JP4433178B2 - 油圧パワーステアリング装置とその製造方法 - Google Patents

油圧パワーステアリング装置とその製造方法 Download PDF

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    • B62D5/083Rotary valves
    • B62D5/0835Rotary valves characterised by means for actively influencing the deflection angle of the valve, e.g. depending on driving parameters

Description

本発明は、車速等の運転状態に応じて操舵補助特性を変更可能な油圧パワーステアリング装置とその製造方法に関する。
操舵補助力発生用油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、操舵トルクに応じた入力シャフトと出力シャフトのトーションバーを介する弾性的な相対回転量に応じて制御する制御バルブを備える油圧パワーステアリング装置においては、操舵トルクに応じて操舵補助特性を変化させることができる。そのような油圧パワーステアリング装置において、出力シャフトに周方向等間隔をおいて形成される複数のガイド孔と、入力シャフトに周方向等間隔をおいて形成される複数の被押し付け部と、各被押し付け部に対して近接する方向と離隔する方向とに往復移動可能に各ガイド孔に挿入されるプランジャと、各被押し付け部と各プランジャの一端に形成される押し付け部との間に配置される球体と、各球体を介して各被押し付け部を押し付けるために各プランジャに作用させる油圧を車両の運転状態に応じて調節する油圧調節機構とを有するものが知られている(特許文献1参照)。これにより、入力シャフトと出力シャフトの相対回転量を車速等の運転状態に応じて規制することで操舵補助力を変化させ、高車速での走行安定性や低車速での操舵に対する応答性を向上することができる。
実登第2509939号公報
上記のような油圧パワーステアリング装置における各押し付け部それぞれと各被押し付け部それぞれは、入出力シャフトの軸方向に沿い形成される溝における相対向する内側面により構成され、各溝それぞれにおける相対向する内側面は、溝中央に向かうに従い互いに近接するものとされている。これにより、入出力シャフトの相対回転方向への球体の移動が溝の内側面により規制されるので、各球体を介する入力シャフトへの油圧の作用位置を周方向等間隔に維持できる。
しかし、操舵トルクが作用していない時の押し付け部側の溝の中央位置と被押し付け部側の溝の中央位置とを、入出力シャフトの径方向において相対向するように位置決めするのは困難であった。操舵トルクが作用していない時に両溝の中央位置が入出力シャフトの径方向において対向配置されていないと、両溝の内側面により構成される押し付け部および被押し付け部が球体と接触する位置が右操舵時と左操舵時とで相違し、操舵フィーリングが低下する。
すなわち、入力シャフトと出力シャフトの操舵トルクに応じた弾性的な相対回転量に応じた油圧制御特性を制御バルブにより得るため、入力シャフトと出力シャフトの相対回転方向における相対位置は、操舵トルクが作用していない時に一定位置とされる。そのため、入力シャフトと出力シャフトは、制御バルブにより所望の油圧制御特性が得られるように相対回転方向における相対的な位置決めがなされた後に、弾性部材を介して連結されている。このように入力シャフトと出力シャフトの相対回転方向における相対位置を制御バルブの油圧制御特性に応じて定めた場合、入力シャフトに形成される被押し付け部側の溝の中央位置と、出力シャフトに形成されるガイド孔に挿入されるプランジャの一端に形成される押し付け部側の溝の中央位置とが、操舵トルクが作用していない時に入出力シャフトの径方向において対向配置することは何ら保証されない。
