JP3145019B2 - 汚濁水拡散防止膜体 - Google Patents

汚濁水拡散防止膜体

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JP3145019B2 JP26560395A JP26560395A JP3145019B2 JP 3145019 B2 JP3145019 B2 JP 3145019B2 JP 26560395 A JP26560395 A JP 26560395A JP 26560395 A JP26560395 A JP 26560395A JP 3145019 B2 JP3145019 B2 JP 3145019B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば浚渫や
埋め立て等の工事において発生した汚濁水が周囲の水域
に拡がるのを防止すべく、工事水域を包囲するために使
用される、汚濁水拡散防止膜体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】浚渫や埋め立て工事等の際に、シルト等
の汚濁粒子が水中に浮遊して発生した汚濁水が、水の流
れによって工事水域外に拡散すると水質汚染を引き起こ
すため、たとえば長尺の浮体と、この浮体から水中に垂
下される帆布とを備えた汚濁水拡散防止膜体によって、
工事水域を包囲することが行われる。
【0003】とくに湖やダム湖等の狭い水域での工事で
は、汚濁水の拡散をより効果的にすべく、汚濁水拡散防
止膜体の帆布を、浮体から水底に達する長さとして、工
事水域を水面から水底まで完全に囲い込む、全閉鎖型展
張方式が採用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記全閉鎖型展張方式
の汚濁水拡散防止膜体の場合、とくに工事水域が大水深
であると、きわめて長尺の帆布が必要となるため、設
置、展張後の移動および撤去作業が容易でないという問
題がある。すなわち、大水深用の長尺の帆布を有する汚
濁水拡散防止膜体は、帆布を水中に展張した状態では、
水の抵抗が大きすぎて曳航による移動等が困難であり、
潜水作業や重機作業等によって帆布を水面近くまで引き
上げる必要があるが、このような作業自体が非常に困難
をともなうものであるとともに、かかる作業時には、浮
体等が破損する場合も多々あるため、設置、展張後の移
動および撤去作業が容易でないのである。
【0005】また、たとえばダム湖等において、水力発
電所の取水口などの付近で工事を行う際には、当該取水
口の近傍(たとえば前面等)に展張した帆布が、取水時
の水流によって取水口に吸い込まれる等の事故が発生す
るおそれもある。とくに、上記取水口は水底付近に配置
されることが多いため、全閉鎖型展張方式の汚濁水拡散
防止膜体では、水底に達した帆布の下端部分が取水口に
吸い込まれやすい。
【0006】この発明の目的は、設置、展張後の移動お
よび撤去作業が容易に行えるとともに、取水時の水流の
影響を回避して、帆布が取水口に吸い込まれる等の事故
が発生するのを未然に防止しうる汚濁水拡散防止膜体を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、この発明の汚濁水拡散防止膜体は、長尺の浮体と、
この浮体から垂下される帆布と、この帆布の途中に設け
られた、可撓性を有し、かつ内部に空気が充てんされる
ことにより水面に浮上する長尺の浮沈体と、上記帆布
の、浮体と浮沈体との中間位置に配置されて、浮沈体に
空気が供給されない状態では水中に沈み、浮沈体に空気
が供給されて水面に浮上するとそれにともなって浮上す
る補助浮体と、上記帆布の、浮体と補助浮体との中間位
置、補助浮体と浮沈体との中間位置、および帆布の下端
部分に配置された錘とを備えることを特徴とするもので
ある。
【0008】上記構成からなる、この発明の汚濁水拡散
防止膜体においては、帆布の途中に設けられた浮沈体に
空気を充てんして水面に浮上させると、この浮沈体の上
下の帆布が、浮沈体の浮上にともなって上方へ引き上げ
られる。そして帆布が、浮体、浮沈体および補助浮体
と、これらの中間位置、並びに帆布の下端部分に配置さ
れた錘によって展張時よりも小さく折り畳まれた状態と
なり、水の抵抗が小さくなるため、曳航による移動およ
び撤去作業が容易になる。
【0009】また、たとえばこの発明の汚濁水拡散防止
膜体を、水力発電所の取水口の付近に設置した場合に
は、帆布を上記のように折り畳むことで、取水口からの
取水時の水流の影響を受けにくくできるとともに、帆布
の下端部分を、水底に配置された取水口から遠ざけるこ
とができるため、当該帆布の、とくに下端部分が取水口
に吸い込まれる等の事故を未然に防止することも可能と
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の汚濁水拡散防止
膜体を、その一実施例を示す図1、2を参照しつつ説明
する。これらの図に示すように、この実施例の汚濁水拡
散防止膜体Aは、長尺円柱状の浮体1と、この浮体1か
ら垂下される帆布2と、この帆布2の途中に設けられた
長尺袋状の浮沈体3と、帆布2の下端部分に複数個、取
り付けられた錘4とを備えている。
【0011】また上記帆布2の、浮体1と浮沈体3との
間のぼぼ中間位置には、複数個の補助浮体5が取り付け
られており、この補助浮体5と浮体1との間、ならびに
補助浮体5と浮沈体3との間のぼぼ中間位置にはそれぞ
れ、複数個の錘6、7が取り付けられている。上記各部
のうち浮体1は、ゴムシートからなる長尺の袋体10内
に、発泡樹脂製の円柱状の浮本体11を充てんして構成
されている。この構造によれば固体状の浮本体11自体
が浮力を有するので、空気もれ等による沈没のおそれが
なく、しかも袋体10が厳重な気密性を要しない分、浮
体1の構造が簡単になるという利点がある。
