JP4023074B2 - 電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジ - Google Patents
電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はプリンターや複写機等に有用な電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光体(以後単に感光体ともいう)としては、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導電性物質を主成分とする感光層を有する無機感光体が広く用いられてきた。しかしながら、これらは感度、熱安定性、耐湿性、耐久性等において必ずしも満足し得るものではなく、また一部の無機感光体では人体に有害な物質を含むため、廃棄に際して環境汚染の問題がある。
【0003】
これらの無機感光体の持つ欠点を克服する目的で様々な有機光導電性物質を主成分とする感光層を有する有機感光体の研究、開発が近年盛んに行われている。特に電荷発生機能を電荷発生物質(CGM)に、電荷輸送機能を電荷輸送物質(CTM)にそれぞれ分担させた機能分離型の感光体は、それぞれの材料を広い範囲から選択することができ、任意の性能を有するものを比較的容易に作製し得ることから多くの研究開発がなされており、広く実用化されている。
【0004】
ところで、上記機能分離型感光体においては、導電性支持体上にCGMを含有する電荷発生層(CGL)を設け、該CGL上に正孔輸送物質(p−CTM)を含有する電荷輸送層(CTL)を設けた積層構成の負帯電用感光体が主流であった。しかしながら、上記負帯電用感光体では表面に一様な帯電を付与する際、多量のオゾンやNOXを発生して環境条件を悪化させるといった欠点がある。
【0005】
そこで、オゾンやNOXの発生が少なく環境に優しい正帯電用の感光体が注目されている。上記正帯電用感光体としては、導電性支持体上にCGM及びp−CTMを共に含有する単層構成の感光層を設けた感光体又は導電性支持体上にp−CTMを含有するCTLを設け、該CTL上にCGMを含有するCGLを設けてなる積層構成の感光体が用いられた。
【0006】
しかしながら上記正帯電用感光体はいずれも、電荷発生層中で光照射時に発生する電子、或いは正孔対の輸送能が十分でなく、表面電荷の消去露光を行っても感光体の表面正電荷を十分に消去できず、しばしばコピー画像の中に履歴画像が入り込むという現象が見られた。特にデジタル方式の反転現像による画像形成を行う場合にメモリー現象が発生しやすい傾向にあった。
【0007】
又、繰り返して使用した場合、さらに感度低下及び帯電電位の劣化を生じて実用性に乏しいものであった。このような現象を回避するために電荷輸送層上に1μm以下の電荷発生層を設けた積層構成の正帯電感光体が提案されているが、このタイプの薄層電荷発生層はクリーニングブレード等で容易に摩耗され、十分な耐久性が得られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みて提案されたものであり、その目的とするところは、優れた感度及び電位安定性を有し長期に亘り繰り返して画像形成を行った場合でも感度低下及び帯電電位の劣化を生ずることがなく、且つメモリ現象が発生しない正帯電用電子写真感光体を提供することであり、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、及び該画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は下記構成により達成される。
【0010】
1.導電性支持体上に電荷輸送層及び電荷発生層をこの順に積層した積層構成の電子写真感光体において、該電荷発生層が電荷発生物質として金属フタロシアニン化合物を0.01〜10質量%含有するペリレン混成顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【0011】
2.前記金属フタロシアニン化合物の金属原子がTi、Cu、V、Gaのいずれかであることを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
【0015】
3.ペリレン混成顔料は前記構造で表される化合物(1)のビスイミダゾールペリレンを含有することを特徴とする前記1又は2に記載の電子写真感光体。
【0016】
4.前記ペリレン混成顔料のX線回折パターンがCu−Kα特性X線回折の2θ(2θ±0.2)角度で少なくとも6.2、10.1、12.2、に回折ピークを有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0017】
5.前記電荷輸送層及び電荷発生層はそれぞれイオン化ポテンシャルが5.2〜5.5の電荷輸送物質を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0018】
6.前記電荷発生層はバインダー樹脂を含有し、電荷発生物質とバインダー樹脂の質量比が0.10〜0.25:1であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0019】
7.前記電荷発生層は電荷輸送物質を含有し、該電荷輸送物質とバインダー樹脂の質量比が0.50〜1.50:1であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0020】
