JP3634014B2 - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ロータリー式油圧制御弁を備えた油圧パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図15に示す従来のラックピニオン式油圧パワーステアリング装置101は、操舵用ハンドルHに連結される入力軸102と、この入力軸102にトーションバー103を介し連結される出力軸104とを備える。そのトーションバー1003は、入力軸102の内周孔102aに挿入され、一端はセレーション106を介して出力軸104に連結され、他端は入力軸102とトーションバー103とに圧入されるピン105を介し入力軸102に連結されている。その出力軸104にピニオン107が形成され、このピニオン107に噛み合うラック108が操舵用車輪(図示省略)に連結される。その入力軸102の外周は軸受109および軸受111を介しバルブハウジング110aに支持されている。その出力軸104は軸受112、113を介しラックハウジング110bに支持されている。その入力軸2の操舵による回転がトーションバー103を介しピニオン107に伝達されてラック8が車両幅方向に移動し、このラック108の移動により車輪が操舵される。
【0003】
操舵補助力を付与する油圧アクチュエータとして油圧シリンダ118が設けられている。その油圧シリンダ118は、ラックハウジング110bにより構成されるシリンダチューブと、ラック108に一体に形成されたピストン120とを備え、そのピストン120により仕切られる一対の油室121、122が形成されている。各油室121、122にロータリー式油圧制御弁123が接続されている。その制御弁123は、筒状の第1バルブ部材124を備えている。その第1バルブ部材124はピン126を介して出力軸104に連結されることで出力軸104と同行回転する。その第1バルブ部材124に第2バルブ部材125が相対回転可能に挿入されている。その第2バルブ部材125は入力軸102の外周に一体的に成形されることで入力軸102と同行回転する。その第1バルブ部材124は、筒状の本体部124aと、この本体部124aの内周両端に圧入された一対の環状部124b、124cとを有する。
【0004】
その第1バルブ部材124の内周と第2バルブ部材125の外周とに軸方向に沿う複数の凹部124′、125′が周方向に間隔をおいて形成されている。その第1バルブ部材側凹部124′の軸方向に沿う縁と第2バルブ部材側凹部125′の軸方向に沿う縁との間が、両バルブ部材124、125の相対回転により開度が変化する絞り部とされ、各絞り部は、油圧シリンダ118の各油室121、122とポンプ137とタンク141とを接続する油路に配置される。両バルブ部材124、125が操舵抵抗と操舵方向とに応じたトーションバー103の捩れにより相対回転することで、各絞り部の開度が変化し、油圧シリンダ118に作用する油圧が制御され、操舵抵抗と操舵方向とに応じた操舵補助力が付与される。
【0005】
上記従来の油圧パワーステアリング装置101においては、第1バルブ部材124と出力軸104とはピン126により同行回転可能に連結されているが、第1バルブ部材124の径方向の移動は規制されていない。そのため、入力軸102が径方向に振れると、入力軸102により第1バルブ部材124がバルブハウジング110aに押し付けられ、作動不良が生じる。そのような作動不良が生じるのを防止するため、入力軸102の外周は軸受109を介してバルブハウジング110aの内周により支持され、軸受111を介して出力軸104の内周により支持されている。
【0006】
しかし、入力軸102の外周を支持するための軸受109、111が必要なため、部品点数や組み立て工数が増大するという問題がある。
【0007】
そこで、第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸を圧入することで、その第1バルブ部材の径方向の移動を規制し、その第1バルブ部材の内周により入力軸を支持する構成が開示されている(米国特許4489755号参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記米国特許公報に開示された構成では、その第1バルブ部材は、その内周に両端の閉鎖された凹部が形成された後に、出力軸と圧入されている。しかし、その米国特許公報においては、その第1バルブ部材の内周における凹部の形成手段は何ら開示されていない。
【0009】
従来、第1バルブ部材の内周に両端の閉鎖された凹部を形成するには、上記図15に示すように、まず、筒状の本体部124aに両端の開放された凹部をブローチ等による機械加工により成形し、しかる後に、その本体部124aの内周両端に一対の環状部124b、124cを圧入して凹部の両端側を閉鎖していた。そのため、本体部124aと一対の環状部124b、124cの少なくとも3つ部品が必要で、部品点数が増加するという問題があった。また、そのような環状部を不要とするため、第1バルブ部材の内周に両端側の閉鎖された凹部を冷間鍛造により成形することも提案されているが、凹部の両端側を閉鎖するには複雑な成形工程が必要になる。
