JPH11117992A - 内燃機関の据付構造 - Google Patents

内燃機関の据付構造

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JPH11117992A
JPH11117992A JP29783797A JP29783797A JPH11117992A JP H11117992 A JPH11117992 A JP H11117992A JP 29783797 A JP29783797 A JP 29783797A JP 29783797 A JP29783797 A JP 29783797A JP H11117992 A JPH11117992 A JP H11117992A
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JP
Japan
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air
air cells
internal combustion
combustion engine
vibration
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JP29783797A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Fukuzawa
清 福澤
Hideo Kihara
英雄 木原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速大型ディーゼル機関のように振動の固有
振動数が極めて低く大きな起振力を発生する内燃機関に
置おいても、居住区域に隣接して設置可能な、充分なる
振動減衰効果を有する内燃機関の据付構造を提案する。 【解決手段】 固定台上に内燃機関を固定し、該固定台
を防振、あるいは免震手段を介して基礎上に設置してな
る内燃機関の据付構造において、前記固定台の少なくと
も下部と前記基礎との間に、薄膜の内部に所定圧力に保
持された空気が封入された複数の空気セルを介装して、
系の固有振動数を0.5Hz程度以下に低下させるとと
もに、支持方向が異なる空気セル間を連通路で接続しダ
ッシュポット効果による振動低減をなす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上に設置された
発電機やポンプ等の被駆動機械を駆動する定置型内燃機
関、特に定置型発電用ディーゼル機関の防振あるいは免
震がなされた据付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関、特に発電機関用の中、
大型ディーゼル機関は起振力が極めて大きく、これによ
る地盤振動が大きいため、居住区域が無い地域に建設す
るか、あるいは居住区域に隣接して建設する場合には、
かかる大きな起振力による地盤への振動伝達を低減する
防振型据付構造を採用している。
【0003】図4及び図5にはかかる防振型据付構造を
備えた定置型ディーゼル機関の1例を示す。図4に示す
定置型ディーゼル機関では、ディーゼル機関1の台板1
aに形成された据付フランジ1bの下面に据付プレート
12を固定してアンカーボルト13を挿通し、このアン
カーボルト13及び据付プレート12の下部を大重量の
コンクリート基礎11内に埋設し、地盤30に掘設した
ピット3内に前記コンクリート基礎11を埋め込むこと
によって機関1を据付け、固定している。即ちかかる据
付構造では、ディーゼル機関1の振動を大重量のコンク
リート基礎11を介することによって減衰させて地盤に
伝達する構成となっている。
【0004】図5に示す定置型ディーゼル機関において
は、ディーゼル機関1を剛構造の固定台21に据付ボル
ト1cにて固定している。一方、地盤30に掘設したピ
ット3には中空のコンクリート基礎23が埋設されてい
る。そして前記固定台21の下面及び側面とコンクリー
ト基礎23の中空部23aの内壁面との間に防振ゴム、
コイルスプリング、空気ばね等よりなる複数の防振要素
22によってディーゼル機関1から地盤30へ伝達され
る振動を減衰するように構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図4に示
された従来の据付構造にあっては、大重量で大きなスペ
ースを有するコンクリート基礎11の埋設を必要とする
反面、充分な振動減衰効果が得られないという問題点が
ある。
【0006】また図5に示す据付構造において、特に低
速大型ディーゼル機関を設置した場合、定格回転数が1
