JPH11123469A - フランジ成形方法及びその装置 - Google Patents

フランジ成形方法及びその装置

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JPH11123469A
JPH11123469A JP28149797A JP28149797A JPH11123469A JP H11123469 A JPH11123469 A JP H11123469A JP 28149797 A JP28149797 A JP 28149797A JP 28149797 A JP28149797 A JP 28149797A JP H11123469 A JPH11123469 A JP H11123469A
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JP
Japan
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flange
forming
die
holding
base material
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JP28149797A
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Inventor
Hiroaki Aga
弘晃 阿賀
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Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】母材パネルWを縮みフランジ変形させてフラン
ジ部を成形するときのしわの発生を防止する。 【解決手段】フランジ成形部W1 を除く母材パネルを案
内ブロック1の載置面1a上に略水平に支持し、パッド
5により上方から押圧して保持するとともに、フランジ
成形部の先端側を、ダイ2に形成された孔部2bから成
形パンチ8側に突出する保持部材16と成形パンチとの
間で保持して、フランジ成形部に張力を加えながら成形
する。保持部材を成形パンチ側に付勢するガスシリンダ
17の弾性力を、フランジ成形部の先端側が成形に伴い
母材パネル側に流れていって成形完了直前に抜けるよう
に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のフ
ロントフェンダ等のプレス部品におけるフランジ部を成
形するフランジ成形方法及びその装置に関し、特に、上
記フランジ部におけるしわの発生を防止するための技術
分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のフランジ成形方法と
して、例えば、特開平8−318316号公報に開示さ
れるように、略製品形状に成形された母材パネルのフラ
ンジ部を、成形パンチとダイとにより加圧して成形する
方法が知られている。このような従来のフランジ成形方
法の一例を、図4に示すフランジ成形装置を参照して説
明すると、このフランジ成形装置は、例えば自動車のフ
ロントフェンダF(図5参照)のボンネットレインレー
ル部F1 を構成するフランジ部W1 を成形するもので、
同図は母材パネルWにおけるフランジ部W1 の成形が完
了した状態を示しており、フランジ部W1 を除く母材パ
ネルWが案内ブロック1の載置面1a上に略水平に載置
されて、パッド5により上方から押圧されて保持されて
いる。そして、フランジ部となる部分W1 は、昇降台4
の所定以上の下降移動に伴い押圧されて図の左側に水平
移動される成形パンチ8(移動型)と、上記案内ブロッ
ク1と、ダイ(固定型)2との間に挟み込まれて成形さ
れる。
【0003】ところで、一般に、上述の如く成形された
フランジ部W1 で構成されるボンネットレインレール部
F1 においては、その外周側の長さ(車体内側の長さ)
が内周側の長さ(車体外側の長さ)よりも短いので、フ
ランジ部W1 は成形過程で縮みフランジ変形することに
なり、しわが発生し易い。
【0004】そこで、従来、ダイ2にビード2cを設け
てしわの発生を抑制したり、或いは、成形パンチ8とダ
イ2との間のクリアランスをフランジ部W1 の板厚より
も小さめに設定することで、発生したしわを強制的に潰
したりすることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
方法においては、フランジ部W1 に発生したしわを潰す
ために、金型にシムを挟む等して、成形パンチ8とダイ
2との間のクリアランスを調整するようにしており、こ
の調整に大変な手間と時間がかかるという不具合があ
る。
【0006】そこで、ダイ2と成形パンチ8との間の最
適クリアランスを実験的に把握して、これを金型に織り
込むという方法が考えられる。すなわち、予め、しわの
大きさ(高さ、幅、形状、間隔等)を種々異ならせたサ
ンプルを用いて、しわの大きさとそれを潰すための最適
加圧力との関係(図7参照)を実験的に解析するととも
