JPH11133647A - 電子写真感光体、画像形成方法及び装置 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成方法及び装置

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JPH11133647A
JPH11133647A JP30053197A JP30053197A JPH11133647A JP H11133647 A JPH11133647 A JP H11133647A JP 30053197 A JP30053197 A JP 30053197A JP 30053197 A JP30053197 A JP 30053197A JP H11133647 A JPH11133647 A JP H11133647A
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JP
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image
resin
substrate
transparent substrate
layer
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Application number
JP30053197A
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English (en)
Inventor
Katsumi Matsuura
克巳 松浦
Yoshihide Fujimaki
義英 藤巻
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Electrophotography Using Other Than Carlson'S Method (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製円筒状透明基体の内側から透かした像
露光により画像形成を行ったとき、該樹脂製円筒状透明
基体の変形に基づく斑点状の汚れやカブリの発生がなく
鮮明な画像が得られる電子写真感光体、画像形成方法及
び画像形成装置の提供。 【解決手段】 円筒状透明基体上に透明導電層及び感光
層を形成した電子写真感光体において、該円筒状透明基
体がその上に塗布される塗布層の塗布溶媒に対する膨潤
度が3.0%以下の樹脂製円筒状透明基体であることを
特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンター、複写機
等の画像形成装置に用いられる電子写真感光体、画像形
成方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置をコンパクトにする
ために、背面露光方式の画像形成装置が開発されてい
る。この方式の電子写真感光体(以後単に感光体ともい
う)には基体上の感光層に基体を通して像露光を行うた
め、該基体に透明基体を用いることが必要である。
【0003】しかしながら、現在開発されている透明基
体として、ガラス基体を用いる場合はコストが高いとい
う問題や破損し易い等の問題がある。一方、ポリカーボ
ネートやメチルメタクリレート等のプラスチック基体を
用いる方法がある。しかしこれらのプラスチック基体は
感光層塗布時に用いる有機溶剤によって、膨潤し易く、
支持体の変形を発生し易い。
【0004】そこで、例えば特開平9−15885号公
報には、ポリカーボネートを用いた円筒状透明基体の表
面にUV硬化型アクリル系樹脂の薄層をデイッピング法
により形成して、該円筒状透明基体に感光液に対する耐
溶剤性を付与し、塗布時の溶剤による膨潤又は溶出を防
止する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記円筒
状透明基体の表面に耐溶剤性の薄層を形成する場合、必
ずしも均一な薄層が形成されるとは限らず耐溶剤性の異
なる部分が点在するようになる。このため、上記円筒状
基体上に感光層を形成して得られる感光体を用いて画像
形成を行ったとき、斑点状の汚れや、カブリが発生して
鮮明な画像が得られなくなる。
【0006】本発明は上記実情に基づいて提案されたも
のであり、その目的とするところは樹脂製円筒状透明基
体の内側から透かした像露光を行って画像形成を行った
とき、該樹脂製円筒状基体の変形に基づく斑点状の汚れ
や、カブリの発生がなく、鮮明な画像が安定して得られ
る感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は下記構成に
より達成される。
【0008】1.円筒状透明基体上に透明導電層及び感
光層を形成した電子写真感光体において、該円筒状透明
基体がその上に塗布される塗布層の塗布溶媒に対する膨
潤度が3.0%以下の樹脂製円筒状透明基体であること
を特徴とする電子写真感光体。
【0009】2.前記樹脂製円筒状透明基体が網状樹脂
構造を有していることを特徴とする前記1に記載の電子
写真感光体。
【0010】3.前記樹脂製円筒状透明基体の厚さが1
〜15mmで、且つ透明度が60%以上であることを特
