位置(光
スポットの位置)は走査ライン112に沿って主走査方
向に移動する。前述したように、感光体ドラム12は軸
線(回転軸W)回りに一定の回転速度で回転され、走査
ライン112は感光体ドラム12の周面上を副走査方向
に順次移動される。これにより副走査が成され、感光体
ドラム12の周面上に静電潜像が形成される。
【0057】また、筐体100の内部には、ポリゴンミ
ラー104の偏向面104aが入射された光ビームAを
光ビームAの光学走査範囲の走査開始側端部へ反射する
向きのときに、fθレンズ105を再透過して射出され
る光ビームAの光路上に相当する位置に、光ビームAを
検出するSOS(Start Of Scan)センサ108が配置
されている。SOSセンサ108は制御部30に接続さ
れており(図5参照)、SOSセンサ108から出力さ
れた信号は水平同期信号として制御部30に入力され
る。
【0058】次に、ポリゴンミラー104と、入射され
る光ビームA及び光ビームBとの関係について図4を参
照して説明する。なお、図4では、光ビームAを点線、
光ビームBを実線で示し、fθレンズ105を簡略化し
て単一のレンズとして示している。なお図4の平面図で
は、角度の符号を、走査中央位置COSに至る中心線1
06を基準として右側(EOS側) を正、中心線106
を基準として左側(SOS側) を負としている。
【0059】図4の平面図(左図)に示すように、分割
光走査装置18の光ビームA及び光ビームBによる走査
角度は、走査中央位置COSに至る中心線106に対し
て±2αとされている。すなわち、走査開始位置SOS
に至るライン113と中心線106とが成す角度が−2
α、走査終了位置EOSに至るライン114と中心線1
06とが成す角度が+2αとされている。一方、ポリゴ
ンミラー104の偏向面104aに入射される光ビーム
Aは、中心線106に対する入射光軸123の角度が−
(2α−β)/2とされ、同一の偏向面104aに入射
される光ビームBの入射光軸120の中心線106に対
する角度は+(2α−β)/2とされている。
【0060】上記構成により、ポリゴンミラー104が
所定角度(光ビームの1回の主走査に対応する角度)回
転する間に、入射光軸123に沿って入射された光ビー
ムAは、COSからSOS側に角度βだけ偏倚したライ
ン122に沿って射出される偏向状態から、EOSに至
るライン124に沿って射出される偏向状態迄変化し、
同時に、入射光軸120に沿って入射された光ビームB
は、SOSに至るライン121に沿って射出される偏向
状態から、COSからEOS側に角度βだけ偏倚したラ
イン125に沿って射出される偏向状態迄変化する。
【0061】図4からも明らかなように、ポリゴンミラ
ー104から射出される光ビームAの偏向範囲(ライン
122とライン124に挟まれた範囲)と、ポリゴンミ
ラー104から射出される光ビームBの偏向範囲(ライ
ン121とライン125に挟まれた範囲)とは一部重な
っているので、感光体ドラム12の周面上における光ビ
ームA及び光ビームBの光学走査範囲は、例として図1
(A)にも示すように、双方の光ビームに対応して像担
持体の周面上の露光範囲を光ビームの走査方向に沿って
2つの部分露光範囲に分割したときの対応する部分露光
範囲を含み、かつその端部が部分露光範囲の境界におい
て副走査方向に沿って重なる(図1(A)に想像線で囲
んで示す箇所参照)範囲となる。
【0062】これにより、光ビームA及び光ビームBの
1回の主走査により、感光体ドラム12の周面上の露光
範囲が2つの部分露光範囲に分割されて同時に走査され
ることになる。図8に示すように、光ビームA及び光ビ
ームBは、後述するタイミング制御回路により、SOS
センサ108からの出力(水平同期信号)に基づいて設
定される略同一の露光期間内に、形成すべき画像に応じ
た変調が各々行われる。従って、感光体ドラム12の周
面上における光ビームAの光学走査範囲と光ビームBの
光学走査範囲とが重なっている領域(以下「オーバラッ
プ領域」と称する)を、光ビームAは露光期間の開始時
に走査露光し、光ビームBは露光期間の終了時に走査露
光する。
【0063】一方、図5に示す制御部30は、CPU、
ROM、RAM、及び入出力ポートを備えており(図示
省略)、これらはバスを介して互いに接続されている。
また制御部30は、記録用紙26上に形成すべき画像を
表す画像データを記憶するための画像メモリ36、LD
101a、101bの駆動タイミングを制御するタイミ
ング制御回路(図5では図示省略、詳細は後述)を備え
ている。画像メモリ36には、後述する光ビーム照射位
置調整処理を行う際に感光体ドラム12の周面上に繰り
返し形成されるマーク画像(詳細は後述)を表すマーク
画像データが固定的に記憶されている。また、制御部3
0には経過時間を計測するタイマ38が接続されてい
る。タイマ38は請求項10に記載の計時手段に対応し
ている。なお、このタイマ38に代えて、請求項11に
記載の温度検出手段としての温度センサを設けてもよ
い。
【0064】また、前述のタイミング制御回路は図6に
示すように構成されている。すなわち制御部30は、C
PU等を含んで構成され、各種の演算やタイミング制御
回路全体の作動を制御するメインコントローラ40を備
えている。メインコントローラ30にはA/D変換器3
4及びSOSセンサ108の信号出力端が接続されてお
り、濃度センサ22によって検出された濃度値を表す濃
度データが入力されると共に、SOSセンサ108から
水平同期信号が入力される。またメインコントローラ3
0は、光ビームA及び光ビームBの露光期間の開始及び
終了のタイミングを判断するためのカウンタ42a、4
2bを内蔵している。
【0065】SOSセンサ108の信号出力端はタイミ
ング生成回路44の信号入力端にも接続されており、タ
イミング生成回路44には、SOSセンサ108からの
水平同期信号が入力されると共に、図示しないクロック
信号発生回路で発生されたクロック信号も入力される。
このクロック信号は、周期が光ビームの主走査における
ドットの記録周期に一致しているが、水平同期信号と非
同期で発生される信号であるので、水平同期信号と位相
がずれている。このため、タイミング生成回路44は、
入力された水平同期信号及びクロック信号に基づいて、
クロック信号と周期が同一でかつ水平同期信号と同位相
の補正化クロック信号を生成する。タイミング生成回路
44の信号出力端はAND回路46a、46bの入力端
に各々接続されており、補正化クロック信号をAND回
路46a、46bに各々出力する。
【0066】また、タイミング生成回路44の信号出力
端にはA側ラインシンク発生回路48及びB側ラインシ
ンク発生回路50が接続されている。タイミング生成回
路44では、SOSセンサ108から入力された水平同
期信号に基づいて、光ビームAが感光体ドラム12の周
面上の所定の光学走査範囲を走査している期間を表す同
期信号を生成し、生成した同期信号をA側ラインシンク
発生回路48に出力すると共に、光ビームBが感光体ド
ラム12の周面上の所定の光学走査範囲を走査している
期間を表す同期信号を生成し、生成した同期信号をB側
ラインシンク発生回路50に出力する。
【0067】更に、タイミング生成回路44の信号入力
端はメインコントローラ40に接続されている。メイン
コントローラ40は、光ビームBの照射開始タイミング
(書き出しタイミング)を基準にして、光ビームAの照
射開始タイミングを、1回の主走査に相当する時間を単
位としてどの程度ずらすかを設定し、設定したずらし量
を指示するための書き出しタイミング制御信号をタイミ
ング生成回路44に出力する。タイミング生成回路44
は、メインコントローラ40から入力された書き出しタ
イミング制御信号に基づいて、A側ラインシンク発生回
路48への同期信号の出力を、B側ラインシンク発生回
路50への同期信号の出力を開始するタイミングを基準
にして、メインコントローラ40から設定されたずらし
量分だけずれたタイミングで開始する。
【0068】また、A側ラインシンク発生回路48及び