に、フランジ部W1 に上記最適加圧力が加わるような最
適クリアランスとの関係(図8参照)を求めておく。そ
して、図6に示すように、まず、プレス部品の製品形状
に基づいてしわの大きさを予想し(ステップS1)、続
いて、この大きさのしわを潰すために必要な最適加圧力
を求め(ステップS2)、さらに、この加圧力を加える
ために必要な最適クリアランスを求め(ステップS
3)、最後に、ダイ2と成形パンチ8との間のクリアラ
ンスが該最適クリアランスになるように金型に織り込
む、即ち金型寸法を修正する(ステップS4)のであ
る。
【0007】このように、ダイ2と成形パンチ8との間
の最適クリアランスを予め金型に織り込むことで、現場
での面倒な調整作業が不要になるので、作業の容易性が
向上し、作業時間も短縮される上、フランジ部W1 のし
わを最小限のものとすることができると考えられる。
【0008】しかしながら、成形過程で一度発生したし
わを完全に潰すことは極めて難かしいので、上述の方法
によっても成形後のフランジ部W1 にしわが残ることを
阻止できず、フランジ部W1 のしわにより製品の外観が
損なわれることを防止し得ない。
【0009】特に、上述の如きフロントフェンダFの場
合、ボンネットレール部F1 の部位にしわがあると、車
体側に対する取付け精度が悪くなってボンネットとの間
に段差ができてしまい、自動車の外観が甚だしく損なわ
れる。また、上記ボンネットレインレール部F1 のしわ
によって雨水の円滑な流れが妨げられ、排水性が低下す
るという不具合も生ずる。
【0010】さらに、一度発生したしわを潰すために
は、ダイ2と成形パンチ7との間に、かなり大きな加圧
力を余分に加えなくてはならず、それらの寿命を縮める
虞れもある。
【0011】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、フランジ成形方法及
び装置の構成に工夫を凝らし、成形過程でのフランジ部
の縮み変形を抑制することで、しわの発生を防止するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、フランジ部の成形過程で従
来までは解放状態としていた先端側を保持して、張力を
加えるようにした。
【0013】具体的には、請求項1記載の発明では、母
材パネルを縮みフランジ変形させてフランジ部を成形す
るフランジ成形方法を対象とする。そして、上記フラン
ジ部となる部分を除く母材パネルを固定型に保持すると
ともに、上記固定型の側に相対移動する移動型と保持手
段との間でフランジ部となる部分の先端側を保持するこ
とで、フランジ部となる部分に張力を加えながら成形
し、遅くとも成形完了までに、上記移動型と保持手段と
による保持を終了する。
【0014】この方法によれば、フランジ部を成形する
とき、該フランジ部となる部分を除く母材パネルを固定
型に保持するとともに、フランジ部となる部分の先端側
を保持手段により移動型との間で保持して、張力を加え
るようにしたので、フランジ部となる部分が成形過程で
縮み変形するのを抑制して、しわの発生を防止すること
ができる。このため、フランジ部のしわによりプレス部
品の外観が損なわれることがなくなり、また、フロント
フェンダのボンネットレール部の成形に適用した場合に
は、フロントフェンダの車体側に対する取付け精度の低
下と、ボンネットレール部の排水性の低下とを防止する
ことができる。
【0015】さらに、一度発生したしわを潰すための余
分な加圧力が加わらないので、固定型や移動型の寿命を
縮める虞れがない。
【0016】加えて、上記フランジ成形方法によれば、
保持手段と移動型とによる保持を、遅くとも成形完了ま
でに終了するので、成形完了後にフランジ部の先端側に
余肉部が残らない。このため、成形後に余肉部を切除す
るための工数増大や、余肉部の分の材料コストの増大を
招くこともない。
【0017】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における保持手段は、フランジ部となる部分の先端
側を移動型との間で保持するように、該移動型側に弾性
力により付勢されている。このことで、フランジ部とな
る部分の先端側は、保持手段と移動型との間で弾性力に
より保持されているので、成形に伴う母材パネル側への
流れによって板厚が薄くなっても、保持状態が維持され
る。
【0018】請求項3記載の発明は、母材パネルを縮み
フランジ変形させてフランジ部を成形するフランジ成形
装置を前提とする。そして、上記フランジ部となる部分
を除く母材パネルを固定型に保持するパネル保持手段
と、上記固定型側に相対移動してフランジ部となる部分
を加圧成形する移動型と、上記固定型及び移動型による
成形開始から遅くとも成形完了までの間、フランジ部と
なる部分の先端側を上記移動型との間で弾性力により保
持する保持手段とを備えている構成とする。
【0019】この構成のフランジ成形装置を用いれば、
請求項1記載の発明と同様にフランジ部におけるしわの
発生を防止することができるので、プレス部品の外観が
