JPH09138518A - 電子写真感光体、画像形成方法及び装置 - Google Patents

電子写真感光体、画像形成方法及び装置

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JPH09138518A
JPH09138518A JP29835295A JP29835295A JPH09138518A JP H09138518 A JPH09138518 A JP H09138518A JP 29835295 A JP29835295 A JP 29835295A JP 29835295 A JP29835295 A JP 29835295A JP H09138518 A JPH09138518 A JP H09138518A
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JP
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image
conductive layer
photoreceptor
layer
photoconductor
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Application number
JP29835295A
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English (en)
Inventor
Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
Eiichi Sakai
栄一 坂井
Masaru Sano
勝 佐野
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光装置を内部に収納した電子写真感光体用
透明基体を用いて、長時間連続的に画像形成を行って
も、ゴミ等異物の付着による画像欠陥が出ない画像形成
装置及び方法を提供する。 【解決手段】 透明な絶縁性円筒状基体上に導電層、中
間層及び感光層を設けて成る電子写真感光体において、
画像形成領域の支持体内面に表面抵抗が108Ω・cm
以下の導電層を設け、かつ接地されていることを特徴と
する電子写真感光体とそれを用いた画像形成方法及び装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の画像形成に用いられる透明基体を用いた電子写真
感光体、及びそれを用いた画像形成方法と画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電子写真感光体の基体としては、
アルミニウム、スチール、銅、ニッケル等の金属や紙、
プラスチック等の非金属が使用されており、円筒状基体
としてはアースの容易性、寸法安定性等の点から金属、
特にアルミニウムを基体として使用しているのが現状で
ある。
【0003】しかし、アルミニウムは物流コスト、切断
及び表面研磨コストが高くつき加工性に乏しいという難
点がある。
【0004】この点を改良するために、低価格軽量で、
加工性等の優れたプラスチック等の樹脂を円筒状に成型
したものを感光体の基体として使用することが提案され
ている。
【0005】又、カールソンプロセスを用いた従来の記
録装置では、各工程の手段が感光体のまわりに密接に並
んでいる。そのため、小型化に限界があり、しかも現像
器から現像剤が飛散して画像露光手段に用いられる光学
系を汚し、印刷に悪影響を及ぼす等の欠点がある。最
近、上記の問題点を解決するものとして、画像露光プロ
セスにおいて画像露光源を感光体の内側に設置し、感光
体の背面から光照射を行う装置が考案されている(例え
ば、特開昭63−174072等)。
【0006】この方式では、画像露光源が感光体の内側
に設置されることで、装置を小型化するとともに、現像
剤の飛散による光学系の汚れをなくすことができる。画
像露光手段としては、LEDアレイ光学系,レーザ光学
系,EL光学系,液晶シャッタ光学系等を使用すること
ができる。
【0007】この方式の装置を実現するには、感光体の
背面から露光しても、従来の外側から露光を行った場合
と同じ特性を持つ背面露光用の感光体が必要となる。感
光体は、支持体である基体上で、装置側に導電層と感光
層を順次積層したものであるが、背面露光用の感光体は
背面から照射される光を感光層まで透過しなければなら
ず、そのためには、基体が透明であることが必要であ
り、ガラスや透明樹脂材料を用いた基体が提案されてい
る。
【0008】しかし、これらの基体を用い、かつ露光源
を感光体内部に設けた場合、絶縁性である支持体の内部
が、他の部材等との摩擦や空気の流れによって帯電さ
れ、同じく支持体内部にあるホコリなどの異物が静電気
によって内周面に付着する現象が認められた。この場
合、異物によって露光が妨げられることによる画像欠陥
が問題となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するためになされたものあり、具体的には、露光装
置を内部に収納した電子写真用感光体を用いて、長時間
連続的に画像形成を行っても、感光体基体の内周面が帯
電せず、ほこり等の異物が付着して露光が妨げられるこ
