JP3910700B2 - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵トルクに応じた操舵補助力を発生する油圧パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
ステアリングホイールに連結される入力シャフトと、その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相対回転可能に連結される出力シャフトと、供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧アクチュエータと、その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、その入力シャフトと出力シャフトの相対回転量に応じて制御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステアリング装置が従来から用いられている。
【0003】
そのような油圧パワーステアリング装置において、直進運転状態近傍における剛性感を向上することが望まれている。そのため、入力シャフトと出力シャフトとを連結するトーションバー等の弾性部材のバネ定数を大きくすることが考えられる。しかし、この場合、舵角の大きなコーナリング状態で必要とされる操舵トルクも大きくなり、特に低速での旋回性能が低下する。
【0004】
また、入力シャフトと出力シャフトとを連結するトーションバー以外の弾性部材を設けることで、所望の操舵特性を得ることが試みられている(実開昭56‐131266号公報)。しかし、この場合、直進運転状態近傍において剛性感を充分に向上し、且つ、低速での旋回性能を充分に向上するのは困難であった。
【0005】
また、その操舵補助力発生用油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、車速や舵角に応じて電子制御する機構が用いられている。しかし、その機構では油圧の制御構造が複雑になると共に電子部品を用いるためコストが増大するという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決することのできる油圧パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入力シャフトと、その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相対回転可能に連結される出力シャフトと、供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧アクチュエータと、その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、その入力シャフトと出力シャフトの相対回転量に応じて制御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステアリング装置に適用される。
本発明は、その入力シャフトに対する出力シャフトの相対回転を抑制する力を、直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでは、その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧に応じて作用させ、操舵トルクが設定値以上では一定に保持する操舵抑制力制御機構が設けられていることを特徴とする。
本発明の構成によれば、直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでの直進運転状態近傍では、油圧により両シャフトの相対回転が抑制される。これにより、直進運転状態近傍で所望の剛性感を得ることが可能になる。
操舵トルクが設定値以上になると、両シャフトの相対回転を抑制する油圧が大きくなることはないので、操舵トルクに応じて操舵補助力を大きくできる。
【0008】
さらに本発明においては、その操舵抑制力制御機構は、油圧制御部と作動部を備え、その油圧制御部は、シリンダと、このシリンダ内を一対の油室に区画する制御ピストンと、その制御ピストンを中立位置に保持するための弾力を作用させる弾性部材とを有し、各油室に前記油圧アクチュエータに供給される圧油が供給され、その一方の油室における制御ピストンの受圧面は他方の油室における制御ピストンの受圧面よりも大きくされ、その作動部は、入力シャフトと出力シャフトの中の一方を、その他方の油室における油圧に応じて押し付けるプランジャを有し、そのプランジャは、入力シャフトと出力シャフトの中の一方に対して相対回転する部材に保持され、直進運転状態では、前記制御ピストンが中立位置に保持されるように、両受圧面に作用する油圧の差に基づき制御ピストンに作用する力と前記弾性部材の弾力に基づき制御ピストンに作用する力とが釣り合うものとされ、直進運転状態から操舵トルクが前記設定値に達するまでは、両受圧面に作用する油圧の差の増加に基づき制御ピストンは他方の油室に向かい変位され、操舵トルクが設定値以上では前記プランジャに作用する油圧が一定に保持されることを特徴とする