【0010】
また、上記米国特許公報に開示された構成では、入力軸と出力軸とはトーションバーを介して連結されたものではないので、両者の抜け止め機構が必要で、構成が複雑なものになる。
【0011】
また、第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸を圧入した場合、従来と同様に入力軸と出力軸とをトーションバーにより連結すると、作動不良が生じることが判明した。
【0012】
すなわち、上記図15に示す構成において、出力軸104にセレーション106を介して圧入されているトーションバー103の一端は円柱形状とされている。そのため、トーションバー103の一端と入力軸102とのセレーション106を介する連結位置およびトーションバー103の他端と入力軸102とのピン105を介する連結位置において、そのトーションバー103の軸心を径方向に変位させることができない。そうすると、トーションバー103は加工公差による曲がりを有することから、そのトーションバー103の軸心が出力軸102の軸心からずれてしまい、そのトーションバー103に連結される入力軸102の軸心も出力軸104の軸心からずれることになる。従来、その入力軸102は軸受109、111を介して支持されているので、入力軸102の軸心が出力軸4の軸心からずれていても、入力軸102と第1バルブ部材124とを円滑に相対回転させることができた。
【0013】
しかし、入力軸102を第1バルブ部材124の内周により支持した場合、軸受109、111を介して支持する場合に比べ、トーションバー103の曲がりにより入力軸102の軸心が出力軸104の軸心からずれると、入力軸102と第1バルブ部材124との相対回転を阻止する摩擦抵抗が大きくなる。そのため、操舵補助力発生用油圧シリンダ118に作用する油圧の制御に支障をきたし、作動不良が発生する。
【0014】
本発明は、上記課題を解決することのできる油圧パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、操舵により回転する入力軸と、その入力軸にトーションバーを介し連結される出力軸と、その出力軸と同行回転する筒状の第1バルブ部材と、その入力軸と同行回転する第2バルブ部材とを備え、その第2バルブ部材は第1バルブ部材に相対回転可能に挿入され、そのトーションバーの一端は出力軸に同行回転するよう連結され、そのトーションバーの他端は入力軸に同行回転するよう連結され、その第1バルブ部材の内周と第2バルブ部材の外周とに軸方向に沿う複数の凹部が周方向に間隔をおいて形成され、その第1バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁と第2バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁との間が、トーションバーの捩れによる両バルブ部材の同軸中心の相対回転により開度が変化する絞り部とされ、その絞り部の開度変化により操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用する油圧が制御される油圧パワーステアリング装置用制御弁において、その第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸が同軸心に圧入され、その入力軸は第1バルブ部材の内周により同軸中心に相対回転可能に支持され、その第1バルブ部材の内周の凹部の軸方向一端側は出力軸により閉鎖されていることを特徴とする。
【0016】
そのトーションバーの一端と出力軸との連結位置およびトーションバーの他端と入力軸との連結位置の少なくとも一方の位置において、そのトーションバーと入力軸との連結前にトーションバーの軸心の径方向変位が許容されるように、トーションバーの一端は出力軸に連結されているのが好ましい。
【0017】
【発明の作用および効果】
本発明の構成によれば、第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸を圧入し、入力軸を第1バルブ部材の内周により支持することで、入力軸を支持するための軸受を不要として部品点数を削減できる。この際、その第1バルブ部材の内周の凹部の軸方向一端側を出力軸により閉鎖することで、その凹部をブローチ等を用いて機械加工する場合に、その凹部の軸方向一端側を閉鎖する部品を不要として部品点数を削減でき、また、その凹部を鍛造成形する場合に、その凹部の軸方向両端側を閉鎖する必要がないので成形工程を簡単化できる。
【0018】
