JPH11115784A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

油圧パワーステアリング装置

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JPH11115784A
JPH11115784A JP29778997A JP29778997A JPH11115784A JP H11115784 A JPH11115784 A JP H11115784A JP 29778997 A JP29778997 A JP 29778997A JP 29778997 A JP29778997 A JP 29778997A JP H11115784 A JPH11115784 A JP H11115784A
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hydraulic
steering
oil
pressure
input shaft
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Yasumune Nakaoka
靖統 中岡
Susumu Ueda
進 上田
Masahiko Hirose
雅彦 広瀬
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な油圧機構によって、部品点数、組立工
数、コストを必要以上に増大させることなく、直進運転
状態近傍で所望の剛性感を確実に得ることができ、操舵
に必要な操舵補助力を操舵フィーリングを低下させるこ
となく付与できる油圧パワーステアリング装置を提供す
る。 【解決手段】入力シャフト2と出力シャフト4の操舵ト
ルクに応じた弾性的な相対回転量に応じて、操舵補助力
発生用油圧アクチュエータ18に供給される圧油の油圧
を、油圧制御弁23により制御する。その入力シャフト
2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力を、
直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでは、
その油圧アクチュエータ18に供給される圧油の油圧に
応じて作用させ、操舵トルクが設定値以上では一定に保
持する操舵抑制力制御機構60が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵トルクに応じ
た操舵補助力を発生する油圧パワーステアリング装置に
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ステアリ
ングホイールに連結される入力シャフトと、その入力シ
ャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相対回転可能に連
結される出力シャフトと、供給される圧油の油圧に応じ
た操舵補助力を発生可能な油圧アクチュエータと、その
油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、その入
力シャフトと出力シャフトの相対回転量に応じて制御す
る油圧制御弁とを備える油圧パワーステアリング装置が
従来から用いられている。
【0003】そのような油圧パワーステアリング装置に
おいて、直進運転状態近傍における剛性感を向上するこ
とが望まれている。そのため、入力シャフトと出力シャ
フトとを連結するトーションバー等の弾性部材のバネ定
数を大きくすることが考えられる。しかし、この場合、
舵角の大きなコーナリング状態で必要とされる操舵トル
クも大きくなり、特に低速での旋回性能が低下する。
【0004】また、入力シャフトと出力シャフトとを連
結するトーションバー以外の弾性部材を設けることで、
所望の操舵特性を得ることが試みられている(実開昭5
6‐131266号公報)。しかし、この場合、直進運
転状態近傍において剛性感を充分に向上し、且つ、低速
での旋回性能を充分に向上するのは困難であった。
【0005】また、その操舵補助力発生用油圧アクチュ
エータに供給される圧油の油圧を、車速や舵角に応じて
電子制御する機構が用いられている。しかし、その機構
では油圧の制御構造が複雑になると共に電子部品を用い
るためコストが増大するという問題がある。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのでき
る油圧パワーステアリング装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力シャフト
と、その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相
対回転可能に連結される出力シャフトと、供給される圧
油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧アクチュ
エータと、その油圧アクチュエータに供給される圧油の
油圧を、その入力シャフトと出力シャフトの相対回転量
に応じて制御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステ
アリング装置に適用される。本発明は、その入力シャフ
トに対する出力シャフトの相対回転を抑制する力を、直
進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでは、そ
の油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧に応じて
作用させ、操舵トルクが設定値以上では一定に保持する