この構成によれば、直進運転状態では、弾性部材の弾力に基づき制御ピストンが中立位置に保持され、両油室における油圧は等しい。この場合、プランジャが入力シャフトと出力シャフトの一方を押し付ける力は、直進運転状態で操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用する油圧に対応することから、最低値である。
直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでの間は、操舵トルクの増加に伴い操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用する油圧が増加することから、制御ピストンの両受圧面に作用する油圧の差が増加する。これにより、その制御ピストンは他方の油室に向かい変位することから、他方の油室における油圧が増加する。よって、その他方の油室における油圧に応じて、そのプランジャが入力シャフトと出力シャフトの一方を押し付ける力が増加する。そのプランジャは、その入力シャフトと出力シャフトの中の一方に対して相対回転する部材に保持されることから、両シャフトの相対回転を抑制する力が操舵トルクに応じて増加する。
その操舵トルクが設定値以上になると、そのプランジャに作用する油圧が一定に保持されることから、両シャフトの相対回転を抑制する力は一定になる。
これにより、簡単な油圧機構によって、直進運転状態近傍では両シャフトの相対回転を抑制し、操舵トルクが設定値以上になると両シャフトの相対回転を抑制する力を一定にして操舵トルクに応じて操舵補助力を大きくできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0010】
図1に示すラックピニオン式パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール(図示省略)に連結される入力シャフト2と、この入力シャフト2にトーションバー3を介して連結される出力シャフト4とを備えている。そのトーションバー3はピン5を介して入力シャフト2に連結され、また、セレーション6を介して出力シャフト4に連結されている。その出力シャフト4にピニオン7が形成され、このピニオン7に噛み合うラック8が車輪(図示省略)に連結されている。
【0011】
その入力シャフト2の一端側は、ベアリング9を介してバルブハウジング10aにより支持される。その入力シャフト2の他端側は、出力シャフト4の一端面側(図1において上方側)において開口する空洞部4aの内周面にブッシュ11を介して支持されている。その出力シャフト4はベアリング12、13を介してラックハウジング10bにより支持されている。これにより、操舵による入力シャフト2の回転はトーションバー3を介してピニオン7に伝達されてラック8が車両幅方向に移動し、このラック8の移動により舵角が変化する。なお、その入出力シャフト2、4とバルブハウジング10aとの間にオイルシール14、15が設けられている。また、そのラック8を支持するサポートヨーク16が設けられ、このサポートヨーク16はバネ17の弾力によりラック8に押し付けられている。
【0012】
供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧アクチュエータとして油圧シリンダ18が設けられている。その油圧シリンダ18は、ラックハウジング10bにより構成されるシリンダチューブと、ラック8に一体に形成されたピストン20とを備え、そのピストン20により仕切られる一対の油室21、22が形成されている。
【0013】
その油圧シリンダ18に供給される圧油の油圧を、入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転量に応じて制御するロータリー式油圧制御弁23が、各油室21、22に接続されている。その制御弁23は、筒状の第1バルブ部材24と、この第1バルブ部材24に相対回転可能に挿入される第2バルブ部材25とを備えている。その第1バルブ部材24は出力シャフト4にピン26を介して同行回転可能に取り付けられている。その第2バルブ部材25は入力シャフト2の外周に一体的に形成されている。これにより、操舵トルクに応じて上記トーションバー3が弾性的に捩じれることで、入力シャフト2と出力シャフト4は弾性的に相対回転し、両バルブ部材24、25も弾性的に相対回転する。
【0014】
図2に示すように、第1バルブ部材24の内周と第2バルブ部材25の外周とに軸方向に沿う複数の凹部が周方向等間隔に形成されている。
その第1バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの右操舵用凹部27と、互いに周方向等間隔に位置する4つの左操舵用凹部28とで構成される。
その第2バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの圧油供給用凹部29と、互いに周方向等間隔に位置する4つの圧油排出用凹部30とで構成される。
