JP2006259296A - 有機感光体、有機感光体の製造方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

有機感光体、有機感光体の製造方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、均一で、厚膜の中間層を形成でき、絶縁破壊や黒ポチ等の画像欠陥の発生を防止し、良好な電子写真画像を長期的に安定して得ることができる有機感光体、有機感光体の製造方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供すること。
【解決手段】 導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機粒子とバインダー樹脂と有機溶媒を含有する中間層塗布液から形成された中間層を有する有機感光体において、前記有機溶媒が少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有し、前記中間層の膜厚が5〜40μmであることを特徴とする有機感光体。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複写機やプリンターの分野において用いられる有機感光体、有機感光体の製造方法、該有機感光体を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
有機感光体はセレン系感光体、アモルファスシリコン感光体のような無機感光体に比して素材の選択の幅が広いこと、環境適性に優れていること、生産コストが安いこと等の大きなメリットがあり、近年無機感光体に代わって電子写真感光体の主流となっている。
他方カールソン法に基づく画像形成方法においては、有機感光体上に帯電、静電潜像を形成し、トナー画像を形成した後、該トナー画像を転写紙に転写し、これを定着して最終画像が形成される。
上記帯電手段の部材として従来代表的に用いられている帯電部材はコロナ放電器が最もよく知られている。コロナ放電器は安定した帯電を行えるという利点を有する。しかし、コロナ放電器は高電圧を印加しなければならないため、イオン化された酸素、オゾン、水分、酸化窒素化合物等の発生量が多いため、有機感光体(以後感光体とも云う)の劣化を招いたり、人体に悪影響を及ぼす等の問題点を有している。
そこで、近年、コロナ放電器を利用しない接触帯電方式を利用することが検討されている。具体的には帯電部材である磁気ブラシや導電性ローラに電圧を印加して、被帯電体である感光体に接触させ、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである。このような接触帯電方式を用いればコロナ放電器を用いた非接触帯電方式と比較して低電圧化がはかれ、オゾン発生量も減少する。
接触帯電方式は、感光体に102〜1010Ω・cm程度の抵抗を持つ帯電部材に、直流もしくは交流を重畳した直流電圧を印加し、感光体に加圧当接させ、電荷を付与する方法である。この帯電方法は、パッシェンの法則に従い、帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、あるしきい値以上の電圧を印加することによって帯電が開始される。この接触帯電方式は、コロナ帯電方法と比較すると、帯電部材への印加電圧が低くなり、オゾン及び窒素酸化物の発生量が減少する。
一方、近年の画像形成方法はデジタル化が進展し、有機感光体の静電潜像の形成にはレーザ光を露光光源とした画像形成方法が多く用いられている。
しかしながら、帯電ローラ等との接触帯電方式では、レーザ光露光による干渉縞(以下、モアレとも云う)を防止するために加工された有機感光体の支持体、即ち、表面を切削加工等で粗面化したアルミニウム支持体等を用いると、切削加工面の凸部が接触帯電では絶縁破壊を発生しやすいという問題が発生している。又、有機感光体表面に繰り返し帯電を行なうと、有機感光体に発生した亀裂や汚染等が発生し、その結果、該亀裂や汚染等の部分に電荷が集中し、絶縁破壊や黒ポチ等の画像欠陥の発生を引き起こしやすく、画像ボケも発生しやすい。特に高温高湿、低温低湿等の厳しい条件下でこれらの問題が発生しやすい。
このような課題に対して、導電性基体と感光層の間に樹脂微粒子を分散した厚膜の中間層を設ける技術も知られている(特許文献1)。しかしながら、該技術では、感光体の長期間の使用にあたり、残留電位が増加しやすく、良好な画像形成が初期の段階に限られる。
又、導電性基体と感光層の間に中間層を酸化チタン粒子を樹脂中に分散した構成が知られている。例えば、アミノ基含有カップリング剤で表面処理された酸化チタン(特許文献2)、有機ケイ素化合物で表面処理された酸化チタン(特許文献3)、メチルハイドロジェンポリシロキサンで表面処理された酸化チタン(特許文献4)、金属酸化物、或いは有機化合物で表面処理された樹枝状酸化チタン(特許文献5)を用いた中間層を有する有機感光体が提案されている。
これらの酸化チタンを含有させた中間層は、導電性支持体からのフリーキャリアの進入を効果的に防止するブロッキング性に優れ、膜厚を厚くしても残留電位が増加しにくい特性を有している。
しかしながら、これらの酸化チタン等を分散した中間層塗布液は用いるバインダーや有機溶媒により、分散性及び塗布性が左右されやすく、厚膜の中間層を単一の有機溶媒を用いて、均一に塗布することが難しく、塗布乾燥後の中間層に、塗布むらが発生し、前記した絶縁破壊や黒ポチが十分に防止できないばかりか、ハーフトーン画像に画像むらを発生しやすいと云った問題が発生している。
特開2004−198734号公報 特開平9−96916号公報 特開平9−258469号公報 特開平8−328283号公報 特開平11−344826号公報
本発明の目的は、接触帯電方式の画像形成装置等に用いられる有機感光体の前記した課題を解決することであり、より詳しくは、従来の酸化チタン等の無機粒子を含有した中間層を有する有機感光体の前記した問題点を解決し、均一で、厚膜の中間層を形成でき、且つ絶縁破壊や黒ポチ等の画像欠陥の発生を防止し、良好な電子写真画像を長期的に安定して得ることができる有機感光体、有機感光体の製造方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
