JPH11117499A

JPH11117499A - タイル取付金具

Info

Publication number: JPH11117499A
Application number: JP27611097A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Morishita; 光雄森下; Mitsunori Endo; 充則遠藤
Original assignee: Inax Corp
Current assignee: Inax Corp
Priority date: 1997-10-08
Filing date: 1997-10-08
Publication date: 1999-04-27

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のタイルを壁に施工する場合、接着材で
接着するために、単品での交換ができなかった。【解決手段】壁３の表面及びタイル４裏面にそれぞれ
取付金具を固定し、該壁側金具１とタイル側金具２の一
方にフック１５・２２または先端に傾斜部１４・２５を
有する差し込み片１２・２３、他方に先端に傾斜部を有
する差し込み片またはフック、または、両者にフック及
び前記差し込み片を設け、一方の差し込み片を他方のフ
ックに係合してタイルを固定するように構成した。ま
た、前記壁側金具に、壁側に突出したバネ片と、固定用
のネジ孔を設け、また、前記タイル側金具２に位置ズレ
防止孔２６を開口し、タイル裏面には前記位置ズレ防止
孔に合わせて突起４ｂを設け、両者を嵌合して接着固定
し、また、前記差し込み片の基部に段差部１３・２４を
設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は躯体の壁の表面及び
タイルの裏面にそれぞれ係止金具を固定して、タイルを
容易に施工できるようにするための技術に関し、特に、
大型の内装タイルを壁面にできるだけ近づけて、着脱可
能として、施工が容易にできるとともに、交換も容易に
できるようにするための技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来からタイルや壁板を躯体の壁に容易
に施工できるように、躯体の壁側及びタイルの一部にそ
れぞれ係止部を設けて、容易に施工できるようにした技
術は公知となっている。例えば、実公平６−２７７０８
号のように、タイルの裏面に横方向に溝を形成し、一
方、タイル支持プレートには前記溝を係止できる傾斜片
を折り曲げて形成し、この傾斜片にタイルの溝を係止し
て、接着剤にて固定する構成として、この支持プレート
を壁となる下地に固定していた。また、実公平４−５０
７５８号のように、壁板（タイル）の上下の端面には嵌
合用凹部を形成し、裏面に落下防止溝を形成し、この壁
板を取付るための金具には上フックと下フックを互いに
逆向きに形成していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記実公平６
−２７７０８号の技術では、タイル支持プレートを壁全
体に貼設する必要があるので、コストアップとなってし
まい、更にタイル支持プレートにタイルを接着するの
で、施工工数が多くなり、ヒビが入ったり割れたりした
場合に交換するためには大変面倒な作業となる。また、
タイル成形する溝は断面視台形状にしなければならない
ので、押し出し成形で小型のタイルしか製造できず、大
型のタイルを成形することは難しく、製造工程が増加し
てコストアップとなってしまう。

【０００４】また、実公平４−５０７５８号の技術で
は、金具を壁側にクギやネジ等で固定して、壁板の下側
の嵌合用凹部を上フックに引っかけて、別の金具の下フ
ックを壁板の上側の嵌合用凹部に係止して、躯体にクギ
やネジ等で金具を固定していたので、下から上方に向か
ってしか施工できず、中途部の壁板を交換することもで
きないのである。また、躯体の壁とタイルの間に空間を
形成して、フックによりタイルを施工する技術が特開平
８−９３１７７号によって開示されているが、空間が大
きく外壁にしか利用できず、また、タイルを交換するこ
ともできなかったのである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。即ち、壁の表面及びタイル裏面にそれ
ぞれ取付金具を固定して、両者の嵌合により簡易施工で
きるタイル取付構造において、前記壁側金具とタイル側
金具の一方にフックまたは先端に傾斜部を有する差し込
み片、他方に先端に傾斜部を有する差し込み片またはフ
ック、または、両者にフック及び前記差し込み片を設
け、一方の差し込み片を他方のフックに係合してタイル
を固定したものである。