B側ラインシンク発生回路50の信号入力端はメインコ
ントローラ40に接続されており、メインコントローラ
40から入力されるENB(イネーブル)信号が入力さ
れている期間中にのみ作動する。
【0069】メインコントローラ40は、部分露光範囲
の境界の位置等に基づき、光ビームA及び光ビームBの
各々について、露光期間の開始タイミング(図8の
A 、t B )及び露光期間の長さを決定し、光ビームの
各回の主走査において、まず水平同期信号がハイレベル
からローレベルに変化すると、カウンタ42a、42b
に時間tA 、tB に対応するカウント値をセットしてカ
ウント値のカウントダウンを開始させる。カウンタ42
a、42bはクロック信号に同期したタイミングでカウ
ント値のカウントダウン(デクリメント)を繰り返す。
【0070】メインコントローラ40は、カウンタ42
aのカウント値が0になると(すなわち時間tA が経過
すると)、A側ラインシンク発生回路48へのENB信
号の出力を開始すると共に、光ビームAの露光期間の長
さに相当するカウント値をカウンタ42aにセットして
カウント値のカウントダウンを開始させる。そして、再
度カウント値が0になると(すなわち光ビームAの露光
期間が終了すると)、A側ラインシンク発生回路48へ
のENB信号の出力を停止する。同様に、カウンタ42
bのカウント値が0になると(すなわち時間tB が経過
すると)、B側ラインシンク発生回路50へのENB信
号の出力を開始すると共に、光ビームBの露光期間の長
さに相当するカウント値をカウンタ42bにセットして
カウント値のカウントダウンを開始させる。そして、再
度カウント値が0になると(すなわち光ビームBの露光
期間が終了すると)、B側ラインシンク発生回路50へ
のENB信号の出力を停止する。
【0071】これにより、A側ラインシンク発生回路4
8及びB側ラインシンク発生回路50からは、光ビーム
の各回の走査にいて各光ビームの露光期間の間だけハイ
レベルとなる信号が、メインコントローラ40が設定し
た1回の主走査に相当する時間を単位とするずらし量だ
け相対的にずれたタイミングで各々出力される。A側ラ
インシンク発生回路48の信号出力端はAND回路46
aの入力端に、B側ラインシンク発生回路50はAND
回路46bの入力端に各々接続されており、上記信号は
AND回路46a、46bに各々入力される。AND回
路46aの出力端はFIFOメモリ52aの読出制御信
号入力端に接続されており、AND回路46bの出力端
はFIFOメモリ52bの読出制御信号入力端に接続さ
れている。
【0072】FIFOメモリ52a、52bの書込制御
信号入力端はAND回路54の出力端に接続されてお
り、AND回路54の入力端はメインコントローラ40
及び前出のクロック信号発生回路(図示省略)に各々接
続されている。また、FIFOメモリ52a、52bの
データ入力端は画像メモリ36に、データ出力端はLD
ドライバ109a、109bに各々接続されており、画
像メモリ36のアドレス入力端はメインコントローラ4
0に接続されている。
【0073】感光体ドラム12に光ビームA及び光ビー
ムBを照射して画像の形成を行う場合、画像メモリ36
に記憶されている画像データは、光ビームAによって形
成すべき部分画像を表す部分画像データAと、光ビーム
Bによって形成すべき部分画像を表す部分画像データB
と、に分けて読み出されるが、メインコントローラ40
は、部分画像データAと部分画像データBの境界位置
(アドレス)を、光ビームA及び光ビームBの露光期間
の長さに応じて主走査方向に相当する方向に沿って移動
させ、前記境界位置を決定する。
【0074】そしてメインコントローラ40は、AND
回路54に出力する信号をハイレベルにすると共に、画
像メモリ36に記憶されている画像データのうちの部分
画像データAがFIFOメモリ52aに順に書き込ま
れ、部分画像データBがFIFOメモリ52bに順に書
き込まれるように、画像メモリ36に入力するアドレス
を順次切り替える。これにより、AND回路54からは
クロック信号の周期(すなわちドットの記録周期)に同
期したタイミングでレベルが切り替わる信号が出力さ
れ、この信号が書込制御信号(WRITE)としてFIFOメ
モリ52a、52bに入力されることにより、前記タイ
ミングでFIFOメモリ52a、52bに部分画像デー
タA、Bが順に書き込まれる。
【0075】またAND回路46aからは、光ビームA
の露光期間中にのみ、水平同期信号と同位相かつドット
の記録周期と同一周期でレベルが切り替わる信号が出力
され、この信号が読出制御信号(READ) としてFIFO
メモリ52aに入力されることにより、読出制御信号の
レベルが切り替わるタイミングと同一のタイミングでF
IFOメモリ52aからLDドライバ109aに部分画
像データAが順に出力される。そして、LDドライバ1
09aは、部分画像データAの入力タイミングに同期し
たタイミングで、入力された部分画像データAに応じて
LD101aを変調駆動し、LD101aから光ビーム
Aを射出させる。
【0076】また、上記と同様にAND回路46bから
は、光ビームBの露光期間中にのみ、水平同期信号と同
位相かつドットの記録周期と同一周期でレベルが切り替
わる信号が出力され、この信号が読出制御信号(READ)
としてFIFOメモリ52bに入力されることにより、
読出制御信号のレベルが切り替わるタイミングと同一の
タイミングでFIFOメモリ52bからLDドライバ1
09bに部分画像データBが順に出力される。そして、
LDドライバ109bは、部分画像データBの入力タイ
ミングに同期したタイミングで、入力された部分画像デ
ータBに応じてLD101bを変調駆動し、LD101
bから光ビームBを射出させる。
【0077】次に本実施形態の作用として、制御部30
のメインコントローラ40で実行される光ビーム照射位
置調整処理について、図7のフローチャートを参照して
説明する。なお、この処理は画像処理装置10の電源が
投入されると実行される。
【0078】ステップ150では、画像形成装置10の
現在の状態が初期状態か否か判定する。なお、このステ
ップ150は、画像形成装置10の電源投入直後の状態
を初期状態と判定するようにしてもよいし、画像形成装
置10が設置されたときやメインテナンスにより部品の
交換等が行われたときを初期状態として判定するように
してもよい。ステップ150の判定が否定された場合に
はステップ152へ移行するが、ステップ150の判定
が肯定された場合には、ステップ160以降で光ビーム
の照射位置の調整を行う(まず、主走査方向についての
光ビームの照射位置の粗調整を行う)。
【0079】すなわちステップ160では、画像メモリ
36に予め記憶されている主走査方向粗調用マーク画像
を表すマークデータを読み出すための準備(例えば画像
メモリ36からの読出位置を指し示すポインタに主走査
方向粗調用マークデータのアドレスを設定する等)を行
う。なお、本実施形態では主走査方向粗調用マーク画像
として、副走査方向に沿って延びる1ドット幅のバー
が、各々2ドット分のスペースを空けて主走査方向に沿
って多数配列されたマーク画像を用いている(例として
図10参照)。ステップ162では、光ビームの各回の
主走査における光ビームAの照射開始タイミングを規定
するカウント値(時間tA に相当するカウント値)とし
て、予め定められた初期値を設定する。
【0080】次のステップ164〜ステップ168で
は、感光体ドラム12の周面上に主走査方向粗調用マー
ク画像を形成させる。すなわち、ステップ164では帯
電器14によって感光体ドラム20を帯電させる。
【0081】次のステップ166では、画像メモリ36
の記憶領域内のポインタが指し示す読出位置から順に画
像データ(この場合は主走査方向粗調用マークデータ)
を読み出してFIFOメモリ52a、52bに順に書き
込むと共に、タイミング生成回路44に書き出しタイミ
ング制御信号(主走査方向についての光ビームの照射位