各右操舵用凹部27と各左操舵用凹部28とは周方向に交互に配置され、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とは周方向に交互に配置される。
各右操舵用凹部27は、第1バルブ部材24に形成された第1流路31およびバルブハウジング10aに形成された第1ポート32を介して、図1に示すように油圧シリンダ18の一方の油室21に通じ、各左操舵用凹部28は、第1バルブ部材24に形成された第2流路33およびバルブハウジング10aに形成された第2ポート34を介して油圧シリンダ18の他方の油室22に通じる。
各圧油供給用凹部29は、第1バルブ部材24に形成された第3流路35およびバルブハウジング10aに形成された入口ポート36を介して、図1に示すようにポンプ37に通じる。
各圧油排出用凹部30は第2バルブ部材25に形成された第1排出路38、入力シャフト2とトーションバー3の内外周間の通路47、入力シャフト2に形成された第2排出路39、及びバルブハウジング10aに形成された排出ポート40を介しタンク41に通じる。
これにより、そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の各油室21、22が第1バルブ部材24と第2バルブ部材25の内外周間の弁間流路42を介して通じる。
【0015】
その第1バルブ部材24の内周と第2バルブ部材25の外周との間の弁間流路42において、第1バルブ部材側凹部と第2バルブ部材側凹部の間は、両バルブ部材24、25の相対回転により開度が変化する絞り部A、B、C、Dとされている。各絞り部A、B、C、Dは、そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の各油室21、22に通じ、各絞り部A、B、C、Dの開度変化により油圧シリンダ18に作用する油圧が制御される。
【0016】
図2は、直進運転状態での両バルブ部材24、25の相対位置を示しており、この状態においては各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とが全絞り部A、B、C、Dを介して通じるため、ポンプ37から供給された圧油は直接タンク41へ還流し操舵補助力は発生しない。
直進運転状態から右方へ操舵すると、操舵トルクに応じてトーションバー3は捩じれ、両バルブ部材24、25は相対回転する。その結果、各右操舵用凹部27と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開度および各左操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30との間の絞り部Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部28と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Cの開度および各右操舵用凹部27と各圧油排出用凹部30との間の絞り部Dの開度が小さくなる。これにより、ポンプ37から油圧シリンダ18の一方の油室21へ圧油が供給され、油圧シリンダ18の他方の油室22よりタンク41へ圧油が還流され、車両の右方への操舵補助力がラック8に作用する。
直進運転状態から左方へ操舵すると、各絞り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に変化するので、車両の左方への操舵補助力がラック8に作用する。
【0017】
上記入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力を制御する操舵抑制力制御機構60が設けられている。その操舵抑制力制御機構60は、その入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力を、直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでは、その油圧シリンダ18に供給される圧油の油圧に応じて作用させ、操舵トルクが設定値以上では一定に保持する。
【0018】
その操舵抑制力制御機構60は、油圧制御部61と、バルブハウジング10aの内部のオイルシール15と制御弁23との間に配置される作動部62とを備える。
【0019】
図3に示すように、その油圧制御部61は、シリンダ63と、このシリンダ63内を一対の油室63a、63bに区画する制御ピストン64と、その制御ピストン64を中立位置に保持するための弾力を作用させる一対の中立保持用スプリング65、66(弾性部材)とを有する。
【0020】
そのシリンダ63は、例えばバルブハウジング10aの一部により構成するようにしてもよいし、バルブハウジング10aとは別体としてもよい。
【0021】
その制御ピストン64は、円柱状本体64aと、この本体64aの一端面から同軸状に突出する第1ガイドシャフト64bと、その本体64aの他端面から同軸状に突出する第2ガイドシャフト64cとを有する。その第1ガイドシャフト64bは、一方の油室63aを通ってシリンダ63に形成された第1ガイド凹部63dに挿入され、その第2ガイドシャフト64cは、他方の油室63bを通ってシリンダ63に形成された第2ガイド凹部63eに挿入される。