そのトーションバーの一端と出力軸との連結位置およびトーションバーの他端と入力軸との連結位置の少なくとも一方の位置において、トーションバーと入力軸との連結前に、トーションバーの軸心をトーションバーの曲がりに応じて径方向に変位させることで、トーションバーの軸心を出力軸の軸心に向かい変位させることができる。これにより、そのトーションバーに連結される入力軸の軸心の出力軸の軸心からのずれを低減でき、入力軸を第1バルブ部材の内周により支持した場合でも、入力軸と第1バルブ部材との間の摩擦抵抗が大きくなることはなく、作動不良を防止できる。
【0019】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0020】
図1に示すラックピニオン式油圧パワーステアリング装置1は、操舵用ハンドル(図示省略)に連結される入力軸2と、この入力軸2にトーションバー3を介し連結される出力軸4とを備える。そのトーションバー3は、入力軸2の内周孔2aに挿入され、一端はセレーション6を介して出力軸4に連結され、他端は入力軸2とトーションバー3とに圧入されるピン5を介して入力軸2に連結されている。その出力軸4にヘリカルピニオン7が形成され、このピニオン7に噛み合うヘリカルラック8が操舵用車輪(図示省略)に連結される。その出力軸4は軸受12、13を介しハウジング10に支持されている。その入力軸2の操舵による回転がトーションバー3を介しピニオン7に伝達されてラック8が車両幅方向に移動し、このラック8の移動により車輪が操舵される。
【0021】
操舵補助力を付与する油圧アクチュエータとして油圧シリンダ18が設けられている。その油圧シリンダ18は、ハウジング10により構成されるシリンダチューブと、ラック8に一体に形成されたピストン20とを備え、そのピストン20により仕切られる一対の油室21、22が形成されている。各油室21、22にロータリー式油圧制御弁23が接続されている。
【0022】
その制御弁23は、筒状の第1バルブ部材24を備えている。この第1バルブ部材24はハウジング10にシール部材29を介して回転可能に挿入されている。その第1バルブ部材24の軸方向一端側の内周に、出力軸4の一端の周壁部4aが同軸心に圧入されている。これにより、第1バルブ部材24と出力軸4とは同行回転する。その第1バルブ部材24の内周により上記入力軸2が同軸中心に相対回転可能に支持されている。その入力軸2の外周は第2バルブ部材25とされ、これにより、その第2バルブ部材25は第1バルブ部材24に相対回転可能に挿入され、入力軸2と同行回転する。なお、その第1バルブ部材24の上下において、ハウジング10と入出力軸2、4との間にオイルシール46、47が設けられている。
【0023】
図2に示すように、第1バルブ部材24の内周と第2バルブ部材25の外周とに、軸方向に沿う複数の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する3つの右操舵用凹部Rと、互いに周方向等間隔に位置する3つの左操舵用凹部Lとで構成される。その第2バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する3つの圧油供給用凹部Pと、互いに周方向等間隔に位置する3つの圧油排出用凹部Tとで構成される。各右操舵用凹部Rと各左操舵用凹部Lとは周方向に交互に配置され、各圧油供給用凹部Pと各圧油排出用凹部Tとは周方向に交互に配置される。
【0024】
図1、図2に示すように、各右操舵用凹部Rは、第1バルブ部材24に形成された流路31とハウジング10に形成された右操舵用ポート32とを介し、油圧シリンダ18の一方の油室21に通じる。各左操舵用凹部Lは、第1バルブ部材24に形成された流路33とハウジング10に形成された左操舵用ポート34とを介し、油圧シリンダ18の他方の油室22に通じる。各圧油供給用凹部Pは、第1バルブ部材24に形成された流路35とハウジング10に形成された入口ポート36とを介し、ポンプ37に通じる。各圧油排出用凹部Tは、第2バルブ部材25の外周に形成された延長凹部38とハウジング10に形成された出口ポート40とを介し、タンク41に通じる。これにより、そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の各油室21、22は、第1バルブ部材24と第2バルブ部材25の内外周間の弁間流路を介し相通じる。
【0025】
図2に示すように、その弁間流路において、第1バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁と第2バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁との間は、両バルブ部材24、25の相対回転により開度が変化する絞り部A、B、C、Dとされる。下記のように、両バルブ部材24、25が、操舵抵抗と操舵方向とに応じたトーションバー3の捩れにより相対回転することで、各絞り部A、B、C、Dの開度が変化し、油圧シリンダ18に作用する油圧が制御され、操舵抵抗と操舵方向とに応じた操舵補助力が付与される。