とのない電子写真用感光体と、それを用いた画像形成方
法及び装置を提供するために行われた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることによって達成される。
【0011】〔1〕 透明な絶縁性円筒状基体上に導電
層、中間層及び感光層を設けて成る電子写真感光体にお
いて、画像形成領域の基体内周面に表面抵抗が108Ω
・cm以下の導電層を設け、かつ接地されていることを
特徴とする電子写真感光体。
【0012】〔2〕 円筒状の電子写真用感光体面に一
様帯電し、像露光、現像、転写、分離、定着及びクリー
ニングの工程を繰り返して多数枚の画像を形成する方法
において、〔1〕に記載の電子写真用感光体を使用し、
感光体内面側から像露光して画像形成することを特徴と
する画像形成方法。
【0013】〔3〕 円筒状の電子写真用感光体、一様
帯電、像露光、現像、転写、分離、定着及びクリーニン
グの機構を有する多数枚の画像を形成する画像形成装置
において、〔1〕に記載の電子写真用感光体を使用し、
感光体内面側から像露光して画像形成することを特徴と
する画像形成装置。
【0014】本発明において、絶縁性円筒状基体の作製
に当たっては、現在広く用いられている成型法である押
出法を用いてもよいが、後述する遠心重合法を用いるの
が好ましい。押出法と比べて、円筒状基体の表面にダイ
ス傷を残さず、特に内表面は遠心力によって得られた自
然な面に成形され、ガラス面のごとき極めてスムーズな
内表面を形成する。しかも、押出法によって得られた円
筒状基体より強度が高く、方向性のない安定した機械強
度と熱変形温度に優れている。さらに内部応力も少ない
ところから光を透過した場合の不均一な光屈折が無いの
で、感光体用円筒状基体として用い、その内部に画像露
光光源を設置する方式の画像形成装置に適用しても、画
像露光が歪む事がなく、画像性能の劣化を起こさない。
【0015】先に、本発明の出願者は特願平7−139
83号において、透明で精度の高い円筒状基体を軽量で
耐衝撃性にも優れ、コストも低い合成樹脂を用いて作製
する方法(遠心重合法)を提案している。
【0016】本発明に係わる画像形成装置用円筒状透明
基体の代表的製造方法である遠心重合法を具体的に説明
すると、図1に示すごとくで、図2は製造装置の一例を
示している。
【0017】図2の製造装置で、C1は円筒状の型で内
面は研磨されて良好で高精度の円筒面を形成している。
C2は加熱部材で型C1の外部より加熱を行う。C3は
型保持部材で、型C1を左右より挟み、挟んだ状態では
型C1内側にある液体は漏れないようになっている。C
4は注入口で注入口C4から重合性液状材料を注入する
注入口である。C5は温度計で型C1内部の温度が測定
される。この装置は型C1の軸が水平となるよう調整さ
れ、重合性液状材料を注入したのち、高速回転する構造
となっている。また型成形後は一方の型保持部材C3を
矢示B方向に移動させることによって円筒状基体が取り
出される。
【0018】図1に示した製造工程においてまず重合性
液状材料、例えばメタクリル酸エステルをある程度重合
させた液状ポリマーを合成し、これを速やかに重合させ
るため触媒を添加して円筒状の型C1に注ぐ。これを型
ごとで回転させると共に、適度に加熱することにより均
一な重合を促進する。重合終了後は例えば極めて緩やか
に温度を下げる等のアニーニング処理を行ってから室温
に近い温度まで冷却し、得られた基体を型から取り出
し、切断及び必要なら仕上げ工程を経て画像形成装置用
円筒状基体の完成となる。
【0019】かかる製造工程によって得られた円筒状基
体は、内部歪みもなく、高い硬度と光透過率90%以上、
耐衝撃性能はガラスの15倍程度に達するものが得られ
る。
【0020】つぎに、本発明の円筒状基体を感光体に用
いたものにつき説明する。本発明の円筒状基体は表面が
滑らかであり、特にメタクリル酸エステルの重合体を用
いた場合などでは、透明性が極めてよく、強度も高いの
で、基体ドラムの内側に露光装置を入れて、内側より露
光を行う機構を採用した画像形成装置用として適してい
る。
【0021】円筒状基体の内周面に設ける透明導電層の
形成法としては、特に限定されず公知の方法を用いるこ
とが出来る。すなわちアルミニウムやITO(インジュ
ウム・ティン・オキサイド)等、金属あるいは金属酸化
物の蒸着又はスパッタリングによるものや、ITOやア
ルミナ導電性微粒子と樹脂とを混合したものによる導電
性樹脂の塗膜形成がその代表的なものである。感光体と
し絶縁性円筒状基体を用いる場合は、感光層に接してい
る面(外周面)に透明導電層を設ける必要が有ることか
ら、浸漬塗布にて基体の内外周面に同時に透明導電層を
形成する方法でも良い。内周面導電層の抵抗値は108
Ω・cmを越えると本発明の効果が充分発揮出来ず、値
は小さい方が望ましいが作製上の容易性および、透明性
の確保からは102Ω・cm以上のものがよい。
【0022】内周面の導電層は、図3に示すごとくアー
ス用部材により接地することにより、完全に不要な帯電
が阻止される。図3において、1は接地用部材、2は内
周面の導電層、3は透明基体、4は外周面の導電層、5
は中間層及び6は感光層、7は露光光学系12である。
内周面の導電層は、本発明の効果を充分発揮させるため