【０００６】また、前記壁側金具に、壁側に突出したバ
ネ片と、固定用のネジ孔を設け、また、前記タイル側金
具に位置ズレ防止孔を開口し、タイル裏面には前記位置
ズレ防止孔に合わせて突起を設け、両者を嵌合して接着
固定したものである。また、前記差し込み片の基部に段
差部を設けたものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施例を説明する。
図１は壁側金具の斜視図、図２は同じく側面図、図３は
タイル側金具の斜視図、図４は同じく側面図、図５はタ
イル側金具をタイルに取り付けた状態を示す斜視図、図
６は壁側金具とタイル側金具を係合した状態を示す側面
図、図７はキッチンに本発明の取付金具によってタイル
を施工した斜視図である。

【０００８】本発明のタイル取付金具は壁側金具１とタ
イル側金具２からなり、それぞれ鋼板を打ち抜き、折り
曲げ加工されている。壁側金具１は図１、図２に示すよ
うに、メインプレート１１の上部に差し込み片１２が形
成されており、該差し込み片１２の基部には段差部１３
が形成され、その段差Ｌ１はタイル側金具２の厚さと一
致させている。該差し込み片１２の上部には壁と反対側
（表側）に傾斜させた傾斜部１４が折り曲げて形成さ
れ、後述するタイル側金具２のフック２２を容易に挿入
できるようにしている。但し、傾斜部１４の側面視での
幅Ｌ５はフック２２内に入る大きさとしている。

【０００９】また、メインプレート１１の下部にはフッ
ク１５が形成され、該フック１５は下端を上方に折り曲
げて側面視Ｕ字状に構成したものであり、後述するタイ
ル側金具２の差し込み片２３を挿入できる空間を形成し
て、その側面視での幅Ｌ６はできるだけ薄く、前記差し
込み片２３を挿入して係止できるに十分な厚さだけとし
て、室内空間が狭くなることを防止している。また、メ
インプレート１１の中央部には複数（本実施例では２箇
所）のネジ孔１６・１６が開口され、該ネジ孔１６・１
６は上下方向に長い長孔として、該ネジ孔１６・１６に
ネジ３０・３０（図６）を挿入して躯体側の壁に上下位
置調節可能に固定するようにしている。そして更に、メ
インプレート１１には複数（本実施例では６箇所）のバ
ネ片１７・１７・・・が裏側に向かって折り曲げて形成
され、壁側金具金１を躯体壁３に取り付けるときに、躯
体壁３は厳密には平面ではないので、ネジ３０を締め付
ける具合を変更することで、壁側金具金１・１・・・の
高さが同一面となるようにしている。

【００１０】前記タイル側金具２は図３、図４に示すよ
うに、メインプレート２１の上部にフック２２が形成さ
れ、該フック２２は上端を下方に折り曲げて逆Ｕ字状に
構成したものであり、前記壁側金具１の差し込み片１２
を挿入して係止できるようにしている。また、メインプ
レート２１の下部には差し込み片２３が形成されてお
り、該差し込み片２３の基部には段差部２４が形成さ
れ、その段差は壁側金具１の板厚と一致させ、前記段差
Ｌ１と一致させている。つまり、壁側金具１とタイル側
金具２の厚さを同じとしている。該差し込み片２３の下
部にはタイル４と反対側に傾斜させた傾斜部２５が折り
曲げて形成され、前記壁側金具１のフック１５に容易に
挿入できるようにしている。但し、傾斜部２５はフック
１５内に入る大きさとしている。そして、メインプレー
ト２１の中央部には複数（本実施例では２箇所）の位置
ズレ防止孔２６・２６が開口されている。

【００１１】但し、本実施例では壁側金具１及びタイル
側金具２にはそれぞれ対峙するように差し込み片１２・
２３とフック１５・２２が形成されているが、壁側金具
１とタイル側金具２をそれぞれ上下左右に複数配置する
ならば、上下何れか一方の差し込み片１２とフック２
２、または、差し込み片２３とフック１５により構成し
ても、タイル４を躯体壁３に係止固定することができ
る。

