JPH10142826A - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体及び画像形成装置

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JPH10142826A
JPH10142826A JP30456896A JP30456896A JPH10142826A JP H10142826 A JPH10142826 A JP H10142826A JP 30456896 A JP30456896 A JP 30456896A JP 30456896 A JP30456896 A JP 30456896A JP H10142826 A JPH10142826 A JP H10142826A
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resin
image
conductive layer
light
haze
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JP30456896A
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English (en)
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Masaru Sano
勝 佐野
Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置がコンパクトで高速でありながらフルカ
ラー画像形成にも対応できる高画質を安定に形成できる
電子写真感光体を提供し、更には、感光体基体側(感光
体内部側)からの露光により高速、安定にフルカラー画
像を形成する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 金属酸化物粒子を樹脂中に分散させた導
電層を有する電子写真感光体において、該金属酸化物粒
子の一次粒径が1〜100nmであり、導電層の曇り価
が40%以下であることを特徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体と
それを用いた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高画質を要求される画像形成装置
には、殆ど電子写真方式の画像形成方法が用いられてい
る。
【0003】最近は、これらの分野でもカラー化の要求
が強まっており、カラー画像を出力するための電子写真
方式が数多く提案されているが、装置のコンパクト化、
高速化、低コスト化等の問題を完全にはクリアー出来ず
市場への本格的な投入には至っていない。
【0004】カラー画像を形成するための方式の中に、
感光体内部からの露光により、感光体一回転でフルカラ
ー画像を得ることができるいわゆるシングルパスカラー
(SPC)プロセスがある。この方式は、従来の方式に
比べてプリント速度が速く、コンパクトであることが注
目されているが、感光体の基体を透明にすることが必須
である上に、実用可能な透明感光体基体は導電性がない
ものであるため(例えば特願平7−13983号)、透
明かつ導電性を有する導電層を基体外面に設け、その上
に感光層を形成する必要がある。
【0005】導電層を形成する方法としては、蒸着によ
る方法又は塗布による方法があり、素材としては金属又
は金属酸化物、導電性樹脂、或いは金属又は金属酸化物
を樹脂中に分散させたインキ等がある。しかし、透明導
電層の形成の為に、いかなる素材を如何なる方法で用い
て形成すべきかの検討は、まだ殆ど行われていないのが
現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、装置
がコンパクトで高速でありながらフルカラー画像形成に
も対応できる高画質を安定に形成できる電子写真感光体
を提供することにある。
【0007】更には、上記電子写真感光体を用い感光体
基体側(感光体内部側)からの露光により高速、安定に
フルカラー画像を形成するコンパクトな画像形成装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることによって達成される。
【0009】(1) 透明な基体上に金属酸化物粒子を
樹脂中に分散させた導電層を有する電子写真感光体にお
いて、該金属酸化物粒子の一次粒径が1〜100nmで
あり、導電層の曇り価が40%以下であることを特徴と
する電子写真感光体。
【0010】(2) 透明な基体上に一次粒径が1〜1
00nmである金属酸化物粒子を樹脂中に分散させた導
電層を有し、該導電層の曇り価が40%以下である電子
写真感光体を用い、感光体の支持体側から像露光するこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0011】本発明における曇り価とはHazeともい
い、下記のごとき定義に基づいて決められる値である。
