JPH1112927A - 疎水性繊維用処理剤及びそれを用いる疎水性繊維の耐光堅牢度向上法 - Google Patents

疎水性繊維用処理剤及びそれを用いる疎水性繊維の耐光堅牢度向上法

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JPH1112927A
JPH1112927A JP9187273A JP18727397A JPH1112927A JP H1112927 A JPH1112927 A JP H1112927A JP 9187273 A JP9187273 A JP 9187273A JP 18727397 A JP18727397 A JP 18727397A JP H1112927 A JPH1112927 A JP H1112927A
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Yasuo Murakami
靖夫 村上
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】疎水性繊維用処理剤を分散染料、カチオン染料
等で染色される疎水性繊維、特にポリエステル系繊維の
染色物に適用することにより、耐光性を向上させる。 【解決手段】特定の構造式で示される紫外線吸収剤とス
ルホン酸塩型アニオン界面活性剤及び/またはポリオキ
シアルキレン型非イオン界面活性剤を含有する疎水性繊
維用処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は疎水性繊維用処理剤
及びこれを用いる染色された疎水性繊維の耐光堅牢度向
上法に関する。さらに詳しくは分散染料、カチオン染料
等で染色される疎水性繊維、特にポリエステル系繊維の
耐光性を向上させるための処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年分散染料やカチオン染料で染色され
た疎水性繊維がカ−シ−トあるいはカ−テン等天然光に
長時間暴露される機会の多い分野に広く使用されるよう
になった。このように、天然光に長く曝された場合、経
時的に光による染色物の退色が顕著であり、使用上大き
な問題となっている。勿論染色に供される染料自体の光
に対する堅牢度を高める検討も盛んに進められている
が、その効果は必ずしも充分でなく、広い色相にわたる
染料においてその耐光性を改善することは困難な状況で
ある。この問題を解決する一つ方法として、染色時紫外
線吸収剤を併用することが行われている。
【0003】一例として、染色に際し、ベンゾトリアゾ
−ル系の光堅牢度向上剤(例えば、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾ−ル)で処理することが知られ
ており(特開平2−41468号、特開平4−3516
90号等)染色業界では広く用いられている。しかしあ
る種の染料ではこの光堅牢度向上剤で処理することによ
り、かえって耐光堅牢度が低下するという問題があり、
さらにこの光堅牢度向上剤は昇華堅牢度が劣る為、ヒ−
トセット工程等で染色物に熱をかけたときに昇華してし
まい、その効果がなくなるという問題がある。
【0004】一方、紫外線を吸収する性質をもつ化合物
として知られているベンゾフェノン系化合物が光堅牢度
向上剤として用いられることが知られている(特開昭5
9−223379号、特開昭59−157881号、特
開平1−287189号等)。しかしこの光堅牢度向上
剤は概して疎水性繊維に対する親和力が小さいので、染
色時に繊維に付与せしめることが困難である。これは紫
外線吸収効果が良くない、即ち耐光向上効果が悪いこと
を意味する。従って、ベンゾフェノン系光堅牢度向上剤
は昇華堅牢度ではベンゾトリアゾ−ル系に優っているに
も拘らず、繊維用処理剤として殆ど用いられていない。
【0005】また、ベンゾトリアゾ−ル系化合物とベン
ゾフェノン系化合物を併用する方法も提案されているが
(特開平4−339885号等)上記したような問題点
の根本的な解決には結びついていない。
【0006】さらにs−トリアジン系化合物を使用する
方法も開示されているが(特開平4−239581号
等)昇華性については改良がみられるが疎水性繊維に対
する親和性がまだ不足している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】疎水性繊維に対して充
分な親和力があり、昇華堅牢度の充分高い耐光堅牢度向
上用の処理剤が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
欠点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に至ったも
