JPH11139385A - 無底浮体工法 - Google Patents

無底浮体工法

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JPH11139385A
JPH11139385A JP34357297A JP34357297A JPH11139385A JP H11139385 A JPH11139385 A JP H11139385A JP 34357297 A JP34357297 A JP 34357297A JP 34357297 A JP34357297 A JP 34357297A JP H11139385 A JPH11139385 A JP H11139385A
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JP
Japan
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floating body
gas
bottomless
bottom plate
partition
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JP34357297A
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English (en)
Inventor
Makoto Itamochi
信 板持
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IM DOBOKU SEKKEI KK
Original Assignee
IM DOBOKU SEKKEI KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】海上に大型の人工地盤の造成工法において、従
来の有底浮体工法では波浪による浮体の揺れが大きく、
浮体と浮体を繋ぐ結合部に大きい力が作用する欠点およ
び底面に付着する海草類、貝類の除去作業に難があっ
た。この欠点を少しでも克服するために、無底浮体を使
用することによって浮体の揺れを減じ浮体の安定を図
る。また隔壁内の気体の圧力をコントロールすることに
よって、浮体周囲の潮位にかかわらず浮体上版の高さを
調整することが可能となる。無底構造とすることで、浮
体に付着する海草類、貝類の除去作業を容易にする。 【解決手段】浮体は上版1と隔壁2と外周囲壁3とで構
成され、底版のない無底浮体4とする。この隔壁内の空
隙5に気体を注入して、自由水面を持つ構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海上に飛行場等の大
型人工地盤を無底浮体工法にて造成する工法である。
【0002】
【従来の技術】従来、海上の大型人工地盤の造成におい
ては、関西国際空港のように大量の土砂を埋め立てる工
法が一般的な工法であった。しかしながら、埋め立て工
法は水深が大きくなるほど飛躍的に工費が増大する、経
年とともに地盤沈下は避けられない、大量の土砂を埋め
立てるため施工中の周辺海域への汚濁の流出、埋め立て
面積が大きいため海流潮流が変化し周辺海域の生態系や
環境への影響が明確でない等の欠点を有する。このよう
なことから、現在経済性、環境を重視して、浮体工法に
よる大型人工地盤の造成が可能かどうか技術的な研究お
よび開発が各地で行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在考えられ
ている浮体構造は有底の箱形の浮体であることから、次
のような欠点を有する。波浪によって浮体の揺れが生じ
て、浮体と浮体を繋ぐ結合部に大きな力が作用する。ま
た、満干潮等の潮位の変化に対して、上版の高さを一定
に保つことが困難である。底版には海草、貝類が付着し
やすく、この除去作業は水中での水平作業となり、大面
積の場合維持管理に大きな費用を要する。鋼製浮体の場
合、防蝕手段として電気防蝕が一般的である。しかしな
がらハイテク計器類を使用する飛行場等においては、浮
体全体に弱い防腐電流が流れていて、この防腐電流がハ
イテク計器類の誤作動を引き起こす可能性があることが
指摘されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の欠点を
少しでも克服するために考案されたもので、浮体構造と
して浮体を安定させるため格子状、ハニカム状等の隔壁
2を持ち、かつ底版のない構造4とする。これにより浮
体の上版1の下には隔壁2と水面6に囲まれた空隙5を
持つ構造となる。この空隙に気体を注入して必要な浮力
を確保する。無底浮体構造が本発明のミソで、周囲の潮
位によって、また空隙部の気体の圧力の変化によって水
面6が上下に変化することを利用したものである。(図
−1、図−2 参照)
【0005】
【発明の実施の形態】つまり波浪の山が通過したときは
水面も上がり、隔壁内の空隙部を減少10する方向に、
逆に波浪の谷が通過するときは隔壁内の空隙部を増加1
1する方向に水面が変化する。この結果従来の有底浮体
に比べて、ピッチング、ローリングは減じ浮体が安定す
るとともに、浮体と浮体の結合部への力を弱めることが
できる。(図−3,図−4 参照)
【0006】
【発明の実施の形態】浮体をローブ16でアンカー17
に固定し、送気管13、エアーコンプレッサー14、エ
アータンク15を有し、この空隙内の気体5をコンピュ
ーターにて積極的にコントロールして浮体の安定を図る
とともに、ロープ16の張力をあまり変化させないで、
浮体上版1の高さを一定に保持するものである。 つま
り潮位の上昇時には、送気管13を通じ排気して空隙部
の水面を上昇させて隔壁内の空隙部を減少10させ、逆
に干潮時や波浪の谷が通過する時は、送気管13を通じ
てエアータンクから気体を送気して空隙部の水面を低下
させて隔壁内の空隙部を増大11させ、上版1の高さを
一定に保つ工法。(図−5、図−6 参照) なを排気した気体はエアーコンプレッサー14で圧縮し
てエアータンク15に貯め循環使用する。当然のことな
がらアンカー17の重量はロープ16の張力に負けない
よう十分な重量が必要である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は鋼製無底浮体の防蝕に関
するもので、電気防蝕を避け、隔壁内の気体5として不
溶性で、酸化反応を生じない気体(例えば窒素ガス、ヘ
リュウムガス等)を利用することによって腐食を防止す
る。外周囲壁3については海水との接触は避けられない
ので耐用年数以上の腐食代を見込んで板厚を増したり、
塗装等で対処する。又は外周囲壁としてコンクリート等
の非腐食材で対処する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は付着する海草、貝類の除
去に関するもので、浮体工法の場合常に同一場所に係留
されているから、海草、貝類の付着は海上を航行する船
舶に比べて遙かに大きい。そのためこれらの除去作業は
かなり頻繁に行う必要があり、日常の維持管理において
大きなウエイトをしめる。特に有底浮体の場合広い浮体
の底に付着するため、除去作業は海中での水平作業とな
り、浮体の広い底を考えると機械化するとしても相当大
がかりな装置となるし、ダイバーによる人力除去は何百
ヘクタールにおよぶ飛行場等では至難の業である。これ
に対して無底浮体においては、隔壁2や外周囲壁3に付
着するから除去作業は垂直作業となり、機械化も比較的
簡単で、隔壁に内接する付着物除去用の枠23を上下さ
せる装置によって容易に付着物を除去できる。この作業
は頻繁に実施して付着物が成長したり、固結化する前に
除去することが肝要である。(図−7,図−8 参照)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は無底浮体の曳航時の安定
に関するもので、浮体は通常造船所の船渠やフローティ
ングドックで製作され、施工現場まで曳航して所定の位
置にセットされる。無底浮体の場合、海上曳航時に安定
性を欠き危険で問題がある。これに対処するために、海
上曳航時には無底浮体に仮設の底版28を取り付ける。
隔壁内の内水圧と外水圧との圧力差29を利用して底版
を固定する。この際の隔壁内の気体の圧力は大気圧と同
じにする。現地に到着したら隔壁内に注水することによ
り底版を取り外す。取り外した底版は再利用する。(図
−9 参照)
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、前述の無底浮体の効果
を従来の有底浮体に応用したものである。有底浮体8に
おいて、底版に外周囲壁3、隔壁2を設け、空隙部に気
体5を注入して、底版と海水が直接接触しないようにす
ることによって、底版への海草、貝類の付着を防止す
る。(図−10 参照)
【0011】
【発明の効果】無底浮体構造を採用することによって、
前述のように従来工法の有底浮体の欠点を克服できる。
また有底浮体においても、無底浮体の効果を応用するこ
とによって、浮体の底版への海草、貝類の付着の防止効
果が期待できる。さらに付随効果として、浮体重量と隔
壁内の気体の圧力が常にほぼ釣り合っている状態である
ことから、上版に作用する力は小さく材料の軽減がはか
れる。また構造も比較的シンプルであり材料費、加工費
が軽減され有底浮体に比べて経済的となる。
【図面の簡単な説明】
【図−1】無底浮体の平面図である。
【図−2】無底浮体の断面図である。
【図−3】波浪時の有底浮体の揺れを示す説明図であ
る。
【図−4】波浪時の無底浮体の揺れを示す説明図であ
る。
【図−5】潮位の上昇時において、隔壁内気体の圧力を
コントロールして、上版の高さを調整する説明図であ
る。
【図−6】潮位の下降時において、隔壁内気体の圧力を
コントロールして、上版の高さを調整する説明図であ
る。
【図−7】付着する海草、貝類の除去装置を示す平面図
である。
【図−8】付着する海草、貝類の除去装置を示す断面図
である。
【図−9】仮設底版の取り付けを示す説明図である。
【図−10】有底浮体の底版に外周囲壁、隔壁を設け
て、底版への海草、貝類の付着を防止する説明図であ
る。
【符号の説明】
1 上版 2 隔壁 3 外周囲壁 4 底版の無い構造 5 隔壁内の空隙、または隔壁内の気体 6 内水位 7 外水位 8 有底浮体 9 静穏時の内水面(点線) 10 隔壁内の空隙の減少 11 隔壁内の空隙の増加 12 潮位が増減する前の水位(点線) 13 送気管 14 エアーコンプレッサー 15 エアータンク 16 浮体とアンカーを結ぶロープ 17 アンカー 18 海底地盤 19 隔壁内の気体を排気することを示す矢印 20 外周囲の潮位の上昇を示すや印 21 隔壁内に気体を送気することを示す矢印 22 外周囲の潮位の下降を示す矢印 23 隔壁に内接する付着物除去用の枠 24 駆動装置 25 駆動伝達装置 26 隔壁に付着した海草、貝類の付着物 27 付着物除去用の枠を上下させることを示す印 28 仮設の底版 29 外水位と内水位の圧力差 30 仮設の底版に作用する圧力を示す印