操舵抑制力制御機構が設けられていることを特徴とす
る。本発明の構成によれば、直進運転状態から操舵トル
クが設定値に達するまでの直進運転状態近傍では、油圧
により両シャフトの相対回転が抑制される。これによ
り、直進運転状態近傍で所望の剛性感を得ることが可能
になる。操舵トルクが設定値以上になると、両シャフト
の相対回転を抑制する油圧が大きくなることはないの
で、操舵トルクに応じて操舵補助力を大きくできる。
【0008】その操舵抑制力制御機構は、油圧制御部と
作動部を備え、その油圧制御部は、シリンダと、このシ
リンダ内を一対の油室に区画する制御ピストンと、その
制御ピストンを中立位置に保持するための弾力を作用さ
せる弾性部材とを有し、各油室に前記油圧アクチュエー
タに供給される圧油が供給され、その一方の油室におけ
る制御ピストンの受圧面は他方の油室における制御ピス
トンの受圧面よりも大きくされ、その作動部は、入力シ
ャフトと出力シャフトの中の一方を、その他方の油室に
おける油圧に応じて押し付けるプランジャを有し、その
プランジャは、入力シャフトと出力シャフトの中の一方
に対して相対回転する部材に保持され、直進運転状態で
は、前記制御ピストンが中立位置に保持されるように、
両受圧面に作用する油圧の差に基づき制御ピストンに作
用する力と前記弾性部材の弾力に基づき制御ピストンに
作用する力とが釣り合うものとされ、直進運転状態から
操舵トルクが前記設定値に達するまでは、両受圧面に作
用する油圧の差の増加に基づき制御ピストンは他方の油
室に向かい変位され、操舵トルクが設定値以上では前記
プランジャに作用する油圧が一定に保持されるのが好ま
しい。この構成によれば、直進運転状態では、弾性部材
の弾力に基づき制御ピストンが中立位置に保持され、両
油室における油圧は等しい。この場合、プランジャが入
力シャフトと出力シャフトの一方を押し付ける力は、直
進運転状態で操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作
用する油圧に対応することから、最低値である。直進運
転状態から操舵トルクが設定値に達するまでの間は、操
舵トルクの増加に伴い操舵補助力発生用油圧アクチュエ
ータに作用する油圧が増加することから、制御ピストン
の両受圧面に作用する油圧の差が増加する。これによ
り、その制御ピストンは他方の油室に向かい変位するこ
とから、他方の油室における油圧が増加する。よって、
その他方の油室における油圧に応じて、そのプランジャ
が入力シャフトと出力シャフトの一方を押し付ける力が
増加する。そのプランジャは、その入力シャフトと出力
シャフトの中の一方に対して相対回転する部材に保持さ
れることから、両シャフトの相対回転を抑制する力が操
舵トルクに応じて増加する。その操舵トルクが設定値以
上になると、そのプランジャに作用する油圧が一定に保
持されることから、両シャフトの相対回転を抑制する力
は一定になる。これにより、簡単な油圧機構によって、
直進運転状態近傍では両シャフトの相対回転を抑制し、
操舵トルクが設定値以上になると両シャフトの相対回転
を抑制する力を一定にして操舵トルクに応じて操舵補助
力を大きくできる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0010】図1に示すラックピニオン式パワーステア
リング装置1は、ステアリングホイール(図示省略)に
連結される入力シャフト2と、この入力シャフト2にト
ーションバー3を介して連結される出力シャフト4とを
備えている。そのトーションバー3はピン5を介して入
力シャフト2に連結され、また、セレーション6を介し
て出力シャフト4に連結されている。その出力シャフト
4にピニオン7が形成され、このピニオン7に噛み合う
ラック8が車輪(図示省略)に連結されている。
【0011】その入力シャフト2の一端側は、ベアリン
グ9を介してバルブハウジング10aにより支持され
る。その入力シャフト2の他端側は、出力シャフト4の
一端面側(図1において上方側)において開口する空洞
部4aの内周面にブッシュ11を介して支持されてい
る。その出力シャフト4はベアリング12、13を介し
てラックハウジング10bにより支持されている。これ
により、操舵による入力シャフト2の回転はトーション
バー3を介してピニオン7に伝達されてラック8が車両
幅方向に移動し、このラック8の移動により舵角が変化
する。なお、その入出力シャフト2、4とバルブハウジ
ング10aとの間にオイルシール14、15が設けられ
ている。また、そのラック8を支持するサポートヨーク
16が設けられ、このサポートヨーク16はバネ17の
弾力によりラック8に押し付けられている。
【0012】供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力
を発生可能な油圧アクチュエータとして油圧シリンダ1
8が設けられている。その油圧シリンダ18は、ラック
ハウジング10bにより構成されるシリンダチューブ
と、ラック8に一体に形成されたピストン20とを備
え、そのピストン20により仕切られる一対の油室2
1、22が形成されている。
【0013】その油圧シリンダ18に供給される圧油の
油圧を、入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転量
に応じて制御するロータリー式油圧制御弁23が、各油
室21、22に接続されている。その制御弁23は、筒
状の第1バルブ部材24と、この第1バルブ部材24に
相対回転可能に挿入される第2バルブ部材25とを備え
ている。その第1バルブ部材24は出力シャフト4にピ
ン26を介して同行回転可能に取り付けられている。そ