のである。
【0009】即ち本発明は、 (1)式(1)
【0010】
【化2】
【0011】(式中R1 は炭素数1〜12個の直鎖また
は分岐鎖アルキル基を、R2 は炭素数1〜4個の直鎖ま
たは分岐鎖アルキル基または炭素数1〜4個の直鎖また
は分岐鎖アルコキシ基を、R3 は炭素数1〜12個の直
鎖または分岐鎖アルキル基を、Xは水素原子または塩素
原子をそれぞれ意味する。)で示される化合物を含有す
る疎水性繊維用処理剤 (2)前項(1)記載の式(1)で示される化合物と分
散剤を含有する疎水性繊維用処理剤 (3)分散剤がスルホン酸塩型アニオン界面活性剤、ポ
リオキシアルキレン型非イオン界面活性剤及び水溶性高
分子からなる群から選ばれる1乃至3種である前項
(1)記載の疎水性繊維用処理剤 (4)前項(1)乃至(3)記載の疎水性繊維用処理剤
を用いることを特徴とする染色された疎水性繊維の耐光
堅牢度向上法 に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用する式(1)で示される化合物にお
いて、R1 及びR3 は炭素数1〜12個の直鎖または分
岐鎖アルキル基を表すが、炭素数1〜12個の直鎖また
は分岐鎖アルキル基の具体例としてはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペン
チル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチル
ヘキシル基、ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチ
ル基、tert−オクチル基、1、1、3、3−テトラ
メチルブチル基、n−ノニル基、イソノニル基、デシル
基、ウンデシル基、オクタデシル基またはドデシル基等
が挙げられる。R2 は炭素数1〜4個の直鎖または分岐
鎖アルキル基または炭素数1〜4個の直鎖または分岐鎖
アルコキシ基を表すがその具体例としてはメチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が、また
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が
挙げられる。Xは水素原子または塩素原子をそれぞれ意
味する。本発明の処理剤において使用される式(1)で
示される化合物の合成方法は、とくに限定されるもので
はなく、例えば、(2−ヒドロキシ)ベンゾトリアゾ−
ル類にホルムアルデヒドとジエチルアミンを反応させ、
さらに所望のフェノ−ル類を、塩基の存在下で反応させ
るか、または(2−ヒドロキシ)ベンゾトリアゾ−ル類
をアルデヒドで結合させる方法等がある。
【0013】また、本発明で用いられる分散剤は、分散
染料を微粒子化(分散化)する際に使用される一般の分
散剤が使用されるが、好ましいものとしては、スルホン
酸塩型アニオン界面活性剤およびポリオキシアルキレン
型非イオン界面活性剤が挙げられる。使用しうるスルホ
ン酸塩型アニオン界面活性剤の具体例としては、スルホ
ン酸基を1個以上有する界面活性剤であればいずれも使
用可能であるが、そのスルホン酸塩型アニオン界面活性
剤の具体例としては、ナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物のソーダ塩、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮
合物のソーダ塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キルナフタレンスルホン酸塩等が挙げられる。これらの
うち好ましいものはナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物のソーダ塩、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合
物のソーダ塩である。
【0014】使用しうるポリオキシアルキレン型非イオ
ン界面活性剤の具体例としては、アルキレンオキサイド
をアルコ−ル類、フェノ−ル類、アミン類等に付加せし
めたタイプのノニオン系界面活性剤であればいずれも使
用可能であるが、そのようなポリオキシアルキレン型非
イオン界面活性剤の具体例としては、高級アルコ−ルア
ルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノ−ルアルキ
レンオキサイド付加物、脂肪酸アルキレンオキサイド付
加物、多価アルコ−ル脂肪酸エステルアルキレンオキサ
イド付加物、高級アルキルアミンアルキレンオキサイド
