JP2000241998A - 電子写真用像担持体とそれを用いた画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真用像担持体とそれを用いた画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ

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JP2000241998A
JP2000241998A JP11043292A JP4329299A JP2000241998A JP 2000241998 A JP2000241998 A JP 2000241998A JP 11043292 A JP11043292 A JP 11043292A JP 4329299 A JP4329299 A JP 4329299A JP 2000241998 A JP2000241998 A JP 2000241998A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体の帯電特性がよく高感度で耐摩耗性の
高い、高湿環境下において表面抵抗が低下せず、従って
画像流れ等の問題が発生しない電子写真用像担持体と、
それを用いた画像形成装置、画像形成方法及びプロセス
カートリッジを提供する。 【解決手段】 架橋構造を有するシロキサン樹脂を含有
する層を含む感光体と該感光体の加熱装置を有すること
を特徴とする電子写真用像担持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体として用い
る電子写真用像担持体と、それを用いた画像形成装置、
画像形成方法及びプロセスカートリッジに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル信号処理されたデータを
書き込むため、有機感光体上にドット光露光して静電潜
像を形成し、反転現像方式により画像形成を行う電子写
真画像形成方法が盛んに行われるようになった。
【0003】このような方式に用いられる有機感光体に
は、長期の使用にわたって安定でかつ高い解像度での書
き込みにも対応できることが要求されるため、感光体の
耐久性向上が求められてきた。しかしながら、有機感光
体の欠点は強度的に弱く、感光層の減耗や傷による欠陥
が発生し易く耐久性の面で改良が求められてきた。
【0004】この問題を解決するために種々の試みがな
されてきた。例えば特開平9−319130号公報に
は、表面層に硬化性の有機ケイ素系高分子とコロイダル
シリカの縮合物を含有させる技術などが報告されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の発明は、確かに
有効な手段となり得る場合もあるが、この方法によって
も必ずしも十分な問題解決にならないばかりか、別の問
題を派生してしまうこともあることがわかり、その解決
策を見つける必要があることがわかった。
【0006】本発明者等の検討によれば、有機ケイ素系
の架橋膜は未反応の加水分解性基やシラノール基が膜表
面に残存し易く、高湿環境下において水分子の吸着の影
響を受けやすい問題がある。未反応基が多いと、高湿環
境下において水分子や帯電時に生成する放電生成物の吸
着が起こりやすくなり、その結果表面抵抗が低下し、画
像流れ等の問題が発生する。
【0007】上記現象は特に像担持体ドラム停止時に帯
電極近傍に位置した部位で顕著に見られ、例えば排風や
像担持体ドラム近傍に設置した加熱装置では、帯電極下
まで十分に画像流れ現象を抑制することは困難であっ
た。これは例え装置の稼働を停止しても、稼働時に出来
た活性酸素等の有害物は、各帯電極近傍に止まり回転を
停止した像担持体の表面に塗設された感光体に作用する
のであろうと考えられる。そして、従来のごとき排風の
吹きつけや像担持体とは別体として近傍に設置した加熱
装置では、像担持体の表面を均一に加温することが出来
ず、高湿環境下における水分子の吸着等を防止するには
不十分なのであろうと考えられる。
【0008】本発明の目的は、感光体の帯電特性がよく
高感度で耐摩耗性の高い、高湿環境下において表面抵抗
が低下せず、従って画像流れ等の問題が発生しない電子
写真用像担持体と、それを用いた画像形成装置、画像形
成方法及びプロセスカートリッジを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決するため鋭意検討したところ、有機ケイ素化合物
を架橋させてなる層を設けた感光体の表面を、直接加熱
する加熱装置によりこの問題が解決できることを見いだ
し本発明に至った。
【0010】即ち、本発明の目的は、下記構成の何れか
を採ることにより達成される。
【0011】〔1〕 架橋構造を有するシロキサン樹脂
を含有する層を含む感光体と該感光体の加熱装置を有す
ることを特徴とする電子写真用像担持体。
【0012】〔2〕 前記架橋構造を有するシロキサン
樹脂を含有する層が水酸基或いは加水分解性基を有する
有機ケイ素化合物とコロイダルシリカを反応させて得ら
れる樹脂層であることを特徴とする〔1〕記載の電子写
真用像担持体。
【0013】〔3〕 電荷輸送性能を有する構造単位を
有し、且つ架橋構造を有するシロキサン樹脂を含有する
層を含む電子写真感光体を有することを特徴とする
〔1〕又は〔2〕記載の電子写真用像担持体。
【0014】〔4〕 電荷輸送性能を有し、且つ架橋構
造を有するシロキサン樹脂を含有する層を含む電子写真
感光体を有することを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載
の電子写真用像担持体。
【0015】〔5〕 前記電荷輸送性能を有し、且つ架
橋構造を有するシロキサン樹脂が水酸基あるいは加水分
解性基を有する有機ケイ素化合物と、水酸基と電荷輸送
性能を有する構造単位を含む化合物とを反応させて得ら
れるシロキサン樹脂であることを特徴とする〔4〕記載
の電子写真用像担持体。
【0016】〔6〕 前記電荷輸送性能を有し、且つ架
橋構造を有するシロキサン樹脂を含有する層が、酸化防
止剤を含有することを特徴とする〔3〕、〔4〕又は
〔5〕記載の電子写真用像担持体。
【0017】〔7〕 前記電荷輸送性能を有し、且つ架
橋構造を有するシロキサン樹脂を含有する層が、酸化防
止剤としてヒンダードフェノール又はヒンダードアミン
化合物を含有することを特徴とする〔3〕、〔4〕又は
〔5〕記載の電子写真用像担持体。
【0018】〔8〕 前記架橋構造を有するシロキサン
樹脂を含有する層が表面保護層であることを特徴とする
請求項〔1〕〜〔7〕の何れか1項記載の電子写真用像
担持体。
【0019】
〔9〕 前記感光体の内面から加熱装置に
より感光体を加熱して画像形成を行うことを特徴とする
〔8〕記載の電子写真用像担持体。
【0020】〔10〕 〔1〕〜〔8〕の何れか1項記
載の電子写真用像担持体を用い、且つ該像担持体を加熱
して画像形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