【0012】 曇り価(Haze)=(Td/Tt)×100 Td:散乱光線の透過量であり、全透過光のうち直進透
過光を除いた透過光量 Tt:全透過光量で、対象物への照射光量から反射、吸
収光量を除いた光量 本発明における透明な基体とは、その感光体を像露光す
る光源光を80%以上透過するものを指し、例えば現在
の画像形成装置において光波長780nmの半導体レー
ザー光が多く用いられるが、その場合、光波長780n
mの光を80%以上透過するものが本発明における透明
な基体である。
【0013】先に述べたごとく特願平7−13983号
において、透明で精度の良い基体を軽量で耐衝撃性にも
優れ、コストも低い合成樹脂を用いて作製する方法(遠
心重合法)が提案されている。
【0014】現在広く用いられている成型法である押出
法と比べて、円筒状基体の表面にダイス傷を残さず、特
に内表面は遠心力によって得られた自然な面に成形さ
れ、ガラス面のごとき極めてスムーズな内表面を形成す
る。しかも、押出法によって得られた円筒状基体より強
度が高く、方向性のない安定した機械強度と耐熱性に優
れている。更に内部応力も少ないところから光を透過し
た場合の不均一な光屈折が無いので、静電荷像形成体
(感光体)用円筒状基体として用い、その内部に画像露
光光源を設置する方式の画像形成装置に適用しても、画
像露光が歪む事がなく、画像性能の劣化を起こさない。
【0015】使用する樹脂としては、ポリメタクリル酸
メチルを始め、他にポリメタクリル酸エチル、ポリメタ
クリル酸ブチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル
酸ブチル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリエステル或
いはポリ塩化ビニル等、又はこれらの共重合体など加熱
重合が可能である樹脂であれば何れでも使用出来る。
【0016】これらの樹脂により形成された円筒状基体
は絶縁性であるためこのタイプの透明円筒状基体を感光
体に用いるには、円筒状基体表面に導電層を設け、更に
光導電体感光層を設けなければならない。導電層と光導
電体感光層を設けるには、従来用いられてきた方法を広
く利用することが出来る。
【0017】絶縁性基体上に導電層を形成させる方法と
しては、Al、AuやITO(インジウム−ティン−オ
キサイド)、SnO2等金属或いは金属酸化物の蒸着、
スパッタリング、プラズマCVDによる方法、或いはポ
リピロール、ポリアニリン等の導電性樹脂の塗膜による
方法及びITOやSnO2、アルミナ等金属酸化物微粒
子をPET、PMMA、ポリウレタン、ポリエチレン等
の樹脂中に分散させた液による塗膜形成がその代表的な
ものである。
【0018】導電層はその表面抵抗率が1.0×108
Ω/□以下、好ましくは1.0×106Ω/□以下にな
るように成膜するのがよい。
【0019】しかし、発明者等が検討した結果、金属酸
化物を蒸着又はスパッタリングする方法では、導電性に
ついては十分ではあるが、本発明に係る画像形成プロセ
スに要求される透光性が確保できず、更には製造工程上
複雑であり、コスト的にも不利となる。また、導電性樹
脂を用いた場合には導電性が不十分である上、着色も大
きく透光性を確保することができなかった。
【0020】実用性があるのは金属又は金属酸化物粒子
と樹脂とを混合したものを用い、基体上に塗膜形成する
方法であるが、この場合でも、特定の要件を満たさない
と充分な性能が得られないことがわかった。
【0021】即ち、粒子としては金属酸化物粒子を用
い、金属酸化物粒子の粒径については、塗布膜が十分な
光り透過性を有し良好な光学特性を得るには、金属酸化
物の数平均一次粒径が1〜100nm、更に好ましくは
1〜50nmがよい。
【0022】上記金属酸化物粒子と樹脂の混合物を、本
発明で規定する如く、曇り価40%以下になるような条
件で塗膜形成したときのみ、充分な特性が得られること
がわかった。曇り価が40%を越えると、露光光の平行
光以外の成分が増し、レーザー光による露光等では特に
ドットの崩れが目立ち、それが画像の線の太り、ボケの
要因となる。
【0023】従来は中間層を設ける場合は、ナイロン等
ポリアミド系の化合物を用いた樹脂系中間層が広く用い
られてきた。
【0024】更に本発明に好ましく用いられる中間層
(下引層)は、いわゆる硬化型中間層であり、有機金属
化合物又はシランカップリング剤、もしくはそれらから
形成されたものを主成分とし、溶媒で希釈し塗布液とす
る。この液を塗布、乾燥硬化して形成される。
【0025】硬化型中間層は、前述のごとく、有機金属
化合物又はシランカップリング剤、もしくはそれらから
形成されたものを主成分として含有し、100%それら
の反応生成物であることが好ましいが、前記反応生成物
の原料その他の成分を含む場合も本発明において好まし
く採用されるものである。
【0026】有機金属化合物としては、金属アルコキシ
ド及び金属キレート化合物が挙げられる。金属の種類と
しては、チタニウム、ジルコニウム又はアルミニウムな
どが一般的なものとして挙げられる。
