JPH09190005A - 電子写真感光体と画像形成方法及び装置 - Google Patents

電子写真感光体と画像形成方法及び装置

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JPH09190005A
JPH09190005A JP29857696A JP29857696A JPH09190005A JP H09190005 A JPH09190005 A JP H09190005A JP 29857696 A JP29857696 A JP 29857696A JP 29857696 A JP29857696 A JP 29857696A JP H09190005 A JPH09190005 A JP H09190005A
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JP
Japan
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image
layer
intermediate layer
resin
conductive layer
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Application number
JP29857696A
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English (en)
Inventor
Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
Masaru Sano
勝 佐野
Kenichi Yasuda
憲一 安田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電性の低下、電荷保持性の低下及びかぶり
発生がない優れた電子写真感光体とそれを用いた画像形
成方法及び装置を提供する。 【解決手段】 非導電性支持体、導電層、中間層、感光
層を有する電子写真感光体において、該導電層の仕事関
数W(eV)と該中間層のイオン化ポテンシャルIp
(eV)との間に、下記一般式(1)のごとき関係を有
することを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) Ip>W+0.5(eV)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に用いられる電子写真感光体とそれを用いた画像形成
装置及び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体の感光材料とし
て、セレン及びセレン合金、酸化亜鉛、硫化カドニウム
等の無機系光導電性物質が主に用いられてきた。
【0003】最近では高生産性、無公害、安価に加え、
目的性能に応じて多種の材料から、目的に合ったものを
選択できる有機系の感光材料を用いたものが使用され始
めている。その中で、電荷発生物質と電荷輸送物質とを
組み合わせて用いる機能分離型の感光体は、従来、有機
系光導電性物質を用いた感光体の欠点であった感度を大
幅に向上させることができ、特に注目されている。
【0004】ところがこの様な機能分離型の高感度感光
体をいわゆるカールソンプロセスに適用した場合、導電
層からの電荷の注入によって表面電荷が減少してしま
う。すなわち、帯電性が低くなると共に電荷保持性が悪
くなり、その上繰り返し使用によって、これらの特性が
更に劣化する傾向にある。従って画像に濃度ムラやかぶ
りを生じ、又、反転現像の場合地汚れを生ずるという問
題があり、繰り返し使用や長期使用により、次第にひど
くなるのが普通であった。
【0005】そこで、これらの問題を改良する方策とし
て、従来から導電層と感光層の間に中間層を設けるとい
う手段が多く検討されている。例えば、ナイロン系樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、酸
化アルミニウムを分散した樹脂、酸化スズを分散した樹
脂等の材料を用いた中間層が検討されている。又、最近
では有機金属化合物とシランカップリング剤等を用い
た、いわゆるセラミック系の中間層も開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な中間層を採用した場合でさえ、導電層との組み合わせ
が適正でない限り、初期及び繰り返し使用によって導電
性の低下、暗減衰率の上昇及び長期使用におけるかぶり
発生がみられ、問題解決が十分でないことを示してい
た。
【0007】本発明の目的は、上記問題を解決し、初期
及び繰り返し使用時の帯電性の低下、電荷保持性の低下
及びかぶり発生がない優れた電子写真感光体と、それを
用いた画像形成方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることにより達成される。
【0009】〔1〕 非導電性支持体、導電層、中間
層、感光層を有する電子写真感光体において、該導電層
の仕事関数W(eV)と該中間層のイオン化ポテンシャ
ルIp(eV)との間に、下記一般式(1)のごとき関
係を有することを特徴とする電子写真感光体。
【0010】一般式(1) Ip>W+0.5 〔2〕 導電層の仕事関数W(eV)と該中間層のイオ
ン化ポテンシャルIp(eV)との間に、下記一般式
(2)、(3)のごとき関係を有することを特徴とする
〔1〕記載の電子写真感光体。
【0011】一般式(2) 7>Ip>W+0.5 一般式(3) 3.5<W<6.0 〔3〕 導電層の仕事関数W(eV)と該中間層のイオ
ン化ポテンシャルIp(eV)との間に、下記一般式
(4)のごとき関係を有することを特徴とする〔1〕記
載の電子写真感光体。
【0012】一般式(4) 7>Ip>W+0.7 〔4〕 非導電性支持体が、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリアクリル
酸樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂又はガラスであるこ
とを特徴とする〔1〕記載の電子写真感光体。
【0013】〔5〕 導電層が、アルミニウム、銅、
金、銀、白金又は金属酸化物を含有することを特徴とす
る〔1〕記載の電子写真感光体。
【0014】〔6〕 中間層が、ポリアミド樹脂を含有
することを特徴とする〔1〕記載の電子写真感光体。
【0015】〔7〕 中間層が、有機金属化合物又はシ
ランカップリング剤を含有する塗布液から得られること
を特徴とする〔1〕記載の電子写真感光体。
【0016】〔8〕 導電層が、108Ω/□以下の表
面抵抗値をもつことを特徴とする〔1〕記載の電子写真
感光体。
【0017】
〔9〕 非導電性支持体が、1010Ω/□
以上の表面抵抗値をもつことを特徴とする〔1〕記載の
電子写真感光体。
【0018】〔10〕 〔1〕〜
〔9〕のいずれか1項
に記載の電子写真感光体を用い、一様帯電、像露光、現
像、転写材への画像転写、感光体からの転写材分離、転
写画像の定着及び感光体クリーニングの各手段を有する
ことを特徴する画像形成装置。
【0019】〔11〕 〔1〕〜
〔9〕のいずれか1項
に記載の電子写真感光体を用い、一様帯電、像露光、現
像、転写材への画像転写、感光体からの転写材分離、転
写画像の定着及び感光体クリーニングの各工程を経て画
像形成することを特徴する画像形成方法。
【0020】高品位の仕上がり画像を得るために、感光
体としては十分な帯電電位を得、帯電電位の減衰(暗減
衰)が少ないなどの条件を満たさなければならない。
【0021】中間層を設ける理由の一つは、導電層上に
電荷発生層を直接積層すると導電層からの電荷注入が起
こり、帯電電位が低下してしまうのを抑えることにあ
る。ここで設ける中間層のイオン化ポテンシャルは通
常、電荷発生層のイオン化ポテンシャルより大きいもの
が選ばれる。すなわち、導電層と中間層との電気的障壁
を導電層と電荷発生層の電気的障壁よりも大きくするこ
とによって、電荷注入を防ぐというものである。
【0022】しかしながら、導電層と中間層間の電気的
障壁がどの程度の大きさであれば電気的障害として十分
で、導電層からの電荷注入を防ぐことができるかと云う
事に関しては、これ迄十分に解明されてはいなかった。
特に、この度本発明者等は、非導電性支持体上に導電層
が形成され、その上に感光層が形成される場合には、導
電層と感光層の間に設けられる中間層は、導電層からの
電荷注入を防止する上で重要な役割を有するものである
ことを突き止め、本発明に至った。
【0023】以下、本発明の構成を更に詳しく述べる。
【0024】本発明における感光体は、非導電性支持
体、導電層、中間層及び感光層より成るものである。
【0025】非導電性支持体としては、ポリエチレンテ
レフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポ
リアクリル酸樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂又はガラ
ス等のドラム状、シート状のもの等を用いることができ
る。本発明における非導電性とは、1010Ω/□以上の
抵抗値を有するものをいう。
【0026】本発明において、表面抵抗値は表面抵抗率
として定義される。抵抗値は試料の形状(厚みや面積
等)によって変化するため、シート材料や半導体の分野
では、表面抵抗率として規格を設け、JISにも正式採
用されている(JISK−6911)。
【0027】本発明においての測定条件は、23℃、5
0%RHにて、測定装置は三菱油化(株)製のLore
sta AP(MCP−T400)を用いた。
【0028】導電層の仕事関数W(eV)と中間層のイ
オン化ポテンシャルIP(eV)は、主として用いる材
料に支配され、乾燥条件、分散条件などにより、±0.
1eV程度の範囲でその値を調整することができる。
【0029】以下、導電層の仕事関数W(eV)と中間
層のイオン化ポテンシャルIP(eV)について、個々
にさらに説明する。尚、導電層には仕事関数W(eV)
が用いられ、中間層にはイオン化ポテンシャルIP(e
V)が用いられる。
【0030】導電層の仕事関数W(eV) 導電層の仕事関数W(eV)とは、金属や半導体の結晶
表面から1個の電子を表面のすぐ外側に取り出すのに必
要な最小のエネルギーをいう。
【0031】中間層のイオン化ポテンシャルIP(e
V) 中間層のイオン化ポテンシャルIP(eV)とは、気体
中の基底状態にある原子又は分子から1個の電子を無限
遠に引き離し、陽イオンと自由電子とに解離させる為に
要するエネルギーをいう。
【0032】導電層の仕事関数W(eV)と中間層のイ
オン化ポテンシャルIP(eV)は、例えば(株)理研
計測器製の低エネルギー電子分光装置AC−1を用いて
測定することができる。
【0033】本発明において、導電層に好ましく用いら
れるものは下記のごとき仕事関数W(eV)をもつもの
であり、例えばアルミニウム:3.89、銅:4.4
6、金:4.42、銀:4.48、白金:5.30、パ
ラジウム:4.49及びITO:4.74である。
【0034】本発明において、導電層は好ましくはアル
ミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウムや酸化スズ、
ITO(インジュウム・ティン・オキサイド)等、金属
或いは金属酸化物の蒸着又はスパッタリングによるもの
や、酸化スズ、ITO又はポリピロールのごとき導電性
高分子と樹脂とを混合したもの等があり、これら以外で
も導電層を形成し得るものなら特に限定される事なく用
いることができる。
【0035】又、導電層の表面抵抗値は、108Ω/□
以下であることが望ましく、106Ω/□以下なら更に
よい。
【0036】中間層としては、ナイロン等ポリアミド樹
脂を用いた樹脂系中間層、又は有機金属化合物とシラン
カップリング剤等を用いたいわゆるセラミック系中間層
が良い。
【0037】ナイロン等ポリアミド樹脂としては、例え
