JPH1113841A

JPH1113841A - 空冷汎用エンジン

Info

Publication number: JPH1113841A
Application number: JP9185810A
Authority: JP
Inventors: Kazuyuki Kobayashi; 和之小林; Kokichi Kawachi; 弘吉河内; Shogo Nakamura; 彰吾中村
Original assignee: Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Current assignee: Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date: 1997-06-26
Filing date: 1997-06-26
Publication date: 1999-01-22
Also published as: CN1107159C; CN1204002A; EP0887529A3; EP1375863B1; DE69831277D1; US5957099A; DE69831277T2; HK1016674A1; EP0887529A2; TW454072B; EP1375863A1

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明はカム軸を出力軸とするチェン伝導方
式のエンジンにおける、チェンの伸びに基づく問題、組
立て時のクランク軸とカム軸の位相合せの問題点を解決
するものである。【解決手段】本発明はクランク軸からカム軸への伝導
をサイレントチェンによって行うとともに、記サイレン
トチェンは予め張力を掛けて初期伸びの発生を抑制した
後、クランク軸とカム軸の軸間距離をチェンの理論計算
値に対し略１〜２％の弛み方向にセットした状態で掛装
し（この場合チェンテンショナは用いない）更に前記サ
イレントチェンと夫々のスプロケットとの対面する位置
に、クランク軸とカム軸の位相合せ用の１個又は複数の
合わせマークを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はカム軸を出力軸とす
る空冷汎用エンジンに係り、より具体的にはチェン伝導
方式にてクランク軸の回転をカム軸に伝え、該カム軸を
出力軸とした空冷汎用４サイクルエンジンに関する。

【０００２】

【従来の技術】空冷４サイクル汎用エンジンではそのエ
ンジンを搭載する作業機によって異なる要求事項が課せ
られるが、例えば圧縮機や軸流ポンプ、プロペラ軸直結
船外エンジン等においては高速の要求の為に、クランク
軸を出力軸とし、農業機械関係では低速の出力の要求が
多い為にクランク軸の回転速度の１／２等に減速したカ
ム軸を出力軸とするエンジンが多用されている。

【０００３】次にクランク軸を出力軸とする従来の４サ
イクルエンジンの構造の一例を図６及び図７によって説
明する。（参照文献：特開平１−１９３４３３号）図６は頭上弁式４サイクルエンジンの断面正面図、図７
は断面側面図であり、これらの図において、１はクラン
ク室、２は空冷フィンを有するシリンダ、２ａはシリン
ダ２の下端、３は前記シリンダ内を摺動するピストン、
４はピストン３とクランクピン５ｂ間を連設するコンロ
ッド、５はクランク軸であり、該クランク軸５はクラン
クシャフト５ｃ₁ 、５ｃ₂ 、クランク腕５ａ、５ａ及び
クランクピン５ｂからなり、該シャフト５ｃ₁ 、５ｃ₂
はクランクケース１に取付けた軸受により両持ち支持さ
れており、該クランク軸５の出力側シャフト５ｃ₁ にカ
ム駆動歯車６を軸着し、カム歯車８を介してカム軸７に
クランク軸５の回転力を伝達し、カム７ａ、タペット
９、ロッカアーム１０を介して吸・排気弁１１を開閉す
る。カム軸７もクランクケース１に取付けたすべり軸受
により両持ち支持されている。なお、クランク室１内に
はカム駆動歯車６と係合してクランク軸５の回転速度を
検出して速度を制御するガバナ装置Ｇが設けられている
とともに、クランク軸５の反出力軸側のクランク室１か
ら外部に突出する延長部５ｃ₂ にはフライホイル１２が
取付けられている。

【０００４】一方カム軸を出力軸とするエンジンにおい
ては、汎用エンジンの標準化のために、出力軸の回転方
向については出力側からみて左回りとする業界の標準の
取決めがあり、前記図６乃至図７に示すごとく、クラン
ク軸５とカム軸７をギヤ６、８により歯合連結（以下ギ
ヤ伝導方式と呼ぶ）したエンジンで、カム軸７を出力軸
とする場合はクランク軸５を出力軸とする場合に対し
て、クランク軸５を反対方向に回転させなければなら
ず、これに対応して例えばフライホイルやリコイルスタ
ータ等も逆回転の部品が必要となって結果として部品の
種類（部品点数）が増加し、また例えば冷却空気を案内
するシュラウドのように一方向のみならず左右回転で共
用するために不必要な部分が追加されて大きな形状とな
るという不具合がある。