我々は有機感光体の上記問題点について検討を重ねた結果、有機感光体の導電性支持体上に酸化チタン等の無機粒子を含有させた中間層を厚膜で、均一に塗布することが重要であることを見いだし、本発明を達成した。
即ち、酸化チタン等の無機粒子を含有する中間層を厚膜で均一に塗布し、絶縁破壊等の耐リーク性を防止し、良好な電子写真画像を得るには、溶解性パラメータ(本発明のSP値)が特定の関係にある少なくとも2種以上の混合溶媒を用いた中間層塗布液を用いて、中間層を形成することが有効であることを見いだし本発明を完成した。即ち、本発明は以下の構成を有することにより達成される。
(請求項1)
導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機粒子とバインダー樹脂と有機溶媒を含有する中間層塗布液から形成された中間層を有する有機感光体において、前記有機溶媒が少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有し、前記中間層の膜厚が5〜40μmであることを特徴とする有機感光体。
(請求項2)
前記無機粒子が金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
(請求項3)
前記無機粒子が表面処理を施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
(請求項4)
前記無機粒子の数平均一次粒径が3nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項5)
前記金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項6)
前記主溶媒がエタノール又はn−プロピルアルコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項7)
前記主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒がテトラヒドロフランであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項8)
前記中間層のバインダー樹脂がポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機感光体。
(請求項9)
導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機粒子とバインダー樹脂と有機溶媒を含有する中間層塗布液を塗布して中間層を形成する有機感光体の製造方法において、前記有機溶媒が少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有し、該中間層塗布液を導電性支持体上に塗布乾燥して、膜厚が5〜40μmの中間層を形成することを特徴とする有機感光体の製造方法。
(請求項10)
有機感光体の周辺に、少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置において、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機感光体を用いたことを特徴とする画像形成装置。
(請求項11)
前記帯電手段が有機感光体と接触して均一帯電を付与する接触帯電手段であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
(請求項12)
電子写真画像を作製する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、少なくとも請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機感光体と帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つを一体として有しており、前記画像形成装置に出し入れ可能に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の有機感光体は、導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機粒子とバインダー樹脂と有機溶媒を含有する中間層塗布液から形成された中間層を有する有機感光体において、前記有機溶媒が少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有し、前記中間層の膜厚が5〜40μmであることを特徴とする。
本発明の有機感光体は、上記構成を有することにより、均一な膜厚を有する厚膜の中間層を有する有機感光体を作製でき、有機感光体上に帯電部材を接触させて帯電する帯電手段を有する画像形成装置で発生しやすい、絶縁破壊の発生を防止し且つハーフトーン画像がクリアに再現できる有機感光体を提供する事ができる。
以下、本発明の有機感光体の構成について説明する。
本発明において、中間層とは導電性支持体と感光層の間に設けられた層をいう。
本発明に係わる中間層に用いられる無機粒子は、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化タングステン、酸化ビスマス等の金属酸化物が好ましく、炭化ケイ素、炭化チタン等の金属炭化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩、炭酸カルシウム等の炭酸塩、窒化アルミニウム等の金属窒化物、硫酸バリウム、硫酸銅、硫酸亜鉛等の硫酸塩等も用いられる。
これらの無機粒子の中でも、本発明に好ましく用いられる無機粒子はN型半導性粒子が好ましい。該N型半導性粒子とは、主たる電荷キャリアが電子である粒子を意味する。即ち、主たる電荷キャリアが電子であることから、該N型半導性粒子を絶縁性バインダーに含有させた中間層は、導電性支持体からのホール注入を効率的にブロックし、また、感光層からの電子に対しては輸送性を示す性質を有するものを云う。
N型半導性粒子としては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)が好ましく、特に酸化チタンが特に好ましく用いられる。