ば特公昭58−45707号公報に記載されている様
な、種種の共重合ナイロンがある。具体例としては、ナ
イロン6/66、ナイロン6/66/610、ナイロン
6/66/610/12等を挙げることができ、このよ
うな共重合ナイロンは、市販品として入手が可能であ
る。また、他の具体例としては、N−アルコキシメチル
変性ナイロンのようなホモナイロンを化学的に変成して
なるものもあげることができる。此のようなナイロン
も、例えば東レ(株)製CM−8000等、市販品とし
て入手が可能である。
【0038】本発明に好ましく用いられるもう一つのタ
イプの中間層(下引層)は、いわゆる硬化型中間層であ
り、有機金属化合物又はシランカップリング剤、もしく
はそれらから形成されたものを主成分とし、溶媒で希釈
し塗布液とする。この液を塗布、乾燥硬化して形成され
る。
【0039】有機金属化合物としては、金属アルコキシ
ド及び金属キレート化合物が挙げられる。金属の種類と
しては、チタニウム、ジルコニウム又はアルミニウムな
どが一般的なものとして挙げられる。
【0040】前記金属アルコキシドとしては、テトラプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラプロポ
キシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウムなどが
挙げられる。
【0041】前記金属キレート化合物としては、数多く
の種類があり、キレート基の種類としては、 (1)アセチルアセトン、2,4−ヘプタンジオンなど
のβ−ジケトン (2)アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸プロピル、アセト酢酸ブチルなどのケトエステル (3)乳酸、サリチル酸、リンゴ酸などのヒドロキシカ
ルボン酸 (4)乳酸メチル、乳酸エチル、サリチル酸エチル、リ
ンゴ酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル (5)オクタンジオール、ヘキサンジオールなどのグリ
コール (6)4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンな
どのケトアルコール (7)トリエタノールアミンなどのアミノアルコール などが挙げられる。それら化合物としては、 ジイソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセテー
ト) ジイソプロポキシアルミニウムビス(アセチルアセテー
ト) ブトキシジルコニウムトリ(アセチルアセテート) ジイソプロポキシチタニウムビス(エチルアセトアセテ
ート) ジイソプロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセ
テート) ジイソプロポキシチタニウムビス(ラクテート) ジブトキシチタニウムビス(オクチレングリコレート) ジイソプロポキシチタニウムビス(トリエタノールアミ
ナート) などが例として挙げられる。
【0042】中でも、β−ジケトン、ケトエステルのキ
レート基を持つ化合物は、電位特性、画像特性とも良好
な特性を示し、特にキレート基とアルコキシ基を両方持
つ化合物が好ましい。
【0043】有機金属化合物は、以下の構造の化合物が
好ましい。
【0044】(RO)mMXn Rはアルキル基を表し、Mはチタニウム、ジルコニウム
又はアルミニウムを表し、Xはキレート形成基でアセト
酢酸エステル又はβジケトン残基を表し、m、nは1以
上の整数を表す。但し、Mがチタニウム又はジルコニウ
ムの場合m+nは4であり、Mがアルミニウムの場合m
+nは3である。
【0045】尚、チタニウム、アルミニウムは塗布液の
安定性にも優れており、この点で特に好ましいものと言
える。
【0046】シランカップリング剤は、以下の構造の化
合物が好ましい。
【0047】(Z)a(A)bSi(Y)c Z:加水分解性基(例えばアルコキシ基、ハロゲン原子
又はアミノ基) A:アルキル基又はアリール基 Y:有機官能基 a,b,c:a,cは1以上、bは0以上の整数を表
し、a+b+c=4である。その特性を大きく左右する
有機官能基Yの末端基の種類としては、 γ−メタクリロキシ基 γ−アミノ基 N−フェニル−γ−アミノ基 N−β(アミノエチル)γ−アミノ基 γ−グリシドキシ基 β−(3,4エポキシシクロヘキシル)基 γ−クロロ基 γ−メルカプト基 等が挙げられ、化合物としては、 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン β−(3,4エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシ
ラン γ−クロロプロピルトリメトキシシラン γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン 等が挙げられる。中でも、γ−メタクリロキシ基、γ−
アミノ基、N−フェニル−γ−アミノ基を末端に有する
有機官能基を持つ化合物は、電位特性、画像特性とも良
好な特性を示す。
【0048】シランカップリング剤として好ましいの
は、有機官能基Yが、−BOOC(R′)C=CH2
BNHR″又は−BNH2であり、R′はアルキル基、
R″はアルキル基又はアリール基を表し、Bはアルキレ
ン基又は−O−、−NH−、−CO−を含むアルキレン
基を表す。
【0049】以上に示した有機金属化合物、シランカッ
プリング剤は一例であり、これらに限定されるものでは
ない。
【0050】中間層は、有機金属化合物及びシランカッ
プリング剤の双方より形成されるものを含有しているこ
とが好ましく、その際は、特に優れた電位特性、画像特
性を示す。
【0051】中間層は、上記の有機金属化合物又はシラ
ンカップリング剤、もしくはそれらから形成されたもの
を含み、必要に応じては上記のもののみの中から、或い
は上記以外のものも含有することができる。又必要に応
じて、樹脂等、その他の化合物を必要量だけ含有するこ
