JPH10268543A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH10268543A
JPH10268543A JP7143397A JP7143397A JPH10268543A JP H10268543 A JPH10268543 A JP H10268543A JP 7143397 A JP7143397 A JP 7143397A JP 7143397 A JP7143397 A JP 7143397A JP H10268543 A JPH10268543 A JP H10268543A
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JP
Japan
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acid
photoreceptor
undercoat layer
photosensitive member
electrophotographic
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Application number
JP7143397A
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English (en)
Inventor
Mieko Tooyama
美詠子 遠山
Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
Kenichi Yasuda
憲一 安田
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、長期の繰り返し使用におい
ても帯電能の低下や残留電位の上昇の少ない安定した電
位特性を保ち、画像欠陥のない電子写真感光体を提供す
ることにある。 【解決手段】 導電性基体上に少なくとも下引き層、感
光層を積層してなる感光層を有する電子写真感光体にお
いて、該感光体の下引き層が有機酸によって架橋された
ポリアミド樹脂であることを特徴とする電子写真感光
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、軽印刷装置等の画像形成に用いられる電子写真感光
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、およびプリンター用の電
子写真技術にはより高速性、高画質、小型かつ低コスト
製品が求められている。これに応えるべく、従来から様
々な電子写真技術が提案され実用化されているが、いず
れもこれらの需要を十分に満たしてはいない。これまで
電子写真用感光体は主にセレン、酸化亜鉛などの無機物
質が用いられてきたが、高速性、機械的耐久性などに優
れる反面、高コスト、有毒性などの欠点があった。有機
感光体は低コストかつ無公害で取り扱いやすく、加工
性、量産性などに優れることから開発され、近年その性
能向上は著しい。しかし有機感光体では、電子写真形成
装置内での帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニン
グの一連のプロセスにおいて、感光体が受ける様々な機
械的、化学的ダメージに対する強度は十分とはいえな
い。さらに高温高湿や低温低湿下など、外界の温湿度も
感光体の劣化を促進する。その結果繰り返し使用におい
て感光体の帯電能の低下または残留電位の上昇など電位
特性が大きく変動し、黒ポチやかぶり、濃度低下などの
画像欠陥を引き起こし感光体の寿命を縮めている。現在
までのところ、このような外界の環境の影響を受けても
安定な電位特性を保ち続ける電子写真感光体は存在しな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したよう
な電子写真用感光体の諸問題を解決しようとするもので
あり、本発明の目的は、長期の繰り返し使用においても
帯電能の低下や残留電位の上昇の少ない安定した電位特
性を保ち、画像欠陥のない電子写真感光体を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0005】(1) 導電性基体上に少なくとも下引き
層、感光層を積層してなる感光層を有する電子写真感光
体において、該感光体の下引き層が有機酸によって架橋
されたポリアミド樹脂であることを特徴とする電子写真
感光体。
【0006】(2) 前記下引き層の樹脂がポリアミド
の共重合体であることを特徴とする(1)記載の電子写
真感光体。
【0007】(3) 前記有機酸が2価以上のカルボン
酸誘導体またはリン酸化合物から選択されることを特徴
とする(1)または(2)記載の電子写真感光体。
【0008】(4) 前記ポリアミドがメトキシメチル
化されており、メトキシメチル化率が0.5〜80%で
あることを特徴とする(1)、(2)または(3)記載
の電子写真感光体。
【0009】(5) 電子写真感光体の電荷発生物質は
Cu−Ka線に対するX線回折スペクトルがブラッグ角
2θの27.2±0.2°に最大ピークを有するチタニ
ルフタロシアニンであることを特徴とする(1)、
(2)、(3)または(4)記載の電子写真感光体。
【0010】(6) レーザー光によるデジタル書き込
み像形成プロセスに用いることを特徴とする(1)、
(2)、(3)、(4)または(5)記載の電子写真感
光体。
【0011】(7) 電子写真感光体上に複数色の現像
材を重ね合わせ、転写紙に一括転写する画像形成法に用
いることを特徴とする請求項(1)、(2)、(3)、
(4)、(5)または(6)記載の電子写真感光体。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】長期の繰り返し使用においての帯電能の低
下や残留電位の上昇、および温湿度などの環境による感
光体の電位特性の変動は、積層型の感光体において導電
