JPH11125025A - 駐車管理装置 - Google Patents

駐車管理装置

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JPH11125025A
JPH11125025A JP30798097A JP30798097A JPH11125025A JP H11125025 A JPH11125025 A JP H11125025A JP 30798097 A JP30798097 A JP 30798097A JP 30798097 A JP30798097 A JP 30798097A JP H11125025 A JPH11125025 A JP H11125025A
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lock plate
ratchet
gear
management device
parking management
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Tsutomu Mitsui
力 三井
Hajime Hanagata
一 花形
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SAN NISUKA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障しづらくすること。また、ロック板故障
が生じても容易に交換できること。また、ロック板駆動
機構部分のメンテナンスや修理を容易に行えるようにす
ること。 【解決手段】 この駐車管理装置は、モータ1の動力で
開閉可能なロック板2を動作させるロック板駆動機構を
備える。そして、ロック板2と共に回転するロック板回
転軸18,22をその軸方向に沿って複数に分断し、そ
の1つにロック板2を固定させると共に複数に分断され
たロック板回転軸18,22を分離可能に一体化させて
いる。また、モータ1とロック板2との間の動力伝達機
構中にラチェットギヤ12とラチェット爪17からなる
ラチェット機構を設け、開状態で停止したロック板2が
モータ1の動力以外によって閉じ方向へ動作することを
ラチェット機構で阻止すると共にラチェットギヤ12と
ラチェット爪17のいずれか一方の支点をいずれか他方
の支点に対し周方向にわずかに回動可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車場に設置され
る自動車等の駐車管理装置に関する。さらに詳しく述べ
ると、駐車する自動車等を機械的に拘束し、料金の支払
い等によりその拘束を解く駐車管理装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、駐車する自動車等を機械的に
拘束し、料金の支払い等によりその拘束を解く駐車管理
装置が知られている。このような駐車管理装置として
は、図29に示すような、駐車車両の退出を禁止する開
閉可能なロック板150等からなるロック板駆動機構1
51と、地中内に埋設されるループセンサー等からなる
車両感知器152と、この車両感知器152の信号を受
けてロック板駆動機構151を制御するコントロール部
153等が組み込まれた制御部154とから構成される
ものが知られている。
【0003】このような駐車管理装置に使用されるロッ
ク板駆動機構としては、例えば図30に示すような機構
が採用されている(特開昭60−19875号公報参
照)。このロック板駆動機構160は、モータ161に
減速機構162が接続され、この減速機構162には、
かさ歯車163が接続される。このかさ歯車163の回
転は、歯車輪列を介して平歯車164に伝達される。こ
の平歯車164は固定軸165に回転自在に取り付けら
れ、マキバネ166により回転フランジ167と連結さ
れている。
【0004】この回転フランジ167は、リンク機構を
介して、ロック板168を固定した軸169に連結して
いる。なお、回転フランジ167には伝達ピン170が
設けられ、平歯車164には、この伝達ピン170が係
合する凸部171が設けられている。また、軸169に
はロック板168を起立方向、すなわち開方向に弾性付
勢するスプリング172が巻き付けられている。
【0005】そして、ロック板168にこのロック板駆
動機構の許容トルク以上の負荷がかかった場合、マキバ
ネ166が固定軸165上を滑り、回転フランジ167
の固定軸165に対する回転が許容される。この動きに
より、過負荷の場合でもロック板駆動機構が損傷しない
ようにしている。
【0006】このような駐車管理装置の車両感知器15
2が車両を感知すると、モータ161が回転する。この
モータ161の回転の結果、回転フランジ167が回転
自由になり、スプリング172の弾性力によりロック板
168は起立していく。また料金支払い等によりロック
板168の倒伏動作指令が発生すると、電磁ブレーキ1
73が消磁されると共にモータ161が上述と反対方向
に回転する。このモータ161の回転は、平歯車164
を経由して回転フランジ167に伝えられ、スプリング
172の弾性力に抗して、ロック板168を下降動作さ
せる。
【0007】また、この種の駐車管理装置に使用される
ロック板を収納する踏み台部としては、図31に示すよ
うな構造が取られている。この踏み台部180は、車両
が入庫する際、車輪がまず乗り上げる台部181と、入
庫の際は閉じており入庫後点線で示すように開くロック
板182と、このロック板182と協同しなだらかな斜
面を形成する補助台部183とから構成されている。そ
して、この踏み台部180では、ロック板182を動作
させるモータの動きを検知して、ロック板182が補助
台部183に接触する位置で、そのモータを停止させる
構造となっている。なお、この例におけるロック板18
2は、図30で示すロック板168に相当する。また、
台部181と補助台部183とは、ロック板182を保
持する固定部を形成している。
【0008】しかしながら、図30に示す従来の駐車管
理装置は、ロック板168が車両の底に当接すると、マ
キバネ166が巻き締められ、モータ161が回転でき
なくなり、停止すると共にロック板168がその位置に
保持される構造となっている。このため、モータ161
の寿命が短くなると共に、違法駐車が行われやすいもの
となっている。すなわち、モータ161は、外部から回
転阻止が強制的に行われるため、異常な電流、電圧がモ
ータ161のコイルに何度も流れることとなり、寿命が
早くきてしまう。また、このような異常電流等は、コン
トロール部153の制御に悪影響を及ぼすものとなる。
【0009】また、従来の駐車管理装置では、ロック板
168が所定の開位置に一旦ロックされると、その状態
を維持するため、人が乗ったりしてロック板168が十
分開かない状態にして駐車させ、駐車終了後、料金を支
払わずに脱出する違法駐車が行われる危険性を有してい
る。
【0010】また、図30に示す従来の過負荷防止機構
は、料金が適正に払われ、ロック板168を徐々に閉じ
させる動作に入ったときに、車両が出庫しようとしロッ
ク板168にぶつかると、伝達ピン170が損傷する危
険を有している。すなわち、ロック板168が閉じると
きは、凸部171が伝達ピン170に係合し、平歯車1
64の回転力が100%回転フランジ167に伝えられ
ている。このため、この閉じ動作と反対方向の過負荷が
ロック板168に加わると、マキバネ166による滑り
作用は働かず、その過負荷は伝達ピン170および伝達
ピン170を経由して歯車輪列側にそのまま伝えられ
る。このため、細長くしかも凸部171に線接触してい
る伝達ピン170が損傷してしまうのである。
【0011】加えて、図30に示す従来の過負荷防止機
構は、スプリングコイルであるマキバネ166を使用し
ているため、この過負荷防止機構を収容する部分が広く
なる。この結果、ロック板駆動機構が大型化し、駐車場
スペースの効率的な利用を妨げる一因となっている。さ
らに、マキバネ166には強い締め付け力を持たせる必
要があり、組立や故障時の取り替え作業が困難となる。
加えて、強いばね力を持つばねは一般にコストが高く、
このマキバネ166も同様にコストが高いものとなって
いる。
【0012】以上のような問題点を解決するため、本出
願人は、改良した駐車管理装置を先に出願した(特開平
8−218668号公報参照)。この出願の駐車管理装
置は、ロック板を駆動するモータの長寿命化と装置の小
型化を図ると共にロック板に働く各種の過負荷に対して
ロック板駆動機構が損傷しないようにしたものとなって
いる。具体的には、図32に示すように、このロック板
駆動機構200は、モータ201の動力をロック板20
2に伝える歯車輪列203中に、過負荷の際、歯車輪列
203による力の伝達を切断する両方向円錐クラッチ2
04を設けた構成としている。