【0027】前記金属アルコキシドとしては、テトラプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラプロポ
キシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウムなどが
挙げられる。
【0028】前記金属キレート化合物としては、数多く
の種類があり、キレート基の種類としては、 (1)アセチルアセトン、2,4−ヘプタンジオンなど
のβ−ジケトン (2)アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸プロピル、アセト酢酸ブチルなどのケトエステル (3)乳酸、サリチル酸、リンゴ酸などのヒドロキシカ
ルボン酸 (4)乳酸メチル、乳酸エチル、サリチル酸エチル、リ
ンゴ酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル (5)オクタンジオール、ヘキサンジオールなどのグリ
コール (6)4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンな
どのケトアルコール (7)トリエタノールアミンなどのアミノアルコール などが挙げられる。それら化合物としては、 ジイソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセテー
ト) ジイソプロポキシアルミニウムビス(アセチルアセテー
ト) ブトキシジルコニウムトリ(アセチルアセテート) ジイソプロポキシチタニウムビス(エチルアセトアセテ
ート) ジイソプロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセ
テート) ジイソプロポキシチタニウムビス(ラクテート) ジブトキシチタニウムビス(オクチレングリコレート) ジイソプロポキシチタニウムビス(トリエタノールアミ
ナート) などが例として挙げられる。
【0029】中でも、β−ジケトン、ケトエステルのキ
レート基を持つ化合物は、電位特性、画像特性とも良好
な特性を示し、特にキレート基とアルコキシ基を両方持
つ化合物が好ましい。
【0030】有機金属化合物は、以下の構造の化合物が
好ましい。
【0031】(RO)mMXn Rはアルキル基を表し、Mはチタニウム、ジルコニウム
又はアルミニウムを表し、Xはキレート形成基でアセト
酢酸エステル又はβ−ジケトン残基を表し、m、nは1
以上の整数を表す。但し、Mがチタニウム又はジルコニ
ウムの場合m+nは4であり、Mがアルミニウムの場合
m+nは3である。
【0032】上記のジルコニウム、チタニウム、アルミ
ニウムの中でも、ジルコニウムは塗布液を調液後時間が
経つと析出物を生じやすいなど、実用上不都合な点もあ
る。
【0033】それに対し、チタニウム、アルミニウムは
塗布液の安定性にも優れており、この点で特に好ましい
ものと言える。
【0034】シランカップリング剤は、以下の構造の化
合物が好ましい。
【0035】(Z)a (A)b Si (Y)c Z:加水分解性基(例えばアルコキシ基、ハロゲン原子
又はアミノ基) A:アルキル基又はアリール基 Y:有機官能基 a,b,c:a,cは1以上、bは0以上の整数を表
し、a+b+c=4である。その特性を大きく左右する
有機官能基Yの末端基の種類としては、 γ−メタクリロキシ基 γ−アミノ基 N−フェニル−γ−アミノ基 N−β(アミノエチル)γ−アミノ基 γ−グリシドキシ基 β−(3,4エポキシシクロヘキシル)基 γ−クロロ基 γ−メルカプト基 等が挙げられ、化合物としては、 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン β−(3,4エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシ
ラン γ−クロロプロピルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン 等が挙げられる。中でも、γ−メタクリロキシ基、γ−
アミノ基、N−フェニル−γ−アミノ基を末端に有する
有機官能基を持つ化合物は、電位特性、画像特性とも良
好な特性を示す。
【0036】シランカップリング剤として好ましいの
は、有機官能基Yが、−BOOC(R′)C=CH2
BNHR″又は−BNH2であり、R′はアルキル基、
R″はアルキル基又はアリール基を表し、Bはアルキレ
ン基又は−O−、−NH−、−CO−を含むアルキレン
基を表す。
【0037】以上に示した有機金属化合物、シランカッ
プリング剤は一例であり、これらに限定されるものでは
ない。又、好ましいとして示した化合物も、本発明の目
的を特に高いレベルで達することができるものというこ
とで挙げたものであり、これ以外の化合物でも本発明の
目的を達するものは存在する。
【0038】中間層は、有機金属化合物及びシランカッ
プリング剤の双方より形成されるものを含有して形成さ
れることが好ましく、その際は、特に優れた電位特性、
画像特性を示す。
【0039】本発明に用いることの出来る中間層は、中