には画像形成領域全面を覆う必要がある。
【0023】本発明の感光体は円筒状基体表面に導電層
と光導電体感光層を設けた電子写真感光体であり、導電
層(外周面導電層)と光導電体感光層を設けるには、従
来用いられてきた方法を広く利用することが出来る。
【0024】すなわち、透明な導電層の形成法としては
アルミニウムやITO(インジュウム・ティン・オキサ
イド)等、金属あるいは金属酸化物の蒸着又はスパッタ
リングによるものや、ITOやアルミナ導電性微粒子と
樹脂とを混合したものによる導電性樹脂の塗膜形成がそ
の代表的なものである。次に、その上に中間層を塗布す
る場合には、ナイロン等のポリアミド系樹脂、有機金属
化合物及び/又はシランカップリング剤等のいわゆるセ
ラミック系中間層(硬化型中間層ともいう)を設けるこ
とが好ましい。
【0025】又、感光層の形成には、無機光導電体層を
蒸着等により形成しても良いが、有機光導電体層、特に
電荷輸送物質と電荷発生物質を双方含有する機能分離
型、特に各々を別々に重層したタイプの有機感光体を塗
布して形成することが望ましい。
【0026】電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)を
必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成され
る。CGMとしては、金属または無金属フタロシアニン
化合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物等のアゾ化
合物、スクエアリウム化合物、アズレニウム化合物、ペ
リレン系化合物、インジコ化合物、キナクリドン化合
物、多環キノン系化合物、シアニン色素、キサンテン染
料、ポリ-N-ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレ
ノンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられるがこれら
に限定されるわけではない。またこれらは必要に応じて
二種以上混合して用いてもよい。ただし本発明の目的を
最も高いレベルで達成するためには、ペリレン化合物の
一種、イミダゾールペリレン化合物や金属フタロシアニ
ン化合物の一種、チタニルフタロシアニン(TiOP
c)が好ましい。
【0027】また、電荷発生層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメ
タクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
シリコーン樹脂、ポリメラミン樹脂、並びにこれら樹脂
の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例
えば塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル-
酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分子
有機半導体、例えばポリ-N-ビニルカルバゾール、等が
挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上記の
うちCGMとしてイミダゾールペリレン化合物を用いた
場合に好ましいバインダーとしては、ポリビニルブチラ
ール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ましいバイン
ダーとしては、ポリシリコーン樹脂及びポリビニルブチ
ラール樹脂、あるいは両方を混合したものなどが挙げら
れる。
【0028】電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)を
単独で、あるいはバインダー樹脂とともに構成される。
CTMとしては、例えばカルバゾール誘導体、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導
体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン
誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘
導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、
ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘
導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、
ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン
等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。ま
たこれらは単独でも、二種以上の混合で用いてもよい。
【0029】また、電荷輸送層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、
スチレン-アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル樹脂、スチレン-メタクリル酸エステル