性基体上に設けられる下引き層にポリアミドなどの樹脂
が用いられる場合などに特に顕著である。ポリアミドは
熱や光に対して敏感で、特に酸素が存在する場合アミド
結合部分が分解しやすい性質を有するため、感光体の製
造における乾燥工程や繰り返し使用中の機内の温度上昇
などにより一部分解劣化する。特に高温高湿環境におい
てこの分解劣化が促進され、残留電位の上昇を引き起こ
すことがある。従って本発明では、有機酸によってアミ
ド結合部分を架橋させることによって、光や熱の影響を
受けやすいアミド結合部分の濃度を低下させることで劣
化や温湿度の環境による電位変動を抑制することを提案
するものである。ここで該下引き層にはポリアミドが用
いられ、架橋用の有機酸は、酒石酸、クエン酸、マレイ
ン酸、シュウ酸、コハク酸などの2価以上のカルボン酸
誘導体または次亜リン酸などのリン酸化合物から選択さ
れる。該感光体の下引き層の樹脂は公知のポリアミド樹
脂なら何でも使用することができ、該ポリアミドは共重
合体であっても良くメトキシメチル化されていても良
い。ただし、メトキシメチル化率は高すぎると低温低湿
から高温高湿の様々な環境下において残留電位の上昇を
引き起こし、また、低すぎても特に低温低湿環境での残
留電位の上昇を引き起こすためメトキシメチル化率は
0.5〜80%であることが好ましい。
【0014】本発明で用いる電荷発生層は、電荷発生物
質を必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成さ
れる。電荷発生物質としては、金属または無金属フタロ
シアニン化合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物等
のアゾ化合物、スクエアリウム化合物、アズレニウム化
合物、ペリレン系化合物、インジコ化合物、キナクリド
ン化合物多環キノン系化合物、シアニン色素、キサンテ
ン染料、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニトロフ
ルオレノンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられるが
これらに限定されるわけではない。またこれらは必要に
応じて二種以上混合して用いてもよい。ただし本発明の
目的を最も高いレベルで達成するためには、ペリレン化
合物の一種、イミダゾールペリレン化合物や金属フタロ
シアニン化合物の一種、チタニルフタロシアニン(Ti
OPc)が好ましい。ここで、チタニルフタロシアニン
を電荷発生物質として使用する場合はCu−Ka線に対
するX線回折スペクトルがブラッグ角2θの27.2±
0.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン
であることが好ましい。さらに該チタニルフタロシアニ
ンのその他の顕著なピークとしては24.1±0.2
°、9.5±0.2°等があるものがよい。チタニルフ
タロシアニンは、その製造処理方法によって様々な結晶
型のものが得られる。本発明においてチタニルフタロシ
アニンを電荷発生物質として使用する場合はX線回折ス
ペクトルが上記の如き最大ピークを有する結晶型のもの
を用いると、他の結晶型を用いた場合よりも高感度で暗
減衰の少ない感光体を得ることができる。
【0015】電荷発生層に使用可能なバインダー樹脂と
しては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタクリ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ボ
リビニルブチラール樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリフェノール樹脂、ボリエステル樹脂、ポ
リアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリシリコ
ーン樹脂、ポリメラミン樹脂、並びにこれら樹脂の繰り
返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分子有機
半導体、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、等が挙
げられるがこれらに限定されるわけではない。上記のう
ち電荷発生物質としてイミダゾールペリレン化合物を用
いた場合に好ましいバインダーとしては、ポリビニルブ
チラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ましいバ
インダーとしては、ポリシリコーン樹脂及びポリビニル
ブチラール樹脂、あるいは両方を混合したものなどが挙
げられる。
【0016】本発明の電子写真感光体は、電子写真画像
形成プロセスが、レーザー光によるデジタル書き込み及
び現像によって、感光体上に多色重ね合わせ画像形成
後、転写紙へ一括してトナー像を転写する画像形成装置
で用いられることが好ましい。
【0017】図1に本発明に用いることができる画像形
成装置の態様の1例を示し、以下、詳細に説明する。本
発明に用いることができる画像形成装置は機構上、少な
くも二色目以降の画像形成に当たっては非接触現像(感
光体面に形成された潜像と現像スリーブ上の現像剤層が
現像領域で接触しない条件で行われる現像方式)で行う
必要がある。この場合は両者が接触はしないが、離れ過
ぎもしない条件に正確に設定しなければならず、感光体
の基体寸法精度はより厳しく要求される。
【0018】aはドラム状またはベルト状の感光体で、
電荷発生層と電荷移動層とからなる機能分離型有機感光
層を形成したものである。また必要に応じて中間層を設
けたり、耐久性向上のために感光層以外に保護層等の非
感光層を設けてもよい。感光体駆動モータの始動により
感光体aを時計方向へと回転し、同時にコロナ帯電装置
bの帯電作用により感光体aに電位の付与が開始され
