JP2985227B2 - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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JP2985227B2
JP2985227B2 JP2122026A JP12202690A JP2985227B2 JP 2985227 B2 JP2985227 B2 JP 2985227B2 JP 2122026 A JP2122026 A JP 2122026A JP 12202690 A JP12202690 A JP 12202690A JP 2985227 B2 JP2985227 B2 JP 2985227B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は車両に搭載して使用される動力舵取装置に関
する。
【従来の技術】
動力舵取装置の一形式として、バルブハウジング内に
回転可能に支持した第1軸と一体的に回転するバルブロ
ータと、前記第1軸に同軸的かつ所定量相対回転可能に
連結した第2軸と一体的に回転し前記バルブロータの外
周に同心的に配置したバルブスリーブと、このバルブス
リーブと前記バルブロータ間に設けられパワーシリンダ
の各油室に対する給排通路を切換え可能な制御弁機構を
備えて、前記両軸間の相対回転により前記制御弁機構を
作動して前記パワーシリンダの各油室に対する作動油の
給排を制御するロータリバルブ式制御弁を具備する動力
舵取装置において、前記両軸の一方の内端に回転方向に
おいて対称的な立体カムを形成するとともに、前記両軸
の他方の内端に前記立体カムに係合し前記両軸の相対回
転時軸方向に移動するカムフォロアを軸方向移動可能か
つ一体回転可能に組付け、このカムフォロアをスプリン
グにより前記立体カムに向けて付勢するようにしたもの
が特開昭60−110570号公報にて提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の動力舵取装置においては、当該動力舵
取装置において不可欠とされていたトーションバーを省
略することができて、種々な利点が得られるものの、上
述したロータリバルブ式制御弁において従前どおり方向
切換弁としての機能と圧力制御弁としての機能が要求さ
れていて、所望の制御特性を得るためにはきわめて高精
度の加工が要求され、コスト低減に限界がある。 本発明は、上記した問題に対処すべくなされたもので
あり、その目的は、当該動力舵取装置の制御特性を低下
させることなく、上述したロータリバルブでの加工精度
を低下させ得てコスト低減を図ることができる動力舵取
装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、
当該動力舵取装置を、バルブハウジング内に回転可能に
支持した第1軸と一体的に回転するバルブロータと、前
記第1軸に同軸的かつ所定量相対回転可能に連結した第
2軸と一体的に回転し前記バルブロータの外周に同心的
に配置したバルブスリーブと、このバルブスリーブと前
記バルブロータ間に設けられて前記両軸の相対回転によ
りパワーシリンダの各油室に対する給排通路を切換える
方向切換弁機構と、前記第1軸の内端に回転方向におい
て対称的に形成した立体カムと、前記第2軸の内端に軸
方向移動可能かつ一体回転可能に組付けられて前記立体
カムに係合し前記両軸の相対回転時軸方向に移動するカ
ムフォロアと、このカムフォロアと前記第2軸間に設け
られて前記カムフォロアを前記立体カムに向けて付勢す
るスプリングと、前記第1軸に設けられて前記方向切換
弁機構に連通する内孔に軸方向へ移動可能に組付けられ
て前記カムフォロアの軸方向移動に応じて軸方向に移動
し前記内孔とにより可変絞り弁を構成するスプールを備
えて、同スプールの軸方向移動により油圧源から前記方
向切換弁機構を通して前記内孔に流入し同内孔から前記
バルブハウジングに設けた排出ポートに流れる作動油の
流量を制御して、油圧源から前記方向切換弁機構を通し
て前記パワーシリンダに供給される作動油の圧力を制御
する圧力制御弁機構とを備える構成とした。
【作用】
本発明による動力舵取装置においては、両軸の相対回
転時、バルブロータとバルブスリーブが相対回転して方
向切換弁機構が作動し、パワーシリンダの各油室に対す
る給排通路が切換えられるとともに、カムフォロアが立