従来においては、制御バルブの構成部材、押し付け部や被押し付け部を構成する溝、ガイド孔等を高精度に加工し、また、高精度に組み立てを行うことで、入力シャフトと出力シャフトの相対回転方向における相対位置を制御バルブの油圧制御特性に応じて定めた場合でも、操舵トルクが作用していない時に両溝の中央位置が入出力シャフトの径方向において対向配置されるようにしていた。しかし、そのような高精度な加工や組み立ては製造コストを増大させ、また、高精度な加工や組み立てを行っても加工公差や組み立て公差による両溝の中央位置のずれは防止できない。本発明は、そのような問題を解決することのできる油圧パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、入力シャフトと、前記入力シャフトに、操舵トルクに応じて弾性的に相対回転するよう弾性部材を介して同軸心に連結される出力シャフトと、操舵補助力発生用油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、前記入力シャフトと前記出力シャフトの相対回転量に応じて制御する制御バルブと、前記入力シャフトと前記出力シャフトの相対回転を車両の運転状態に応じて規制する規制手段とを備え、前記規制手段は、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方側に周方向等間隔をおいて形成される複数のガイド孔と、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の他方側に周方向等間隔をおいて形成される複数の被押し付け部と、各被押し付け部に対して近接する方向と離隔する方向とに往復移動可能に前記各ガイド孔に挿入されるプランジャと、前記各被押し付け部と前記各プランジャの一端に形成される押し付け部との間に配置される球体と、前記各球体を介して前記各被押し付け部を押し付けるために前記各プランジャに作用させる油圧を車両の運転状態に応じて調節する油圧調節機構とを有し、前記各押し付け部それぞれと前記各被押し付け部それぞれは、入出力シャフトの軸方向に沿い形成される溝における相対向する内側面により構成され、各溝それぞれにおける相対向する内側面は、溝中央に向かうに従い互いに近接するものとされている油圧パワーステアリング装置に適用される。
本発明の油圧パワーステアリング装置は、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方に、一方を囲む環状部材が同軸心に相対回転可能に嵌め合わされ、前記環状部材に前記各ガイド孔が形成され、操舵トルクが作用していない時に前記押し付け部側の溝の中央位置と前記被押し付け部側の溝の中央位置とが前記入出力シャフトの径方向において相対向するように、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方に対する前記環状部材の相対回転を阻止する位置決め部材が設けられていることを特徴とする。
本発明方法は、本発明の油圧パワーステアリング装置を製造するに際して、前記入力シャフトと前記出力シャフトを前記弾性部材を介して連結した後に、前記位置決め部材を介して前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方に対する前記環状部材の相対回転を阻止することを特徴とする。なお、操舵トルクが作用していない時に前記押し付け部側の溝の中央位置と前記被押し付け部側の溝の中央位置とが前記入出力シャフトの径方向において相対向する構成としては、入出力シャフトの軸心と両中央位置とが1つの径方向直線上にあることが好ましい。
本発明によれば、制御バルブにより所望の油圧制御特性が得られるように入力シャフトと出力シャフトの相対回転方向における相対位置の位置決めをした後に、両シャフトを弾性部材を介して連結し、しかる後に、入力シャフトと出力シャフトの中の一方に対して環状部材を嵌め合わせて同軸心に相対回転させることで、押し付け部側の溝の中央位置と被押し付け部側の溝の中央位置とを、入出力シャフトの径方向において相対向するように相対配置させることができる。しかる後に、位置決め部材を介して入力シャフトと出力シャフトの中の一方に対する環状部材の相対回転を阻止することで、操舵トルクが作用していない時に両溝の相対配置が変化するのを防止できる。
本発明によれば、車速等の運転状態に応じて操舵補助力を変化させる油圧パワーステアリング装置において、低コストで簡単な構造により良好な操舵フィーリングを得ることができる。