る。感光体aは電位を付与されたあと、露光光学系cに
おいて第1の色信号すなわちイエロー(Y)の画像信号
に対応する電気信号による露光か開始されドラムの回転
走査によってその表面の感光層に原稿画像のイエロー
(Y)の画像に対応する静電潜像を形成する。前記の潜
像は現像器dにより現像スリーブ上の現像剤が非接触の
状態で反転現像され感先体aの回転に応じイエロー
(Y)のトナー像が形成される。次いで感光体ドラムa
は前記イエロー(Y)のトナー像の上にさらにコロナ帯
電装置bの帯電作用により電位を付与され、露光光学系
cの第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像信号に
対応する電気信号による露光が行われ、現像器eによる
非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナ
ー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせ
て形成していく。同様のプロセスによりコロナ帯電装置
b、露光光学系cおよび現像器fによってさらに第3の
色信号に対応するシアン(C)のトナー像、第4の色信
号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて
形成され、感光体aの周面上にカラーのトナー像が形成
される。感光体の周面上に形成されたカラーのトナー像
は、転写ベルトhにおいて、給紙カセットより送り出さ
れる転写紙iに一括して転写される。トナー像の転写を
受けた転写紙iは、除電器jにおいては帯電の除去を受
けてドラム周面より分離した後、定着装置kへ搬送され
る、定着装置kにおいて定着ローラ、圧着ローラ間で加
熱・圧着されトナーを転写紙i上に溶着・定着したのち
排出される。上述した本発明の感光層を設けた感光体a
を用いたものは鮮明で極めて良好な画像が得られた。一
方、転写紙を分離した感光体aはクリーニング装置nに
おいてクリーニングブレードmによって感光体a面を摺
擦され残留トナーを除去、清掃されて原稿画像のトナー
像の形成を続行するかもしくは一旦停止して新たな原稿
画像のトナー像の形成にかかる。
【0019】本発明で用いられる感光層の形成は、有機
光導電体層、特に電荷輸送物質と電荷発生物質を双方含
有する機能分離型、特に各々を別々に重層したタイプの
有機感光体を塗布して形成することが望ましい。
【0020】電荷輸送層の電荷発生物質、バインダー樹
脂に制限はなく公知の材料を用いることができる。以下
にその具体例を挙げるが、電荷輸送物質、バインダー樹
脂ともここに示す限りではない。
【0021】例えば電荷輸送材料としてはオキサゾール
誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、
チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾ
ール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導
体、フルオレノン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、
スチリル誘導体、ヒドラゾン化合物、ブタジエン誘導
体、トリフェニルメタン、ピラゾリン化合物、アミン誘
導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、
ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ジフェ
ノキノン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導
体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、
ポリ−9−ビニルアントラセンなどが挙げられる。これ
らの電荷輸送材料は、単独で用いてもあるいは2種以上
の混合物として用いても良い。
【0022】バインダー樹脂としてはビスフェノールA
型ポリカーボネート、ビスフェノールZ型ポリカーボネ
ート、その他のポリカーボネート、有機金属化合物、ポ
リビニルブチラール、ポリスチレン、スチレン−ブタジ
エン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリプロ
ピレン、ポリウレタン、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリケトン、ポリビニ
ルホルマール、ポリアリレート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリふっ化ビニリデン、ポリふっ化ビニル、ポ
リスルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセター
ル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリアセチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレンなどを単独あるいは2種以上の混合物または2
種以上の共重合体の形で用いることができる。
【0023】電荷輸送層のバインダー樹脂に対する電荷
輸送物質の重量比および電荷輸送層の膜厚は任意に設定
することができる。
【0024】支持体には公知の金属ドラムあるいはエン
ジニアリングプラスチックシートや透明プラスチック基
体に導電性微粒子を分散したもの、導電性中間層を設け
たものなどが使用できる。導電層の形成法としてはアル
ミニュウムやITO(インジュウム・ティン・オキサイ
ド)等、金属あるいは金属酸化物の蒸着又はスパッタリ
ングによるものや、ITOやアルミナ導電性微粒子と樹
脂とを混合したものによる導電性樹脂を塗膜形成したも
のなどが挙げられる。
【0025】また、繰り返し使用した際の疲労劣化を少
なくするために、あるいは耐久性をさらに向上させるた