ともできる。
【0052】中間層は、中間層の構成材料、つまり有機
金属化合物とシランカップリング剤を溶剤に溶かした溶
液(前記で塗布液と呼んでいたもの)を導電層上に塗布
し、乾燥硬化して形成される。該溶剤としては、例えば
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコール類、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸
エチル、セルソルブアセテート等のエステル類等が挙げ
られるが、これらに限られるわけではない。またこれら
は単独、あるいは混合して用いられる。また必要に応じ
て水を混合してもよい。
【0053】本発明において感光層は、好ましくは有機
の電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(CTM)と
が含有される有機感光体である。該有機感光体の層構成
例を図1に示す。
【0054】図1は導電性支持体1上に中間層2を介し
て電荷発生層(CGL)3と電荷輸送層(CTL)4と
をこの順に積層して得られ感光層6を有する感光体であ
る。
【0055】又、図1(ロ)は図1(イ)、の感光層の
上に保護層5を積層した構成を示す。上記(イ)、
(ロ)は有機感光体の代表的な構成を示したものであ
り、本発明はこれらの層構成に限定されるものではな
い。
【0056】前記図1(イ)、(ロ)の各電荷発生層3
に含有される電荷発生物質(CGM)としては、例えば
フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリ
レン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニ
ウム顔料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリ
ウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、トリ
フェニルメタン色素、スチリル色素等が挙げられ、これ
らの電荷発生物質(CGM)は単独で又は適当なバイン
ダー樹脂と共に層形成が行われる。
【0057】前記電荷輸送層4に含有される電荷輸送物
質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オ
キサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾ
ール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導
体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイ
ミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合
物、ベンジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン
化合物、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチ
アゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリ
ン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フ
ェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−
9−ビニルアントラセン等が挙げられ、これらの電荷輸
送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行わ
れる。
【0058】前記、電荷発生層(CGL)、電荷輸送層
(CTL)に含有されるバインダー樹脂としては、ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン
樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹
脂、塩化ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタ
ン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン−アル
キッド樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビ
ニルカルバゾール等が挙げられる。
【0059】なお前記図1(イ)、(ロ)の各感光体の
最上層に含有されるバインダー樹脂は好ましくは機械的
衝撃に強く耐摩耗性が大であり、且つ電子写真性能を阻
害しないものがよい。
【0060】次に、前記各層を形成する際に用いられる
溶媒又は分散媒の例としては、n−ブチルアミン、ジエ
チルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミ
ン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、
N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジク
ロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,
1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テト
ラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メ
タノール、エタノール、イソプパノール、酢酸エチル、
酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ
等が挙げられる。此の中で、特にケトン系溶媒を用いた
場合に感度高く、繰り返し使用時に電位変化等が更に少
なくなる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の