置の調整を行うときには、副走査方向のずらし量として
「0」を指示する)を出力し、A側ラインシンク発生回
路48及びB側ラインシンク発生回路50に各々所定の
タイミングでENB信号を出力し(A側ラインシンク発
生回路48へのENB信号の出力開始タイミングは、先
のステップ162で設定したカウント値の初期値によっ
て定まる)、FIFOメモリ52a、52bからLDド
ライバ109a、109bに主走査方向粗調用マークデ
ータを順に出力させる。これにより、LD101a、1
01bは主走査方向粗調用マークデータに応じて変調駆
動され、LD101a、101bから射出された光ビー
ムA及び光ビームBが感光体ドラム12の周面上に照射
されることにより、感光体ドラム12の周面上には、図
10に示す主走査方向粗調用マーク画像の静電潜像が形
成される。
【0082】そして、次のステップ168では現像器2
0を作動させ、感光体ドラム12の周面上に形成された
主走査方向粗調用マーク画像の静電潜像を現像させる。
これにより、感光体ドラム12の周面上には主走査方向
粗調用マーク画像のトナー像が形成される。このよう
に、ステップ164〜ステップ168は本発明の画像形
成制御手段に対応している。
【0083】ところで、本実施形態に係る濃度センサ2
2は、図9に実線で示すように、検出対象のトナー像の
濃度の変化に対して出力信号のレベルが非線形に変化
し、かつトナー像の濃度が高濃度になるに従ってトナー
像の濃度変化に対する出力信号レベルの変化の傾きが小
さくなる(すなわち低感度となる)感度特性を有してお
り、検出対象のトナー像の濃度が高濃度になるに従って
トナー像の濃度検出の分解能が低下し、検出精度が低下
する。
【0084】これに対し、濃度センサ22の感度特性は
濃度センサ22のゲインによっても変化する。例として
図9には、濃度センサ22のゲインを大きくした場合の
感度特性を破線で示す。この感度特性では、検出対象の
トナー像の濃度が低濃度域に属する値である場合には出
力信号のレベルが飽和するものの、検出対象のトナー像
の濃度が高濃度域に属する値である場合には、トナー像
の濃度変化に対して出力信号のレベルが大きく変化す
る。光ビーム照射位置調整処理では、後述するように光
ビームAの照射位置を主走査方向又は副走査方向に変化
させ、濃度センサ22によって検出される濃度検出領域
内におけるトナー像の濃度の変化に基づいて光ビームA
の照射位置を調整するが、濃度検出領域内におけるトナ
ー像の濃度域は、感光体ドラム12の周面上に形成する
マーク画像の内容によっておおよそ定まってくる。
【0085】このため、次のステップ170では濃度検
出領域内における主走査方向粗調用マーク画像のトナー
像の濃度域に応じて、該濃度域に対する濃度センサ22
の感度が高くなるように(前記濃度域における濃度変化
に対する出力信号レベルの変化の傾きが大きくなるよう
に)濃度センサ22のゲインを調整した後に(このゲイ
ンの調整は請求項3に記載の画像形成制御手段に対応し
ている)、濃度センサ22の出力を取り込み、調整した
ゲインに基づいて濃度検出領域内における濃度を演算に
より求める。
【0086】ステップ172では、濃度センサ22によ
って検出された濃度検出領域内の濃度に基づいて、光ビ
ームAによって形成されたマークと光ビームBによって
形成されたマークとの主走査方向に沿った位置関係、す
なわちオーバラップ領域における光ビームA及び光ビー
ムBの照射位置の主走査方向に沿った位置関係を判定
し、次のステップ174では前記位置関係が最適か否か
判定する。感光体ドラム12の周面上に最初にマーク画
像を形成したときには、ステップ172、174の判定
を行うことはできないので、ステップ174の判定が無
条件で否定されてステップ176へ移行する。
【0087】ステップ176では、光ビームの各回の主
走査における光ビームAの照射開始タイミングを規定す
るカウント値(時間tA に相当するカウント値)を、所
定量(ドット記録周期で3周期分(3ドット分)に相当
する値)を単位として変更してステップ164に戻る。
これによりステップ164〜168では感光体ドラム1
2の周面上に主走査方向粗調用マーク画像のトナー像を
再度形成するが、光ビームの各回の主走査における光ビ
ームAの照射開始タイミング(露光期間が開始されるタ
イミング)が3ドット分変更され、感光体ドラム12へ
の光ビームAの照射位置が主走査方向に沿って3ドット
分移動するので、光ビームAによるマーク画像の形成位
置が、光ビームBによるマーク画像の形成位置に対して
主走査方向に沿って3ドット分移動され、光ビームA及
び光ビームBによって形成されるマークの位置関係が主
走査方向に沿って3ドット分変更されることになる。
【0088】光ビームBによる主走査方向粗調用マーク
画像の形成位置に対し、光ビームAによる主走査方向粗
調用マーク画像の形成位置を図10(A)に示すように
変化させた場合、濃度検出領域内の濃度は図10(B)
に示すように変化し、光ビームAによって形成された主
走査方向粗調用マーク画像と光ビームBによって形成さ
れた主走査方向粗調用マーク画像が、隙間が空いておら
ずかつ重なっていない位置関係のとき(図10(B)に
おける主走査方向ずれ量=0のとき)を境にして、濃度
検出領域内の濃度変化の傾きが変化する。
【0089】従って、前述のステップ172の位置関係
の判定は、ステップ164〜176を複数回繰り返し、
濃度センサ22によって検出された濃度検出領域内の濃
度に基づいて濃度検出領域内の濃度変化の傾きを求め、
濃度変化の傾きに基づいて双方のマーク画像が、主走査
方向に沿って隙間が空いている状態か、重なっている状
態か、隙間が空いておらずかつ重なっていない状態かを
判定する。また、前述のステップ174の位置関係が最
適か否かの判定は、ステップ172における判定の結果
に基づき、双方のマーク画像の現在の位置関係が、隙間
が空いておらずかつ重なっていない状態であると判定さ
れた場合に肯定される。なお、このステップ172、1
74はステップ176と共に請求項6に記載の制御手段
(より詳しくは請求項7に記載の制御手段)に対応して
いる。
【0090】本実施形態では、主走査方向粗調用マーク
画像として、副走査方向に沿って延びる1ドット幅のバ
ーが、各々2ドット分のスペースを空けて主走査方向に
沿って多数配列されたマーク画像を用いているので、ス
テップ174の判定が肯定された場合には、主走査方向
についての光ビームA及び光ビームBの照射位置のずれ
量は最大でも3ドット以内となるように、光ビームの各
回の主走査における光ビームAの照射開始タイミングが
調整されたことになる。ステップ174の判定が肯定さ
れた場合には、主走査方向についての光ビームの照射位
置の粗調整を終了し、ステップ178へ移行する。
【0091】ステップ178では、主走査方向に沿った
光ビームの照射位置の微調整を完了したか否か判定す
る。判定が否定された場合にはステップ180へ移行
し、画像メモリ36に予め記憶されている主走査方向微
調用マーク画像を表すマークデータを読み出すための準
備(例えば画像メモリ36からの読出位置を指し示すポ
インタに主走査方向微調用マークデータのアドレスを設
定する等)を行う。なお、本実施形態では主走査方向微
調用マーク画像として、副走査方向に沿って延びる3ド
ット幅のバーが、各々3ドット分のスペースを空けて主
走査方向に沿って多数配列されたマーク画像を用いてい
る(例として図11参照)。
【0092】またメインコントローラ40は、図11に
も示すように、光ビームAによって形成される主走査方
向微調用マーク画像と、光ビームBによって形成される
主走査方向微調用マーク画像とが、主走査方向に沿って
所定長さに亘って重なるように、光ビームの各回の主走
査における光ビームAの照射開始タイミングを規定する
カウント値(時間tA に相当するカウント値)を、先に
説明した主走査方向についての光ビームの照射位置の粗
調整において最適と判断したときの値を基準として、前
記所定長さ分だけ小さくする。
【0093】ステップ180の処理を行うとステップ1
