JP2000267324A - 電子写真感光体、それを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、それを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2000267324A
JP2000267324A JP11068736A JP6873699A JP2000267324A JP 2000267324 A JP2000267324 A JP 2000267324A JP 11068736 A JP11068736 A JP 11068736A JP 6873699 A JP6873699 A JP 6873699A JP 2000267324 A JP2000267324 A JP 2000267324A
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Masataka Kawahara
正隆 川原
Yoshihiro Sato
祐弘 佐藤
Keiko Hiraoka
敬子 平岡
和夫 ▲吉▼永
Kazuo Yoshinaga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿環境下での画像ボケ及び、低湿環境下で
の帯電不良による画像不良の発生がなく、各環境下にお
いて安定な画像を得ることが可能で、且つ機械的強度に
も優れた電荷注入層を表面層として設けた電子写真感光
体、その電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ
及び電子写真装置を提供することにある。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
真感光体において、電子写真感光体の表面層が、帯電部
材から電荷注入により帯電される電荷注入層であり、電
荷注入層がゾルゲル法により形成された金属酸化物膜よ
りなる電子写真感光体、その電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジ及び電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、そ
の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電
子写真装置に関し、詳しくは特定の材料を含有する表面
層を有する電子写真感光体、その電子写真感光体を有す
るプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、適用される電子写
真プロセスに応じた所要の感度や電気的特性を備えてい
ることが要求されるのはもちろんであるが、特に繰り返
し使用される電子写真感光体には、コロナ帯電、トナー
現像、紙への転写及びクリーニング処理等の電気的もし
くは機械的外力に対する耐久性も要求される。一方、ト
ナーの現像、クリーニングの繰り返しによる表面層への
トナーの付着という問題もあり、これに対しては感光体
の表面層のクリーニング性を向上しなくてはならない。
【0003】上記の様に、感光体の表面層に要求される
特性を満たすために、感光層上に樹脂を主成分とする保
護層を設けることが提案されている。例えば、特開昭5
7−30483号公報には、樹脂に導電性粉末として金
属酸化物を添加して層の抵抗を制御することのできる保
護層が提案されている。
【0004】しかしながら、近年の複写画像の更なる高
画質化に伴い、機械的強度はもちろんのこと導電性、透
明度等の点で更に優れた特性を有する保護層を有する電
子写真感光体が検討されている。
【0005】一方、電子写真方式や静電記録方式の画像
形成装置において、セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛、アモルファスシリコン、有機光導電体等の電子写真
感光体や静電記録誘電体等の像担持体の帯電処理手段と
しては、コロナ帯電器が使用されてきたが、近年は、低
オゾンや低電力等の利点を有することから、接触帯電装
置、すなわち、被帯電体に電圧を印加した帯電部材を当
接させて被帯電体の帯電を行う方式の装置が実用化され
てきている。特に、帯電部材として導電ローラを用いた
ローラ帯電方式の装置が、帯電の安定性という点から好
ましく用いられている。
【0006】ローラ帯電方式の接触帯電方式では、帯電
部材として導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接さ
せ、これに電圧を印加することによって、被帯電体を帯
電処理する。
【0007】具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体
への放電によって行われるため、ある閾値以上の電圧を
印加することによって帯電が開始される。
【0008】例を示すと、被帯電体としての厚さ25μ
mの電子写真OPCに対して帯電ローラを加圧当接させ
て帯電処理を行わせる場合には、帯電ローラに対して約
640V以上の電圧を印加すれば、感光体の表面電位が
上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1で線形
に感光体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧を帯
電開始電圧Vthと定義する。
