JPH09296428A - 堤体およびその利用方法 - Google Patents

堤体およびその利用方法

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JPH09296428A
JPH09296428A JP13741196A JP13741196A JPH09296428A JP H09296428 A JPH09296428 A JP H09296428A JP 13741196 A JP13741196 A JP 13741196A JP 13741196 A JP13741196 A JP 13741196A JP H09296428 A JPH09296428 A JP H09296428A
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JP
Japan
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ballast
case body
box body
water
bank
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JP13741196A
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English (en)
Inventor
Tadaharu Inoue
忠春 井上
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 堤体を災害発生時や緊急時に浮き桟橋や着底
桟橋として利用可能とすること。 【解決手段】 海底に設置された堤体(10)であって、バ
ラスト(34)が収容された箱体(20)からなる。箱体(20)
は、開閉可能の少なくとも1つの孔(24,26,32)を有す
る。堤体(10)の孔(24,26,32)からのバラスト(34)の排出
により箱体(20)を浮上させ、これを桟橋(40)として利用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は堤体およびその利用
方法に関し、特に、海岸線にほぼ直角に設置される突
堤、突堤の先端部に構築されるヘッドランド、海岸線に
ほぼ平行に設置される離岸堤等の本体として好適な堤体
とその利用方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海底に設置された堤体の例とし
て、場所打ちコンクリート製のブロック体と、砂のよう
なバラストが収容されたケーソンとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地震のよう
な災害発生の際あるいは緊急の際、突堤、ヘッドラン
ド、離岸堤等の堤体を設置海底から浮上させ、これを浮
き桟橋や着底桟橋として利用することができれば便利で
ある。
【0004】前記場所打ちコンクリート製のブロックは
これを浮上させまたこれを維持することは困難であり、
この利用には適さない。他方、前記ケーソンは、その内
部のバラストを排出することにより浮上させることがで
きる。しかし、前記ケーソンにあっては前記バラストを
排出するための孔を穿つ必要があり、このため、その浮
上作業に多大の時間と労力を要する。この点で、前記ケ
ーソンを浮き桟橋や着底桟橋としての利用に供するには
十分でない。
【0005】本発明の目的は、災害発生時や緊急時に浮
き桟橋や着底桟橋としての利用に適する堤体を提供する
ことにある。また、本発明の他の目的は、災害発生時や
緊急時に堤体を浮き桟橋や着底桟橋として利用する方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、海底に設置さ
れた堤体であって、バラストが収容された箱体からな
り、前記箱体が開閉可能の少なくとも1つの孔を有す
る。一実施形態において、前記箱体は、給排気用バルブ
および給排水用バルブがそれぞれ取り付けられた2つの
孔を有する。また、前記バラストは水からなる。また、
本発明に係る方法にあっては、前記堤体の孔から前記バ
ラストを排出し、これにより前記箱体を浮上させ、これ
を桟橋として利用する。
【0007】
【発明の作用および効果】本発明によれば、堤体をバラ
スト収容の箱体とし、該箱体に開閉可能の少なくとも1
つの孔を設けたことから、地震のような災害時や緊急の
際、前記孔を通して前記箱体からバラストを排出し、こ
れにより海底から前記箱体を浮上させ、あるいはさらに
他の場所に曳航した後、これを浮き桟橋や着底桟橋とし
ての利用に供することができる。
【0008】また、前記給排気用バルブと前記給排水用
バルブとを用いて、前記箱体の浮上のためのバラストの
