JP2672313B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2672313B2
JP2672313B2 JP63007082A JP708288A JP2672313B2 JP 2672313 B2 JP2672313 B2 JP 2672313B2 JP 63007082 A JP63007082 A JP 63007082A JP 708288 A JP708288 A JP 708288A JP 2672313 B2 JP2672313 B2 JP 2672313B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、画像情報を像支持体上(被記録媒体)に形
成する画像形成装置に関し、特に画像形成手段を複数配
置した多重レーザビームプリンタ等に用いて好適なもの
である。
[従来の技術] この種の多色レーザビームプリンタ(例えば4ドラム
カラーレーザビームプリンタ)で最も重要なことは、転
写材(被記録媒体、例えば紙)に転写されて重ねられる
各色の転写位置のずれ(以下、色ずれと称する)を防止
することである。
そのため、この種の装置では、色ずれを補正するため
に、特定の位置決めパターン)トンボと称される)を転
写材に転写した後、そのパターンをセンサで電気的に読
み取り、所定の処理をすることにより各色間の色ずれ量
を検知し、第15図に示すように、その検知した色ずれ量
に応じて反射ミラー117をステッピングモータ83,84等で
微小に動かすことにより、感光体ドラム111に対する潜
像形成手段であるレーザビームの走査位置を調整し、こ
れにより色ずれの補正を行なうことが考えられる。ま
た、検知した色ずれ量に応じて電気的に主走査方向と副
走査方向の画像形成開始を調整することによる補正手段
も並用することが考えられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述のような装置では、画像書き込み
のタイミングを生成するためのレーザビーム検出器(以
下、BDと略記する)が、感光体ドラムの軸端部に設けら
れているので、反射ミラーの副走査方向への並行移動は
行えない構成となっている。このために、副走査方向へ
のレーザビームの並行移動は副走査方向の画像形成開始
時間を電気的に調整することにより実現されている。こ
の調整時間の分解能は、BD周期時間となり、この時間は
実際の画像上では1画素に相当する。例えば、400dpi
(ドット/インチ)の記録密度を持つレーザビームプリ
ンタの場合には、その1画素は63.5μmとなるので、副
走査方向の色ずれ補正はこの63.5μm以上の精密には行
えないという欠点がある。
そこで、本発明は副走査方向の画像ずれ補正の精度を
向上した画像形成装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
それぞれ画像担持体と前記画像担持体上に光ビームを照
射するための反射器とを有し、前記光ビームにより前記
画像担持体上を周期的に走査して画像を形成する複数の
画像ステーションにより形成された各画像を単一の記録
媒体上に多重して画像を得る装置であって、前記複数の
画像ステーションにより形成される各画像間の位置ずれ
量を検出する手段と、前記複数の画像ステーション毎に
設けられ、前記光ビームの前記画像担持体上の照射位置
を副走査方向に平行に移動するように各反射器を移動す
る移動手段と、前記複数の画像担持体それぞれに対する
前記光ビームの照射開始タイミングを設定するタイミン
グ設定手段と、前記検出された位置ずれ量に基づいて前
記タイミング設定手段の設定値と前記移動手段の移動量
を決定し、前記設定値に基づいて前記タイミング設定手
段を制御して走査ライン間の距離を単位として各画像間
の副走査方向の位置ずれを補正すると共に前記移動量に
基づいて前記移動手段を制御して前記走査ライン間の距
離よりも短い距離を単位として各画像間の副走査方向の
位置ずれを補正する制御手段とを備える。
[作用] 本発明は、このような構成により、光ビームの照射開