徴とする前記1又は2に記載の電子写真感光体。
【0011】4.前記樹脂製円筒状透明基体の外径が5
0〜300mmであることを特徴とする前記1〜3の何
れか1項に記載の電子写真感光体。
【0012】5.前記1〜4の何れか1項に記載の電子
写真感光体の樹脂製円筒状透明基体の内側に像露光光源
を有し、該樹脂製円筒状透明基体を透かした像露光によ
り該電子写真感光体上に静電潜像を形成することを特徴
とする画像形成方法。
【0013】6.前記1〜4の何れか1項に記載の電子
写真感光体の樹脂製円筒状透明基体の内側に像露光光源
を有し、該樹脂製円筒状透明基体を透かした像露光によ
り該電子写真感光体上に静電潜像を形成することを特徴
とする画像形成装置。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】〈感光体〉本発明の感光体は特定の樹脂製
円筒状透明基体上に透明導電層、該透明導電層上に必要
により中間層、該中間層上に感光層をこの順に形成して
得られる。
【0016】なお、上記感光体の円筒状透明基体の内面
には、後記するように像露光用の光源が配置され、該感
光体の外表面に配置された帯電器により一様の帯電が付
与された後、内面より像露光されて静電潜像が形成さ
れ、現像工程をへて可視像が形成される。
【0017】《樹脂製円筒状透明基体》本発明の感光体
用樹脂製円筒状基体は、その上に塗布される塗布層の塗
布溶媒に対する膨潤度が3.0%以下であることを必要
の条件としており、該膨潤度は、用いられる樹脂製円筒
状透明基体から採取した100gの切片を後述する膨潤
度測定法により測定して得られる。
【0018】上記樹脂製円筒状基体の塗布溶媒に対する
膨潤度が3.0%を越えると、その上に感光層用塗布液
を塗布して感光体を形成したとき、該樹脂製円筒状透明
基体が膨潤又は溶出して変形し、該感光体上に画像を形
成したとき画像の鮮明さが失われ、画像の背景に斑点状
の汚れが発生し、かつカブリが発生する。
【0019】又本発明の感光体は内面露光方式により画
像形成が行われることから、樹脂製円筒状透明基体の透
明度は60%以上とするのが好ましい。又本発明の感光
体は繰り返して画像形成に使用されることから、上記樹
脂製円筒状透明基体の耐溶剤性に加えて耐熱性及び耐摩
耗性が要請されるので網状樹脂構造とするのが好まし
い。
【0020】上記本発明に好ましく用いられる網状構造
の樹脂としては、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂があ
り、熱硬化性樹脂としては、例えば尿素、メラミン又は
フェノールにホルマリンを作用させ、脱水縮合反応によ
り得られる尿素樹脂、メラミン樹脂又はフェノール樹脂
等があり、又アミノ基、水酸基、カルボン酸基等の官能
基を有する樹脂とエポキシ基を有する化合物との付加重
合反応によって得られる網状構造の樹脂がある。
【0021】又例えばアクリル酸エステル又はアクリル
アミド等を光重合して得られる網状構造の樹脂等があ
る。
【0022】又、上記本発明の感光体に用いられる円筒
状透明基体は機械的強度、複写機に組み込んだ時の機械
的構成及び感光体としたとき電子写真性能を確保する上
から円筒の厚みを1〜15mmとし、円筒の外径を50
〜300mmとするのが好ましい。
【0023】なお、上記円筒状透明基体中にはゴミの付
着を防止するため導電性付与剤を含有させてもよい。又
内面露光の乱反射による画質の低下を防止するため着色
剤を含有させてもよい。
【0024】《透明導電層》上記樹脂製円筒状透明基体
上に設けられる透明導電層の形成方法としては、アルミ
ニウム、酸化錫、ITO(インジウム・錫・オキサイ
ド)等の金属若しくは金属酸化物を蒸着又はスパッタリ
ングにより堆積させて形成する方法、あるいは金属微粒
子、導電性金属酸化物の微粒子若しくは導電性化合物を
樹脂中に含有させた塗膜を形成する方法等がある。上記
透明導電層の膜厚は好ましくは0.1〜10μmであ
る。
【0025】《中間層》上記導電層上には感光層との接
着及び画質調整を目的として、必要により中間層を設け
ることができ、該中間層としては、ナイロン等のポリア
ミド系の化合物を用いた樹脂系中間層、或いは有機金属
化合物及び/又はシランカップリング剤を用いたセラミ
ック系中間層(硬化型中間層ともいう)が好ましく用い
られ、該中間層の膜厚は好ましくは0.1〜10μmで
ある。
【0026】《感光層》本発明の感光体の感光層の形成
には、無機光導電体層を蒸着等により形成しても良い
が、有機光導電体層、特に電荷輸送物質及び電荷発生物
質を含有する機能分離型、さらに特には電荷発生物質を
含有する電荷発生層及び電荷輸送物質を含有する電荷輸
送層を積層したタイプの有機感光体を塗布加工して形成
することが望ましい。
【0027】上記電荷発生層は、電荷発生物質(CG
M)を必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成
される。CGMとしては、金属または無金属フタロシア
ニン化合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物等のア
ゾ化合物、スクエアリウム化合物、アズレニウム化合