【0009】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには、帯電ローラにはVd+Vt
hという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。こ
の様にして、DC電圧のみを接触帯電部材に印加して被
帯電体の帯電を行う接触帯電方式を「DC帯電方式」と
称する。
【0010】しかし、DC帯電方式においては、環境変
動等によって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、ま
た被帯電体としての感光体が削れることによって膜厚が
変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望
の値にすることが難しかった。
【0011】このため更なる帯電の均一化を図るため
に、特開昭63−149669号公報等に開示される様
に、所望のVdに相当するDC電圧に、2×Vth以上
のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を、
接触帯電部材に印加して被帯電体の帯電を行う「AC帯
電方式」が用いられる。これは、ACによる電位のなら
し効果を目的としたものであり、被帯電体の電位はAC
電圧のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱
には影響されることはない。
【0012】しかしながら、このような接触帯電方式に
おいても、その本質的な帯電機構は帯電部材から被帯電
体への放電現象を用いているため、先に述べた様に帯電
に必要とされる電圧は、被帯電体表面電位以上の値が必
要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0013】また、帯電均一化のためにAC帯電方式を
用いた場合には、更なるオゾン量の発生、AC電圧の電
界による帯電部材と被帯電体の振動騒音(AC帯電音)
の発生、また放電による被帯電体表面の劣化等が顕著に
なり、新たな問題点となっていた。
【0014】このため、被帯電体への電荷の直接注入に
よる帯電が望まれていた。帯電ローラの接触導電部材に
電圧を印加し、被帯電体表面にあるトラップ準位に電荷
を注入して接触注入帯電を行う方法は、Japan H
ardcopy 92 論文集P287の「導電性ロー
ラを用いた接触帯電特性」等に記載があるが、これらの
方法は、被帯電体としての暗所絶縁性の感光体に対して
電圧を印加した低抵抗の帯電部材で接触帯電を行う方法
であり、帯電部材の抵抗値が十分に低く、更に帯電部材
に導電性を持たせる材質(導電フィラー等)が表面に十
分に露出していることが条件になっていた。
【0015】しかしながら、このような抵抗値の低い帯
電部材を実際に使用すると、感光体表面に生じたキズ、
ピンホール等の低電圧欠陥部に対して接触帯電部材から
過大なリーク電流が流れ込み、周辺の帯電不良やピンホ
ールの拡大、帯電部材の通電破壊が生じる。
【0016】これを防止するためには、帯電部材の抵抗
値を1×104Ω程度以上にする必要があるが、この抵
抗値の帯電部材では感光体への電荷注入性が低下し、帯
電が行われないという矛盾が生じてしまう。
【0017】そこで、感光体の表面層に電荷注入層を設
けることにより、中抵抗の接触帯電部材でも電荷の注入
が可能となり、前記低抵抗帯電部材での問題をかなり改
善できることが判明した。
【0018】ただし、電荷注入層を設けた感光体におい
ては、十分な電荷注入を行わせるために電荷注入層の抵
抗を低くすると、像露光により形成された静電潜像が高
湿環境下において横流れし、現像後の画像がボケてしま
うという問題が発生した。一方、画像ボケが発生しない
高い抵抗範囲で電荷注入層を用いると、電荷注入不良に
よる帯電不良が生じ、特にそれは低湿環境下で顕著であ
った。
【0019】また、従来、電荷注入層の材料としては用
いられてきた樹脂は、機械的強度が不充分であるため、
クリーニングによる摩耗、傷等に対する耐久性に劣ると
いう欠点があった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高湿
環境下での画像ボケ、及び低湿環境下での帯電不良によ
る画像不良の発生がなく、各環境下において安定な画像
を得ることが可能で、且つ機械的強度にも優れた電荷注
入層を表面層として設けた電子写真感光体、その電子写
真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装
置を提供することにある。
【0021】本発明の別の目的は、感光体の表面層の耐
摩耗性が向上し、長寿命で高画質な電子写真感光体、そ
の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電
子写真装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】導電性支持体上に感光層
を有する電子写真感光体において、電子写真感光体の表
面層が、帯電部材から電荷注入により帯電される電荷注
入層であり、電荷注入層がゾルゲル法により形成された
金属酸化物膜よりなる電子写真感光体、その電子写真感
光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置が
提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】従来用いられてきた電荷注入層