始タイミングを設定する設定手段を制御して走査ライン
間の距離単位で副走査方向の位置ずれを補正すると共
に、光ビームの照射位置を移動する移動手段を制御して
走査ライン間よりも短い距離単位で副走査方向の位置ず
れを補正するので、副走査方向の画像の位置ずれを高精
度に補正することができる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図〜第14図は、本発明の一実施例の構成または作
用動作を示す。
第1図は本発明を適用した4連ドラム式のカラーレー
ザビームプリンタの概略配置構成例を示す。本図におい
て、108は図示しない転写紙を収納したカセットであ
る。転写上は、図示しない給紙コロ駆動モータにより回
転駆動される給紙コロ107により、カセット108内からプ
リンタ内に送り込まれ、転写紙を搬送する搬送ベルト10
9上に供給される。搬送ベルト109は、図示しないベルト
駆動モータで回転駆動するベルト駆動ローラ119によっ
て矢印A方向へ駆動され、そのベルト109上に載せられ
た転写紙を図示左方向に搬送する。
一方、搬送ベルト109による転写紙の搬送路上には、
4個の同一構成の感光ドラム111が搬送方向に沿って所
定間隔で配置されている。この4個の感光ドラム111の
それぞれに対して、帯電器112,トナーホッパ(図示しな
い),現像スリーブ106および転写器110等が1つずつ設
けられている。トナーホッパのそれぞれには、シアン
(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック
(BL)の異なる色のトナーが貯蔵されている。
また、感光ドラム111のそれぞれについて、図示しな
いレーザ発振器とポリゴンミラー104と反射ミラー117と
からなる光学系が設けられている。
このような4つの記録ユニットのそれぞれについて、
記録時には、まず感光ドラム111が図示の時計方向に回
転され、帯電器112により均一に帯電される。次に、上
述のレーザ発振器により発生され、画像情報(画像信
号)に応じてオン・オフされるレーザ光が、高速回転す
るポリゴンミラー104により反射ミラー117を介して感光
ドラム111の表面上を主走査方向(感光ドラムの回転軸
方向)に振られて主走査を行い、感光ドラム111の表面
上に静電潜像が形成されている。続いて、現像スリーブ
106により感光ドラム111の表面上にトナーが付着され
て、上述の潜像に対応したトナー像が形成され、さらに
感光ドラム111と転写器110間を通過する転写紙にそのト
ナー像が転写器110により転写される。
転写紙が搬送ベルト109により搬送されて4つの感光
ドラム111を通過していく過程で、上述のようにしてC,
M,Y,BLの4色のトナー像が転写紙に転写される。この転
写後、転写紙は定着器113の熱ローラ114と圧接ローラ11
2間に導かれ、熱ローラ114によりトナー像が熱定着され
る。しかる後、転写紙は排紙コロ116により排紙トレー1
15上に排紙される。
以上のような記録工程において、転写紙に転写された
C,M,Y,BLの各4色のトナー像のレジストレーションが悪
い場合には、色ずれや色相の変化として現われ、転写画
像の品位を著しく劣化させる。通常、各色の転写ずれが
100μm以上あると、人間の目に識別されると言われて
おり、レジストレーション精度は画像品位にとって大き
なウエイトを占める。
次に、本発明に係る色ずれ補正動作について説明す
る。
まず、上述の記録動作の手順で第2図に示すような位
置決めマーク(像)61をC,M,Y,BL各色に対して発生させ
る。ただし、この発生させた位置決めマーク61は、第3
図,第4図に示すように、転写紙ではなく、搬送ベルト
109に直接転写させる。搬送ベルト109上の位置決めマー
ク61は一色につき、それぞれ主走査方向の左端と右端の
両側に合計2個転写する。また、その転写位置は副走査
方向の矢印Aに対して、C,M,Y,BLの色の順にそれぞれが
混色しないようにずらしてある。この位置決めマーク61
を41,42のCCDラインセンサにより読取り、読み取ったデ
