JPH11123598A - ブリケッティングマシン及びブリケットの製造方法 - Google Patents

ブリケッティングマシン及びブリケットの製造方法

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JPH11123598A
JPH11123598A JP9288157A JP28815797A JPH11123598A JP H11123598 A JPH11123598 A JP H11123598A JP 9288157 A JP9288157 A JP 9288157A JP 28815797 A JP28815797 A JP 28815797A JP H11123598 A JPH11123598 A JP H11123598A
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briquette
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成により過剰な圧縮力を防止し、低品
位炭に脱硫剤を添加して燃焼性の良い石炭ブリケットを
最適な圧縮力で成形する事が可能な大ロール径即ち大容
量のブリケッティングマシンを提供する。 【解決手段】回転する2つのロール1間にフィーダー1
1より粉体を供給して圧縮成形し、ブリケットを製造す
る構成において、前記ロール1間の前記粉体供給側手前
に、その粉体の前記ロール1間への食い込み量を調整す
るための調整板3を、前記ロール1の軸方向に沿わせて
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体、特に粉状の
石炭を圧縮成形して、ストーカーボイラ,ストーブ等の
燃料となる石炭ブリケットを製造する方法及びそのため
のブリケッティングマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、このようなブリケッティング
マシンにおいて、直径5mm以下の粉状の石炭を、回転
する2個のロール間で圧縮成形してブリケットを作り、
ストーカーボイラ,ストーブ等の燃料にするという事が
行われている。以前は、石炭にコールタールピッチ,澱
粉等の粘結剤を5〜8%混合したものを用いており、ロ
ール巾当たりの圧縮力は、1t/cm以下であったが、
近年は、3t/cm以上の高い圧縮力で成形し、粘結剤
を少なくして、或いは粘結剤を使用せずに粒子間の密着
力のみで、硬いブリケットを作る事が行われるようにな
った。また、木材粉等を10〜15%混合し、排煙の少
ないブリケットも作られるようになってきている。
【0003】また、大容量のブリケッティングマシンに
おいては、ロール巾が広く、ロール軸受けの荷重も大き
くなるので、軸受け直径や軸受け箱も大きくなり、ロー
ル径も600mm以上となっている。ブリケットの大き
さは、従来のボイラで燃焼させている塊状石炭とほぼ同
じ大きさにしており、ロール円周方向長さは40〜50
mm、厚さは30〜35mm、ロール巾方向長さは40
〜60mm程度になっている。尚、ブリケッティングマ
シンの大きさについては、ロール径が300mm以下の
ものを小形と呼び、400mm以上のものを大形と呼ん
でいる。
【0004】また、石炭中に硫黄が多く含まれている事
があるので、このような場合には、脱硫剤として消石灰
(Ca(OH)2 )や石灰粉(CaCO3 )を、石炭中
の硫黄に対しモル比で1.5以上混合し、燃焼過程で反
応させて、硫黄の50%以上を灰中に石膏として残し、
排ガスSOxを低減するという事が行われている。特
に、低品位炭には灰分が15%から50%になるものが
あり、また、硫黄も1%乃至3%以上も含有するものが
あるが、このような低品位炭には、上記消石灰を重量比
で10%以上も混合する事になる。灰分の多くはシリカ
(SiO2 )とアルミナ(Al23)で構成されてお
り、石炭粒子間に分布している。これらは、500μm
以下の微粒子のものが多く含まれている。
【0005】上述したロール巾当たり3t/cmの圧縮
力で成形したブリケットにおいては、粒子間の空隙が5
〜10%以下になり、15%以上の灰分と脱硫剤である
消石灰が密着状態で石炭粒子間を埋めるので、可塑性の
ある灰分と消石灰の粘結力によって強度が増加する。さ
らに、灰分中のシリカ,アルミナ分と消石灰とが、強い
圧縮力の下で密着する事により反応し、可塑性のない化
合物となり、硬いブリケットになっていく。このような
シリカ,アルミナ分と消石灰の吸着反応は、シリカ,ア