無機粒子は数平均一次粒子径が3.0〜200nmの範囲の微粒子を用いことが好ましい。特に、5nm〜100nmが好ましい。数平均一次粒子径とは、微粒子を透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方向平均径としての測定値である。数平均一次粒径が3.0nm未満の無機粒子は中間層バインダー中での均一な分散ができにくく、凝集粒子を形成しやすく、該凝集粒子が電荷トラップとなって転写メモリーが発生しやすい。一方、数平均一次粒径が200nmより大きい無機粒子は中間層の表面に大きな凹凸を作りやすく、これらの大きな凹凸を通して絶縁破壊や黒ポチが発生しやすい。又、数平均一次粒径が200nmより大きい無機粒子は分散液中で沈澱しやすく、凝集物が発生しやすい。
無機粒子の数平均一次粒径とは、例えば酸化チタンの場合、透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析にりフェレ径の数平均径として測定される。
前記酸化チタン粒子は、結晶形としては、アナターゼ形、ルチル形、ブルッカイト形及びアモルファス形等があるが、中でもルチル形酸化チタン顔料又はアナターゼ形酸化チタン顔料は、中間層を通過する電荷の整流性を高め、即ち、電子の移動性を高め、帯電電位を安定させ、残留電位の増大を防止すると共に、高密度のドット画像を形成することができ、本発明の無機粒子として最も好ましい。
無機粒子はメチルハイドロジェンシロキサン単位を含む重合体で表面処理されたものが好ましい。該メチルハイドロジェンシロキサン単位を含む重合体の分子量は1000〜20000のものが表面処理効果が高く、その結果、無機粒子の整流性を高め、この無機粒子を含有する中間層を用いることにより、黒ポチ発生が防止され、又、高密度のドット画像の作製に効果がある。
メチルハイドロジェンシロキサン単位を含む重合体とは−(HSi(CH3)O)−の構造単位とこれ以外の構造単位(他のシロキサン単位のこと)の共重合体が好ましい。他のシロキサン単位としては、ジメチルシロキサン単位、メチルエチルシロキサン単位、メチルフェニルシロキサン単位及びジエチルシロキサン単位等が好ましく、特にジメチルシロキサンが好ましい。共重合体中のメチルハイドロジェンシロキサン単位の割合は10〜99モル%、好ましくは20〜90モル%である。
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体はランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよいがランダム共重合体及びブロック共重合体が好ましい。又、共重合成分としてはメチルハイドロジェンシロキサン以外に、一成分でも二成分以上でもよい。
又、無機粒子は下式で表される反応性有機ケイ素化合物で表面処理したものでもよい。
(R)n−Si−(X)4-n
(上式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
上式で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
また、上式で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
また、上式で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、上式で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
また、前記メチルハイドロジェンシロキサン共重合体や反応性有機ケイ素化合物の表面処理に先立ち無機粒子をアルミナ、シリカ等の無機の表面処理を行ってもよい。
上記N型半導体粒子の表面処理に先立ち、アルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行ってもよい。
このアルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とはアナターゼ形酸化チタン表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。
なお、アルミナ及びシリカの処理は同時に行っても良いが、特にアルミナ処理を最初に行い、次いでシリカ処理を行うことが好ましい。また、アルミナとシリカの処理をそれぞれ行う場合のアルミナ及びシリカの処理量は、アルミナよりもシリカの多いものが好ましい。
本発明に係わる中間層を形成するために作製する中間層塗布液は前記表面処理酸化チタン等の無機粒子の他にバインダー樹脂、分散溶媒等から構成される。
無機粒子の中間層中での比率は、中間層のバインダー樹脂との体積比(バインダー樹脂の体積を1とすると)で1.0〜2.0倍が好ましい。中間層中にこのような高密度の無機粒子を含有させることにより、中間層の整流性が高まり、膜厚を厚くしても残留電位の上昇や転写メモリーも発生せず、絶縁破壊や黒ポチを効果的に防止でき、電位変動が小さい良好な有機感光体を形成することができる。又、このような中間層はバインダー樹脂100体積部に対し、無機粒子を100〜200体積部を用いることが好ましい。
一方、これらの粒子を分散し、中間層の層構造を形成するバインダー樹脂としては、粒子の良好な分散性を得る為にポリアミド樹脂が好ましいが、特に以下に示すポリアミド樹脂が好ましい。
即ち、本発明に係わる中間層にはバインダー樹脂に融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下のポリアミド樹脂が好ましい。該融解熱は0〜30J/gがより好ましく、0〜20J/gが最も好ましい。一方、前記吸水率が5質量%を超えると、中間層中の含水率が上昇し、絶縁破壊や黒ポチが発生しやすく、残留電位の上昇、カブリの発生等、電子写真特性も低下しやすい。該吸水率は4質量%以下がより好ましい。
上記樹脂の融解熱はDSC(示差走査熱量測定:Differential Scanning Calorimetory)にて測定する。但し、DSCの測定値と同じ測定値が得られれば、DSC測定法にこだわらない。該融解熱はDSC昇温時の吸熱ピーク面積から求める。
一方、樹脂の吸水率は水中浸漬法による質量変化又はカールフィッシャー法により求める。
本発明に係わる中間層のバインダー樹脂としてはアルコール可溶性ポリアミド樹脂が好ましい。有機感光体の中間層のバインダー樹脂としては、中間層を均一な膜厚で形成するために、溶媒溶解性の優れた樹脂が必要とされている。このようなアルコール可溶性のポリアミド樹脂としては、前記した6−ナイロン等のアミド結合間の炭素鎖の少ない化学構造から構成される共重合ポリアミド樹脂やメトキシメチル化ポリアミド樹脂が知られているが、これらの樹脂は吸水率が高く、このようなポリアミドを用いた中間層は環境依存性が高くなる傾向にあり、その結果、たとえば高温高湿や低温低湿下の帯電特性や感度等が変化しやすく、絶縁破壊や黒ポチも発生しやすい。
