JP3495403B2 - 油圧パワーステアリング装置とその製造方法 - Google Patents

油圧パワーステアリング装置とその製造方法

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JP3495403B2
JP3495403B2 JP02604994A JP2604994A JP3495403B2 JP 3495403 B2 JP3495403 B2 JP 3495403B2 JP 02604994 A JP02604994 A JP 02604994A JP 2604994 A JP2604994 A JP 2604994A JP 3495403 B2 JP3495403 B2 JP 3495403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力軸と出力軸との相
対回転量に応じて操舵補助力を制御する油圧制御バルブ
を備えた油圧パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】操舵により回転する入力軸と、この入力
軸に相対回転可能に連結される出力軸と、その入出力軸
の相対回転を阻止する方向に弾性力を作用させる弾性部
材と、その入出力軸の相対回転量に応じて操舵補助力発
生用の油圧を制御する油圧制御バルブとを備える油圧パ
ワーステアリング装置が従来より用いられている。
【0003】その弾性部材として、入力軸の軸心に形成
された通孔に挿通され、入力軸と出力軸とに連結される
トーションバーが汎用されている。
【0004】しかし、入力軸の軸心にトーションバーの
挿入用通孔を形成すると加工コストが増大する。
【0005】また、入出力軸の相対回転量に応じて操舵
補助力発生用の油圧を制御するため、操舵抵抗が作用し
ていない中立状態における入力軸と出力軸の周方向相対
位置は、左右一方に操舵した場合と左右他方に操舵した
場合とで操舵特性が等しくなるように一定位置に定める
必要がある。そのため、その位置決めの際はトーション
バーを出力軸にのみ連結した状態で、入力軸と出力軸と
を軸方向に相対移動しないように保持しながら相対回転
させて周方向相対位置の位置決めを行なう。その位置決
め後に、入力軸と出力軸とを相対回転および軸方向相対
移動しないように保持し、しかる後に入力軸とトーショ
ンバーに通孔を形成してピンを挿入することでトーショ
ンバーを入力軸に連結している。しかし、入力軸と出力
軸とを位置決めした状態で相対回転および軸方向相対移
動しないように保持してピン挿入用通孔を形成するのは
面倒なものであり、トーションバーにもピンを挿入する
ための通孔を形成する必要があり、やはり加工コストが
増大する。
【0006】また、その中立状態においては、トーショ
ンバーは捩れ量が零であるため入出力軸の相対回転を阻
止する方向にプリロードを作用させることができず、直
進時の走行安定性を大きくすることができなかった。
【0007】そこで、トーションバーに換え、環形状の
一部に切欠部を有する平面視C字形状の弾性部材により
入出力軸を囲み、その切欠部に位置する2本のピンの一
方を入力軸に他方を出力軸に挿入し、その一対のピンに
より弾性部材の弾性力を受けることで、入出力軸の相対
回転を阻止する方向に弾性力を作用させる油圧パワース
テアリング装置が提案されている(特公昭63‐519
07号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記C字形状の弾性部
材を用いた従来の油圧パワーステアリング装置では、入
力軸と出力軸はハウジングに個別に軸受を介し支持され
るものであるため、ハウジングにより支持されていない
状態では互いに軸方向に分離してしまう。そのため、入
力軸と出力軸を軸方向相対移動しないように保持しつつ
ハウジングへの組み込み等を行なう必要があり、製造工
程が非常に煩雑なものになる。
【0009】また、上記C字形状の弾性部材を用いた従
来の油圧パワーステアリング装置では、弾性部材の切欠
部に位置する2本のピンを挿入するために入力軸と出力