付加物、ポリプロピレングリコ−ルエチレンオキサイド
付加物及びそれらの脂肪酸エステル等が挙げられる。こ
れらのうち、好ましいものは高級アルコ−ルアルキレン
オキサイド付加物、ポリプロピレングリコ−ルエチレン
オキサイド付加物及びそれらの脂肪酸エステルであり、
特に好ましいのはポリプロピレングリコ−ルエチレンオ
キサイド付加物及びその脂肪酸エステルである。
【0015】本発明の処理剤において、使用しうる他の
分散剤としては水溶性高分子等が挙げられる。水溶性高
分子の具体例としてはポリビニルアルコ−ル、ポリアク
リル酸エステルのエマルジョン、メチルセルロ−ス、ヒ
ドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−
ス、カルボキシメチルセルロ−ス等が挙げられるがポリ
ビニルアルコ−ルが好ましい。
【0016】以上のスルホン酸塩型アニオン界面活性
剤、ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤及び水
溶性高分子は、少なくとも1種以上を併用して使用する
ことが好ましい。
【0017】本発明の疎水性繊維用処理剤は式(1)で
示される化合物と分散剤等を用いて、たとえば下記する
ような方法によって調製される。水が20〜80重量
%、式(1)の化合物が通常5〜50重量%、好ましく
は10〜40重量%、スルホン酸型アニオン界面活性剤
が通常5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、
ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が通常0〜
25重量%、好ましくは0〜20重量%、他の分散剤が
0〜25重量%、好ましくは1〜20重量%含まれるよ
うに混合し、サンドグラインダ−等で微粒子化(分散
化)する。粒径は通常数ミクロンで充分であるが、用途
によりさらにその十分の一程度まで微粒子化してもよ
い。この際、必要により不乾性剤、消泡剤、増粘剤等の
添加剤を加えることも出来る。また、本発明の疎水性繊
維用処理剤は液状で用いてもよいが、スプレ−ドライヤ
−等で乾燥し、粉状で用いることもできる。
【0018】本発明の処理剤は実際の使用にあたり、そ
れが液状のときは水で希釈したかたちで、またそれが乾
燥品であるときは、水に分散せしめたかたちで用いられ
る。本発明の処理剤を使用するに当たっての水中におけ
る式(1)の化合物の濃度は通常、0.1〜20%ow
f(対繊維重量)、好ましくは0.1〜10%owfで
あり、0.1%未満の場合には耐光向上効果が不十分で
あり、逆に10%owfより多くしても、耐光向上効果
は10%owf以下の場合に比べそれ程大きくないので
不経済である。
【0019】本発明の向上法は、本発明の処理剤を繊維
に付与させることによって達成される。本発明の処理剤
を繊維に付与させる方法としては染色前に予め繊維を本
処理剤を用いて処理する方法、染色時に染料と一緒に本
処理剤を用いて繊維を処理する方法、染色後に本処理剤
で繊維を処理する方法等が挙げられる。これらのうち、
染色時に染料と一緒に繊維を処理する方法が好ましい。
浸染法またはサ−モゾル法による染色法によって本発明
の処理剤を付与する場合には本発明の処理剤を染料と一
緒に染浴に添加しておく。また捺染法による場合には本
発明の処理剤を色糊中に添加しておく。例えばポリエス
テル繊維の浸染法の場合は水性媒体中で加圧下100〜
135℃で通常10〜60分、サ−モゾル法の場合は1
50〜210℃で通常30〜120秒、捺染法の場合は
HT法(常圧高温スチ−ミング法)では160〜190
℃で通常5〜10分、HP法(高圧スチ−ミング法)で
は110〜130℃で20〜40分、また酸性化ポリエ
ステル繊維(CDP繊維と略す)の場合、浸染法では1
00〜120℃で通常10〜90分、サ−モゾル法では
150〜200℃で通常30〜120秒、捺染法の場
合、HT法では120〜160で通常5〜10分、HP
法では100〜120℃で通常10〜30分である。
又、染色前に予め繊維を本発明の処理剤で処理するに
は、繊維を浸漬した水性媒体中で加圧下100〜135
℃で通常10〜60分で処理するのが好ましい。
【0020】本発明の処理剤を繊維に付与する場合、そ
の方法に応じて各種の薬剤と併用することが出来る。例
えば染色前に処理する場合には精練剤、浸染法の場合に
は染料の他に均染剤、消泡剤等、またサ−モゾル法の場
合には染料の他に糊剤等、染色後に使用される場合には
各種仕上剤等である。
【0021】本発明の処理剤が適用されうる疎水性繊維
の具体例としては、ポリエステル系繊維、アセテ−ト系
繊維、ポリアミド系繊維及びアラミド系繊維等が挙げら
