JPH11136A - 佃煮の製造方法 - Google Patents

佃煮の製造方法

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Publication number
JPH11136A
JPH11136A JP9164909A JP16490997A JPH11136A JP H11136 A JPH11136 A JP H11136A JP 9164909 A JP9164909 A JP 9164909A JP 16490997 A JP16490997 A JP 16490997A JP H11136 A JPH11136 A JP H11136A
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JP
Japan
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oil
shellfishes
fishes
algae
soy
Prior art date
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Pending
Application number
JP9164909A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Nakajima
康彦 中嶋
Machiko Kurihara
待子 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Publication date
Application filed by Kikkoman Corp filed Critical Kikkoman Corp
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Publication of JPH11136A publication Critical patent/JPH11136A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】魚介藻類を原料として煮崩れがなく、素材の特
徴的な風味を濃厚に有し、しかも柔らかな食感を有する
佃煮を得る。 【解決手段】魚介藻類を油通しした後、調味液に入れ、
煮込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、煮崩れがなく、ま
た魚介藻類(以下、これを素材ということがある)の特
徴的な風味を濃厚に有し、しかも柔らかな食感を有する
佃煮の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、新鮮な小魚を水でよく洗い、水切
りした後、これを調味液に入れ、長時間煮込んで小魚の
佃煮を得る方法が知られているが、この方法は煮込み中
に魚体が崩れ易く、また素材の旨味成分が煮込液中に滲
み出すため、得られる佃煮は素材の有する特徴的な味に
乏しくなり、また硬い食感となる難点を有する。一方、
ちりめんじゃこを食用油で適度に炒め、これを調味液に
入れ水分がなくなるまで煮詰めて佃煮を得る方法(特開
昭64−74968公報参照)も知られているが、この
方法はちりめんじゃこ(乾燥処理した小魚)を原料とし
ているので油で炒めても形は崩れないが、乾燥しない生
の小魚を原料とする場合には、これを食用油で炒める際
に魚体の形状が崩れる欠点を有する。一方、煮崩れがな
く、また柔らかな食感を有する佃煮として、新鮮な小ブ
ナをウロコが剥離しないように焙焼するか、または魚体
を串にさして焼き、以下常法により小ブナの佃煮を得る
方法が知られているが、この方法は焙焼や串差しのため
の面倒な操作と、より多くの時間を要する欠点を有す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、煮崩れがな
く、また素材の特徴的な風味を濃厚に有し、しかも柔ら
かな食感を有する佃煮を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、魚介藻類を油通し
した後、調味液に入れ、煮込むときは、煮崩れがなく、
しかも素材の特徴的な風味を濃厚に有し、しかも柔らか
な食感を有する佃煮が得られることを知り、この知見に
基づいて本発明を完成した。すなわち、本発明は魚介藻
類を油通しした後、調味液に入れ、煮込むことを特徴と
する佃煮の製造方法である。なお、油通しとは、中華料
理によく用いられる調理手段であり、食材を高温の油で
さっと揚げ、ただちに油をきることであり、食材の旨味