共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわ
けではない。
【0030】また繰り返し使用した際の疲労劣化を少な
くするために、あるいは耐久性を向上させるために、感
光体の各層いずれにでも従来公知の酸化防止剤、紫外線
吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境
依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用い
ることができる。
【0031】また耐久性向上のために、必要に応じて感
光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよい。
【0032】感光体用の基体は、架橋剤等を重合性液状
材料と混合して用いることにより、より好ましい物性を
実現することができる。例えば、架橋剤の添加により耐
熱性、耐溶剤性、強度の向上が期待出来る。これらは使
用中に外力や、熱がかかったり、基体上に溶液を塗布す
る感光体作製方法に対して有効である。
【0033】次に本発明の画像形成装置の実施態様を、
図4のカラー画像形成装置を用いて説明する。図4は、
先に説明した本発明の円筒状基体で作製した電子写真感
光体を適用した画像形成装置の一例を示すカラー画像形
成装置の断面構成図である。
【0034】10はドラム状の静電荷像形成体である感
光体で、透明性の高いメチルメタアクリル酸エステル重
合体樹脂によって形成される円筒状の基体の外周に透明
導電層,電荷発生層と電荷移動層とからなる機能分離型
有機感光層を形成したものである。110Y,110
M,110Cおよび110Kはイエロー(Y),マゼン
タ(M),シアン(C)および黒(K)の各色の画像形
成プロセスに用いられるスコロトロン帯電装置で、感光
体10の前述した有機感光層に対し所定の電位の電荷を
保持させるためコロナ放電によって帯電作用を行い、感
光体10に対し一様な電位を与える。
【0035】12Y,12M,12Cおよび12Kは、
感光体10の軸方向に配列した発光素子をアレイ状に一
列に並べたFL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミ
ネッセンス),PL(プラズマ放電),LED(発光ダ
イオード)や、ランプと光シャッタ機能をもつ素子を一
列に並べたLISA(光磁気効果光シャッタアレイ),
PLZT(透過性圧電素子シャッタアレイ),LCS
(液晶シャッタ)等の露光素子と、等倍結像素子として
のセルフォックレンズとによりユニットとして構成され
た像露光装置である露光光学系で、別体の画像読み取り
装置によって読み取られた各色の画像信号がメモリより
順次取り出されて前記の露光光学系12Y,12M,1
2Cおよび12Kにそれぞれ電気信号として入力され
る。前記の露光光学系12Y,12M,12Cおよび1
2Kは何れも円柱状の保持部材20に取り付けられて前
記感光体10の基体内部に収容される。
【0036】13Y,13M,13Cおよび13Kはイ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および黒
色(K)の各現像剤を収容する非接触現像法を用いた現
像装置である現像器で、それぞれ感光体10の周面に対
し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリーブ1
30Y,130M,130Cおよび130Kを備えてい
る。
【0037】前記の現像器13Y,13M,13Cおよ
び13Kは、前述したコロナ帯電装置110Y,110
M,110Cおよび110Kによる帯電,露光光学系1
2Y,12M,12Cおよび12Kによる像露光によっ
て形成される感光体10上の静電潜像を現像バイアス電
圧の印加により非接触の状態で反転現像する。
【0038】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像あるい
は、コンピュータで編集された画像を、Y,M,Cおよ
びKの各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納
される。
【0039】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体10を時計方向へと回転し、同時
にコロナ帯電装置110Yの帯電作用により感光体10
に電位の付与が開始される。
【0040】感光体10は電位を付与されたあと、前記
の露光光学系12Yにおいて第1の色信号すなわちイエ
ロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による露光が
開始されドラムの回転走査によってその表面の感光層に
原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を
形成する。
【0041】前記の潜像は現像器13Yにより現像スリ
ーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体ド
ラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形成