【０００５】従ってカム軸を出力軸とするエンジンにお
いては前記したギヤ伝導方式の欠点を解消する為に、カ
ム軸とクランク軸間をスプロケット／チェンを介して連
結するチェン伝導方式が開示されている。チェン伝導方
式は、カム軸とクランク軸の回転方向が同一となる利点
がある一方、カム軸を出力軸とするときは全出力がクラ
ンク軸からチェンを介してカム軸に伝えられるので、チ
ェンの伸びに基づくタイミングのずれ及びエンジンブレ
ーキがかかったときの衝撃の発生の問題、騒音の問題の
他、また、組立て時のクランク軸とカム軸の位相合せ
（タイミング合せ）の問題があった。

【０００６】かかる課題の内、チェンの騒音の問題につ
いてはサイレントチェンを用いる技術が開示されてい
る。（実開昭６０−１７８６４５号、実開平４−４３３
９６号、実開昭６４−１７０５４号）サイレントチェンの構成は、例えば図３に開示してい
る。

【０００７】図３（Ａ）はスプロケットが歯合された状
態の側面図（（Ａ）にはガイドプレート２７４を省略し
て図示している。）、（Ｂ）は（Ａ）のＡ−Ａ線断面
図、（Ｃ）は平面図を示し、図中、２５ａ（２６ａ）は
スプロケット２５（２６）の歯山、２７２、２７１、２
７２はリンクプレートで、該リンクプレート２７２、２
７１、２７２は（Ａ）に示すように中央に前記歯山２５
ａ（２６ａ）に係合する凹部２７２ａが形成され、その
左右両側を歯山に対応する形状に舌片状に突起させると
ともに、その上部にピン孔２７２ｂ、２７２ｂが穿孔さ
れている。そして該リンクプレート２７２、２７１、２
７２は図３（Ｂ）（Ｃ）に示すように三層状に重合させ
且つ中央に位置するリンクプレート２７１をその外側に
位置するリンクプレート２７２、２７２に対し歯山一ピ
ッチ２５ａ（２６ａ）だけ偏位させて配置するととも
に、その外側に位置する一対のガイドプレート２７４
で、これらは一体的にピン２７３により回動自在に軸支
されている。

【０００８】即ち、より具体的に説明するに、前記リン
クプレート２７２、２７１、２７２は幅方向に３枚設け
られ、左右のリンクプレート２７２、２７２は中央のリ
ンクプレート２７１に対してチェンの長さ方向に歯山一
ピッチ分偏位し、且つ３枚のリンクプレート２７２、２
７１、２７２は側面部で一部が重なり、このようにして
多数のリンクプレートが長さ方向に連結されてチェン状
連結体を構成している。ガイドプレート２７４は図４
（ｂ）（ｃ）に示すような、略リング円弧状をなし、該
円弧板２７４をこの連結体の両外側に設け、（ｂ）に示
すように前記歯山２５ａ（２６ａ）の両側に位置するよ
うに配設し、このガイドプレート２７４、２７４により
前記リンクプレート２７１、２７２がスプロケット２５
（２６）の歯山２５ａ（２６ａ）に対して幅方向にずれ
ないようにしている。前記リンクプレート２７２、２７
１、２７２とガイドプレート２７４の連結は夫々のリン
クプレート２７２、２７１、２７２のピン孔と、ガイド
プレートのピン孔を重ね、これらのピン孔２７２ｂにピ
ン２７３を挿入して回動自在に軸支することによりサイ
レントチェン２７が形成される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】さて前記構成のサイレ
ントチェンをクランク軸とカム軸に夫々軸着したスプロ
ケットに掛装してチェン伝導方式のカム軸出力軸構成を
とった場合、ギヤ伝導方式の欠点であるクランク軸を逆
回転させる為に生ずる部品増加や共用の為に大きくなっ
ている形状を改善してエンジン全体を小型化し得るのみ
ならずチェン伝導方式の欠点である騒音問題を解決でき
るが、それでも尚、チェンの伸びに基づくタイミングの
ずれ及びエンジンブレーキがかかったときの衝撃の発生
の問題、また、組立て時のクランク軸とカム軸の位相合
せ（タイミング合せ）の問題等が残る。本発明はかかる
技術的課題に鑑み、チェン伝導方式の欠点であるチェン
の伸びに基づく問題、組立て時のクランク軸とカム軸の
位相合せの問題点を解決したカム軸出力エンジンを提供
することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明はクランク軸から
カム軸への伝導を、チェンの多角形運動を軽減した高速
大荷重用の市販のサイレントチェンによって行う点を基
本とするが、本発明は更に前記サイレントチェンは予め
張力を掛けて初期伸びの発生を抑制した後、クランク軸
とカム軸の軸間距離をチェンの理論計算値に対し略１〜
２％の弛み方向にセットした状態で掛装したことを特徴
とする。この場合チェンテンショナは用いない。かかる
発明によればチェンの伸びに基づくタイミングのずれ及
びエンジンブレーキがかかったときの衝撃の発生の問題
が解決できる。