を逃さずに、早く火を通すのが目的である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明に用いられる魚介藻類としては、魚介類および海藻
類が挙げられる。魚介類としては、シシャモ、ワカサ
ギ、コウナゴ、シラウオ、イカ、タラ、イワシ、カツ
オ、マグロ、アジ、ハヤ、アユ、ウナギ、アナゴ、モロ
コ、キス、ハゼ、フナ、コイ、アミ、エビ等の魚類、ア
サリ、ハマグリ、貝柱、アカガイ、マテガイ、カキ、ア
オヤギ、シジミ等の貝類が挙げられる。また、海藻類と
してはコンブ、ノリ、アラメ、カジメ等が挙げられる。
これらのものは、生のまま、あるいは水煮、あるいは乾
燥して得られた魚介藻類原料を原形のまま、あるいは食
べやすい形に切断、削刻、圧伸して用いることができる
が、これらのうち生の魚介藻類は、柔らかい食感の佃煮
を容易に得ることができるので好ましい。なお、乾燥し
た原料を用いる場合は、水、温水または熱水に浸して柔
らかく復元した後、用いることが好ましい。
【0006】本発明を実施するには、これらの魚介藻類
を油通しした後、調味液に入れ、煮込むことにより行わ
れる。本発明において、魚介藻類を油通しすることは極
めて重要である。通常の小ブナの佃煮のように、魚体の
表面をウロコが剥離しないように焙焼するか、または魚
体を串にさして焼く方法においては、その後に行われる
煮込み工程の途中において、魚体が崩れ易く、また素材
の旨味成分が煮込液中に滲み出すため、得られる佃煮
は、素材の有する特徴的な味に乏しくなり、また全体的
に硬い食感を有する難点を有する。また、魚を食用油で
適度に炒める方法では、炒める工程において素材の形状
が崩れ、最終製品の商品価値が損なわれる欠点を有す
る。これに対し、魚介藻類を油通しするときは、油によ
る加熱によって、その表面が均一に加熱変性されるた
め、一種の被膜が形成され、その被膜により素材の有す
る旨味成分が煮込み液中に滲みだすことを防止し、素材
の味を活かした佃煮を得ることができ、また素材の形状
が損なわれず、素材をそのまま調味液に入れ煮込む方法
に比べて、ふっくら仕上がり、柔らかい食感の佃煮を得
ることができる。また油通しにより素材表面の光沢が増
し、見栄えの良い佃煮を得ることができる。さらにま
た、油が素材にしみ込むため、コクが増した、塩カドの
ないまろやかな佃煮を得ることができる。なお、より形
の崩れやすい魚介類や形の大きなものを油通しする場合
に、加熱変性による被膜の形成をより高めるために、小
麦粉、かたくり粉、てんぷら粉などを素材表面に薄くま
ぶして油通しをおこなってもよい。
【0007】この油通しに利用される油としては、通常
の油通しに用いられる大豆油、菜種油、胡麻油、サラダ
油などの植物油などの食用油が挙げられる。そのうち特
にサラダ油が、魚介藻類の素材の持つ風味を良好に保っ
た佃煮が得やすいので好ましい。
【0008】また、油の加熱温度と処理時間は、通常の
油通しに用いられる条件であり、素材により多少異なる
が、素材(魚介藻類)の表面が淡いきつね色に変化し、
均一に被膜が形成されるのに要する充分な時間、例えば
120〜180℃で10秒〜5分間おこなうことが好ま
しい。
【0009】次に油通しした魚介藻類を、醤油、アミノ
酸液、砂糖、水飴、糖蜜、みりん、香辛料、化学調味料
などの調味料を適宜配合した煮込み液に入れ、その液が
よく浸透するまで煮込む(煮詰め、あるいは煮熟)こと
により、煮崩れがなく、食品素材の持つ風味を保ち、柔
らかな食感を有する佃煮を得る。なお、煮熟の方法とし
て、「浮かし煮」と、「煎り付け」の2方法が挙げられ
るが「浮かし煮」の方法が、魚介藻類の形状を損なう危
険性が少ないので好ましい。「浮かし煮」の方法として
は、配合した調味液を、釜に7〜8分目ほど入れ、加熱
沸騰させた後、これに油通しした魚介藻類を入れ、初め
の10〜20分間は強火で、以後火勢を少し弱めて40
〜50分間煮熟した後、これをすくい上げ、液をよく切
ってから急速に冷却することによりおこなう方法が挙げ
られる。
【0010】
【実施例】
実施例1 (シシャモの佃煮の製造)シシャモ200gを常法通り
水洗してザルにあけ水気を取った後に、油の温度が低下
しないように油温度170℃のサラダ油1,000ml
に投入し、3分保持する油通し処理をおこない、ただち
に、これを金網のザルにあけ油分を切った後、調味液
(醤油40%、みりん10%、砂糖30%、日本酒10
%、ジンジャ−エキス1%、一味トウガラシ粉末0.5
%、水8.5%、なお、%は重量%である)150ml
と混和して常法通り煮込み本発明のシシャモの佃煮を得
た。
【0011】実施例2 (ハマグリの佃煮の製造)ハマグリ500gを常法通り
水洗してザルにあけ水気を取った後に、油の温度が低下
しないように油温度150℃のサラダ油1,000ml