の第2バルブ部材25は入力シャフト2の外周に一体的
に形成されている。これにより、操舵トルクに応じて上
記トーションバー3が弾性的に捩じれることで、入力シ
ャフト2と出力シャフト4は弾性的に相対回転し、両バ
ルブ部材24、25も弾性的に相対回転する。
【0014】図2に示すように、第1バルブ部材24の
内周と第2バルブ部材25の外周とに軸方向に沿う複数
の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1バル
ブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの
右操舵用凹部27と、互いに周方向等間隔に位置する4
つの左操舵用凹部28とで構成される。その第2バルブ
部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの圧
油供給用凹部29と、互いに周方向等間隔に位置する4
つの圧油排出用凹部30とで構成される。各右操舵用凹
部27と各左操舵用凹部28とは周方向に交互に配置さ
れ、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とは
周方向に交互に配置される。各右操舵用凹部27は、第
1バルブ部材24に形成された第1流路31およびバル
ブハウジング10aに形成された第1ポート32を介し
て、図1に示すように油圧シリンダ18の一方の油室2
1に通じ、各左操舵用凹部28は、第1バルブ部材24
に形成された第2流路33およびバルブハウジング10
aに形成された第2ポート34を介して油圧シリンダ1
8の他方の油室22に通じる。各圧油供給用凹部29
は、第1バルブ部材24に形成された第3流路35およ
びバルブハウジング10aに形成された入口ポート36
を介して、図1に示すようにポンプ37に通じる。各圧
油排出用凹部30は第2バルブ部材25に形成された第
1排出路38、入力シャフト2とトーションバー3の内
外周間の通路47、入力シャフト2に形成された第2排
出路39、及びバルブハウジング10aに形成された排
出ポート40を介しタンク41に通じる。これにより、
そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の
各油室21、22が第1バルブ部材24と第2バルブ部
材25の内外周間の弁間流路42を介して通じる。
【0015】その第1バルブ部材24の内周と第2バル
ブ部材25の外周との間の弁間流路42において、第1
バルブ部材側凹部と第2バルブ部材側凹部の間は、両バ
ルブ部材24、25の相対回転により開度が変化する絞
り部A、B、C、Dとされている。各絞り部A、B、
C、Dは、そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリ
ンダ18の各油室21、22に通じ、各絞り部A、B、
C、Dの開度変化により油圧シリンダ18に作用する油
圧が制御される。
【0016】図2は、直進運転状態での両バルブ部材2
4、25の相対位置を示しており、この状態においては
各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とが全絞
り部A、B、C、Dを介して通じるため、ポンプ37か
ら供給された圧油は直接タンク41へ還流し操舵補助力
は発生しない。直進運転状態から右方へ操舵すると、操
舵トルクに応じてトーションバー3は捩じれ、両バルブ
部材24、25は相対回転する。その結果、各右操舵用
凹部27と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開
度および各左操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30と
の間の絞り部Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部2
8と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Cの開度およ
び各右操舵用凹部27と各圧油排出用凹部30との間の
絞り部Dの開度が小さくなる。これにより、ポンプ37
から油圧シリンダ18の一方の油室21へ圧油が供給さ
れ、油圧シリンダ18の他方の油室22よりタンク41
へ圧油が還流され、車両の右方への操舵補助力がラック
8に作用する。直進運転状態から左方へ操舵すると、各
絞り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆
に変化するので、車両の左方への操舵補助力がラック8
に作用する。
【0017】上記入力シャフト2に対する出力シャフト
4の相対回転を抑制する力を制御する操舵抑制力制御機
構60が設けられている。その操舵抑制力制御機構60
は、その入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対
回転を抑制する力を、直進運転状態から操舵トルクが設
定値に達するまでは、その油圧シリンダ18に供給され
る圧油の油圧に応じて作用させ、操舵トルクが設定値以
上では一定に保持する。
【0018】その操舵抑制力制御機構60は、油圧制御
部61と、バルブハウジング10aの内部のオイルシー
ル15と制御弁23との間に配置される作動部62とを
備える。
【0019】図3に示すように、その油圧制御部61
は、シリンダ63と、このシリンダ63内を一対の油室
63a、63bに区画する制御ピストン64と、その制
御ピストン64を中立位置に保持するための弾力を作用
させる一対の中立保持用スプリング65、66(弾性部
材)とを有する。
【0020】そのシリンダ63は、例えばバルブハウジ