【0013】この駐車管理装置では、ロック板202が
開状態にあるときや閉じ動作をしているとき等、ロック
板202がいかなる状態にあっても、過負荷が加わると
両方向円錐クラッチ204が動作し、その異常な力の伝
達をこの両方向円錐クラッチ204部分で切断するの
で、過負荷によるロック板駆動機構の損傷はなくなる。
また、テーパー面をもつ雄部材と雌部材の嵌合による両
方向円錐クラッチ204を使用しているので、ロック板
駆動機構が大型化せず、駐車場スペースの効率的な利用
を図ることができる。さらに、強い締め付け力をもつマ
キバネ166等を使用していないので、組立や故障時の
取り替え作業が容易となり、コストも低減するものとな
っている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図32
に示す駐車管理装置のロック板駆動機構200は、過負
荷への対応は可能となっているが、その両方向円錐クラ
ッチ204の動作範囲の設定が難しく、生産性の面で効
率化しにくいものとなっている。また、部品点数が多い
ため、組立効率が悪くなり生産コストも高いものとなっ
ている。
【0015】また、従来のロック板駆動機構160,2
00は、共に、異常状態、例えば違法脱出が行われる場
合でも絶対に壊れないことを前提としているため、設計
の自由度が狭くなり、小型化しづらく、高価格なものと
なっている。しかも、破損等に対しての対策が不十分な
ものとなりがちで、かつ各部品の強度が高いため、一旦
破損すると修理が極めて困難となっている。特に、従来
の両ロック板駆動機構160,200は、ロック板16
8,202が違法脱出により折れ曲がったようなとき
は、ロック板168,202の交換作業に多大の時間を
要するものとなっている。
【0016】本発明は、部品点数が少なく、故障しづら
い駐車管理装置を提供することを目的とする。また、本
発明は、最近多くなりつつある違法脱出によるロック板
故障が生じても容易に交換でき故障を直すことができる
駐車管理装置を提供することを目的とする。さらに、本
発明は、極めて異常な力が加わったときは、常に、所定
部分が破損するようにし、ロック板駆動機構部分のメン
テナンスや修理を容易に行えるようにした駐車管理装置
を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、モータの動力で開閉可能な
ロック板を動作させるロック板駆動機構を備えてなる駐
車管理装置において、ロック板と共に回転するロック板
回転軸をその軸方向に沿って複数に分断し、その1つに
ロック板を固定させると共に複数に分断されたロック板
回転軸を分離可能に一体化させている。
【0018】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の駐車管理装置において、分断されたロック板回転軸
を周方向にわずかなガタツキを有して一体回転するよう
に構成している。
【0019】さらに、請求項3記載の発明は、モータの
動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機
構を備えてなる駐車管理装置において、モータとロック
板との間の動力伝達機構中にリンク機構を設け、このリ
ンク機構をモータの回転を受けて回転する第1のギヤ
と、この第1のギヤに係止されるリンクと、このリンク
が係合し第1のギヤの回転が伝達され、ロック板が固定
されるロック板回転軸と共に回転する第2のギヤで構成
し、ロック板を閉じ方向に動作させるとき、その動作開
始時にはモータからの動力の伝達効率を高くし、閉じ動
作終了部分では、その伝達効率が低くなるようにリンク
機構を設定している。
【0020】また、請求項4記載の発明では、モータの
動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機
構を備えてなる駐車管理装置において、モータをギヤー
ドモータとし、このギヤードモータとロック板との間に
動力伝達機構を設け、この動力伝達機構は、ギヤードモ
ータの出力部に固定される出力ギヤと、この出力ギヤと
噛合する第1のギヤと、この第1のギヤに係止されるリ
ンクと、このリンクが係合する第2のギヤとなるラチェ
ットギヤと、このラチェットギヤと共に回動するロック
板を固定したロック板回転軸と、第1のギヤによって駆
動され、ラチェットギヤと係脱するラチェット爪とを有
している。
【0021】また、請求項5記載の発明では、モータの
動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機
構を備えてなる駐車管理装置において、モータとロック
板との間の動力伝達機構中にラチェットギヤとラチェッ
ト爪からなるラチェット機構を設け、開状態で停止した
ロック板がモータの動力以外によって閉じ方向へ動作す
ることをラチェット機構で阻止すると共にラチェットギ
ヤとラチェット爪のいずれか一方の支点をいずれか他方
の支点に対し周方向にわずかに回動可能に設けている。
【0022】また、請求項6記載の発明では、請求項4
または5記載の駐車管理装置において、ラチェット爪の
支点を支えるラチェットステーを弾性部材上に配置して
いる。さらに、請求項7記載の発明では、請求項6記載
の駐車管理装置において、弾性部材を、一定の力が加わ
るとき、開始部分は急激にたわみ、その後、たわみ量が
少なくなり、最後に鋼体となるような特性を有する弾性
部材としている。
【0023】また、請求項8記載の発明では、請求項
4、5、6または7記載の駐車管理装置において、ラチ
ェット爪を支持するラチェット軸を、焼き入れされた金
属材で構成すると共にその一部を細径部としている。
【0024】加えて、請求項9記載の発明では、請求項
4、5、6、7または8記載の駐車管理装置において、
ラチェット爪を支持するラチェット軸の軸中心に軸方向
に貫通する貫通孔を設け、その中に切断時の信号を取る
ためのリード線を通している。
【0025】さらに、請求項10記載の発明では、請求
項4、5、6、7、8または9記載の駐車管理装置にお
いて、ラチェット爪の歯先の角度をラチェットギヤの歯
先間の角度より小さくしている。加えて、請求項11記
載の発明では、請求項4、5、6、7、8、9または1
0記載の駐車管理装置において、ラチェット爪を支持す
るラチェット軸が折れたとき、ラチェットギヤに噛合す
る前記ラチェット爪がラチェットギヤの回転に伴って可
動自在となるようにラチェット軸の周辺に自由空間を設
けている。
【0026】また、請求項12記載の発明では、請求項
3または4記載の駐車管理装置において、リンクまたは
第2のギヤのいずれか一方に長穴を設け、いずれか他方
にその長穴内を相対移動可能な係合軸を設けている。
【0027】本発明の駐車管理装置では、モータ等から
の動力は、歯車輪列等の動力伝達機構を介してロック板
に伝えられ、ロック板が開閉動作をする。この動力伝達
機構の構成は、極めて簡単で少ない部品点数で構成され
る。そして、その動力伝達機構中に、リンク機構を設け
たり、ラチェット機構を設けたりしている。
【0028】具体的には、ロック板の開方向の動きは、
例えば、バネの力を利用して行う一方、ロック板の閉方
向の動きは、そのバネの弾性力に抗してモータを回転さ
せることにより行う。そして、動力伝達機構中に、リン
ク機構を設け、その構成を駐車管理装置に適する構成、
例えば、モータ側から容易にロック板を閉じさせること
ができるようにしたり、ラチェット機構を設け、ロック
板の位置保持を容易に行えるようにしたりしている。
【0029】加えて、ロック板が固定されるロック板回
転軸を分断したり、ラチェット爪の歯先を細くしたり、
ラチェット爪の支点部分を折れ易くしたりすると、違法
行為によるロック板の故障や動力伝達機構の破損に対し
てすばやく対応でき、好ましい。
【0030】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0031】図1から図28に本発明の駐車管理装置の
実施の形態の例を示す。この駐車管理装置は、図29お
よび図30に示す従来のシステムと基本構成は同一であ
る。すなわち、モータ1の動力で開閉可能なロック板2
を動作させるロック板駆動機構を備えている駐車管理装
置である。具体的には、駐車車両の退出を禁止する開閉
可能なロック板2等からなるロック板駆動機構と、地中
内に埋設され鉄材を検知するループセンサー等からなる
車両感知器(図示省略)と、この車両感知器の信号を受
けてロック板駆動機構を制御するコントロール部等が組
み込まれた柱状の制御部(図示省略)とから構成されて
いる。
【0032】この駐車管理装置に使用されるロック板駆
動機構の基本構成は、図1から図5に示すように、モー
タ1と、このモータ1の動力をロック板2に伝える歯車
輪列等からなる動力伝達機構と、この動力伝達機構中に
入れられるリンク機構とラチェット機構とからなる。
【0033】ここで、モータ1には、モータ1への通電