混合溶媒として用いることもできる。
【0061】電荷発生層中の電荷発生物質と結合樹脂と
の割合は重量比で1:5〜5:1が好ましい。電荷発生
層の膜厚は5μm以下が好ましく、特には0.05〜2
μmが好ましい。
【0062】電荷輸送層は前記の電荷輸送物質と結着剤
樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾燥するこ
とによって形成される。電荷輸送物質と結着剤樹脂との
混合割合は重量比で10:1〜1:10が好ましい。
【0063】また、電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、
特には10〜40μmが好ましい。
【0064】感光体が単一層型の場合、上述したような
電荷発生物質と電荷輸送物質を結着樹脂に分散及び溶解
した溶液を塗布乾燥することによって得ることができ
る。
【0065】以下本発明の画像形成方法をアナログ方式
の図2の画像形成装置を用いて説明する。しかし、本発
明の画像形成方法はこれに限定されるものではなく、そ
の外デジタル複写機、LEDプリンター、液晶シャッタ
ープリンター等の電子写真装置一般に適用しうるもので
あり、更には電子写真技術を応用した記録、印刷、ファ
クシミリ等の装置に広く応用しうるものである。
【0066】図2において、10は有機感光体ドラムで
矢印方向(時計方向)回転駆動され、帯電器11により
一様の帯電が付与され、アナログ方式の像露光手段12
により像露光が施されて静電潜像が形成される。
【0067】前記像露光手段12では、図示しない原稿
走査光学系により原稿を光走査して得た像露光が前記感
光体ドラム10上に施されて前記静電潜像が形成され
る。
【0068】前記静電潜像は現像器13により磁気ブラ
シ現像されてトナー像が形成される。ここで現像器13
には、磁性トナーから成る一成分現像剤または非磁性ト
ナーと磁性キャリアから成る二成分現像剤が充填されて
いてスクリュー131、132及び撹拌羽根133によ
り撹拌、混合された後、磁石体135の外周を矢印方向
に回転する現像スリーブ134に付着搬送されて磁気ブ
ラシを形成し、該磁気ブラシにより前記静電潜像が現像
される。
【0069】前記トナー像は、PTL14により転写さ
れ易くされた後、タイミングローラ17,18によりタ
イミングを合わせて搬送された転写材P上に転写極(転
写器)15の作用で転写され、分離極(分離器)16に
より分離される。
【0070】前記分離極16及び分離爪181により分
離された転写材Pは搬送ベルト19により定着器20に
搬送され、トナー像が転写材P上に熱定着される。転写
後の感光体ドラム10はクリーニング装置(クリーニン
グ器)21によりクリーニングされ、帯電前除電ランプ
PCL22により除電されて次の像形成に備えられる。
【0071】前記クリーニング装置21では、ガイドロ
ーラ212及びクリーニングブレード211により感光
体ドラム10上の転写残トナーがクリーニングされ、か
つクリーニングされたトナーは前記ガイドローラ212
及びガイド板213を介して搬出用スクリュー214に
送り込まれ、該搬出用スクリューにより外部トナー受け
に排出される。
【0072】図3においては、レーザー像露光光源によ
るデジタル画像形成装置の場合で説明する。10は有機
感光体ドラムで矢印方向(時計方向)に回転駆動され、
帯電器11により一様の帯電が付与され、像露光手段1
2により像露光が施されて静電潜像が形成される。前記
像露光手段では、外部画像信号により、例えばレーザー
光源からのレーザービームを変調し、得られた変調レー
ザービームを高速回転する図示しないポリゴンミラーに
より感光体上を走査して静電潜像を形成する。
【0073】図3の画像形成装置では、感光体ドラム1
0の1回転目に第1の画像信号(イエロー(Y)画像信
号)により変調されたレーザービームによる像露光が施
されて前記ドラム10上に静電潜像が形成され、該潜像
はYトナーを含むY現像剤が充填された現像器13Yに
より現像されてYトナー像が形成される。
【0074】次に前記感光体ドラム10の2回転目に第
2の画像信号(マゼンタ(M)画像信号)により変調さ
れたレーザービームによる像露光が施されて前記ドラム
10上に静電潜像が形成され、Mトナーを含むM現像剤
が充填された現像器13Mにより現像されて前記Yトナ
ー像が形成されている感光体面上にMトナー像を重ね合
わせて形成される。
【0075】以後同様にして前記感光体ドラム10の3
回転目及び4回転目において、第3の画像信号(シアン
(C)画像信号)及び第4の画像信号(黒(K)画像信
号)に基づく像露光が施され、かつC現像剤を充填し現
像器13C及びK現像剤を充填した現像器13Kにより
それぞれ現像されて、前記ドラム10上に、前記Yトナ
ー像及びMトナー像に重ね合わせてCトナー像及びKト
ナー像が形成される。
【0076】前記のようにして得られた前記ドラム10
上に4色トナー像から成るカラートナー像は図示しない
給紙装置から給送された転写材P上に転写、分離ベルト
34を介して転写極(転写器)15の作用で転写され、
カラートナー像が転写された転写材Pは前記ベルト34
に吸着搬送分離されて定着装置20で定着されカラー画
像形成が完了する。
【0077】トナー像が転写された転写材Pは引き続き
前記ベルト34に静電的に吸着されたまま搬送されるの
で前記転写材は前記ドラム10に付着することなく分離
される。なお前記ベルト34は駆動ローラ36、ガイド
ローラ32,33及び35に掛け渡されて矢印方向に回
転され、前記ガイドローラ32には正のバイアス電圧が
印加される。
【0078】転写後の感光体ドラム10は除電器37に
より除電された後、クリーニング装置21のクリーニン
グブレード211により清掃され、例えばLED除電ラ
ンプ(PCL)22により除電されて次の像形成に備え
られる。
【0079】また前記画像形成装置では、現像器13
Y,13M,13C及び13Kには一成分系現像剤でも