アルコール可溶性ポリアミド樹脂には、上記のような欠点を改良し、融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の特性を与えることにより、従来のアルコール可溶性ポリアミド樹脂の欠点を改良し、外部環境が変化しても、又有機感光体の長時間連続使用を行っても、良好な電子写真画像を得ることができる。
以下、融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の特性を有するアルコール可溶性ポリアミド樹脂について説明する。
前記アルコール可溶性ポリアミド樹脂としては、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造を全繰り返し単位構造の40〜100モル%含有するポリアミド樹脂が好ましい。
ここで、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造について説明する。前記繰り返し単位構造とはポリアミド樹脂を形成するアミド結合単位を意味する。このことを、繰り返し単位構造がアミノ基とカルボン酸基の両方を持つ化合物の縮合により形成されるポリアミド樹脂(タイプA)と、ジアミノ化合物とジカルボン酸化合物の縮合で形成されるポリアミド樹脂(タイプB)の両方の例で説明する。
即ち、タイプAの繰り返し単位構造は一般式(2)で表され、Xに含まれる炭素数が繰り返し単位構造におけるアミド結合単位の炭素数である。一方タイプBの繰り返し単位構造は一般式(3)で表され、Yに含まれる炭素数もZに含まれる炭素数も、各々繰り返し単位構造におけるアミド結合単位の炭素数である。
Figure 2006259296
一般式(2)中、R1は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
Figure 2006259296
一般式(3)中、R2、R3は各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
前記のごとく、炭素数が7〜30の繰り返し単位構造は置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を有する化学構造等が挙げられるが、これらの中で2価のシクロアルカンを含む基を有する化学構造が好ましい。
ポリアミド樹脂は繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7〜30であるが、好ましくは9〜25、更には11〜20が良い。またアミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造が全繰り返し単位構造中に占める比率は40〜100モル%、好ましくは60〜100モル%、更には80〜100モル%が良い。
前記炭素数が7より小だと、ポリアミド樹脂の吸湿性が大きく、電子写真特性、特に繰り返し使用時の電位の湿度依存性が大きく、更に黒ポチ等の画像欠陥が発生しやすい。30より大であるとポリアミド樹脂の塗布溶媒への溶解が悪くなり、中間層の塗布膜形成に適さない。
又、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造が全繰り返し単位構造中に占める比率が40モル%より小さいと、上記効果が小さくなる。
好ましいポリアミド樹脂としては下記一般式(4)で示される繰り返し単位構造を有するポリアミドが挙げられる。
Figure 2006259296
一般式(4)中、Y1は2価のアルキル置換されたシクロアルカンを含む基、Z1はメチレン基、mは1〜3、nは3〜20を示す。
上記一般式(4)中、Y1の2価のアルキル置換されたシクロアルカンを含む基は下記化学構造が好ましい。即ち、Y1が下記化学構造を有するポリアミド樹脂は、黒ポチ改善効果が著しい。
Figure 2006259296
上記化学構造において、Aは単結合、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R4は置換基で、アルキル基を示し、pは1〜5の自然数を示す。但し、複数のR4は同一でも、異なっていても良い。
上記ポリアミド樹脂の具体例としては下記のような例が挙げられる。
Figure 2006259296
Figure 2006259296
Figure 2006259296
上記具体例中の()内の%は繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7以上の繰り返し単位構造の比率(モル%)を示す。
上記具体例の中でも、一般式(4)の繰り返し単位構造を有するN−1〜N−4のポリアミド樹脂が特に好ましい。
又、ポリアミド樹脂の分子量は数平均分子量で5,000〜80,000が好ましく、10,000〜60,000がより好ましい。数平均分子量が5,000以下だと中間層の膜厚の均一性が劣化し、本発明の効果が十分に発揮されにくい。一方、80,000より大きいと、樹脂の溶媒溶解性が低下しやすく、中間層中に凝集樹脂が発生しやすく、黒ポチ等の画像欠陥が発生しやすい。
上記ポリアミド樹脂はその一部が既に市販されており、例えばダイセル・デグサ(株)社製のベスタメルトX1010、X4685等の商品名で販売されて、一般的なポリアミドの合成法で作製することができる。
本発明は中間層のバインダー樹脂を溶解し、無機粒子を分散させた塗布液を作製する為に、中間層の溶媒として、少なくとも2種以上の混合溶媒を用い、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を、全混合溶媒に対して10〜40質量%含有する混合溶媒を用いる。このような混合溶媒を用いることにより、無機粒子を均一に分散させた中間層を5〜40μmの均一な膜厚に塗布することが可能となり、接触帯電等の電子写真プロセスで発生しやすい絶縁破壊を防止できると共に、塗布むらを防止し、クリアなハーフトーン画像を得ることができる。