【0021】〔11〕 感光体の内面から感光体を加熱
して画像形成を行うことを特徴とする〔10〕記載の画
像形成方法。
【0022】〔12〕 〔1〕〜〔8〕の何れか1項記
載の電子写真用像担持体を用い、帯電、像露光、現像、
転写・分離、クリーニングの工程を経て画像形成するこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0023】〔13〕 〔1〕〜〔8〕の何れか1項記
載の電子写真用像担持体を用い、帯電、像露光、現像、
転写・分離、クリーニングの工程を経る画像形成に使用
するプロセスカートリッジにおいて、電子写真用像担持
体と帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、クリ
ーニング器の少なくとも何れか1つとを組み合わせて造
られていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0024】本発明の感光体とは、通常用いられている
意味とは少しことなり、感光性を示す層及びこれを補助
又は保護する表面保護層や導電性層から感光層への悪影
響を防止する中間層を含めた、電子写真感光体を構成す
る主要構成層を指している。
【0025】これに対し本発明の像担持体とは、さらに
導電性層や支持体をも含む、通常よく用いられる意味で
の像担持体を指している。尚、通常は導電性層や支持体
をも含めてこれを感光体と呼ぶことも行われているが、
本発明においては明確に区別している。それゆえ、本発
明における加熱装置が装備される場合は、像担持体とい
った場合はその構成要素の一つに含まれるが、感光体と
呼んだ場合にはそれを含まない。
【0026】従って、本発明の実施態様として、例えば
感光体の内面に面状ヒーターを組み込んだ図1のような
形態等が挙げられ、これ全体を像担持体と呼んでいる。
【0027】図1は本発明の一例を示す像担持体の構成
を示す断面図である。本図において感光体ドラム10の
構成は、アルミニウム製の支持体1の上に中間層、電荷
発生層と電荷輸送層よりなる感光層5、その上に設けら
れた表面保護層6があり、一方支持体のさらに内面には
面状加熱器をコイル状に巻き付けた加熱装置7がある。
【0028】本発明に係わる加熱方法としては、感光体
面又は感光体支持体ドラム内部へ強制的に熱風を吹き込
む方法などでも良いが、更に好ましくは加熱装置を組み
込んで感光体ドラム内部から直接加熱することで、ドラ
ムのどの位置が帯電極直下で停止しても均一に加熱する
ことが可能となる。この加熱することで像担持体(感光
体ドラム)表面の相対湿度を低減させることが可能とな
るため、画像全面に渡って高湿環境でも良好な画像を得
ることができる。従って像担持体自体が加熱体を備えた
直接加熱が最も有効である。また、その上に外部のヒー
ターを併用することにより更に効果を高めることができ
る。
【0029】加熱装置は特に限定されないが、例えばポ
リエチレンテレフタレート樹脂等を支持体としてニクロ
ム線等の発熱体を挟み込んだ面状発熱体やセラミック発
熱体などが用いられる。
【0030】感光体の温度範囲は通常50%RH以上の
環境では30℃〜65℃が好ましく、特に70%RH以
上の環境では40℃〜50℃に感光体ドラム温度を維持
することが望ましい。
【0031】また、画像流れを解消する目的で電源投入
時から画像形成までの間に上記温度範囲に感光体の温度
を保ちながら感光体を回転させることが有効である。こ
の操作を行うことでより低い温度で画像流れを抑制する
ことができる。
【0032】本発明における架橋構造を有するシロキサ
ン樹脂を含有する層は、表面保護層であることが好まし
く、好ましくは電荷輸送性能を有する構造単位を含み、
且つ架橋構造を有するシロキサン樹脂を含有する層であ
る。
【0033】架橋構造を有するシロキサン樹脂として
は、予め構造単位内にシロキサン結合を有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新た
な化学結合を形成させ三次元網目構造を形成した、或い
はシロキサン結合でモノマー、オリゴマー、ポリマーか
ら三次元網目構造を形成したものである。ここで用いら
れる構造単位は、例えば一般的にはアルコキシシランの
縮合反応やシラノールの縮合反応により三次元網目構造
を形成することができるものであり、又、三次元網目構
造にはコロイダルシリカのような粒子を含ませても良
い。
【0034】本発明において、水酸基或いは加水分解性
基を有する有機ケイ素化合物における加水分解性基と
は、メトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシ
ム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等
が挙げられる。中でも好ましくは−ORで表される加水
分解性基が良く、Rがアルコキシ基を形成する原子団で
あり、炭素数が1〜6であることが好ましい。例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、メトキシエチル基等が挙げられる。
【0035】本発明におけるシロキサン結合を含有する
硬化性樹脂の原料として用いられる有機ケイ素化合物
は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の
数nが1のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑
制される。nが2、3又は4のときは高分子化反応が起
こりやすく、特に3或いは4では高度に架橋反応を進め
ることが可能である。従って、これらをコントロールす
ることにより得られる塗布層液の保存性や塗布層の硬度
等を制御することが出来る。
【0036】一方、水酸基と電荷輸送性能を有する構造
単位を含む化合物とは、代表的には通常用いられる構造
の電荷輸送物質に水酸基をも有している化合物である。
【0037】即ち電荷輸送性能を有する構造単位を持
ち、単独で電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性
質を示すものであり、又、本発明の電荷輸送性化合物の
別の定義としては通常のTime−Of−Flight
法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電
荷輸送に起因する検出電流が得られる化合物として表現
することもできる。
【0038】例えば正孔輸送型としてはオキサゾール、
オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダ
ゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリ
ジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリ
ン、スチルベン、アミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾ
