JPH11144698A - 二次電池用セパレ−タ− - Google Patents

二次電池用セパレ−タ−

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JPH11144698A
JPH11144698A JP9302411A JP30241197A JPH11144698A JP H11144698 A JPH11144698 A JP H11144698A JP 9302411 A JP9302411 A JP 9302411A JP 30241197 A JP30241197 A JP 30241197A JP H11144698 A JPH11144698 A JP H11144698A
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JP
Japan
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fiber
separator
sulfonation
secondary battery
fibrils
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JP9302411A
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Teruhisa Miki
輝久 三木
Masaru Ishikawa
勝 石川
Katsuhiko Kurose
勝彦 黒瀬
Hiroshi Uramoto
弘 浦本
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Miki Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Miki Tokushu Paper Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最終製品になる前の原繊維の状態で親水化処
理でき、また、原繊維の比表面積を拡大したりあるいは
縮小したりする任意的制御が可能で、強い酸化力を用い
なくても親水化処理例えば経済的な非接触スルホン化処
理が可能に製造できる二次電池用セパレ−タ−を提供す
る。 【解決手段】 親水化処理されたポリオレフィン原繊維
と接着用原繊維を包含し多層湿式抄造されてなる二次電
池用セパレ−タ−である。そして、前記親水化処理され
たポリオレフィン原繊維は太さの異なる複数種類のポリ
プロピレン原繊維であり、太さの異なる複数種類のポリ
プロピレン原繊維のうち少なくとも一種類のポリプロピ
レン原繊維の比表面積が1.5m/g以上の値を有
し、親水化処理が非接触スルホン化処理方式である。ポ
リオレフィン原繊維の表面と接着用原繊維の表面を非接
触スルホン化処理を施すことにより、制御された緩やか
な親水化処理を施すことが可能で、非接触スルホン化処
理は、消費エネルギ−も少なく、後処理も容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばニッケル水
素二次電池用に適した二次電池用セパレ−タ−に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に電池は正極、負極、電解質を必
須の三大構成要素とするが、これらに加えて直接的には
起電反応には寄与しないにもかかわらず、セパレ−タ−
も電池の必須構成部材の一つとされている。上記の電池
構成要素の中でも正極は反応物質として正極活物質を、
負極は同じく反応物質として負極活物質をそれぞれの電
極内に包含し、両者の活物質から生じた正負イオンが電
解質を通して電気化学的に反応することによって電池は
起電する。電気化学的にみれば、一次電池は放電のみ
を、また二次電池は充電および放電の両方を行う電池を
言う。
【0003】電解質には大別して液体電解質、固体電解
質があり、さらに液体電解質は酸性液体電解質とアルカ
リ性液体電解質に大別される。酸性液体電解質を使用す
る電池には希硫酸電解質として使用する鉛二次電池が代
表的であり、また、アルカリ性液体電解質を使用する電
池は、さらにアルカリ一次電池とアルカリ二次電池に大
別される。アルカリ二次電池の例としてはニッケルカド
ミウム電池、ニッケル水素二次電池、ニッケル水素電池
などが知られている。アルカリ性電解液には通常、20
〜40重量%の濃度の苛性カリ水溶液が用いられること
が多い。ニッケルカドミウム電池の様なアルカリ二次電
池に用いられるセパレ−タ−には、歴史的にナイロン不