【００１２】また、差し込み片１２・２３とフック１５
・２２を設ける場合には、差し込み片１２と差し込み片
２３の上下方向の長さ、傾斜部１４と傾斜部２５の傾き
及び長さ、フック１５とフック２２の上下方向の長さ及
び厚さは同じとしており、壁側金具１とタイル側金具２
を嵌合したときには、図６に示すように、両者の間に空
間５が形成され、躯体壁３とタイル４の間に空間が形成
されて、断熱効果が得られるようにしている。なお、タ
イル側金具２はタイル４を支えることができればよいの
で、その左右方向の長さはタイル４の大きさ（重量）に
合わせてタイル幅の数分の一程度でよい。一方、壁側金
具１の左右方向の長さは、係合が容易にできるように、
タイル側金具２の長さよりも長く設定するほうが好まし
い。

【００１３】また、壁側金具１のメインプレート１１の
上下方向の長さＬ２（図２）はタイル側金具２のメイン
プレート２１の上下方向の長さＬ３（図４）よりも目地
の長さＬ４（図７）だけ長くしている（Ｌ３＋Ｌ４＝Ｌ
２）。このように構成することで、タイル４にヒビが入
ったり割れたりしてタイル４を交換するときには、ま
ず、目地を取り除いて、タイル４を目地の間隔分持ち上
げると、上側の差し込み片１４がフック２２に係合され
た状態で、タイル４の下側を手前に引くことで、下側の
差し込み片２５がフック１５から抜けてそのまま手前に
引っ張るとタイル４を外すことができるのである。

【００１４】また、タイル４は図５に示すように、タイ
ル成形と同時に、タイル側金具２を取付部分に取付凹部
４ａ・４ａ・・・（本実施例では４箇所）が形成され、
該取付凹部４ａはタイル側金具２の板厚Ｌ１と同じ深さ
に凹ませている。そして、この取付凹部４ａの中央部に
は、前記位置ズレ防止孔２６の位置及び大きさに合わせ
た位置ズレ防止突起４ｂ・４ｂが形成され、この位置ズ
レ防止突起４ｂの高さは板厚Ｌ１と同じとして、タイル
４の裏面と同じ高さとしている。そして、前記取付凹部
４ａ・４ａ・・・またはタイル側金具２に接着剤２９を
塗布し、位置ズレ防止孔２６を位置ズレ防止突起４ｂに
挿入して貼設固定する。こうしてタイル側金具２は接着
剤２９の接着と、位置ズレ防止孔２６と位置ズレ防止突
起４ｂの係合によって強固に両者が固定され、上下方向
の位置ズレが殆どできなくしているのである。

【００１５】このような構成において、タイル４を施工
する場合には、まず躯体壁３に位置決めして壁側金具１
・１・・・をネジ３０・３０・・・によって固定する。
そして、タイル４の取付凹部４ａ・４ａ・・・に固定し
たタイル側金具２のフック２２・２２・・・を壁側金具
１の差し込み片１２・１２・・・に引っ掛けて、タイル
４を壁側に押しつけながら下方へ移動すると、下側の差
し込み片２３・２３・・・がフック１５・１５・・・に
係合して、タイル４が躯体壁３に固定されるのである。
そして、その周囲の目地に目地材３１を詰め込む。この
目地材３１は本実施例では図８に示すように、ゴムや合
成樹脂等の弾性体で構成され、両側面にヒダ３１ａ・３
１ａ・・・が形成され、一度タイルとタイルの間の目地
に挿入すると抜け難くしている。そして、タイル４を交
換または張り替える場合等には、目地材３１の一端を引
っ張り出すことによって全てを容易に外せるようにして
いる。そして、この目地材３１を外すことによって、タ
イル４を目地の長さ分持ち上げることで、壁側金具１と
タイル側金具２の係合が外れて前述のようにタイル４を
手前に引き出して外すことができるのである。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項１の如く、
壁側金具とタイル側金具の一方にフックまたは先端に傾
斜部を有する差し込み片、他方に先端に傾斜部を有する
差し込み片またはフック、または、両者にフック及び前
記差し込み片を設けたので、簡単な構成で係止具を構成
でき、安価に製造することができるのである。