ータに基づいて、第5図のレジストレーション補正回路
のCPU20により位置決めマーク61の位置を求め、レジス
トレーションの色ずれ量を後述のように演算する。
位置決めマーク61の転写位置はあらかじめ定められ既
知の位置であるので、レジストレーションが正確に合っ
ている場合には、この既知の位置に転写される。逆に、
レジストレーションが悪化している場合には、この既知
の値と実際に位置決めマーク61が転写された位置との誤
差を演算することにより、色ずれ量を求めることができ
る。
上述の位置決めマーク61の記録動作についてさらに詳
細に説明すると、第1図において、4個の感光体ドラム
111に位置決めマークを形成するタイミングは、第6図
に示すように、搬送ベルト109に転写された状態で、各
色の位置決めマーク61が副走査方向について一線上に並
び、かつ、それぞれのマークの間隔が等しくなるように
する。また、主走査方向においては、左右の対応する位
置決めマーク61が一線上にならぶタイミングで行う。
また、レーザ発振器103が最後のブラックBLの位置決
めマーク61を形成したタイミングを、第5図に示すCPU2
0に通知する。また、CCDラインイメージセンサ41,42の
設置位置は既知の位置であり、またそのセンサの処理速
度も当然既知の値である。
この結果、第6図に示すように、第5図のCPU20で
は、レジストレーションが正確に合っている場合の各位
置決めマーク61がCCDイメージセンサ41,42を通過する時
間およびその相対位置をあらかじめ予測することができ
る。この予測値がリファレンス値となる。
第6図における53は第5図の画像データメモリ21が読
み込める画像域の大きさであり、位置決めマーク61の上
述のリファレンス値がその画像域53の中央に位置するよ
うにCPU20によりCCDラインセンサ41,42の読みとり開始
時間を制御する。この結果、極端に大きな(例えば数mm
以上の)レジストレーション誤差がなければ、位置決め
マーク61をCCDラインセンサ41,42で読み取ることができ
る。
次に、第5図を参照して位置決めマーク61を上述の画
像データメモリ21に読み込むまでの制御動作を説明す
る。
最終の位置決めマーク61の打ち込み終了信号をレーザ
発振器から受けたCPU20は、第4図,第5図に示す照明
ランプ27を点灯し、位置決めマーク61の読取り基準を開
始する。続いて、計時カウンタ28を起動し、比較器29の
設定値をあらかじめ定めたy1秒(第6図参照)に設定す
る。
次いで、CCDイメージセンサ41,42により読み取られた
画像データは、増幅器24により増幅され、ローパスフィ
ルタ23を通して不必要な高周波ノイズを除去した後、A/
D(アナログ/デジタル)変換器22に入力される。A/D変
換器22は入力したこのアナログ画像信号を8ビットのデ
ジタル値に変換し、画像データメモリ21に順次送ってい
く。しかし、画像データメモリ21はy1秒の経過後、画像
データを読み込み始めるので、y1秒を経過するまでは、
画像データは無効とされて、記憶されない。
y1秒経過した後、比較器29からの一致信号により、メ
モリ制御器20に起動がかかり、画像データメモリ21に画
像データが順次書き込まれていく。この書き込みが終了
すると、メモリ制御器30からCPU20にその旨が通知され
る。これで、まずC(シアン)用の位置決めマーク61が
画像データメモリ21にセットできたことになる。
次に、CPU20は比較器29にy2秒(第6図参照)をセッ
トし、M(マゼンタ)用の画像データメモリ21を選択
し、再び上述のような書き込み終了を待つ。以上の動作
をBL(ブラック)の位置決めマーク61まで繰り返し、C,
M,Y,BL各色の位置決めマークを全て画像データメモリ21
に取り込む。
次に、画像データメモリ21に読み取られた位置決めマ
ーク61に対するCPU20の処理を説明する。
まず、CPU20は既知である位置決めマーク61と、画像
データメモリ21の内容とをパターンマッチングによりサ
ーチし、実際にプリントされた位置決めマーク61を検出
する。次に、第2図に示すように検出したその位置決め