【００１１】さてクランク軸とカム軸の位相（タイミン
グ）合せは、ギヤ伝導の場合は図４（ａ）に示すように
クランク歯車４３とカム歯車４４に合マーク（タイミン
グマーク）Ｍを刻印してこれらを合せて行っているが、
チェン伝導の場合はスプロケット２５（２６）上の合マ
ークの位置が遠くなり、正しく合ったかどうかの判定が
困難となる。そこで請求項２記載の発明は、前記サイレ
ントチェンと夫々のスプロケットととの対面する位置
に、クランク軸とカム軸の位相合せ用の１個又は複数の
合わせマークを設けたことを特徴とする。

【００１２】かかる発明によれば、クランク軸とカム軸
との位相合せはチェンを介して行い、スプロケットとチ
ェンのリンクにそれぞれ合せマークを刻印してこれを合
せることにより、合マークの位置が近接し、精度良い位
置合せが容易となるとともに、特に本発明は予め張力を
掛けて初期伸びの発生を抑制した為に前記効果が一層増
進する。尚、本発明の場合、チェンの総リンク数の１／
２が奇数の場合は片方の側の合せマークを２個にして、
チェンを掛装する際のタイミング位置の間違いを防止す
る。

【００１３】請求項３記載の発明は、前記クランク軸の
クランクスプロケット軸着位置と反対側に位置するクラ
ンク軸のシャフト部にガバナ駆動用歯車を軸着し、該歯
車を介して冷却ファン側に収納したガバナ装置を回転可
能に構成したことを特徴とする。即ちより具体的にはガ
バナ駆動用歯車を介して駆動されるガバナ装置を、チェ
ン伝導機構と反対側のクランクケース内に収納したこと
にある。

【００１４】かかる発明によれば、カム軸の出力軸側に
は（スプロケット／サイレントチェン）チェン機構が、
その反対側に位置する冷却ファン側には調速ガバナ装置
／ガバナ駆動歯車が、クランクピンを中心に左右に振分
けられてクランクケース内に配列されているために、ク
ランクケースの小型化が容易に達成されるとともに、ク
ランク軸を出力軸とするギヤ駆動伝導方式のエンジンに
おいても部品を大幅に共用化した状態で容易に転用でき
る。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。図１及び図２は本発明の実施形態たる
カム軸を出力軸とする傾斜シリンダ型頭上弁式空冷汎用
４サイクルエンジンを示し、図１はこのエンジン要部断
面正面図、図２は断面平面図である。図１において、２
１はクランク室、２２は図上斜め上方に延在するシリン
ダ、２３はクランク室２１内のほぼ中央上部に配置され
たクランク軸、２４はクランク室２１内のシリンダ２２
寄りに配設されたカム軸、２５はクランク軸２３に軸着
されたクランクスプロケット、２６はカム軸２４に軸着
されたカムスプロケット、２７はクランクスプロケット
２５とカムスプロケット２６に掛装されたサイレントチ
ェンで、前記スプロケット２５、２６及びチェン２７を
介してカム軸２４に伝達される回転速度がクランク軸２
３の回転速度の１／２になるようにスプロケット２５、
２６径を設定している。

【００１６】２９は、前記クランク軸２３の回転により
駆動される回転調整ガバナ装置で、前記カム軸２４の反
対側で且つ図２に示すようにクランク軸２３出力側と反
対側に位置する冷却ファン２８ａ側のクランクケース２
１内に収容され、クランク軸２３に軸着されたガバナ装
置２９用の駆動歯車３０に歯合されている。