損なわれることがなく、また、車体側に対する取付け精
度の低下や排水性の低下等を防止することができる。さ
らに、ダイ2や成形パンチ7の寿命を縮める虞れがな
く、工数やコストの増大も招かない。
【0020】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
発明における固定型は、フランジ部となる部分を除く母
材パネルを略水平に支持する載置面を有し、上記固定型
に対して昇降する昇降台と、該昇降台及び移動型の間に
設けられ、昇降台の下降移動に伴って移動型を固定型側
に移動させるカム機構とを備えている構成とする。
【0021】この構成によれば、フランジ部となる部分
を除く母材パネルが、固定型の載置面上に略水平に支持
されるので、該母材パネルが大型であっても安定して支
持することができ、また、パネル保持手段により上方か
ら押圧すれば、固定型に容易に保持することができる。
【0022】さらに、昇降台の下降移動に伴って移動型
を固定型側に移動させるカム機構を備えているので、固
定型と移動型とにより、フランジ部を母材パネルに対し
90度以上の角度に曲げることが可能であり、種々の形
状のフランジに対応できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0024】(フランジ成形装置)図1〜図3は、本発
明の実施形態に係るフランジ成形装置Aを示し、このフ
ランジ成形装置Aは、略製品形状にプレス成形された母
材パネルWのフランジ部W1 を成形するものである。上
記母材パネルWは、例えば自動車のフロントフェンダF
(図5参照)として供されるものであり、フランジ部W
1 はボンネットレインレール部F1 を構成する。
【0025】上記図1において、1は、フランジ成形部
W1 (フランジ部となる部分)を除く母材パネルWを載
置面1a上に支持する案内ブロックであり、上記母材パ
ネルWは、その裏面の形状と略一致する滑らかな曲面形
状の載置面1a上に略水平に支持されていて、フランジ
成形部W1 は、案内ブロック1の図の右側(以下右側と
いう)端から真直ぐに下方に延びた状態になっている。
このように、略水平に載置面1a上に支持することで、
母材パネルWを安定して支持することができる。また、
2は、固定台3に配設されたダイであり、このダイ2
は、固定台3上に略水平に配置された基体部と、その図
の左側(以下左側という)上面から上方に真直ぐ突出し
た壁部とからなり、該壁部の右側面上方に、フランジ成
形部W1 に当接される当接面2aが形成される一方、該
右側面の下方には、後述の保持手段15が収容される円
形断面の孔部2bが、上記当接面2aに略垂直に延びる
ように形成されている。上記案内ブロック1及びダイ2
により固定型が構成される。
【0026】なお、上記ダイ2の当接面2aには、フラ
ンジ成形部W1 におけるしわの発生を抑制するためのビ
ード2cが形成されている。
【0027】また、4は、図示しない昇降装置により駆
動されて上下に昇降する昇降台であり、この昇降台4の
左側には、母材パネルWの表面と略一致する形状の保持
面5aを有するパッド5(パネル保持手段)が、昇降方
向に相対変位可能なようにコイルスプリング6等を介し
て配設されている。一方、上記昇降台4の右側には、下
方に突出するドライバカム部7が形成されており、該ド
ライバカム部7の底端側には、上下方向に対して略45
度の角度で右側ほど下方に傾斜するカム面7aが形成さ
れている。
【0028】また、8は、固定台3上に略水平に固設さ
れたスライドプレート9の上面に、左右にスライド自在
に配設された成形パンチ(移動型)である。この成形パ
ンチ8は、上記スライドプレート9上に略水平に配置さ
れた基体部と、その右側上面から上方に真直ぐ突出した
壁部とからなり、上記基体部の左側面に、フランジ成形
部W1 に当接して加圧する当接面8aが形成される一
方、上記壁部の上端側には、上記ドライバカム部7のカ
ム面7aに略平行な傾斜面が形成され、該傾斜面上にプ
レート8bが固設されていて、このプレート8bに成形
カム8のカム面8cが形成されている。
【0029】上記成形パンチ8は、例えばコイルスプリ
ング等の付勢手段10により右側に付勢され、スライド
プレート9の右側端部で、固定台3に固設された当接部
材11に当接して、ダイ2から最も離れた待機位置に位
置付けられるようになっていて、この待機位置では、カ
ム面8aの上端側が上記ドライバカム部7のカム面7a
の下端側に対向するように位置付けられている。
【0030】すなわち、昇降台4が所定量だけ下降する
と、ドライバカム部7のカム面7aと成形パンチ8のカ
ム面8cとが当接し、その後、昇降台4のさらなる下降
に伴い、上記成形パンチ8が、ドライバカム部7のカム
面7aに沿ってスライドプレート9上を左側に移動され
て、案内ブロック1及びダイ2と協働して母材パネルW
のフランジ成形部W1 を成形するようになっている。
【0031】そして、本発明の特徴部分として、上記フ
ランジ成形装置Aには、フランジ成形部W1 を成形する