間層の構成材料、つまり有機金属化合物とシランカップ
リング剤を溶剤に溶かした溶液(前記で塗布液と呼んで
いたもの)を導電層上に塗布し、乾燥硬化して形成され
る。該溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等のアルコール類、トルエン
等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、セルソルブアセテ
ート等のエステル類等が挙げられるが、これらに限られ
るわけではない。またこれらは単独、或いは混合して用
いられる。また必要に応じて水を混合してもよい。
【0040】塗布液の塗布方法としては、浸漬コーティ
ング法、スプレーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
【0041】塗布膜の乾燥条件は、乾燥温度としては1
0〜250℃、好ましくは90〜200℃が、乾燥時間
としては5分〜5時間、好ましくは20分〜2時間の時
間で、送風乾燥、或いは静止乾燥により行うことができ
る。
【0042】中間層の上には感光層が設けられるが、感
光層は、単層構造でも積層構造でもよい。
【0043】感光層の形成には、無機光導電体層を蒸着
等により形成しても良いが、有機光導電体層、特に電荷
輸送物質と電荷発生物質を双方含有する機能分離型、特
に各々を別々に重層したタイプの有機感光体を塗布して
形成することが望ましい。
【0044】電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)を
必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成され
る。CGMとしては、金属又は無金属フタロシアニン化
合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物等のアゾ化合
物、スクエアリウム化合物、アズレニウム化合物、ペリ
レン系化合物、インジコ化合物、キナクリドン化合物、
多環キノン系化合物、シアニン色素、キサンテン染料、
ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフルオレノ
ンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられるがこれらに
限定されるわけではない。またこれらは必要に応じて二
種以上混合して用いてもよい。ただし本発明の目的を最
も高いレベルで達成するためには、ペリレン化合物の一
種、イミダゾールペリレン化合物や金属フタロシアニン
化合物の一種、チタニルフタロシアニン(TiOPc)
が好ましい。
【0045】また、電荷発生層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメ
タクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
シリコーン樹脂、ポリメラミン樹脂、並びにこれら樹脂
の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例
えば塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル
/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分
子有機半導体、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、
等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上
記のうちCGMとしてイミダゾールペリレン化合物を用
いた場合に好ましいバインダーとしては、ポリビニルブ
チラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ましいバ
インダーとしては、ポリシリコーン樹脂及びポリビニル
ブチラール樹脂、或いは両方を混合したものなどが挙げ
られる。
【0046】電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)を
単独で、或いはバインダー樹脂とともに構成される。C
TMとしては、例えばカルバゾール誘導体、オキサゾー
ル誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導
体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン
誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘
導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、
ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘
導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、
ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン
等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。ま
たこれらは単独でも、二種以上の混合で用いてもよい。
【0047】また、電荷輸送層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、
スチレン/アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル樹脂、スチレン/メタクリル酸エステル
共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわ
けではない。
【0048】また繰り返し使用した際の疲労劣化を少な
くするために、或いは耐久性を向上させるために、感光
体の各層何れにでも従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収
剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境依存
性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用いるこ
とができる。
【0049】また耐久性向上のために、必要に応じて感
光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよい。
【0050】次に本発明の画像形成装置の実施態様を、
図1のカラー画像形成装置を用いて説明する。図1は本
発明に係る透明な基体を用いた感光体を適用した画像形
成装置の一例を示すカラー画像形成装置の断面構成図で
ある。
【0051】本発明の画像形成装置は機構上、少なくも
二色目以降の画像形成に当たっては、非接触現像(感光
体面に形成された潜像と現像スリーブ上の現像剤層が現
像領域で接触しない条件で行われる現像方式)で行う必
要がある。
【0052】10はドラム状の感光体で、透明性の高い
重合体樹脂によって形成される円筒状の基体の外周に、
本発明の如く金属酸化物微粒子を樹脂中に分散させた液
より形成された透明導電層、電荷発生層と電荷移動層と
からなる機能分離型有機感光層を形成したものである。
110Y,110M,110C及び110Kはイエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及び黒(K)の
各色の画像形成プロセスに用いられるスコロトロンコロ
ナ帯電装置で、感光体10の前述した有機感光層に対し
所定の電位の電荷を保持させるためコロナ放電によって
帯電作用を行い、感光体10に対し一様な電位を与え
る。
【0053】12Y,12M,12C及び12Kは、感
光体10の軸方向に配列した発光素子をアレイ状に一列
に並べたFL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミネ
ッセンス),PL(プラズマ放電),LED(発光ダイ
オード)や、ランプと光シャッタ機能をもつ素子を一列
に並べたLISA(光磁気効果光シャッタアレイ),P
LZT(透過性圧電素子シャッタアレイ),LCS(液
晶シャッタ)等の露光素子と、等倍結像素子としてのセ
ルフォックレンズとによりユニットとして構成された像
露光装置である露光光学系で、別体の画像読み取り装置
によって読み取られた各色の画像信号がメモリより順次
取り出されて前記の露光光学系12Y,12M,12C
及び12Kにそれぞれ電気信号として入力される。前記
の露光光学系12Y,12M,12C及び12Kは何れ
も円柱状の保持部材20に取り付けられて前記感光体1
0の基体内部に収容される。
【0054】13Y,13M,13C及び13Kはイエ
ロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及び黒色
(K)の各現像剤を収容する非接触現像法を用いた現像
装置である現像器で、それぞれ感光体10の周面に対し
所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリーブ13
0Y,130M,130C及び130Kを備えている。
【0055】前記の現像器13Y,13M,13C及び
13Kは、前述したコロナ帯電装置110Y,110
M,110C及び110Kによる帯電,露光光学系12
Y,12M,12C及び12Kによる像露光によって形
成される感光体10上の静電潜像を現像バイアス電圧の
印加により非接触の状態で反転現像する。
【0056】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像或い
は、コンピュータで編集された画像を、Y,M,C及び
Kの各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納さ
れる。
【0057】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体10を時計方向へと回転し、同時