がオフした時、このモータ1の回転を減速する減速用ギ
アボックス3とが固定されている。なお、この実施の形
態では、減速用ギアボックスによってモータ1の回転を
180分の1に減速しており、一種のギヤードモータと
なっている。
【0034】一方、歯車輪列は、モータ1の出力軸とな
る第1回転軸5の先端に固定された出力ギヤ6と、この
出力ギヤ6と噛み合い回転を減速する大径の第1のギヤ
7と、この第1のギヤ7と一体回転する第2回転軸8と
から構成される。この実施の形態では、この歯車輪列に
よってモータ1の回転を最終的に約700分の1に減速
してロック板2に伝えている。
【0035】この歯車輪列に続いてリンク機構が設けら
れている。リンク機構は、第1のギヤ7と、この第1の
ギヤ7に設けられる係止軸9と、この係止軸9に係止さ
れるリンク10と、リンク10に設けられる長穴11内
を相対移動可能に係合するように第2のギヤとなるラチ
ェットギヤ12に設けられる係合軸13と、ラチェット
ギヤ12とから構成される。
【0036】そして、この駐車管理装置の動力伝達機構
中には、モータ1の回転をロック板2に伝えるための以
上のような歯車輪列およびリンク機構に加え、さらに、
ラチェット機構と、ロック板2を開き方向に付勢する付
勢部材とが組み込まれている。
【0037】ラチェット機構は、第1のギヤ7に固定さ
れたラチェットカム15と、このラチェットカム15に
当接するラチェットレバー16と、このラチェットレバ
ー16と一体動作するラチェット爪17と、ラチェット
爪17が係合するラチェットギヤ12と、このラチェッ
トギヤ12が固定される第3回転軸18と、ラチェット
レバー16に一端が係止されるラチェットバネ19と、
ラチェット爪17の回動支点となるラチェット軸20
と、このラチェット軸20の両端部分を支持し、第3回
転軸18を中心として周方向に回動可能とされているラ
チェットステー21とから主として構成されている。
【0038】なお、ロック板2は、第3回転軸18が嵌
合する第4回転軸22に一体回転可能に取り付けられて
いる。すなわち、ロック板2のロック板回転軸は、第3
回転軸18と第4回転軸22と後述する駆動プレート3
6とに分断されている。そして、第3回転軸18は、一
端がベアリングユニット23に回転可能に支持され、他
端は断面四角状の係合挿入部24とされ、他端部を支持
するベアリングユニット25から突出している。
【0039】ロック板2を常時開き方向に付勢する付勢
部材は、第3回転軸18に挿入される駆動バネ26で構
成されている。この駆動バネ26は、その一端がラチェ
ットギヤ12に設けられるバネ当接軸27に当接し、他
端が防水トレイ28の底面に当接するように組み込まれ
る。なお、この取り付けは、ラチェットギヤ12と一体
回転するロック板2が、開き方向に付勢されるように取
り付けられる。
【0040】モータ1と歯車輪列等の動力伝達機構は、
土地に固定される箱状の防水トレイ28に入れられる。
この防水トレイ28は、ロック板ベース組30の台部3
1に固定されている。このロック板ベース組30は、台
部31と、踏み台部32と、ロック板2の閉じ位置での
へこみを防止するロック板ストッパ33と、第4回転軸
22の一端を回転可能に支持するベアリングユニット3
4と、このベアリングユニット34部分に設けられるサ
イドカバー35とで主に構成される。
【0041】なお、第4回転軸22は、ベアリングユニ
ット34に嵌合する先端部分が断面円形のエンドシャフ
ト21aで形成され、その他の大部分は、断面円筒のロ
ックシャフト22bで形成され、それらが溶接部22c
で溶接結合されて構成される。なお、ロックシャフト2
2bがいわゆるパイプとなっているため、強度的に強
く、しかもロック板2が軽いものとなる。このため、ロ
ック板2の駆動機構、例えばモータ1等を小型で低価格
なものとできると共に設置作業がし易いものとなる。
【0042】ロック板2のベアリングユニット23側の
側面には、平板状の駆動プレート36が溶接によって取
り付けられている。そして、ロックシャフト22bの端
面が当接する位置に第3回転軸18の係合挿入部24が
嵌合する断面四角形の係合孔37が設けられている。係
合挿入部24と係合孔37との係合部分には、分断され
たロック板2が周方向にわずかに相対回転できるよう
に、隙間Sからなるがたが設けられている。これは、こ
のロック板駆動機構が土地に固定されるとき、土地自体
が平らでないためロック板駆動機構全体が曲がって取り
付けられても、ロック板回転軸がスムーズに回転するよ
うにさせるためである。なお、このがたによるガタツキ
は、通常の動作中は現れない。すなわち、ロック板2の
自重で通常は、一方向に押しつけられているためであ
る。
【0043】モータ1は、モータフレーム40に取り付
けられ、このモータフレーム40には第2回転軸8を回
転可能に支持するベアリング41,41が固定されてい
る。モータフレーム40は、4つのネジ42によって防
水トレイ28と台部31に固定される。また、防水トレ
イ28は、ベアリングユニット23,25を固定するボ
ルト43等によって台部31に固定される。なお、ロッ
ク板ストッパ33は、3つのボルト44によって台部3
1に固定される。
【0044】ラチェットバネ19は、その一端がラチェ
ットレバー16のバネかけ軸45に引っかけられ、他端
はモータフレーム40のバネかけ穴46に引っかけられ
ている。また、ラチェットステー21と防水トレイ28
との間には、ラチェットステー21の回動を弾性的に支
持するダンパーゴム47が設けられている。なお、第2
回転軸8の一方のベアリング41の外方には2つの止め
輪50,50が、他方のベアリング41の外方には1つ
の止め輪51がそれぞれ第2回転軸8に嵌合され軸方向
への移動が阻止されている。そして、第2回転軸8の先
端には、さらに遮光板組52が取り付けられている。
【0045】遮光板組52は、図13および図14に示
すように、先端が90度折り曲げられた遮光板53と、
遮光板53の中央孔53aが嵌合する段部54aを有す
るセンサーボス54と、センサーボス54を第2回転軸
8に取り付ける止めネジ(図示省略)から構成される。
そして、センサブラケット55には、それぞれ受発光素
子からなる上限センサ56と下限センサ57が取り付け
られ、それらをその先端部53bが横切るように第2回
転軸8に遮光板53が取り付けられる。2つのセンサ5
6,57は、略180度対称位置に設けられ、ロック板
2の全開位置と全閉位置に対応した第1のギヤ7の回転
位置を検知するものとなっている。
【0046】防水トレイ28には、図15および図16
に示すように、モータフレーム40の取り付け用の4つ
の孔28aと、台部31に設けられるベアリングユニッ
ト23,25の取り付け用の4つの軸60,60,6
1,61が貫通する4つの孔28bと、ダンパーゴム4
7の取り付け用の孔28cと、水抜き用の1つの孔28
dと、後述する基板組70を取り付けるための2つの孔
28eとが設けられている。なお、台部31には、防水
トレイ28に設けられる4つの孔28a、1つの孔28
cおよび2つの孔28eにそれぞれ対応する位置にねじ
穴が設けられ、モータフレーム40やダンパーゴム47
等を取り付けできるようになっている。
【0047】ダンパーゴム47には、貫通孔62が設け
られ、その貫通孔62中に位置決め部材63が入れられ
ている。そして、位置決め部材63の上部がラチェット
ステー21に設けられた長穴64から突出している。こ
の構成によって、ラチェットステー21の上方へのがた
を許容し、ラチェット爪17とラチェットギヤ12との
噛み合いがしっかり行われるようにしている。すなわ
ち、ラチェット爪17は、モータ1が配置されている方
向へラチェットバネ19によって引っ張られているた
め、ラチェット爪17の先端とラチェットステー21の
最外周は互いに逆方向に動くこととなり、ラチェット爪
17とラチェットギヤ12とはしっかり噛合することと
なる。
【0048】基板組70は、2つの制御回路基板71,
72と、両制御回路基板71,72の間隔を保つ4つの
スペーサ73と、防水トレイ28に取り付けられる取付
部74を有する基板ブラケット75と、両基板71,7
2をカバーする基板カバー76とから構成される。な
お、両基板71,72は雨水等が付いても容易に乾くよ
うに縦形に設置される。
【0049】モータ1から第3回転軸18までの動力伝
達機構および基板組70は、防水トレイ28で囲まれる
空間およびその上部にくるように配置されると共にメイ
ンカバー77によって覆われる。このメインカバー77
は、防水トレイ28の部分に加え、モータ1等への配線
を挿通するため台部31に設けられた配線孔78も覆う
ように台部31にねじ(図示省略)で固定される。な
お、モータ1、遮光板組52、基板組70等の電気関連
部分は、防水トレイ28の高さ以上の高位置に配置して
いる。これにより、仮に、防水トレイ28中に水が入っ