二成分系現像剤の何れでもよいが、好ましくはY,M,
C及びKの各トナーとキャリアから成る二成分系現像剤
が用いられる。また前記ドラム10上に形成された静電
潜像は接触または非接触で、正規現像または反転現像の
何れの現像方法であってもよいが、好ましくは前記ドラ
ム10上に先に形成された色トナーを後の現像で損傷す
ることがないよう、非接触現像法で、かつ反転現像法が
用いられる。
【0080】なお前記ベルト34による転写材の分離方
法は前記方法に限らず、転写、分離ベルトを用いるもの
であれば何れの方法であってもよい、例えば特開平2−
20882号公報に記載されるように転写、分離ベルト
34として表面に絶縁層を有し、その表面に十分な帯電
が付与されたベルトを用いることにより転写材の吸着搬
送、転写及び分離を行うものであってもよい。
【0081】また特開平3−68976号公報に記載さ
れるように転写極15に代えて転写バイアスが印加され
た押圧ローラを用いるようにしてもよい。
【0082】なお前記の転写、分離ベルト34は環境雰
囲気の如何にかかわらず、安定した転写、分離を達成す
るため、体積抵抗107〜1011Ω・cmとするのが好
ましい。
【0083】次に本発明に係る画像形成装置の他の好ま
しい実施態様を、図4に示すコンパクトなカラー画像形
成装置の断面図を用いて説明する。
【0084】10はドラム状の感光体で、透明性の高い
重合体樹脂によって形成される円筒状の基体の外周に透
明導電層、電荷発生層と電荷輸送層とからなる機能分離
型有機感光層を形成したものである。11Y,11M,
11Cおよび11Kはイエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C)および黒(K)の各色の画像形成
に用いられる帯電器で、感光体10の前述した感光層に
対し所定の電位の電荷を保持させるためコロナ放電によ
って帯電作用を行い、感光体10に対し一様な電位を与
える。
【0085】12Y,12M,12Cおよび12Kは、
感光体10の軸方向に配列した発光素子をアレイ状に一
列に並べたFL(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミ
ネッセンス)、PL(プラズマ放電)、LED(発光ダ
イオード)や、ランプと光シャッタ機能をもつ素子を一
列に並べたLISA(光磁気効果光シャッタアレイ)、
PLZT(透過性圧電素子シャッタアレイ)、LCS
(液晶シャッタ)等の露光素子と、等倍結像素子として
のセルフォックレンズとによりユニットとして構成され
た像露光手段である露光光学系で、別体の画像読み取り
装置によって読み取られた各色の画像信号がメモリより
順次取り出されて前記の像露光手段12Y,12M,1
2Cおよび12Kにそれぞれ電気信号として入力され
る。前記の像露光手段12Y,12M,12Cおよび1
2Kは何れも円柱状の保持部材20に取り付けられて前
記感光体10の基体内部に収容される。
【0086】13Y,13M,13Cおよび13Kはイ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および黒
色(K)の各現像剤を収容する非接触現像法を用いた現
像装置である現像器で、それぞれ感光体10の周面に対
し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリーブ1
30Y,130M,130Cおよび130Kを備えてい
る。
【0087】前記の現像器13Y,13M,13Cおよ
び13Kは、前述した帯電器11Y,11M,11Cお
よび11Kによる帯電、像露光手段12Y,12M,1
2Cおよび12Kによる像露光によって形成される感光
体10上の静電潜像を現像バイアス電圧の印加により非
接触の状態で反転現像する。
【0088】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体10を時計方向へと回転し、同時
に帯電器11Yの帯電作用により感光体10に電位の付
与が開始される。
【0089】感光体10は電位を付与されたあと、前記
の像露光手段12Yにおいて第1の色信号すなわちイエ
ロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による露光が
開始されドラムの回転走査によってその表面の感光層に
原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を
形成する。
【0090】前記の潜像は現像器13Yにより現像スリ
ーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体ド
ラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形成
される。
【0091】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上にさらに帯電器11Mの帯電作用
により電位を付与され、像露光手段12Mの第2の色信
号すなわちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電気信
号による露光が行われ、現像器13Mによる非接触の反
転現像によって前記のイエロー(Y)のトナ一像の上に
マゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成して
いく。
【0092】同様のプロセスにより帯電器11C、像露
光手段12Cおよび現像器13Cによってさらに第3の
色信号に対応するシアン(C)のトナー像が形成され、
また帯電器11K、像露光手段12Kおよび現像器13
Kによって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー
像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一
回転以内にその周面上にカラーのトナー像が形成され