物、ペリレン系化合物、インジコ化合物、キナクリドン
化合物、多環キノン系化合物、シアニン色素、キサンテ
ン染料、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレノンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられるが
これらに限定されるわけではない。またこれらは必要に
応じて二種以上混合して用いてもよい。ただし本発明の
目的を最も高いレベルで達成するためには、ペリレン化
合物の一種であるイミダゾールペリレン化合物や金属フ
タロシアニン化合物の一種、チタニルフタロシアニン
(TiOPc)が好ましい。
【0028】上記電荷発生層に使用可能なバインダー樹
脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタ
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
シリコーン樹脂、ポリメラミン樹脂、並びにこれら樹脂
の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例
えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分
子有機半導体、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、
等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上
記のうちCGMとしてイミダゾールペリレン化合物を用
いた場合に好ましいバインダーとしては、ポリビニルブ
チラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ましいバ
インダーとしては、ポリシリコーン樹脂及びポリビニル
ブチラール樹脂、あるいは両方を混合したものなどが挙
げられる。
【0029】また、上記電荷輸送層は、電荷輸送物質
(CTM)を単独で、あるいはバインダー樹脂とともに
構成される。CTMとしては、例えばカルバゾール誘導
体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チ
アゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール
誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イ
ミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチ
リル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オ
キサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾ
リン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、
フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリ
ールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチル
ベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニル
アントラセン等が挙げられるがこれらに限定されるわけ
ではない。またこれらは単独でも、二種以上の混合で用
いてもよい。
【0030】電荷輸送層に使用可能なバインダー樹脂と
しては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアクリレー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレ
ン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸
エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわけでは
ない。
【0031】また、繰り返して使用する際の疲労劣化を
少なくするために、あるいは耐久性を向上させるため
に、感光体の各層の何れにでも従来公知の酸化防止剤、
紫外線吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤
等、環境依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加
して用いることができる。
【0032】さらにまた、耐久性向上のために、必要に
応じて感光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよ
い。
【0033】〈画像形成方法及び装置〉次に本発明の画
像形成方法及び画像形成装置を図1の感光体ドラム10
の層構成を示す断面図及び該感光体ドラム10を組み込
んだ図2のカラー画像形成装置の断面構成図を用いて説
明する。
【0034】図1の感光体ドラム10の層構成は樹脂製
円筒状透明基体1の外周に透明導電層2、中間層3、電