ても、防水トレイ28の高さまでは電気的に安全とな
る。
【0050】第2回転軸8に取り付けられる第1のギヤ
7は、第2回転軸8と一体回転するように固定される。
すなわち、第2回転軸8のキー溝80と、第1のギヤ7
およびラチェットカム15に設けられているキー溝81
にキー(図示省略)が嵌合されている。なお、第1のギ
ヤ7とラチェットカム15は、複数のピン82で一体化
されている。
【0051】ラチェットカム15には、キー溝81の他
に、ラチェットレバー16が当接するレバー当接面83
と、このレバー当接面83と共に山形の形状をなすよう
に対称的に配置される傾斜面84と、第2回転軸8が貫
通する貫通孔85とが形成されている。
【0052】リンク10には、図1および図4に示すよ
うに、係合軸13が係合する長穴11の他に、第1のギ
ヤ7の係止軸9が嵌入し、係止軸9を支点としてリンク
10が回動可能とされる係止孔86が設けられている。
長穴11は、ロック板2が車底の高さに追従してわずか
に開き動作が可能となるように設けられた始端部87
と、係合軸63を押圧する押圧部88と、ラチェット爪
17が破損等してロック板2の係止が行われなくなった
とき、ロック板2の閉じ方向の動作をそのまま行わせる
円弧状の逃がし部89とを有している。なお、リンク1
0は、全体として、への字状に角度α(この実施の形態
では162度)を設けて曲げられている。
【0053】ラチェットギヤ12には、係合軸13とバ
ネ当接軸27が設けられているが、これらは図5に示さ
れるように、一本の軸90から形成されている。ラチェ
ットギヤ12には、ラチェット爪17が嵌合するラチェ
ット歯部91と、第3回転軸18と一体回転するように
キーが入れられるキー溝92と、第3回転軸18が貫通
する貫通孔93と、ラチェットギヤ12を第3回転軸1
8に固定するためのボルトが嵌入する2つのボルト穴9
4,94が設けられている。そして、ラチェットギヤ1
2のラチェット歯部91は、全周ではなく、扇形に設け
られており、この実施の形態では、その設置角度βを7
2度としている。また、ラチェット爪17の歯先97が
入る歯先間の角度γ1を60度としている。なお、ラチ
ェット歯部91の各歯面は、高周波焼き入れがなされて
いる。
【0054】ラチェットギヤ12に噛合するラチェット
爪17は、ラチェット軸20が貫通する支持孔95と、
ラチェットレバー16をねじ止めするための2つのねじ
孔96,96を有している。そして、ラチェット爪17
は、ラチェット軸20によって回動可能に保持される。
一方、このラチェット軸20は、ラチェットステー21
に回動可能に保持されている。ラチェット爪17の歯先
97の角度γ2は、角度γ1と同様にされている。すな
わち、この実施の形態では、60度とされている。
【0055】なお、この角度γ2を角度γ1より小さく
すると、この歯先97が折れ易くなり、違法な脱出行為
が行われたときの過負荷による破損をラチェット爪17
の部分で発生させることができ、修理がし易くなる。ま
た、この実施の形態では、歯先97の設定角度θを90
度としていると共に歯先97を高周波焼き入れにより硬
くしている。
【0056】ラチェット軸20は、焼き入れ焼き戻しの
処理がされ、かつ図7に示すように、両端部に径を細く
した細径部101,101を有している。このため、過
負荷が加わったとき、所定の大きさの力まではそのまま
で耐え、所定の力を越えると、その部分でポキリと折れ
ることとなる。なお、強度的には、まずこのラチェット
軸20が折れ、次に上述したラチェット爪の歯先97が
折れるように設定してある。ラチェット軸20の挿入側
には、止め輪102が嵌入する係止溝103が設けら
れ、他端側には、ラチェット爪17の支持孔95に挿入
させた際にラチェット爪17に突き当たる度当たり部1
04が設けられる。
【0057】また、ラチェット軸20の軸中心には、リ
ード線が挿入される貫通孔105が設けられている。こ
の貫通孔105に挿入されるリード線は、このラチェッ
ト軸20が折れたときに切断されることにより、その破
損を電気的に検知するために設けられる。この検知によ
って、駐車管理装置の従来と同様なコントロール部15
3は、その破損を駐車管理装置の管理者やメンテナンス
者のみが分かる位置や分かる表示によって、それらの者
に知らせる。なお、この実施の形態では、リード線とし
て、制御回路基板71,72から取り出されるアース線
を採用している。
【0058】ラチェットステー21は、図1および図8
に示すように2つの腕部106,106と、ダンパーゴ
ム47に載置される載置部107とから主に構成され
る。そして、各腕部106には、それぞれ、ラチェット
ギヤ12と一体回転するようにキー(図示省略)が入る
キー溝108と、ラチェット軸20を挿通し、支持する
支持孔109と、第3回転軸18が挿通する挿通孔11
0とが設けられている。
【0059】ラチェットステー21には、このラチェッ
ト軸20が折れた際に、ラチェット爪17がラチェット
ギヤ12の回動に伴って自由に移動できる自由空間11
1が設けられている。この自由空間111に、例えば、
ねじ等を設けると、折れたラチェット爪17がそのねじ
に突き当たり、ラチェットギヤ12の回動を阻止するよ
うになってしまう。このため、この実施の形態では、こ
の自由空間111には、ねじ部を設けず、この自由空間
111の外方にこのラチェットステー21を取り付ける
ねじ63がくるように、自由空間111の外方に取り付
け用の長穴62を設けている。
【0060】ロック板2は、図10等に示すように、エ
ンドシャフト22aとロックシャフト22bとが接続さ
れた第4回転軸22に、複数の箇所115で溶接、固定
されて形成されている。そして、駆動プレート36と、
1枚の平板状縞鋼板から形成されるフィン部116と、
補強パイプ117,118,119,120とから構成
される。フィン部116は、第4回転軸22側がその軸
22に沿って略90度曲げられていると共に、開閉動作
先端部が円形状に180度曲げられている。この実施の
形態では、内半径Rが9.5mmとなるように曲げてい
る。この内半径Rを6〜15mmとすると、厚さ、安全
性等から好ましいものとなる。この曲げ部の内側に、角
形鋼管の補強パイプ117,118,119,120の
先端に取り付けられた補強プレート121が挟み込ま
れ、フィン部116の曲げ部分の先端を支持している。
【0061】ロック板2のフィン部116と補強パイプ
117,118,119,120および駆動プレート3
6の一体化は、図10に示すように、複数箇所の溶接部
122によって行っている。また、第4回転軸22とフ
ィン部116との溶接は、互い違いの位置で行われ、溶
接強度を増している。また、フィン部116の一端側先
端部が三角状に短くされ、ロック板2を閉じたときにも
台部31が上方から見えるような空間部123に形成さ
れている。
【0062】なお、ロック板2は、通常の閉状態では、
水平位置とされ、10kg以上の荷重が加わると、台部
31と当接するようにしてある。また、第3回転軸18
と駆動プレート36との間にがたが設けられているた
め、閉状態となるとき等に足や手が台部31とロック板
2との間に挟み込まれたとしても、容易に離脱できるよ
うになっている。なお、ロック板2が軽い荷重では、押
し下げられないように、台部31とロック板2との間に
クッションゴムを配置するようにしても良い。
【0063】遮光板53は、表面が黒色に処理された金
属板材から形成され、センサーボス54に係止される。
また、防水トレイ28は、第3回転軸18を挿通する挿
通孔125が出っ張り部126に設けられている。防水
トレイ28内およびその上方の空間には、上述したよう
にモータ1や動力伝達機構や基板組70等が設置される
が、水につかっても大丈夫なように、その高さHより上
方に電気関係部分が配置される。
【0064】また、ロック板を交換したいときは、次の
ようにして行う。まず、サイドカバー35を取り外す。
次に、ベアリングユニット34を取り外し、ロック板2
を引き抜く。このような極めて簡単な作業によって、ロ
ック板2がロック板ベース組30から取り外される。一
方、新しいロック板2を取り付ける場合は、取り外し作
業とは逆の工程の作業によって取り付ける。
【0065】次に、このように構成された駐車管理装置
の動作を説明する。
【0066】車両が駐車場に入庫すると、ループセンサ
ーからなる車両感知器が車両を感知する。その感知によ
り時間計測が開始される。そして、所定時間、例えば約
4秒たつと、柱状の制御部に設けらる車両認識ランプが
その後約15秒間点滅した後、消える。一方、最初の車
両検知から所定時間、例えば約30秒後に再度検知回路
が作動し、車両の有無を検知する。このように、ループ
センサーからなる車両感知器は、所定時間例えば約30
秒間隔で常時車両を検知しており、連続2回の車両検知
により、車両の入庫を確認している。そして、2回連続