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】海上に大型の人工地盤を造成する浮体工法
    において、浮体の揺れを減じ浮体の安定のため、また浮
    体周囲の潮位にかかわらず浮体上版の高さを一定に保つ
    ために、底版のない構造4とし、上版1と隔壁2と外周
    囲壁3とで構成され、隔壁内の空隙5を有する無底浮体
    を使用する工法。
  2. 【請求項2】鋼製無底浮体において、隔壁内の気体5と
    して不溶性で、酸化反応を生じない気体を利用すること
    によって腐食を防止する工法。
  3. 【請求項3】無底浮体において付着した海草、貝類の除
    去対策として隔壁2に内接する付着物除去用の枠23を
    上下させることによって容易に付着物26を除去する装
    置。
  4. 【請求項4】無底浮体において、外水位7と隔壁内の内
    水位6との差による圧力差29を利用して、仮設の底版
    28を取り付け海上曳航を可能とする工法。
  5. 【請求項5】有底浮体8において、底版に外周囲壁3、
    隔壁2を設け、空隙部に気体5を注入して、底版への海
    草、貝類の付着防止工法。
JP34357297A 1997-11-07 1997-11-07 無底浮体工法 Pending JPH11139385A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064654A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Kumagai Gumi Co Ltd 浮力構造物
CN109895981A (zh) * 2017-12-11 2019-06-18 中国科学院大连化学物理研究所 一种浮力调节系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003064654A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Kumagai Gumi Co Ltd 浮力構造物
CN109895981A (zh) * 2017-12-11 2019-06-18 中国科学院大连化学物理研究所 一种浮力调节系统
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