荷発生層4、電荷輸送層5を積層してなる機能分離型有
機感光層6を形成したものであり、該樹脂製円筒状透明
基体1は、感光層6を形成するための塗布溶媒に対する
膨潤度が3.0%以下で、好ましくは厚さが1〜15m
m、外径が50〜300mm、透明度が60%以上であ
る。
【0035】図1の感光体ドラム10が組み込まれた図
2のカラー画像形成装置において、11Y、11M、1
1C及び11Kはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シ
アン(C)及び黒(K)の各色の画像形成プロセスに用
いられるスコロトロン帯電装置で、感光体ドラム10の
感光層6に対しコロナ放電によって一様な帯電を付与す
る。
【0036】12Y、12M、12C及び12Kは、感
光体ドラム10の軸方向に配列した発光素子をアレイ状
に一列に並べたFL(蛍光体発光)、EL(エレクトロ
ルミネッセンス)、PL(プラズマ放電)、LED(発
光ダイオード)や、ランプと光シャッタ機能をもつ素子
を一列に並べたLISA(光磁気効果光シャッタアレ
イ)、PLZT(透過性圧電素子シャッタアレイ)、L
CS(液晶シャッタ)等の露光素子と、等倍結像素子と
してのセルフォックレンズとによりユニットとして構成
された像露光装置であり、外部の画像読み取り装置によ
って読み取られた各色の画像信号がメモリより順次読み
出されて前記像露光装置12Y、12M、12C及び1
2Kに出力される。前記像露光装置12Y、12M、1
2C及び12Kは何れも円柱状の保持部材20に取り付
けられて前記感光体ドラム10の基体内部に収容され
る。
【0037】13Y、13M、13C及び13Kはイエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色
(K)の各現像剤を収容する非接触現像法を用いた現像
装置で、それぞれ感光体ドラム10の周面に対し所定の
間隙を保って同方向に回転する現像スリーブ130Y、
130M、130C及び130Kを備えている。
【0038】本発明の画像形成装置は機構上、少なくも
二色目以降の画像形成に当たっては、非接触現像(感光
体面に形成された潜像と現像スリーブ上の現像剤層が現
像領域で接触しない条件で行われる現像方式)で行う必
要がある。この場合は両者が接触はしないが、離れ過ぎ
もしない条件に正確に設定しなければ成らず、感光体の
基体寸法精度はより厳しく要求される。
【0039】前記現像装置13Y、13M、13C及び
13Kは、前記帯電装置11Y、11M、11C及び1
1Kによる帯電、像露光装置12Y、12M、12C及
び12Kによる像露光によって形成された感光体ドラム
10上の静電潜像を現像バイアス電圧の印加下に非接触
反転現像方式で現像してカラートナー像が形成される。
【0040】上記カラー画像形成装置において、外部読
み取り装置又はコンピュータ等からのY、M、C及びK
の各色別の画像信号は一旦メモリに記憶し格納され、画
像記録のスタート時、感光体駆動モータの始動により感
光体ドラム10を時計方向へと回転し、同時に帯電装置
11Yの帯電作用により感光体ドラム10上に一様な帯
電が付与された後、前記像露光装置12Yにおいて第1
の色信号(Y)により像露光され、感光体ドラム10の
回転走査によってその表面の感光層6に原稿画像の
(Y)の画像に対応する静電潜像が形成される。
【0041】上記静電潜像は現像装置13Yにより非接
触で反転現像され感光体ドラム10の回転に応じイエロ
ー(Y)のトナー像が形成される。
【0042】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上にさらに帯電装置11Mの帯電作
用により帯電が付与され、像露光装置12Mの第2の色
信号すなわちマゼンタ(M)の画像信号に対応する像露
光が行われ、現像装置13Mによる非接触反転現像によ
って前記のイエロー(Y)トナー像の上にマゼンタ
(M)トナー像が順次重ね合わせて形成される。
【0043】同様のプロセスにより帯電装置11C、像
露光装置12C及び現像装置13Cによってさらに第3
の色信号に対応するシアン(C)のトナー像が、また帯
電装置11K、像露光装置12K及び現像装置13Kに
よって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が
順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一回転
により周面上にカラートナー像が形成される。
【0044】これ等像露光装置12Y、12M、12C
及び12Kによる感光体ドラム10の感光層6に対する
像露光は樹脂製円筒状透明基体1の内側より透かして行
われる。従って第2、第3及び第4の色信号に対応する
像露光は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く受
けることなく行われ、第1の色信号により形成される静
電潜像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。
なお像露光装置12Y、12M、12C及び12Kの発
熱による感光体ドラム内の温度の安定化及び温度上昇の