織布が多く使用されてきた。ナイロン不織布は物理的に
強靭であり、親水性に富み、高濃度のアルカリ電解液に
対する耐久性に優れているからである。同じアルカリ電
解液を使用するという理由から、ニッケル水素二次電池
の開発初期においても、ナイロン不織布セパレ−タ−が
使用されていた。
【0004】しかし開発が進むにつれて、ナイロン不織
布セパレ−タ−をニッケル水素二次電池に使用した場
合、自己放電が増加したり電池に内部短絡が増える、と
いう不都合が多く見られる様になった。その原因は、ナ
イロン不織布がニッケル水素二次電池に使用された場
合、充放電によって発生する水分解ガスや、それ自体が
酸化剤である正極活物質と接触することによりナイロン
不織布内部に化学的分解/劣化が生じ、亜硝酸イオンや
硝酸イオンが生成し、それらが電池の自己放電を促進す
ることによることが解明された。その結果、ニッケル水
素二次電池におけるナイロン不織布セパレ−タ−の適用
について見直されるようになり、ポリオレフィン系材質
のセパレ−タ−への転用が見られる様になった。
【0005】しかし材質的な耐久性に優れたポリオレフ
ィン不織布セパレ−タ−は疎水性が強く、アルカリ電解
液との親和性は十分ではない。この問題を解決するため
に不織布に何らかの親水性処理を施す必要がある。
【0006】簡単な用例として過去において、界面活性
剤等で表面処理を施されたこともあるが、電解液の吸収
性、保持性およびそれらの継続効果に問題があり、恒久
的な解決策となっていない。近来の新型不織布の一例と
して、ポリオレフィン繊維を特殊な方法で水中で粉砕/
裁断/繊維化し、見かけ上は水を含んだままの状態のパ
ルプ状多分岐繊維が公表されている。これらは、木材パ
ルプ、不織布用繊維、セメント等と併用する際において
有益な効能を発揮するものとし多方面にわたって実用化
されている。これらのパルプ状多分岐繊維をスルホン化
により親水性を付与した親水性ポリオレフィン素材も現
れている。
【0007】しかし公表されたスルホン化パルプ状多分
岐繊維は、もろく、崩れやすく、容易に粉砕化してしま
う欠点を有していた。例えばスルホン化パルプ状多分岐
繊維を用いて湿式抄造した抄造紙は、抄造工程中に崩れ
やすい上に、抄紙直後の水分を除去するための乾燥工程
でせっかく付与した親水性が消失してしまうことが分か
った。その理由は、パルプ状多分岐繊維の状態で付加さ
れたスルホン基が乾燥工程における加熱処理によって効
果を失い、基礎特性であるポリオレフィンの疎水性面が
顔を出すためと推定されている。スルホン化処理は一般
的に濃硫酸または高温濃硫酸溶液に被処理物を浸漬する
ことで実施される。しかしそれ自体強力な酸化物であ
り、しかも被処理物に付着した濃硫酸を除去しなければ
ならない。
【0008】しかし濃硫酸は中和するにしても水洗する
にしても発熱を伴う。そのため被処理物がポリエチレン
やポリプロピレンなどの樹脂体の場合、発熱により形態
を失うことがある。電池セパレ−タ−は先述の様に、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどの樹脂体を素材とする
多孔体であり、スルホン化などの親水化処理に際して発
熱の影響は厳に慎まねばならない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ポリエチレンやポリプ
ロピレンに代表されるポリオレフィン樹脂は、総じて耐
薬品性に優れてはいるものの本質的に疎水性である。し
かし電池に使用されるセパレ−タ−は親水性でなければ
ならない。発明者らの研究により、上記のスルホン化パ
ルプ状多分岐繊維の特性劣化の原因は、パルプ状多分岐
繊維そのものの基本的特性にあることを突き止めた。即
ち、パルプ状多分岐繊維は物理的あるいは化学的な外部
刺激をうけることにより微細組織分裂を繰り返す。例え
ばポリエチレンパルプ状多分岐繊維の場合、そのものが
有する結晶化性向により、ポリエチレン結晶のC軸に沿
って分裂する。この素材分裂はスルホン化工程中のポリ
エチレンパルプ状多分岐繊維においても現われ、スルホ
ン化がポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂体の細
分化を促進し、その結果さらに機械的強度が低下し、セ
パレ−タ−としての特質を失う。
【0010】疎水性物質表面を親水性化処理するには物
理的処理方法と化学的処理方法がある。物理的処理方法
の代表的方法はプラズマ電気放電がある。プラズマ電気
放電とは、減圧下の酸化性雰囲気の中で高周波電流を電
極間に印加することによって、電極間に発生するプラズ