00rpm程度で、固有振動数が約1.67Hzとな
り、防振据付構造の系の固有振動数を1Hz以下に設定
することを要するが、かかる低速大型ディーゼル機関の
ような低固有振動数の許では、防振要素22としてゴム
やコイルスプリングでの支持は、耐荷力の面で実質的に
不可能であり、また空気バネを用いても所要の防振効果
を得るには極めて大型の補助タンクを必要とし、装置が
大型化し、構造が複雑になる。従って低速大型ディーゼ
ル機関のように振動の固有振動数が極めて低く大きな起
振力を発生する内燃機関における防振対策は中々困難で
あり、居住区域に隣接して設置可能な内燃機関の据付構
造を提供することは出来なかった。
【0007】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、低
速大型ディーゼル機関のように振動の固有振動数が極め
て低く大きな起振力を発生する内燃機関においても居住
区域に隣接して設置可能な、充分なる振動減衰効果を有
する内燃機関の据付構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明においては、内燃機関
を固定する固定台と、地盤その他の基礎間に、防振ある
いは免震手段を介してなる内燃機関の据付構造におい
て、前記固定台と前記基礎との間に、複数の空気セルを
介装すると共に、前記複数の空気セルの内、少なくとも
支持方向の異なる空気セル間を通気抵抗をもって連通さ
せた防振あるいは免震手段を具えてなることを特徴とす
る。かかる構成は、具体的には、請求項2記載の発明の
ように、前記内燃機関の主として上下方向の振動を受け
る第1の空気セル群と、前記内燃機関の主として左右方
向の振動を受ける第2の空気セル群とを具え、前記第1
の空気セル群と第2の空気セル群との内、少なくとも一
部の空気セル間が連通路により連通されてなり、更に具
体的には請求項3記載の発明のように、前記固定台が、
その下方に開放空間が形成された箱型台板からなり、前
記開放空間内の内燃機関取り付け部下方に第1の空気セ
ル群が、その外周に第2の空気セル群が設けられて構成
される。
【0009】かかる発明によれば、前記したゴムやコイ
ルバネ若しくは空気バネのように、通常の防振要素を用
いる場合、耐荷力の面から上下方向の固有振動数を下げ
ることが困難であるが、本発明では支持方向の異なる空
気セルを介装したために、上下方向を含め左右及び前後
方向の固有振動数を0.5Hz程度に設定でき、3次元
方向の防振及び免震が可能である。又、支持方向の異な
る空気セルが介装されている固定台及び基礎は剛性を有
する構造部材であるので、空気セルは微弱な空気圧が漏
れなければ良い程度の薄い膜で構成することができる。
また、空気セルに空気圧を負荷させることにより基礎支
持系の容積を小さくすることができると共に、この空気
圧の調整によりディーゼル期間とその防振・免震支持系
の固有振動数を任意に設定可能である。
【0010】また、支持方向が異なる空気セルを通気抵
抗を有する連通部でつないでいることから、振動荷重を
受けて圧力が上昇した空気セルから他方の空気セルへ細
い流路を空気が流れるため、空気の摩擦により減衰力が
生じ振動が減衰する。即ち本発明によれば、支持方向の
異なる空気セル間を連通路によって連通しているので圧
縮側の空気セルから小径の連通路を通って他の空気セル
へと流れ、この際において小径の連通路が流動抵抗とな
ってダッシュポットの機能をなし、機関から基礎に伝達
される振動をさらに減衰せしめることができる。而もこ
の連通されている空気セル同士は支持方向が異なる為
に、一側の空気セルがプラス側の振動荷重を受けて圧力
が上昇した場合、他側の空気セルがマイナス側の振動荷
重を受けている場合が多く、結果として連通している空
気セル同士で圧力の平滑化が行なわれ、互いの振動を減
衰させる方向に働く。
【0011】更に請求項3記載のように、ディーゼル機
関を固定した固定台を下方及び側方から複数の空気セル
でもって支持するため、その中の1〜2個の空気セルが
壊れても全体としての大幅な機能低下を来すことがな
い。
【0012】更に本発明をより具体的に説明するに、内
燃機関が固定された固定台と基礎との間に薄膜の内部に
加圧空気が封入された空気セルを介装した据付構造とし
たことにより、回転数100rpm程度の低速ディーゼ
ル機関においてもそのばね定数が防振ゴムの1/20程
度以下と小さくなり、該据付構造に係る振動系の固有振
動数f0 =0.5Hz程度まで低下する。これによっ
て、その回転周波数fに対する前記固有振動数比f/f