体カムによってスプリングに抗して軸方向に押動されて
移動し、これに応じてスプールが軸方向に移動して圧力
制御弁機構が作動し、パワーシリンダに供給される作動
油の圧力が制御される。
【発明の効果】
ところで、本発明による動力舵取装置においては、方
向切換弁機構で方向切換機能が得られるようにし、また
圧力制御弁機構で圧力制御機能が得られるようにしたも
のであり、各弁機構にて高精度の加工を施すことなく所
望の制御特性を得ることができ、当該動力舵取装置を安
価に製作することができる。 また、本発明による動力舵取装置においては、上述し
た作用説明から明らかなように、圧力制御弁機構にて得
られる圧力制御特性が、立体カムの形状変更,スプリン
グの特性変更(例えば、不等ピッチコイルスプリング,
皿ばね等の採用による非線形化)、及びスプールの形状
変更等によって、容易に変更できて適宜に設定すること
ができるため、最適な制御特性を容易に得ることができ
る。
【実施例】
以下に、本発明の各実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1図は本発明を自動車用ラック・ピニオン式動力舵
取装置に実施した例を示していて、この動力舵取装置に
おいては、バルブハウジング11内に回転可能に支持した
入力軸12とギヤハウジング13内に回転可能に支持した出
力軸14が同軸的かつ所定量相対回転可能に連結されてい
る。 入力軸12は、その上端にて中間軸及びメインシャフト
を介してステアリングホイール(共に図示省略)に連結
されるものであり、その下端部にはバルブロータ15が一
体的に形成されていて、このバルブロータ15の外周には
バルブスリーブ16が同心的に配置されている。 バルブロータ15は、第1図及び第2図と第4図〜第6
図にて詳細に示したように、軸心に下端が開口しスプー
ル21とスプリング22を収容する内孔15aを有して筒状に
形成されており、その外周にはそれぞれ一対の供給溝15
bと排出溝15cが交互にかつ周方向にて等間隔に形成さ
れ、またその下端には回転方向において対称的な立体カ
ム15dが形成されている。供給溝15bは上下共に閉じられ
た構成であるのに対して、排出溝15cは上端が閉じられ
下端が開口した構成であり、排出溝15cの下端はバルブ
ハウジング11に設けた排出ポート11eに常時連通してい
て、排出ポート11eにはリザーバTが接続されている。 またバルブロータ15には、内孔15aの下端部に形成し
た環状溝15eと各供給溝15bを連通させる通孔15fが設け
られるとともに、内孔15aの上端部(スプール21の背部
に形成された室)と外周を連通させる通孔15gが形成さ
れていて、同通孔15gはバルブスリーブ16の上端に形成
した切欠16aを通してバルブハウジング11に設けた制御
圧供給ポート11aに連通している。なお、制御圧供給ポ
ート11aには、車速,操舵角等に関連して増減する制御
圧(例えば、低速時に高く高速時に低い圧、或は大操舵
角時に高く小操舵角時に低い圧)が供給されるようにな
っている。 バルブスリーブ16は、第1図〜第3図にて示したよう
に、その下端に一対の突起16bを有していて、同突起16b
を出力軸14の上端に軸方向に形成した一対の凹溝14a
(第7図及び第8図参照)の上端に嵌合することにより
出力軸14と一体的に回転するように組付けられており、
上述したバルブロータ15の供給溝15b及び排出溝15c等と
によりパワーシリンダCの各油室C1,C2に対する給排通
路を切換える方向切換弁機構を構成するそれぞれ一対の
通孔16c,16d,16e,16f,16gが5組径方向に形成されてい
る。(第19図参照。但し、第19図においては、各通孔16
c,16d,16e,16f,16gとこれらが連通する環状溝が同一面
に模擬的に示されている。) 各通孔16cは、第1図及び第19図に示したように、バ
ルブスリーブ16の軸方向中央に形成されてその内周側端
にてバルブロータ15の供給溝15bに常時連通しているも
のであり、その外周側端にてバルブスリーブ16の外周に
形成した環状溝16hに開口していて、バルブハウジング1
1に設けた供給ポート11bに常時連通しており、同供給ポ
ート11bにはポンプPから作動油が供給されるようにな
っている。 各通孔16dは、バルブスリーブ16の軸方向上部に形成
されてその内周側端にてバルブロータ15の供給溝15bに
連通・遮断するものであり、その外周側端にてバルブス