めに、感光体の各層いずれにでも公知の酸化防止剤(ヒ
ンダートフェノール類、ヒンダートアミン類et
c.)、紫外線吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、
可塑剤等、環境依存性低減剤などを、必要に応じて適当
量添加して用いることができる。さらに耐久性向上のた
めに、必要に応じて感光層以外に保護層等を設けてもよ
い。保護層にはさらに無機微粒子、有機微粒子等を含有
させることもできる。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0027】実施例1 下引き層塗工溶液は、ポリアミドA(ダイセルヒュルス
製、ダイアミドX−1874M)3重量部とメタノール
80重量部および1−ブタノール20重量部を混合溶解
し、これに有機酸架橋剤としてマレイン酸をポリアミド
Aに対し1重量部添加して得た。電荷発生層塗工液は、
下記に示す化合物A−1(Y型チタニルフタロシアニン
化合物)20重量部とシリコーン樹脂(信越化学社製、
KR−5240)10重量部、2−ブタノン800重量
部を混合し、サンドミルにて10時間分散して得た。
【0028】電荷輸送層塗工液はポリカーボネート樹脂
(三菱瓦斯化学社製、ユーピロンZ−300)16重量
部、1,2−ジクロロエタン100重量部および電荷輸
送物質として下記に示す化合物B−1を、ポリカーボネ
ート樹脂に対して75重量部混合溶解して得た電荷輸送
層塗工液を得た。
【0029】上記下引き塗工液を導電性支持体上に塗工
し、120℃で10分間加熱し架橋させた。この上に電
荷発生層、電荷輸送層を順次塗工した後、100℃、9
0分乾燥し、電子写真感光体を作成した。
【0030】
【化1】
【0031】実施例2 実施例1においてマレイン酸をポリアミドAに対し3重
量部添加した以外は実施例1と同様にして、電子写真感
光体を得た。
【0032】実施例3 実施例1においてマレイン酸の代わりにシュウ酸を添加
した以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体を得
た。
【0033】実施例4 実施例2においてマレイン酸の代わりにシュウ酸を添加
した以外は実施例2と同様にして、電子写真感光体を得
た。
【0034】比較例1 実施例1においてポリアミドAの下引き塗工液にマレイ
ン酸を添加しない以外は実施例1と同様にして、電子写
真感光体を得た。
【0035】以上のようにして作成した電子写真感光体
について、図1に示す電子写真画像形成装置を用いて高
温高湿環境下で繰り返し使用し、劣化前後の感光体の残
留電位を測定した。
【0036】得られた結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1から明らかなように、有機酸によって
架橋されたポリアミド樹脂を下引き層に用いると、架橋
していないポリアミド樹脂よりも、高温高湿下での残留
電位を大幅に低減できることが分かる。
【0039】また、本発明で得られた電子写真感光体の
繰り返し劣化前後の画像評価を図1に示す電子写真画像
形成装置にて行ったところ、いずれも黒ポチやかぶりの
ない良好な画像が得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明では下引き層に有機酸を添加して
架橋させたポリアミド樹脂を採用した電子写真感光体を
提案するものであり、本発明の電子写真感光体を用いる
ことで高温高湿環境下での長期の繰り返し使用後も帯電
能の低下や残留電位の上昇の少ない安定した電位特性を
保ち、黒ポチなどの画像欠陥のない電子写真感光体を提
供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の態様の1例を示す
図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に少なくとも下引き層、感
    光層を積層してなる感光層を有する電子写真感光体にお
    いて、該感光体の下引き層が有機酸によって架橋された
    ポリアミド樹脂であることを特徴とする電子写真感光
    体。
  2. 【請求項2】 前記下引き層の樹脂がポリアミドの共重
    合体であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感
    光体。
  3. 【請求項3】 前記有機酸が2価以上のカルボン酸誘導
    体またはリン酸化合物から選択されることを特徴とする
    請求項1または2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記ポリアミドがメトキシメチル化され
    ており、メトキシメチル化率が0.5〜80%であるこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載の電子写真感
    光体。
  5. 【請求項5】 電子写真感光体の電荷発生物質はCu−
    Ka線に対するX線回折スペクトルがブラッグ角2θの
    27.2±0.2°に最大ピークを有するチタニルフタ
    ロシアニンであることを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 レーザー光によるデジタル書き込み像形
    成プロセスに用いることを特徴とする請求項1、2、
    3、4または5記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 電子写真感光体上に複数色の現像材を重
    ね合わせ、転写紙に一括転写する画像形成法に用いるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載
    の電子写真感光体。
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