64に戻り、ステップ164〜176を繰り返して主走
査方向についての光ビームの照射位置の微調整を行う。
この微調整では、ステップ176において、光ビームの
各回の主走査における光ビームAの照射開始タイミング
を規定するカウント値を、ドット記録周期の1周期分
(1ドット分)に相当する値を単位として変更するの
で、感光体ドラム12の周面には、光ビームAによるマ
ーク画像の形成位置が、光ビームBによるマーク画像の
形成位置に対して主走査方向に沿って1ドット分ずつず
れた複数のマーク画像のトナー像が各々形成される(図
11(A)乃至(D)参照)。
【0094】光ビームBによる主走査方向微調用マーク
画像の形成位置に対する、光ビームAによる主走査方向
微調用マーク画像の形成位置の位置関係を、図11
(A)乃至(D)に示すように変化させると、濃度検出
領域内の濃度は図12に示すように変化し、光ビームA
によって形成された主走査方向粗調用マーク画像と光ビ
ームBによって形成された主走査方向粗調用マーク画像
との主走査方向に沿ったずれ量が0のときに濃度検出領
域内の濃度が最小となる。
【0095】従って、前述のステップ172の位置関係
の判定は、ステップ164〜176が複数回繰り返され
たときに、濃度センサ22によって検出された濃度検出
領域内の濃度を比較して双方のマーク画像の主走査方向
のずれ量を判定することで成される。そして、ステップ
172で主走査方向のずれ量が0と判定された場合にス
テップ174の判定が肯定される。これにより、主走査
方向についての光ビームA及び光ビームBの照射位置の
ずれ量を1ドット未満とすることができる。
【0096】なお、記録用紙26上に実際に画像を形成
する場合には、光ビームの各回の主走査における光ビー
ムAの照射開始タイミングを規定するカウント値(時間
Aに相当するカウント値)として、主走査方向につい
ての光ビームの照射位置の微調整における初期値と、主
走査方向についての光ビームの照射位置の微調整におい
て最適と判断したときの値と、の差分だけ、主走査方向
についての光ビームの照射位置の粗調整において最適と
判断したときの値を補正した値を用いる。これにより、
オーバラップ領域における主走査方向についての光ビー
ムA及び光ビームBの照射位置のずれ量を1ドット未満
とすることができる。
【0097】一方、主走査方向についての光ビームの照
射位置の微調整を終了すると、ステップ178の判定が
肯定されてステップ182へ移行し、ステップ182以
降で、副走査方向に沿った光ビームの照射位置の調整を
行う。画像メモリ36に予め記憶されている副走査方向
調整用マーク画像を表すマークデータを読み出すための
準備を行う。本実施形態では副走査方向調整用マーク画
像として、例として図13に示すように、副走査方向に
沿って延びる所定幅のバーが、各々所定幅のスペースを
空けて主走査方向に沿って多数配列されて成り、かつオ
ーバラップ領域において、各バーの端部の位置が主走査
方向及び副走査方向に対して斜めの方向に沿って揃って
いる(各バーの端部を結ぶ包絡線が光ビームAの光学走
査領域側に向けて凸となっている)マーク画像を用いて
いる。
【0098】なお、図13では光ビームAによって形成
されるマーク画像と光ビームBによって形成されるマー
ク画像とを区別するため、光ビームAによって形成され
るマーク画像のバーを細線で、光ビームBによって形成
されるマーク画像のバーを太線で示しているが、双方の
バーの太さは同じであっても相違していてもよく、濃度
センサ22の感度特性に応じて定めればよい。
【0099】次のステップ184〜ステップ188で
は、先に説明したステップ164〜ステップ168と同
様にして、感光体ドラム12の周面上に副走査方向調整
用マーク画像を形成させる。すなわち、ステップ184
では帯電器14によって感光体ドラム20を帯電させ
る。
【0100】次のステップ186では、画像メモリ36
から副走査方向調整用マークデータを順に読み出してF
IFOメモリ52a、52bに順に書き込むと共に、タ
イミング生成回路44に書き出しタイミング制御信号を
出力し、A側ラインシンク発生回路48及びB側ライン
シンク発生回路50に各々一定のタイミングでENB信
号を出力することで、FIFOメモリ52a、52bか
らLDドライバ109a、109bに副走査方向調整用
マークデータを順に出力させる。これにより、LD10
1a、101bは副走査方向調整用マークデータに応じ
て変調駆動され、LD101a、101bから射出され
た光ビームA及び光ビームBが感光体ドラム12の周面
上に照射されることにより、感光体ドラム12の周面上
には、図13に示す副走査方向調整用マーク画像の静電
潜像が形成される。
【0101】そして、ステップ188では現像器20を
作動させ、感光体ドラム12の周面上に形成された副走
査方向調整用マーク画像の静電潜像を現像させる。これ
により、感光体ドラム12の周面上には副走査方向調整
用マーク画像のトナー像が形成される。このように、ス
テップ184〜188も本発明の画像形成制御手段に対
応している。
【0102】次のステップ190では、先に説明したス
テップ170と同様に、濃度検出領域内における副走査
方向調整用マーク画像のトナー像の濃度域に応じて、該
濃度域に対する濃度センサ22の感度が高くなるように
濃度センサ22のゲインを調整した後に、濃度センサ2
2の出力を取り込み、調整したゲインに基づいて濃度検
出領域内における濃度を演算により求める。
【0103】ステップ192では、濃度センサ22によ
って検出された濃度検出領域内の濃度に基づいて、光ビ
ームAによって形成されたマークと光ビームBによって
形成されたマークとの副走査方向に沿った位置関係、す
なわちオーバラップ領域における光ビームA及び光ビー
ムBの照射位置の副走査方向に沿った位置関係を判定
し、次のステップ194では前記位置関係が最適か否か
判定する。先に説明したステップ172、174と同様
に、感光体ドラム12の周面上に最初に副走査方向調整
用マーク画像を形成したときには、ステップ192、1
94の判定を行うことはできないので、ステップ194
の判定が無条件で否定されてステップ196へ移行す
る。
【0104】ステップ196では、光ビームBの照射開
始タイミングを基準として、光ビームAの照射開始タイ
ミングを1回の主走査に相当する時間を単位として変更
するために、書き出しタイミング制御信号により、光ビ
ームAの照射開始タイミングのずらし量をタイミング生
成回路44に指示し、ステップ184に戻る。
【0105】これによりステップ184〜188では感
光体ドラム12の周面上に副走査方向調整用マーク画像
のトナー像を再度形成するが、タイミング生成回路44
は、入力された書き出しタイミング制御信号に基づい
て、A側ラインシンク発生回路48への同期信号の出力
を、B側ラインシンク発生回路50への同期信号の出力
を開始するタイミングを基準にして、メインコントロー
ラ40から設定されたずらし量分だけずれたタイミング
で開始するので、光ビームAの照射開始タイミングが1
回の主走査に相当する時間を単位として変更され、光ビ
ームAによるマーク画像の形成位置が、光ビームBによ
るマーク画像の形成位置に対して副走査方向に沿って1
ラインを単位として移動され、光ビームA及び光ビーム
Bによって形成されるマークの位置関係が副走査方向に
沿って1ラインを単位として変更されることになる。
【0106】光ビームBによる副走査方向調整用マーク
画像の形成位置に対し、光ビームAによる副走査方向調
整用マーク画像の形成位置を図13(A)乃至(E)に
示すように1ライン単位でずらした場合、濃度検出領域
内の濃度は図14に示すように変化し、光ビームAによ
って形成された副走査方向調整用マーク画像と光ビーム
Bによって形成された副走査方向調整用マーク画像の副
走査方向に沿ったずれ量が0のとき(図13(C)に示
す状態のとき)に、濃度検出領域内の濃度は最大とな
る。
【0107】従って、前述のステップ192の位置関係