排出を行なうことができる。前記箱体は、鋼材料または
コンクリート材料をもって形成することができる。
【0009】前記箱体に収容されるバラストとして水を
用いるときは、前記従来の場所打ちコンクリート製のブ
ロック体あるいは砂をバラストとする前記ケーソンと比
べて、堤体としての重量を小さいものとすることができ
る。重量の小さい堤体は、重量の大きいものに比べて、
地震力を受けるときに破壊しにくい。したがって、地震
による堤体の被害を小さいものとすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、海岸に近い予
め定められた海域に築造された突堤、ヘッドランド、離
岸堤のような堤の本体をなす堤体が全体を符号10で示
されている。
【0011】図示の堤体10は海底12に設置され、海
面14の上方に露出する頂面16を有する。前記堤は、
堤体10の頂面16に連なり該頂面から海底に伸びる両
傾斜法面18を有する。各傾斜法面18の一部は海面1
4の上方にあり、他の一部は海中に没している。前記堤
は、図示の例に限らず、その全部が水中に没しているも
の(潜堤)であってもよい。
【0012】堤体10は、その内部に、バラストとして
の水が収容された箱体20からなる。箱体20の両側に
は、前記堤の両傾斜法面18を規定する、多数の異形ブ
ロックのようなブロック若しくは自然石22または前記
ブロックおよび前記自然石の混合物が積み上げられてい
る。
【0013】箱体20はコンクリート材料、鋼材料、コ
ンクリートと鋼との合成材料等を用いて予め工場で製造
され、前記堤の築造海域まで運搬される。箱体20の運
搬は、箱体20を海面14に浮かべ、これを曳船(図示
せず)で曳航することにより、あるいは、台船(図示せ
ず)に箱体20を積載して行なうことができる。
【0014】図示の箱体20は直方体の形状を有する。
前記箱体は、前記直方体形状のものに代えて、例えば台
形の横断面形状を有するものを用いることができる。箱
体20は開閉可能の少なくとも1つの孔、図示の例で
は、後記2つの孔24,26またはマンホール32を有
する。
【0015】図2に示すように、箱体20は、その頂面
および底面にそれぞれ開放する給排気孔24および給排
水孔26を有する。両孔24,26にはそれぞれバルブ
28,30が設けられており、バルブ28,30の操作
により両孔24,26を開閉することができる。
【0016】海上で両バルブ28,30を開くことによ
り、給排気孔24から箱体20内の空気を抜きかつ給排
水孔26から箱体20の内部に海水からなるバラスト水
34を取り入れることができる。バラスト水34の取り
入れにより、箱体20を海中に沈めることができる。
【0017】また、両バルブ28,30を開きかつ給排
気孔24から高圧空気を箱体20内に導入することによ
り、給排水孔26から箱体20内のバラスト水34を排
出することができる。バラスト水34の排出により、箱
体20を浮上させることができる。
【0018】前記高圧空気の供給の際、作業船(図示せ
ず)または箱体20上若しくはこれに隣接する他の箱体
上に設備された圧縮空気供給装置(図示せず)と、箱体
20の給排気孔24のバルブ28とをホース(図示せ
ず)で接続する。両バルブ28,30は、手動操作また
は遠隔操作により、開閉することができる。
【0019】両孔24,26は、箱体20の他の面、例
えば箱体20の側面に開放するように設けることができ
る。これによれば、給排水孔26からの海底の泥土の流
入を防止することができる。
【0020】箱体20には、また、マンホール32を設
けることができる。マンホール32は、好ましくは箱体
20の頂面に設けられ、その蓋33を開閉することによ
り、箱体20の内部を開放しまた密閉することができ
る。マンホール32は、作業員による箱体20の内部点
検のための出入り口として利用することができる。
【0021】図示の例に代えて、箱体20に両孔24,
26を設けることなく、マンホール32のみを設けるこ
とができる。これによれば、マンホール32を通して、
箱体20の内部点検のほか、ポンプおよびこれに接続さ
れたホース(図示せず)を用いて、箱体20内にバラス
ト水34を供給しまた箱体20内からバラスト水34を
排出することができる。これにより、箱体20を海底に
沈めまた浮上させることができる。
【0022】箱体20内に収容される前記バラストは、
これを海水のような水とする図示の例のほか、例えば砂
および水からなるもの、あるいは砂のみからなるもの等
とすることができる。前記砂および水からなるバラスト
にあっては、前記砂は前記水を搬送媒体として、給排水
孔26またはマンホール32から、また、前記砂のみか
らなるバラストはマンホール32を通して、それぞれ、