ール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラ
ン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、
ポリ−9−ビニルアントラセンなどの構造単位を有する
化合物及びこれらの誘導体が挙げられる。
【0039】又、電子輸送型としては無水コハク酸、無
水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無
水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキ
ノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリ
ニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニトロベンゾ
ニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、
クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフトキノ
ン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、
1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、
4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロベンゾ
フェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−
シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−(p−クロ
ロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレン、
2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7
−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデンジ
シアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フル
オロニリデンジシアノメチレンマロノジニトリル、ピク
リン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、
3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、
5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、
フタル酸、メリット酸などの構造単位を有する化合物及
びこれらの誘導体が挙げられるが、これらの構造に限定
されるものではない。
【0040】即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物
と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式
で示される電荷輸送性化合物である。
【0041】X−(R−OH)m m≧1 ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R:単結合子、各々置換又は非置換のアルキレン、アリ
ーレン基、 m:好ましくは1〜5である。
【0042】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物
とは、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造
を含み、該基を構成する炭素原子を介して炭素原子と結
合する水酸基を有する化合物である。
【0043】1.トリアリールアミン系化合物
【0044】
【化1】
【0045】2.ヒドラジン系化合物
【0046】
【化2】
【0047】3.スチルベン系化合物
【0048】
【化3】
【0049】4.ベンジジン系化合物
【0050】
【化4】
【0051】5.ブタジエン系化合物
【0052】
【化5】
【0053】6.その他の化合物
【0054】
【化6】
【0055】本発明のシロキサン樹脂を含有する層に
は、酸化防止剤、特にヒンダードフェノール化合物又は
フィンダードアミン化合物を含有させることが望まし
い。これらの化合物を含有させることにより、本発明の
効果がより顕著になるからである。
【0056】次に本発明の具体的な化合物例を示す。
【0057】
【化7】
【0058】
【化8】
【0059】
【化9】
【0060】
【化10】
【0061】
【化11】
【0062】
【化12】
【0063】
【化13】
【0064】
【化14】
【0065】
【化15】
【0066】
【化16】
【0067】
【化17】
【0068】
【化18】
【0069】
【化19】
【0070】
【化20】
【0071】
【化21】
【0072】
【化22】
【0073】
【化23】
【0074】
【化24】
【0075】本発明の感光体の層構成は、特に限定はな
いが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷
輸送層等の感光層とその上に本発明の樹脂層を塗設した
構成をとるのが好ましい。
【0076】本発明の感光層に含有される電荷発生物質
(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層
形成が行われる。電荷発生物質の代表的なものの例とし
ては、ピリリウム系染料、チオピリリウム系染料、フタ
ロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベンズ
ピレンキノン系顔料、ピラントロン系顔料、アゾ系顔
料、トリスアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、インジゴ系顔
料、キナクリドン系顔料、シアニン系顔料等がある。
【0077】前記感光層に含有される電荷輸送物質(C
TM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジ
アゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘
導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミ
ダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリ
ジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベン
ジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、
アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール
誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導
体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジ
ン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニル
カルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビ
ニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質
(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。
【0078】単層構成の感光層、及び積層構成の場合の
電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)に含有さ
れるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルア
セテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無
水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等
が挙げられる。
【0079】本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物
質とバインダー樹脂との割合は重量比で1:5〜5:1
が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ま
しく、特には0.05〜2μmが好ましい。
【0080】又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバ
インダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾
燥することによって形成される。電荷輸送物質とバイン
ダー樹脂との混合割合は重量比で3:1〜1:3が好ま
しい。
【0081】電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、特には
10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設
けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μ
m以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設け
られた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。
【0082】本発明に用いられる溶媒又は分散媒として
は、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジア
ミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミ
ン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロ
ピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2
−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒド
ロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エ
タノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソ
ルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるもの
ではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。ま
た、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒とし
て用いることもできる。
【0083】次に本発明の電子写真感光体の導電性支持
体としては、 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、 2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネ
ート若しくは蒸着によって設けたもの、 3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性
化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が
挙げられる。
【0084】次に本発明の電子写真感光体を製造するた
めの塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光
層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないた
め、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は
円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗
布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記ス
プレー塗布については例えば特開平3−90250号及
び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前
記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−18
9061号公報に詳細に記載されている。
【0085】本発明においては導電性支持体と感光層の
間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもでき
る。
【0086】中間層用の材料としては、カゼイン、ポリ
ビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アク
リル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹
脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン
等)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムを
用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如
く金属アルコキシド、有機金属キレート、シランカップ
リング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の
膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜
5μmが好ましい。
【0087】又、支持体の形状はドラム状でもシート状
でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に適した
形状であればよい。
【0088】本発明の電子写真感光体は、複写機、レー
ザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式
プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであ
るが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記
録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用
し得るものである。
【0089】図2に本発明の電子写真感光体を搭載する
画像形成装置の断面図を示す。
【0090】図2において10は像担持体である感光体
ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、
その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地され
て時計方向に駆動回転される。12はスコロトロンの帯
電器で、感光体ドラム10周面に対し一様な帯電をコロ
ナ放電によって与えられる。この帯電器12による帯電
に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすため
に発光ダイオード等を用いた露光部11による露光を行
って感光体周面の除電をしてもよい。
【0091】感光体への一様帯電の後、像露光器13に
より画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像
露光器13は図示しないレーザーダイオードを露光光源
とする。回転するポリゴンミラー131、fθレンズ等
を経て反射ミラー132により光路を曲げられた光によ
り感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成され
る。
【0092】その静電潜像は次いで現像器14で現像さ
れる。感光体ドラム10周縁にはイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキ
ャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器14
が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内
蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によ
って行われる。現像剤は、例えばフェライトをコアとし
てそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、ポリエステルを主材料として色に応じた顔料と荷電
制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからな
るもので、現像剤は図示していない層形成手段によって
現像スリーブ141上に100〜600μmの層厚に規
制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時
通常は感光体ドラム10と現像スリーブ141の間に直
流及び/又は交流バイアス電圧をかけて現像が行われ
る。
【0093】カラー画像形成に於いては、1色目の顕像
化が終った後2色目の画像形成行程にはいり、再びスコ
ロトロン帯電器12による一様帯電が行われ、2色目の
潜像が像露光器13によって形成される。3色目、4色
目についても2色目と同様の画像形成行程が行われ、感
光体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0094】一方モノクロの電子写真装置では現像器1
4は黒トナー1種で構成され、1回の現像で画像を形成
することができる。
【0095】記録紙Pは画像形成後、転写のタイミング
の整った時点で給紙ローラ17の回転作動により転写域
へと給紙される。
【0096】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写ローラ(転写器)1
8が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して多色像が
一括して転写される。
【0097】次いで記録紙Pは転写ローラとほぼ同時に
圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)19によって除
電がなされ、感光体ドラム10の周面により分離して定
着装置20に搬送され、熱ローラ201と圧着ローラ2
02の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ロ
ーラ21を介して装置外部に排出される。なお前記の転
写ローラ18及び分離ブラシ19は記録紙Pの通過後感
光体ドラム10の周面より退避離間して次なるトナー像
の形成に備える。
【0098】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
10は、クリーニング器22のブレード221の圧接に
より残留トナーを除去・清掃し、再び露光部11による
除電と帯電器12による帯電を受けて次なる画像形成の
プロセスに入る。なお感光体上にカラー画像を重ね合わ
せて形成する場合には、前記のブレード221は感光体
面のクリーニング後直ちに移動して感光体ドラム10の
周面より退避する。
【0099】尚、30は感光体(像担持体)、帯電器、
転写器・分離器及びクリーニング器が一体化されている
着脱可能なカートリッジである。
【0100】電子写真画像形成装置としては、上述の感
光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセ
スカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニ
ットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。
又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及び
クリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体
に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に
着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの
案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
【0101】像露光は、画像形成装置を複写機やプリン
ターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過
光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読
み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走
査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの
駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行われ
る。
【0102】尚、ファクシミリのプリンターとして使用
する場合には、像露光器13は受信データをプリントす
るための露光を行うことになる。
【0103】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0104】下記のごとくして感光体を作製した。
【0105】 実施例1 〈中間層〉 ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ社製) 60g メタノール 1600ml 1−ブタノール 400ml を混合し、溶解して中間層塗布液を調製した。この塗布
液を円筒状アルミニウム支持体上に浸漬塗布法で塗布
し、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
【0106】 〈電荷発生層〉 Y型チタニルフタロシアニン(C1) 60g シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液 :信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に
浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形
成した。
【0107】 〈電荷輸送層〉 電荷輸送物質(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート(ユーピロンZ200 :三菱ガス化学社製) 300g 1,2−ジクロロエタン 2000ml を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜
厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0108】
【化25】
【0109】 〈接着層〉 シリルアクリレート(PC−7A:信越化学工業社製) 60g 2−ブタノン 2000ml を混合溶解し、接着層用塗布液を調製した。この塗布液
を用い、前記電荷輸送層の上に塗布して100℃、30
分の加熱処理を行い、膜厚0.3μmの接着層を形成し
た。
【0110】〈保護層〉この上にメチルシロキサン単位
80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル
%からなるポリシロキサンのメタノール溶液にモレキュ
ラーシーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処理し
た。この溶液10重量部をトルエン10重量部に溶解
し、これにメチルトリメトキシシラン1重量部、ジブチ
ル錫アセテート0.2重量部を加え均一な溶液にした。
【0111】この溶液を乾燥膜厚1μmの保護層として
塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い、実施例
1の感光体を作製した。この感光体ドラムの導電性支持
体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体
を挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0112】実施例2 実施例1の保護層用溶液にコロイダルシリカ0.5重量
部を加えた他は実施例1と同様にして感光体を作製し
た。
【0113】実施例3 実施例1と同様に接着層まで作製した。その上に市販の
有機ケイ素化合物からなるKP−85(信越化学工業社
製)60重量部、2−プロパノール60重量部を加えて
均一に溶解し、この溶液を乾燥膜厚1μmの表面保護層
となるように塗布し、110℃、1時間の乾燥を行い、
感光体を作製した。この感光体ドラムの導電性支持体の
内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体を挿
入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0114】実施例4 実施例1と同様に接着層まで作製した。その上に市販の
有機ケイ素化合物からなるKP−854(信越化学工業
社製)60重量部、2−プロパノール60重量部を加え
て均一に溶解し、この溶液を乾燥膜厚1μmの保護層と
なるように塗布し、110℃、1時間の乾燥を行い、感
光体を作製した。この感光体ドラムの導電性支持体の内
側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体を挿入
し、内面から加熱可能な状態とした。
【0115】実施例5 実施例1と同様に接着層まで作製した。その上に市販の
有機ケイ素化合物からなるx−40−2269(信越化
学工業社製)60重量部、2−プロパノール60重量部
を加えて均一に溶解し、この溶液を乾燥膜厚1μmの保
護層となるように塗布し、110℃、1時間の乾燥を行
い、感光体を作製した。この感光体ドラムの導電性支持
体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体
を挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0116】実施例6 実施例1と同様に接着層まで作製した。その上に市販の
有機ケイ素化合物からなるx−40−2239(信越化
学工業社製)60重量部、2−プロパノール60重量部
を加えて均一に溶解し、この溶液を乾燥膜厚1μmの保
護層となるように塗布し、110℃、1時間の乾燥を行
い、感光体を作製した。この感光体ドラムの導電性支持
体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体
を挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0117】比較例1 実施例1において接着層、表面保護層を用いない他は実
施例1と同様にして感光体を作製した。
【0118】特性の評価 1.画像評価 評価は上記実施例1〜6、比較例1の感光体をコニカ社
製デジタル複写機Konica7050を改造し、露光
量を適正化した評価機に搭載し、初期帯電電位を−65
0Vに設定し、高温高湿環境(30℃、80%RH)に
おいて、感光体を40℃に保ちながら10,000コピ
ーの実写評価を行った。画像は初期画像と10,000
実写終了後の画像を40℃の温度条件で画像サンプリン
グし、評価した。