に投入し、50秒保持する油通し処理をおこない、ただ
ちに、これを金網のザルにあけ油分を切った後、実施例
1と同様な調味液350mlと混和して常法通り煮込み
本発明のハマグリの佃煮を得た。
【0012】実施例3 (コンブの佃煮の製造)コンブ50gを一晩、水に浸漬
して2cm画に切ったものを常法通り水洗してザルにあ
け水気を取った後に、油の温度が低下しないように油温
度130℃のサラダ油1,000mlに投入し、30秒
保持する油通し処理をおこない、ただちに、これを金網
のザルにあけ油分を切った後、実施例1と同様な調味液
450mlと混和して常法通り煮込み本発明のコンブの
佃煮を得た。
【0013】比較例1 シシャモ200gを常法通り水洗してザルにあけ水気を
取った後に、実施例1と同様な調味液150mlと混和
して常法通り煮込み比較例のシシャモの佃煮を得た。
【0014】比較例2 ハマグリ500gを常法通り水洗してザルにあけ水気を
取った後に、実施例1と同様な調味液350mlと混和
して常法通り煮込み比較例のハマグリの佃煮を得た。
【0015】比較例3 コンブ50gを一晩、水に浸漬して2cm画に切ったも
のを常法通り水洗してザルにあけ水気を取った後に、実
施例1と同様な調味液450mlと混和して常法通り煮
込み比較例のコンブの佃煮を得た。
【0016】上記実施例1、2または3で得た本発明の
シシャモ、ハマグリまたはコンブの佃煮について、2点
比較法により、それぞれ比較例1、2または3で得た佃
煮を対照として、20名の識別能力を有する訓練された
パネルにより、外観の好ましさ、食感の柔らかさ(より
柔らかく感じるもの)、味の好ましさ(素材特有の好ま
しい味が感じられるもの)、および総合について官能検
査を行なった。それらの結果を表1〜3に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】表1、2、3の結果から、比較例の方法
は、いずれも外観が悪く、食感も硬く、味も改良の余地
があることが判る。これに対し本発明によれば外観が良
好で、素材の特徴的な風味を有し、柔らかい食感の佃煮
が得られることが判る。
【0021】
【発明の効果】
(1)素材の形状が損なわれない佃煮を得ることができ
る。 (2)油通しすることにより素材の表面が均一に加熱変
性され、一種の被膜を形成することによって、素材の有
する旨味成分が煮込み液中に漏洩することを防止し、素
材の特徴的な味を有する佃煮を得ることができる。 (3)素材をそのまま調味液に入れ煮込む方法に比べ
て、ふっくら仕上がり、柔らかい食感の佃煮を得ること
ができる。 (4)油通しにより素材表面の光沢が増し、見栄えの良
い佃煮を得ることができる。 (5)油が素材にしみ込むため、コクが増した、塩カド
のないまろやかな佃煮を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介藻類を油通しした後、調味液に入れ、
    煮込むことを特徴とする佃煮の製造方法。
JP9164909A 1997-06-09 1997-06-09 佃煮の製造方法 Pending JPH11136A (ja)

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JP9164909A JPH11136A (ja) 1997-06-09 1997-06-09 佃煮の製造方法

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JPH11136A true JPH11136A (ja) 1999-01-06

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ID=15802174

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JP9164909A Pending JPH11136A (ja) 1997-06-09 1997-06-09 佃煮の製造方法

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007159442A (ja) * 2005-12-12 2007-06-28 Azuma Shoten:Kk 新規なウニ加工食品及びその製造方法
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JP2018093851A (ja) * 2016-12-15 2018-06-21 有限会社内田建設 煮干佃煮の製造方法

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