8.少なくとも帯電、像露光、現像、クリーニングの各工程を有する画像形成方法において、前記1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
【0021】
9.少なくとも帯電、像露光、現像、クリーニングの各手段を有する画像形成装置において、前記1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
【0022】
10.少なくとも帯電、像露光、現像、クリーニングの手段を有する画像形成装置に使用するプロセスカートリッジが前記1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体と帯電器、像露光器、現像器、クリーニング器の少なくとも1つとを一体に組み合わせて有しており、且つ前記画像形成装置に出し入れ自由に設計されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0023】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光体の層構成について記載する。本発明の感光体の層構成は導電性支持体上に電荷輸送層を設け、その上に電荷発生層を積層した積層構造を有することを特徴とする。更に本発明の感光体の層構成は前記導電性支持体と電荷輸送層の中間に中間層を設けることが好ましい。
【0024】
本発明の電荷発生層は主として電荷発生物質(CGM)、バインダー樹脂、及び電荷輸送物質(CTM)から構成され、電荷発生物質(CGM)とバインダー樹脂の質量比は0.10〜0.25:1が、電荷輸送物質(CTM)とバインダー樹脂の質量比は0.50〜1.50:1であることが好ましい。このような質量比の範囲を外れると感度低下が大きくなったり、電位変動が大きくなったり、画像メモリーが発生したりする。又本発明の電荷発生層の膜厚は2〜18μmが好ましい。更に4〜14μmが好ましい。
【0025】
本発明の電荷輸送層は主として電荷輸送物質(CTM)、及びバインダー樹脂から構成され、電荷輸送物質(CTM)とバインダー樹脂の質量比は0.2〜2.0:1であることが好ましい。このような質量比の範囲を外れると感度低下が大きくなったり、電位変動が大きくなったり、画像メモリーが発生しやすい。本発明の電荷輸送層の膜厚は10〜30μmが好ましい。
【0026】
次に、本発明の主要技術である電荷発生物質として用いる顔料中の金属原子含有状態についてその特徴を説明する。ここで本発明の顔料とは粒体状の顔料をイメージしており、顔料粒子と同意義である。即ち、本発明の顔料とは顔料粒子を意味する。
【0027】
本発明では、特定の顔料を作製後に他の顔料や化合物を混ぜ合わせる手段を通して得られた顔料を顔料混合(もしくは顔料混合粒子)と記する。
【0028】
また、特定の顔料作製段階で該顔料と他の顔料や化合物を一旦溶解し、この複数の物質を分子レベルで混合する操作を混成処理と呼ぶことにし、同混成処理を経て作製した複数の顔料、化合物を有する顔料粒子を混成顔料(もしくは混成顔料粒子)と記する。本発明の顔料粒子はこの混成顔料を基本技術として開発された。
【0029】
ここで本発明で記する混成顔料について詳細に説明する。
第一に混成顔料は該顔料粒子製造段階で複数の物質(例えば、顔料と金属原子含有化合物)を一旦分子レベルで混合する混成処理を経たことを特徴とする。混成処理後に粒子化する操作を行うため複数の物質、化合物を同時に含有する顔料粒子として形成される。
【0030】
混成処理された物質、化合物の一部は分子状態で顔料粒子中に取り込まれているため顔料粒子中に取り込まれた物質、化合物のエネルギー準位によっては電荷発生物質の結晶機構中に不純物レベルを作りだすため粒子中のトラップ準位に起因すると思われる様々な問題の解決手段となり得たと推測している。
【0031】
また、混成顔料に分散処理等を行い画像欠陥を生じない感光層を形成しうる状態まで微粒化した後も顔料粒子中には前記混成処理により複数種の物質、化合物が含有された状態が保持されている。
【0032】
一方顔料混合では特定の顔料粒子作製後に他の顔料、や化合物と混合、分散が行われるので、これらの混合、分散処理では例え複数の顔料が存在したとしても、各顔料粒子はそれぞれ独立に存在しているものと考えられる。たとえ一部粒子同士が集合体を形成したり、溶解状態で粒子内に浸透したとしても混成のような分子レベルでの均一分散状態から得られた混成顔料とは状態が異なる。
【0033】
本発明のペリレン混成顔料はペリレン化合物と他の1つ以上の金属原子含有化合物を混成処理して得られたペリレン混成顔料であることを特徴とする。即ち、ペリレンと金属原子含有化合物との混成処理により得られた本発明のペリレン混成顔料を電荷発生物質として用いた本発明の正帯電用電子写真感光体は、繰り返し使用時の感度低下及び電位変動が少なく、メモリの発生もなく電子写真性能を示し、優れた電子写真画像を提供することができる。
【0034】
更に、該ペリレン混成顔料のX線回折パターンがCu−Kα特性X線回折の2θ(2θ±0.2)角度で少なくとも6.2、10.1、12.2、に回折ピークを有することが好ましい。
【0035】
以下に本発明の優れた特性を具体的に説明するために電子写真感光体を構成するうえで使用しうる材料の例を示すが、本発明の本質はこれらの具体例によってなんら限定されるものでは無い。
【0036】
本発明中のペリレン化合物としては前記化合物(1)以外に下記のような化合物を例示する事ができる。
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】