【0119】 ◎:異常なし ○:わずかに解像力低下あるが実用化は可能 △:一部解像度の低下あり実用上好ましくない ×:画像流れ発生、実用化は出来ない 2.耐摩耗性評価 上記10,000コピー後の膜厚減耗量を評価した。
【0120】結果を表1に示す。
【0121】さらに、下記比較例2〜4の条件で特性評
価をおこない表1にその結果を示した。
【0122】比較例2 実施例1において実写中感光体の加熱ない状態で同様の
10,000コピーの実写を行ったが、他は実施例1と
同様の評価を行った。
【0123】比較例3 実施例2において実写中感光体の加熱ない状態で同様の
10,000コピーの実写を行ったが、他は実施例2と
同様の評価を行った。
【0124】比較例4 比較例1において実写中感光体の加熱ない状態で同様の
10,000コピーの実写を行ったが、他は比較例1と
同様の評価を行った。
【0125】
【表1】
【0126】上記の結果から、像担持体(感光体ドラ
ム)温度を適当な温度範囲で制御することで本発明の表
面保護層の耐摩耗性及び繰り返し使用後の画像品質を向
上させることができる。逆に本発明の表面保護層を用い
ない感光体では比較例1と4にみられるように加熱装置
の効果が認められないことがわかる。
【0127】実施例7 実施例1の電荷輸送層の上にメチルシロキサン単位80
モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%か
らなるポリシロキサンのメタノール溶液にモレキュラー
シーブ4Aを添加し、15時間静置し脱水処理した。こ
の溶液10重量部をトルエン10重量部に溶解し、これ
にメチルトリメトキシシラン1重量部、ジブチル錫アセ
テート0.2重量部を加え均一な溶液にした。
【0128】これにジヒドロキシメチルトリフェニルア
ミン6重量部、ヒンダードアミン(例示化合物2−1)
0.3重量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚1μ
mの表面保護層として塗布して120℃、1時間の加熱
を行い、実施例7の感光体を作製した。この感光体ドラ
ムの導電性基体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込ん
だ面状発熱体を挿入し、内面から加熱可能な状態とし
た。
【0129】実施例8 実施例7の表面保護層用溶液にコロイダルシリカ0.5
重量部を加えた他は実施例7と同様にして感光体を作製
した。
【0130】実施例9 実施例1の電荷輸送層上に市販の有機ケイ素化合物から
なるKP−85(信越化学工業社製)60重量部、2−
プロパノール60重量部を加えて均一に溶解し、これに
ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン6重量部を混合
し、均一な溶液とした。この溶液を乾燥膜厚1μmの保
護層となるように塗布し、120℃、1時間の乾燥を行
い、感光体を作製した。この感光体ドラムの導電性基体
の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体を
挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0131】実施例10 実施例1の電荷輸送層上に市販の有機ケイ素化合物から
なるKP−854(信越化学工業社製)60重量部、2
−プロパノール60重量部を加えて均一に溶解し、これ
にジヒドロキシメチルトリフェニルアミン6重量部を混
合し、均一な溶液とした。この溶液を乾燥膜厚1μmの
保護層となるように塗布し、120℃、1時間の乾燥を
行い、感光体を作製した。この感光体ドラムの導電性基
体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面状発熱体
を挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0132】実施例11 実施例1の電荷輸送層上に市販の有機ケイ素化合物から
なるX−40−2239(信越化学工業社製)30重量
部、2−プロパノール60重量部を加えて均一に溶解
し、これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン6重
量部を混合し、均一な溶液とした。この溶液を乾燥膜厚
1μmの保護層となるように塗布し、100℃、1時間
の乾燥を行い感光体を作製した。この感光体ドラムの導
電性支持体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面
状発熱体を挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0133】実施例12 実施例1の電荷輸送層上に市販の有機ケイ素化合物から
なるX−40−2269(信越化学工業社製)30重量
部、2−プロパノール60重量部を加えて均一に溶解
し、これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン6重
量部を混合し、均一な溶液とした。この溶液を乾燥膜厚
1μmの保護層となるように塗布し、100℃、1時間
の乾燥を行い、感光体を作製した。この感光体ドラムの
導電性基体の内側にニクロム線の発熱体を挟み込んだ面
状発熱体を挿入し、内面から加熱可能な状態とした。
【0134】実施例13 実施例7において表面保護層中のジヒドロキシメチルト
リフェニルアミンを4−[2−(トリエトキシシリル)
エチル]トリフェニルアミンに代えた以外は全く同様に
して感光体を作製した。
【0135】実施例14 実施例8において表面保護層中のジヒドロキシメチルト
リフェニルアミンを4−[2−(トリエトキシシリル)
エチル]トリフェニルアミンに代えた以外は全く同様に
して感光体を作製した。
【0136】実施例15 実施例7において表面保護層中のヒンダードアミン(例
示化合物2−1)の代わりにヒンダードフェノール(例
示化合物1−32)にした以外は全く同様にして感光体
を作製した。
【0137】実施例16 実施例8において表面保護層中のヒンダードアミンをの
ぞいた以外は全く同様にして感光体を作製した。
【0138】比較例5 実施例7において表面保護層を用いない他は実施例7と
同様にして感光体を作製した。
【0139】特性評価 1.画像評価 評価は上記実施例7〜16、比較例5の感光体をコニカ
社製デジタル複写機Konica7050を改造し、露
光量を適正化した評価機に搭載し、初期帯電電位を−6
50Vに設定し、高温高湿環境(30℃、80%RH)
において、感光体を40℃に保ちながら10,000コ
ピーの実写評価を行った。画像は初期画像と10,00
0コピー後の画像を40℃の温度条件でサンプリングし
評価した。
【0140】 ◎:異常なし ○:わずかに解像力低下あるが実用化は可能 △:一部解像度の低下あり実用上好ましくない ×:画像流れ発生、実用化は出来ない 2.耐摩耗性評価 上記10,000コピー後の膜厚減耗量を評価した。
【0141】結果を表2に示す。
【0142】更に、下記の条件で評価を行って表2に示
した。