される。
【0042】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上にさらにコロナ帯電装置110M
の帯電作用により電位を付与され、露光光学系12Mの
第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像信号に対応
する電気信号による露光が行われ、現像器13Mによる
非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナ
ー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせ
て形成していく。
【0043】同様のプロセスによりコロナ帯電装置11
0C、露光光学系12Cおよび現像器13Cによってさ
らに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像
が、またコロナ帯電装置110K、露光光学系12Kお
よび現像器13Kによって第4の色信号に対応する黒色
(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体
ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー
像が形成される。
【0044】これ等露光光学系12Y,12M,12C
および12Kによる感光体ドラム10の有機感光層に対
する露光は基体の内部より前述した透明の基体を通して
行われる。従って第2、第3および第4の色信号に対応
する画像の露光は何れも先に形成されたトナー像の影響
を全く受けることなく行われ、第1の色信号に対応する
画像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。な
お露光光学系12Y,12M,12Cおよび12Kの発
熱による感光体ドラム内の温度の安定化及び温度上昇の
防止は、前記保持部材20に熱伝導性の良好な材料を用
い、低温の場合はヒータを用い、高温の場合はヒートパ
イプを介して外部に放熱する等の措置を講ずることによ
り支障のない程度迄抑制することができる。また現像器
13Y,13M,13Cおよび13Kによる現像作用に
際しては、それぞれ現像スリーブ130Y,130M,
130Cおよび130Kに対し直流、あるいは、さらに
交流を加えた現像バイアスが印加され、現像器の収容す
る一成分或いは二成分現像剤によるジャンピング現像が
行われて、透明電導層を接地する感光体10に対してト
ナーと同極性の直流バイアスを印加して、露光部にトナ
ーを付着させる非接触の反転現像が行われるようになっ
ている。
【0045】かくして、感光体ドラムの周面上に形成さ
れたカラーのトナー像は、転写器14aにおいて、給紙
カセット15より送り出しローラ15aにより送り出さ
れ、搬送ローラ対15b、15cによりタイミングロー
ラ16へ搬送され、タイミングローラ16の駆動によっ
て、感光体10上のトナー像と同期して給紙される転写
材である転写紙Pに転写される。
【0046】トナー像の転写を受けた転写紙Pは、除電
器14bにおいては帯電の除去を受けてドラム周面より
分離した後、搬送駆動ローラ14c、従動ローラ14d
間に張り渡された搬送ベルト14eにより定着装置17
へ搬送される、定着装置17において定着ローラ17
a、圧着ローラ17b間で加熱・圧着されトナーを転写
紙P上に溶着・定着したのち、定着出口ローラ対17d
により定着装置17より排出され、排紙搬送ローラ対1
8aにより搬送されて排紙ローラ18を介して装置上部
の排紙トレイ200上に排出されたが、上述した本発明
の円筒状基体上に感光層を設けた感光体ドラム10を用
いたものは鮮明で極めて良好な画像が得られた。
【0047】一方、転写紙を分離した感光体10はクリ
ーニング装置19においてクリーニングブレード19a
によって感光体10面を摺擦され残留トナーを除去、清
掃されて原稿画像のトナー像の形成を続行するかもしく
は一旦停止して新たな原稿画像のトナー像の形成にかか
る。クリーニングブレード19aによって掻き落とされ
た廃トナーは、トナー搬送スクリュウ19bによって、
図示せぬ廃トナー容器へと排出される。
【0048】前記の感光体10は、露光光学系をその内
部に収める関係から、ドラムの径が比較的小さくとも、
その外周面に、前述した複数のコロナ帯電装置110
Y,110M,110Cおよび110K、現像器13
Y,13M,13Cおよび13K等を配設することが可
能であって、外径が30mmないし150mmの小径の
ドラムの使用によって装置の容積をコンパクトにするこ
とが出来る。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0050】1 円筒状透明基体の作製 メタクリル酸メチルモノマーを、触媒としてアゾビスイ
ソブチロニトリルを添加し、40℃にて1時間加熱を行
い予備重合を行って、粘度100cpのシロップ状重合
性液状材料を得た。このシロップ状重合性液状材料を内
径80mm、長さ400mmの円筒状の型に注入し、円
筒状の型全体を回転させて遠心力により型の内壁にそっ
て密着させながら、水蒸気により型全体を70℃にて9
時間加熱処理を行って重合させた。得られた基体を0.