これらの中でも前記化合物(1)のビスイミダゾールペリレンが最も好ましい。化合物(1)は一般に構造異性体を有している。
【0040】
一方、前記混成処理に混入される金属原子含有化合物としては金属原子を有するフタロシアニン化合物が好ましい。該金属原子を有するフタロシアニン化合物としてはTi、Cu、V及びGaの少なくとも1種の金属を有するフタロシアニン化合物を用いるのが好ましい。そしてペリレン混成顔料の金属原子含有量は50ppm〜10000ppmであることが好ましい。本発明のペリレン混成顔料が上記範囲の金属原子を含有することにより、感度の低下、電位変動を小さくでき、メモリーの発生を防止することができる。
【0041】
前記ペリレン混成顔料の金属原子含有量を達成するためにはペリレン混成顔料中の金属フタロシアニン化合物の含有量が0.01〜10質量%であることが好ましい。ペリレン混成顔料作製の混成処理時にこのような比率の金属フタロシアニンを混合することにより、ペリレン混成顔料の金属原子含有量を50ppm〜10000ppmの範囲に調整することができる。
【0042】
又、本発明のペリレン混成顔料を得る為に成される混成処理は前記した共蒸着、アシッドペースト処理、溶融混合等の方法があるが、本発明ではアシッドペースト処理による混成処理が好ましい。
【0043】
本発明でアシッドペースト処理とは顔料を溶解可能な酸(硫酸等)に一度溶解し、必要により不溶分はフィルターで除去した後、該顔料溶液を適当な貧溶媒(例えば水)中に注ぎ、再度粒子化する処理方法である。実例は後記の合成例で示す。
【0044】
本発明に用いられる電荷輸送層物質(CTM)としては、例えばオキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール、等に代表される含窒素複素環核及びその縮合環核を有する化合物、ポリアリールアルカン系の化合物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリアリールアミン系化合物、スチリル系化合物、スチリルトリフェニルアミン系化合物、β−フェニルスチリルトリフェニルアミン系化合物、ベンジジン系化合物、ブタジエン系化合物、ヘキサトリエン系化合物、カルバゾール系化合物、縮合多環系化合物等が挙げられる。
【0045】
本発明の特性は前記ペリレン混成顔料と共に主要構成成分である電荷輸送物質の性質とその量に大きく依存する。上記各種の電荷輸送物質の中で本発明の有用な有用な電荷輸送性物質はイオン化ポテンシャルの値が5.0〜5.7(eV)にある化合物が好ましく、より好ましくは5.2〜5.5(eV)のイオン化ポテンシャルを有する化合物である。下記に本発明に好ましく用いられる電荷輸送物質を挙げる。
【0046】
【化4】
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】
【化7】
【0050】
【化8】
【0051】
【化9】
【0052】
本発明の電荷輸送物質のイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定する。測定は電荷輸送物質を粉体のまま測定する。
【0053】
又、電荷発生層、電荷輸送層に用いられるバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネート、ポリチオカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリビニルピリジン、ポリビニルトルエン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルエーテル、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルカルバゾール、スチレン−アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、ポリエステル、フェノール樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂等が挙げられる。
【0054】
これらのバインダー樹脂は電荷発生層では前記電荷発生物質の分散安定性、及び製膜性に主として機能し、電荷輸送層では電荷輸送物質の分散性、製膜性に主として機能する。又、本発明の感光体に高感度特性及び電位安定性を付与することができる。
【0055】
電荷輸送層のバインダー樹脂としては重量平均分子量が20,000〜100,000のポリカーボネートが好ましい。
【0056】
上記感光層の形成に用いられる溶剤或は分散媒としては広く任意のものを用いることができる。例えば、ブチルアミン、エチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、キシレン、アセトフエノン、クロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、トリクロルエチン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
【0057】
各感光層の分散、塗布
一般に電荷発生物質は溶剤への溶解度が低いため、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ホモミキサ等の分散装置を用いて適当な分散媒中に微粒子分散させ、該分散液とバインダー樹脂その他添加剤を溶解した他の分散液を混合し、電荷発生層塗布液を作製するのが好ましい。又、各感光層は例えばバーコート塗布、スピンコート塗布、アプリケーター塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパ型塗布装置による塗布等の塗布方法で加工して得られる。
