JPH1112883A - 伸縮性織編物の製造方法 - Google Patents
伸縮性織編物の製造方法Info
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- JPH1112883A JPH1112883A JP9170792A JP17079297A JPH1112883A JP H1112883 A JPH1112883 A JP H1112883A JP 9170792 A JP9170792 A JP 9170792A JP 17079297 A JP17079297 A JP 17079297A JP H1112883 A JPH1112883 A JP H1112883A
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Abstract
ャリ感等を兼ね備えた伸縮性織編物の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 中空率5〜30%,異形度1.3〜3.
5の異型横断面形状を有する中空マルチフィラメントに
撚係数5000〜37000の先撚を施し,熱セットし
て解撚した糸条を用いて製編織する。
Description
し,軽量で嵩高性に優れ,かつシャリ感,ドライ感のあ
る伸縮性織編物の製造方法に関するものである。
より製造することが提案され,数多くのものが製造され
ているが,伸縮性能のみを追求したものがほとんどであ
る。近年,消費者ニーズも多様になり伸縮性の機能以外
に,軽量性,保温性等の機能を兼ね備えた着用感に優れ
た素材が強く要望されてきている。
現状に鑑みて行われたもので,高伸縮性能,軽量性,嵩
高性,ドライ感,シャリ感等を兼ね備えた伸縮性織編物
の製造方法を提供することを目的とするものである。
成するもので,次の構成よりなるものである。すなわち
本発明は,中空率が5〜30%,異型度が1.3〜3.
5の異形横断面形状の中空マルチフィラメントに撚係数
5000〜37000の先撚を施した後,熱セットを行
い,次いで先撚方向と反対方向に一部分または完全に解
撚して得た糸条を用いて製編織することを特徴とする伸
縮性織編物の製造方法を要旨とするものである。
繊度N(デニール)とから, K=T×N1/2 の式で求められる値である。
を行う。本発明方法では,まず,織編物を構成する繊維
として,中空率が5〜30%,異型度が1.3〜3.5
の異形横断面形状の中空マルチフィラメントを用いる。
ントは,溶融紡糸可能な熱可塑性重合体であればいかな
るものでもよく,特に制限はない。得られる繊維性能よ
り,ポリアミド重合体あるいはポリエステル重合体を用
いるのが好ましい。ポリアミド重合体繊維としてはナイ
ロン6繊維,ナイロン66繊維等を,ポリエステル重合
体繊維としては,ポリエチレンテレフタレート繊維,ポ
リブチレンテレフタレート繊維等を好ましく用いること
ができる。これらの熱可塑性重合体は,繊維性能の向上
のため,第3成分が添加され,あるいは共重合されてい
てもよい。
フィラメントの中空率は,下記式による中空率が5〜3
0%程度であることが必要である。
積である。
繊維との重量差が少なく,軽量性に欠ける結果となり,
逆に,中空率が30%を超えると,軽量性は向上する
が,溶融紡糸が難しく,製糸性に劣る悪い傾向になり,
さらに,繊維の強度が低下し,耐摩耗性が弱くなり,フ
ィブリル化の問題が発生するので好ましくない。
横断面形状は,外形が円形以外のものであればいずれの
横断面形状であってもよい。軽量性や風合効果を発揮す
るためには図1(イ)に示すごとく,外周部に突起部a
を有し,内部に中空部bを有する井桁状や,図1(ロ)
に示すごとき外周部に突起部cを有し,内部に中空部d
を有する形状のものも有効である。
に示すごとく横断面における突起部aを含む全体の外接
円の直径D2 を内接円の直径D1 で除算した値で表すこ
とができる。本発明では,その異形度が1.3〜3.5
の範囲にあることが必要である。異形度が1.3より小
さくなると,普通糸の丸断面形状に近い形状となり,図
1のような横断面の場合にも外周部に微細な突起部が形
成されず,繊維横断面の外周部が微細な突起部に起因す
る風合のドライ感やシャリ感がでにくくなり,一般に好
まれないヌメリ感の強い風合になってしまう。逆に,異
形度が3.5よりも大きくなると,ドライ感,シャリ感
の風合には優れるが,耐摩耗性が弱くなるので不適であ
る。
の単糸繊度は,特に限定されるものではないが,伸縮性
能と嵩高性,適度なドライ感やシャリ感を得るには,1