本発明において溶解性パラメータ値とは、原崎勇次著「コーティングの基礎科学」54〜57頁、1986年(槇書店)の表3〜9「Fedorsによる原子および原子団の蒸発エネルギーとモル体積(25℃)」に記載されている化合物構造式から溶解性パラメータ値(SP)を計算する方法によって規定される値である。溶解性パラメータは、溶解度パラメータ、相溶性パラメータとも称され、基本的に凝集エネルギー密度(cohensive energy density)の1/2乗、すなわち、(凝集エネルギー[cal/mol])/(分子容[cm3/mol])の1/2乗で定義される値であり、主として、ポリマーの各種溶媒への溶解性を予測するのに用いられる有用な物性値である。溶解性パラメータを求める方法としては、上記の他に、溶媒との溶解性を測定する方法、溶媒の膨潤性を測定する方法、極限粘度の測定から求める方法等があるが、本発明においては前記Fedorsによる計算値を用いる。
本発明に係わる混合溶媒で、最大質量の主溶媒としては、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等の炭素数2〜4のアルコール類が好ましく、これらの溶媒は、アルコール可溶のポリアミドの溶解性に優れ。塗布液の塗布性の点で優れている。これらの溶媒は全溶媒中に30〜100質量%、好ましくは40〜100質量%、更には50〜100質量%が好ましい。これらの主溶媒の中でもエタノール及びn−プロピルアルコールが好ましく、エタノールが最も好ましい。
前記主溶媒と併用し、好ましい効果を得られる従溶媒としては、メタノール、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、エチレンクロライド、シクロヘキサノン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル等が挙げられる。従溶媒は1種類以上用いることができる。又、前記主溶媒と従溶媒の分類は、絶対的なものではなく、上記例示の主溶媒が従溶媒になることも、従溶媒が主溶媒になることもあり得る。
即ち、本発明に係わる混合溶媒は前記主溶媒より融点か低く且つ溶解性パラメータ値(SP値)も主溶媒より2.0〜4.0低い従溶媒を少なくとも1種用い、該従溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有させる。このような混合溶媒を用いることにより、無機粒子を含有した中間層を厚く、しかも均一に塗布でき、塗布むらを発生させることなく、絶縁破壊等の電荷リークの発生を防止した中間層を有する有機感光体を作製することができる。
従溶媒が10質量%未満だと、中間層塗布液の粘度が高すぎ、中間層に段むらが発生しやすい。又、40質量%より多いと、無機粒子の分散性が劣化し、残留電位の上昇や絶縁破壊が発生しやすい。又、従溶媒のSP値が上記範囲より高過ぎても、低すぎても無機粒子の分散債が劣化し、段むらが発生しやすく、残留電位の上昇や絶縁破壊が発生しやすい。
又、本発明に係わる混合溶媒は上記主溶媒及び従溶媒の他に第3の溶媒を用いることができる。ここで、第3の溶媒としては、上記主溶媒と従溶媒の関係を満たさない第3の溶媒を意味し、これらの関係を満たさない限り、上記例示した溶媒を用いてもよいし、例示以外の溶媒を用いてもよい。又、第3の溶媒は1種類以上用いてもよい。但し、第3の溶媒のSP値も主溶媒のSP値に近い溶媒が好ましく、主溶媒のSP値との差が絶対値で4.0以内が好ましい。
本発明に係わる中間層の膜厚は5〜40μmが好ましい。中間層の膜厚が5μm未満では、絶縁破壊や黒ポチが発生しやすく、40μmを超えると、残留電位の上昇や転写メモリーが発生しやすく、鮮鋭性が劣化しやすい。中間層の膜厚は6〜25μmがより好ましい。
又、本発明に係わる中間層は実質的に絶縁層であることが好ましい。ここで絶縁層とは、体積抵抗が1×108以上である。本発明に係わる中間層及び保護層の体積抵抗は1×108〜1015Ω・cmが好ましく、1×109〜1014Ω・cmがより好ましく、更に好ましくは、2×109〜1×1013Ω・cmである。体積抵抗は下記のようにして測定できる。
測定条件;JIS:C2318−1975に準ずる。
測定器:三菱油化社製Hiresta IP
測定条件:測定プローブ HRS
印加電圧:500V
測定環境:30±2℃、80±5RH%
体積抵抗が1×108未満では中間層の電荷ブロッキング性が低下し、黒ポチの発生が増大し、有機感光体の電位保持性も劣化し、良好な画質が得られない。一方1015Ω・cmより大きいと繰り返し画像形成で残留電位が増大しやすく、良好な画質が得られない。
次に、本発明に係わる導電性支持体について記載する。
感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
導電性の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。本発明に係わる導電性支持体としては、アルミニウム支持体が最も好ましい。該アルミニウム支持体は、主成分のアルミニウム以外にマンガン、亜鉛、マグネシウム等の成分が混合したものも用いられる。
本発明では、導電性支持体の十点表面粗さRz(RzはJISB0601−1982に記載の基準長0.25mmの値を意味する)を0.3〜2.5μmの粗面化することが好ましい。この範囲に導電性支持体を粗面化しても、厚膜の中間層を塗布することにより、絶縁破壊等の耐リーク性を防ぐことができ、またレーザー光源を露光光源に用いた時、画像でモアレの発生を防止することができる。
次に、上記のような中間層、導電性支持体を有する有機感光体の層構成について記載する。
本発明の有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
以下に本発明に用いられる有機感光体の構成について記載する。
本発明に係わる導電性支持体としては、前記した導電性支持体が用いられる。
導電性支持体
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、前記した中間層を設ける。
感光層
本発明に係わる感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる結晶構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θの27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θの7.5°、28.7°に顕著な回折ピークを有するチタニルフタロシン、同2θの12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜1μmが好ましい。0.01μm未満では十分な感度特性が得られず、残留電位が上昇しやすい。一方、1μmを超えると絶縁破壊や黒ポチが発生しやすい。