れる。即ち、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレ
ンテレフタレ−ト・イソフタレ−ト、ポリエチレンテレ
フタレ−ト・パラオキシベンゾエ−ト、ポリエチレンテ
レフタレ−ト・ポリブチレンテレフタレ−ト、酸性化ポ
リエスエル等のポリエステル繊維及びジアセテ−ト、ト
リアセテ−ト等のアセテ−ト繊維、ナイロン66、ナイ
ロン6等のポリアミド系繊維、ポリ(m−フェニレンイ
ソフタルアミド)、ポリ(p−フェニレンテレフタルア
ミド)等のアラミド系繊維、さらにこれらの繊維と他の
天然繊維、半合成繊維、合成繊維等との混紡、交編織物
等が挙げられる。特筆すべきは、本発明の処理剤はポリ
エステル繊維とナイロン等のポリアミド繊維に対して向
上効果が同等であるということである。即ち、この異種
繊維の混紡品に適用した場合でも、両繊維に対して同等
でしかも良好な耐光向上効果が得られることである。
【0022】本発明の処理剤は処理液中で均一に分散す
るとともに乳化安定性にも優れており、疎水性繊維に対
する親和性も十分高いので疎水性繊維中に均一に拡散浸
透する。従って本発明の処理剤をポリエステル系繊維、
アセテ−ト繊維、ナイロン等の疎水性繊維に使用するこ
とにより分散染料、カチオン染料で染色されたこれら疎
水性繊維の耐光性を格段に向上させることが出来る。ま
た本発明の処理剤中の式(1)の化合物は高い昇華堅牢
度を有するのでヒ−トセット等の熱処理によっても耐光
性を向上せしめる効果が低下することがない。
【0023】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。実施例中「部」及び「%」はそれぞれ「重量
部」及び「重量%」である。
【0024】実施例1 下記式(2)の化合物15部、
【0025】
【化3】
【0026】デモ−ルN(商品名、ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物ソーダ塩、花王(株)製)15部、
レベノ−ルDT−400(商品名、ポリプロピレングリ
コ−ルエチレンオキサイド付加物、花王(株)製)1
部、不乾性剤(グリセリン)5部、ゴ−セノ−ルGL−
05(商品名、ポリビニルアルコ−ル25%水溶液、日
本合成化学(株)製)4部、消泡剤数滴、水60部をサ
ンドグラインダ−を用いて湿式粉砕を行い(6時間)、
充分微粒子化された本発明の処理剤を得た。
【0027】実施例2 下記式(3)の化合物15部、
【0028】
【化4】
【0029】デモ−ルC(商品名、特殊芳香族スルホン
酸ソ−ダ塩のホルマリン縮合物、花王(株)製)15
部、ゴ−セノ−ルGL−05 4部、不乾性剤(グリセ
リン)5部、消泡剤数滴、水61部をサンドグラインダ
−を使用して湿式粉砕を行い(5時間)、微粒子化され
た本発明の処理剤を得た。
【0030】実施例3 下記式(4)の化合物15部、
【0031】
【化5】
【0032】デモ−ルSNB(商品名、β−ナフタレン
スルホン酸ソ−ダ塩のホルマリン縮合物、花王(株)
製)15部、レベノ−ルDT−400 3部、不乾性剤
(グリセリン)10部、消泡剤数滴、水57部をサンド
グラインダ−を使って微粒子化を行って本発明の処理剤
を得た。
【0033】実施例4 下記式(5)の化合物15部、
【0034】
【化6】
【0035】デモ−ルN 15部、デモ−ルC 5部、
不乾性剤(グリセリン)5部、消泡剤数滴、水60部を
サンドグラインダ−を用いて湿式粉砕を行い(6時
間)、充分微粒子化された本発明の処理剤を得た。
【0036】実施例5 下記式(6)の化合物15部、
【0037】
【化7】
【0038】ゴ−セノ−ルGL−05 30部、不乾性
剤(グリセリン)5部、消泡剤数滴、水50部をサンド
グラインダ−を用いて湿式粉砕を行い(6時間)、充分
微粒子化された本発明の処理剤を得た。
【0039】実施例6〜19 公知の方法によって合成した下記一般式(7)
【0040】
【化8】
【0041】で表され、X、R1 、R2 及びR3が次表
1に示されるような構造をもつ化合物を、実施例1或い
は実施例2の式(2)或いは式(3)の化合物の代わり
に用いて同様に処理し、本発明の処理剤を得た。
【0042】
【表1】 表 1 実施例 X R1 2 3 6 Cl メチル n−ブトキシ t−ブチル 7 H 〃 t−ブトキシ 〃 8 H 〃 i−プロピル 〃 9 H 〃 メトキシ 〃 10 H t−ペンチル 〃 〃 11 H t−オクチル 〃 〃 12 H 〃 n−プロピル 〃 13 Cl 〃 i−ブチル 〃 14 H 〃 t−ブチル メチル 15 H 〃 〃 n−ブチル 16 H 1、1、3、3− メトキシ t−ブチル テトラメチルブチル 17 H t−オクチル メチル i−プロピル 18 H 〃 〃 〃 19 H 〃 〃 〃