【００１７】そして、前記一方の差し込み片を他方のフ
ックに係合してタイルを固定するように構成したので、
壁側金具を躯体壁に位置決めして固定しておけば、佐官
職人でなくても、例えば大工の人でも差し込むだけの作
業で容易に固定することができ、逆にタイルを上方に持
ち上げれば、容易に取り外すことができて、タイルにヒ
ビが入ったり、割れたり、模様替えをしたい場合等にお
いて、他のタイルを傷付けたり、躯体壁を傷付けたり、
接着材の除去に手間取ったりすることなく、簡単に目的
のタイルのみ容易に外すことができて、作業時間も大幅
に短縮できるようになったのである。

【００１８】また、差し込み片の先端に設けた傾斜部に
よって、フックを容易ガイドして係合することができる
ようになり、しかも、取り付けた後にはこの傾斜部によ
って、壁側金具とタイル側金具の間にわずかな空間を形
成することができ、従来の外装タイルのように空間が大
きくて内部空間を狭めることがなく、この空間によって
断熱効果が得られ、特に、大型のタイルを使用した場合
には、目地が少ないために断熱効果が高く掃除も楽に行
え、例えば、キッチンのコンロの正面側の壁に固定した
場合においては、コンロからの熱によってタイルが熱せ
られても、躯体側の木材に熱が伝わって焼けたり焦げた
りすることがなく、火災等の安全面からも優れているの
である。

【００１９】また、請求項２の如く、壁側金具に、壁側
に突出したバネ片と、固定用のネジ孔を設けたので、バ
ネ片によって壁側金具を躯体壁面より浮き上がらせて、
ネジを締め込むことによって、その浮きあがり高さを調
節して、他の壁側金具との高さとが同一面となるように
一致させることで、躯体壁面が平面でなくても面合わせ
ができて、タイルを平面で取り付けることができたので
ある。

【００２０】また、請求項３の如く、タイル側金具に位
置ズレ防止孔を開口し、タイル裏面には前記位置ズレ防
止孔に合わせた突起を設けたので、両者を嵌合すること
で、上下左右方向の位置ズレを防止することができ、更
に接着固定するので、両者ははがれ難くなり、躯体壁に
この取付金具によってタイルを取り付けることができ
る。

【００２１】また、請求項４の如く、差し込み片の基部
に段差部を設けたので、この差し込み片はタイル裏面ま
たは躯体壁の表面より浮き上がり、フックを容易に係止
できて、その浮き上がり高さをフック部分の厚みと略一
致または薄くさせることで、フックを挟持できて取付時
のガタを防止でき、取付時の両者の厚さを薄くでき、室
内空間の減少をできるだけ抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】壁側金具の斜視図である。

【図２】同じく側面図である。

【図３】タイル側金具の斜視図である。

【図４】同じく側面図である。

【図５】タイル側金具をタイルに取り付けた状態を示す
斜視図である。

【図６】壁側金具とタイル側金具を係合した状態を示す
側面図である。

【図７】キッチンに本発明の取付金具によってタイルを
施工した斜視図である。

【図８】目地材の斜視図である。

【符号の説明】

１壁側金具２タイル側金具３躯体壁４タイル４ｂ突起１２・２３差し込み片１３・２４段差部１４・２５傾斜部１５・２２フック１６ネジ孔１７バネ片２６位置ズレ防止孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】壁の表面及びタイル裏面にそれぞれ取付
金具を固定して、両者の嵌合により簡易施工できるタイ
ル取付構造において、前記壁側金具とタイル側金具の一
方にフックまたは先端に傾斜部を有する差し込み片、他
方に先端に傾斜部を有する差し込み片またはフック、ま
たは、両者にフック及び前記差し込み片を設け、一方の
差し込み片を他方のフックに係合してタイルを固定する
ことを特徴とするタイル取付金具。
【請求項２】前記壁側金具に、壁側に突出したバネ片
と、固定用のネジ孔を設けたことを特徴とする請求項１
記載のタイル取付金具。
【請求項３】前記タイル側金具に位置ズレ防止孔を開
口し、タイル裏面には前記位置ズレ防止孔に合わせて突
起を設け、両者を嵌合して接着固定したことを特徴とす
る請求項１記載のタイル取付金具。
【請求項４】前記差し込み片の基部に段差部を設けた
ことを特徴とする請求項３記載のタイル取付金具。