【0058】
また、上記感光層には保存性、耐久性、耐環境依存性を向上させる目的で酸化防止剤や光安定剤等の劣化防止剤を含有させることができる。そのような目的に用いられる化合物としては例えば、トコフェロール等のクロマール誘導体及びそのエーテル化化合物もしくはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ハイドロキノン誘導体及びそのモノ及びジエーテル化化合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、チオエーテル化合物、ホスホン酸エステル、亜燐酸エステル、フェニレンジアミン誘導体、フェノール化合物、ヒンダードフェノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミン化合物、ヒンダードアミン化合物、などが有効である。特に有効な化合物の具体例としては、「IRGANOX1010」、「IRGANOX 565」(チバ・ガイギー(株)製)、「スミライザー BHT」、「スミライザー MDP」(住友化学工業(株)製)等のヒンダードフェノール化合物又はその誘導体、後述する酸化防止剤(A−2)、「サノール LS−2626」、「サノール LS−622LD」(三共(株)製)等のヒンダードアミン化合物が挙げられる。
【0059】
中間層、及び必要により設けられる保護層等に用いられるバインダー樹脂としては、上記感光層用に挙げたものを用いることができるが、その他にポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体樹脂等のエチレン系樹脂、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体等が有効である。又、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂等の熱硬化型或は化学的硬化型のバインダ樹脂を用いることができる。
【0060】
導電性支持体としては、金属板、金属ドラムが用いられる他、導電性ポリマーや酸化インジウム等の導電性化合物、もしくはアルミニウム、パラジウム等の金属の薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段により紙やプラスチックフィルムなどの基体の上に設けてなるものを用いることができる。
【0061】
図1は本発明の画像形成装置の1例としての断面図である。
図1において50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
【0062】
感光体への一様帯電ののち像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー542により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
【0063】
その静電潜像は次いで現像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像剤は、例えば前述のフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は層形成手段によって現像スリーブ541上に100〜600μmの層厚に規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。
【0064】
記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写域へと給紙される。
【0065】
転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面に転写ローラー(転写器)58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して転写される。
【0066】
次いで記録紙Pは転写ローラーとほぼ同時に圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写ローラー58及び分離ブラシ59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0067】
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0068】
尚、70は感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。
【0069】
電子写真画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
【0070】
プロセスカートリッジには、一般には以下に示す一体型カートリッジ及び分離型カートリッジがある。一体型カートリッジとは、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に構成し、装置本体に着脱可能な構成であり、分離型カートリッジとは感光体とは別体に構成されている帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器であるが、装置本体に着脱可能な構成であり、装置本体に組み込まれた時には感光体と一体化される。本発明におけるプロセスカートリッジは上記双方のタイプのカートリッジを含む。