は、有機樹脂バインダー中に電荷注入サイトとしての導
電性フィラーを分散させたものであった。このタイプの
感光体において、高湿環境下にて画像ボケを生じない抵
抗範囲の電荷注入層に、低湿環境下でも帯電不良を生じ
させないための手段としては、帯電部材と電荷注入サイ
トの接触確率を増やすのが最も効果的である。
【0024】例えば、導電ブラシや磁性粒子を円筒状マ
グネット状に配した磁気ブラシ帯電部材においては、ブ
ラシの高密度化やブラシ回転速度の高速度化等で接触確
率が上がると考えられた。
【0025】しかしながら、ブラシの高密度化には、導
電ブラシの微細化や磁性粒子の小径化に限度があり、ブ
ラシの回転速度の高速化にはブラシ及び感光体の耐久性
に限度があり、実用的に十分な効果を得るにはいたらな
かった。
【0026】そこで、電荷注入層として有機樹脂バイン
ダー中に電荷注入サイトとしての導電性フィラーを分散
させたものでなく、ゾルゲル法により形成された金属酸
化物膜を用いたところ、特に低湿環境下での帯電不良が
著しく改善されることが判明した。これは、感光体表面
から電荷注入に寄与しない有機樹脂バインダーを排除で
きたことにより、電荷注入確率が十分な帯電を行い得る
まで高められたものと考えられる。
【0027】本発明の電荷注入層の感光体表面層として
重要な物性は、電気抵抗、透明性、及び膜強度である。
【0028】電気抵抗としては、感光体自体としての電
子写真特性の安定化からの制約もあるため、電荷注入と
いう点のみから最適値は求められないが、電荷注入が始
まる抵抗の最高値1×1015Ω・cmから電荷の横流れ
によって画像のボケが生じる1×1010Ω・cmまでの
範囲が最適である。
【0029】表面層の透明性は、材料のバンドギャップ
と膜中のドメインの粒径で決定される。この粒径は、光
散乱を防止するという意味から0.3μm以下が好まし
い。また、透明性では、可視光に対して吸収を持たない
という観点から、バンドギャップ3eV以上が好まし
い。なお膜厚は、好ましくは0.1〜10μm、より好
ましくは0.5〜5μmの範囲である。
【0030】本発明に用いることのできる金属酸化物と
しては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチ
モン、酸化インジウム、酸化ビスマス、酸化ジルコニウ
ム等が挙げられる。これらの金属酸化物は、単独で用い
ても2種以上を混合して用いても良い。
【0031】金属として亜鉛を例にすると、出発物質と
しては、亜鉛のアルコキシド、ハロゲン化物、酸化物、
水酸化物、ジアルキルアミド体、有機酸あるいは酸無水
物とのエステル、β−ジケトンあるいはβ−ケトアミン
あるいはβ−ケトエステルとのキレート、アルカノール
アミンとの反応生成物が用いられる。
【0032】この出発物質を溶剤に添加し、酸又は塩基
を添加し、適度なpH、温度及び時間で加水分解した液
を塗布し、焼成することにより膜を得ることができる。
このようにして得られた酸化亜鉛膜は、膜中に酸素欠陥
を有するために、電子搬送性が高いn型半導体の特性を
有しているため、ブラシから感光体へのキャリア注入を
行うことができる。
【0033】次に、本発明に用いる感光体の構成につい
て説明する。
【0034】導電性支持体としては、導電性を有するも
のであれば良く、アルミニウム、ステンレス等の金属、
あるいは導電層を設けた金属、プラスチック、紙等が挙
げられ、形状としては円筒状又はフィルム状等が挙げら
れる。
【0035】LBP等の露光光がレーザー光の場合は、
支持体と感光層の間に、散乱による干渉縞防止又は支持
体の傷を被覆することを目的とした導電層を設けても良
い。これはカーボンブラック、金属粒子等の導電性粉体
をバインダー樹脂中に分散して形成することができる。
導電層の膜厚は、好ましくは5〜40μm、より好まし
くは10〜30μmである。
【0036】その上に更に、接着機能及びバリアー機能
を有する中間層を設けても良い。中間層の材料として
は、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレン
オキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタ
ン、ポリエーテルウレタン等が挙げられる。これらは適
当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚は、好ま
しくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜1μm
である。
【0037】中間層の上に、フタロシアニン顔料、アゾ
顔料、アントアントロン顔料等の電荷発生材料を、溶剤
に溶解したバインダー樹脂中に分散した塗工液を塗工
し、乾燥して電荷発生層を形成する。ここで用いるバイ
ンダー樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、フェノキ
シ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポ
リビニルアセテート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリア
リレート樹脂、塩化ビニリデン、アクリロニトリルコポ
リマー、ポリビニルベンザール樹脂等が主として用いら
れる。バインダー樹脂と顔料の比率は1/1〜10/1
が好ましく、より好ましくは1.5/1〜3/1であ