ルミナ分に対して消石灰が3%程度でも、塑性限界が最
大となる事が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな、灰分と消石灰の硬い反応物が石炭粒子間を埋めた
状態のブリケットにおいては、燃焼時に表面から着火し
た石炭粒子が、内部へ向かって延焼する事がこの反応物
により妨げられ、また、内部に伝達された熱による熱分
解で発生したガスが、粒間を通って外部へ放出する事も
妨げられるので、ブリケットの燃焼速度が低下する。従
って、これをストーブに使用すると、発熱量が不足して
室内温度が低くなり、また、ストーカーボイラに使用す
ると、炉端部から灰が排出される時にブリケットの芯部
が燃え残っていて、所定の燃焼量が得られない場合があ
る。
【0007】このような不具合点を改善するためには、
ブリケットの大きさを小さくする事が有効である。これ
により、ブリケット内部への熱伝達を良くし、芯部での
熱分解ガスを増加させて外部への放出を容易にし、燃焼
速度を上げるとともに、ブリケット1個当たりの燃焼時
間を短くして、ストーカーボイラでの燃え残りを少なく
する事ができる。
【0008】ところが、このような小形ブリケットを、
上述したロール径600mm以上の大容量のブリケッテ
ィングマシンで製造するのは難しい場合がある。図3
は、ブリケッティングマシンのロール部分を模式的に示
す正面図である。一般的に、ブリケッティングマシンで
は、同図に示すように、ブリケットの母型であるポケッ
トPを表面に刻んだ2個の回転するロール1a,1a′
間に、上方から原料粉末を供給すると、ポケットPを刻
んだロール面と原料との間の摩擦力によって、ロール間
に原料が食い込み、ロールの矢印方向の回転に伴って圧
縮,成形され、ポケットPの形状と同じブリケットが作
られる。
【0009】原料が食い込み始める食い込み点aとロー
ル1aの中心点とを結ぶ線と、2個のロールの中心点を
結ぶ線oo′との成す食い込み角θは、ロール表面状態
及び原料の性状が同じであれば、ロール直径が変わって
例えばロール1bとなり、食い込み点bとなってもほぼ
同じとされている。そして、ロール直径が大きい場合
は、食い込み点からロール間隙が最小になるoo′線上
までの体積変化量が大きくなる。つまり大ロール径のロ
ール1bと小ロール径のロール1aとをそれぞれ使用し
た場合における原料の体積変化量の差は、それぞれの食
い込み点におけるロール間隙長さbb′とaa′との差
とほぼ同じとなる。
【0010】即ち、大ロール径の場合には、原料に加わ
る圧縮力が大きくなる。加えて、小形ブリケットでは、
大形ブリケットに比較し、この体積変化は更に大きくな
る。そして、最も大きい圧縮力を受けるoo′線上付近
では、ポケットP表面と、ほぼ成形されたブリケット表
面との間の摩擦抵抗による剪断力が過大になって、ブリ
ケット内部にクラックが発生したり、また、過大な圧縮
力のために石炭粒子が破砕されて、弱いブリケットにな
ってしまう事がある。逆に、ロール径が小さくなると、
圧縮力も小さくなるので、ブリケットを小形にせざるを
得なくなるが、この場合は生産性が低下してしまう。
【0011】また、高圧ブリケッティングマシンでは、
ロール軸受けが油圧装置で支持されており、所定圧縮力
以上になると、ロールが後退するようになっているの
で、過剰な圧縮力がかかると、ロールは例えば3mm以
上も後退し、ブリケットの合わせ部が厚くなって、返っ
て弱いブリケットになってしまう。本発明は、簡単な構
成により過剰な圧縮力を防止し、ブリケットを最適な圧
縮力で成形する事が可能な大ロール径即ち大容量のブリ
ケッティングマシンを提供するとともに、それを用いて
燃焼効率の良い小形石炭ブリケットを製造する方法を提
供する事を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、回転する2つのロール間に粉体を供給
して圧縮成形し、ブリケットを製造するブリケッティン
グマシンにおいて、前記ロール間に前記粉体を供給する
スクリュー出口端からロールの圧縮領域内に、その粉体
の前記ロール間への食い込み量を調整するための調整板
を、前記ロールの軸方向に沿わせて設けた構成とする。
そして、前記粉体は粉状の石炭とする事ができる。
【0013】また、前記調整板と前記ロール間との距離
を変更する事により、前記食い込み量を調整する構成と
する。さらに、前記調整板端部と前記ロール間との距離
を、その調整板中央部とそのロール間との距離よりも長
くする事により、前記原料粉体の前記ロール間への食い
込み量が前記ロール軸方向に沿って均一となるようにし