の判定は、ステップ184〜196が複数回繰り返され
たときに、濃度センサ22によって検出された濃度検出
領域内の濃度を比較して双方のマーク画像の副走査方向
のずれ量を判定することで成される。そして、ステップ
192で副走査方向のずれ量が0と判定された場合にス
テップ194の判定が肯定される。これにより、副走査
方向についての光ビームA及び光ビームBの照射位置の
ずれ量を1ライン未満とすることができる。このステッ
プ192、194は、ステップ196と共に請求項6に
記載の制御手段(より詳しくは請求項8に記載の制御手
段)に対応している。
【0108】なお、図13に示した副走査方向調整用マ
ーク画像は、例えば図1(D)や図10(A)、図11
に示したマーク画像と比較して、副走査方向のずらし量
を1ライン単位で変化させたときの、濃度検出領域内の
トナー未付着箇所の面積の変化が大きいので、光ビーム
Aによって形成された副走査方向調整用マーク画像と光
ビームBによって形成された副走査方向調整用マーク画
像の副走査方向に沿ったずれ量を精度良く判定すること
ができる。
【0109】一方、記録用紙26上に実際に画像を形成
する場合には、光ビームBの照射開始タイミングに対す
る光ビームAの照射開始タイミングのずらし量として、
上述した副走査方向についての光ビームの照射位置の調
整において最適と判断したときのずらし量を用い、この
ずらし量を書き出しタイミング制御信号によりタイミン
グ生成回路44に指示する。
【0110】これにより、前述のように、オーバラップ
領域における主走査方向についての光ビームA及び光ビ
ームBの照射位置のずれ量を1ドット未満とすることが
できると共に、オーバラップ領域における副走査方向に
ついての光ビームA及び光ビームBの照射位置のずれ量
も1ライン未満とすることができるので、感光体ドラム
12の周面上の露光範囲を光ビームA及び光ビームBに
より分割走査させて、大サイズの画像を記録用紙26上
に高速に形成する場合にも、オーバラップ領域に相当す
る箇所における筋模様や画像の乱れ等の発生が抑制され
た高品質の画像を形成することができる。
【0111】また、上記の光ビームの照射位置の調整
は、感光体ドラム12の周面上に形成したトナー像を記
録用紙26に転写することなく、感光体ドラム12の周
面上で濃度を検出し、検出した濃度に基づいて行ってい
るので、光ビームの照射位置の調整を行う毎に記録用紙
26を無駄に消費することもない。
【0112】ステップ194の判定が肯定され、副走査
方向についての光ビームの照射位置の調整を完了する
と、タイマ38をリセットした後にステップ152へ移
行し、光ビームの照射位置の調整が完了してからの経過
時間をタイマ38から取り込み、次のステップ154に
おいて、光ビームの照射位置の調整が完了してから所定
時間(例えば30分程度としてもよいし、数分〜数時間
程度の範囲で任意の時間を設定してもよい)以上経過し
たか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ
152に戻り、ステップ152及びステップ154を繰
り返す。
【0113】光ビームの照射位置の調整が完了してから
所定時間以上経過すると、周囲温度の変化等の影響によ
り、分割光走査装置18を構成する各光学部品の位置ず
れ等により、オーバラップ領域における光ビームA及び
光ビームBの照射位置に若干のずれが生ずる可能性があ
る。
【0114】このため、ステップ154の判定が肯定さ
れるとステップ156へ移行し、画像形成装置10が記
録用紙26に画像を形成する処理を実行している状態か
否か判定する。判定が否定された場合にはステップ18
0へ移行し、前述した主走査方向についての光ビームの
照射位置の粗調整は省略し、主走査方向についての光ビ
ームの照射位置の微調整及び副走査方向についての光ビ
ームの照射位置の調整のみを行う。また、ステップ15
6の判定が肯定された場合にはステップ158へ移行
し、画像形成処理が終了する迄待機する。
【0115】そして、実行中の画像形成処理が終了する
と、ステップ158の判定が肯定され、ステップ180
へ移行して前記と同様に、主走査方向についての光ビー
ムの照射位置の微調整及び副走査方向についての光ビー
ムの照射位置の調整のみを行う。これにより、光ビーム
の照射位置の調整に要する時間を短縮することができ
る。上述したステップ152〜158は請求項10の発
明に対応している。
【0116】なお、上記では主走査方向については光ビ
ームの照射位置の調整を粗調整と微調整の2回に分けて
行い、副走査方向についての光ビームの照射位置の調整
については1回のみ行っていたが、本発明はこれに限定
されるものではなく、光ビームの主走査方向及び副走査
方向についての照射位置の調整を各々1回のみ行うよう
にしてもよいし、光ビームの主走査方向及び副走査方向
についての照射位置の調整を、各々粗調整と微調整の2
回に分けて行うようにしてもよい。
【0117】また、上記では図13に示した副走査方向
調整用マーク画像を使用して副走査方向についての光ビ
ームの照射位置の調整を行っていたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、例として図15(A)に示す
ように、各バーの端部を結ぶ包絡線が光ビームAの光学
走査領域側に向けて2箇所凸となっているマーク画像
や、図15(B)に示すように、一方の光ビーム(この
場合は光ビームA)によって形成されるマークが、他方
の光ビーム(この場合は光ビームB)によって形成され
るマークに挟まれているマーク画像、図15(C)に示
すように、図15(A)に示したマーク画像と図15
(B)に示したマーク画像とを組み合わせたマーク画像
等を用いてもよい。
【0118】また、上記では光ビーム照射位置の調整が
完了してからの経過時間をタイマ38によって計測し、
光ビーム照射位置の調整が完了してから所定時間以上経
過した場合に光ビーム照射位置の調整を再度行うように
していたが、これに限定されるものではなく、タイマ3
8に代えて画像形成装置10内部の温度を検出する温度
センサ(請求項11に記載の温度検出手段)を設け、図
7のフローチャートのステップ152、154に括弧で
括って示すように、温度センサによって検出される画像
形成装置10内部の温度を取り込み、光ビーム照射位置
の調整が完了したときの温度を基準にして所定値(例え
ば3℃程度)以上変動した場合に、光ビーム照射位置の
調整を再度行うようにしてもよい。上記態様は請求項1
1の発明に対応している。
【0119】また、タイマ38及び温度センサを各々設
け、タイマ38による経過時間の監視と温度センサによ
る装置内部の温度変動の監視を各々行って、所定時間以
上経過するか又は装置内部の温度が所定値以上変動する
と、光ビーム照射位置の調整を再度行うようにしてもよ
い。特に、処理速度が高速の画像形成装置は装置内部の
温度等の変化が大きいことが一般的であるので、上記の
ように経過時間及び装置内部の温度変動を各々監視する
ことは有効である。
【0120】また、上記ではタイミング生成回路44
が、B側ラインシンク発生回路50への同期信号の出力
を開始するタイミングに対し、A側ラインシンク発生回
路48への同期信号の出力を開始するタイミングを、メ
インコントローラ40からの指示に応じて1ライン単位
でずらすことにより、光ビームBによるマーク画像の形
成位置(光ビームBの照射位置)に対し、光ビームAに
よるマーク画像の形成位置(光ビームAの照射位置)を
副走査方向に沿ってずらしていたが、これに限定される
ものではなく、タイミング制御回路は図16に示すよう
に構成することも可能である。
【0121】すなわち、図16に示したタイミング制御
回路は、タイミング生成回路44に書き出しタイミング
制御信号が入力されず、タイミング生成回路44は補正
化クロック信号の生成のみを行う。また画像メモリ36
には、光ビームAによって形成すべき部分画像のデータ
を記憶するための記憶領域36aと、光ビームBによっ
て形成すべき部分画像のデータを記憶するための記憶領