マ放電の中にサンプルを設置し、サンプル表面にプラズ
マ放電電流によるイオン化ガスによる刺激が加えられ
て、サンプルの表面部分が親水性化される方式を言う。
【0011】化学的処理方法の代表的方法はスルホン化
処理である。スルホン化処理とは、化学的酸化力を有す
る薬品によりサンプルの表面を刺激し、表面にスルホン
基を生ぜしめる方式を言う。ここで生じたスルホン基は
親水性を有する代表的ラジカルであり、そのために加熱
硫酸や発煙硫酸、三酸化硫黄などと言った化学薬品が用
いられる。
【0012】従来からみられる電池セパレ−タ−用ポリ
オレフィン材料のスルホン化処理は、乾式あるいは湿式
で製造された不織布を上記の化学的試薬の中に所定の時
間浸漬し、水洗/乾燥して製造されることが多い。
【0013】例えば特開昭57−191956号公報に
は高温濃硫酸でスルホン化する例が開示され、特開平8
−293297号公報にスルホン化されたフッ素樹脂か
らなる多孔質膜およびイオン交換機能に関するアルカリ
電池セパレ−タ−について公開され、特開平8−236
097号公報には親水化処理したポリオレフィン系不織
布と親水化処理したポリスルホン樹脂微孔膜と積層した
ニッケル水素電池セパレ−タ−について公開している。
【0014】さらに特開平8−236094号公報には
オレフィン樹脂多孔体が5%硫酸/95%発煙硫酸混合
溶液に浸漬する実施例を公開している。過去にさかのぼ
って化学反応としてのスルホン化反応は、三硫黄酸化ガ
ス、亜硫酸ガスあるいは発煙硫酸、濃硫酸またはそれら
の混合溶液に類する高濃度の硫酸根を有する無機酸の強
い酸化力を利用するものである。しかし化学酸化力を高
めたスルホン化反応は、サンプルが劣化変質しやすく、
特にポリオレフィン高分子から形成される繊維は過度の
スルホン化により、非常にもろく、崩れやすくなる。
【0015】湿式抄造後のサンプルは、湿式抄造の際に
原繊維に付着した各種の薬品や、固く絡み合った原繊維
相互から構成されている。そのため出来上がった最終製
品の比表面積は非常に小さい。しかも一旦出来上がった
最終製品の比表面積を改質し、これを拡大することは、
非常に困難である。
【0016】本発明は、上記した点にかんがみ、最終製
品になる前の原繊維の状態で親水化処理し、また、原繊
維の比表面積を拡大したりあるいは縮小したりする任意
的制御を可能とし、強い酸化力を用いなくても親水化処
理例えば経済的な非接触スルホン化処理を可能に製造で
きる二次電池用セパレ−タ−の提供を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の課題解決手段
は、親水化処理されたポリオレフィン原繊維と接着用原
繊維を包含し多層湿式抄造されてなる二次電池用セパレ
−タ−である。
【0018】そして、前記親水化処理されたポリオレフ
ィン原繊維は太さの異なる複数種類のポリプロピレン原
繊維であり、太さの異なる複数種類のポリプロピレン原
繊維のうち少なくとも一種類のポリプロピレン原繊維の
比表面積が1.5m/g以上の値を有し、親水化処理
が非接触スルホン化処理方式であることが望ましい。
【0019】前記太さの異なる複数種類のポリオレフィ
ン繊維の少なくとも一種類が、0.5デニ−ル以上5デ
ニ−ル未満の太さの繊維が80%以下であり、残りの種
類は5デニ−ル以上の太さであり、接着用原繊維が、ポ
リプロピレンを芯としポリエチレンを鞘とする芯鞘構造
複合繊維であり、接着用芯鞘構造複合繊維のうち、ポリ
エチレン樹脂部分が断面積換算で50%未満のスルホン
化度を有するポリエチレン繊維であることが望ましい。
【0020】上記手段によれば、最終製品になる前の原
繊維の状態で親水化処理でき、また、原繊維の比表面積
を拡大したりあるいは縮小したりする任意的制御が可能
で、強い酸化力を用いなくても親水化処理例えば経済的
な非接触スルホン化処理が可能な二次電池用セパレ−タ
−提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、親水化処理されたポリ
オレフィン原繊維と接着用原繊維を包含し多層湿式抄造
されてなる二次電池用セパレ−タ−に関するものであ
る。
【0022】そして、前記親水化処理されたポリオレフ
ィン原繊維は太さの異なる複数種類のポリプロピレン原
繊維であり、太さの異なる複数種類のポリプロピレン原
繊維のうち少なくとも一種類のポリプロピレン原繊維の
比表面積が1.5m/g以上の値を有し、親水化処理
が非接触スルホン化処理方式であることが望ましい。
【0023】また、前記太さの異なる複数種類のポリオ