図1に示す本発明の実施形態のラックピニオン式油圧パワーステアリング装置1は、車両のステアリングホイール(図示省略)に連結される金属製入力シャフト2と、入力シャフト2に操舵トルクに応じて弾性的に相対回転するようトーションバー(弾性部材)6を介して同軸心に連結される金属製出力シャフト3を備えている。すなわち、トーションバー6は入力シャフト2を貫通し、ピン4を介して入力シャフト2に連結され、セレーション5を介して出力シャフト3に連結され、これにより入力シャフト2と出力シャフト3は同軸中心に弾性的に相対回転する。入力シャフト2の一端側はベアリング8を介してハウジング7により支持される。入力シャフト2の他端側は、出力シャフト3の一端側の端部に形成された凹部に挿入されると共に、その凹部の内周によりブッシュ12を介して支持される。出力シャフト3は、ベアリング10、11を介してハウジング7により回転可能に支持されている。出力シャフト3の他端側外周にピニオン15が一体的に形成され、ピニオン15に噛み合うラック16に車輪(図示省略)が連結される。これにより、操舵による入力シャフト2の回転は、トーションバー6を介してピニオン15に伝達され、ピニオン15の回転によりラック16は車両幅方向に移動し、ラック16の移動により車両の舵角が変化する。なお、ラック16を支持するサポートヨーク40がバネ41の弾力によりラック16に押し付けられている。
操舵補助力発生用油圧アクチュエータとして油圧シリンダ20が設けられている。油圧シリンダ20は、ハウジング7と一体のシリンダチューブと、ラック16に一体化されるピストン21を備え、シリンダチューブ内にピストン21により仕切られる油室22、23が形成されている。
油圧シリンダ20に供給される圧油の油圧を、入力シャフト2と出力シャフト3の相対回転量に応じて制御するロータリー式油圧制御バルブ30が設けられている。制御バルブ30は、ハウジング7に回転可能に挿入されている筒状の第1バルブ部材31と、第1バルブ部材31に同軸中心に相対回転可能に挿入されている第2バルブ部材32を備えている。第1バルブ部材31は出力シャフト3にピン33を介して同軸中心に同行回転するよう連結されている。第2バルブ部材32は入力シャフト2の外周に一体的に成形され、これにより第2バルブ部材32は入力シャフト2と同軸中心に同行回転する。ハウジング7に、圧油吐出用ポンプ42に接続されるポートと、タンク43に接続されるポートと、油圧シリンダ20の一方の油室22に接続されるポートと、他方の油室23に接続されるポートが設けられ、各ポートは第1バルブ部材31と第2バルブ部材32の間における弁間流路27を介して互いに連通する。弁間流路27における絞り部の開度が入出力シャフト2、3の相対回転量に応じて変化する。例えば図2に示すように、制御バルブ30は、第1バルブ部材31の内周における複数の第1溝48の軸方向縁と、第2バルブ部材32の外周における複数の第2溝49の軸方向縁との間が絞り部A、B、C、Dとされ、一方の油室22に通じる第1溝48と他方の油室23に通じる第1溝48とが周方向において交互に配置され、ポンプ42に通じる第2溝49とトーションバー6と入力シャフト2との間を介してタンク43に通じる第2溝49とが周方向において交互に配置される。これにより、図3に示す油圧回路が構成される。操舵が行なわれていない時は、各絞り部A、B、C、Dが開き油圧は上昇しないので操舵補助力は発生しない。右操舵時は、入力シャフト2と出力シャフト3の相対回転量に応じて絞り部A、Dの開度が大きくなり、絞り部B、Cの開度が小さくなり、一方の油室22に圧油が供給され、他方の油室23からタンク43に油が還流し、その相対回転量に応じた右方向への操舵補助力を油圧シリンダ20は発生する。左操舵時は、絞り部A、B、C、Dの開度が右操舵時と逆になり、その相対回転量に応じた左方向への操舵補助力を油圧シリンダ20は発生する。
入力シャフト2と出力シャフト3の相対回転を車両の運転状態に応じて規制する規制手段50が設けられている。規制手段50は、出力シャフト3側に周方向等間隔をおいて形成された複数(本実施形態では2つ)のガイド孔51と、入力シャフト2の外周に周方向等間隔をおいて形成された複数(本実施形態では2つ)の被押し付け部2aと、各ガイド孔51に挿入されたプランジャ52と、各被押し付け部2aと各プランジャ52の一端に形成された押し付け部52aとの間に配置される鋼球により構成される球体59と、油圧調節機構60を有する。
図4〜図6に示すように、出力シャフト3の一端側に周壁3aが一体的に成形され、周壁3a内に入力シャフト2を囲む環状部材3bが嵌め合わされている。周壁3aと環状部材3bの内外周は入出力シャフト2、3と同軸心の円筒面に沿う。環状部材3bは、出力シャフト3に同軸心に相対回転可能に嵌め合わされている。環状部材3bの外周と周壁3aの内周との間は油密状とされ、例えば隙間が微小とされたりシール部材が介装される。環状部材3bに上記各ガイド孔51が形成されている。各ガイド孔51の一端は出力シャフト3の内周において被押し付け部2aに対向するように開口し、他端は周壁3aに形成された通孔3a′に連なる。各ガイド孔51の内周は円柱面に沿うものとされ、その軸心は入出力シャフト2、3の径方向に沿う。ガイド孔51へプランジャ52を外周から挿入できるように、周壁3aの通孔3a′はガイド孔51よりも大径とされている。