域36bと、が設けられている(請求項9に記載の記憶
手段)。画像メモリ36は、FIFOメモリ52aへ書
き込むべきデータのアドレスを指定するためのアドレス
バス58a、及びFIFOメモリ52bへ書き込むべき
データのアドレスを指定するためのアドレスバス58b
を介してアドレスセレクタ56に接続されており、アド
レスセレクタ56はメインコントローラ40に接続され
ている。このアドレスセレクタ56は請求項9に記載の
制御手段の一部を構成している。
【0122】画像(マーク画像を含む)の形成を行う場
合、アドレスセレクタ56は、アドレスバス58aを介
して指定するアドレス、及びアドレスバス58bを介し
て指定するアドレスを、一定のアドレス差を保ったまま
逐次更新してゆき、記憶領域36a、36bに記憶され
ているデータを、対応するFIFOメモリ52a、52
bに順次出力させる。またアドレスセレクタ56には、
アドレスバス58aを介して指定するアドレスと、アド
レスバス58bを介して指定するアドレスと、のアドレ
ス差の初期値として、記憶領域36a、36bから同一
の主走査ライン上のデータを同時に読み出すためのアド
レス差が記憶されている。
【0123】マーク画像を複数回形成して副走査方向に
沿った光ビームの照射位置の調整を行う場合、第1回目
のマーク画像の形成時にはアドレスバス58a、58b
を介して指定するアドレスのアドレス差として前述の初
期値を用いるが、2回目以降のマーク画像の形成におい
ては、メインコントローラ40は、アドレスセレクタ5
6がアドレスバス58a、58bを介して指定するアド
レスのアドレス差が、光ビームの1回の走査で使用され
る画像データ量に対応するアドレス差を単位として順に
変化するように、アドレスセレクタ56を制御する。こ
の制御は請求項9に記載の制御手段に対応している。
【0124】これにより、感光体ドラム12の周面上に
は、光ビームBによる副走査方向調整用マーク画像の形
成位置に対し、光ビームAによる副走査方向調整用マー
ク画像の形成位置が副走査方向に1ライン単位で互いに
ずれた複数のマーク画像が形成されることになる。な
お、記録用紙26上に実際に画像を形成する際には、ア
ドレスバス58a、58bを介して指定するアドレスの
アドレス差として、副走査方向についての光ビームAと
光ビームBの照射位置の位置関係が最適と判断したとき
(ステップ194が肯定されたとき)の値を用いればよ
い。
【0125】また、上記では画像メモリ36にマークデ
ータを記憶しておき、光ビームの照射位置の調整を行う
際に画像メモリ36からマークデータを読み出して用い
ていたが、これに限定されるものではなく、感光体ドラ
ム12の周面上にマーク画像が形成されるようにLD1
09a、109bを変調する専用の回路を設け、光ビー
ムの照射位置の調整を行う際には前記回路によってマー
ク画像を形成させるようにしてもよい。これにより、光
ビームの照射位置の調整を短時間で行うことが可能とな
るので、特に処理速度が高速の画像形成装置に有効であ
る。
【0126】また、上記では感光体ドラム12の周面上
に形成したマーク画像のおおよその濃度に応じて濃度セ
ンサ22のゲインを調整し、濃度センサ22による濃度
の検出の分解能を向上させていたが、これに限定される
ものではなく、例えば帯電器14による帯電量を変化さ
せる、及び光ビームの照射光量を変化させる、の少なく
とも一方を行うくことで静電潜像の電位を調整したり、
現像器20による現像を制御してトナーの付着量を変化
させてトナー像の濃度を調整することで、濃度センサ2
2による濃度の検出の分解能を向上させるようにしても
よいし、これらを組み合わせてもよい。上記の態様は、
請求項3に記載の「所定領域内における所定の画像の濃
度の値が検出手段の高感度領域に対応するように、所定
画像の形成を制御する」ことに対応している。
【0127】また、光ビームの照射位置の調整におい
て、双方の光ビームによるマーク画像の形成位置をずら
していったときに、濃度検出領域内の濃度の変化が小さ
い等の場合には、例えば濃度検出領域の副走査方向長さ
を長くしてもよいし、或いは濃度検出領域を複数設け、
各濃度検出領域に対応してマーク画像を形成し、各濃度
検出領域内の濃度の合計値に基づいて光ビームの照射位
置の調整を行うようにしてもよい。
【0128】また、上記では2本の光ビームを単一のポ
リゴンミラー104によって各々偏向させ、副走査方向
についての照射位置のずれを1回の主走査を単位として
補正していたが、これに限定されるものではなく、複数
本の光ビームを別個の偏向手段によって各々偏向させる
ようにしてもよい。これにより、個々の偏向手段による
主走査の開始タイミングをずらすことで、副走査方向に
ついての照射位置のずれを1ラインよりも小さい単位で
補正することも可能となる。このような場合には、例え
ば図1(D)に示すように、双方の光ビームによって形
成されるマークが副走査方向にに沿って重なるようにマ
ーク画像を形成することが好ましい。また、SOSセン
サ108についても、複数本の光ビームに対応して複数
個設けてもよい。
【0129】また、上記では濃度センサ22によって濃
度検出領域内におけるトナー像の濃度を検出するように
していたが、これに限定されるものではなく、図2に破
線で示す位置Bに、濃度検出領域と同様に部分露光範囲
の境界に対応する電位検出領域における電位を検出する
電位センサ(本発明の検出手段、より詳しくは請求項5
に記載の検出手段に対応している)を設け、光ビームA
及び光ビームBが感光体ドラム12の周面上に照射され
ることによって形成される静電潜像の電位を検出するよ
うにしてもよい。電位センサによって検出された電位
は、濃度センサ22によって検出された濃度と同様に扱
うことができる。電位センサの感度特性にも依存する
が、電位センサによる電位の検出の分解能を向上させる
ためには、例えば帯電器14による帯電量を変化させた
り光ビームの照射光量を変化させることで、静電潜像の
電位を調整することによって実現できる。
【0130】また、上記では2本の光ビームを同時に走
査させて画像を形成する場合を説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、3本以上の光ビームを同
時に走査させる場合にも適用可能であることは言うまで
もない。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
に係る画像形成装置は、画像形成制御手段は各光ビーム
を変調して像担持体上に所定の画像を形成させ、検出手
段は部分露光範囲の境界に対応する所定領域内における
所定画像の濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、制
御手段は、検出された濃度又は濃度に関連する物理量に
基づいて、隣り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビ
ームの部分露光範囲の境界における照射位置の位置関係
を判断し、前記位置関係が所期の位置関係となるように
制御するので、光ビームの走査方向に沿って並ぶ複数の
部分露光範囲を別々の光ビームによって露光することで
像担持体上に画像を形成するに際し、部分露光範囲の境
界における筋模様や画像の乱れの発生を抑制することを
簡易かつ低コストな構成で実現できる、という優れた効
果を有する。
【0132】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、所定の画像として、走査方向又は走査方向に直
交する方向に沿って低濃度部と高濃度部が交互に現れる
マーク画像を所定領域内に形成させるので、上記効果に
加え、部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置
の位置関係をより精度良く判断することができる、とい
う効果を有する。
【0133】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、所定領域内における所定の画像の濃度又は濃度