レフィン繊維の少なくとも一種類が、0.5デニ−ル以
上5デニ−ル未満の太さの繊維が80%以下であり、残
りの種類は5デニ−ル以上の太さであり、接着用原繊維
が、ポリプロピレンを芯としポリエチレンを鞘とする芯
鞘構造複合繊維であり、接着用芯鞘構造複合繊維のう
ち、ポリエチレン樹脂部分が断面積換算で50%未満の
スルホン化度を有するポリエチレン繊維であることが望
ましい。
【0024】本発明は、スルホン化処理に非接触スルホ
ン化処理を採用し、しかも被処理物を本質的に組織分裂
性を内蔵するパルプ状多分岐繊維ではなく、繊維状のポ
リオレフィン高分子体を対象物とする。特に、本発明の
主眼とするところは、最終製品になる前の原繊維の状態
で親水化処理し、また、原繊維の比表面積を拡大したり
あるいは縮小したりする任意的制御を可能とし、親水化
処理された複数種類の太さの異なるポリオレフィン繊維
と接着用原繊維を包含する多層湿式抄造されたポリオレ
フィン不織布を準備し、これを二次電池用セパレ−タ−
として使用すること、さらに親水化処理が非接触スルホ
ン化処理方式であることを特徴とする。
【0025】発明者らはサンプルの比表面積がスルホン
化のし易さと密接な関係があることを発見した。即ち、
同じ様な繊維構成であっても、大きな比表面積を有する
樹脂繊維サンプルは緩やかなスルホン化反応で充分な親
水化処理が可能である。したがって発明者らの非接触ス
ルホン化処理は緩やかなスルホン化処理工程であるが、
被処理物の比表面積を大きくすることにより緩やかでは
あるが、確実にスルホン化処理が出来うる方法と言えよ
う。
【0026】従来から実施された電池セパレ−タ−用ポ
リオレフィン材料のスルホン化処理は、セパレ−タ−原
料である不織布を上記の化学試薬品の中に定められた時
間浸漬し、水洗/乾燥して製造されることが多い。発明
者らは、この様に直接的にサンプルを溶液に浸漬する方
式を接触スルホン化処理と呼ぶことにする。
【0027】しかし上記の接触スルホン化処理は短時間
で急激に化学反応が進行するために、スルホン化の度合
を任意に調節することが難しい。しかも、スルホン化反
応終了後に硫酸混合溶液から濡れたサンプルを取り出し
て、これを苛性カリ水溶液でアルカリ度を中和した上、
さらに水洗を繰り返す必要があり、多量の水や複雑な後
工程を必要とする。また苛性カリ水溶液によるアルカリ
度の中和の際に急激に発熱することにより、ポリオレフ
ィン繊維の様な比較的融点の低い繊維は変形したり、溶
けたりする危険性もある。
【0028】この様な欠点を承知の上でなお、ポリプロ
ピレン繊維抄紙あるいはポリプロピレン繊維不織布に接
触スルホン化処理を採用せざるを得なかったのは、シ−
ト状に加工後にスルホン化処理をしようと試みた点に問
題があり、しかもその原因は加工後の被処理物の比表面
積が小さいことにあることを発明者らは突き止めた。
【0029】即ち、シ−ト状に加工されたポリオレフィ
ン不織布やポリオレフィン湿式抄造紙は緩やかなスルホ
ン化処理では親水性の付与が行えず、強いスルホン化処
理が必要とされる。そのために過去の例に見られるポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン湿式抄
造紙には接触スルホン化処理が行われてきた。シ−ト状
に加工されたポリオレフィン不織布やポリオレフィン湿
式抄造紙の比表面積は、BET法による計測結果では、
約0.2〜0.8m/g程度にすぎない。しかし比表
面積が1.5m/g程度に大きくなると非接触スルホ
ン化処理のような緩やかなスルホン化処理でも充分に目
的が達成できる。
【0030】発明者らは、上記の諸問題をかんがみて発
熱を伴わないスルホン化処理として非接触スルホン化処
理を考案するに至った。非接触スルホン化処理は発熱の
危険を伴わないばかりか、酸中和に必要なアルカリ試薬
や、それらを水洗するための水量も非常に少なくて済む
ことを長所とする。
【0031】湿式抄造後のサンプルは、湿式抄造の際に
原繊維に付着した各種の薬品や、固く絡み合った原繊維
相互から構成されている。そのため出来上がった最終製
品の比表面積は非常に小さい。しかも一旦出来上がった
最終製品の比表面積を改質し、これを拡大することは、
非常に困難である。
【0032】発明者らは、最終製品になる前の原繊維の
状態ならば、サンプルの比表面積を拡大したり、あるい
は縮小したりする任意的制御が可能であること、さらに
原繊維が最低でも1.5m/gの比表面積を有してお
れば、強い酸化力を用いなくてもスルホン化が可能であ
り、しかもその方式は経済的であり、それには非接触ス