して車両を検知すると、制御部からの信号によりモータ
1が動作し、ロック板2を開方向に駆動させる。その動
作と同時に、柱状の制御部に設けられる料金表示窓に基
本料金を表示する。
【0067】なお、車両が駐車場に入庫する際、ロック
板2は図17に示す水平状態から押されて、図18に示
すように、台部31に突き当たる。しかし、このとき、
ロック板2からの動きは、ラチェットギヤ12まで伝わ
るが、リンク10の長穴11によって、その動力伝達は
遮断され、モータ1側に伝わらないようになっている。
このため、ロック板2は、スムーズに押し下げられるこ
ととなる。なお、車両が通り過ぎると、ロック板2は、
駆動バネ26の復元力によって自動的に元の水平状態と
なる。
【0068】また、車両が駐車場に入庫した際、この駐
車管理装置にサービス時間が設定されていると、車両認
識ランプは、所定時間、例えば約15秒間点滅した後、
点灯状態になる。また、連続2回の車両検知信号が発生
しない限り、ロック板駆動機構は、ロック板2が下限の
位置に行くまで所定回数ロック板2を閉方向に駆動させ
ようとする。
【0069】車両の入庫が確認され、モータ1が動作し
始めると、モータ1の動力は、ロック板駆動機構の歯車
輪列を介して減速されながら第2回転軸8に伝えられ
る。この第2回転軸8の回転と共に、遮光板53が回転
する。すなわち、遮光板53が下限センサ57の位置か
ら上限センサ56の位置へ向かって回動して行く。
【0070】一方、ロック板2が閉じ状態のときのラチ
ェット機構の関係は、図17に示す関係となっており、
ロック板2に対し常時開方向に働く駆動バネ26の付勢
力を、増速となる歯車輪列の抵抗で受けている。なお、
このときラチェットギヤ12の係合軸13とリンク10
との関係は、ラチェットギヤ12の力が第1のギヤ7に
伝わりにくい関係となっている。このため、駆動バネ2
6は、ロック板2が閉じられているときが、開き方向に
最も強く付勢するものとなっているが、その強い付勢力
に十分耐え、ロック板2を閉じ状態に維持できるものと
なっている。
【0071】そして、モータ1の動作開始により、第1
のギヤ7が図17の矢示A方向に動いて行く。第1のギ
ヤ7の動作開始により、ラチェットカム15も矢示A方
向に回転し始める。そして、ラチェットカム15が矢示
A方向に回転すると、係止軸9が図17で左方向に駆動
されていく。すると、ラチェットギヤ12は、図19に
示すように、その動きに追従して矢示B方向回動してい
く。これは、ラチェットギヤ12が駆動バネ26から常
時矢示B方向の付勢力を受けているためである。
【0072】ここで、仮に、車高の低い部分にロック板
2が突き当たると、ロック板2の動きは、図19に示す
位置で停止することになる。一方、第1のギヤ7および
ラチェットカム15は、さらに、矢示A方向に、モータ
1の回転を受けて回転を継続する。そして、図20に示
すように、ラチェットレバー16がラチェットカム15
のレバー当接面83に完全に当接する位置にくると、ラ
チェット爪17の歯先97がラチェットギヤ12のラチ
ェット歯部91の図20で最右方の歯先空間に入る。
【0073】この噛合と同時にモータ1の回転が停止す
る。この当接位置の検出すなわちモータ1の回転停止
は、遮光板53を上限センサ56が検出することにより
行っている。なお、モータ1の回転は、外部等から負荷
を受けることが無いので極めてスムーズなものとなって
いる。
【0074】モータ1の回転が停止すると、第1のギヤ
7およびラチェットカム15は、増速となる歯車輪列に
より、その位置にロックされる。なお、その後、車両が
わずかに移動し、車高が高い部分にロック板2が対向す
ると、駆動バネ26の働きでロック板2は、その動きに
追従し、上がっていく。
【0075】この動作の結果、ロック板2と車両の底と
の隙間は生じないものとなる。このため、車両を強引に
駐車場所から離脱させようとする気持ちを、駐車車両の
運転者に生ぜじめることがなくなり、駐車管理装置とし
て十分機能するものとなる。このように、ロック板2を
開状態とすることにより、入庫した車両の退出を阻止す
る。
【0076】そして、基本時間が経過すると、追加料金
を加算した金額が料金表示窓に表示される。なお、基本
時間、基本料金、追加時間及び追加料金の各時間単位と
各料金単位は、目的に応じ自由に設定できる。柱状の制
御部に設けられる硬貨投入口に硬貨が投入されると、こ
の制御部内のコントロール部の検知機能により検知さ
れ、その硬貨金額を料金表示窓の金額から差し引く。そ
して、表示料金が零になると、制御部から信号を出し、
モータ1を動作させ、ロック板2を閉方向に駆動させ
る。
【0077】このとき、モータ1の動力は、ロック板駆
動機構の歯車輪列を介して減速されラチェットカム15
に伝えられ、ラチェットカム15は、図20に示す矢示
C方向に回転する。すると、ラチェットレバー16がラ
チェットカム15によって、図20の矢示E方向に押し
上げられ、ラチェット爪17がラチェットギヤ12から
外れる。この結果、ラチェットギヤ12が回転可能とな
り、ロック板2も閉じ方向に駆動可能となる。しかし、
まだ、リンク10の押圧部88が係合軸13に当接して
いないため、ロック板2は車両の底についたままの状態
をしばらく維持する。
【0078】なお、ロック板2の開状態のとき、リンク
機構は、第1のギヤ17の回転力がリンク10を介し
て、ラチェットギヤ12に伝わり易い構成となってい
る。すなわち、図19に示すように、係止軸9と係合軸
13とを結ぶ線と、ラチェットギヤ12の回転支点と係
合軸13とを結ぶ線とからなる角度が大きな角度となっ
ており、効率良く、ロック板2を閉じ方向に動作させる
ことができる。
【0079】その後、図19の状態となると、長穴11
の押圧部88が係合軸13に当接し、ラチェットギヤ1
2を図19で矢示D方向へ押していく。この結果、ロッ
ク板2が駆動バネ26の付勢力に抗して閉じていく。そ
して、ロック板2は、図17に示す閉じ状態となる。
【0080】このとき、閉じ付近では、第1のギヤ7か
らの伝達効率が悪くなり、伝えられる力が小さくなると
共に変位量が少なくなる。このため、閉じ付近では、ロ
ック板2は、低速かつ低トルクにて動作することとな
る。これにより、仮に、ロック板2が台部31と当接す
る構造であったとしても子供などの手や足がロック板2
と台部31との間に挟まれても大けがには至らない。な
お、この実施の形態では、ロック板2が水平状態となっ
たときを閉じ位置、すなわち下限の位置としている。こ
のため、台部31との間に隙間が生じ、子供などが手や
足を挟んでしまうことは生じない。ここで、下限位置
は、遮光板53が下限センサ57側に戻り、検知される
ことによりその位置が検出される。
【0081】ロック板2が閉状態の下限にくると、下限
センサ57により得られる信号により、モータ1をオフ
し、ロック板2の閉動作の完了後の位置保持を行う。こ
のように、ロック板2を閉状態とすることにより、入庫
した車両の退出を可能とする。なお、モータ1には電磁
ブレーキが付加されていないので、ロック板2を閉から
開方向に歯車輪列の抵抗以上の強い力で引っ張ると、ロ
ック板2は徐々に開方向に動いていく。このため、手動
でロック板2を動かし、その後、ロック板2に荷重をか
けることによって、ラチェット機構が動作するか否かを
確認できる。なお、従来と同様に電磁ブレーキを付加す
るようにしても良い。
【0082】以上のような通常の入出庫以外に異常な入
出庫が行われることがある。例えば、入庫した車両が料
金を支払わずに出庫しようとする場合がある。この場
合、ロック板2は開方向の力を受けるが、このとき、ロ
ック板2は、開方向の上限位置までスムーズに移動す
る。そして、さらにロック板2に力が加わると、ロック
板2はたわみ、その後、車両がロック板2を乗り越える
と、ロック板2にはそのたわみの反力と車両の荷重の両
方が急激に加わる。
【0083】このとき、ロック板2の回動は、第3回転
軸18に伝わり、ラチェットギヤ12に伝達される。す
ると、ラチェットギヤ12と噛合しているラチェット爪
17に負荷が加わり、ラチェット爪17を支持している
ラチェットステー21を下方側に移動させる。すなわ
ち、第3回転軸18を中心として、ラチェットステー2
1は回動し、ダンパーゴム47を押圧する。この動きと
共に、ラチェットステー21のがたのため、ラチェット
ギヤ12の支点とラチェット爪17の支点の間の距離が
わずかに広がる。この結果、噛合が浅く行われていた場
合でも、ラチェットギヤ12とラチェット爪17の噛合
が深く行われ、ラチェット爪17は、ロック板2に加わ
る負荷をしっかりと受け止める。なお、両者の噛合がい
わば半がかり的なままで力が加わると、ラチェット爪1
7の歯先97が簡単に折れてしまうこととなる。
【0084】しかし、この受け止め力があまり大きい
と、ロック板2が曲がったり、第3回転軸18がねじれ