電荷輸送層
一方、電荷輸送層の構成は公知の構成を用いて得ることができる。電荷輸送物質及びバインダーを適切に選択して、電荷輸送層を形成することが必要である。
電荷輸送物質(CTM)としては、例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを併用して用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。
電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
これらCTLのバインダーとして最も好ましいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にすることにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し10〜200質量部が好ましい。
又、電荷輸送層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。
本発明に係わる電荷輸送層には前記した膜厚が、10〜30μmの電荷輸送層を用いる。該膜厚が10μm未満では、絶縁破壊や黒ポチ等が発生しやすく、30μmを超えると画像がボケやすく鮮鋭性が劣化しやすい。
上記では本発明の最も好ましい感光体の層構成を例示したが、本発明では上記以外の感光体層構成でも良い。即ち、前記電荷輸送層を2層で構成したり、電荷輸送層の上に保護層を設けた構成にしてもよい。
電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
又、これらの各層の塗布溶液は塗布工程に入る前に、塗布溶液中の異物や凝集物を除去するために、金属フィルター、メンブランフィルター等で濾過することが好ましい。例えば、日本ポール社製のプリーツタイプ(HDC)、デプスタイプ(プロファイル)、セミデプスタイプ(プロファイルスター)等を塗布液の特性に応じて選択し、濾過をすることが好ましい。
次に有機感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられる。なお保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
次に、本発明に係わる接触帯電方式を用いた画像形成装置について説明する。
図1は、本発明に係る接触帯電方式を用いた画像形成装置1の断面概略図である。画像形成装置1は内部に、感光体カートリッジ2、現像カートリッジ(現像手段)3、外部からの画像信号に基づいて変調されたレーザビームを偏向させながら射出する露光装置(露光手段)4、記録紙を供給する給紙装置(給紙手段)5、転写ローラ(転写手段)6、定着器(定着手段)7および排紙トレイ8が配設されている。
感光体カートリッジ2は、内部に円筒体の外周面に有機光導電材料の薄膜層を形成して成る感光体21、帯電ブラシ(帯電手段)22等を備えている。現像カートリッジ3は、内部に図示せぬ現像スリーブ、攪拌ローラ、およびトナーとキャリアが収容されたトナータンクを備えており、現像スリーブには図示せぬ現像電源から現像バイアスが印加される。両カートリッジには、画像形成装置1への着脱の際に機械的接触による不具合が発生するのを防止するために、画像形成装置1への挿入時には閉状態とされ、画像形成装置1からの取り出し時には開状態とされる図示せぬ保護カバーが設けられている。
画像形成プロセスは周知であるため、以下に、簡略に示すに留める。まず、感光体21表面は帯電ブラシ22により所定の電圧で均一に帯電される。露光装置4は、変調されたレーザビーム(図中に破線矢印で示す)を発生し、このレーザビームを図示せぬポリゴンミラーにより偏向して、感光体21上を偏向走査し、前記帯電面に画像情報に応じた静電潜像を順次に形成していく。トナータンク内のトナーは、攪拌ローラで攪拌された後、現像スリーブ上に供給され、感光体21との対向部で、前記静電潜像に対応したトナー像を形成する。同時に、感光体21表面の露光を受けていない部分(非画像部)に存在する残留トナーは、現像スリーブに印加される現像バイアス電圧と感光体21の表面電位との電位差を利用して、現像カートリッジに静電力により回収される。一方、トナー像は、感光体21と対向して配設されている転写ローラ6によって、記録紙上に静電転写される。なお、記録紙は給紙装置5から図中実線矢印で示される搬送路に沿って運ばれてくる。次いで、この記録紙は定着器7に搬送され、ここで未定着トナー像が記録紙上に熱定着される。最後に、所望の画像を形成した記録紙は、排紙トレイ8より排出される。以上一連のプロセスを繰り返すことで、原稿の複製が多量かつ高速にできるわけである。
帯電ブラシは、感光体の回転によって感光体との接触部に送られてきた残留トナーを機械的に撹拌し、判読不可能な状態となるまで感光体表面に拡散させる。また、帯電ブラシは、感光体の帯電極性と反対の極性(逆極性)の残留トナーを静電的に吸着して回収し、感光体の帯電極性と同極性(正規の極性)に帯電させて感光体表面に吐出する。
図2は、画像形成装置1に着脱自在な感光体カートリッジ2の断面概略図である。感光体カートリッジ2は、その保護カバー付きケーシング28内に、像担持体としての感光体21、この感光体21の周りに当接配置された帯電ブラシ22、帯電ブラシ22に所定電圧を印加する電源接続部材23、プレ帯電フィルム24、帯電ならし部材(スポンジ状の帯電部材)25、26、電源接続部材27を収容する。
感光体21は図示せぬ駆動装置により図中矢印方向に回転する。帯電ブラシ22は、毛状の繊維からなる導電糸をブラシ支持体に植設したものである。この帯電ブラシ22は感光体21の表面に接触した状態で、図示せぬ駆動装置により図中矢印方向、つまり感光体21との接触部において、感光体21回転方向に対して同方向に回転する。画像形成時には、帯電ブラシ22に図示せぬ帯電電源より電圧が印加され、これによって感光体21表面を均一に所定極性に帯電させる。一方、非画像形成時には、帯電電源より前記画像形成時と逆の極性の電圧が帯電ブラシ22に印加される。なお、トナーの帯電極性は、画像形成時の帯電電圧の極性と同一である。よって非画像形成時に、帯電ブラシ22内に蓄積されたトナーを静電的反発力により、感光体21上に吐出させることができる。