【0143】比較例6 実施例7において実写中感光体の加熱ない状態で同様の
10,000コピーの実写を行った。
【0144】比較例7 実施例8において実写中感光体の加熱ない状態で同様の
10,000コピーの実写を行った。
【0145】比較例8 比較例5において実写中感光体の加熱ない状態で同様の
10,000コピーの実写を行った。
【0146】比較例9 実施例13において実写中感光体の加熱ない状態で同様
の10,000コピーの実写を行った。
【0147】これらも実施例7と同様の評価を行った結
果を表2に示した。
【0148】
【表2】
【0149】上記の結果から、像担持体(感光体ドラ
ム)温度を適当な温度範囲で制御することで本発明の表
面保護層の耐摩耗性及び画像品質を向上させることがで
きる。逆に本発明の表面保護層を用いない感光体では加
熱装置の効果が認められていないことがわかる。
【0150】
【発明の効果】本発明により、感光体の帯電特性がよく
高感度で耐摩耗性の高い、高湿環境下において表面抵抗
が低下せず、従って画像流れ等の問題が発生しない電子
写真用像担持体と、それを用いた画像形成装置、画像形
成方法及びプロセスカートリッジを提供することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電子写真用像担持体の断面図で
ある。
【図2】本発明に係わる画像形成装置の断面図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム製の支持体 5 感光層 6 表面保護層 7 加熱装置 10 像担持体である感光体ドラム 11 発光ダイオード等を用いた露光部 12 帯電器 13 像露光器 14 現像器 17 給紙ローラ 18 転写ローラ(転写器) 19 分離ブラシ(分離器) 20 定着装置 21 排紙ローラ 22 クリーニング器 30 感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニン
グ器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北原 洋子 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 倉地 雅彦 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 志田 和久 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H068 AA02 AA03 AA04 AA12 AA13 AA14 AA16 AA20 AA51 BA12 BA16 BA58 BB32 BB33 BB49 BB57 CA06 FA27 2H070 AA01 BB02 2H071 DA02 DA06 DA08 DA09 DA13 DA15

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋構造を有するシロキサン樹脂を含有
    する層を含む感光体と該感光体の加熱装置を有すること
    を特徴とする電子写真用像担持体。
  2. 【請求項2】 前記架橋構造を有するシロキサン樹脂を
    含有する層が水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケ
    イ素化合物とコロイダルシリカを反応させて得られる樹
    脂層であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用
    像担持体。
  3. 【請求項3】 電荷輸送性能を有する構造単位を有し、
    且つ架橋構造を有するシロキサン樹脂を含有する層を含
    む電子写真感光体を有することを特徴とする請求項1又
    は2記載の電子写真用像担持体。
  4. 【請求項4】 電荷輸送性能を有し、且つ架橋構造を有
    するシロキサン樹脂を含有する層を含む電子写真感光体
    を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子写
    真用像担持体。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送性能を有し、且つ架橋構造
    を有するシロキサン樹脂が水酸基あるいは加水分解性基
    を有する有機ケイ素化合物と、水酸基と電荷輸送性能を
    有する構造単位を含む化合物とを反応させて得られるシ
    ロキサン樹脂であることを特徴とする請求項4記載の電
    子写真用像担持体。
  6. 【請求項6】 前記電荷輸送性能を有し、且つ架橋構造
    を有するシロキサン樹脂を含有する層が、酸化防止剤を
    含有することを特徴とする請求項3、4又は5記載の電
    子写真用像担持体。
  7. 【請求項7】 前記電荷輸送性能を有し、且つ架橋構造
    を有するシロキサン樹脂を含有する層が、酸化防止剤と
    してヒンダードフェノール又はヒンダードアミン化合物
    を含有することを特徴とする請求項3、4又は5記載の
    電子写真用像担持体。
  8. 【請求項8】 前記架橋構造を有するシロキサン樹脂を
    含有する層が表面保護層であることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれか1項記載の電子写真用像担持体。
  9. 【請求項9】 前記感光体の内面から加熱装置により感
    光体を加熱して画像形成を行うことを特徴とする請求項
    8記載の電子写真用像担持体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8の何れか1項記載の電子
    写真用像担持体を用い、且つ該像担持体を加熱して画像
    形成を行うことを特徴とする画像形成方法。
  11. 【請求項11】 感光体の内面から感光体を加熱して画
    像形成を行うことを特徴とする請求項10記載の画像形
    成方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8の何れか1項記載の電子
    写真用像担持体を用い、帯電、像露光、現像、転写・分
    離、クリーニングの工程を経て画像形成することを特徴
    とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8の何れか1項記載の電子
    写真用像担持体を用い、帯電、像露光、現像、転写・分
    離、クリーニングの工程を経る画像形成に使用するプロ
    セスカートリッジにおいて、電子写真用像担持体と帯電
    器、像露光器、現像器、転写又は分離器、クリーニング
    器の少なくとも何れか1つとを組み合わせて造られてい
    ることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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