軸のそれぞれに形成する挿入孔は、両方共その周方向の
位置決めを行なう前に形成している。しかし、その周方
向の位置決めを行なう前に入力軸と出力軸のそれぞれに
対するピンの位置を定めると、その周方向の位置決め後
において2本のピンは中立状態で入出力軸の相対回転軸
方向に整列することはなく、周方向に関し互いにずれを
生じる。そのため、前記弾性部材の切欠部において、そ
の一方のピンに当接する部分と他方のピンに当接する部
分とをその周方向のずれ量に応じた量だけ周方向にずら
すことで、右操舵時と左操舵時とで作用する弾性力の大
きさが異なるのを防止する必要がある。しかし、その両
ピンの周方向のずれ量は一定ではないことから、その周
方向の位置決めを行なう毎に弾性部材の切欠部を加工す
る必要があり、弾性部材の加工が面倒なものになって加
工コストを増大させる。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題を解決する
ことのできる油圧パワーステアリング装置とその製造方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、操舵により回
転する入力軸と、この入力軸に相対回転可能に連結され
る出力軸と、その入出力軸の相対回転を阻止する方向に
弾性力を作用させる弾性部材と、その入出力軸の相対回
転量に応じて操舵補助力発生用の油圧を制御する油圧制
御バルブとを備える油圧パワーステアリング装置におい
て、その入出力軸の一方に連結部材が入出力軸の相対
回転軸と同軸中心に相対回転可能かつ、入出力軸の一
方そのものに軸方向一方と軸方向他方への相対移動が規
制されるように取り付けられ、その連結部材は入出力軸
の他方に固定されることを特徴とする。その連結部材は
筒状とされ、入出力軸の一方に相対回転可能かつ軸方向
一方と軸方向他方への相対移動が規制されるように嵌合
され、入出力軸の他方に圧入されることで固定されるの
が好ましい。その弾性部材は環形状の一部に切欠部を有
する形状とされ、この弾性部材により入力軸と出力軸の
少なくとも一方が囲まれ、その入力軸と出力軸のそれぞ
れに弾性部材の弾性力を受けることができるように切欠
部に位置する係合部が設けられ、操舵抵抗が作用してい
ない中立状態において両係合部は入出力軸の相対回転軸
方向に沿って整列するのが好ましい。
【0012】本発明方法は、操舵により回転する入力軸
と、この入力軸に相対回転可能に連結される出力軸と、
その入出力軸の相対回転を阻止する方向に弾性力を作用
させる弾性部材と、その入出力軸の相対回転量に応じて
操舵補助力発生用の油圧を制御する油圧制御バルブとを
備える油圧パワーステアリング装置を製造するに際し、
その入出力軸の一方に連結部材を入出力軸の相対回転軸
と同軸中心に相対回転可能かつ軸方向相対移動が規制さ
れるように取り付け、次に、連結部材を入出力軸の他方
に固定し、次に、操舵抵抗が作用していない中立状態に
おける入力軸と出力軸の周方向相対位置を定め、次に、
入力軸と出力軸とに対する前記弾性部材の係合位置を定
めることを特徴とする。
【0013】なお、本発明における入出力軸の一方に対
する連結部材の軸方向相対移動の規制は、軸方向の相対
移動を完全に阻止する必要はなく、油圧パワーステアリ
ング装置の機能上問題のない範囲で軸方向相対移動が許
容されてもよい。
【0014】
【作用】上記構成によれば、入出力軸の一方に連結部材
が入出力軸の相対回転軸と同軸中心に相対回転可能かつ
軸方向相対移動が規制されるように取り付けられ、その
連結部材は入出力軸の他方に固定されているので、入力
軸と出力軸の軸方向相対移動は規制される。これによっ
て、入力軸と出力軸との周方向相対位置の位置決めや、
入力軸と出力軸とに対する弾性部材の係合位置の位置決
めや、製造工程において、入力軸と出力軸とを軸方向に
相対移動しないように保持する必要がなく、その位置決
め作業を容易化でき、また、製造工程が煩雑化するのを
防止できる。
【0015】入出力軸の一方に相対回転可能かつ軸方向
相対移動が規制されるように嵌合された筒状の連結部材