ときにその先端側を上記成形パンチ8と保持部材16と
の間で保持する保持手段15が設けられている。
【0032】すなわち、上記保持手段15は、ダイ2の
孔部2bに出没可能に設けられた円筒状の保持部材16
を有し、この保持部材16が孔部2b内に収容されたガ
スシリンダ17の弾性力により、該孔部2bから突出す
る向き(右向き)に付勢されていて、ガスシリンダ17
のストローク一杯まで孔部2bから突出して、先端の保
持面16aが、案内ブロック1の右端部と上下に揃うよ
うに位置付けられる突出状態と、上記保持面16aがダ
イ2の当接面2aに略面一になる没入状態との間でスト
ロークするようになっている。
【0033】このように、フランジ成形部W1 の先端側
を、保持部材16と成形パンチ8との間で弾性力により
保持することで、上記フランジ成形部W1 の板厚が成形
に伴い薄くなっても、保持状態を維持して張力を作用さ
せることができる。また、上記ガスシリンダ17の弾性
力は、保持部材16の保持端面16aと成形パンチ8の
当接面8cとの間に保持されているフランジ成形部W1
の先端側が、成形に伴い母材パネルW側に流れていっ
て、加工完了直前に抜け出るような値に設定されてい
る。
【0034】(フランジ成形方法)次に、上記実施形態
に係るフランジ成形装置Aを用いてフランジ成形部W1
を成形するときの手順を説明する。
【0035】まず、図1に示すように、案内ブロック1
の載置面1a上にフランジ成形部W1 を除く母材パネル
Wを載置した状態で、昇降台4を下降させると、該昇降
台4が所定量だけ下降したところで、昇降台4と共に下
降するパッド5の底面5aが母材パネルWの上面に当接
して、該母材パネルWを案内ブロック1と共に保持する
ようになる。これと略同時に、ドライバカム部7のカム
面7aが、成形パンチ8のカム面8cに当接する。
【0036】続いて、上記昇降台4が上記所定量を越え
てさらに下降すると、その下降に伴い、成形パンチ8が
ドライバカム部7のカム面7aに沿って左側に移動さ
れ、図2に示すように、成形パンチ8の当接面8aが母
材パネルWのフランジ成形部W1 に当接する。また、略
同時に、該当接面8aと突出状態になっている保持部材
16の保持面16aとの間でフランジ成形部W1 の先端
側が保持される。一方、パッド5が昇降台4に対し上方
に相対変位してコイルスプリング6が圧縮されること
で、母材パネルWは案内ブロック1とパッド5との間で
押圧されて、確実に保持される。
【0037】続いて、上記昇降台4がさらに下降する
と、その下降に伴い、成形パンチ8がさらに左側に移動
され、案内ブロック1及びダイ2の間でフランジ成形部
W1 を挟み込んで成形する。このとき、フランジ成形部
W1 の先端側が保持部材16と成形パンチ8との間で保
持され、上記フランジ成形部W1 には張力が作用する状
態になって、しわの発生が防止される。また、フランジ
成形部W1 は、成形に伴い徐々に母材パネルW側に流れ
る。
【0038】そして、昇降台4が設定量だけ下降して停
止すると、成形パンチ8の移動も終了してフランジ成形
部W1 の成形が完了する。このとき、上記成形パンチ8
の当接面8aとダイ2の当接面2aとの間のクリアラン
スは、フランジ成形部W1 の板厚に略等しくなってい
る。また、フランジ成形部W1 の先端側は、成形完了の
直前に保持部材16の保持面16aと成形パンチ8の当
接面8aとの間から抜けて、該当接面8aとダイ2の当
接面2aとの間で加圧成形される。
【0039】したがって、この実施形態では、フランジ
成形部W1 を成形するとき、該フランジ成形部W1 を除
く母材パネルWを案内ブロック1及びパッド5により保
持するとともに、フランジ成形部W1 の先端側を保持部
材16により成形パンチ8との間で保持することで、成
形過程のフランジ成形部W1 に張力を加えてその縮み変
形を抑制することができ、これにより、しわの発生を防
止することができる。よって、フランジ部W1 のしわに
より母材パネルWの外観が損なわれることがなくなる。
【0040】また、自動車のフロントフェンダFのボン
ネットレール部F1 を構成するフランジ部W1 におけ
る、しわの発生を防止することができるので、フロント
フェンダFの車体側に対する取付け精度の低下と、ボン
ネットレール部F1 の排水性の低下とを防止することが
できる。
【0041】さらに、フランジ成形部W1 の成形過程に
おけるしわの発生を防止することができるので、一度発
生したしわを潰すための余分な加圧力を加える必要がな
くなり、ダイ2や成形パンチ8の寿命を縮める虞れがな
い。
【0042】加えて、フランジ成形部W1 の先端側は、
成形完了直前に保持部材16と成形パンチ8との間から
抜けて、ダイ2と成形パンチ8とにより加圧成形される
ので、成形完了後にフランジ成形部W1 の先端側に余肉
部が残らない。このため、成形後に余肉部を切除するた
めの工数増大や、余肉部の分の材料コストの増大を防止
することができる。
【0043】(他の実施形態)なお、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