マーク61の中心60の位置データを求める。なお、この中
心60は画像重心でも何でも良い。要するに、位置決めマ
ーク61のある特定の部位とし、各色共にその部位の座標
を共通に求めれば良い。本実施例では一例として60に示
す位置にとっている。
CPU20により中心60の画像データメモリ21内における
アドレス(x,yアドレッシングで構成されている)を求
めると、主走査成分xと副走査成分yが得られる。以上
の処理を各色C,M,Y,BLの左右2つづつの位置決めマーク
61について行い、それぞれの主走査成分xと副走査成分
yを求める。
これにより、位置決めパターン(マーク)の読み取り
と、それぞれの位置決めパターンから得られた主走査成
分xと副走査成分yの座標を求めるところまで、終了し
たことになる。次に、レジストレーションの補正手段の
構成例について説明する。
まず、レーザビームの走査を反射ミラー117により補
正する機構について説明する。第7図において、半導体
レーザ103で画像データに応じてオン・オフされて出射
されたレーザビーム80は、ポレゴンミラー104,レンズ系
81および反射ミラー117を経て感光体ドラム111に照射さ
れるが、この反射ミラー117には3個のステッピングモ
ータ83,84,85がそれぞれ反射ミラー81を動かすために設
置されている。垂直方向,上方に配設されたステッピン
グモータ83は反射ミラー117を上下方向に動かし、記録
倍率を調整する。水平方向,両側に記録されたステッピ
ングモータ84,85はそれぞれ反射ミラー117の両端部を動
かすことによりレーザビーム80の副走査方向の傾きと平
行移動を調整する。
次に、第8図を参照して、電気的に主走査と副走査の
画像形成開始時間を調整する方法を説明する。本図にお
いて、1001は転写紙の搬送を開始したことを示す信号で
あり、第1図のレジストクラッチ121の駆動信号であ
る。第5図のCPU20はレジストクラッチ121が駆動された
時からの時間を計時し、その計時終了により画像信号の
レーザビームによるオン・オフを開始する。この計時時
間の設定により、転写紙への画像書き込み位置(副走査
方向)を調整することができる。この計時タイミングを
示すのが、符号1003で示すBD信号のトップマージンであ
る。
BD信号1002は主走査方向に走査されているレーザビー
ム80が走査端部に設置されたレーザビーム検出器86(第
7図参照)上を通過したことを示すタイミング信号であ
る。BD信号1002は画像信号の主走査同期に用いられる。
上述のトップマージン1003と同様に、主走査方向につい
てもBD信号検出からの時間をCPU20により計時し、計時
終了により画像信号に基づくビーム80のオン・オフを開
始する。この計時時間の設定により、転写紙への画像書
き込み位置(主走査方向)を調整することができる。こ
の計時タイミングを示すのが符号1004で示すレフトマー
ジンである。
上述のトップマージン1003の計時は、BD信号1002をカ
ウントすることにより行われ、設定単位は1ライン単
位、本実施例では63.5μmきざみとなる。この設定単位
は副走査方向の画像形成開始タイミングが第1図のポリ
ゴンミラー104の回転に依存するBD信号によりカウント
されることによる。BD信号より高い周波数のクロックで
カウントして、ポリゴンミラー104の回転を微小単位で
制御することはできないので、BD信号によるカウントが
この場合は最も良い精度となる。
また、レフトマージン1004の計時は、画素クロック10
06を分周して得られるレフトマージンクロック1005をカ
ウントすることにより行われる。本実施例では、画素ク
ロック1006を4分周してレフトマージンクロック1005を
得ており、このレフトマージンクロック1005は画素クロ
ック1006に同期している。このため、レフトマージン10
04は15.9μm(63.5/4)単位で設定することが可能であ
る。レフトマージン1004はトップマージン1003とは異な
り、カウントクロック1005と画素クロック1006との位相
関係が正確であれば、画像形成開始時間(主走査方向)