る。
【0038】電荷輸送層は、主として電荷輸送材料とバ
インダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工、乾燥
して形成する。用いられる電荷輸送材料としては、各種
トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン系化合物、ス
チルベン系化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール
系化合物、トリアリルメタン系化合物、チアゾール系化
合物等が挙げられる。
【0039】バインダー樹脂としては、アクリル樹脂、
ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチ
レンコポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアミド及び
塩素化ゴム等の絶縁性樹脂、あるいは、ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール及びポリビニルアントラセン等の有機光
導電性ポリマー等が挙げられる。
【0040】感光層が単一層型の場合も、上述した物質
を用いることができるが、特に電荷輸送材料としては、
更に、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフル
オレンの組み合わせ等からなる電荷移動錯体を用いるこ
ともできる。
【0041】本発明においては、接着性や塗工性等を更
に向上させるために、感光層と保護層の間に中間層を設
けることができる。用いる材料としては、カゼイン、ポ
リビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−ア
クリル酸コポリマー、アルコール可溶ポリアミド、ポリ
ウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウム等が挙げられ
る。
【0042】図1は本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを用いた画像形成装置の一例の概略
構成図である。本例の電子写真装置は、転写式電子写真
プロセス利用のレーザービームプリンタである。
【0043】図において、1は像担持体としての回転ド
ラム型の電子写真感光体である。本例は直径30mmの
OPC感光体であり、矢示の時計方向に100mm/s
ecのプロセススピード(周速度)をもって回転駆動さ
れる。
【0044】2は感光体1に当接された接触帯電部材と
しての帯電ブラシであり、この帯電ブラシ2には、帯電
バイアス印加電源S1から−700VのDC帯電バイア
スが印加されていて、回転感光体1の外周面がほぼ−6
80Vに一様に帯電処理される。
【0045】この回転感光体1の帯電処理面に対してレ
ーザーダイオード、ポリゴンミラー等を含む不図示のレ
ーザービームスキャナから出力される目的の画像情報の
時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された
レーザービームによる走査露光Lがなされ、回転感光体
1の局面に対して目的の画像情報に対応した静電潜像が
形成される。
【0046】その静電潜像は、磁性1成分絶縁ネガドナ
ーを用いた反転現像装置3によりトナー画像として反転
現像される。3aは、マグネットを内包する直径16m
mの非磁性現像スリーブであり、この現像スリーブに上
記のネガドナーをコートし、感光体1表面との距離を3
00μmに固定した状態で、感光体1と等速で回転さ
せ、スリーブ3aに現像バイアス電源S2より現像バイ
アス電圧を印加する。電圧は−500VのDC電圧と、
周波数1800Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形の
AC電圧を重畳したものを用い、スリーブ3aと感光体
1の間でジャンピング現像を行わせる。
【0047】一方、不図示の給紙部から記録材としての
転写材Pが給送されて、回転感光体1と、これに所定の
押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の転
写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイ
ミングにて導入される。転写ローラ4には、転写バイア
ス印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加され
る。
【0048】本発明では、ローラ抵抗値が5×108Ω
の転写ローラ4を用い、+2000VのDC電圧を印加
して転写を行った。
【0049】転写部下に導入された転写材Pは、この転
写部下を挟体搬送されて、その表面側に回転感光体1の
表面に形成担持されているトナー画像が、順次に静電力
と押圧力にて転写されて行く。
【0050】トナー画像の転写を受けた転写材Pは、感
光体1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ
導入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリ
ント、コピー)として装置外へ排出される。
【0051】また、転写材Pに対するトナー画像転写後
の感光体面は、クリーニング装置6により残留トナー等
の付着汚染物の除去を受けて清掃され、繰り返して作像