にコロナ帯電装置110Yの帯電作用により感光体10
に電位の付与が開始される。
【0058】感光体10は電位を付与されたあと、前記
の露光光学系12Yにおいて第1の色信号即ちイエロー
(Y)の画像信号に対応する電気信号による露光が開始
されドラムの回転走査によってその表面の感光層に原稿
画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を形成
する。
【0059】前記の潜像は現像器13Yにより現像スリ
ーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体ド
ラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形成
される。
【0060】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に更にコロナ帯電装置110Mの
帯電作用により電位を付与され、露光光学系12Mの第
2の色信号即ちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電
気信号による露光が行われ、現像器13Mによる非接触
の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナー像の
上にマゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成
していく。
【0061】同様のプロセスによりコロナ帯電装置11
0C、露光光学系12C及び現像器13Cによって更に
第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像が、ま
たコロナ帯電装置110K、露光光学系12K及び現像
器13Kによって第4の色信号に対応する黒色(K)の
トナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム1
0の一回転以内にその周面上にカラーのトナー像が形成
される。
【0062】これ等露光光学系12Y,12M,12C
及び12Kによる感光体ドラム10の有機感光層に対す
る露光は基体の内部より前述した透明の基体を通して行
われる。従って第2、第3及び第4の色信号に対応する
画像の露光は何れも先に形成されたトナー像の影響を全
く受けることなく行われ、第1の色信号に対応する画像
と同等の静電潜像を形成することが可能となる。なお露
光光学系12Y,12M,12C及び12Kの発熱に対
する感光体ドラム内の温度の安定化及び温度上昇の防止
は、前記保持部材20に熱伝導性の良好な材料を用い、
低温の場合はヒータを用い、高温の場合はヒートパイプ
を介して外部に放熱する等の措置を講ずることにより支
障のない程度迄抑制することができる。また現像器13
Y,13M,13C及び13Kによる現像作用に際して
は、それぞれ現像スリーブ130Y,130M,130
C及び130Kに対し直流、或いは、更に交流を加えた
現像バイアスが印加され、現像器の収容する一成分或い
は二成分現像剤によるジャンピング現像が行われて、透
明導電層を接地する感光体10に対してトナーと同極性
の直流バイアスを印加して、露光部にトナーを付着させ
る非接触の反転現像が行われるようになっている。
【0063】かくして、感光体ドラムの周面上に形成さ
れたカラーのトナー像は、転写器14aにおいて、給紙
カセット15より送り出しローラ15aにより送り出さ
れ、搬送ローラ対15b、15cによりタイミングロー
ラ16へ搬送され、タイミングローラ16の駆動によっ
て、感光体10上のトナー像と同期して給紙される転写
材である転写紙Pに転写される。
【0064】トナー像の転写を受けた転写紙Pは、除電
器14bにおいては帯電の除去を受けてドラム周面より
分離した後、搬送駆動ローラ14c、従動ローラ14d
間に張り渡された搬送ベルト14eにより定着装置17
へ搬送される。定着装置17において定着ローラ17
a、圧着ローラ17b間で加熱・圧着されトナーを転写
紙P上に溶着・定着したのち、定着出口ローラ対17d
により定着装置17より排出され、排紙搬送ローラ対1
8aにより搬送されて排紙ローラ18を介して装置上部
の排紙トレイ200上に排出されるが、上述した本発明
の円筒状基体上に感光層を設けた感光体ドラム10を用
いたものは鮮明で極めて良好な画像が得られた。
【0065】一方、転写紙を分離した感光体10はクリ
ーニング装置19においてクリーニングブレード19a
によって感光体10面を摺擦され残留トナーを除去、清
掃されて原稿画像のトナー像の形成を続行するかもしく
は一旦停止して新たな原稿画像のトナー像の形成にかか
る。クリーニングブレード19aによって掻き落とされ
た廃トナーは、トナー搬送スクリュウ19bによって、
図示せぬ廃トナー容器へと排出される。
【0066】前記の感光体10は、露光光学系をその内
部に収める関係から、ドラムの径が比較的小さくとも、
その外周面に、前述した複数のコロナ帯電装置110