箱体20内に供給し、また箱体20外へ排出することが
できる。
【0023】堤体10の築造に際し、図3に示すよう
に、予め定められた海域において、例えばクレーン船3
6を用いて箱体20を海中に吊り下げる。吊り下げの間
に両バルブ28,30を操作して箱体20にバラスト水
34を入れ、これにより箱体20の重量を増大させ、箱
体20が自重により海中を沈降し得るようにする。所定
量のバラスト水34を供給した後、クレーン船36の操
作により箱体20を下降させ、着底させる。
【0024】箱体20は、海底12を掘削してなる掘込
基礎(図示せず)またはマウンド、例えば捨石を捨込ん
でなる捨石マウンド38上に着底される。前記掘込基礎
または捨石マウンド38は、箱体20の着底作業の前、
より詳細には箱体20の設置海域への到着前に、予め形
成しておく。
【0025】捨石マウンド38上への箱体20の設置
後、クレーン付きの石材運搬船であるガット船(図示せ
ず)に積載した多数の自然石22を箱体20の両側に撒
いてこれらを積み上げる。これにより、前記堤の全部ま
たは一部が築造される。なお、長い堤の場合には、長さ
寸法の大きい箱体20を用いるか、あるいは、複数の箱
体20を互いに直列に連ねる。
【0026】ところで、地震や津波によって堤の一部で
ある積み上げられた多数の自然石22が崩れた場合、堤
体10自体は破壊されないで残る可能性が高い。破壊を
免れた堤体10は、その片側の自然石22を撤去した
後、堤体10内のバラスト水34を排出することにより
箱体20を海面に浮上させ、あるいは、これをさらに他
の場所に曳航し、これを救援物資のような積み荷を積載
した運搬船や他の船舶38(図4参照)のための浮き桟
橋40として利用することができる。桟橋として利用さ
れる箱体20は複数のアンカー42により海底に係留さ
れる。他の場所に曳航した箱体20は、さらに、その場
所に着底させて桟橋(着底桟橋)として利用することが
できる。
【0027】前記バラスト水の排出は、バルブ28,3
0の開放操作および箱体20内への圧縮空気の導入によ
り、あるいは、水中ポンプ(図示せず)で箱体20内の
バラスト水34を汲み出すことにより行なうことができ
る。
【0028】箱体20には給排気孔24および給排水孔
26、マンホール32のような開閉可能の孔が予め設け
られていることから、従来のケーソンからなる堤体のよ
うにこれを浮上させるために必要なバラスト排出孔のた
めの穿孔作業を必要としない。このため、堤体10すな
わち箱体20の浮上作業を容易かつ短時間で行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る堤体を含む堤の横断面図である。
【図2】箱体の概略的な横断面図である。
【図3】箱体を海底に設置する作業を示す概略図であ
る。
【図4】浮き桟橋として利用されている状態の箱体の横
断面図である。
【符号の説明】
10 堤体 16,18 堤体の頂面および傾斜法面 20 箱体 22 自然石 24 給排気孔 26 給排水孔 28,30 バルブ 32 マンホール 40 浮き桟橋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海底に設置された堤体であって、バラス
    トが収容された箱体からなり、前記箱体が開閉可能の少
    なくとも1つの孔を有する、堤体。
  2. 【請求項2】 前記箱体が、給排気用バルブおよび給排
    水用バルブがそれぞれ取り付けられた2つの孔を有す
    る、請求項1に記載の堤体。
  3. 【請求項3】 前記バラストが水からなる、請求項1に
    記載の堤体。
  4. 【請求項4】 海底に設置された堤体であってバラスト
    が収容され開閉可能の少なくとも1つの孔を有する箱体
    からなる堤体の前記孔から前記バラストを排出し、これ
    により前記箱体を浮上させ、これを桟橋として利用す
    る、堤体の利用方法。
JP13741196A 1996-05-08 1996-05-08 堤体およびその利用方法 Pending JPH09296428A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104805803A (zh) * 2015-05-21 2015-07-29 交通运输部天津水运工程科学研究所 一种生态坝体结构型式

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104805803A (zh) * 2015-05-21 2015-07-29 交通运输部天津水运工程科学研究所 一种生态坝体结构型式

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