ング10aの一部により構成するようにしてもよいし、
バルブハウジング10aとは別体としてもよい。
【0021】その制御ピストン64は、円柱状本体64
aと、この本体64aの一端面から同軸状に突出する第
1ガイドシャフト64bと、その本体64aの他端面か
ら同軸状に突出する第2ガイドシャフト64cとを有す
る。その第1ガイドシャフト64bは、一方の油室63
aを通ってシリンダ63に形成された第1ガイド凹部6
3dに挿入され、その第2ガイドシャフト64cは、他
方の油室63bを通ってシリンダ63に形成された第2
ガイド凹部63eに挿入される。
【0022】各スプリング65、66は圧縮コイルスプ
リングにより構成され、一方の中立保持用スプリング6
6のバネ定数は他方の中立保持用スプリング65のバネ
定数よりも小さくされている。その一方の中立保持用ス
プリング66は一方の油室63a内に配置され、他方の
中立保持用スプリング65は他方の油室63b内に配置
される。
【0023】各油室63a、63bは、入口ポート63
a′、63b′を介して前記ポンプ37と制御弁23と
の間に接続され、これにより、各油室63a、63bに
前記油圧シリンダ18に供給される圧油が供給される。
また、他方の油室63bは、出口ポート63b″を介し
て作動部62に接続される。各ガイド凹部63d、63
eはタンク41に接続される。
【0024】上記第1ガイドシャフト64bは第2ガイ
ドシャフト64cよりも小径とされ、これにより、その
一方の油室63aにおける制御ピストン64の受圧面6
4′の面積は他方の油室63bにおける制御ピストン6
4の受圧面64″の面積よりも大きくされている。
【0025】その作動部62は、出力シャフト4に保持
される一対のプランジャ71を有する。すなわち、その
出力シャフト4に一対の通孔4dが形成され、各通孔4
dの一端は出力シャフト4の外周に形成された周溝4c
に通じ、他端は前記空洞部4aに通じる。各通孔4dに
プランジャ71が径方向に沿って往復移動可能に挿入さ
れている。各プランジャ71は、その一端が空洞部4a
内に位置する入力シャフト2の他端外周に対向する。両
プランジャ71は互いに周方向に180度離れた位置に
配置される。なお、その出力シャフト4の周溝4cに、
組み立て時に各プランジャ71が脱落するのを防止する
C形リング72が嵌め合わされている。そのリング72
は、各通孔4dの一端開口を閉鎖しないように、その軸
方向寸法が周溝4cの軸方向寸法よりも小さくされてい
る。
【0026】その出力シャフト4の周溝4cが、バルブ
ハウジング10aに形成された圧油導入ポート73を介
して上記シリンダ63の他方の油室63bに接続され
る。これにより、各プランジャ71は、その他方の油室
63bにおける油圧に応じて入力シャフト2を押し付け
る。なお、図1に示すように、その出力シャフト4の一
端と周溝4cとの間にシール部材75が介在される。
【0027】直進運転状態では、上記制御ピストン64
が中立位置に保持されるように、両受圧面64′、6
4″に作用する油圧の差に基づき制御ピストン64に作
用する力と中立保持用スプリング65、66に基づき制
御ピストン64に作用する力とが釣り合うものとされ
る。すなわち、直進運転状態では操舵補助力が作用しな
いことから、油圧シリンダ18に作用する油圧の値は背
圧に等しい最小値である。その最小油圧に基づき制御ピ
ストン64を他方の油室63bに向かい変位させる力
と、両中立保持用スプリング65、66のバネ定数の差
に基づき制御ピストン64を一方の油室63aに向かい
変位させる力とが等しくされる。これにより、その他方
の油室63bにおける油圧に応じてプランジャ71が入
力シャフト2を押し付ける力、すなわち、入力シャフト
2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力は最
小になる。
【0028】直進運転状態から操舵トルクが前記設定値
に達するまでは、操舵トルクの増加に応じて上記トーシ
ョンバー3の捩じれ角が大きくなり、制御弁23を介し
て油圧シリンダ18に供給される圧油が増加する。これ
により、両受圧面64′、64″に作用する油圧の差が
増加し、その油圧の差に基づき制御ピストン64に作用
する力が、中立保持用スプリング65、66の弾力に基
づき制御ピストン64の変位を抑制する力よりも大きく
される。よって、その制御弁23は他方の油室63bに
向かい変位され、その他方の油室63bにおける油圧は
増加し、そのプランジャ71が他方の油室63bにおけ
る油圧に応じて入力シャフト2を押し付ける力が増加す
る。これにより、入力シャフト2に対する出力シャフト
4の相対回転を抑制する力は、直進運転状態から操舵ト
ルクが設定値に達するまでは、その油圧シリンダ18に
供給される圧油の油圧に応じて作用される。
【0029】その操舵トルクが設定値以上になると、制
御ピストン64によりシリンダ63の出口ポート63
b″が閉鎖され、プランジャ71に作用する油圧が一定
に保持される。これにより、操舵トルクが設定値以上で
は、入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対回転
を抑制する力は一定に保持される。
【0030】図4における実線は、上記構成の操舵トル
クとトーションバー3の捩れ角との関係を示し、トーシ
ョンバー3の捩れ角に対する操舵トルクの増加率を、操
舵トルクが設定値Ta未満では設定値Ta以上における
よりも大きくできる。これに対し、図中破線で示す操舵
抑制力制御機構を備えていない従来の構成では、トーシ
ョンバーの捩れ角に対する操舵トルクの増加率は一定で
ある。すなわち、上記構成によれば、直進運転状態から