ルホン化処理が適していることを突き止めた。
【0033】湿式抄造に用いられるポリプロピレン原繊
維は、繊維表面に湿式抄造に適した薬品が付与されてい
る。それは、繊維同士が絡み合うのを防ぐ薬品であり、
水と馴染みやすい薬品であり、pHを調整する薬品らで
ある。さらに実際の湿式抄造工程になると、消泡薬品や
水切れ調整薬品が添加される。これらの薬品は原繊維と
緊密に接着しており、その結果、原繊維上の微細な割れ
目や裂け目は補修され、一部の繊維は試薬を介して繊維
同士で絡み合うことにより、見掛け上の比表面積は縮小
している。発明者らは洗浄を繰り返すことによりこれら
の付与薬品を除去し、次の6種類の比表面積の異なるポ
リプロピレン繊維を準備した。
【0034】なお、本発明の実施例に用いたポリプロピ
レン原繊維は0.5デニ−ル太さ、5ミリ長さである。
発明者らが用いた、上述の洗浄方法はウオ−タ−ジェッ
ト方式である。ウオ−タ−ジェット方式とは、100k
g/mmに加圧した脱イオン水を孔径0.1mmのポ
ンプから噴射して、その水流でサンプルを洗浄する方式
である。このウオ−タ−ジェット洗浄(以下、ウオ−タ
−ジェット加工と言う)はサンプル原繊維の表面を清浄
化すると同時にジェット加工時間に比例して繊維に割れ
目を入れ、より長時間のジェット加工を加えることによ
り繊維が更に分割されること、即ち繊維がより細くなっ
て行くことを発明者らは認めた。この分割は主として繊
維の縦方向に平行して割れる現象として認められ、長さ
方向に断絶すること、即ち繊維が短くなることは比較的
少ない。
【0035】
【実施例】以下に本発明の実施例において用いられる各
種指標を説明する。
【0036】(1)吸い上げ高さとは、15mm幅のテ
−プ状に切り出されたサンプルの先端部の10mmを、
25℃に保持された30%苛性カリ水溶液に浸漬し、1
0分後に吸い上げた液の高さをmm単位で表したもので
ある。
【0037】(2)保液量とは25℃に保持された30
%苛性カリ水溶液に正方形サンプル(30×30m
)を浸漬し、30分後に取り出し、これを45度の
斜面に静置し、サンプルが含有する水溶液重量を、乾燥
した状態のサンプル重量を100として%で表示したも
のである。
【0038】(3)見掛け比表面積とは、1gの繊維サ
ンプルまたは抄紙サンプルをBET法で測定した表面積
で単位はm/gである。
【0039】(4)スルホン化度とは、スルホン化され
たポリプロピレン原繊維の断面積の顕微鏡拡大図におい
て、スルホン化された部分の面積を百分率で表示した数
値である。なお、ポリプロピレン繊維のスルホン化され
た部分は茶褐色に変色し、明らかに他の部分と区別でき
る。
【0040】以下に本発明の内容を実施例で説明する。
実施例1は上述のウオ−タ−ジェット加工を加えなかっ
た場合の特性値であり、その比表面積は0.2m/g
のポリプロピレン原繊維である。実施例2はウオ−タ−
ジェット加工を5分間でその比表面積は0.8m/g
に改質され、実施例3は10分間で1.5m/g、実
施例4は25分間で2.2m/g、実施例5は40分
間4.2m/g、実施例6は60分間で6.8m
gのサンプルである。その結果を表1にまとめた。
【0041】
【表1】
【0042】なお、ウオ−タ−ジェット加工に用いた脱
イオン水のイオン抵抗値は10MΩである。洗浄後のサ
ンプルを120℃の温度の減圧下で乾燥し、BET法に
よる比表面積の測定を行った。表1より、ウオ−タ−ジ
ェット加工により、加工時間が長くなるほどサンプルの
比表面積が増大していることがわかる。電子顕微鏡写真
による観察の結果、構成繊維の太さが細くなることがサ
ンプルの比表面積値が増える主たる原因であることを確
かめた。
【0043】次に発明者らは、スルホン化の実験を行っ
た。最初に、比較例として、表1で用いたサンプル原繊
維を発煙硫酸10%、濃硫酸90%の硫酸混合溶液に1
0秒間浸漬し接触スルホン化処理を施した。温度は室温
で行った。これを取り出して、ガラスフィルタ−で濾過
し、5%苛性カリ水溶液で中和後、流水で15分間洗浄
した。120℃の乾燥機の中で2時間乾燥後、単繊維を
金属顕微鏡および赤外スペクトル分析器で観察したとこ
ろ、表面は完全にスルホン化していたが、繊維断面積で
スルホン化度の深さを調べてみると、断面積の約80%
から95%の間でスルホン化されていた。比較例の様に
過度にスルホン化した単繊維は脆く、崩れやすく変質し
ていた。次にスルホン化度が任意に制御されたサンプル
を作成するために比較例と同じ原繊維を用いて、非接触
スルホン化処理することを試みた。
【0044】即ち、約500グラムの発煙硫酸35重量