母材パネルWを、自動車のフロントフェンダFに供する
ものとしているが、これに限らず、縮みフランジ変形に
よりフランジ成形部を成形するような、種々の母材パネ
ルに適用することが可能である。
【0044】また、上記実施形態では、母材パネルWを
案内ブロック1の載置面1a上に略水平に支持するよう
にしているが、これに限らず、上記母材パネルWを、例
えば鉛直面に沿って延びるように支持しても構わない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明におけるフランジ成形方法によれば、フランジ部を成
形するときに、その先端側を保持して張力を加えること
で、フランジ部となる部分の縮み変形を抑制してしわの
発生を防止することができ、これにより、プレス部品の
外観が損なわれることや、車体側への取付け精度の低下
等を防止することができる上、固定型や移動型の寿命を
縮める虞れもない。
【0046】さらに、フランジ部となる部分の先端側の
保持を遅くとも成形完了までに終了することで、成形完
了後にフランジ部の先端側に余肉部が残らず、よって、
余肉部を切除する場合の工数やコストの増大を招くこと
がない。
【0047】請求項2記載の発明では、保持部材と移動
型との間で、弾性力によりフランジ部となる部分の先端
側を保持することで、成形に伴い板厚が薄くなっても、
保持状態を維持して張力を加えることができる。
【0048】請求項3記載の発明におけるフランジ成形
装置によれば、請求項1記載の発明と同様の作用効果が
得られる。
【0049】請求項4記載の発明によれば、母材パネル
を安定して支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフランジ成形装置の構
成を示す断面図である。
【図2】成形パンチがフランジ成形部に当接した状態を
示す図1相当図である。
【図3】成形完了の状態を示す図1相当図である。
【図4】従来のフランジ成形装置に係る図3相当図であ
る。
【図5】母材パネルとしての自動車のフロントフェンダ
の構成を示す斜視図である。
【図6】フランジ成形部におけるしわの大きさと、この
しわを潰すために必要な最適加圧力との関係を示す説明
図である。
【図7】フランジ成形部のしわを潰すために必要な最適
加圧力と、この最適加圧力を発生させるために必要なダ
イ及び成形パンチの最適クリアランスとのの関係を示す
説明図である。
【図8】ダイ及び成形パンチの最適クリアランスを金型
に織り込む作業手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 案内ブロック(固定型) 1a 載置面 2 ダイ(固定型) 4 昇降台 5 パッド(パネル保持手段) 7 ドライバカム部(カム機構) 8 成形パンチ(移動型) 15 保持手段 W 母材パネル W1 フランジ成形部(フランジ部となる
部分)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材パネルを縮みフランジ変形させてフ
    ランジ部を成形するフランジ成形方法であって、 上記フランジ部となる部分を除く母材パネルを固定型に
    保持するとともに、上記固定型の側に相対移動する移動
    型と保持手段との間でフランジ部となる部分の先端側を
    保持することで、フランジ部となる部分に張力を加えな
    がら成形し、 遅くとも成形完了までに、上記移動型と保持手段とによ
    る保持を終了することを特徴とするフランジ成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、保持手段は、フラン
    ジ部となる部分の先端側を移動型との間で保持するよう
    に、該移動型側に弾性力により付勢されていることを特
    徴とするフランジ成形方法。
  3. 【請求項3】 母材パネルを縮みフランジ変形させてフ
    ランジ部を成形するフランジ成形装置であって、 上記フランジ部となる部分を除く母材パネルを固定型に
    保持するパネル保持手段と、 上記固定型側に相対移動してフランジ部となる部分を加
    圧成形する移動型と、 上記固定型及び移動型による成形開始から遅くとも成形
    完了までの間、フランジ部となる部分の先端側を上記移
    動型との間で弾性力により保持する保持手段とを備えて
    いることを特徴とするフランジ成形装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 固定型は、フランジ部となる部分を除く母材パネルを略
    水平に支持する載置面を有し、 上記固定型に対して昇降する昇降台と、 上記昇降台及び移動型の間に設けられ、昇降台の下降移
    動に伴って移動型を固定型側に移動させるカム機構とを
    備えていることを特徴とするフランジ成形装置。
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