を入出力軸の他方に圧入して固定することで、本発明の
入力軸と出力軸との連結を、部品点数が少なく、コンパ
クトで、組み立てが容易な簡素な構造により実現するこ
とができる。
【0016】また、環形状の一部に切欠部を有する形状
の弾性部材によって入力軸と出力軸の少なくとも一方を
囲み、その入力軸と出力軸のそれぞれに弾性部材の弾性
力を受けることができるように切欠部に位置する係合部
を設ける場合に、入力軸と出力軸の周方向の位置決めを
行なった後に係合部を設け、入力軸と出力軸とに対する
弾性部材の係合位置を定めることで、両係合部を入出力
軸の相対回転軸方向に沿って整列させることができ、そ
の位置決め後に弾性部材を加工する必要はない。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0018】図1に示すラックピニオン式油圧パワース
テアリング装置1は、車両のハンドル(図示省略)に連
結される入力軸2と、この入力軸2に同軸心に相対回転
可能かつ軸方向に相対移動しないように連結される出力
軸3とを備える。すなわち、図2にも示すように、その
入力軸2の下部2aは上部よりも小径とされ、出力軸3
の上部に凹部3aが形成され、その凹部3aに入力軸2
の下部2aが筒状のブッシュ12を介し嵌合されてい
る。そのブッシュ12は例えば砲金製とされ、その入力
軸2の下部2aに入出力軸2、3の相対回転軸と同軸中
心に相対回転可能に嵌合されると共に、その下部2aに
形成された周溝2a′に嵌合された止め輪9により抜け
止めされている。その止め輪9と入力軸2に形成された
段差面2″との間に配置されることで、ブッシュ12の
入力軸2に対する軸方向相対移動が規制される。この
際、ブッシュ12の入力軸2に対する軸方向相対移動を
完全に阻止してもよいし、油圧パワーステアリング装置
1の機能に影響のない範囲で軸方向相対移動が僅かに許
容されてもよい。そのブッシュ12は凹部3aに圧入さ
れることで出力軸3に固定されている。
【0019】その入力軸2と出力軸3の相対回転を阻止
する方向に弾性力を作用させる弾性部材43が、入力軸
2と出力軸3とに係合されている。すなわち、図3〜図
5に示すように、その弾性部材43はバネ鋼板製であ
り、C字形状部43aと、このC字形状部43aの外周
の両開放端近傍部分から図3において上方に向かい延出
する一対の係合部43b、43cと、そのC字形状部4
3aの内周一部から内方に向かい延出する回り止め部4
3dとを有する環形状であり、その一対の係合部43
b、43cの対向端面間が間隔均一の切欠部43′とさ
れている。この弾性部材43により入力軸2と出力軸3
とが囲まれている。また、その切欠部43′に係合部と
して一対の円柱形のピン44、45が配置され、一方の
ピン44は入力軸2に形成されたピン挿入孔2dに圧入
され、他方のピン45は出力軸3に形成されたピン挿入
孔3dに圧入される。両ピン44、45は外径が等し
く、入出力軸2、3の直径上に軸心があり、操舵抵抗が
作用していない中立状態において入出力軸2、3の相対
回転軸方向に沿って整列する。これにより、弾性部材4
3による上記弾性力は両ピン44、45により受けられ
る。なお、その中立状態において入出力軸2、3の相対
回転を阻止する方向にプリロードを作用させることがで
きるように、その切欠部43′の自然状態での間隔は両
ピン44、45の外径よりも小さくされている。また、
出力軸3の外周に凹部3cが形成され、この凹部3cに
弾性部材43の回り止め部43dが嵌合することで、弾
性部材43の出力軸3に対する回り止めがなされてい
る。
【0020】また、入力軸2と出力軸3の相対回転を阻
止する方向に弾性力を作用させる補助弾性部材46が設
けられている。すなわち、図3、図5に示すように、そ
の補助弾性部材46はバネ鋼板製であり、C字形状部4
6aと、このC字形状部46aの内周一部から内方に向
かい延出する回り止め部46dとを有する環形状であ
り、そのC字形状部46aの開放端間が間隔均一の切欠
部46′とされ、入力軸2と出力軸3とを囲んでいる。
その切欠部46′に弾性部材43の両係合部43b、4