防止は、前記保持部材20に熱伝導性の良好な材料を用
い、低温の場合はヒータを用い、高温の場合はヒートパ
イプを介して外部に放熱する等の措置を講ずることによ
り支障のない程度迄抑制することができる。また現像器
13Y、13M、13C及び13Kによる現像に際して
は、一成分現像剤又は二成分現像剤を用い各現像器の現
像スリーブ130Y、130M、130C及び130K
に直流に交流を重畳した現像バイアスを印加して、感光
体ドラム10の像露光部にトナーを飛翔させて付着させ
る非接触反転現像方式で現像が行われる。
【0045】かくして、感光体ドラム10の周面上に形
成されたカラートナー像は、転写装置14aにおいて、
給紙カセット15より送り出しローラ15aにより送り
出され、搬送ローラ対15b、15cによりタイミング
ローラ16へ搬送され、タイミングローラ16の駆動に
よって、感光体ドラム10上のトナー像と同期して給紙
された転写紙P上に転写装置14aの作用で転写され
る。
【0046】トナー像の転写を受けた転写紙Pは、除電
装置14bにおいては帯電の除去を受けて感光体ドラム
10の周面より分離された後、駆動ローラ14c、従動
ローラ14d間に張り渡された搬送ベルト14eにより
定着装置17へと搬送される。該定着装置17において
定着ローラ17a、圧着ローラ17bにより加熱定着さ
れ、排紙ローラ17c、17d、18a及び18bを介
して装置上部の排紙トレイ200上に排出される。上記
のようにして背景部の汚れやカブリの発生がなく色彩鮮
明なカラー画像が得られる。
【0047】一方、転写紙を分離した感光体ドラム10
はクリーニング装置19のクリーニングブレード19a
によって感光体ドラム10面を摺擦され残留トナーの除
去、清掃が行われ、次の原稿画像に備えられる。なお、
上記クリーニングブレード19aによって掻き取られた
トナーは搬送スクリュウ19bによって、図示せぬ廃ト
ナー容器へと排出される。
【0048】上記感光体ドラム10は、像露光装置をそ
の内側に設けている関係から、感光体ドラム10の外径
が比較的小さくても、その外周面に、前記複数の帯電装
置11Y、11M、11C及び11K、現像装置13
Y、13M、13C及び13K等を配設することが可能
であって、外径が50〜300mmの小径のドラムの使
用によって装置の容積をコンパクトにすることが出来
る。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが本発明がこれにより限定されるものではない。
【0050】実施例1 〈樹脂製円筒状透明基体K−1の作製〉メチルメタクリ
レートモノマー(A)とメタクリル酸モノマー(B)の
配合比を1:0.5とした混合物に、重合促進のための
触媒として、アゾビスイソブチロニトリルを添加し、6
0℃にて3時間加熱して予備重合を行い、粘度300c
pのシロップ状重合性液状材料を得た。次に前記シロッ
プ状重合性液状材料と、前記メタクリル酸モノマーの
0.6倍量のジエポキシブタンモノマー(C)と、触媒
としてトリメチルアミンとを内径80mm長さ800m
mの円筒状の型に注入し、円筒状の型全体を回転させ
て、遠心力により型の内壁に沿って密着させながら、水
蒸気により型全体を60℃に加熱処理を行い重合させた
後、0.2℃/分の速度で室温まで冷却及びアニーリン
グ処理を行って、型から取り出した。得られた基体に端
部の切断加工を行い、かつ、外周面の切削仕上げ加工を
行った。以上の工程を2回繰り返して2本の樹脂製円筒
状透明基体K−1を得た。
【0051】〈円筒状透明基体K−2〜K−6の作製〉
メチルメタクリレートモノマー(A)、メタクリル酸モ
ノマー(B)及びジエポキシブタンモノマー(C)の混
合割合を表1の如く変化した他は樹脂製円筒状透明基体
K−1と同様にして網状構造のレベルが異なる5種の樹
脂製円筒状基体K−2〜K−6のそれぞれ2本ずつ計1
0本を得た。
【0052】
【表1】
【0053】《膨潤度の測定》上記K−1〜K−6の6
種類の樹脂製円筒状透明基体の塗布溶媒に対する膨潤度
(%)を表2の5種類の塗布溶媒を用いて、下記測定法
により測定し、その結果を表2に示した。
【0054】
【表2】
【0055】膨潤度測定法:予め体積(V1)を測定し
た100gの試験片を塗布溶媒中に10分間浸漬した
後、試験片を取り出し、1分間空気中に放置した後、体
積(V2)を測定し下記式から膨潤度(%)を算出し
た。
【0056】 膨潤度(%)={(V2−V1)/V1}×100 《透明度の測定》本発明の透明度とは、像露光光に対す
る透明度であり、上記樹脂製円筒状透明基体の内側か
ら、該樹脂製円筒状基体表面の接線に対して像露光光を
垂直に照射したときの照射光量(100%)に対する該
樹脂製円筒状基体を通過した通過光量の割合を%で表示
したものである。
【0057】〈感光体P−1〜P−6の調製〉上記のよ
うにして得た6種類の樹脂製円筒状透明基体K−1〜K
−6の最初の6本に以下の順で導電層、中間層、電荷発
生層及び電荷輸送層を形成して2層構成の負帯電性感光
体P−1〜P−6を得た。
【0058】《透明導電層の形成》住友金属鉱山(株)
社製の導電性塗料X−101Hの100重量部に対して
トルエンを100重量部の比率で加えて希釈した導電層