た構成とする。
【0014】また、前記ブリケッティングマシンにより
ブリケットを製造する場合において、そのブリケットの
大きさは、厚さ18mm以下,ロール円周方向長さ25
mm以下とし、ロール巾方向長さは前記ロール円周方向
長さの1.5倍乃至2倍とするブリケットの製造方法を
行う。さらに、前記粉体が粉状石炭で、ブリケットが石
炭ブリケットであり、原料が灰分の多い低品位炭の場
合、前記ブリケットは、該低品位炭に脱硫剤を添加し、
前記ロール巾に対して3t/cm以上の圧縮力を加えて
製造するものとする。
【0015】また、ロール径600mm以上のブリケッ
ティングマシンによりブリケットを製造する場合におい
て、低品位炭に脱硫剤を添加し、ロールの巾に対して3
t/cm以上の圧縮力を加えて製造するブリケットの大
きさは、厚さ18mm以下,ロール円周方向長さ25m
m以下とし、ロール巾方向長さは前記ロール円周方向長
さの1.5倍乃至2倍とするブリケットの製造方法を行
う。これは、前記調整板の有無には関わらない。
【0016】前記低品位炭とは、一般に灰分を15%以
上,硫黄を0.5%以上含有している石炭の事である。
該低品位炭は燃焼性が悪く発熱量が低いほか、排煙中の
SOxによる大気汚染の問題を含んでいる。また、前記
脱硫剤とは、Ca(OH)2やCaCO3 等の事であっ
て、石炭中の前記硫黄に対し、モル比で1.5以上添加
される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、本発明で製造される小形石炭ブリケ
ットの厚さは、5mm程度の粉状石炭がほぼ均一に充填
できる従来の約60%に当たる18mmを上限とし、原
料粒度が細かくなると薄くする。ロール円周方向長さ
は、ブリケットが偏平状であると燃焼空気の通過抵抗が
大きくなる事に鑑み、高圧ブリケッティングにおいてロ
ール表面と原料との摩擦により3t/cmの圧縮力がブ
リケットにかかる事を条件に、厚さの約1.7倍になる
25mm以下とする。
【0018】また、ロール巾方向長さは、ブリケットを
燃焼炉内に供給した際にブリケット間の空隙が多くなる
ようにし、燃焼空気の流れに対する抵抗を少なくして、
燃焼空気をブリケットに十分に供給させるために、ロー
ル円周方向長さより長くした細長いものが良い。但し、
あまり細長くすると、製造工場からボイラまでのコンベ
ヤ等による輸送、或いは貯蔵過程での、衝撃或いは曲げ
力に対する抵抗が弱くなり、これらにより破壊する事が
あるので、ロール巾方向長さは、ロール円周方向長さの
2倍の50mm以下を限度とし、通常は1.5倍以上と
する。
【0019】ところで、底辺が20cm角で高さが20
cmの容器に、ブリケットを外部から力を加えずに充填
した場合、ロール円周方向長さに対し、ロール巾方向長
さが同じブリケットの場合と、約2倍のブリケットの場
合の空隙率は、前者は47〜48%、後者は52〜54
%となる。故に、本発明において製造される後者のブリ
ケットの方が燃焼空気の流れが良く、燃焼効率が高くな
る事がわかる。この場合、ブリケットの容積はほぼ15
cc以下である。従来の、ロール円周方向長さ及びロー
ル巾方向長さがそれぞれ約50mm、厚さ30mmのブ
リケットの容積は、ほぼ48ccとなっており、本発明
で提案する小形石炭ブリケットの容積は、その1/3以
下である。
【0020】実施例では、灰分34%,硫黄2.9%,
発熱量5400kcal/kgの石炭にCa(OH)2
8%を混合した原料を、ロール巾当たり約5t/cmで
成形した、ロール円周方向約40mm,厚さ約23m
m,ロール巾方向約40mmのブリケットと、ロール円
周方向約22mm,厚さ約14mm,ロール巾方向約3
0mmの小形ブリケットとを、それぞれ煙突の自然通風
のみのストーブで燃焼させた場合の燃焼量を比較する
と、前者は約0.25kg/h、後者は約0.6kg/
hとなっており、明らかに燃焼速度が向上しているのが
わかる。
【0021】石炭の熱分解は200〜300℃から始ま
り、揮発分がガス化するとされているが、ブリケットの
芯部までの距離が短い小形ブリケットでは、灰分とCa
(OH)2 の硬い反応物があっても、600〜800℃
以上の炉内では、大きく厚いブリケットより大幅に短時
間内に芯部まで熱分解温度となり、発生したガスは、ブ
リケットの表面までの短い距離を、粒子間を通って容易
に放出され、炎となって燃焼する。残った炭素分につい
ては、揮発分が出た後の多孔状のブリケット内に侵入す
る空気によって燃焼が進むので、結果として短い時間で
ブリケットの燃焼が完了するものと考えられる。