を正確に制御することが可能である。以上述べたこれら
の補正機構(調整機構)は基準ステーションを除く他の
3種のステーション全てに実装されているものである。
上述の反射ミラー117の駆動モータ83,84,85およびト
ップマージン1003,レフトマージン1004は、第5図のCPU
20により制御される。
さて、上述の副走査方向のレジストレーション補正に
おいて、第7図の84,85のステッピングモータをあまり
広範囲に動かすと、BD検出器86とレーザビーム80の位置
関係が狂い、BD検知が行えなくなり、画像形成が不可能
になってしまう。また、逆に電気的なトップマージン補
正のみでは、最小でも63.5μm単位の補正となり、正精
さに欠けることになる。以下ではこれたの問題を解決す
るレジストレーション補正手順について説明する。
レジストレーション補正は、第1図に示すC,M,Y,BLの
4ステーションのうちの1つを基準ステーションとし、
基準ステーションは補正はいっさい行わずに他の3ステ
ーションをこの基準ステーションに合わせる補正を行う
ことにより行う。
本実施例ではC(シアン)色のステーションを上述の
基準ステーションとする。第6図に示すC(シアン)の
位置決めパターン(マーク)61から得られた座標値xC,y
Cを基準にして、他のM,Y,BLの各座標をxC,yCと等しくす
ることにより行う。
本実施例で補正可能なレジストレーションには、第9
図の実線と破線で示すように、で示す主走査方向がず
れ、で示す副走査方向のずれ、で示す画像倍率の狂
い、およびで示す画像傾きがある。
のずれはレフトマージンの修正により補正し、の
ずれはトップマージンの修正およびステッピングモータ
84,85で反射ミラー117を前後に動かす位置修正とを組み
合せて補正し、の狂いは反射ミラー117をステッピン
グモータ83で上下に動かして画像倍率を変えることによ
り補正し、およびの傾きは反射ミラー117を感光体ド
ラム111の軸に対して傾けることにより補正する。トッ
プマージンとレフトマージンおよび反射ミラー117を動
かすステッピングモータ83,84,85の1パルスによる実際
の画像の移動量はあらかじめ得られる既知の値であり、
トップマージンとレフトマージンの内容は前述した通り
である。また、各ステッピングモータ83,84,85はそれぞ
れ1パルスにつき20μmの画像移動となる。
以上の構成において、まず、CPU20は画像データメモ
リ21の右側C(シアン)と右側M(マゼンタ)の各位置
決めパターン61から得られた画像中心60の座標値xC,yC,
xM,yMを互いに比較し、その誤差量を求める。続いて、
左側C(シアン)と左側M(マゼンタ)も同様に比較
し、その誤差量を求める。左,右どちらも誤差がない場
合には、レジストレーションは合っていると判断され、
M(マゼンタ)ステーションの補正は行われない。一
方、誤差が検出された場合には、誤差の方向(xまたは
y)とその誤差の大きさに応じてM(マゼンタ)ステー
ションの補正を後述のようにして行う。
M(マゼンタ)ステーションの補正が終了すると、続
いてC(シアン)とY(イエロー)ステーションの補正
を上述と同じ手順で行う。最後にC(シアン)とBL(ブ
ラック)ステーションの補正をやはり同一手順で行い、
全ての補正を完了する。以下に、第10図を参照してM
(マゼンタ)ステーションの補正を詳細に説明する。
第10図において、符号1101,1102は補正前のC,Mステー
ションに描かれ転写された本来重なるべき直線像であ
る。CPU20はすでに説明したように各ステーションの左
右2個の位置決めパターン(マーク)の位置を検知し、
その中心座標を求めることにより、位置決めパターンの
像が1101,1102に示すように形成されていることを認識
する。CPU20はこのずれ情報に基づき、〜に示す4
段階の補正手順を行ってレジストレーションを補正して
行くが、画像データメモリ21からの位置決めパターンの
読み込みは最初に1回行われるだけである。ここで、CP
U20の演算により得られた補正量を一時的に記憶し、そ
の補正で除去しきれなかったずれ量が、次のステップに