【0026】
図2は、操舵していない状態での両バルブ部材24、25の相対位置を示し、この状態においては各圧油供給用凹部Pと各圧油排出用凹部Tとが全ての絞り部A、B、C、Dを介し連通するため、ポンプ37から供給される圧油は直接タンク41へ還流し操舵補助力は発生しない。その操舵補助力が発生しない状態から右方へ操舵すると、車輪が路面から受ける操舵抵抗に応じトーションバー3は捩じれ、両バルブ部材24、25が相対回転する。その結果、各右操舵用凹部Rと各圧油供給用凹部Pとの間の絞り部Aの開度および各左操舵用凹部Lと各圧油排出用凹部Tとの間の絞り部Bの開度が大きくなり、各右操舵用凹部Rと各圧油排出用凹部Tとの間の絞り部Cの開度および各左操舵用凹部Lと各圧油供給用凹部Pとの間の絞り部Dの開度が小さくなる。これにより、ポンプ37から油圧シリンダ18の一方の油室21へ圧油が供給され、油圧シリンダ18の他方の油室22よりタンク41へ圧油が還流され、車両の右方への操舵補助力が操舵抵抗に応じラック8に作用する。また、操舵補助力が発生しない状態から左方へ操舵すると、各絞り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に変化するので、車両の左方への操舵補助力が操舵抵抗に応じラック8に作用する。
【0027】
図3にも示すように、上記第1バルブ部材24は、筒状の本体部24aと、この本体部24aの他端側の内周に圧入された環状部24bとを有する。その第1バルブ部材24の内周の軸方向に沿う上記凹部R、Lを形成するため、先ず、筒状の本体部24aの内周をブローチ等により機械加工することで、軸方向両端側の開放された凹部を成形し、次に、その本体部24aに環状部24bを圧入することで、その凹部の軸方向他端側を閉鎖し、しかる後に、その本体部24aの一端側の内周に出力軸4を圧入することで、その凹部の軸方向一端側を閉鎖している。
【0028】
これにより、第1バルブ部材24の軸方向一端側の内周に出力軸4を圧入し、入力軸2を第1バルブ部材24の内周により支持することで、入力軸2を支持するための軸受を不要として部品点数を削減できる。この際、その第1バルブ部材24の内周の凹部R、Lの軸方向一端側を出力軸4により閉鎖することで、その凹部R、Lをブローチ等を用いて機械加工した場合に、その凹部R、Lの軸方向一端側を閉鎖する部品が不要になり部品点数を削減できる。
【0029】
また、上記出力軸4にセレーション6を介して圧入されているトーションバー3の一端は球形状部3aとされ、他端は円柱状部3a′とされている。その出力軸4にトーションバー3の一端の球形状部3aを圧入するに先立ち、第1バルブ部材24の軸方向一端側の内周に出力軸4を圧入し、第1バルブ部材24の軸心と出力軸4の軸心とを一致させる。しかる後に、トーションバー3の一端の球形状部3aを出力軸4に圧入していく。この圧入は、トーションバー3の他端の円柱状部3a′の軸心が出力軸4の軸心に一致するように、その円柱状部3a′の外周を図外組み立て治具により案内しつつ行う。その案内により、トーションバー3に曲がりがある場合は、その曲がりに応じてトーションバー3の軸心は出力軸4の軸心と一致する方向に変位され、トーションバー3の一端は球形状部3aであることから、その変位を許容した状態で出力軸4に圧入される。しかる後に、入力軸2の内周孔2aにトーションバー3を挿入すると共に、入力軸2を第1バルブ部材24の内周に挿入し、入力軸2とトーションバー3とをピン5により連結する。
【0030】
図3における一点鎖線は、そのトーションバー3の軸心3oの変位を許容しなかった場合と許容した場合の位置を例示する。
【0031】
これにより、そのトーションバー3に連結される入力軸2の軸心の出力軸4の軸心からの径方向のずれを低減でき、入力軸2を第1バルブ部材24の内周により支持した場合でも、入力軸2と第1バルブ部材24との間の摩擦抵抗が大きくなることはなく、作動不良を防止できる。
【0032】
なお、図1に示すように、トーションバー3の他端の円柱状部3a′と入力軸2との間にはシール部材49が介在される。
【0033】