現像プレ帯電フィルム24及び帯電ならし部材25、26は、帯電ブラシ22による帯電むらを補う目的で配置されている。
尚、上記画像形成装置は、モノクロのレーザプリンタを示したが、カラーのレーザプリンタやコピーにも同様に適用可能である。又、露光光源もレーザ以外の光源、例えばLED光源を用いてもよい。
又、前記画像形成装置は、クリーナレスの画像形成装置を例示したが、残留トナーを回収するための専用のクリーニング装置(クリーニング手段)を備える画像形成装置であってもよい。即ち、本発明は、クリーナレス型でない画像形成装置にも適用することができる。又、本発明の有機感光体は帯電手段が非接触の帯電器(コロナ帯電器等)で用いてもよい。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。尚、以下の文章で「部」とは質量部を表す。
以下のようにして、評価に用いる感光体を作製した。
感光体1の作製
中間層1
洗浄済み円筒状アルミニウム基体(切削加工によりJISB−0601規定の十点表面粗さRz:0.81μmに加工した)上に、下記中間層塗布液を浸漬塗布法で塗布し、120℃30分で乾燥し、乾燥膜厚5.0μmの中間層1を形成した。
(中間層塗布液の作製)
バインダー樹脂:(例示ポリアミドN−1) 1部(1.00体積部)
無機粒子:ルチル型酸化チタンA1(一次粒径35nm;メチルハイドロジェンシロキサンとジメチルハイドロジェンシロキサンの共重合体A(モル比1:1)を用い、酸化チタン全質量の5質量%の量で表面処理したもの) 5.6部(1.60体積部)
溶媒:エタノール/n−イソプロピルアルコール/THF(=45/20/35)
10部
上記成分を混合し、サンドミル分散機を用い、10時間、バッチ式にて分散して、中間層塗布液を作製した。
電荷発生層
下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
Y形オキシチタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折のスペクトルで、最大ピーク角度が2θで27.3) 20部
ポリビニルブチラール(#6000−C、電気化学工業社製) 10部
酢酸t−ブチル 700部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300部
電荷輸送層
下記成分を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。
電荷輸送物質(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニルスチリル)トリフェニルアミン) 75部
ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化学社製) 100部
酸化防止剤(下記化合物A) 2部
テトラヒドロフラン/トルエン(体積比7/3) 750部
Figure 2006259296
感光体2〜17の作製
感光体1の作製において、中間層塗布液中の無機粒子、溶媒及び中間層膜厚を表1のように変更した以外は感光体1の作製と同様にして、感光体2〜17を作製した。
Figure 2006259296
表1中、
溶媒
Eはエタノール
THFはテトラヒドロフラン
EAは酢酸エチル
n−Prはn−プロピルアルコール
Aはアセトン
Mはメタノール
Dは1,3−ジオキソラン
MEKはメチルエチルケトン
無機粒子
R−TiO2:ルチル型酸化チタン
A−TiO2:アナターゼ型酸化チタン
ZnO:酸化亜鉛
Al23:アルミナ
無機粒子の表面処理
Aはメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
Bはメチルハイドロジェンシロキサンとメチルエチルシロキサンの共重合体(モル比1:1)
Cはメチルハイドロジェンポリシロキサン
Dは一次処理:シリカ・アルミナ、二次処理メチルトリメトキシシラン
評価
中間層塗布性の評価
中間層塗布乾燥後の各感光体の中間層の塗布性を肉眼で観察し、中間層の塗布性を観察した。その結果を中間層塗布性の欄に記載した。
○;中間層が全面均一に形成されている(良好)
△:中間層に部分的に段むらが発生している。(要検討)
×;中間層の全面に段むらが発生している。(実用上問題有り)
画像評価
以上のようにして得た感光体1〜17を基本的に図1、2に記載の構造を有するPAGEPRO1250E(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製:A4紙16枚/分のプリンター:接触帯電、クリーナーレスプロセス)に各々装着し、高温高湿(30℃80%RH)と低温低湿(10℃20%RH)の環境下で、それぞれ評価項目を変えて評価した。評価結果を表2に示す。
露光条件
露光部電位目標:−50V未満にする露光量に設定。
露光ビーム:ドット密度600dpi(dpiとは2.54cm当たりのドット数)の像露光を行った。レーザは780nmの半導体レーザを使用
現像条件:非磁性一成分現像剤を用いた反転現像
評価項目及び評価方法
評価項目及び評価基準
残留電位の評価(べた黒画像の電位変化)
低温低湿(10℃20%RH)、高温高湿(HH:30℃80%RH)環境下で、画素率が7%の文字画像、ハーフトーン画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にある画像をA4で1枚間欠モードにて、各1万枚の印刷を行い、初期と1万枚後の現像位置でのべた黒画像部(露光部電位)の電位変化(|ΔV|)を評価した。|ΔV|が小さい方が繰り返し残留電位の上昇が小さい。
◎;べた黒画像部の電位変化|ΔV|が50V未満(良好)
○;べた黒画像部の電位変化|ΔV|が50V〜150V(実用上問題なし)
×;べた黒画像部の電位変化|ΔV|が150Vより大きい(実用上問題有り)
耐リーク性;低温低湿(LL:10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)で評価
○;LL又はHHで電荷リークによる感光体の絶縁破壊が発生なし。
×;LL又はHHで電荷リークによる感光体の絶縁破壊が発生した。
画像むら;低温低湿(LL:10℃20%RH)、高温高湿(30℃80%RH)で評価