リーブ16の外周に形成した環状溝16iに開口していて、
バルブハウジング11に設けた一方の給排ポート11cに連
通しており、同給排ポート11cはパワーシリンダCの一
方の油室C1に連通している。 各通孔16eは、バルブスリーブ16の軸方向下部に形成
されてその内周側端にてバルブロータ15の供給溝15bに
連通・遮断するものであり、その外周側端にてバルブス
リーブ16の外周に形成した環状溝16jに開口していて、
バルブハウジング11に設けた他方の給排ポート11dに連
通しており、同給排ポート11dはパワーシリンダCの他
方の油室C2に連通している。 一方、各通孔16fは、上述した上部の各通孔16dと同位
置にて所定量周方向に変位して形成されてその内周側端
にてバルブロータ15の排出溝15cに連通・遮断するもの
であり、その外周側端にて上述した各通孔16dと同様に
上述した環状溝16iに開口している。また各通孔16gは、
上述した下部の各通孔16eと同位置にて所定量周方向に
変位して形成されてその内周側端にてバルブロータ15の
排出溝15cに連通・遮断するものであり、その外周側端
にて上述した各通孔16eと同様に上述した環状溝16jに開
口している。 また出力軸14には、第1図〜第3図と第7図及び第8
図にて示したように、一対の凹溝14aの他に取付穴14bが
形成されていて、この取付穴14b内には、立体カム15dと
により反力機構を構成するカムフォロア17及びスプリン
グ18が組付けられるとともに、上述したスプール21及び
スプリング22とによりパワーシリンダCに供給される作
動油の圧力を制御する圧力制御弁機構を構成する調整ね
じ23及びスプリング24が組付けられている。 カムフォロア17は、第9図〜第11図にて示した形状に
形成されて第1図,第3図及び第12図にて示したように
出力軸14の上端に軸方向に形成した上述の凹溝14aに軸
方向移動可能かつ回転不能に組付けられていて、出力軸
14と一体的に回転するようになっており、出力軸14との
間に介装したスプリング18により立体カム15dに向けて
付勢されて凸面17aにて立体カム15dと係合している(第
1図,第3図,第13図,第15図参照)。しかして、この
カムフォロア17においては、入力軸12と出力軸14の相対
回転が所定量θに達するまでの間に第16図に示したよう
に軸方向に所定量L移動するものの、相対回転が所定量
θに達した時にはカムフォロア17の凸面17aが立体カム1
5dの各端部に一体的に形成した各ストッパ15h(軸方向
に沿って形成した面)に当接して軸方向移動を止められ
るため、両軸12,14の相対回転が所定量θに規定され
る。 調整ねじ23は、スプール21の取付位置を調整するため
のものであり、第14図にて示した形状に形成されてい
て、カムフォロア17の軸心に形成した貫通孔17bを通し
てスプール21の下端に係合しており、スプリング24によ
って上方に付勢されてスプール21をスプリング22に抗し
て上方に押動している。 スプール21は、下端を先細形状とされていて、バルブ
ロータ15の内孔15a下端とにより可変絞り弁を構成して
おり、この可変絞り弁によってバルブロータ15の内周環
状溝15eからバルブハウジング11に設けた排出ポート11e
に流れる作動油が制御されてパワーシリンダCに供給さ
れる作動油の圧力が制御されるようになっている。 また、本実施例においては、バルブハウジング11の上
端に螺合したねじ30を回転して上下動させることによ
り、ベアリング31を介してバルブロータ15とバルブスリ
ーブ16並びにバルブロータ15の立体カム15dと係合して
いるカムフォロア17を上下動させることができて、スプ
リング18,24の取付荷重やスプール21と内孔15aの相対位
置を変えることができ、当該装置の制御特性を変更でき
るようになっている。 なお、出力軸14に形成したピニオン14c及びこれに噛
合するラック19(パワーシリンダCのピストンロッドに
一体的に形成されている)の構成は従来周知の構成であ
るため、その説明は省略する。 上記のように構成した本実施例においては、車両の直
進時、入力軸12と出力軸14が相対回転していないため、
立体カム15dとカムフォロア17の関係が第15図のように
なっていて、スプール21が第17図にて示したように押し
上げられており、スプール21によって絞られる内孔15a
が全開状態とされている。また、このときには、バルブ
ロータ15の各供給溝15b及び各排出溝15cとバルブスリー