%、濃硫酸65重量%の硫酸混合溶液を1lのガラス製
ビ−カ−に入れ、液面上から5mm離れた上部にガラス
多孔質体を設置し、その上に約100グラムのサンプル
繊維を乗せ、ビ−カ−の上部を時計皿で覆った。その
後、硫酸混合溶液を60℃に加熱しサンプルを蒸焼にし
た。最初に蒸焼時間とスルホン化の効果を調べた。蒸焼
時間1分間の場合、繊維表面は一様にスルホン化してい
る様に見えたが、親水性はほとんど認められなかった。
この時の繊維断面積で見る限りのスルホン化度は0.1
%以下であった。このポリプロピレン繊維による手漉き
抄造試験は省略した。蒸焼時間が2分間の場合、繊維表
面は一様にスルホン化していたが、親水性は認められ
た。このポリプロピレン繊維で手漉き抄造した湿式抄紙
は、引張強度が3.2kg/15mm、吸上高さ38m
m/30秒間、保液量280%であった。繊維断面積で
みるスルホン化度は0.2%〜1.8%であった。蒸焼
時間が5分間の場合、繊維表面は完全にスルホン化して
いた。このポリプロピレン繊維で手漉き抄造した湿式抄
紙は、引張強度が3.5kg/15mm、吸上高さ48
mm/30秒間、保液量350%であった。繊維断面積
で見るスルホン化度は約2%から5%であった。蒸焼時
間が10分間の場合、繊維断面積で見るスルホン化度は
10%〜25%であり、加熱時間が20分間の場合、繊
維断面積で見るスルホン化度は30%〜60%であり、
原繊維にやや脆性が認められた。このポリプロピレン繊
維で手漉き抄造した湿式抄紙は、非常にもろく崩れやす
く、状態を維持することが困難であった。
【0045】なお、上記の手漉き抄造した湿式抄紙に
は、接着剤として同量のポリエチレン/ポリプロピレン
芯鞘繊維を混抄している。原繊維のスルホン化条件はサ
ンプルの設定温度と、硫酸混合溶液から立ち上がる無水
硫酸の密度に大きく影響される。即ち、液状の発煙硫酸
の密度は大きく、気状の無水硫酸の密度は当然ながら小
さい。発煙硫酸は無水硫酸を濃硫酸に吸収させた薬品で
あるが、発煙硫酸を加熱することにより、容易に無水硫
酸は発煙硫酸から脱離する。
【0046】この無水硫酸は空気中に白煙となって漂
い、周囲の物質をスルホン化する。しかし空気中の無水
硫酸の密度は、液状の発煙硫酸より密度は著しく低い。
白煙と接触したサンプル原繊維は直ちにスルホン化され
るが、スルホン化度は白煙との接触時間と白煙の密度に
影響を受ける。白煙の密度は空気中の無水硫酸の蒸気圧
である。したがって、完全密閉化した反応容器の中にお
ける原繊維サンプルのスルホン化度は硫酸混合溶液の温
度のみに支配される。
【0047】発明者らは10%の発煙硫酸と90%の濃
硫酸との混合溶液の場合は106℃、30%の発煙硫酸
で70%の濃硫酸の場合は64℃、50%の発煙硫酸で
50%の濃硫酸の場合は48℃でスルホン化に充分の白
煙密度を得られることを確認した。発明者らは上記太さ
の異なる複数種類のポリプロピレン原繊維のうち少なく
とも一つの種類のポリプロピレン原繊維の比表面積が
1.5m/g以上の値を有することが優れたニッケル
水素二次電池用セパレ−タ−を構成する一つの条件であ
ることを見い出した。
【0048】上記の結果から、発明者らは非接触スルホ
ン化処理条件として、硫酸混合溶液の発煙硫酸濃度を3
0%、加熱温度を64℃、処理時間を10分間に定め
た。この様にしてスルホン化した各種サンプルの特性値
を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2から、原繊維の比表面積が増大すると
スルホン化度は大きくなることが一般的傾向として認め
られる。また、それを用いて抄造した手漉きサンプル紙
の特性も併せて表2に掲示する。手漉きサンプルは、ス
ルホン化原繊維と同重量の芯鞘繊維を接着剤として混抄
した。芯鞘繊維とは中心部がポリプロピレン樹脂からな
り、周辺部がポリエチレン繊維からなる二重構造のポリ
オレフィン繊維であり、通常は、混抄した後に、ポリエ
チレン樹脂の融点の近辺あるいはそれ以上の温度に加熱
することにより、接着剤としての作用を行わせるもので
ある。
【0051】表2において実施例7は実施例1に対応
し、実施例8は実施例2、実施例9は実施例3、実施例
10は実施例4、実施例11は実施例5、実施例12は
実施例6にそれぞれ対応している。
【0052】表2は、原繊維のスルホン化度が高まれば
吸上高さおよび保液量は改善されるが、引張強度は低下
することを示している。表2に掲示される6種類のサン
プルの内、スルホン化度が大きく進行した実施例9〜実
施例12は実施例7および実施例8に比較して、繊維自