引きつがれ、このずれ量を基に次のステップでの補正を
行う。以下、同様の手順で最終ステップのまで、補正
を行っていく。この最終段階で得られた補正量により、
CPU20は初めて実際のモータの駆動と、マージン量の設
定とを行う。
傾き補正 画像傾きの補正は、第7図のステッピングモータ84に
より行う。この際、反射ミラー117の回転中心はレーザ
ビーム検出器86の設置位置と同じ場合にあり、そのため
ステッピングモータ84により反射ミラー117を前後方向
に振ってもBD信号が検出されなくなることはない。本実
施例では、このような構成をとることにより、傾きの補
正時にBD信号がはずれないようにしている。次に、第11
図を参照してCPU20による傾き補正の演算処理方法を説
明する。
まず、第10図のM1102を計算の上、その計算値にもと
づいてC1101のP0点にM1102を重ねるよう仮想的に反射ミ
ラー117を動かしてレーザビームを副走査方向に移動さ
せる。この状態を拡大して示したのが第11図である。図
中xVは上述の計算から得られたずれの値(傾き値)であ
る。また、点Oは反射ミラー117の支点であり、また、P
1,Q1はCCDイメージセンサ41,42の取り付け位置である。
また、Mはステッピングモータ84の駆動点であり、aと
bの値は共に既知の値である。M1102とC201をはさむ角
度θは十分小さくsihθとtanθは等しいと仮定してい
る。また、M1102を回転させC1101に重ねる際も前の仮定
により主走査方向へは動かないと仮定する。
以上の処理により、 :x0はステッピングモータ84による移動量 :x2はP0の変位量による移動量 :x1はQ0の変位量による移動量 が得られる。
倍率補正 この段階での補正は第10図のの1103,1104で示すよ
うに、2つのステーションの平行度が合った状態になっ
ている。本ステップでは、第7図のステッピングモータ
83を上下方向に動かして画像倍率の補正を行うことによ
り、2つの直線の主走査方向の距離を等しくする。その
ため、Cの1103とMの1104の距離の差を求め、その差文
を補正するのに要するステッピングモータ83の駆動量
(ステップ数)を求める。この倍率補正は、左右対称に
増減するので本補正終了時は第10図のでの1105,1106
に示すようになっている。
レフトマージン補正 続いて、レフトマージンの補正を行う。レフトマージ
ン補正は、主走査方向の平行移動であり、C1105,M1106
の主走査方向のずれ量に応じてマージン量を補正する。
本補正終了時は、第10図ののC1107,M1108に示すよう
に、副走査方向に対する平行なずれだけが残ることにな
る。
副走査補正 この段階は最終ステップであり、副走査方向の平行な
ずれを補正する。本ステップでは、トップマージン補正
による大まかな補正と、第7図のステッピングモータ8
4,85を同一方向へ同一量だけ動かすことによる微小な補
正を並用して、高精度な補正を行う。この補正では、反
射ミラー117がレーザビーム検出器86側でも動くので、C
PU20はステッピングモータ85の動作履歴(データ)をあ
らかじめ不揮発RAM(図示しない)に保存しており、こ
のRAMのデータによりBD信号がはずれないように本副走
査補正を実行する。
第12図に示すようにレーザビーム検出器86の受光許容
範囲dは、一般に400μmである。装置設置時に、レー
ザビーム80がBD検出器86用の光ファイバケーブルの中央
部を通過するよう調整されており、この時にステッピン
グモータ85の履歴はステップ量=0で初期化されてい
る。
次に、実際の副走査補正の補正動作を説明する。CPU2
0は第10図ので示すC1107とM1108の副走査方向のずれ
量を演算する。次いで、現在のステッピングモータ85の
履歴(データ)を読み込み、その履歴の値と反対方向に
ステッピングモータ85を上述の演算して求めたずれ量だ
け動作させることにより、本補正が完了するような、ト
ップマージンの値を求める。これは、第13図に示すよう
にトップマージンをC1107の上にくるように、設定し、
ステッピングモータ85でさらに微小距離下げることによ