デニール以上であるのが好ましく,1.5〜6デニール
であるのがより好ましい。
マルチフィラメントに撚係数5000〜37000の先
撚を施した後,熱セットを行い,次いで先撚方向とは逆
方向に一部分または完全に解撚して,伸縮性を付与して
織編物とする。ごこで,撚係数Kは,撚数T(t/m)
と繊度N(デニール)とから, K=T×N1/2 の式で求められる値である。
が劣ると共に嵩高性も不足した織編物しか得られず,撚
係数が37000を越える先撚とすると毛羽が発生した
り,糸切れが多発して操業が不可能となってしまうこと
が多くなる。
トを行い,次いで解撚を行って糸条に伸縮性を付与する
が,この場合の解撚は,先撚を完全に解撚してもよい
が,先撚の一部分を残した解撚としてもよい。
ブルツイスターやリングツイスター等常用の撚糸機でよ
く,当然のことながら解撚は先撚の撚り方向とは逆方向
に行う。
を用いて行うが,その場合の熱セット温度は70〜10
0℃が好ましく,熱セット時間は30〜60分程度が適
性である。
た異形横断面形状の中空マルチフィラメントを用いて織
物や編物を製編織する。織物の場合は,経糸または緯糸
のいずれか一方に用いるか,経緯糸の両方に用いる。織
組織としては,限定されないが,ツイル組織やサテン組
織が好ましく用いられる。編物の場合は,上記の糸条1
00%使いあるいは他の糸条との交編等いずれでもよ
く,編組織としても,シングルニットやダブルニット等
の丸編組織,ラッセルやトリコット等の経編組織等の従
来公知の任意の編組織が採用される。
性があり,しかもドライ感やシャリ感に優れた新規な伸
縮性織編物を得ることができる。
次いで解撚した場合には,繊維の横断面の変形がほとん
どなく,本発明のように横断面が異形でしかも中空の繊
維の場合も,伸縮性を付与した後も原糸の有している横
断面による特性をそのまま保持しているので,それを用
いた伸縮性織編物も,原糸のもつドライ感やシャリ感を
そのまま保持し,中空による効果と外周の異形形状によ
る単糸間の空隙効果とが相乗的に働くことにより優れた
軽量感も得られることになる。
に説明するが,実施例における織編物の性能の評価は,
下記の方法で行った。
による官能検査により◎:非常に良好,○:良好,△:
やや不良,×:不良,の4段階で評価した。
1m2当たりの重量を厚みで除算した値で評価した。数値
が小さいほど軽量であることを示す。
1.5kg応力時における伸長率(%)を測定した。
5℃)が2.6のナイロン6チップを用い,紡糸速度4
150m/分,ドラフト1.25の条件で繊度60デニ
ール,フィラメント数16本,単糸繊度3.75デニー
ル,中空率20%,異型度1.8の横断面形状が図1
(イ)の井型横断面形状の中空ナイロンマルチフィラメ
ントを得て,ダブルツイスターにて,1500t/m
(撚係数11619,Z撚)の先撚を施し,次いで真空
セッターにて熱セット温度90℃,熱セット時間60分
の熱セットを行い,さらにダブルツイスターにて150
0t/m(S撚)の解撚を行った。得られた糸条を経糸
及び緯糸に用いて,経糸密度142本/吋,緯糸密度8
5本/吋の2/2ツイルを製織し,リラックス精練後,
染色しピンテンターにて仕上げセットを行って,経糸密
度178本/吋,緯糸密度100本/吋の本発明による
伸縮性織物を得た。
(イ)の丸断面とし,繊度を60デニールに替えて72
デニール,単糸繊度を3.75デニールに替えて4.5
デニールとする以外は実施例1と同様にして比較例の伸
縮性織物を得た。
(ロ)の横断面とし,繊度を60デニールに替えて72
デニール,単糸繊度を3.75デニールに替えて4.5
デニールとする以外は実施例1と同様にして比較例の伸
縮性織物を得た。
性を表1に併せて示す。
縮性が充分に出ていて,見掛けの厚さは変わらないが,
軽量性に優れていて,横断面の外周の形状が同じ比較例
2と同様にドライ感,シャリ感に優れている。これに対
して,丸断面で非中空の比較例1は,軽量性,ドライ
感,シャリ感に劣るものであり,横断面の外周の形状が
同じで非中空の比較例2は,ドライ感,シャリ感はある
ものの軽量性に劣るものであった。
を用いて,紡糸速度3800m/分,ドラフト1.42
の条件で繊度60デニール,フィラメント数16本,単
糸繊度3.75デニール,中空率25%,異型度1.8
の横断面形状が図1(イ)の井型横断面形状の中空ポリ
エステルマルチフィラメントを得て,ダブルツイスター
にて,1000t/m(撚係数7746,Z撚)の先撚
を施し,次いで真空セッターにて熱セット温度85℃,
熱セット時間60分の熱セットを行い,さらにダブルツ
イスターにて800t/m(S撚)の解撚を行った。