【0043】実施例20 ポリエステル繊維への付与及び耐光性試験結果(浸染
法) (1)処理剤 (イ)本発明の処理剤(実施例1で得たもの) (ロ)市販のベンゾトリアゾ−ル系(2−(2’−ヒド
ロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−
5−クロロ−ベンゾトリアゾ−ル)処理剤(処理剤の調
製は実施例1に準じた)
【0044】(2)処理条件 (イ)染料・・・下記3種の染料を配合して染色した
(ブラウン色)。 カヤロンポリエステル イエロー AUL−S(商品
名、分散染料、日本化薬(株)製) 0.38%owf カヤロンポリエステル レッド AUL−S(商品名、
分散染料、日本化薬(株)製) 0.12%owf カヤロンポリエステル ブルー AUL−S(商品名、
分散染料、日本化薬(株)製) 0.39%owf (ロ)酢酸 0.7g/l (ハ)酢酸ソーダ 1.0g/l (ニ)(1)の各処理剤 4.0%owf (ホ)浴比 1:30 (ヘ)供試布 ポリエステル加工糸織物 (ト)染色(処理)条件 130℃、60分
【0045】(3)耐光試験(加速照射試験)条件 上記の条件で作成した染色布及び処理剤を用いないで染
色を行った染色布についてそれらとパネルの間に厚さ1
0mmのウレタンフォ−ムを挟んで、83℃、200時
間の条件でカ−ボンフェ−ドメ−タ−で照射した。照射
布と未照射布とをJIS変褪色用グレ−スケ−ルでチェ
ックし、その結果を耐光堅牢度とし表2に示した。
【0046】(4)耐昇華性試験 前記実施例20の(2)で得られた各染色布につき、1
80℃、1分のヒ−トセットを行い、ヒ−トセット前の
染色布とヒ−トセット後の染色布についても同様の耐光
試験を実施した。その結果を同様に表2に記載した。
【0047】
【表2】 表 2 耐 光 堅 牢 度 無添加 本発明の処理剤(イ) 市販の処理剤(ロ) 2級 3〜4級 3級 (ヒートセットなし) 2級 3〜4級 2級 ( 〃 あり)
【0048】表2に示すように本発明の処理剤の耐光堅
牢度向上効果が認められる。また市販のベンゾトリアゾ
−ル系耐光堅牢度向上剤と比較して、本発明の処理剤は
耐光堅牢度向上効果が高い。また熱処理による耐光堅牢
度の低下がなく、熱処理に対して堅牢であることが認め
られた。
【0049】
【発明の効果】疎水性繊維に高い親和性を有し、高い耐
昇華性をもった日光堅牢度向上用の疎水性繊維用処理剤
が得られた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中R1 は炭素数1〜12個の直鎖または分岐鎖アル
    キル基を、R2 は炭素数1〜4個の直鎖または分岐鎖ア
    ルキル基または炭素数1〜4個の直鎖または分岐鎖アル
    コキシ基を、R3 は炭素数1〜12個の直鎖または分岐
    鎖アルキル基を、Xは水素原子または塩素原子をそれぞ
    れ意味する。)で示される化合物を含有する疎水性繊維
    用処理剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の式(1)で示される化合物
    と分散剤を含有する疎水性繊維用処理剤。
  3. 【請求項3】分散剤がスルホン酸塩型アニオン界面活性
    剤、ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤及び水
    溶性高分子からなる群から選ばれる1乃至3種である請
    求項1記載の疎水性繊維用処理剤。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3記載の疎水性繊維用処理剤
    を用いることを特徴とする染色された疎水性繊維の耐光
    堅牢度向上法。
JP9187273A 1997-06-30 1997-06-30 疎水性繊維用処理剤及びそれを用いる疎水性繊維の耐光堅牢度向上法 Pending JPH1112927A (ja)

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JP2009030214A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Senka Kk 繊維製品の耐光堅牢度向上剤及び耐光堅牢度向上方法
CN106045926A (zh) * 2016-06-01 2016-10-26 盐城帝盛化工有限公司 一种苯并三唑基‑亚烷基双酚化合物的制备方法

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