【0012】なお浮体1は、空気充てん式としてもよ
い。その場合には、後述する浮沈体3と同様に、浮体1
に空気を充てん、放出する配管を接続することで、当該
浮体1を自在に浮上、沈下できるように構成するのがよ
い。このように構成すると、たとえば船舶等の通過の妨
げとならないように、空気を放出して浮体1を一時的、
部分的に水中に沈下させること等が可能となる。
【0013】浮体1を、上記いずれの構造にするかは、
汚濁水拡散防止膜体Aを使用する場面に応じて、適宜選
択できる。上記浮体1は、図示していないが、たとえば
汚濁水拡散防止膜体Aを設置する箇所の付近に沈めたア
ンカーブロックに、係留ブイ等を介して接続されて、当
該設置箇所に係留される。
【0014】浮沈体3は、図3(a)(b)にも示すように2
枚の長尺のゴムシート31、31を筒状に貼り合わせる
とともに両端部を閉じることで、長尺袋状に構成された
もので、一方の端部には、図1、2に示すように、配管
Pが接続される接続口32が設けられている。そしてこ
の配管Pから、接続口32を通して浮沈体3に空気を供
給すると、図1および図3(b) に示すように、当該浮沈
体3が空気で膨らんで水面Wに浮上する。また逆に、上
記接続口32から、配管Pを通して浮沈体3内の空気を
放出すると、図2および図3(b) に示すように、当該浮
沈体3が萎んで水中に沈下する。
【0015】錘4、6、7はそれぞれ金属製のプレート
からなり、補助浮体5は、発泡樹脂製の円柱状のブロッ
クにて構成されている。このうち補助浮体5は、浮沈体
3に空気が供給されない状態では、当該補助浮体5が取
り付けられた箇所より下の帆布2や、錘7、浮沈体3の
重みによって水中に沈むが、浮沈体3に空気が供給され
て水面Wに浮上すると、それにともなって浮上するよう
に、その浮力が調整されている。
【0016】上記各部からなる、この実施例の汚濁水拡
散防止膜体Aを、従来同様に汚濁水の拡散防止に使用す
る際には、接続口32から、配管Pを通して浮沈体3内
の空気を放出して、当該浮沈体3を萎ませる。そうする
と図2に示すように、帆布2が、錘4、6、7の重みに
よって浮体1から下方に垂下して水中に展張されて、汚
濁水の拡散防止に使用できる状態となる。
【0017】一方、上記汚濁水拡散防止膜体Aを移動ま
たは撤去する場合や、あるいは取水口による取水時の水
流の影響を回避する際には、配管Pから、接続口32を
通して浮沈体3に空気を供給して、当該浮沈体3を膨ら
ませる。そうすると図1に示すように、浮沈体3が水面
Wに浮上して、この浮沈体3より下の帆布2が上方へ引
き上げられる。それとともに、補助浮体5も水面に浮上
して、浮体1と補助浮体5との間の帆布2が、錘6の重
みによって2つに折り畳まれるとともに、補助浮体5と
浮沈体3との間の帆布2が、錘7の重みによって2つに
折り畳まれる。そしてこの状態では、帆布2にかかる水
の抵抗が、図2に示す展張状態のときに比べて小さいた
め、曳航による移動や撤去等が容易となる。
【0018】また、上記のように折り畳まれた状態で
は、帆布2は、取水口からの取水時の水流の影響を受け
にくくなるとともに、とくに帆布2の下端部分が、水底
に配置された取水口から遠ざけられるために、当該下端
部分が取水口に吸い込まれる等の事故を未然に防止でき
るようになる。なおこの発明の汚濁水拡散防止膜体の構
成は、以上で説明した実施例のものには限定されない。
【0019】たとえば帆布2の、浮体1と浮沈体3との
間に、2列以上の補助浮体を設けるとともに、浮体1、
浮沈体3および各補助浮体の間にそれぞれ錘を設けて、
帆布2をさらに細かく折り畳めるようにしてもよい。そ
の他、この発明の要旨を変更しない範囲で、種々の設計
変更を施すことができる。
【0020】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の汚濁水
拡散防止膜体においては、帆布の途中に設けられた浮沈
体に空気を充てんして水面に浮上させて、帆布を上方へ
引き上げることにより、当該帆布を、浮体、浮沈体およ
び補助浮体と、これらの中間位置、並びに帆布の下端部
分に配置された錘の働きによって展張時よりも小さく折
り畳むことができる。よって、水の抵抗が小さくなるた
め、曳航による移動および撤去作業が容易になるととも
に、とくに帆布の下端部分が、水力発電所等の取水口に
吸い込まれる等の事故を未然に防止することも可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の汚濁水拡散防止膜体の一実施例にお
いて、浮沈体を水面に浮上させて帆布を折り畳んだ状態
を示す斜視図である。
【図2】図1の実施例において、帆布を水中に展張した
状態を示す斜視図である。
【図3】同図(a) は、上記実施例において、浮沈体を萎
ませた状態を示す部分切断斜視図、同図(b) は、浮沈体
を膨らませた状態を示す部分切断斜視図である。
【符号の説明】
A 汚濁水拡散防止膜体 1 浮体 2 帆布 3 浮沈体 補助浮体 4、6、7

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺の浮体と、この浮体から垂下される帆
    布と、この帆布の途中に設けられた、可撓性を有し、か
    つ内部に空気が充てんされることにより水面に浮上する
    長尺の浮沈体と、上記帆布の、浮体と浮沈体との中間位
    置に配置されて、浮沈体に空気が供給されない状態では
    水中に沈み、浮沈体に空気が供給されて水面に浮上する
    とそれにともなって浮上する補助浮体と、上記帆布の、
    浮体と補助浮体との中間位置、補助浮体と浮沈体との中
    間位置、および帆布の下端部分に配置された錘とを備え
    ることを特徴とする汚濁水拡散防止膜体。
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