ブ16に設けた各通孔16c〜16gとの連通関係が第19図に示
したようになっていて、ポンプPから供給される作動油
はバルブハウジング11の供給ポート11bとバルブスリー
ブ16の環状溝16hと各通孔16cを通してバルブロータ15の
各供給溝15bに流れ、各供給溝15bからバルブロータ15の
各通孔15fと環状溝15eと全開状態の内孔15aを通してバ
ルブハウジング11の排出ポート11eに流れるとともに、
各供給溝15bからバルブスリーブ16の各通孔16dと環状溝
16iと各通孔16f及び各通孔16eと環状溝16jと各通孔16g
を通してバルブロータ15の各排出溝15cに流れて各排出
溝15cの下端からバルブハウジング11の排出ポート11eに
流れる。このため、パワーシリンダCには作動油が供給
されず、パワーシリンダCは作動しない。 しかして、車両の右旋回時には、入力軸12に右きりト
ルクを加えると、第16図に示したように、そのトルクに
応じた荷重F1が立体カム15dとカムフォロア17の接触点
を介してカムフォロア17の凸面17aに法線方向荷重F2と
して伝達され、この法線方向荷重F2の軸方向分力F3によ
りカムフォロア17がスプリング18,24に抗して押動され
て、第16図の仮想線にて示した位置から実線にて示した
位置に向けて移動する。このため、入力軸12と出力軸14
が相対回転するとともに、カムフォロア17の軸方向移動
に応じてスプール21が第18図にて示したようにスプリン
グ22により押し下げられてスプール21によって絞られる
内孔15aを順次絞って全閉状態とする。なお、カムフォ
ロア17の軸方向移動は、第16図の実線にて示した位置、
すなわちカムフォロア17の凸面17aがストッパ15hに当接
して上述した軸方向分力F3がゼロとなることにより終了
する。このため、それ以上に右きりトルクを加えた場
合、そのトルクはストッパ15hからカムフォロア17を介
して出力軸14に伝達され、入力軸12と出力軸14は相対回
転することなく一体的に回転する。 また、このときには、入力軸12と出力軸14の相対回転
によってバルブロータ15の各供給溝15b及び各排出溝15c
とバルブスリーブ16に設けた各通孔16c〜16gとの連通関
係が第20図に示したようになっていて、各供給溝15bと
各通孔16eの連通が遮断されると共に、各排出溝15cと各
通孔16fの連通が遮断されており、ポンプPから供給さ
れる作動油はバルブハウジング11の供給ポート11bとバ
ルブスリーブ16の環状溝16hと各通孔16cを通してバルブ
ロータ15の各供給溝15bに流れ、バルブロータ15の内孔1
5aがスプール21によって閉じられているため各供給溝15
bからバルブスリーブ16の各通孔16dと環状溝16iとバル
ブハウジング11の給排ポート11cを通してパワーシリン
ダCの油室C1に流れるとともに、パワーシリンダCの油
室C2内に作動油がバルブハウジング11の給排ポート11d
からバルブスリーブ16の環状溝16jと各通孔16gを通して
バルブロータ15の各排出溝15cに流れて各排出溝15cの下
端からバルブハウジング11の排出ポート11eに流れる。
このため、パワーシリンダCは第20図図示のごとく作動
し、右旋回の操舵力が助勢される。 一方、車両の左旋回時にも、上述した右旋回時と同様
にして、入力軸12と出力軸14が相対回転するとともに、
カムフォロア17の軸方向移動に応じてスプール21が第18
図にて示したようにスプリング22により押し下げられて
スプール21によって絞られる内孔15aを順次絞って全閉
状態とする。 また、このときには、入力軸12と出力軸14の相対回転
によってバルブロータ15の各供給溝15b及び各排出溝15c
とバルブスリーブ16に設けた各通孔16c〜16gとの連通関
係が第21図に示したようになっていて、各供給溝15bと
各通孔16dの連通が遮断されると共に、各排出溝15cと各
通孔16gの連通が遮断されており、ポンプPから供給さ
れる作動油はバルブハウジング11の供給ポート11bとバ
ルブスリーブ16の環状溝16hと各通孔16cを通してバルブ
ロータ15の各供給溝15bに流れ、バルブロータ15の内孔1
5aがスプール21によって閉じられているため各供給溝15
bからバルブスリーブ16の各通孔16eと環状溝16jとバル
ブハウジング11の給排ポート11dを通してパワーシリン
ダCの油室C2に流れるとともに、パワーシリンダCの油