【0022】次に、このような小形石炭ブリケットを製
造するのに適したブリケッティングマシンについて、図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明のブリケッ
ティングマシンの全体構成を示す模式図であり、(a)
は正面断面図、(b)は右側面断面図である。同図
(b)に示すように、装置全体の土台となる架台15の
上面において、断面がL字形のフィーダーベース4,5
が互いに向かい合うように取り付けられている。
【0023】そして、それらに跨って、逆円錐テーパ形
のフィーダー11が取り付けられている。フィーダー1
1の内部中心軸周りには、縦形のフィーダースクリュー
2が設けられており、フィーダー11の上蓋12中心に
設けられた軸受け部14の周りに軸回転し、(a)に示
す上蓋12の周縁に設けられた原料入口13から投入さ
れた原料の石炭を、ほぼかさ密度が均一になるように
し、定量的に矢印方向に回転する2個のロール1間に供
給する構成となっている。
【0024】ロール1の表面周囲にはポケットPが連続
して刻まれており、このポケットPを刻んだロール面と
原料との間の摩擦力によって、ロール間に原料が食い込
み、ロールの矢印方向の回転に伴って圧縮,成形され、
ポケットPの形状と同じブリケットが作られる。このよ
うな構成の大ロール径即ち大容量ブリケッティングマシ
ンにおいて、小形ブリケットが過剰な圧縮力を受けるの
を防ぎ、最適な圧縮力で成形するために、フィーダース
クリュー2の下方でロール間で粉体が圧縮される領域内
にoo′線に直角に調整板3を設置し、ロール1間の圧
縮力が有効に働く位置を、調整板3の下端からoo′線
までの間とし、小形ブリケットの体積に合致した原料の
食い込み量となるような構成としている。
【0025】このとき、ブリケットの大きさによって調
整板の下端からoo′線までの距離が異なり、ブリケッ
トが更に小さくなれば調整板3は長くなり、調整板3の
下端とoo′線までの距離が短くなる関係である。ま
た、同一原料でも粒度,湿分等が異なると、ロール1間
での食い込み量が異なるので、装置組立後も調整板の長
さを調整する必要がある事から、外部から容易に長さの
異なる調整板3の取り替えができるようになっている。
以下にその構造を説明する。
【0026】図2は、上記調整板3の取り付け部の詳細
を模式的に示す図であり、(a)は正面図、(b)は右
側面断面図である。同図及び図1に示すように、ロール
1の両側面に沿っているフィーダーベース4,5に調整
板3が貫通する溝16,16′をそれぞれを設け、フィ
ーダーベース4の外側から溝16に調整板3を差し込
み、フィーダーベース5の溝16′に渡す。調整板3の
手前端部には、フランジ6を設け、ボルト7によりフィ
ーダーベース4に固定する構成である。
【0027】ロール1の両端部に近い部分は、フィーダ
ーベースとの摩擦抵抗によって、ロール1中央部に比べ
て原料の食い込み量が少なくなる傾向となり、ブリケッ
ト中央部に比べて両端部の強度が弱くなる事がある。こ
の不具合を改善するために、調整板3の両側端部に近い
部分の下端に切り欠きを設け、oo′線からの距離を中
央部より長くして、原料の食い込み量を中央部と同じに
し、ロール全巾に渡って同じ強さのブリケットができる
ようにする。尚、調整板3の形状は、本実施形態で示し
た薄板状に限らず、断面が逆三角形或いは楔形のもので
もよい。
【0028】尚、これまで述べてきたブリケッティング
マシン及びブリケットの製造方法は、上述のように粉状
の石炭を圧縮成形して石炭ブリケットを製造する場合に
限らず、他の粉体を圧縮成形してブリケットを製造する
場合にも有効である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡単な構成により過剰な圧縮力を防止し、ブリケットを
最適な圧縮力で成形する事が可能な大ロール径即ち大容
量のブリケッティングマシンを提供するとともに、それ
を用いて燃焼効率の良い小形石炭ブリケットを製造する
方法を提供する事ができる。
【0030】特に、請求項1によるならば、ロール径が
600mm以上の大容量のブリケットマシンで小形ブリ
ケットを製造する場合、過剰な圧縮力によりブリケット
が破損したり、クラックが発生したりしないようにする
事ができ、さらに、2つのロール間隙が、ロールが後退
する事により大きく開いてしまわないようにする事がで
きる。
【0031】また、請求項3によるならば、ブリケット
の体積や、原料の粒度,湿分,硬さ等に応じて、ロール
間への粉体の食い込み量が最適となるように、調整する