たりし、大きな損害となる。このため、この実施の形態
ではラチェット軸20の両端に細径部101,101を
設けて、ラチェット軸20を折れ易くしている。このた
め、極めて過大な力が加わると、ラチェット軸20が最
初に破損することとなる。この破損は、ラチェット軸2
0を挿通しているアース線の切断を導き、この駐車管理
装置が故障したことを管理者等に知らせることとなる。
【0085】以上のようなラチェットギヤ12とラチェ
ット爪17の2段階的な動きは、ラチェットステー21
の下方に置かれるダンパーゴム47の弾性力を利用して
行われる。このダンパーゴム47は、図21に示すよう
な特性を有している。すなわち、一定の力が時刻t1の
時点で加わった場合、最初厚さH1のものが、急激に薄
くなり、時刻t2では厚さH2となる。その後はほとん
ど厚さは変化せず、一種の鋼体となる。このような特性
を有するダンパーゴム47であるため、まず、ラチェッ
トギヤ12とラチェット爪17の噛合を深くさせ、その
後、ラチェット爪17が受ける力を鋼体的に受け止める
こととなる。なお、この実施の形態では、200kg程
度の荷重がロック板2に加わったときに、ダンパーゴム
47がしずみ始めるような特性とされている。
【0086】ラチェット軸20が折れると、ロック板2
に対しての負荷を受け止めるものがなくなり、ロック板
2は、閉じ方向に急激に回動する。このとき、ラチェッ
トギヤ12も同時に回動する。この回動は、係合軸13
が長穴11の逃がし部89内を移動していくことにより
許容される。
【0087】また、ロック板2が開方向に動作し始めた
時、一旦入庫した車両が駐車を止めて急に出庫しようと
する場合がある。この場合、ロック板2に、加速した車
両がぶつかり極めて大きな開方向の力が加わる。この力
は過負荷となり、図30に示す従来のロック板駆動機構
では、伝達ピンや歯車輪列の歯車等が損傷してしまう。
しかし、このロック板駆動機構では、歯車輪列には力が
伝わらないためそれらの部分の破損が生ずることはな
い。また、仮にロック板2が破損したとしても、ロック
板2の交換が極めて簡単であり簡単な修理交換で対応で
きる。このため全体としての修理費の上昇を抑えること
ができる。
【0088】また、時には、ロック板2の開き動作時
に、人が足で踏む等によりロック板2が閉じ方向に移動
させられることがある。その状態が続くと従来の装置で
は、その電磁ブレーキ173が働き、その位置でロック
板2を保持してしまい、違法駐車がし易くなっている。
しかし、この装置では、そのような動きを行えないよう
になっている。すなわち、駆動バネ26が常時ロック板
2を開き方向へ付勢しているためである。
【0089】一方、ロック板2が開状態のときに、さら
に開方向に力が加わると、次の3ヶ所でその力を受ける
ようになる。第1に、ロック板ストッパ33の背面にロ
ック板2が突き当たること、第2に、踏み台部32の端
面にロック板2の背面が突き当たること、第3に、係合
軸13がリンク10の押圧部88に突き当たることによ
り開方向の力を受ける。このように3ヶ所によって開方
向の力を分散させて受けることによって、ロック板2の
さらなる開方向への移動を阻止している。なお、リンク
10と係止軸9と係合軸13の位置関係が、係合軸13
からの力を第1のギヤ7の回転力に変換しにくい関係と
なっているため、歯車輪列が破損することはほとんどな
い。
【0090】この実施の形態では、仮に、ラチェット軸
20やラチェット爪17が折れた場合でも、外観上は正
常に動作する。すなわち、通常の営業動作であるロック
板2の開方向および閉方向の動きは支障なく行われる。
このため、ラチェット軸20等が破損しても駐車場の営
業はそのまま継続できる。問題は、違法脱出しようとす
ると、簡単にできてしまうようになることであるが、こ
の点は、営業ができなくなるのに比べればその損失はは
るかに少なくて済む。なお、故障したことについては、
上述したように、管理者等のみに検知できるので、故障
の修理を適宜な時間帯に行うことができる。
【0091】また、上述の実施の形態では、ロック板2
が車底に追従できるものとなっているが、このような場
合等では、ロック板2の車底への食いつきが問題とな
る。例えば、運転車のみがのってきて駐車した後、発進
するときには、数人がのっているような場合、同乗者の
重みによって車底が下がり、ロック板2が車底に食い付
いてしまう現象が生ずる。しかも、このような現象は、
車の底の状況や乗る人数等によって種々な状態として現
れてくる。このため、この現象が生じても確実に食いつ
きを外せるように構成するのが重要となってくる。
【0092】この実施の形態では、伝達効率が徐々に変
化するリンク機構を上手に活用しこの食いつき現象等を
回避している。すなわち、駆動バネ26に抗してロック
板2を閉じる当初は、伝達効率を高くし、急速に閉じ方
向に駆動すると共に大きいトルクで閉じている。そし
て、閉じる付近では、伝達効率が低くなり、ロック板2
はゆっくり閉じると共に、小さいトルクで閉じることと
なる。なお、ロック板2が開くときは、この逆に、最初
はゆっくりかつ小さいトルクで開き始めるが、駆動バネ
26の付勢力が加わるため、ゆっくり確実に開いてい
く。
【0093】また、上述の実施の形態では、ラチェット
爪17とラチェットギヤ12との関係を、周方向に相対
的に回動できるようにしてあるので、ラチェット爪とラ
チェットギヤとの深い噛合が確実になされる。
【0094】なお、上述の実施の形態は、本発明の好適
な実施の形態の一例ではあるが、これに限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
変形実施可能である。例えば、第3回転軸18の係合挿
入部24と、駆動プレート36の係合孔37の関係は、
それぞれ断面四角形状ではなく、図22(A)に示すよ
うに、D形としたり、図22(B)に示すように、六角
形としたり、図22(C)のように小判形としたりして
も良い。さらには、図22(D)に示すように、両者を
円形とし、ボルト130によって両者を一体化させても
良い。なお、両者の係合は、図11(B)や図22
(A)〜(C)に示すようにわずかな隙間Sを持たせる
ことによりがたを設けるようにするのが好ましいが、が
たを設けないようにしても良い。
【0095】さらに、リンク機構としては、図23から
図26に示す構造のものとしても良い。なお、ここで図
23は、図17に対応し、図24は図18に、図25は
図19に、図26は図20にそれぞれ対応した図となっ
ている。
【0096】このリンク機構は、第1のギヤ7が矢示X
方向に回転することにより、ロック板2が水平位置から
徐々に起き上がっていく。そして、ロック板2を閉じる
ときは、図26の状態から第1のギヤ7を矢示W方向に
回転させる。これによりラチェットギヤ12が各図で時
計方向に押され、ロック板2は閉じていく。
【0097】このリンク機構は、上述のリンク機構と次
の点で異なる。第1は、上述のリンク機構がロック板2
と車の底との食いつき現象に対応しているのに対し、こ
のリンク機構は、ラチェットギヤ12とラチェット爪1
7との食いつきへの対応を主に考慮しているものとなっ
ている点である。ロック板2に大きな負荷が加わると、
ラチェット爪17はラチェットギヤ12と深く噛合し、
食いつき現象が生ずる。これに対して、このリンク機構
では、図26に示されるように、ラチェットレバー16
を上方に上げ易い構成となっている。すなわち、ラチェ
ットカム15のレバー当接面83がラチェットレバー1
6の支点より遠く離れた位置に配置されるため、ラチェ
ットレバー16を小さい力で動作させることが可能とな
る。これにより、仮に、ラチェットギヤ12とラチェッ
ト爪17とが食いついていたとしても容易に離脱させる
ことができる。なお、この食いつき現象は、部品間での
食いつきであるため、先の車底とロック板2との食いつ
きに比べ、その力を計算し易く、図23から図26のよ
うな設計とすることで対応が可能となる。
【0098】第2の相違点は、リンク10の形状であ
る。このリンク機構中のリンク10は、90度に折れ曲
がった度当たり部131を有しており、第1のギヤ7が
矢示X方向に回転し続ける、いわば暴走が生じてもその
度当たり部131が台部31に突き当たり確実にその暴
走を止めることができるようになっている。なお、この
ような暴走に対しては、リンク10を長くし、上死点や
下死点を通りすぎることがないようにすることによって
も防止することができる。
【0099】また、上述の実施の形態では、ラチェット
爪17の歯先97の角度γ2を、ラチェットギヤ12の
歯先間の角度γ1と同一としているが、図27に示すよ
うに、角度γ2を45度とし、角度γ1を60度とした
りすることによって、γ1>γ2としても良い。このよ
うにすると、ラチェット爪17の歯先97が一層折れ易
くなり、ラチェット軸20が折れない場合でも確実にこ
の部分が破損するようになる。なお、最初に折れる部分