Y,110M,110C及び110K、現像器13Y,
13M,13C及び13K等を配設することが可能であ
って、外径が30mmないし150mmの小径のドラム
の使用によって装置の容積をコンパクトにすることが出
来る。
【0067】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0068】実施例1 曇り価(Haze)の測定 PETベース(ポリエチレンテレフタレート樹脂ベー
ス、厚さ100μm)上に、下記のごとき比率で構成さ
れたITO(インジュウム ティン オキサイド)イン
キを乾燥後の膜厚が1.5μmになるように塗布し、8
0℃30min乾燥した。
【0069】 PMMA(ポリメタメチルアクリレート) 5重量部 ITO粉末(数平均一次粒子径50nm以下) 38重量部 イソホロン 100重量部 得られた透明導電層の曇り価値を直読ヘイズメータ(東
洋精機製作所製)にて測定した。
【0070】印字特性 透明導電層 Hazeの測定に用いたのと同じITOインキを透明円
筒状アクリル樹脂基体(80×400mm、厚さ3m
m、昭立プラスチック(株)製)に浸漬塗布し、80℃
30min乾燥して、厚さ1.5μmの透明導電層を得
た。
【0071】この層の上に下記の層を順次浸漬塗布によ
り形成した。
【0072】下引層 チタンキレート化合物TC−750(松本製薬(株)製) 20重量部 シランカップリング剤KRM−503(信越化学(株)製) 13重量部 2−プロパノール 100重量部 を、前記透明導電層上に浸漬塗布して100℃90mi
nの乾燥を行い、厚さ1.0μmの下引層を設けた。
【0073】電荷発生層 Y型チタニルシアニン(G1) シリコーン樹脂溶液KR−5240(信越化学(株)製) 45重量部 2−ブタノン 100重量部 を混合し、サンドミルにて10時間分散し電荷発生層塗
布液を得た。この塗布液を前記下引層の上に浸漬塗布し
て、厚さ0.25μmの電荷発生層を得た。
【0074】電荷輸送層 電荷輸送物質(T1) 8重量部 ビスフェノールZ型ポリカーボネートZ−300(三菱瓦斯化学(株)製) 12重量部 1,2−ジクロルエタン 100重量部
【0075】
【化1】
【0076】を混合溶解し、電荷輸送層塗布液を得た。
この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布して90℃
60minの熱処理を行って、厚さ25μmの電荷輸送
層を形成した。
【0077】得られた感光体を図1にて説明した構造の
内部露光式カラー画像形成装置に装着して、画像形成評
価を行い、結果を表1に示した。
【0078】実施例2〜12 実施例1のPMMAの代わりに表1に示す樹脂を用い
(PMMAと同重量部)、他は実施例1と同様に感光体
を作製して評価を行った。
【0079】印字特性の評価基準は、 ○:文字画像全面にわたってシャープ △:5.6本/mm線画像が解読困難 ×:5本/mm線画像が解読困難 尚、実施例1〜12の各試料の表面抵抗率(Ω/□)を
も併せて表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】表1から明らかなごとく、本発明内の曇り
価が40%以下の透明導電層を有する感光体を用いると
印字特性が優れていることがわかる。
【0082】
【発明の効果】本発明により、装置がコンパクトで高速
でありながらフルカラー画像形成にも対応できる高画質
を安定に形成できる電子写真感光体を提供することが出
来る。
【0083】更には、上記電子写真感光体を用い感光体
基体側(感光体内部側)からの露光により高速、安定に
フルカラー画像を形成するコンパクトな画像形成装置を
提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の断面構成図。
【符号の説明】
10 感光体(感光体ドラム) 12Y,12M,12C,12K イエロー,マゼン
タ,シアン,黒の露光光学系(露光装置) 13Y,13M,13C,13K イエロー,マゼン
タ,シアン,黒の現像装置(現像器) 110Y,110M,110C,110K イエロー,
マゼンタ,シアン,黒のコロナ帯電装置 15 給紙カセット 16 タイミングローラ 17 定着装置 19 クリーニング装置 P 転写紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基体上に金属酸化物粒子を樹脂中
    に分散させた導電層を有する電子写真感光体において、
    該金属酸化物粒子の一次粒径が1〜100nmであり、
    導電層の曇り価が40%以下であることを特徴とする電
    子写真感光体。
  2. 【請求項2】 透明な基体上に一次粒径が1〜100n
    mである金属酸化物粒子を樹脂中に分散させた導電層を
    有し、該導電層の曇り価が40%以下である電子写真感
    光体を用い、感光体の支持体側から像露光することを特
    徴とする画像形成装置。
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