に供される。
【0052】本発明の電子写真装置は、電子写真感光体
1、接触帯電部材2、現像装置3及びクリーニング装置
6等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真
装置本体に対して脱着可能に構成してもよい。例えば、
接触帯電部材2、現像装置3及びクリーニング装置6の
少なくとも一つを感光体1と共に一体に支持してカート
リッジ化して、装置本体のレール等の案内手段を用いて
装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ7とするこ
とができる。
【0053】また、画像露光光Lは、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等
により照射される光である。
【0054】本発明の電子写真感光体は、電子写真複写
機に利用するのみならず、レーザービームプリンタ、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版等の電子写真応用分野にも広く用いるこ
とができる。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。実施例中、「部」は重量部を示す。
【0056】まず、本発明の電荷注入層の形成に用いる
塗工液の具体的な調合例を示す。
【0057】「調合例1」Zn(OAc)2・2H2
13.5gを水62g/エタノール75gの混合液に溶
解させた後、6N塩酸2gを加えて30分間リフラック
スを行った。その後、酢酸5g、1−ブタノール10
g、2−エトキシエタノール20g、及びジエチレング
リコール5gで希釈し、ZnO2.5重量%の液を調製
した。
【0058】「調合例2」Zn(AcAc)2・H2
8.45gをエタノール26.15gに溶解し、6N塩
酸5.4gを滴下してからリフラックスした。冷却後、
2−エトキシエタノール10g、酢酸エチル5g及び水
5gを加えて調製した。
【0059】「調合例3」オクチル酸亜鉛(ニッカオク
テックスZn/ミネラルスピリット溶液)26.7gを
酢酸エチル/エタノールの等量混合液73.3gで希釈
して調製した。
【0060】「調合例4」ナフテン酸亜鉛(ニッカナフ
テックスZn/ミネラルスピリット溶液)をそのまま使
用した。
【0061】「調合例5」ナフテン酸亜鉛(ニッカナフ
テックスZn/ミネラルスピリット溶液)75gをn−
ブタノール25gで希釈し、調製した。
【0062】「調合例6」ジエチル亜鉛(0.99mo
l/l ヘキサン溶液)33gをアセト酢酸メチル1
1.61g/sec−ブタノール40.57gの混合液
中に滴下し、発熱がおさまってからエチレングリコール
モノフェニルエーテル34.54gを窒素フロー下で滴
下し、1晩静止放置した。この液に0.001N塩酸
0.23g/sec−ブタノール59.77gの混合液
を滴下し、調製した。
【0063】次に、実施例を挙げるが、これらに限られ
るものではない。
【0064】(実施例1)30mmφ、260mmのア
ルミニウムシリンダーを支持体とし、それに、以下の材
料より構成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し、1
40℃にて30分熱硬化し、膜厚が15μmの導電層を
形成した。
【0065】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 10部 レベリング剤:シリコンオイル 0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ(1/1) 20部
【0066】次に、この上にN−メトキジメチル化ナイ
ロン3部と共重合ナイロン3部とをメタノール65部/
n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を、浸
漬法で塗布し、膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
【0067】次に、CuKα特性X線回折のブラック角
(2θ±0.2°)、23.9°及び27.1°に強い
ピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン(Ti
OPc)4部とポリビニルブチラール(商品名:エスレ
ックBM−2 積水化学製)2部及びシクロヘキサノン
80部を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置
で4時間分散した後、メチルエチルケトン115部を加
えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記中間層上に
浸漬法で塗布し、膜厚が0.3μmの電荷発生層を形成
した。
【0068】次に、下記構造式
【0069】
【化1】 のアミン化合物10部及びポリカーボネート(重量平均
分子量25000)10部をジクロルメタン20部/モ
ノクロルベンゼン40部の混合溶液中に溶解し、この液
を前記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間
乾燥させ、膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
【0070】次に、前記調合液1を前記電荷輸送層の上
に浸漬法で塗布し、120℃にて2時間乾燥し、膜厚が
4μmの電荷注入層を形成した。