体がもろく崩れ易く、これらが抄紙されると機械的強度
が非常に低下した。
【0053】さらに原繊維のスルホン化度は、原繊維の
太さに依存することが発明者らの研究により解明され
た。即ち、その内容は、太さの異なるポリオレフィン繊
維の太さが0.5デニ−ル以上5デニ−ル未満であれ
ば、スルホン化による電解液の吸上度が40mm以上で
あり、5デニ−ル以上の太さであれば電解液の吸上度は
10mm以下であることを意味する。
【0054】ニッケル水素二次電池において、正極と接
するセパレ−タ−の面は良く濡れていることが大切であ
る。その理由は正極の起電反応はニッケルイオンがアル
カリ電解液に溶解することで進行するためである。これ
に対して負極と接するセパレ−タ−の面は適度に乾燥し
ていることが大切である。その理由は負極活物質である
水素ガスは、負極である水素吸蔵合金から放出あるいは
吸収されて、水素ガスとプロトンの間を往復する。水素
ガスが主役でる充電反応では電極面は乾燥していること
が望ましく、プロトンが起電反応を支配する放電反応は
電極面は湿っていることが望ましい。したがって水素吸
蔵合金の表面は、濡れ過ぎていては水素ガスを吸収せ
ず、乾燥し過ぎていては水素イオンが発生し難いのであ
る。0.5デニ−ル以上5デニ−ル未満のポリプロピレ
ン原繊維と5デニ−ル以上の太さのポリプロピレン原繊
維の構成割合を変えて作成したセパレ−タ−に、本発明
に定める条件で非接触スルホン化処理を施し、ニッケル
水素二次電池を組み立てた。組み立ての際、0.5デニ
−ル以上5デニ−ル未満のポリプロピレン原繊維からな
るセパレ−タ−面はニッケル正極面に、また5デニ−ル
以上の太さのポリプロピレン原繊維からなるセパレ−タ
−面は負極面に接する様に配置した。その結果を表3に
掲示する。電池の設計容量は1Ahであり、放電電流は
0.1Cで行い、充電電流は0.05C、充電量は定格
容量の120%である。表3の特性値は12サイクル目
の数値を掲示した。
【0055】
【表3】
【0056】電池容量は、0.5デニ−ル以上5デニ−
ル未満のポリプロピレン原繊維が100%で出来ている
セパレ−タ−で構成された電池の容量を100として比
較掲示した。ニッケル正極はニカド電池に使用されるペ
−スト型酸化ニッケル電極であり、負極はニッケルと希
土類金属の合金で構成される水素吸蔵合金である。
【0057】表3より、本発明を構成する太さの異なる
ポリオレフィン繊維の少なくとも一つが、0.5デニ−
ル以上、5デニ−ル未満の太さのポリプロピレン原繊維
と5デニ−ル以上の太さのポリプロピレン原繊維から構
成され、少なくとも前者の構成比が80%以下であるこ
とに本発明のセパレ−タ−は大きな特徴を有する。本発
明のセパレ−タ−に対する親水化処理は、上述の理由か
ら接触スルホン化処理を避け、非接触スルホン化処理を
施している。つぎに、表1に掲示した実施例1から実施
例6に相当するポリプロピレン原繊維を用いて手漉き抄
造した6種類の抄紙の比表面積値とスルホン化度を調べ
た。なお、これらの手漉きサンプル抄紙は、非接触スル
ホン化処理を施していないポリプロピレンとポリエチレ
ンの芯鞘複合繊維を接着剤用繊維として等量用い、13
0℃の圧加熱によりシ−ト化を補助している。その結果
を実施例13から実施例18として表4にまとめた。
【0058】
【表4】
【0059】表4に示される数値は、予めウオ−タ−ジ
ェット処理により比表面積を増大したポリプロピレン原
繊維を用いて抄造した手漉きサンプル抄紙の特性値であ
る。表4は、予め比表面積を大きくした原繊維を用いて
も、抄造工程で比表面積が縮小することを示している。
表5には、接触スルホン化処理の効果を掲示する。
【0060】
【表5】
【0061】表5は、接触スルホン化処理が比表面積の
小さなサンプルに対しても有効に作用することを示して
いる。しかし、実施例19から実施例24までのサンプ
ルは、脆く崩れやすく、電池セパレ−タ−としての寸法
安定性に劣り、さらに吸上性や保液性に劣り、スルホン
化は実施できたが実用的ではない。本発明のセパレ−タ
−は接着用芯鞘複合繊維を使用するが、接着用芯鞘複合
繊維は芯であるポリプロピレン繊維の周辺部を包囲する
ポリエチレン樹脂部を溶解することにより繊維相互を接
着する。使用される接着用芯鞘複合繊維の割合は製品に
要求される引張強度に左右されるが、セパレ−タ−とし
ての本来の特性である親水性能や保液性能にとって、接
着剤用芯鞘複合繊維の量は少ないほうが望ましい。
【0062】発明者らは接着用芯鞘複合繊維のポリエチ
レン樹脂部を厳密に制御された非接触スルホン化処理法