【００１７】図２において、クランク軸２３はクランク
シャフト５ｃ₁ 、５ｃ₂ 、クランク腕５ａ、５ａ及びク
ランクピン５ａからなり、クランク軸２３のクランクシ
ャフト５ｃ₂ 側はクランクケース２１外に突出させ、そ
の突出部にフライホイル２８を軸着するとともに、外フ
ライホイル２８と一体に形成された冷却ファン２８ａを
取付ける。３１、３２、３３、３４はそれぞれクランク
軸２３及びカム軸２４を両持ちにて支承する玉軸受とす
べり軸受であり、クランク軸２３においてはチェン駆動
側の玉軸受３１を冷却ファン２８ａ側の玉軸受３２より
大径且つ大負荷容量に設定する。カム軸２４においても
同様でチェン駆動側を大径の玉軸受３３にし大負荷容量
に設定するとともに、冷却ファン２８ａ側についてはす
べり軸受３４とし、コスト及び部品点数の削減を図る。
尚、本実施形態についてはピストンやコンロッド等の本
発明と無関係な部品は図示を省略してある。

【００１８】サイレントチェン２７は、例えば図３のも
のを使用するが、これのみに限定する事なくリンクプレ
ート２７１、２７２に挿設された２本のピン２７３、２
７３を支点として、隣接するリンクプレート２７１、２
７２が相対的に屈曲すると接点位置を外方に変じるよう
に構成し、リンクプレート２７１、２７２の歯先噛合部
はインボリュートラック歯形を有し、スプロケット２
５、２６の軸方向の移動はスプロケット歯先２５ａ、２
６ａをガイドリンク２７４で拘束する公知の方式のもの
を用いる。この方式のサイレントチェン２７はスプロケ
ット２５、２６を通過するときに生ずるチェン特有の多
角形運動が軽減され、低騒音で高速大荷重用として適し
ている。

【００１９】そして本実施形態においては、前記サイレ
ントチェン２７は、生産時に予め張力をかけて通常使用
初期に大きく発生する初期伸びを除去しておき、また有
効周長は十分精度を管理して弛みを一定、具体的にはス
プロケット２５、２６の中心間距離の略１〜２％程度に
管理した状態でスプロケット２５及び２６に掛装する。
そして本実施形態は精度良いタイミングを得るためにチ
ェンテンショナは用いない。

【００２０】一方クランクスプロケット２５とカムスプ
ロケット２６の位相（タイミング）合せは、図８に示す
ギヤ伝導の場合は図４（ａ）に示すようにクランク歯車
４３とカム歯車４４に合マーク（タイミングマーク）Ｍ
を刻印してこれらを合せて行っているが、本実施形態の
ようにチェン伝導の場合はクランクスプロケット２５と
カムスプロケット２６との間の合マークの位置が遠くな
り、正しく合ったかどうかの判定が困難となるので、図
４（ｂ）に示すようにクランクスプロケット２５及びカ
ムスプロケット２６側とサイレントチェン２７側に夫々
合マークＭｓ、Ｍｃを刻印してサイレントチェン２７を
介して位相（タイミング）合せを行なえばよい。

【００２１】尚、設計上サイレントチェン２７の総リン
ク数の１／２が奇数になる場合は、一方のスプロケット
２５（２６）の山に対応する他方のスプロケット２６
（２５）の位置は谷になるので図４（ｃ）に示すように
他方のスプロケット２６（２５）側ではサイレントチェ
ンに複数個（図では２個）ずつ合マークＭｓ、Ｍｃを刻
印する。なおサイレントチェン２７側の合マークは刻印
に代えてリンクの色を代えてもよい。図５は本実施形態
に付いてギヤ伝導方式と対比した騒音低減効果を示す実
験結果である。本実験結果より明らかなようにサイレン
トチェン２７を用いて上記した構成の採用により騒音と
振動を低減することができる。