0 ≒3.3程度となり、機関側から基礎側への振動伝達
率は1.0以下となって、機関側から基礎へ伝達される
振動を確実に低減することができる。
【0013】また、地震の周波数成分は、周波数成分の
低い領域では振動の加速度は小さいが、本発明に係る据
付構造の振動系では前記のように固有振動数を0.5H
z程度以下と低く設定できるので、かかる据付構造は基
礎から機関に伝達される地震加速度を確実に低減できる
免震構造が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0015】図1は本発明の実施形態に係る低速大型デ
ィーゼル機関の据付構造を示す要部断面図(ディーゼル
機関のクランク軸心1dに直角方向の断面図)である。
図1において1は低速大型ディーゼル機関である。1a
は該ディーゼル機関の台板で、下部に据付用のフランジ
1bが形成されている。2は箱型台板で上面に前記ディ
ーゼル機関1がそのフランジ1bをボルト1cにて締付
けることにより固定されている。また、3は地盤30に
掘設されたピットで、該ピット3にはコンクリート基礎
23が中空状態にて打ち付けられている。
【0016】前記箱型台板2は、その下部及び両側部に
空間が形成され、これらの空間には、下部空間に3個の
空気セル4aが両側空間に各3個の空気セル4bが夫々
取付けられている(空気セル4a、4bの個数は任意で
よい)。前記各空気セル4a、4bはゴム膜、炭素繊維
膜等の弾性を備えた薄膜6a、6bで区画形成された空
間7a、7b内に所定圧力に加圧された空気が封入され
ている。
【0017】そして、前記ディーゼル機関1及び該ディ
ーゼル機関1が固定された箱型台板2は、垂直方向にお
いては、水平方向に3個並設された空気セル4aを介し
てコンクリート基礎23の上面に支持され、また水平方
向においては、垂直方向に左右各3個並設された空気セ
ル4bを介してコンクリート基礎23の側面に支持され
ている。また、支持方向が異なる前記空気セル4aと空
気セル4bとの間は連通穴5が設けられ、該連通穴5を
介して該空気セル4a、4b間において空気が相互に出
入りできるようになっている。前記連通穴5の直径は該
連通穴5が前記空気セル4aと4bとの間の空気の流動
抵抗となってダッシュポットの機能をなし、振動の減衰
作用をなすように、所定の小径に設定される。
【0018】かかる据付構造を備えた定置用ディーゼル
機関においては、その振動系は垂直方向及び水平方向と
もに、ディーゼル機関1及び箱型台板2の重量を質量M
をし、垂直方向には空気セル4aをばねとするばね定数
1 、水平方向には空気セル4bをばねとする定数K2
からなる振動系を構成する。即ち、かかる振動系の垂直
方向の振動に対する固有振動数f0は、 f0 =(1/2π)×(K1/M)1/2 …(1) 水平方向の固有振動数fhは、 fh =(1/2π)×(K2/M)1/2 …(2) となる。
【0019】発明の実施形態においては、前記垂直方向
の固有振動数は空気セル4aによる空気ばねのばね定数
1 により、機関1及び箱型台板2の重量(質量M)を
支持しており、該空気ばねのばね定数K1 が防振ゴムの
ばね定数K0 の1/20程度以下と小さいため、固有振
動数f0 が従来の装置における防振ゴムよりも大幅に低
下し、f0 ≒0.5Hz程度まで低下する。これによ
り、この実施形態の据付構造によれば、固有振動数を
0.5Hz程度に低下せしめることができる。
【0020】これによって機関1の回転周波数fに対す
る固有振動数比f/f0 ≒3.3程度となり、振動伝達
率は図2に示すように1.0以下となる。即ち、かかる
構成を備えたことにより機関1及び箱型台板2から地盤
30に伝達される振動を大幅に低減することができる。
【0021】また、支持方向が異なる空気セル4aと4
bとの間を小径の連通穴5によって連通しているので、
圧縮側の空気セルから連通穴5を通って他の空気セルへ
と内部の空気が流れ、この際において該連通穴5が小径
であるため、流動抵抗となって振動系の減衰要素として
作用する。即ち、かかる通気抵抗を有する連通穴5は支
持方向が水平方向と垂直方向で異なる方向の振動を受圧
する空気セル4a/4b間に設けられているために、一
側の空気セルがプラス側の振動荷重を受けて圧力が上昇
した場合、他側の空気セルがマイナス側の振動荷重を受
けている場合が多く、結果として連通している空気セル
同士で圧力の平滑化が行なわれ、互いの振動を減衰させ
る方向に働くとともに、ダッシュポットの機能をなし、
一層好ましい振動減衰作用をなすことができる。
【0022】また、一般に地震の周波数成分は、図3に