事ができる。また、請求項4によるならば、製造された
ブリケットの両端部の強度が、中央部より弱くならない
ように調整する事ができる。
【0032】そして、請求項5乃至請求項7によるなら
ば、低品位の石炭であっても石炭中の灰分と脱硫剤が反
応し、難燃性の従来型ブリケットに比べ、衝撃或いは曲
げ力に対する抵抗が弱くならないブリケットを製造する
事ができ、燃焼炉内での燃焼空気の流れ抵抗が少なく、
燃焼完了時間が短くて、しかもブリケット中心部での燃
え残りが少ない小形石炭ブリケットを製造する事ができ
る。
【0033】石炭の埋蔵量は、石油と比較して数倍であ
り、また、石油のように片寄った地域ばかりでなく、世
界各所から産出しており、重要なエネルギー資源である
が、灰分,硫黄分の多い低品位炭の産出量も多い。世界
的な民度の向上と共に、エネルギー需要は急速に増加し
て行くであろうと思われ、この燃焼性の良くない低品位
炭を、如何に効率よく利用するかは、CO2 環境対策を
含め、大きな問題といえる。
【0034】運搬過程では粉化される事が少ない硬いブ
リケットで、燃焼時にはSOx発生を抑制し、しかも燃
焼効率を上げる本技術は、環境,エネルギー対策のみな
らず、経済的にも利益の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブリケッティングマシンの全体構成を
示す模式図。
【図2】調整板の取り付け部の詳細を模式的に示す図。
【図3】ブリケッティングマシンのロール部分を模式的
に示す正面図。
【符号の説明】
1 ロール 2 フィーダースクリュー 3 調整板 4,5 フィーダーベース 6 フランジ 7 ボルト 11 フィーダー 12 上蓋 13 原料入口 14 軸受け部 15 架台 16,16′ 溝 P ポケット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する2つのロール間に粉体を供給し
    て圧縮成形し、ブリケットを製造するブリケッティング
    マシンにおいて、前記ロール間に前記粉体を供給するス
    クリュー出口端からロールの圧縮領域内に、該粉体の前
    記ロール間への食い込み量を調整するための調整板を、
    前記ロールの軸方向に沿わせて設けた事を特徴とするブ
    リケッティングマシン。
  2. 【請求項2】 前記粉体は粉状の石炭である事を特徴と
    する請求項1に記載のブリケッティングマシン。
  3. 【請求項3】 前記調整板と前記ロール間との距離を変
    更する事により、前記食い込み量を調整する事を特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のブリケッティングマ
    シン。
  4. 【請求項4】 前記調整板端部と前記ロール間との距離
    を、該調整板中央部と該ロール間との距離よりも長くす
    る事により、前記粉体の前記ロール間への食い込み量が
    前記ロール軸方向に沿って均一となるようにした事を特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブリ
    ケッティングマシン。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    のブリケッティングマシンによりブリケットを製造する
    場合において、該ブリケットの大きさは、厚さ18mm
    以下,ロール円周方向長さ25mm以下とし、ロール巾
    方向長さは前記ロール円周方向長さの1.5倍乃至2倍
    とする事を特徴とするブリケットの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ブリケットは、低品位炭に脱硫剤を
    添加し、前記ロール巾に対して3t/cm以上の圧縮力
    を加えて製造する事を特徴とする請求項5に記載のブリ
    ケットの製造方法。
  7. 【請求項7】 ロール径600mm以上のブリケッティ
    ングマシンによりブリケットを製造する場合において、
    低品位炭に脱硫剤を添加し、ロールの巾に対して3t/
    cm以上の圧縮力を加えて製造するブリケットの大きさ
    は、厚さ18mm以下,ロール円周方向長さ25mm以
    下とし、ロール巾方向長さは前記ロール円周方向長さの
    1.5倍乃至2倍とする事を特徴とするブリケットの製
    造方法。
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