に関連する物理量の値が検出手段の高感度領域に対応す
るように、所定画像の形成を制御するので、上記効果に
加え、部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置
の位置関係をより精度良く判断することができる、とい
う効果を有する。
【0134】請求項4記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、所定画像の濃度として、現像手段が所定画像の
静電潜像を現像することによって像担持体上に形成され
たトナー像の所定領域内における濃度を検出するので、
上記効果に加え、所定画像を転写するための記録材料を
用いることなく、所定領域内における濃度を検出するこ
とができる、という効果を有する。
【0135】請求項5記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、所定画像の濃度に関連する物理量として、所定
画像の静電潜像の所定領域内における電位を検出するの
で、上記効果に加え、所定領域内における濃度に関連す
る物理量を、所定画像を転写するための記録材料を用い
ることなく検出することができる、という効果を有す
る。
【0136】請求項6記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、隣り合う部分露光範囲を露光する一対の光ビー
ムに対し、部分露光範囲の境界における光ビームの照射
位置の走査方向又は走査方向と直交する方向に沿った位
置関係を変化させ、位置関係を変化させたときに検出さ
れた濃度又は濃度に関連する物理量の変化に基づいて、
部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の走査
方向又は走査方向と直交する方向に沿った位置関係が所
期の位置関係か否かを判断するので、上記効果に加え、
部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の走査
方向又は走査方向と直交する方向に沿った位置関係が所
期の位置関係か否かを高精度に判断することができる、
という効果を有する。
【0137】請求項10記載の発明は、請求項1の発明
において、計時手段によって計測される時間に基づき所
定時間が経過したことが検知される毎に、画像形成制御
手段が像担持体上に所定の画像を形成させ、検出手段が
濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、制御手段は、
部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置の位置
関係が所期の位置関係となるように制御するので、上記
効果に加え、光ビーム走査装置を構成する各光学部品の
経時的な変化に拘らず、部分露光範囲の境界における光
ビームの照射位置の位置関係を所期の位置関係に維持す
ることができる、という効果を有する。
【0138】請求項11記載の発明は、請求項1の発明
において、温度検出手段によって検出される温度に基づ
き所定の温度変動が生じたことが検知される毎に、画像
形成制御手段が像担持体上に所定の画像を形成させ、検
出手段が濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、制御
手段は部分露光範囲の境界における光ビームの照射位置
の位置関係が所期の位置関係となるように制御するの
で、上記効果に加え、周囲温度の変動による光学部品の
位置ずれ等に拘らず、部分露光範囲の境界における光ビ
ームの照射位置の位置関係を所期の位置関係に維持する
ことができる、という効果を有する。
【0139】請求項12記載の発明に係る分割光走査装
置の制御方法は、各光ビームを変調して像担持体上に所
定の画像を形成させ、部分露光範囲の境界に対応する所
定領域内における所定画像の濃度又は濃度に関連する物
理量を検出し、検出した濃度又は濃度に関連する物理量
に基づいて、隣り合う部分露光領域を露光する一対の光
ビームの部分露光範囲の境界における照射位置の位置関
係を判断し、前記位置関係が所期の位置関係となるよう
に制御するので、光ビームの走査方向に沿って並ぶ複数
の部分露光範囲を別々の光ビームによって露光する分割
光走査装置に対し、部分露光範囲の繋ぎ目における光ビ
ームの照射位置の位置関係を、容易に所期の位置関係に
制御することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための、(A)は2本
の光ビームにより画像を形成する場合の光学走査範囲を
示す斜視図、(B)は走査方向、(D)は走査方向に直
交する方向に沿って光ビームの照射位置を相対的に変化
させる場合のマーク画像の一例を各々示す平面図、
(C)は走査方向、(E)は走査方向に直交する方向に
沿って光ビームの照射位置を相対的に変化させたときの
所定領域内の濃度の変化を各々示す線図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図3】光ビーム走査装置の概略構成を示す平面図であ
る。
【図4】ポリゴンミラーに入射されるAビーム及びBビ
ームの走査角度、入射角度及び偏向角度を説明するため
の平面図及び側面図である。
【図5】画像形成装置の制御部及び周辺機器の接続関係
を示すブロック図である。
【図6】制御部のうち、特にLDの駆動タイミングを制
御する制御回路の構成を示すブロック図である。
【図7】光ビーム照射位置調整処理の内容を説明するた
めのフローチャートである。
【図8】SOSセンサから出力される信号と、光ビーム
A及び光ビームBによる露光期間との関係を示すタイミ
ングチャートである。
【図9】濃度センサの感度特性の一例を示す線図であ
る。
【図10】(A)は光ビームA及び光ビームBによって
形成される主走査方向粗調用マーク画像の位置関係の一
例を各々示す平面図、(B)は前記位置関係の変化に対
する濃度検出領域内の濃度変化の一例を示す線図であ
る。
【図11】(A)乃至(D)は光ビームA及び光ビーム
Bによって形成される主走査方向微調用マーク画像の位
置関係の一例を各々拡大して示す平面図である。
【図12】光ビームA及び光ビームBによって形成され
る主走査方向微調用マーク画像の位置関係の変化に対す
る濃度検出領域内の濃度変化の一例を示す線図である。
【図13】(A)乃至(E)は光ビームA及び光ビーム
Bによって形成される副走査方向調整用マーク画像の位
置関係の一例を各々示す平面図である。
【図14】光ビームA及び光ビームBによって形成され
る副走査方向調整用マーク画像の位置関係の変化に対す
る濃度検出領域内の濃度変化の一例を示す線図である。
【図15】(A)乃至(C)は副走査方向調整用マーク
画像の他の例を各々示す平面図である。
【図16】制御部のうち、特にLDの駆動タイミングを
制御する制御回路の構成の他の例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
10 画像形成装置 12 感光体ドラム 14 帯電器 18 分割光走査装置 20 現像器 22 濃度センサ 30 制御部 36 画像メモリ 38 タイマ 40 メインコントローラ 42 カウンタ 44 タイミング生成回路 48 A側ラインシンク発生回路 50 B側ラインシンク発生回路 56 アドレスセレクタ 101a、101bレーザダイオード 104 ポリゴンミラー

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光源から各々射出され偏向手段に
    よって各々偏向される複数本の光ビームに対応して、像
    担持体上の露光範囲を像担持体上での光ビームの走査方
    向に沿って複数の部分露光範囲に予め分割し、各光ビー
    ムの光学走査範囲が、対応する部分露光範囲を含みかつ
    該部分露光範囲の境界から前記走査方向に沿って所定長