示すように、周波数成分の低い領域では振動の加速度は
小さい。然るに、本発明の実施形態における据付構造で
は、前記のように固有振動数を0.5Hz程度以下に設
定することができ、さらに前記連通穴5によるダッシュ
ポット効果による振動の減衰もなすことができるので、
地盤30側から箱型台板2を介してディーゼル機関1に
入力される地震加速度を前記空気セル4a、4b及び連
通穴5を備えた振動減衰系で以って確実に低減すること
ができる。
【0023】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、内燃
機関が固定された箱型台板と地盤との間に空気セルを介
装してなる据付構造としたことにより、該据付構造の固
有振動数が従来の防振ゴム等よりも0.5Hz程度以下
と大幅に低下、地盤から機関側への振動伝達率を1.0
以下の値に抑えることができる。
【0024】これにより振動力の大きい低速大型ディー
ゼル機関においても、機関から地盤へ伝達される振動を
確実に低減することができ、居住区域に隣接した場所に
も設置可能な低振動系の内燃機関プラントが得られる。
【0025】また、前記のようにかかる据付構造におけ
る振動系の固有振動数を極めて小さい値に設定できるの
で、地盤から機関側へ伝達される地震加速度が確実に低
減できる免震構造が得られる。
【0026】さらに本発明によれば、支持方向の異なる
空気セルとその間に設けられた小径の連通路とがダッシ
ュポットの機能をなして機関から地盤に伝達される振動
をさらに減衰することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る低速大型ディーゼル機
関の据付構造を示す要部断面図である。
【図2】前記第1実施形態における振動特性線図であ
る。
【図3】地震の加速度線図である。
【図4】従来の低速大型ディーゼル機関の据付構造の第
1例を示す図1に対応する図である。
【図5】従来技術の第2例を示す図1に対応する図であ
る。
【符号の説明】
1 ディーゼル機関 2 箱型台板 3 ピット 4a、4b 空気セル 5 連通穴 6a、6b 薄膜 7a、7b 空間 23 コンクリート基礎 30 地盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関を固定する固定台と、地盤その
    他の基礎間に、防振あるいは免震手段を介してなる内燃
    機関の据付構造において、 前記固定台と前記基礎との間に、複数の空気セルを介装
    すると共に、前記複数の空気セルの内、少なくとも支持
    方向の異なる空気セル間を通気抵抗をもって連通させた
    防振あるいは免震手段を具えてなることを特徴とする内
    燃機関の据付構造。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関の主として上下方向の振動
    を受ける第1の空気セル群と、前記内燃機関の主として
    左右方向の振動を受ける第2の空気セル群とを具え、前
    記第1の空気セル群と第2の空気セル群との内、少なく
    とも一部の空気セル間が連通路により連通されてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の内燃機関の据付構造。
  3. 【請求項3】 前記固定台が、その下方に開放空間が形
    成された箱型台板からなり、前記開放空間内の内燃機関
    取り付け部下方に第1の空気セル群が、その外周に第2
    の空気セル群が設けられてなる請求項2記載の内燃機関
    の据付構造。
JP29783797A 1997-10-15 1997-10-15 内燃機関の据付構造 Withdrawn JPH11117992A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009188287A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Shin Etsu Polymer Co Ltd 基板収納容器
CN106402004A (zh) * 2016-12-08 2017-02-15 张敬进 一种减震消音风机
CN112761859A (zh) * 2020-12-30 2021-05-07 天津天发总厂机电设备有限公司 一种水轮发电机组远程监控系统及其使用方法

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Effective date: 20050104