【0071】
又、上記画像形成装置は、感光体ドラムと、帯電器、現像器、クリーニング器あるいはリサイクル部材等の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジを搭載する形態にすることもできる。
【0072】
次に、転写紙は代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定されず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
【0073】
像露光は、電子写真画像形成装置を複写機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行われる。
【0074】
尚、ファクシミリのプリンターとして使用する場合には、像露光器53は受信データをプリントするための露光を行うことになる。
【0075】
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。
【0076】
次に、本発明のペリレン混成顔料、及び比較例の顔料の合成例を以下に示す。
合成例1
チタニルフタロシアニン0.3gと化合物(1)のビスイミダゾールペリレン30gを900mlの濃硫酸に室温で加え、さらに2時間撹拌を行った。この硫酸溶液をガラスフィルターで濾過し不溶物を除いた後、30℃以下の水温を保って水15リットルに注ぎ込んだ。析出した粒子を濾過した後、さらに5リットルの水で3回洗浄した。濾過により得られたウエットケーキを一旦凍結した後、解凍し濾過、乾燥してペリレン混成顔料(1)を28g得た。
【0077】
合成例2
チタニルフタロシアニンの代わりにバナジュウムオキシフタロシアニン0.1gを用いた他は合成例1と同様にペリレン混成顔料(2)を26.5g得た。
【0078】
合成例3
チタニルフタロシアニンの代わりにヒドロキシガリウムフタロシアニン0.15gを用いた他は合成例1と同様にペリレン混成顔料(3)を27g得た。
【0079】
合成例4
チタニルフタロシアニンの代わりに銅フタロシアニン0.3gを用いた他は合成例1と同様にペリレン混成顔料(4)を27g得た。
【0080】
合成例5(比較合成例)
合成例1のチタニルフタロシアニンを除いた他は合成例1と同様にして作製した作製したペリレン顔料粒子を一旦乾燥した後、2−ブタノン500ml中で環流下6時間加熱、撹拌した。さらにメタノールで充分洗浄後乾燥してペリレン顔料(1)を25.8g得た。
【0081】
合成例1〜5の各顔料のCu−Kα特性X線によるX線回折分析による回折角度2θ:6.2、10.1、12.2、の回折ピークの有無、及び金属原子含有の有無及びその含有量を下記表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】
表中;○は回折ピークがあることを示す。
X線回折測定
合成例1のペリレン混成顔料粒子を後記する実施例1記載の方法で分散した後、塗布、乾燥して形成した約1mmの厚さの塗膜の粉末X線回折の結果を図2に示す。
【0084】
金属原子の有無確認方法
本発明のペリレン混成顔料中の金属原子は蛍光X線(WDX)、原子吸光分析、ICP等の手段により、金属原子の有無、及びその含有量を測定することができる。
【0085】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0086】
下記のごとくして感光体を作製した。
比較例1
〈中間層(UCL)塗布液〉
ポリビニルブチラール樹脂(積水化学(株)製BX−1精製品) 10g
メチルエチルケトン 1000ml
シクロヘキサノン 100ml
電荷輸送物質(T−18:IP;5.4eV) 5g
上記中間層塗布液を調整し、洗浄済み80mmφの円筒状アルミニウム基体(表面粗さRz0.9)上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.2μmの中間層を形成した。
【0087】
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(T−18) 135g
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成(株)製) 180g
1,3−ジオキソラン 1000ml
シリコンオイル(KF−54:信越化学) 0.1g
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0088】
〈電荷発生層〉
分散液1
メチルエチルケトン 200ml
シクロヘキサノン 200ml
ポリカーボネート(TS2020:帝人化成(株)製) 15g
シリコンオイル(KF−54) 0.1g
電荷発生物質(合成例5のペリレン顔料(1)) 52.7g
ポリカーボネート樹脂を溶解後、電荷発生物質を加え、サンドミルで20時間分散し分散液1を作製した。
【0089】
分散液2
メチルエチルケトン 300ml
シクロヘキサノン 300ml
電荷輸送物質(T−18) 52.7g
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成(株)製) 59.7g
酸化防止剤(サノールLS2626) 1.3g
シリコンオイル(KF−54) 0.1g