をラチェット軸20ではなく、ラチェット爪17の歯先
97としたい場合には、特に好適となる。
【0100】また、リンク10に長穴11を設けるので
はなく、図28に示すように第2のギヤとなるラチェッ
トギヤ12に長溝135を設け、リンク10に係合軸1
36を設けるようにしても良い。
【0101】さらに、上述の実施の形態では、ラチェッ
ト爪17の支点をラチェットギヤ12の支点に対し周方
向に回動可能にしているが、ラチェット機構を他の部
分、例えば歯車輪列を増やし、その歯車輪列中に設ける
ような場合には、ラチェットギヤ12の方を回動させる
ようにすることができる。また、弾性部材としてダンパ
ーゴム47を採用しているが、樹脂材や金属材等で形成
された弾性部材としても良い。さらに、弾性部材として
は、図21に示すような特性を有するのが好ましいが、
所定の弾性を持つものであれば一定の効果を有すること
となる。
【0102】また、ラチェット軸20の貫通孔105に
リード線を通して破損を検知するのではなく、ラチェッ
ト爪17にマグネットを付け、ラチェットステー21に
リードスイッチを設置して、ラチェット爪17の動きや
位置を検知する等、他の破損検知手段を設けても良い。
【0103】さらに、ラチェット機構に用いられるラチ
ェット爪17を1つとせず、2つ以上にしても良い。ま
た、ロック板2のモータ1による動作下限位置を水平位
置とせず、台部31に当接する位置としたり、水平位置
から+5度以内の略水平状態としても良い。
【0104】また、上述の実施の形態では、付勢部材と
して、第3回転軸18に巻かれるコイル状の巻バネを採
用しているが、ロック板2と台部31の間に設けられる
スプリングバネとしたり、また他の弾性部材としたり、
さらには、ソレイドやモータ等を利用して開方向に常時
付勢させるようにしても良い。さらに、第4回転軸22
をエンドシャフト22aとロックシャフト22bの2部
材で構成せず、パイプ状のロックシャフト22bで両部
分を構成したり、係合孔37を含めて1つの角形のロッ
クシャフトですべてを構成するようにしても良い。
【0105】さらに、車両感知には、ループセンサ以外
に赤外線センサ等他の検知手段を採用したり、ループセ
ンサと赤外線センサを併用したりすることができる。ま
た、本各発明および上述の実施の形態で示した各機構
は、従来のような駐車管理装置、すなわち地中内に埋設
されるループセンサー等からなる車両感知器と、この車
両感知器の信号を受けてロック板駆動機構を制御するコ
ントロール部等が組み込まれた制御部を有し、モータの
動力で開閉可能なロック板を動作させるロック板駆動機
構を備える駐車管理装置に使用するのが好適であるが、
それらを具備しない駐車管理装置、例えばモータ駆動方
式でないものや車両感知器を有しない駐車管理装置等に
も適用できる。
【0106】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の駐車管理装置では、ロック板回転軸を軸方向に
沿って複数に分断し、その1つにロック板を固定させそ
の分断された回転軸を分離可能に一体化させているの
で、ロック板が曲がる等の故障が生じたとき、ロック板
部分のみを交換することにより簡単に修理を行うことが
できるようになる。
【0107】さらに、請求項2記載の駐車管理装置で
は、分断されたロック板回転軸に周方向のガタツキがあ
るので、ロック板駆動機構を地面に取りつけるに際し、
地面が平らでない場合であっても確実にロック板を駆動
させることができるものとなる。また、がたつきの存在
により台部とロック板との間に人の手等が挟み込まれて
も大けがとなることはない。
【0108】また、請求項3記載の駐車管理装置では、
リンク機構の活用により、ロック板を効率良く駆動させ
ることができる。しかも、閉じ動作の当初は、モータか
らの動力の伝達効率を高くしているので、ロック板が車
両の底に食い込んでいても確実に離させることができ
る。また、閉じ動作の終了付近ではゆっくり動作するこ
ととなるので、人が手や足を挟んだりする危険が減少す
る。
【0109】さらに、請求項4記載の駐車管理装置で
は、ロック板駆動機構が、ギヤードモータと、出力ギヤ
と、第1のギヤと、リンクと、ラチェットギヤと、ロッ
ク板回転軸と、ラチェット爪という7つの主な部材から
構成され、その機構が単純化されている。このため、小
型化が可能になると共に故障が生じにくく、また故障が
生じても修理し易いものとなる。
【0110】また、請求項5記載の駐車管理装置では、
ロック板の開状態保持をラチェット機構で行っているの
で、閉じ方向への回動は阻止される一方、開き方向への
回動は可能とすることができる。このため、駐車車両の
底の高さに追従でき、もっとも高くなった位置でロック
板を維持できることとなる。この結果、違法駐車を減少
させることができる。さらに、ラチェットギヤとラチェ
ット爪の一方の支点を他方の支点に対し周方向にわずか
に回動可能に設けているので、ロック板の開状態保持時
に、負荷がかかると、ラチェットギヤとラチェット爪の
噛合が浅い場合でも確実に深くなり、ラチェット爪がす
ぐに破損してしまう現象を防止することができる。
【0111】加えて、請求項6記載の発明では、ラチェ
ット爪の支点を支えるラチェットステーを弾性部材上に
配置したので、ラチェット爪に負荷が加わったとき、そ
の衝撃を弾性部材が吸収すると共にラチェット爪とラチ
ェットギヤの噛合の程度を確実に深くさせることができ
る。さらに、請求項7記載の発明では、弾性部材の特性
を初期はたわみ易く、最後に鋼体とする特性としている
ので、ラチェット爪への負荷を確実に受け止めることが
できると共にラチェット爪が簡単には破損しないものと
なる。
【0112】さらに、請求項8記載の発明では、焼き入
れや細径部によってラチェット軸を所定の力までは完全
に耐え、その力を越すと折れてしまうようにしている。
このため、所定の負荷までは簡単に折れることがなく、
その力を越える極めて異常な力が加わったときは、他の
部分が破損する前にラチェット軸が折れるように設定す
ることが可能となり、修理をラチェット軸部分だけで済
ますようにすることができる。
【0113】また、請求項9記載の駐車管理装置では、
ラチェット軸の破損を確実に検知できるようになり、修
理やメンテナンスが容易となる。さらに、請求項10記
載の駐車管理装置では、ラチェット爪の歯先が折れ易く
なり、過負荷時に、ラチェット爪が折れ、他の部分に破
損等が生じないようにすることができる。
【0114】また、請求項11記載の駐車装置では、ラ
チェット軸が折れたとき、ラチェット爪が可動自在とな
る自由空間が設けられているので、ラチェットギヤに支
点を失ったラチェット爪が噛合し、かつそのラチェット
爪によってラチェットギヤの回転が阻止されるという事
態を防止することができる。このため、ラチェット軸が
破損しても通常の営業が確実に行える駐車管理装置とな
る。
【0115】さらに、請求項12記載の発明では、長穴
をリンクまたは第2のギヤのいずれかに設けているの
で、ロック板に負荷がかかったとき、ラチェット爪等の
破損により、ロック板の開状態を保持できず、ロック板
が閉じ方向に動いたとしても、その動きは、モータ側へ
は伝わらず、モータや歯車輪列が破損してしまうことを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駐車管理装置のロック板およびロック
板駆動機構の分解斜視図である。
【図2】図1の駐車管理装置のメインカバーを取り外し
た状態のロック板駆動機構とその周辺の斜視図である。
【図3】図1の駐車管理装置に使用される第1のギヤと
ラチェットカムを示す図で、(A)は正面図で、(B)
は(A)の矢示B方向から見た側面図である。
【図4】図1の駐車管理装置に使用されるリンクの正面
図である。
【図5】図1の駐車管理装置に使用されるラチェットギ
ヤを示す図で、(A)は正面図で、(B)は(A)の矢
示B方向から見た側面図である。
【図6】図1の駐車管理装置に使用されるラチェット爪
を示す図で、(A)は正面図で、(B)は(A)の矢示
B方向から見た上面図である。
【図7】図1の駐車管理装置に使用されるラチェット軸
を示す図で、(A)は正面図で、(B)は(A)の矢示
B方向から見た側面図である。
【図8】図1の駐車管理装置に使用されるラチェットス
テーを示す図で、(A)は正面図で、(B)は(A)の
矢示B方向から見た上面図である。
【図9】図1の駐車管理装置のラチェット機構部分を示
す斜視図である。
【図10】図1の駐車管理装置に使用されるロック板の
裏面平面図である。
【図11】図1の駐車管理装置に使用されるロック板の
駆動プレート側から見た側面図で、(B)は(A)の矢
示B部の拡大図である。
【図12】図1の駐車管理装置に使用されるロック板の
断面図で、(B)は(A)の矢示B部の拡大図である。
【図13】図1の駐車管理装置に使用される遮光板を示