図4に示すように、上記出力軸4の端部側を支持する軸受13の外輪にハウジング10にねじ込まれた筒状のキャップ51が当接することで、その軸受13のハウジング10からの抜け止めがなされている。また、その出力軸4の端部に形成された周溝4dに嵌まり込む弾性材製のC形止め輪52の一端面が、その軸受13の内輪に当接することで、その軸受13の出力軸4からの抜け止めがなされている。その止め輪52の他端面は、内周側において内方に向かうに従い止め輪52の肉厚が小さくなるようテーパ面52aとされ、その止め輪52のテーパ面52aと対向する周溝4dの側面は、そのテーパ面52aに平行なテーパ面4d′とされ、両テーパ面52a、4d′は互いに接する。これにより、ピニオン7とラック8とがヘリカルであることから路面反力に基づき作用する軸方向力により、出力軸4が軸方向に変位しても、そのテーパ面52aを介し作用する軸方向力により止め輪52の径が弾性的に変化し、常に止め輪52を軸受13の内輪と周溝4dのテーパ面4d′とに当接させた状態とすることができる。これにより、その軸受13に対する出力軸4の軸方向のガタをなくすことができ、また、止め輪52を容易に周溝4dに嵌まり込ませることができる。その止め輪52の外径は上記キャップ51の内径よりも僅かに小さくされている。これにより、過大な軸方向力により止め輪52の径が大きくなって周溝4dから外れるのをキャップ51により規制できる。
【0034】
図5は本発明の第1変形例を示す。上記実施例との相違は、第1バルブ部材24の内周に軸方向一端側の開放された凹部を鍛造成形し、その凹部の軸方向一端側を出力軸4により閉鎖することで、左右操舵用凹部R、Lを形成した点にある。他は上記実施例と同様で同一部分は同一符号で示す。この変形例によれば、第1バルブ部材24の内周に軸方向両端側の開放された凹部を鍛造成形する場合に比べ、その成形工程を簡単化できる。
【0035】
図6、図7は本発明の第2変形例を示す。上記実施例との相違は、トーションバー3の一端が円柱形状部3bとされ、その円柱形状部3bに焼結金属製等のスリーブ62が嵌め合わされ、そのスリーブ62と円柱形状部3bとにピン63が挿入され、そのスリーブ62が出力軸4にセレーション64を介し圧入され、そのスリーブ62と円柱形状部3bとの間にトーションバー3の径方向の隙間δbが形成され、その円柱形状部3bとピン63とにピン63の径方向の隙間δcが形成されている点にある。他は上記実施例と同様で同一部分は同一符号で示す。この変形例によれば、その各隙間δb、δcにより、トーションバー3の一端と出力軸4との連結位置およびトーションバー3の他端と入力軸との連結位置の両方の位置において、そのトーションバー3と入力軸2との連結前に、トーションバー3の軸心3oの径方向変位が許容される。また、トーションバー3を出力軸4に直接連結するのでなく、スリーブ62を介して連結することで、出力軸4にピン孔を形成する必要がなく、そのピン孔が出力軸4の外周において開口することはないので、そのピン孔の開口と出力軸4を支持する軸受12や上記オイルシール47との干渉防止の必要はなく、構成部品のレイアウトが制限されることはない。
【0036】
図8、図9の(1)、(2)、図10の(1)、(2)、(3)、図11は本発明の第3変形例を示す。上記実施例との相違は、まず、図9の(1)、(2)に示すように、トーションバー3の一端部3cは、他端部の外周4位置よりも径方向外方へ張り出す部分を有することで断面形状が十字形とされている。図8に示すように、その一端部3cに焼結金属製等のスリーブ72が挿入され、そのスリーブ72が出力軸4に圧入されている。その圧入はセレーションを介して行ってもよい。そのスリーブ72の内周孔は、図10の(1)、(2)、(3)に示すように、一端側がトーションバー3の一端部の断面形状に対応する底面視十字形とされ、他端側が上面視円形とされ、その底面視十字形部72aと上面視円形部72bとの境界は段差72cとされている。その段差72cに、そのトーションバー3の一端部3cが係合することで、そのスリーブ72からトーションバー3が図8において上方に抜けるのが防止される。図11に示すように、そのスリーブ72の内周孔の底面視十字形部72aとトーションバー3の一端部3cとの間に、トーションバー3の径方向の隙間δdが形成される。他は上記実施例と同様で同一部分は同一符号で示す。この変形例によれば、その隙間δdにより、トーションバー3の一端と出力軸4との連結位置およびトーションバー3の他端と入力軸との連結位置の両方の位置において、そのトーションバー3と入力軸2との連結前に、トーションバー3の軸心の径方向変位が許容される。また、トーションバー3を出力軸4に直接連結するのでなく、スリーブ72を介して連結することで、出力軸4にピン孔を形成する必要がなく、そのピン孔が出力軸4の外周において開口することはないので、そのピン孔の開口と出力軸4を支持する軸受12や上記オイルシール47との干渉防止の必要はなく、構成部品のレイアウトが制限されることはない。
【0037】
図12の(1)、(2)、図13の(1)、(2)、(3)、図14は本発明の第4変形例を示す。上記第3変形例との相違は、まず、図12の(1)、(2)に示すようにトーションバー3の一端部3dは、他端部の外周2位置よりも径方向外方へ張り出す部分と外周2位置よりも径方向内方へ窪む部分とを有し、側面視形状が半円形状とされている。そのトーションバー3の一端部3dに挿入されるスリーブ82の内周孔は、図13の(1)、(2)、(3)に示すように、一端側82aがトーションバー3の一端部3dと他端側とが挿入可能な形状とされ、他端側82bが上面視円形とされてトーションバー3の他端側のみが挿入可能な形状とされ、その一端側82aと他端側82bとの境界は段差82cとされている。その段差82cに、そのトーションバー3の一端部3dが係合することで、そのスリーブ82からトーションバー3が抜けるのが防止される。図14に示すように、そのスリーブ82の内周孔の一端側82aとトーションバー3の一端部3dとの間に、トーションバー3の径方向の隙間δeが形成される。他は上記第3変形例と同様で同一部分は同一符号で示す。