各プランジャ52は、被押し付け部2aに対して近接する方向と離隔する方向とに入出力シャフト2、3の径方向に沿って往復移動可能とされている。各プランジャ52の外周は円柱面に沿うものとされている。なお、ガイド孔51の内周とプランジャ52の外周との間にオイルシールを介在させてもよい。さらに、ガイド孔51の内周とプランジャ52の外周との間に例えばポリテトラフルオロエチレンのような摩擦低減部材をシールリングとして介在させたり、プランジャ52を摩擦低減部材によりコーティングしたり、鋼球のような転動体を摩擦低減部材として介在させてもよい。
各被押し付け部2aは、入出力シャフト2、3の軸方向に沿い入力シャフト2に形成された溝2″の相対向する内側面により構成され、溝2″は本実施形態では入出力シャフト2、3の軸方向視でV字状とされ、これにより溝2″の両内側面は溝中央に向かうに従い互いに近接する。
各プランジャ52の一端における押し付け部52aは、入出力シャフト2、3の軸方向に沿い形成される溝52″における相対向する内側面により構成され、溝52″は本実施形態では入出力シャフト2、3の軸方向視でV字状とされ、これにより溝52″の両内側面は溝中央に向かうに従い互いに近接する。
図5に示すように、操舵トルクが作用していない時に押し付け部52a側の溝52″の中央位置と被押し付け部2a側の溝2″の中央位置とが入出力シャフト2、3の径方向において相対向するように、出力シャフト3に対する環状部材3bの相対回転を阻止する位置決め部材としてピン54が設けられている。位置決め部材54を介する出力シャフト3に対する環状部材3bの相対回転の阻止は、入力シャフト2と出力シャフト3をトーションバー6を介して連結した後に行われる。入力シャフト2と出力シャフト3のトーションバー6を介する連結は、制御バルブ30により所望の油圧制御特性が得られるように入出力シャフト2、3の相対回転方向における相対位置の位置決めをした後に行われる。すなわち、各絞り部A、B、C、Dの開度が、操舵トルクが作用していない状態から左操舵した時と右操舵した時とで上記のように互いに逆に変化するように、入出力シャフト2、3の相対回転方向における相対位置の位置決めがなされ、しかる後に出力シャフト3にセレーション5を介して連結されたトーションバー6がピン4を介して入力シャフト2に連結される。
押し付け部52a側の溝52″の中央位置と被押し付け部2a側の溝2″の中央位置とが入出力シャフト2、3の径方向において対向する時、球体59は図6において実線で示すように、押し付け部52aを構成する溝52″の両内側面と被押し付け部2aを構成する溝2″の両内側面とに接する。両溝52″、2″の中央位置を入出力シャフト2、3の径方向において対向させるための出力シャフト3に対する環状部材3bの入出力シャフト2、3の相対回転方向における位置決めは、例えばプランジャ52に押し付け力を作用させることで球体59を被押し付け部2aに押し付け、球体59が各溝2″、52″の両内側面に接するまで出力シャフト3と環状部材3bを相対回転させることで行うことができる。ピン54は、出力シャフト3に対する環状部材3bの入出力シャフト2、3の相対回転方向における相対位置の位置決め後に、周壁3aと環状部材3bに形成される孔にピン54を外周から圧入することで行うことができる。これにより出力シャフト3に対する環状部材3bの相対回転は阻止される。
操舵トルクの作用により入出力シャフト2、3が相対回転すると、押し付け部52a側の溝52″の中央位置と被押し付け部2a側の溝2″の中央位置は、入出力シャフト2、3の径方向において対向しなくなる。これにより、図6において2点鎖線で示すようにプランジャ52が入出力シャフト2、3の径方向に沿って移動し、球体59と押し付け部52aとの接触位置が変化する。