室C1内の作動油がバルブハウジング11の給排ポート11c
からバルブスリーブ16の環状溝16iと各通孔16fを通して
バルブロータ15の各排出溝15cに流れて各排出溝15cの下
端からバルブハウジング11の排出ポート11eに流れる。
このため、パワーシリンダCは第21図図示のごとく作動
し、左旋回の操舵力が助勢される。 ところで、本実施例においては、スプール21の背部に
バルブハウジング11の制御圧供給ポート11aからバルブ
スリーブ16の切欠16aとバルブロータ15の通孔15gを通し
て制御圧を供給できるようにしてあるため、制御圧を高
めてスプール21に下方への押動力を付加すれば、制御圧
による付加力に応じてスプール21の下方への移動量が付
加されて、スプール21の移動によって上昇する油圧が付
加移動量分上昇することとなり、その分操舵力が軽減さ
れる。 以上要するに、本実施例においては、 (1)バルブロータ15とバルブスリーブ16によって構成
される方向切換弁機構で方向切換機能、すなわちパワー
シリンダCの各油室C1,C2に対する給排通路を切換える
機能が得られるようにし、またバルブロータ15とスプー
ル21によって構成される可変絞り弁及びこれを作動させ
る立体カム15dとカムフォロア17等からなる圧力制御弁
機構でパワーシリンダCに供給される作動油の圧力が制
御されるようにしたものであり、各弁機構にて高精度の
加工を施すことなく所望の制御特性を得ることができ、
当該動力舵取装置を安価に製作することができる。 (2)上述した作動説明から理解されるように、バルブ
ロータ15とスプール21によって構成される可変絞り弁及
びこれを作動させる立体カム15dとカムフォロア17等か
らなる圧力制御弁機構にて得られる圧力制御特性が、立
体カム15dの形状変更,スプリング18の特性変更(例え
ば、不等ピッチコイルスプリング,皿ばね等の採用によ
る非線形化),ねじ30によるスプリング18,24のばね力
(取付荷重)調整,調整ねじ23によるスプリング24のば
ね力調整、及びスプール21の先端部形状変更等によっ
て、容易に変更できて適宜に設定することができるた
め、最適な制御特性を容易に得ることができる。 (3)立体カム15dに一体的に設けたストッパ15hとカム
フォロア17の当接によって両軸12,14の相対回転を規制
するようにしたため、両軸12,14の相対回転量を規定す
るストッパ機構をコンパクトに構成することができる。 (4)制御圧供給ポート11aを通してスプール21の背部
に付与される制御圧が例えば、低速時に高く高速時に低
い圧、或は大操舵角時に高く小操舵角時に低い圧となる
ようにして、所望の操舵特性が得られるようにしてお
り、車両の走行において使用頻度の少ない状態において
制御圧が高圧となるようにしているため、同制御圧を得
るために消費されるエネルギを少なくすることができ、
省エネルギ化を図ることができる。 等の各効果を得ることができる。 第22図(直進状態の図)及び第23図(旋回状態の図)
は本発明の他の実施例を示していて、この実施例は蓄圧
式の動力舵取装置であり、バルブハウジング11の供給ポ
ート11bには高圧の作動油が供給されてバルブロータ15
に設けた環状溝15hと通孔15iを通して内孔15aに設けた
第2の環状溝15jに導かれるようになっており、この作
動油はスプール21の軸方向移動に応じて減圧制御されて
環状溝15eに導かれ、通孔15fを通して供給溝15bに導か
れるようになっている。なお、直進状態においては、環
状溝15jと15e間の連通がスプール21によって遮断されて
いて、供給溝15bには作動油が導かれない。 また、この実施例においては、カムフォロア17とスプ
ール21が連結ボルト25を介して連結されていて、カムフ
ォロア17の軸方向移動に応じてスプール21が軸方向に移
動するようになっている。なお、スプール21を下方に付
勢するスプリング22はなくてもよい。 その他の構成は上記実施例と実質的に同じであるた
め、同一符号を付してその説明は省略する。また、本実
施例の作動は上記実施例の作動説明及び第22図と第23図
にて示した構成から容易に理解できると思われるため、
その説明は省略する。 上記両実施例においては、バルブハウジング11の制御
圧供給ポート11aからバルブロータ15の通孔15gを通して
スプール21の背部に制御圧が供給されるようにして、当
該動力舵取装置の特性(反力特性)が制御圧に応じて変