操舵トルクが設定値Taに達するまでのトーションバー
3の捩れ角の小さい直進運転状態近傍では、油圧により
入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転が抑制され
る。これにより、直進運転状態近傍で所望の剛性感を得
ることが可能になる。また、操舵トルクが設定値以上に
なると、両シャフト2、4の相対回転を抑制する油圧が
大きくなることはないので、操舵トルクに応じて操舵補
助力を大きくできる。その設定値Taは、直進運転状態
近傍において所望の剛性感を得ることができ、操舵時に
おける操舵補助力が不足しないように適宜設定すればよ
い。また、上記構成によれば、簡単な油圧機構によっ
て、直進運転状態近傍では入力シャフト2と出力シャフ
ト4の相対回転を抑制し、操舵トルクが設定値以上にな
ると両シャフト2、4の相対回転を抑制する力を一定に
して操舵トルクに応じて操舵補助力を大きくできる。
【0031】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、バルブハウジングにより保持したプランジ
ャにより出力シャフトを押し付けるようにしてもよく、
また、プランジャの数や配置は特に限定されず、要はプ
ランジャにより押し付けられる入力シャフトと出力シャ
フトの中の一方に対して相対回転する部材にプランジャ
が保持されていればよい。また、操舵トルクが設定値以
上になった場合にプランジャに作用する油圧を一定に保
持する構成も特に制限されず、例えば操舵トルクが設定
値以上で制御ピストンの移動を阻止してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な油圧機構によっ
て、部品点数、組立工数、コストを必要以上に増大させ
ることなく、直進運転状態近傍で所望の剛性感を確実に
得ることができ、操舵に必要な操舵補助力を操舵フィー
リングを低下させることなく付与できる油圧パワーステ
アリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の油圧パワーステアリン
グ装置の断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施形態の操舵抑制力制御機構の油圧
制御部の断面図と作動部の横断面図
【図4】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装
置の操舵トルクとトーションバーの捩れ角との関係を示
す図
【符号の説明】
2 入力シャフト 3 トーションバー 4 出力シャフト 18 油圧シリンダ 23 油圧制御弁 60 操舵抑制力制御機構 61 油圧制御部 62 作動部 63 シリンダ 63a、63b 油室 64 制御ピストン 65、66 中立保持用スプリング 71 プランジャ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力シャフトと、 その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相対回
    転可能に連結される出力シャフトと、 供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な
    油圧アクチュエータと、 その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、そ
    の入力シャフトと出力シャフトの相対回転量に応じて制
    御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステアリング装
    置において、 その入力シャフトに対する出力シャフトの相対回転を抑
    制する力を、直進運転状態から操舵トルクが設定値に達
    するまでは、その油圧アクチュエータに供給される圧油
    の油圧に応じて作用させ、操舵トルクが設定値以上では
    一定に保持する操舵抑制力制御機構が設けられているこ
    とを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 その操舵抑制力制御機構は、油圧制御部
    と作動部を備え、 その油圧制御部は、シリンダと、このシリンダ内を一対
    の油室に区画する制御ピストンと、その制御ピストンを
    中立位置に保持するための弾力を作用させる弾性部材と
    を有し、各油室に前記油圧アクチュエータに供給される
    圧油が供給され、その一方の油室における制御ピストン
    の受圧面は他方の油室における制御ピストンの受圧面よ
    りも大きくされ、 その作動部は、入力シャフトと出力シャフトの中の一方
    を、その他方の油室における油圧に応じて押し付けるプ
    ランジャを有し、そのプランジャは、入力シャフトと出
    力シャフトの中の一方に対して相対回転する部材に保持
    され、 直進運転状態では、前記制御ピストンが中立位置に保持
    されるように、両受圧面に作用する油圧の差に基づき制
    御ピストンに作用する力と前記弾性部材の弾力に基づき
    制御ピストンに作用する力とが釣り合うものとされ、 直進運転状態から操舵トルクが前記設定値に達するまで
    は、両受圧面に作用する油圧の差の増加に基づき制御ピ
    ストンは他方の油室に向かい変位され、 操舵トルクが設定値以上では前記プランジャに作用する
    油圧が一定に保持される請求項1に記載の油圧パワース
    テアリング装置。
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