図4に示すように、出力シャフト3の外周とハウジング7の内周との間を油密状にシールする一対のシール部材55、56が軸方向間隔をおいて設けられ、両シール部材55、56の間に各プランジャ52が位置される。これにより、各プランジャ52の他端とハウジング7の内周との間は油室57とされ、両油室57は周壁3aの外周に形成された周溝3a″を介して連通する。油室57はポンプ42に油圧調節機構60を介して接続される。油圧調節機構60は、球体59を介して被押し付け部2aを押し付けるためにプランジャ52に作用させる油圧を車両の運転状態に応じて調節する。入力シャフト2を押し付けることで、入力シャフト2と出力シャフト3の相対回転を規制することができる。
図7に示すように、本実施形態の油圧調節機構60は、ハウジング7に形成された保持孔61に相対回転しないように挿入された筒状スリーブ62と、スリーブ62に自身の軸中心に相対回転可能に挿入されたスプール63を備えている。スリーブ62に、制御バルブ30を介してポンプ42に通じる圧油導入ポート62aと、油室57に通じる圧油送り出しポート62bが形成されている。スプール63に、圧油導入ポート62aに通じる外周溝63aと、圧油送り出しポート62bと重なる位置に配置される通孔63bと、外周溝63aと通孔63bを接続する圧油通路63cと、通孔63bを保持孔61に接続する絞り通路63dが形成される。保持孔61内はドレン流路を介してタンク43に通じる。図8に示すように、スリーブ62の圧油送り出しポート62bとスプール63の通孔63bとの重なり部分(図においてハッチングで示す)は可変絞り60aを構成し、可変絞り60aの開度はスプール63の回転量に応じて変化する。スプール63は減速機構65を介してモータ66に接続され、モータ66の回転量は制御装置67により制御される。モータ66として例えばステッピングモータを用いることができる。制御装置67は、車両の運転状態を検知するセンサからの信号に応じてモータ66を制御する。本実施形態の制御装置67は、車両の運転状態として車速を検出するセンサからの車速信号に基づき、車速が高速になる程に可変絞り60aの開度が大きくなるようにモータ66を制御する。すなわち、高速走行時には可変絞り60aの開度を大きくすることで球体59を介して被押し付け部2aを押し付ける油圧を大きくし、入出力シャフト2、3の相対回転の規制力を増加させる。車速が低下する程に可変絞り60aの開度を小さくして被押し付け部2aを押し付ける油圧を小さくし、入出力シャフト2、3の相対回転の規制を緩和する。これにより、高車速時は入力シャフト2と出力シャフト3の相対回転量に応じた操舵補助力発生用油圧の増加が規制されて走行安定性が図られ、低車速時は操舵補助力発生用油圧の増加規制が緩和されて操舵の高応答性が図られる。なお、油圧調節機構60の構成は、各プランジャ52に作用させる油圧を車両の運転状態に応じて調節できれば特に限定されず、例えばスリーブとスプールの軸方向を、入出力シャフトの軸方向に対して直角でなく平行に配置してもよいし、スリーブとスプールの間における可変絞りの開度を、スリーブに対するスプールの回転でなく軸方向移動により変化させる構成を採用してもよい。
上記実施形態によれば、制御バルブ30により所望の油圧制御特性が得られるように入力シャフト2と出力シャフト3の相対回転方向における相対位置の位置決めをした後に、両シャフト2、3をトーションバー6を介して連結し、しかる後に、出力シャフト3に対して環状部材3bを嵌め合わせて出力シャフト3に対して同軸心に相対回転させることで、押し付け部52a側の溝52″の中央位置と被押し付け部2a側の溝2″の中央位置とを、入出力シャフト2、3の径方向において対向するように相対配置させることができる。しかる後に、位置決め部材54を介して出力シャフト3に対する環状部材3bの相対回転を阻止することで、操舵トルクが作用していない時に両溝2″、52″の相対配置が変化するのを防止できる。
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態ではガイド孔、プランジャ、球体は2つとされているが、その数は特に限定されない。また、入力シャフトと出力シャフトをトーションバー以外の弾性部材を介して連結してもよい。車両の運転状態として車速以外の例えば舵角に応じて油圧調節機構により油圧を調節するようにしてもよい。また、入力シャフトにガイド孔を形成し、プランジャに作用させる油圧により球体を介して出力シャフトを押し付けてもよく、この場合、入力シャフトに入力シャフトを囲む環状部材を入出力シャフトと同軸心に相対回転可能に嵌め合わせ、その相対回転を位置決め部材により阻止するようにすればよい。本発明はラックピニオン式以外の油圧パワーステアリング装置にも適用でき、例えば出力シャフトがボールスクリューシャフトに一体化されているボールスクリュー式油圧パワーステアリング装置に適用してもよい。