3cが配置される。これにより、補助弾性部材46の弾
性力は両係合部43b、43cを介し両ピン44、45
により受けられる。なお、出力軸3の上部は二股部3
e、3fとされ、この二股部3e、3fの間に補助弾性
部材46の回り止め部46dが嵌合することで、補助弾
性部材46の出力軸3に対する回り止めがなされてい
る。
【0021】図1に示すように、その入力軸2は、バル
ブハウジング7にベアリング8を介して回転可能に支持
されている。その出力軸3は、ラックハウジング4にベ
アリング10とブッシュ11を介し回転可能に支持され
ている。その出力軸3にピニオン15が形成され、この
ピニオン15に噛み合うラック16がサポートヨーク4
0により支持され、そのラック16に操舵用車輪(図示
省略)が連結される。これにより、操舵による入力軸2
の回転は弾性部材43と補助弾性部材46とを介してピ
ニオン15に伝達され、このピニオン15の回転により
ラック16は車両幅方向に移動し、このラック16の移
動により車両の操舵がなされる。また、操舵抵抗に応じ
弾性部材43と補助弾性部材46とが弾性変形して入力
軸2と出力軸3とが相対回転する。
【0022】操舵補助力を付与する油圧アクチュエータ
として油圧シリンダ20が設けられている。この油圧シ
リンダ20は、ラックハウジング4により構成されるシ
リンダチューブと、ラック16に一体化されるピストン
21を備えている。その入出力軸2、3の相対回転量に
応じて操舵補助力発生用の油圧を制御する油圧制御バル
ブ30が設けられ、そのピストン21により仕切られる
油室22、23に操舵方向と操舵抵抗に応じて圧油が供
給される。
【0023】その油圧制御バルブ30は、前記バルブハ
ウジング7の内部に上下複数のシールリング25を介し
相対回転可能に挿入されると共に、入力軸2の外周に相
対回転可能に嵌合される筒状の弁部材31を備えてい
る。図6に示すように、その弁部材31は出力軸3の外
周にピン32を介して同行回転するよう嵌合されてい
る。
【0024】そのバルブハウジング7に、ポンプ33に
接続される入口ポート34と、タンク35に接続される
出口ポート36と、前記油圧シリンダ20の一方の油室
22に接続される第一ポート37と、他方の油室23に
接続される第二ポート38とが設けられている。各ポー
ト34、36、37、38は、入力軸2と弁部材31と
の間の油路を介し連通し、その油路に形成された絞り部
が、弾性部材43と補助弾性部材46の弾性変形による
入出力軸2、3の相対回転に伴う入力軸2と弁部材31
との相対回転により開度が調節される。
【0025】すなわち、図7に示すように、弁部材31
の内周に軸方向に沿う複数の第1凹部50が周方向等間
隔に本実施例では8ケ所形成されている。その第1凹部
50の周方向間に対向するように入力軸2の外周に複数
の第2凹部51a、51bが周方向等間隔に本実施例で
は8ケ所形成されている。その第1凹部50は、弁部材
31に形成された流路53を介し前記第1ポート37に
連通するものと、弁部材31に形成された流路54を介
し第2ポート38に連通するものとが、周方向に交互に
並列する。その第2凹部51a、51bは、弁部材31
に形成された流路55を介し前記入口ポート34に通じ
るもの51aと、図1に示すように、弁部材31の軸方
向外方まで延出することで出口ポート36に通じるもの
51bとが、周方向に交互に並列する。その第1凹部5
0の軸方向に沿う縁と第2凹部51、51bの軸方向に
沿う縁との周方向間が絞り部A、B、C、Dとされてい
る。
【0026】図7は操舵が行なわれておらず操舵抵抗が
作用していない中立状態を示し、各絞り部A、B、C、
Dの周方向間隔は互いに等しくされている。この中立状
態で入口ポート34と出口ポート36とは連通し、ポン
プ33から油圧制御バルブ30に流入する油はタンク3
5に還流し、操舵補助力は発生しない。左右一方へ操舵
することによって生じる操舵抵抗により弾性部材43と
補助弾性部材46とが弾性変形し、弁部材31が入力軸
2に対し図7において矢印K方向に相対回転すると、第