上記分散液を溶解し分散液2を作製した。この分散液2に前記分散液300mlを加え攪拌した後、5μmのリジメッシュフイルターにて濾過し、電荷発生層塗布液をえた。この塗布液を前記電荷輸送層上に円形スライドコーター塗布装置で塗布し、110℃で80分乾燥し、乾燥膜厚8μmの電荷発生層を形成し、比較例感光体1を作製した。
【0090】
実施例1
比較例感光体1の作製において、電荷発生物質の合成例5のペリレン顔料(1)に代えて合成例1のペリレン混成顔料(1)を用いた他は比較例感光体1の場合と同様にして実施例感光体1を作製した。
【0091】
実施例2
比較例感光体1の作製において、電荷発生物質の合成例5のペリレン顔料(1)に代えて合成例2のペリレン混成顔料(2)を用いた他は比較例感光体1の場合と同様にして実施例感光体2を作製した。
【0092】
実施例3
比較例感光体1の作製において、電荷発生物質の合成例5のペリレン顔料(1)に代えて合成例3のペリレン混成顔料(3)を用いた他は比較例感光体1の場合と同様にして実施例感光体3を作製した。
【0093】
実施例4
比較例感光体1の作製において、電荷発生物質の合成例5のペリレン顔料(1)に代えて合成例4のペリレン混成顔料(4)を用いた他は比較例感光体1の場合と同様にして実施例感光体4を作製した。
【0094】
上記実施例、及び比較例の各感光体をKonica7050を正帯電に改造したデジタル複写機を用いて、連続3万サイクルの7%文字画像、べた黒画像、白地画像、ハーフトーン画像がそれぞれ1/4のオリジナル画像を用いてA4紙3万枚の連続コピーを行い、各感光体の電位変動を評価した。
【0095】
評価条件
評価機;Konica7050改造機(正帯電、反転現像)
帯電器;スコロトロン(帯電電流;500μA、グリット電圧;700V)
露光強度(680nm半導体レーザ;1500μW)
現像バイアス;600V
現像剤;Konica3240用現像剤(2成分正帯電トナー)
転写電流;−170μA
評価結果を表2に示す。
【0096】
ΔVL;露光部(べた黒画像部)のスタート時と3万コピー後の電位変動。
表中↑はスタート時から3万コピー後に増大していることを示し、↓は減少していることを示す。
【0097】
【表2】
【0098】
表2から判るように、比較例1ではΔVL電位変動が大きいが本発明の感光体を用いた実施例1〜4のΔVL電位変動は少ない。
【0099】
実施例5
実施例1の電荷輸送物質を例示化合物(T−21)に代えた以外は同一にして実施例感光体5を作製した。
【0100】
実施例6
実施例1の電荷輸送物質を例示化合物(T−20)に代えた以外は同一にして実施例感光体6を作製した。
【0101】
実施例7
実施例1の電荷輸送物質を例示化合物(T−24)に代えた以外は同一にして実施例感光体7を作製した。
【0102】
実施例8
実施例1の電荷輸送物質を例示化合物(T−19)に代えた以外は同一にして実施例感光体8を作製した。
【0103】
実施例9
実施例1の電荷輸送物質を例示化合物(T−11)に代えた以外は同一にして実施例感光体9を作製した。
【0104】
実施例5〜9及び実施例1の感光体を用いて比較例1と同様の評価を行った。評価結果を表3に示す。
【0105】
画像メモリ;ハーフトーン画像の濃度ムラ発生有り/無しで評価した
VR;消去露光後の残留電位
ΔVH;未露光部(白地画像部)のスタート時と3万コピー後の電位変動。
【0106】
【表3】
【0107】
表3から本発明の感光体に用いる電荷輸送物質としてはイオン化ポテンシャル(Ip)が5.2〜5.5の電荷輸送物質を用いるのが好ましい。即ち、この範囲のIp値をもつ電荷輸送物質を用いることにより、3万コピー後の残留電位は小さく、電位変動も少ない、且つ画像メモリも発生していない。一方、Ip値が前記範囲外の電荷輸送物質を用いた感光体は残留電位は大きく、電位変動も大きく、且つ画像メモリも発生している。
【0108】
実施例10
実施例1の分散液2を以下の分散液3に変更した。
【0109】
分散液3
メチルエチルケトン 360ml
シクロヘキサノン 360ml
電荷輸送物質(T−18) 59g
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成(株)製) 69g
酸化防止剤(サノールLS2626) 1.5g
シリコンオイル(KF−54) 0.1g
上記分散液を溶解し分散液3を作製した。この分散液3に実施例1の分散液1を280mlを加え攪拌した後、5μmのリジメッシュフイルターにて濾過し、電荷発生層塗布液をえた。以上の変更以外は実施例1と同様にして電荷発生層の電荷発生物質のバインダーに対する質量比が12.5質量%の実施例感光体10を作製した。
【0110】
実施例11
実施例1の分散液2を以下の分散液4に変更した。
【0111】
分散液4
メチルエチルケトン 320ml
シクロヘキサノン 320ml
電荷輸送物質(T−18) 67.2g
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成(株)製) 71.7g
酸化防止剤(サノールLS2626) 1.7g
シリコンオイル(KF−54) 0.1g
上記分散液を溶解し分散液4を作製した。この分散液4に実施例1の分散液1を540mlを加え攪拌した後、5μmのリジメッシュフイルターにて濾過し、電荷発生層塗布液をえた。以上の変更以外は実施例1と同様にして電荷発生層の電荷発生物質のバインダーに対する質量比が20質量%の実施例感光体11を作製した。
【0112】
実施例12
実施例1の分散液2を以下の分散液5に変更した。
【0113】
分散液5
メチルエチルケトン 240ml