本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置の縦断面図 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における制御バルブの横断面図 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における油圧回路 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における規制手段の要部の側断面図 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における規制手段の要部の平断面図 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における規制手段の要部の作用説明図 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における油圧調節機構の断面図 本発明の実施形態の油圧パワーステアリング装置における油圧調節機構の作用説明図
符号の説明
2 入力シャフト
2a 被押し付け部
2″ 溝
3 出力シャフト
3b 環状部材
6 トーションバー(弾性部材)
20 油圧シリンダ(操舵補助力発生用油圧アクチュエータ)
30 制御バルブ
50 規制手段
51 ガイド孔
52 プランジャ
52a 押し付け部
52″ 溝
54 位置決め部材
59 球体
60 油圧調節機構

Claims (2)

  1. 入力シャフトと、
    前記入力シャフトに、操舵トルクに応じて弾性的に相対回転するよう弾性部材を介して同軸心に連結される出力シャフトと、
    操舵補助力発生用油圧アクチュエータと、
    前記油圧アクチュエータに供給される圧油の油圧を、前記入力シャフトと前記出力シャフトの相対回転量に応じて制御する制御バルブと、
    前記入力シャフトと前記出力シャフトの相対回転を車両の運転状態に応じて規制する規制手段とを備え、
    前記規制手段は、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方側に周方向等間隔をおいて形成される複数のガイド孔と、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の他方側に周方向等間隔をおいて形成される複数の被押し付け部と、各被押し付け部に対して近接する方向と離隔する方向とに往復移動可能に前記各ガイド孔に挿入されるプランジャと、前記各被押し付け部と前記各プランジャの一端に形成される押し付け部との間に配置される球体と、前記各球体を介して前記各被押し付け部を押し付けるために前記各プランジャに作用させる油圧を車両の運転状態に応じて調節する油圧調節機構とを有し、
    前記各押し付け部それぞれと前記各被押し付け部それぞれは、入出力シャフトの軸方向に沿い形成される溝における相対向する内側面により構成され、各溝それぞれにおける相対向する内側面は、溝中央に向かうに従い互いに近接するものとされている油圧パワーステアリング装置において、
    前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方に、一方を囲む環状部材が同軸心に相対回転可能に嵌め合わされ、
    前記環状部材に前記各ガイド孔が形成され、
    操舵トルクが作用していない時に前記押し付け部側の溝の中央位置と前記被押し付け部側の溝の中央位置とが前記入出力シャフトの径方向において相対向するように、前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方に対する前記環状部材の相対回転を阻止する位置決め部材が設けられていることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の油圧パワーステアリング装置を製造するに際して、
    前記入力シャフトと前記出力シャフトを前記弾性部材を介して連結した後に、前記位置決め部材を介して前記入力シャフトと前記出力シャフトの中の一方に対する前記環状部材の相対回転を阻止することを特徴とする油圧パワーステアリング装置の製造方法。
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