化するようにしたが、本発明の実施に際しては、制御圧
供給ポート11aを無くすとともに、スプール21の背部が
例えばスプール21の軸心に形成される貫通孔を通して低
圧側に接続されるようにして、反力特性が変化しないよ
うにすることも可能である。 また、上記両実施例においては、第15図にて示したよ
うに、車両の直進状態において立体カム15dとカムフォ
ロア17の凸面17a間に回転方向(図示左右方向)の隙間
(遊び)がないようにして実施したが、本発明の実施に
際しては、第24図にて示したように、車両の直進状態に
おいて立体カム15dとカムフォロア17の凸面17a間に回転
方向の僅かな隙間Sが形成されるようにすることも可能
である。かかる場合には、車両の直進状態において立体
カム15dとカムフォロア17間に回転方向の遊びが形成さ
れるため、フラッタ振動のステアリングホイール側への
伝達を低減することができる。また、かかる場合には、
立体カム15dとカムフォロア17が面接触するようにな
り、同部分での摩擦係合力(係合直径とスプリング18,2
4のばね力と摩擦係数により決まる力)により車両直進
時の操舵感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による動力舵取装置の一実施例を示す全
体構成図、第2図は第1図の要部分解斜視図、第3図は
入力軸,出力軸,バルブロータ,バルブスリーブ,立体
カム及びカムフォロア等の関係を示す正面図、第4図は
入力軸とこれに一体的に設けたバルブロータの正面図、
第5図は同側面図、第6図は同底面図、第7図は出力軸
の上端部を示す正面図、第8図は同平面図、第9図はカ
ムフォロアの正面図、第10図は同平面図、第11図は同底
面図、第12図は出力軸とカムフォロアの関係を示す平面
図、第13図はバルブロータと立体カムとカムフォロアの
関係を示す底面図、第14図は調整ねじの正面図、第15図
は立体カムとカムフォロアの関係を示す拡大展開図、第
16図,第17図,第18図,第19図,第20図及び第21図は作
動説明図である。また、第22図は本発明による動力舵取
装置の他の実施例を示す要部断面図、第23図は同作動説
明図であり、第24図は本発明による動力舵取装置の変形
例(立体カムとカムフォロアの関係)を示す展開図であ
る。 符号の説明 11……バルブハウジング、12……入力軸(第1軸)、14
……出力軸(第2軸)、15……バルブロータ、15b……
供給溝、15c……排出溝、15d……立体カム、16……バル
ブスリーブ、16c〜16g……通孔、17……カムフォロア、
18……スプリング、21……スプール、P……ポンプ(油
圧源)、C……パワーシリンダ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルブハウジング内に回転可能に支持した
    第1軸と一体的に回転するバルブロータと、前記第1軸
    に同軸的かつ所定量相対回転可能に連結した第2軸と一
    体的に回転し前記バルブロータの外周に同心的に配置し
    たバルブスリーブと、このバルブスリーブと前記バルブ
    ロータ間に設けられて前記両軸の相対回転によりパワー
    シリンダの各油室に対する給排通路を切換える方向切換
    弁機構と、前記第1軸の内端に回転方向において対称的
    に形成した立体カムと、前記第2軸の内端に軸方向移動
    可能かつ一体回転可能に組付けられて前記立体カムに係
    合し前記両軸の相対回転時軸方向に移動するカムフォロ
    アと、このカムフォロアと前記第2軸間に設けられて前
    記カムフォロアを前記立体カムに向けて付勢するスプリ
    ングと、前記第1軸に設けられて前記方向切換弁機構に
    連通する内孔に軸方向へ移動可能に組付けられて前記カ
    ムフォロアの軸方向移動に応じて軸方向に移動し前記内
    孔とにより可変絞り弁を構成するスプールを備えて、同
    スプールの軸方向移動により油圧源から前記方向切換弁
    機構を通して前記内孔に流入し同内孔から前記バルブハ
    ウジングに設けた排出ポートに流れる作動油の流量を制
    御して、油圧源から前記方向切換弁機構を通して前記パ
    ワーシリンダに供給される作動油の圧力を制御する圧力
    制御弁機構とを備えてなる動力舵取装置。
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