塗布液に、前記の樹脂製円筒状透明基体K−1〜K−6
を浸漬塗工した後、80℃、30分の熱処理を行い厚さ
0.5μmの透明導電層を設けた。
【0059】 《中間層の形成》 チタンキレート化合物TC−750(松本製薬(株)社製) 20重量部 シランカップリング剤KBM−503(信越化学(株)社製)13重量部 2−プロパノール 100重量部 上記組成物を混合し、中間層塗布液とした。これを上記
透明導電層をもつ円筒状透明基体K−1〜K−6上に浸
漬塗布し、100℃で90分間乾燥し、厚さ1.0μm
の中間層を得た。
【0060】 《電荷発生層の形成》 下記構造のY型チタニルフタロシアニン(G1) 4重量部 シリコーン樹脂KR−5240(信越化学(株)社製) 45重量部 2−ブタノン 100重量部 上記組成物を混合し、サンドミルにて10時間分散して
電荷発生層塗布液を得た。この塗布液を、前記中間層の
上に浸漬塗布して、厚さ0.25μmの電荷発生層を得
た。
【0061】 《電荷輸送層の形成》 下記構造の電荷輸送物質(T1) 8重量部 ビスフェノールZ型ポリカーボネートZ−300(三菱瓦斯化学(株)) 12重量部 1,2−ジクロロエタン 100重量部 上記組成物を混合溶解し、電荷輸送層塗布液を得た。こ
の液を、前記電荷発生層の上に浸漬塗布して、95℃、
1時間の熱処理を行い、厚さ25μmの電荷輸送層を形
成した。
【0062】
【化1】
【0063】実施例2 前記2本ずつ計12本の樹脂円筒状基体K−1〜K−6
の残りの6本を用い、電荷輸送層の1,2−ジクロロエ
タンに代えてジオキソランを用いた他は実施例1と同様
にして感光体P′−1〜P′−6を得た。
【0064】〈画像評価〉上記の様にして得た感光体P
−1〜P−6及び感光体P′−1〜P′−6を図1の内
部露光方式のカラー画像形成装置に装着し、文字情報及
びカラー画像情報を有する原稿を用いて画出しを行い、
得られた画像の画像評価の結果を表3及び表4に示し
た。
【0065】
【表3】
【0066】
【表4】
【0067】表3及び表4より本発明の感光体を用いて
文字情報及びカラー画像情報の画出しを行った場合、い
ずれも全面共鮮明な画像が得られたが、比較の感光体は
画像の背景に斑点状の汚れが多く、かつカブリ発生があ
り実用性に乏しいことがわかる。
【0068】
【発明の効果】実施例により実証された如く、本発明の
感光体、画像形成方法及び画像形成装置によれば樹脂製
円筒状透明基体の内側から透かした像露光により、画像
形成を行ったとき該樹脂製透明基体の変形に基づく斑点
状の汚れやカブリの発生がなく鮮明な画像が安定して得
られる等、優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体ドラムの層構成を示す断面図である。
【図2】カラー画像形成装置の断面構成図である。
【符号の説明】
1 樹脂製円筒状透明基体 2 透明導電層 3 中間層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層 6 感光層 10 感光体ドラム 11Y,11M,11C,11K スコロトロン帯電装
置 12Y,12M,12C,12K 像露光装置 13Y,13M,13C,13K 現像装置 17 定着装置 19 クリーニング装置 20 円柱状の保持部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状透明基体上に透明導電層及び感光
    層を形成した電子写真感光体において、該円筒状透明基
    体がその上に塗布される塗布層の塗布溶媒に対する膨潤
    度が3.0%以下の樹脂製円筒状透明基体であることを
    特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記樹脂製円筒状透明基体が網状樹脂構
    造を有していることを特徴とする請求項1に記載の電子
    写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記樹脂製円筒状透明基体の厚さが1〜
    15mmで、且つ透明度が60%以上であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記樹脂製円筒状透明基体の外径が50
    〜300mmであることを特徴とする請求項1〜3の何
    れか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項に記載の電子
    写真感光体の樹脂製円筒状透明基体の内側に像露光光源
    を有し、該樹脂製円筒状透明基体を透かした像露光によ
    り該電子写真感光体上に静電潜像を形成することを特徴
    とする画像形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか1項に記載の電子
    写真感光体の樹脂製円筒状透明基体の内側に像露光光源
    を有し、該樹脂製円筒状透明基体を透かした像露光によ
    り該電子写真感光体上に静電潜像を形成することを特徴
    とする画像形成装置。
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