る。これ等像露光手段12Y,12M,12Cおよび1
2Kによる感光体ドラム10の感光層に対する露光は基
体の内部より前述した透明の基体を通して行われる。従
って第2、第3および第4の色信号に対応する画像の露
光は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く受ける
ことなく行われ、第1の色信号に対応する像露光と同等
の静電潜像を形成することが可能となる。
【0093】また現像器13Y,13M,13Cおよび
13Kによる現像作用に際しては、それぞれ現像スリー
ブ130Y,130M,130Cおよび130Kに対し
直流、あるいは、さらに交流を加えた現像バイアスが印
加され、現像器の収容する一成分或いは二成分現像剤に
よる非接触現像にて、透明電導層を接地する感光体10
に対してトナーと同極性の直流バイアスを印加して、露
光部にトナーを付着させる反転現像が行われるようにな
っている。
【0094】かくして、感光体ドラムの周面上に形成さ
れたカラーのトナー像は、転写極15において、給紙カ
セット150より送り出しローラ150aにより送り出
され、把扶ローラ150b,150cによりタイミング
ローラ17,18へ搬送され、タイミングローラ17,
18の駆動によって、感光体10上のトナー像と同期し
て給紙される転写材Pである転写紙に転写される。
【0095】トナー像の転写を受けた転写材Pは、分離
極16においては帯電の除去を受けてドラム周面より分
離した後、搬送駆動ローラ、従動ローラ間に張り渡され
た搬送ベルト19により定着器20へ搬送される、定着
器20において定着ローラ20a、圧着ローラ20b間
で加熱・圧着されトナーを転写材p上に溶融定着したの
ち、定着器20より排出され、排紙搬送ローラ対180
aにより搬送されて排紙ローラ対180を介して装置上
部の排紙トレイ200上に排出される。
【0096】上述した本発明に係る円筒状基体上に感光
層を設けた感光体ドラム10を用いたものは鮮明で極め
て良好な画像が得られた。
【0097】一方、転写材を分離した感光体10はクリ
ーニング装置21においてクリーニングブレード211
によって感光体10面を摺擦され残留トナーを除去、清
掃されて原稿画像のトナー像の形成を続行する。クリー
ニングブレード211によって掻き落とされた廃トナー
は、トナー搬送スクリュウによって、図示せぬ廃トナー
容器へと排出される。
【0098】前記の感光体l0は、像露光手段をその内
部に収める関係から、ドラムの径が比較的小さくとも、
その外周面に、前述した複数の帯電器11Y,11M,
1lCおよびl1K、現像器l3Y,l3M,13Cお
よび13K等を配設することか可能であって、外径が3
0〜150mmの小径のドラムの使用によって装置の体
積をコンパクトにすることができる。このような画像形
成装置に用いる感光体としても、本発明の電子写真感光
体を好ましく用いることができる。
【0099】この場合、本発明の非導電性支持体は、像
露光手段の光源に対して、透明である事が必要である。
又、導電層、中間層も透明である必要がある。
【0100】しかし、本発明に係る素材を用いて、透明
な支持体、導電層、中間層を持つ感光体を作製すること
は可能であり、その上に感光層を設けて、非導電性支持
体側から像露光することができる電子写真感光体を比較
的容易に作ることができる。
【0101】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0102】〔1〕導電層の仕事関数W、中間層のイオ
ン化ポテンシャルIp測定 (導電層の試料作製) No. 導電性物質 乾燥条件 1 コルコート2002(SnO2)コルコート(株)製 80℃30分 2 コルコート2002(SnO2)コルコート(株)製 25℃30分 3 STポリ(ポリピロール)アキレス(株)製 80℃30分 4 X−101H(ITO)住友金属鉱山(株)製 80℃30分 5 アルミニウム蒸着 No.1〜4は、導電性物質を樹脂中に分散した塗布液
をPETベース上に塗布して、又、No.5は同じくP
ETベースに蒸着して導電層を形成した。
【0103】 (中間層の試料作製) No.1 チタンキレート化合物TC−750(松本製薬(株)) 20重量部 シランカップリング剤KBM−503(信越化学(株)) 13重量部 トルエン 100重量部 の混合溶液をPETベースに塗布後、120℃30分の
乾燥を行った。
【0104】 No.2 アラミンCM8000(共重合ナイロン:東レ(株)) 10g メタノール 2400ml ブタノール 600ml の混合溶液をPETベースに塗布後、120℃30分の
乾燥を行った。
【0105】尚、膜厚は導電層No.1〜5の仕事関数
W、中間層No.1〜2のイオン化ポテンシャルIp測
定用の試料共に1.0μmに作製した。
【0106】(測定方法と結果)低エネルギー電子分光
装置((株)理研計器製:AC−1)を用いて、導電層
の仕事関数W、及び中間層のイオン化ポテンシャルIp
を測定した。
【0107】 〔2〕電位特性条件の評価 PETベース上に上記導電層No.1〜5の導電層を設
け、その各々の上層に中間層No.1〜2を形成し、さ
らにその上に下記に示すような組成の電荷発生層と電荷
輸送層を塗設した。
【0108】 (電荷発生層) Y型チタニルフタロシアニン(G−1) 4重量部 シリコーン樹脂 KR−5240(信越化学(株)) 45重量部 2−ブタノール 100重量部 を混合し、サンドミルにて10時間分散し、電荷発生層
塗布液を得た。この液を用い前記中間層の上に浸漬塗布
して、厚さ0.25μmの電荷発生層を設けた。 (電荷輸送層) 電荷輸送物質(T−1) 8重量部 ビスフェノールZ型ポリカーボネート Z−300(三菱瓦斯化学(株)) 12重量部 1,2−ジクロロエタン 100重量部 を混合溶解し、電荷輸送層塗布液を得た。この塗布液を
前記電荷発生層の上に浸漬塗布して、95℃1時間の熱
処理を行い厚さ25μmの電荷輸送層を形成した。
【0109】
【化1】
【0110】〔評価方法と結果〕上記、各試料をコニカ