シクロヘキサノン 240ml
電荷輸送物質(T−18) 63.3g
ポリカーボネート(TS2050:帝人化成(株)製) 63.3g
酸化防止剤(サノールLS2626) 1.6g
シリコンオイル(KF−54) 0.1g
上記分散液を溶解し分散液5を作製した。この分散液5に実施例1の分散液1を600mlを加え攪拌した後、5μmのリジメッシュフイルターにて濾過し、電荷発生層塗布液をえた。以上の変更以外は実施例1と同様にして電荷発生層の電荷発生物質のバインダーに対する質量比が25質量%の実施例感光体12を作製した。
【0114】
上記実施例10〜12及び実施例1の感光体を用いてを比較例1と同様な評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0115】
【表4】
【0116】
表4から本発明の感光体に用いる電荷発生物質の量を電荷発生層のバインダーに対して質量比で0.10〜0.25:1の範囲が好ましいことが見いだされる。
【0117】
実施例13
実施例1の電荷発生層の電荷輸送物質の量を35gに代えた以外は同一にして実施例感光体13を作製した。電荷発生層中の電荷輸送物質とバインダーの質量比は0.50:1である。
【0118】
実施例14
実施例1の電荷発生層の電荷輸送物質の量を70gに代えた以外は同一にして実施例感光体14を作製した。電荷発生層中の電荷輸送物質とバインダーの質量比は1:1である。
【0119】
実施例15
実施例1の電荷発生層の電荷輸送物質の量を105gに代えた以外は同一にして実施例感光体15を作製した電荷発生層中の電荷輸送物質とバインダーの質量比は1.5:1である。
【0120】
上記実施例13〜15の感光体を用いて比較例1と同様な評価を行った。評価結果を表5に示す。
【0121】
【表5】
【0122】
表5から本発明の感光体に用いる電荷発生層の電荷輸送物質の量を電荷発生層のバインダーに対して質量比で0.50〜1.50:1の範囲が好ましいことが見いだされる。
【0123】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように、金属原子を含有する本発明のペリレン混成顔料を電荷発生物質とし、正帯電の層構成を有する電子写真感光体はデジタル反転現像方式の画像評価で電位変動も小さく、メモリーの発生もない良好な電子写真画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の1例としての断面図。
【図2】合成例1の顔料粒子分散後の粉末X線回折図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体)
51 露光部
52 帯電器
53 像露光器
54 現像器
57 給紙ローラー
58 転写ローラー(転写器)
59 分離ブラシ(分離器)
60 定着装置
61 排紙ローラー
62 クリーニング器
70 プロセスカートリッジ
Claims (10)
- 導電性支持体上に電荷輸送層及び電荷発生層をこの順に積層した積層構成の電子写真感光体において、該電荷発生層が電荷発生物質として金属フタロシアニン化合物を0.01〜10質量%含有するペリレン混成顔料を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 前記金属フタロシアニン化合物の金属原子がTi、Cu、V、Gaのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記ペリレン混成顔料のX線回折パターンがCu−Kα特性X線回折の2θ(2θ±0.2)角度で少なくとも6.2、10.1、12.2、に回折ピークを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層及び電荷発生層はそれぞれイオン化ポテンシャルが5.2〜5.5の電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷発生層はバインダー樹脂を含有し、電荷発生物質とバインダー樹脂の質量比が0.10〜0.25:1であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷発生層は電荷輸送物質を含有し、該電荷輸送物質とバインダー樹脂の質量比が0.50〜1.50:1であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 少なくとも帯電、像露光、現像、クリーニングの各工程を有する画像形成方法において、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成方法。
- 少なくとも帯電、像露光、現像、クリーニングの各手段を有する画像形成装置において、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 少なくとも帯電、像露光、現像、クリーニングの手段を有する画像形成装置に使用するプロセスカートリッジが請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体と帯電器、像露光器、現像器、クリーニング器の少なくとも1つとを一体に組み合わせて有しており、且つ前記画像形成装置に出し入れ自由に設計されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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