【0071】(実施例2)実施例1で用いた感光体の電
荷輸送層の膜厚が9μmである以外は、実施例1と同様
に、膜厚が4μmの電荷注入層を形成し、電子写真感光
体を作製した。
【0072】(実施例3〜7)実施例2で用いた調合液
1の代わりに調合液2〜6を用いた以外は、実施例1と
同様に、膜厚が3μmの電荷注入層を形成し、電子写真
感光体を作製した。
【0073】(比較例1)電荷注入層として、アクリル
樹脂バインダー中に酸化スズ微粒子を分散させたものを
用いた以外は、実施例1と同様にして感光体を作製して
比較例1のサンプルとした。
【0074】(比較例2)実施例1において電荷輸送層
までを塗布したサンプルを作製し、比較例2のサンプル
とした。
【0075】<評価>実施例1〜7の感光体を図1の装
置に設置し、常温常湿下(温度23℃、湿度55%)で
画像を出したところ、白地カブリの無い高品位な画像が
得られた。また、5000枚画像を出し続けても、画像
劣化は無かった。また、この装置を温度23℃、湿度1
5%の環境試験室に設置し、同様な試験を行ったとこ
ろ、低湿環境下においても、白地カブリの無い高品位な
画像が得られた。
【0076】比較例1の感光体について常温常湿下にて
同様の操作を行ったところ、得られた画像は白地カブリ
が発生していた。また、比較例1の感光体について低湿
環境下にて同様の操作を行ったところ、著しい白地カブ
リを生じ、十分な帯電がなされていないことがわかっ
た。
【0077】比較例2の感光体について常温常湿下にて
同様の操作を行ったところ、全く白地の見えないベタ黒
画像となり、ほとんど帯電されていないことがわかっ
た。
【0078】
【発明の効果】本発明によって、電荷注入層を設けた被
帯電体が上記の接触帯電部材のニップを1回通過するこ
とによって、高品位な画像を得るために必要な被帯電体
表面電位を得ることできる電子写真感光体、それを用い
たプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供するこ
とが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【図2】注入帯電部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 注入帯電部材(帯電ブラシ) L レーザー光 3 現像装置 3a 現像スリーブ 4 転写部材(転写ローラ) 5 定着装置 6 クリーニング装置 7 カートリッジ箇体 P 転写材 10 ドラム支持体 11 OPC感光体の電荷輸送層 12 電荷注入層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平岡 敬子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 ▲吉▼永 和夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA02 AA05 BA57 BA60 CA22 CA23 EA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、帯電
    部材から電荷注入により帯電される電荷注入層であり、
    該電荷注入層がゾルゲル法により形成された金属酸化物
    膜よりなることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 該電荷注入層がn型半導体である請求項
    1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 該電荷注入層が酸化亜鉛である請求項1
    に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写
    真感光体を、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、
    静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像す
    る現像手段、及び転写工程後の感光体上に残余するトナ
    ーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれた
    少なくとも一つの手段と共に一体に支持し、電子写真装
    置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカー
    トリッジ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子写
    真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯
    電した電子写真感光体に対し像露光を行い静電潜像を形
    成する像露光手段、静電潜像の形成された電子写真感光
    体をトナーで現像する現像手段、及び転写材上のトナー
    像を加熱転写する転写手段を備えたことを特徴とする電
    子写真装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008129218A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ

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