(株)製Konica9028の改良機のドラムに巻き
付けて搭載し、下記方法にて評価した結果を表1に示
す。
【0111】
【表1】
【0112】(帯電電位)上記Konica9028改
良機を正常に稼働させた時の現像器位置での感光体電位
を測定した(スコロトロン型コロナ帯電器にて、帯電さ
せた直後の感光体帯電電位に相当する)。
【0113】(暗減衰率)上記帯電電位測定後の40秒
経過後の電位を再び測定し、その減少率がどの程度かを
百分率にて求めた。
【0114】(かぶりの発生有無)Konica902
8改良機を正常に稼働させて、未画像部、モノクロ部と
カラー部の入り混じった原稿を連続4万枚複写し、初期
から4万枚複写までのかぶりの発生の状況を肉眼にて判
定した。尚、複写テストは20℃、60%RHの条件に
て実施した。
【0115】 ○:初期から4万枚複写までかぶりなし △:4万枚複写の時点ではかぶりやや発生 ×:初期は問題ないが、1万枚複写以前からかぶりが発
生 又、暗減衰率と(中間層のイオン化ポテンシャルIp)
−(導電層の仕事関数W)の関係を、図5に示した。
【0116】表1及び図5の結果から明らかなごとく、
本発明内の試料b〜e及びh〜jのものは、帯電電位、
暗減衰率及びかぶり特性共に良好な結果を示すが、本発
明外の試料a及びf、gは少なくとも何れかの特性に問
題があることがわかる。
【0117】
【発明の効果】本発明により、帯電性の低下、電荷保持
性の低下及びかぶり発生がない優れた電子写真感光体と
それを用いた画像形成方法及び装置を提供することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる感光体の層構成を示す断面図。
【図2】本発明に係わる画像形成装置の概要断面図。
【図3】本発明に係わるもう一つの画像形成装置の概要
断面図。
【図4】本発明に係る画像形成装置の他の実施態様を示
すコンパクトなカラー画像形成装置の断面図。
【図5】(中間層のイオン化ポテンシャルIp)−(導
電層の仕事関数W)と電位の暗減衰率の関係。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 中間層 3 電荷発生層(CGL) 4 電荷輸送層(CTL) 5 保護層 11 帯電器 13 現像器 15 転写器 20 定着器 21 クリーニング器

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非導電性支持体、導電層、中間層、感光
    層を有する電子写真感光体において、該導電層の仕事関
    数W(eV)と該中間層のイオン化ポテンシャルIp
    (eV)との間に、下記一般式(1)のごとき関係を有
    することを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) Ip>W+0.5
  2. 【請求項2】 導電層の仕事関数W(eV)と該中間層
    のイオン化ポテンシャルIp(eV)との間に、下記一
    般式(2)、(3)のごとき関係を有することを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。 一般式(2) 7>Ip>W+0.5 一般式(3) 3.5<W<6.0
  3. 【請求項3】 導電層の仕事関数W(eV)と該中間層
    のイオン化ポテンシャルIp(eV)との間に、下記一
    般式(4)のごとき関係を有することを特徴とする請求
    項1記載の電子写真感光体。 一般式(4) 7>Ip>W+0.7
  4. 【請求項4】 非導電性支持体が、ポリエチレンテレフ
    タレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリア
    クリル酸樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、ポリスチレン樹
    脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂又はガラスで
    あることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電層が、アルミニウム、銅、金、銀、
    白金又は金属酸化物を含有することを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 中間層が、ポリアミド樹脂を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 中間層が、有機金属化合物又はシランカ
    ップリング剤を含有する塗布液から得られることを特徴
    とする請求項1記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 導電層が、108Ω/□以下の表面抵抗
    値をもつことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  9. 【請求項9】 非導電性支持体が、1010Ω/□以上の
    表面抵抗値をもつことを特徴とする請求項1記載の電子
    写真感光体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    電子写真感光体を用い、一様帯電、像露光、現像、転写
    材への画像転写、感光体からの転写材分離、転写画像の
    定着及び感光体クリーニングの各手段を有することを特
    徴する画像形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    電子写真感光体を用い、一様帯電、像露光、現像、転写
    材への画像転写、感光体からの転写材分離、転写画像の
    定着及び感光体クリーニングの各工程を経て画像形成す
    ることを特徴する画像形成方法。
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