【0038】
なお、本発明は上記実施例や変形例に限定されない。例えば、第1バルブ部材の内周における凹部の数、配列、種類等は上記実施例に限定されない。また、上記実施例では本発明をラックピニオン式油圧パワーステアリング装置に適用したが、それに限定されず、例えば、ボールスクリュー式油圧パワーステアリング装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置の断面図
【図2】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置の制御弁の断面図
【図3】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置の要部の断面図
【図4】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置の部分断面図
【図5】本発明の第1変形例の油圧パワーステアリング装置の断面図
【図6】本発明の第2変形例の油圧パワーステアリング装置の断面図
【図7】本発明の第2変形例の油圧パワーステアリング装置の部分断面図
【図8】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリング装置の部分断面図
【図9】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリング装置のトーションバーの(1)は側面図、(2)は底面図
【図10】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリング装置のスリーブの(1)は上面図、(2)は側面図、(3)は底面図
【図11】本発明の第3変形例の油圧パワーステアリング装置のトーションバーとスリーブの底面図
【図12】本発明の第4変形例の油圧パワーステアリング装置のトーションバーの(1)は側面図、(2)は底面図
【図13】本発明の第4変形例の油圧パワーステアリング装置のスリーブの(1)は上面図、(2)は側面図、(3)は底面図
【図14】本発明の第4変形例の油圧パワーステアリング装置のトーションバーとスリーブの底面図
【図15】従来の油圧パワーステアリング装置の断面図
【符号の説明】
2 入力軸
4 出力軸
18 油圧シリンダ
24 第1バルブ部材
25 第2バルブ部材
R 右操舵用凹部
L 左操舵用凹部
P 圧油供給用凹部
T 圧油排出用凹部

Claims (2)

  1. 操舵により回転する入力軸と、
    その入力軸にトーションバーを介し連結される出力軸と、
    その出力軸と同行回転する筒状の第1バルブ部材と、
    その入力軸と同行回転する第2バルブ部材とを備え、
    その第2バルブ部材は第1バルブ部材に相対回転可能に挿入され、
    そのトーションバーの一端は出力軸に同行回転するよう連結され、
    そのトーションバーの他端は入力軸に同行回転するよう連結され、
    その第1バルブ部材の内周と第2バルブ部材の外周とに軸方向に沿う複数の凹部が周方向に間隔をおいて形成され、その第1バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁と第2バルブ部材側凹部の軸方向に沿う縁との間が、トーションバーの捩れによる両バルブ部材の同軸中心の相対回転により開度が変化する絞り部とされ、その絞り部の開度変化により操舵補助力発生用油圧アクチュエータに作用する油圧が制御される油圧パワーステアリング装置用制御弁において、
    その第1バルブ部材の軸方向一端側の内周に出力軸が同軸心に圧入され、その入力軸は第1バルブ部材の内周により同軸中心に相対回転可能に支持され、その第1バルブ部材の内周の凹部の軸方向一端側は出力軸により閉鎖されていることを特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  2. そのトーションバーの一端と出力軸との連結位置およびトーションバーの他端と入力軸との連結位置の少なくとも一方の位置において、そのトーションバーと入力軸との連結前にトーションバーの軸心の径方向変位が許容されるように、トーションバーの一端は出力軸に連結されている請求項1に記載の油圧パワーステアリング装置。
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