【0022】
各スプリング65、66は圧縮コイルスプリングにより構成され、一方の中立保持用スプリング66のバネ定数は他方の中立保持用スプリング65のバネ定数よりも小さくされている。その一方の中立保持用スプリング66は一方の油室63a内に配置され、他方の中立保持用スプリング65は他方の油室63b内に配置される。
【0023】
各油室63a、63bは、入口ポート63a′、63b′を介して前記ポンプ37と制御弁23との間に接続され、これにより、各油室63a、63bに前記油圧シリンダ18に供給される圧油が供給される。また、他方の油室63bは、出口ポート63b″を介して作動部62に接続される。各ガイド凹部63d、63eはタンク41に接続される。
【0024】
上記第1ガイドシャフト64bは第2ガイドシャフト64cよりも小径とされ、これにより、その一方の油室63aにおける制御ピストン64の受圧面64′の面積は他方の油室63bにおける制御ピストン64の受圧面64″の面積よりも大きくされている。
【0025】
その作動部62は、出力シャフト4に保持される一対のプランジャ71を有する。すなわち、その出力シャフト4に一対の通孔4dが形成され、各通孔4dの一端は出力シャフト4の外周に形成された周溝4cに通じ、他端は前記空洞部4aに通じる。各通孔4dにプランジャ71が径方向に沿って往復移動可能に挿入されている。各プランジャ71は、その一端が空洞部4a内に位置する入力シャフト2の他端外周に対向する。両プランジャ71は互いに周方向に180度離れた位置に配置される。なお、その出力シャフト4の周溝4cに、組み立て時に各プランジャ71が脱落するのを防止するC形リング72が嵌め合わされている。そのリング72は、各通孔4dの一端開口を閉鎖しないように、その軸方向寸法が周溝4cの軸方向寸法よりも小さくされている。
【0026】
その出力シャフト4の周溝4cが、バルブハウジング10aに形成された圧油導入ポート73を介して上記シリンダ63の他方の油室63bに接続される。これにより、各プランジャ71は、その他方の油室63bにおける油圧に応じて入力シャフト2を押し付ける。なお、図1に示すように、その出力シャフト4の一端と周溝4cとの間にシール部材75が介在される。
【0027】
直進運転状態では、上記制御ピストン64が中立位置に保持されるように、両受圧面64′、64″に作用する油圧の差に基づき制御ピストン64に作用する力と中立保持用スプリング65、66に基づき制御ピストン64に作用する力とが釣り合うものとされる。すなわち、直進運転状態では操舵補助力が作用しないことから、油圧シリンダ18に作用する油圧の値は背圧に等しい最小値である。その最小油圧に基づき制御ピストン64を他方の油室63bに向かい変位させる力と、両中立保持用スプリング65、66のバネ定数の差に基づき制御ピストン64を一方の油室63aに向かい変位させる力とが等しくされる。これにより、その他方の油室63bにおける油圧に応じてプランジャ71が入力シャフト2を押し付ける力、すなわち、入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力は最小になる。
【0028】
直進運転状態から操舵トルクが前記設定値に達するまでは、操舵トルクの増加に応じて上記トーションバー3の捩じれ角が大きくなり、制御弁23を介して油圧シリンダ18に供給される圧油が増加する。これにより、両受圧面64′、64″に作用する油圧の差が増加し、その油圧の差に基づき制御ピストン64に作用する力が、中立保持用スプリング65、66の弾力に基づき制御ピストン64の変位を抑制する力よりも大きくされる。よって、その制御弁23は他方の油室63bに向かい変位され、その他方の油室63bにおける油圧は増加し、そのプランジャ71が他方の油室63bにおける油圧に応じて入力シャフト2を押し付ける力が増加する。これにより、入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力は、直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでは、その油圧シリンダ18に供給される圧油の油圧に応じて作用される。
【0029】
その操舵トルクが設定値以上になると、制御ピストン64によりシリンダ63の出口ポート63b″が閉鎖され、プランジャ71に作用する油圧が一定に保持される。これにより、操舵トルクが設定値以上では、入力シャフト2に対する出力シャフト4の相対回転を抑制する力は一定に保持される。
【0030】