ゲージ丸編機でモックロディア組織で編成し,精練,染
色,仕上げセットを行い,本発明による伸縮性編物を得
た。
経58%,緯96%で優れた伸縮性を示していた。
み,ドライ感,シャリ感を優れた独自の新規な伸縮性織
編物を得ることができる。
状の例である。
と内接円の直径を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 中空率が5〜30%,異型度が1.3〜
3.5の異形横断面形状の中空マルチフィラメントに撚
係数5000〜37000の先撚を施した後,熱セット
を行い,次いで先撚方向と反対方向に一部分または完全
に解撚して得た糸条を用いて製編織することを特徴とす
る伸縮性織編物の製造方法。ここで,撚係数Kは,撚数
T(t/m)と繊度N(デニール)とから, K=T×N1/2 の式で求められる値である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9170792A JPH1112883A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 伸縮性織編物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9170792A JPH1112883A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 伸縮性織編物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112883A true JPH1112883A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15911452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9170792A Pending JPH1112883A (ja) | 1997-06-26 | 1997-06-26 | 伸縮性織編物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1112883A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006322079A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Toray Ind Inc | ポリアミド織編物およびその製造方法 |
JP2008291394A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Toshu Boeki Kk | 多孔紡糸口金及び該多孔紡糸口金を用いた撚糸の製造方法 |
CN102292478A (zh) * | 2008-11-21 | 2011-12-21 | 东洲贸易株式会社 | 多孔纺丝头和使用该多孔纺丝头的捻丝的制造方法 |
CN106868672A (zh) * | 2015-12-10 | 2017-06-20 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种假捻加工丝的制备方法、假捻加工丝和纺织品 |
-
1997
- 1997-06-26 JP JP9170792A patent/JPH1112883A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006322079A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Toray Ind Inc | ポリアミド織編物およびその製造方法 |
JP2008291394A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Toshu Boeki Kk | 多孔紡糸口金及び該多孔紡糸口金を用いた撚糸の製造方法 |
CN102292478A (zh) * | 2008-11-21 | 2011-12-21 | 东洲贸易株式会社 | 多孔纺丝头和使用该多孔纺丝头的捻丝的制造方法 |
CN106868672A (zh) * | 2015-12-10 | 2017-06-20 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种假捻加工丝的制备方法、假捻加工丝和纺织品 |
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