【００２２】また、本実施形態はガバナ装置を上記の位
置に配設しているために、クランク軸を出力軸とするギ
ヤ駆動伝導方式のエンジンに部品を大幅に共用化した状
態で容易に転用できる。図８は前記エンジンをギヤ駆動
伝導方式のエンジンに転用した実施形態で、図２との違
いを説明するに、クランク軸４１は出力軸としてシャフ
ト４１ｃ₁ をクランクケース２１外に突出させている。
カム軸４２は出力軸として用いていないためにすべり軸
受４９、４９により両持ち支持している。４３はクラン
ク軸４１に軸着されたクランク歯車（カム駆動ギヤ）、
４４はカム軸４２に軸着されたカム歯車、４５及び４６
はクランク軸４１を支承する玉軸受で、図２と同形に形
成しても良く、本図のように出力軸側の玉軸受４６につ
いては図２のものより大径にしても良い。その他は図１
及び図２と同一部品である。

【００２３】かかる実施形態において、ガバナ装置２９
は従来技術にあっては、図中２点鎖線で示す２９’の位
置にあってクランク歯車４３と噛合して駆動されるが、
本実施形態においてはその反対側に位置する冷却ファン
２８ａ側のクランクシャフト５ｃ₂ にガバナ駆動歯車３
０を軸着させるとともに調速ガバナ装置２９も冷却ファ
ン２８ａ側に位置を移して配設されているために、チェ
ン伝導方式のエンジンを最小限の部品交換のみで共用す
る事が出来る。

【００２４】

【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、クラ
ンク軸とカム軸の回転方向が同じなので、冷却用のシュ
ラウドの形状を小さくすることができエンジンを小型化
することができ、騒音抑制効果が大きいという基本的な
効果に加えて、チェンの伸びに基づく問題や、組立て時
のクランク軸とカム軸の位相合せの問題点を解決出来
る。又本発明によれば、クランク軸を出力軸とするギヤ
伝導方式のエンジンと共用できる部品が多くなり、両者
を生産する場合の部品の種類（部品点数）が減少しコス
ト低減に寄与できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１及び図２は本発明の実施形態たるカム軸を
出力軸とする傾斜シリンダ型頭上弁式空冷汎用４サイク
ルエンジンを示し、図１はこのエンジン要部断面正面図
である。

【図２】図１の断面平面図である。

【図３】サイレントチェンの構成を示し、（Ａ）はスプ
ロケットが歯合された状態の側面図（（Ａ）はガイドプ
レートを省略して図示している。）、（Ｂ）は（Ａ）の
Ａ−Ａ線断面図、（Ｃ）は平面図を示す。

【図４】（ａ）（ｂ）（ｃ）は合マークの説明図で、
（ａ）はギヤ伝導方式の合マークの説明図、（ｂ）及び
（ｃ）はチェン伝導方式の合マークの説明図である。

【図５】本発明の騒音低減効果を示す実験結果を示すグ
ラフ図である。

【図６】従来のギヤ駆動方式のエンジンの構造の一例を
示す縦断正面図である。

【図７】図６の縦断側面図である。

【図８】図１のエンジンを転用したギヤ伝導方式でクラ
ンク軸を出力軸とするエンジンの断面正面図である。

【符号の説明】

２３クランク軸２４カム軸２５クランクスプロケット２６カムスプロケット２７サイレントチェン２９ガバナ装置３０歯車

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】クランク軸に軸着したクランクスプロケ
ットとカム軸に軸着したカムスプロケット間にチェンを
掛装し、前記スプロケットとチェンを介してクランク軸
の回転をカム軸に伝え、該カム軸を出力軸とした空冷汎
用エンジンにおいて、前記チェンをサイレントチェンとし、該サイレントチェ
ンは予め張力を掛けて初期伸びの発生を抑制した後、ク
ランク軸とカム軸の軸間距離をチェンの理論計算値に対
し略１〜２％の弛み方向にセットした状態で掛装したこ
とを特徴とする空冷汎用エンジン。
【請求項２】前記サイレントチェンと夫々のスプロケ
ットとの対面する位置に、クランク軸とカム軸の位相合
せ用の１個又は複数の合わせマークを設けたことを特徴
とする請求項１記載の空冷汎用エンジン。
【請求項３】前記クランク軸のクランクスプロケット
軸着位置と反対側に位置するクランク軸のシャフト部に
ガバナ駆動用歯車を軸着し、該歯車を介して駆動される
ガバナ装置を、クランクケース内にチェン伝導機構と反
対側に収納したことを特徴とする請求項１または請求項
２記載の空冷汎用エンジン。