によりスルホン化し、引張強度を低下させることなくセ
パレ−タ−全体のスルホン化度を向上し、さらに吸上高
さや保液性能を改善することに成功した。100gのポ
リプロピレン原繊維(0.5デニ−ル、5mm長さ)を
非接触スルホン化処理実験条件における処理時間を10
分間でスルホン化した。つぎに同僚の芯鞘複合繊維を非
接触スルホン化処理実験条件における処理時間を0分間
(未処理)、5分間、10分間、15分間、20分間、
30分間に変化させた場合の本発明による電池用セパレ
−タ−の諸特性を表6にまとめた。
【0063】
【表6】
【0064】表6から、芯鞘複合繊維のうちのポリエチ
レン繊維のスルホン化が50%以下の場合、抄紙後の引
張強度の低下が小さく、ポリエチレン繊維表面の変質に
よるセパレ−タ−へ特性の許容限界内にあることを確認
した。
【0065】
【発明の効果】従来のシ−ト状に加工されたポリオレフ
ィン不織布やポリオレフィン湿式抄造紙は緩やかなスル
ホン化処理では、親水性の付与が行えず、強いスルホン
化処理が必要とされる。そのために過去の例に見られる
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン湿
式抄造紙には接触スルホン化処理が行われてきた。シ−
ト状に加工されたポリオレフィン不織布やポリオレフィ
ン湿式抄造紙の比表面積は、BET法による計測結果で
は、約0.2〜0.8m/g程度にすぎない。
【0066】しかし、本発明のように、ポリオレフィン
原繊維と接着用原繊維を親水化処理するようにすれば、
比表面積が1.5m/g程度に大きくなると非接触ス
ルホン化処理のような緩やかなスルホン化処理でも充分
に目的が達成できる。
【0067】従来のスルホン化方式は、専ら硫酸あるい
は発煙硫酸との混合液に抄紙を直接浸漬する、即ち、接
触スルホン化処理方式であった。この方式は、スルホン
化力が大きく、どのようなポリオレフィン樹脂繊維や加
工物も比較的容易にスルホン化できるところが特徴であ
った。しかしスルホン化度の制御が困難であった。
【0068】本発明はポリオレフィン原繊維と接着用原
繊維で抄造した抄紙において、ポリオレフィン原繊維の
表面と接着用原繊維の表面を非接触スルホン化処理を施
すことにより、制御された緩やかな親水化処理を施すこ
とを可能とした。非接触スルホン化処理は、消費エネル
ギ−も少なく、後処理も容易であり、しかも白煙化した
無水硫酸は密閉化した反応容器から隣接した別の回収用
濃硫酸溶液中に導かれ、そこで吸収されて希薄な発煙硫
酸として再利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦本 弘 愛媛県川之江市川之江町156番地 三木特 種製紙株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水化処理されたポリオレフィン原繊維
    と接着用原繊維を包含し多層湿式抄造されてなることを
    特徴とする二次電池用セパレ−タ−。
  2. 【請求項2】 親水化処理されたポリオレフィン原繊維
    が太さの異なる複数種類のポリプロピレン原繊維である
    ことを特徴とする請求項1記載の二次電池用セパレ−タ
    −。
  3. 【請求項3】 太さの異なる複数種類のポリプロピレン
    原繊維のうち少なくとも一種類のポリプロピレン原繊維
    の比表面積が1.5m/g以上の値を有することを特
    徴とする請求項2記載の二次電池用セパレ−タ−。
  4. 【請求項4】 親水化処理が非接触スルホン化処理方式
    であることを特徴とする請求項1記載の二次電池用セパ
    レ−タ−。
  5. 【請求項5】 太さの異なる複数種類のポリオレフィン
    繊維の少なくとも一種類が、0.5デニ−ル以上5デニ
    −ル未満の太さの繊維が80%以下であり、残りの種類
    は5デニ−ル以上の太さであることを特徴とする請求項
    2記載の二次電池用セパレ−タ−。
  6. 【請求項6】 接着用原繊維が、ポリプロピレンを芯と
    しポリエチレンを鞘とする芯鞘構造複合繊維であること
    を特徴とする請求項1記載の二次電池用セパレ−タ−。
  7. 【請求項7】 接着用芯鞘構造複合繊維のうち、ポリエ
    チレン樹脂部分が断面積換算で50%未満のスルホン化
    度を有するポリエチレン繊維であることを特徴とする請
    求項6記載の二次電池用セパレ−タ−。
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