図4における実線は、上記構成の操舵トルクとトーションバー3の捩れ角との関係を示し、トーションバー3の捩れ角に対する操舵トルクの増加率を、操舵トルクが設定値Ta未満では設定値Ta以上におけるよりも大きくできる。これに対し、図中破線で示す操舵抑制力制御機構を備えていない従来の構成では、トーションバーの捩れ角に対する操舵トルクの増加率は一定である。すなわち、上記構成によれば、直進運転状態から操舵トルクが設定値Taに達するまでのトーションバー3の捩れ角の小さい直進運転状態近傍では、油圧により入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転が抑制される。これにより、直進運転状態近傍で所望の剛性感を得ることが可能になる。また、操舵トルクが設定値以上になると、両シャフト2、4の相対回転を抑制する油圧が大きくなることはないので、操舵トルクに応じて操舵補助力を大きくできる。その設定値Taは、直進運転状態近傍において所望の剛性感を得ることができ、操舵時における操舵補助力が不足しないように適宜設定すればよい。
また、上記構成によれば、簡単な油圧機構によって、直進運転状態近傍では入力シャフト2と出力シャフト4の相対回転を抑制し、操舵トルクが設定値以上になると両シャフト2、4の相対回転を抑制する力を一定にして操舵トルクに応じて操舵補助力を大きくできる。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、バルブハウジングにより保持したプランジャにより出力シャフトを押し付けるようにしてもよく、また、プランジャの数や配置は特に限定されず、要はプランジャにより押し付けられる入力シャフトと出力シャフトの中の一方に対して相対回転する部材にプランジャが保持されていればよい。また、操舵トルクが設定値以上になった場合にプランジャに作用する油圧を一定に保持する構成も特に制限されず、例えば操舵トルクが設定値以上で制御ピストンの移動を阻止してもよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な油圧機構によって、部品点数、組立工数、コストを必要以上に増大させることなく、直進運転状態近傍で所望の剛性感を確実に得ることができ、操舵に必要な操舵補助力を操舵フィーリングを低下させることなく付与できる油圧パワーステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の油圧パワーステアリング装置の断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施形態の操舵抑制力制御機構の油圧制御部の断面図と作動部の横断面図
【図4】本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置の操舵トルクとトーションバーの捩れ角との関係を示す図
【符号の説明】
2 入力シャフト
3 トーションバー
4 出力シャフト
18 油圧シリンダ
23 油圧制御弁
60 操舵抑制力制御機構
61 油圧制御部
62 作動部
63 シリンダ
63a、63b 油室
64 制御ピストン
65、66 中立保持用スプリング
71 プランジャ

Claims (1)

  1. 入力シャフトと、
    その入力シャフトに操舵トルクに応じて弾性的に相対回転可能に連結される出力シャフトと、
    供給される圧油の油圧に応じた操舵補助力を発生可能な油圧アクチュエータと、
    その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、その入力シャフトと出力シャフトの相対回転量に応じて制御する油圧制御弁とを備える油圧パワーステアリング装置において、
    その入力シャフトに対する出力シャフトの相対回転を抑制する力を、直進運転状態から操舵トルクが設定値に達するまでは、その油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧に応じて作用させ、操舵トルクが設定値以上では一定に保持する操舵抑制力制御機構が設けられ
    その操舵抑制力制御機構は、油圧制御部と作動部を備え、
    その油圧制御部は、シリンダと、このシリンダ内を一対の油室に区画する制御ピストンと、その制御ピストンを中立位置に保持するための弾力を作用させる弾性部材とを有し、各油室に前記油圧アクチュエータに供給される圧油が供給され、その一方の油室における制御ピストンの受圧面は他方の油室における制御ピストンの受圧面よりも大きくされ、
    その作動部は、入力シャフトと出力シャフトの中の一方を、その他方の油室における油圧に応じて押し付けるプランジャを有し、そのプランジャは、入力シャフトと出力シャフトの中の一方に対して相対回転する部材に保持され、
    直進運転状態では、前記制御ピストンが中立位置に保持されるように、両受圧面に作用する油圧の差に基づき制御ピストンに作用する力と前記弾性部材の弾力に基づき制御ピストンに作用する力とが釣り合うものとされ、
    直進運転状態から操舵トルクが前記設定値に達するまでは、両受圧面に作用する油圧の差の増加に基づき制御ピストンは他方の油室に向かい変位され、
    操舵トルクが設定値以上では前記プランジャに作用する油圧が一定に保持されることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
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