す図で、(A)は正面図で、(B)は(A)の矢示B方
向から見た側面図である。
【図14】図1の駐車管理装置に使用されるセンサーボ
スを示す図で、(A)は(B)のA−A断面図で、
(B)は(A)の矢示B方向から見た背面図である。
【図15】図1の駐車管理装置に使用される防水トレイ
を示す上面図である。
【図16】図15の防水トレイの図15の矢示XVI方
向から見た側面図である。
【図17】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の動きを説明するための図で、ロック板が下限位
置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図である。
【図18】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の動きを説明するための図で、ロック板が踏まれ
て台部に当接した状態を示す図である。
【図19】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の動きを説明するための図で、ロック板が車両の
底に当接した状態を示す図である。
【図20】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の動きを説明するための図で、第1のギヤが上限
位置にきて停止したときの状態を示す図である。
【図21】図1の駐車管理装置に使用されるダンパーゴ
ムの特性を説明するための図である。
【図22】図1の駐車管理装置に使用されるロック板回
転軸の係合構造の他の例を示す図である。
【図23】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の他の例の動きを説明するための図で、ロック板
が下限位置(閉じ状態)にきているときの状態を示す図
である。
【図24】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の他の例の動きを説明するための図で、ロック板
が踏まれて台部に当接した状態を示す図である。
【図25】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の他の例の動きを説明するための図で、ロック板
が車両の底に当接した状態を示す図である。
【図26】図1の駐車管理装置のリンク機構とラチェッ
ト機構の他の例の動きを説明するための図で、第1のギ
ヤが上限位置にきて停止したときの状態を示す図であ
る。
【図27】図1の駐車管理装置に使用されるラチェット
ギヤとラチェット爪の他の噛合例を示す要部平面図であ
る。
【図28】図1の駐車管理装置に使用されるリンクとラ
チェットギヤの他の係合例を示す要部平面図である。
【図29】従来の駐車管理装置の基本構成を説明するた
めの図である。
【図30】従来のロック板駆動機構を説明するための図
である。
【図31】従来の踏み台部の断面図である。
【図32】従来の改良された駐車管理装置のロック板駆
動機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 ロック板 6 出力ギヤ 7 第1のギヤ 10 リンク 11 長穴 12 ラチェットギヤ(第2のギヤ) 15 ラチェットカム 16 ラチェットレバー 17 ラチェット爪 18 第3回転軸(ロック板回転軸の一部) 20 ラチェット軸 21 ラチェットステー 22 第4回転軸(ロック板回転軸の一部) 26 駆動バネ 28 防水トレイ 31 台部 36 駆動プレート(ロック板回転軸の一部) 47 ダンパーゴム(弾性部材) 97 ラチェット爪の歯先 101 細径部 105 貫通穴 111 自由空間

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの動力で開閉可能なロック板を動
    作させるロック板駆動機構を備えてなる駐車管理装置に
    おいて、上記ロック板と共に回転するロック板回転軸を
    その軸方向に沿って複数に分断し、その1つに上記ロッ
    ク板を固定させると共に上記複数に分断されたロック板
    回転軸を分離可能に一体化させたことを特徴とする駐車
    管理装置。
  2. 【請求項2】 前記分断されたロック板回転軸を周方向
    にわずかなガタツキを有して一体回転するように構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の駐車管理装置。
  3. 【請求項3】 モータの動力で開閉可能なロック板を動
    作させるロック板駆動機構を備えてなる駐車管理装置に
    おいて、上記モータと上記ロック板との間の動力伝達機
    構中にリンク機構を設け、このリンク機構を上記モータ
    の回転を受けて回転する第1のギヤと、この第1のギヤ
    に係止されるリンクと、このリンクが係合し上記第1の
    ギヤの回転が伝達され、上記ロック板が固定されるロッ
    ク板回転軸と共に回転する第2のギヤで構成し、上記ロ
    ック板を閉じ方向に動作させるとき、その動作開始時に
    は上記モータからの動力の伝達効率を高くし、閉じ動作
    終了部分では、その伝達効率が低くなるように上記リン
    ク機構を設定したことを特徴とする駐車管理装置。
  4. 【請求項4】 モータの動力で開閉可能なロック板を動
    作させるロック板駆動機構を備えてなる駐車管理装置に
    おいて、上記モータをギヤードモータとし、このギヤー
    ドモータと上記ロック板との間に動力伝達機構を設け、
    この動力伝達機構は、上記ギヤードモータの出力部に固
    定される出力ギヤと、この出力ギヤと噛合する第1のギ
    ヤと、この第1のギヤに係止されるリンクと、このリン
    クが係合する第2のギヤとなるラチェットギヤと、この
    ラチェットギヤと共に回動する上記ロック板を固定した
    ロック板回転軸と、上記第1のギヤによって駆動され、
    上記ラチェットギヤと係脱するラチェット爪とを有する
    ことを特徴とする駐車管理装置。
  5. 【請求項5】 モータの動力で開閉可能なロック板を動
    作させるロック板駆動機構を備えてなる駐車管理装置に
    おいて、上記モータと上記ロック板との間の動力伝達機
    構中にラチェットギヤとラチェット爪からなるラチェッ
    ト機構を設け、開状態で停止した上記ロック板が上記モ
    ータの動力以外によって閉じ方向へ動作することを上記
    ラチェット機構で阻止すると共に上記ラチェットギヤと
    上記ラチェット爪のいずれか一方の支点をいずれか他方
    の支点に対し周方向にわずかに回動可能に設けたことを
    特徴とする駐車管理装置。
  6. 【請求項6】 前記ラチェット爪の支点を支えるラチェ
    ットステーを弾性部材上に配置したことを特徴とする請
    求項4または5記載の駐車管理装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性部材を、一定の力が加わると
    き、開始部分は急激にたわみ、その後、たわみ量が少な
    くなり、最後に鋼体となるような特性を有する弾性部材
    としたことを特徴とする請求項6記載の駐車管理装置。
  8. 【請求項8】 前記ラチェット爪を支持するラチェット
    軸を、焼き入れされた金属材で構成すると共にその一部
    を細径部としたことを特徴とする請求項4、5、6また
    は7記載の駐車管理装置。
  9. 【請求項9】 前記ラチェット爪を支持するラチェット
    軸の軸中心に軸方向に貫通する貫通孔を設け、その中に
    切断時の信号を取るためのリード線を通したことを特徴
    とする請求項4、5、6、7または8記載の駐車管理装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ラチェット爪の歯先の角度を前記
    ラチェットギヤの歯先間の角度より小さくしたことを特
    徴とする請求項4、5、6、7、8または9記載の駐車
    管理装置。
  11. 【請求項11】 前記ラチェット爪を支持するラチェッ
    ト軸が折れたとき、前記ラチェットギヤに噛合する前記
    ラチェット爪が前記ラチェットギヤの回転に伴って可動
    自在となるように前記ラチェット軸の周辺に自由空間を
    設けたことを特徴とする請求項4、5、6、7、8、9
    または10記載の駐車管理装置。
  12. 【請求項12】 前記リンクまたは前記第2のギヤのい
    ずれか一方に長穴を設け、いずれか他方にその長穴内を
    相対移動可能な係合軸を設けたことを特徴とする請求項
    3または4記載の駐車管理装置。
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