    さ逸脱した位置迄の範囲となるように、各光ビームを像
    担持体上で各々走査させる分割光走査装置を備え、 前記各光ビームを像担持体上で各々走査させると共に、
    像担持体上の各部分露光範囲を対応する光ビームによっ
    て各々露光することで、像担持体上に画像を形成する画
    像形成装置であって、 前記各光ビームを変調して像担持体上に所定の画像を形
    成させる画像形成制御手段と、 前記部分露光範囲の境界に対応する所定領域内における
    前記所定画像の濃度又は濃度に関連する物理量を検出す
    る検出手段と、 前記検出手段によって検出された濃度又は濃度に関連す
    る物理量に基づいて、隣り合う部分露光範囲を露光する
    一対の光ビームの部分露光範囲の境界における照射位置
    の位置関係を判断し、前記位置関係が所期の位置関係と
    なるように制御する制御手段と、 を含む画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成制御手段は、前記所定の画
    像として、前記走査方向又は走査方向に直交する方向に
    沿って低濃度部と高濃度部が交互に現れるマーク画像を
    前記所定領域内に形成させることを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記画像形成制御手段は、前記所定領域
    内における前記所定の画像の濃度又は濃度に関連する物
    理量の値が前記検出手段の高感度領域に対応するよう
    に、前記検出手段の感度又は前記所定画像の形成を制御
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記像担持体を帯電させる帯電手段と、 前記複数本の光ビームが像担持体上で各々走査されるこ
    とで像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像手
    段と、 を更に備え、 前記検出手段は、前記所定画像の濃度として、前記現像
    手段が前記所定画像の静電潜像を現像することによって
    像担持体上に形成されたトナー像の前記所定領域内にお
    ける濃度を検出することを特徴とする請求項1記載の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記像担持体を帯電させる帯電手段を更
    に備え、 前記検出手段は、前記所定画像の濃度に関連する物理量
    として、前記複数本の光ビームが像担持体上で各々走査
    されることによって像担持体上に形成された前記所定画
    像の静電潜像の前記所定領域内における電位を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、隣り合う部分露光範囲
    を露光する一対の光ビームに対し、部分露光範囲の境界
    における光ビームの照射位置の前記走査方向又は前記走
    査方向と直交する方向に沿った位置関係を変化させ、前
    記位置関係を変化させたときに前記検出手段によって検
    出された濃度又は濃度に関連する物理量の変化に基づい
    て、前記部分露光範囲の境界における光ビームの照射位
    置の前記走査方向又は前記走査方向と直交する方向に沿
    った位置関係が所期の位置関係か否かを判断することを
    特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、隣り合う部分露光範囲
    を露光する一対の光ビームに対し、各回の走査において
    画像を形成するための光ビームの変調を開始又は終了す
    るタイミングを相対的に変化させることで、前記部分露
    光範囲の境界における光ビームの照射位置の前記走査方
    向に沿った位置関係を変化させることを特徴とする請求
    項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、隣り合う部分露光範囲
    を露光する一対の光ビームに対し、画像を形成するため
    の光ビームの変調を開始又は終了するタイミングを、光
    ビームの1回の走査に要する時間を単位として相対的に
    変化させることで、前記部分露光範囲の境界における光
    ビームの照射位置の前記走査方向と直交する方向に沿っ
    た位置関係を変化させることを特徴とする請求項6記載
    の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 形成すべき画像を表す画像データを、前
    記各部分露光範囲に形成すべき部分画像を表す部分画像
    データ毎に分けて記憶する記憶手段を更に備え、 前記制御手段は、複数の光源の各々に対し、前記記憶手
    段から各光源に対応する部分画像データを各々読み出
    し、読み出した部分画像データに応じて光ビームが変調
    されるように各光源の駆動を制御すると共に、隣り合う
    部分露光範囲を露光する一対の光ビームに対し、双方の
    光ビームに対応する部分画像データを読み出す際の読み
    出しアドレスを、光ビームの1回の走査で使用される画
    像データ量に対応するアドレス差を単位として相対的に
    変化させることで、前記部分露光範囲の境界における光
    ビームの照射位置の前記走査方向と直交する方向に沿っ
    た位置関係を変化させることを特徴とする請求項6記載
    の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 時間を計測する計時手段を更に備え、 前記計時手段によって計測される時間に基づき所定時間
    が経過したことが検知される毎に、前記画像形成制御手
    段は前記像担持体上に所定の画像を形成させ、前記検出
    手段は濃度又は濃度に関連する物理量を検出し、前記制
    御手段は、前記部分露光範囲の境界における光ビームの
    照射位置の位置関係が所期の位置関係となるように制御
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 温度を検出する温度検出手段を更に備
    え、 前記温度検出手段によって検出される温度に基づき所定
    の温度変動が生じたことが検知される毎に、前記画像形
    成制御手段は前記像担持体上に所定の画像を形成させ、
    前記検出手段は濃度又は濃度に関連する物理量を検出
    し、前記制御手段は前記部分露光範囲の境界における光
    ビームの照射位置の位置関係が所期の位置関係となるよ
    うに制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成
    装置。
  12. 【請求項12】 複数の光源から各々射出され偏向手段
    によって各々偏向される複数本の光ビームに対応して、
    像担持体上の露光範囲を像担持体上での光ビームの走査
    方向に沿って複数の部分露光範囲に予め分割し、各光ビ
    ームの光学走査範囲が、対応する部分露光範囲を含みか
    つ該部分露光範囲の境界から前記走査方向に沿って所定
    長さ逸脱した位置迄の範囲となるように、各光ビームを
    像担持体上で各々走査させる分割光走査装置に対し、 前記各光ビームを変調して像担持体上に所定の画像を形
    成させ、 前記部分露光範囲の境界に対応する所定領域内における
    前記所定画像の濃度又は濃度に関連する物理量を検出
    し、 検出した濃度又は濃度に関連する物理量に基づいて、隣
    り合う部分露光領域を露光する一対の光ビームの部分露
    光範囲の境界における照射位置の位置関係を判断し、前
    記位置関係が所期の位置関係となるように制御する分割
    光走査装置の制御方法。
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