り補正する方法と、逆にトップマージンを1107の下にく
るように設定し、ステッピングモータ85でさらに微小距
離上げることにより補正する方法の2種類が考えられる
からである。また、トップマージンによる補正は63.5μ
m単位であり、ステッピングモータ85による補正は20μ
m単位であるので、ステッピングモータ85による補正は
最大でも3ステップの送りで済み、BDはずれを生ずるこ
ともない。
以上の4段階〜の補正をCPU20により順次行うこ
とにより、第10図のの1109に示すようにC,M2者のレジ
ストレーション補正が完了する。以下同様にC,YとC,BL
に対して順次補正を行い、全工程が終了する。
なお、上述した本実施例では基準ステーションをシア
ン(C)としたが、これには限定されず、基準ステーシ
ョンだけは調整者がマニュアルで調整を行うので、もっ
とも作業性の高いステーションとすることにより、ある
いは視認しやすいブラック等のステーションとすること
により、調整作業をさらに容易にすることができる。
また、本実施例では4ドラムのフルカラーのレーザビ
ームプリンタで説明してきたたが、例えば2色や3色等
の他のマルチカラープリンタにおいても当然適用が可能
である。
さらに、本実施例では位置決めパターンを読み込む画
像データメモリを1色当り64Kバイト(32Kバイト×2)
有し、4色分で256Kバイトの画像データメモリを有して
いる。しかし、レジストレーション誤差が機構部の精度
等により、ある値以下で押さえられるのであれば、より
小さなメモリ容量で済み、低コスト化が図れる。
また、画像データメモリの容量をさらに減少すること
が可能である。例えば処理時間が長くなっても大きな問
題がない場合は、第14図に示すように1個の画像データ
メモリ91のみを備え、まずシアンの左端位置決めマーク
を画像データメモリに書き込む。次に、位置決めパター
ン(マーク)を画像データメモリから検出し、そのパタ
ーンの座標を求めた後、続いてシアンの右端位置決めマ
ークを記録(プリント)し、このマークを画像データメ
モリに書き込むようにし、順次M左,M右,Y左,Y右,BL左,
BL右のように逐次的にマークの書き込みと読み出しの処
理を行えば良い。
また、本実施例では位置決めパターンとしてTパター
ンを使用しているが、これに限定されず、例えば黒x●
のように方向性のないパターンマージンを使用すれば、
CCDラインセンサのライン方向と各ステーションの主走
査方向の平行度が悪くても、パターン認識が容易に行え
る利点が得られる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、光ビームの照
射開始タイミングを設定する設定手段を制御して走査ラ
イン間の距離単位で副走査方向の位置ずれを補正すると
共に、光ビームの照射位置を移動する移動手段を制御し
て走査ライン間よりも短い距離短域で副走査方向の位置
ずれを補正するので、副走査方向の画像の位置ずれを高
精度に補正することができる。
すなわち、本発明では、光ビームの照射タイミングの
制御だけでは光ビームの走査周期に関連した単位、すな
わち、走査ライン間の距離単位でしか画像の位置ずれを
補正できないことから、光ビームを画像担持体上に照射
する反射器の位置を平行に移動して光ビームの位置を変
更する移動手段を設け、この移動手段を制御することに
より副走査方向の位置ずれをより走査ライン間の距離よ
りも繊細な単位で補正するようにした。
また、この際、移動手段だけによる補正では補正可能
な位置ずれの範囲が照射タイミングを制御して補正する
場合に比べて狭くなってしまうことから、移動手段によ
る補正に加えて、照射タイミングも制御して画像の位置
ずれを補正するようにした。
このように構成することにより、補正可能な位置ずれ
の範囲を狭くすることなく、より高精度な位置ずれの補
正を行うことが可能になる。
さらに、本発明ては、タイミング設定手段と移動手段
とを組み合わせて位置ずれの補正を行うため、これら各
手段に対して補正量をどのように分担させるのかという
ことが問題になる。
そこで、本発明では、検出された各画像間の位置ずれ