2℃/分の速度で室温まで冷却するアニーリング処理を
行って後、型から取り出した。得られた基体に端部の切
断加工を行って、外径80mm長さ360mmの円筒状
透明基体を得た。
【0051】2 導電層の塗設 住友金属鉱山(株)製の導電性塗料X−101H 10
0重量部に対してトルエンを100重量部の比率で加え
て希釈した液に、導電性の接地部材を取り付けた円筒状
透明基体を浸漬した後、80℃、30分熱処理を行っ
て、その内外周面に導電層を設けた。
【0052】3 感光層の形成 (中間層) A1 チタンキレート化合物TC−750(松本製薬(株)) 20重量部 B1 シランカップリング剤KBM−503(信越化学(株))13重量部 2−プロパノール 100重量部 を混合し、中間層塗布液とした。これを上記導電層を設
けた円筒状透明基体の溝を設けた側の端部13mmを除
いた部分に浸漬塗布し、100℃90分間乾燥し、厚さ
1.0μmの中間層を得た。
【0053】 (電荷発生層) G1 Y型チタニルフタロシアニン 4重量部 シリコーン樹脂 KR−5240(信越化学(株)) 45重量部 2−ブタノン 100重量部 を混合し、サンドミルにて10時間分散して電荷発生層
塗布液を得た。この液を、前記中間層の上に浸漬塗布し
て、厚さ0.25μmの電荷発生層を得た。
【0054】 (電荷輸送層) T1 電荷輸送物質 8重量部 ビスフェノールZ型ポリカーボネートZ−300(三菱瓦斯化学(株)) 12重量部 2−ジクロロエタン 100重量部 を混合溶解し、電荷輸送層塗布液を得た。この液を、前
記電荷発生層の上に浸漬塗布して、95℃、1時間の熱
処理を行い、厚さ25μmの電荷輸送層を形成した。
【0055】
【化1】
【0056】4 評価 導電層の抵抗値を内周面のみ表1のごとく変えて、図4
にて示した画像形成装置に組み込み、イエロー、マゼン
タ、シアン、ブラックよりなるカラー画像データを用い
て、各感光体試料につき連続A4紙5000枚のプリン
トを行った。
【0057】このときのプリント画像上に現れたゴミ等
の付着による画像欠陥の程度を肉眼にて判定した。結果
を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1から明らかなごとく、本発明内の実施
例1,2は全く問題が出なかったが、本発明外の比較例
1,2は異物の付着によると思われる画像欠陥が発生し
た。
【0060】
【発明の効果】本発明により、露光装置を内部に収納し
た電子写真感光体用透明基体を用いて、長時間連続的に
画像形成を行っても、ゴミ等異物の付着による画像欠陥
が出ない画像形成装置及び方法を提供する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置用円筒状基体の製造方法
工程図。
【図2】製造装置の一例を示す断面図。
【図3】本発明の電子写真感光体の接地の機構を説明す
る断面図。
【図4】本発明の画像形成装置の断面構成図。
【符号の説明】
10 感光体(感光体ドラム) 12Y,12M,12C,12K イエロー,マゼン
タ,シアン,黒の露光光学系(露光装置) 13Y,13M,13C,13K イエロー,マゼン
タ,シアン,黒の現像装置 110Y,110M,110C,110K イエロー,
マゼンタ,シアン,黒のコロナ帯電装置 15 給紙カセット 16 タイミングローラ 17 定着装置 19 クリーニング装置 P 転写紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な絶縁性円筒状基体上に導電層、中
    間層及び感光層を設けて成る電子写真感光体において、
    画像形成領域の基体内周面に表面抵抗が108Ω・cm
    以下の導電層を設け、かつ接地されていることを特徴と
    する電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 円筒状の電子写真用感光体面に一様帯電
    し、像露光、現像、転写、分離、定着及びクリーニング
    の工程を繰り返して多数枚の画像を形成する方法におい
    て、請求項1に記載の電子写真用感光体を使用し、感光
    体内面側から像露光して画像形成することを特徴とする
    画像形成方法。
  3. 【請求項3】 円筒状の電子写真用感光体、一様帯電、
    像露光、現像、転写、分離、定着及びクリーニングの機
    構を有する多数枚の画像を形成する画像形成装置におい
    て、請求項1に記載の電子写真用感光体を使用し、感光
    体内面側から像露光して画像形成することを特徴とする
    画像形成装置。
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JP2008033321A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Xerox Corp ナノチューブのバッキング層をもつ画像形成ベルト及びそのベルトを含む画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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