画像むらの評価をハーフトーン画像で評価した。
◎;ハーフトーン画像がクリアに再現されており、全く画像むらが発生していない(良好)。
○;ハーフトーン画像に反射濃度で0.02〜0.04の濃度差があるが、画像むらの境界がはっきりせず、注視しないと画像むらに気付かない(実用性有り)。
×;ハーフトーン画像に明朗に画像むらが発生している。
Figure 2006259296
表2より、本発明の有機感光体、即ち、中間層を少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、SP値が主溶媒より2.0〜4.0小さく、極性パラメータの差が1以内であり、かつ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を、全混合溶媒に対して10〜40質量%含有しする中間層組成物から形成され、且つ前記中間層の膜厚が5〜40μmである有機感光体1〜8、13、14は、塗布性が優れ、均一な膜厚の中間層を形成し、その結果、電位特性が安定しており、画像むらや絶縁破壊の発生もなく、良好な電子写真画像を得ることが出来ている。一方、中間層の膜厚が4μmの感光体9は耐リーク性が劣化し、絶縁破壊が発生している。又、中間層の膜厚が43μmの感光体10では、中間層が厚すぎて、段むらが部分的に発生しており、残留電位の増加も顕著である。又、従溶媒の質量比が7%の感光体11では、部分的な段むらが発生し、画像むらも発生している。又、従溶媒の質量比が44%の感光体11では、部分的な段むらが発生し、画像むらも発生している。又、従溶媒の沸点が主溶媒より低い感光体15では、段むらが発生し、画像むらも発生して、残留電位の劣化、耐リーク性の劣化が見られる。又、主溶媒とのSP値の差が4.5の従溶媒を用いた感光体16も段むらが発生し、画像むらも発生して、残留電位の劣化、耐リーク性の劣化が見られる。又、主溶媒とのSP値の差が1.1の従溶媒を用いた感光体17も段むらが発生し、画像むらも発生して、残留電位の劣化が見られる。
本発明に係る接触帯電方式を用いた画像形成装置1の断面概略図である。 画像形成装置1に着脱自在な感光体カートリッジ2の断面概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体カートリッジ
3 現像カートリッジ
4 露光装置
5 給紙装置
6 転写ローラ
7 定着器
8 排紙トレイ
21 感光体
22 帯電ブラシ
23、27 電源接続部材
24 プレ帯電フィルム
25、26 帯電ならし部材

Claims (12)

  1. 導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機粒子とバインダー樹脂と有機溶媒を含有する中間層塗布液から形成された中間層を有する有機感光体において、前記有機溶媒が少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有し、前記中間層の膜厚が5〜40μmであることを特徴とする有機感光体。
  2. 前記無機粒子が金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の有機感光体。
  3. 前記無機粒子が表面処理を施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機感光体。
  4. 前記無機粒子の数平均一次粒径が3nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機感光体。
  5. 前記金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の有機感光体。
  6. 前記主溶媒がエタノール又はn−プロピルアルコールであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機感光体。
  7. 前記主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒がテトラヒドロフランであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機感光体。
  8. 前記中間層のバインダー樹脂がポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機感光体。
  9. 導電性支持体と感光層の間に、少なくとも無機粒子とバインダー樹脂と有機溶媒を含有する中間層塗布液を塗布して中間層を形成する有機感光体の製造方法において、前記有機溶媒が少なくとも2種以上の混合溶媒であり、該混合溶媒の最大量を占める主溶媒に対して、溶解性パラメータ値(SP値)が主溶媒より2.0〜4.0低く且つ沸点が主溶媒よりも低い有機溶媒を全混合溶媒に対して10〜40質量%含有し、該中間層塗布液を導電性支持体上に塗布乾燥して、膜厚が5〜40μmの中間層を形成することを特徴とする有機感光体の製造方法。
  10. 有機感光体の周辺に、少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段を有し、繰り返し画像形成を行う画像形成装置において、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機感光体を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記帯電手段が有機感光体と接触して均一帯電を付与する接触帯電手段であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 電子写真画像を作製する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、少なくとも請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機感光体と帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つを一体として有しており、前記画像形成装置に出し入れ可能に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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