量に基づいてタイミング設定手段の設定値と移動手段の
移動量とをそれぞれ決定し、決定された設定値と移動量
とに基づいてタイミング設定手段と移動手段とを制御す
るようにした。
従って、本発明によれば、タイミング設定手段と移動
手段を組み合わせて補正を行う場合でも、お互いの補正
量を考慮して最適な設定値および移動量を決定すること
ができ、最適な補正量を各手段に分担させることが可能
になる。
本発明は、このように構成することにより、副走査方
向の画像の位置ずれを高精度に補正することができると
いう顕著な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の4ドラムカラーレーザビームプ
リンタの構成を示す概略断面図、 第2図は本発明実施例での読取窓内の位置決めマークの
一例を示す平面図、 第3図は上述の位置決めマークを読み取る位置決めマー
ク読取部の構成を示す平面図、 第4図はその位置決めマーク読取部の断面図、 第5図は本発明実施例のレジストレーション補正回路の
回路構成を示すブロック図、 第6図は本発明実施例の位置決めマーク読取窓の開口位
置の位置関係を示す説明図、 第7図は本発明実施例の反射ミラーによるレジストレー
ション補正機構の構成を示す斜視図、 第8図は本発明実施例のトップマージン,レフトマージ
ンのタイミングを示すタイミング図、 第9図は本発明実施例で取扱うレジストレーション誤差
の種類を示す説明図、 第10図は本発明実施例のレジストレーション補正手順と
その補正結果を示す説明図、 第11図は本発明実施例における傾き補正の原理を示す説
明図、 第12図は第7図の本発明実施例のレーザビーム検出器の
受光許容範囲を示す説明図、 第13図は本発明実施例における副走査補正の補正方法を
示す説明図、 第14図は本発明実施例の画像メモリ制御部の一構成例を
示すブロック図、 第15図は従来装置の要部構成例を示す斜視図である。 20……CPU、 21……画像データメモリ、 23……ローパスフィルタ、 27……照明ランプ、 28……計時カウンタ、 29……比較器、 30……メモリ制御器、 41,42……CCDラインセンサ、 53……画像域、 60……位置決めマークの中心、 61……位置決めマーク、 80……レーザビーム、 81……レンズ系、 83,84,85……ステッピングモータ、 86……レーザビーム検知器、 103……半導体レーザ発振器、 104……ポリゴンミラー、 106……現像スリーブ、 109……搬送ベルト、 110……転写器、 111……感光ドラム、 117……反射ミラー、 121……レジストクラッチ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ画像担持体と前記画像担持体上に
    光ビームを照射するための反射器とを有し、前記光ビー
    ムにより前記画像担持体上を周期的に走査して画像を形
    成する複数の画像ステーションにより形成された各画像
    を単一の記録媒体上に多重して画像を得る装置であっ
    て、 前記複数の画像ステーションにより形成される各画像間
    の位置ずれ量を検出する手段と、 前記複数の画像ステーション毎に設けられ、前記光ビー
    ムの前記画像担持体上の照射位置を副走査方向に平行に
    移動するように各反射器を移動する移動手段と、 前記複数の画像担持体それぞれに対する前記光ビームの
    照射開始タイミングを設定するタイミング設定手段と、 前記検出された位置ずれ量に基づいて前記タイミング設
    定手段の設定値と前記移動手段の移動量を決定し、前記
    設定値に基づいて前記タイミング設定手段を制御して走
    査ライン間の距離を単位として各画像間の副走査方向の
    位置ずれを補正すると共に前記移動量に基づいて前記移
    動手段を制御して前記走査ライン間の距離よりも短い距
    離を単位として各画像間の副走査方向の位置ずれを補正
    する制御手段と を備える画像形成装置。
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