1凹部50と第2凹部51a、51bとの周方向相対位
置が変化し、入口ポート34と第1ポート37との間の
絞り部Aの開度が大きくなり、第1ポート37と出口ポ
ート36との間の絞り部Bの開度が小さくなり、入口ポ
ート34と第2ポート38との間の絞り部Cの開度が小
さくなり、第2ポート38と出口ポート36との間の絞
り部Dの開度が大きくなる。これにより、油圧シリンダ
20の一方の油室22に操舵方向と操舵抵抗に応じた圧
力の圧油が供給され、また、他方の油室23からタンク
35に油が還流し、車両の左右一方への操舵補助力がピ
ストン21からラック16に作用する。左右他方へ操舵
すると、弁部材31と入力軸2とが左右一方へ操舵した
場合と逆方向に相対回転し、絞り部Aの開度が小さくな
り、絞り部Bの開度が大きくなり、絞り部Cの開度が大
きくなり、絞り部Dの開度が小さくなり、車両の左右他
方への操舵補助力がピストン21からラック16に作用
する。
【0027】その油圧シリンダ20の作動油がポンプ3
3からタンク35に還流する途中でバルブハウジング7
から漏洩するのを防止するため、入力軸2の外周とバル
ブハウジング7の上部内周との間に介在するオイルシー
ル60と、出力軸3の外周とバルブハウジング7の下部
内周との間に介在するオイルシール61が設けられてい
る。
【0028】上記中立状態において、各絞り部A、B、
C、Dの周方向間隔が互いに等しくされていないと、左
右一方に操舵した場合と左右他方に操舵した場合とで操
舵特性が等しくならない。そのため、中立状態において
各絞り部A、B、C、Dの周方向間隔が互いに等しくな
るように、入力軸2と出力軸3との周方向相対位置の位
置決めが行なわれる。すなわち、前述のように入力軸2
にブッシュ12を入出力軸2、3の相対回転軸と同軸中
心に相対回転可能に嵌合し、そのブッシュ12の軸方向
相対移動を止め輪9により規制し、次に、そのブッシュ
12を出力軸3の凹部3aに圧入することで固定し、こ
れにより、入力軸2と出力軸3とを相対回転可能かつ軸
方向相対移動が規制されるように連結する。なお、この
入力軸2と出力軸3との連結に先立って、入力軸2にピ
ン挿入孔2dを形成し、一方のピン44を圧入してお
く。次に、操舵抵抗が作用していない中立状態における
入力軸2と出力軸3の周方向相対位置を左右操舵時の操
舵特性が等しくなるよう定める。その入力軸2と出力軸
3の周方向相対位置を定めた状態で出力軸3にピン挿入
孔3dを形成する位置を定め、孔あけ加工を行なう。そ
のピン挿入孔3dの位置は、一方のピン44と他方のピ
ン45が前述のように入出力軸2、3の相対回転軸方向
に沿って整列するように定める。しかる後に、そのピン
挿入孔3dに他方のピン45を挿入し、弾性部材43と
補助弾性部材46とを両ピン44、45に係合させる。
【0029】上記構成によれば、入力軸2と出力軸3と
がブッシュ12を介し相対回転可能かつ軸方向相対移動
が規制されるように取り付けられているので、入力軸2
と出力軸3との周方向相対位置の位置決めを行なう際
や、出力軸3に形成するピン挿入孔3dの位置を定める
際に、入力軸2と出力軸3とを軸方向に相対移動しない
ように保持する必要がなく、その位置決め作業を容易化
できる。また、入力軸2と出力軸3はバルブハウジング
7およびラックハウジング4から取り外した状態でも互
いに軸方向に分離することはなく、その位置決め作業後
に入力軸2と出力軸3とを支持するハウジング7、9へ
組み込む際に、製造工程が煩雑化するのを防止できる。
また、その入力軸2と出力軸3の連結はブッシュ12と
止め輪9のみで行なえるので、部品点数が少なく、コン
パクトで、組み立てが容易で、簡素な構造とされてい
る。また、入力軸2と出力軸3の周方向の位置決めを行
なった後に、出力軸3のピン挿入孔3dの位置、すなわ
ち入出力軸2、3に対する弾性部材43、46の係合位
置を定め、中立状態において両ピン44、45を入出力
軸2、3の相対回転軸方向に沿って整列させることで、
入出力軸2、3の周方向相対位置の位置決め後に弾性部
材43および補助弾性部材46を加工する必要性をなく
せる。
【0030】なお、本発明は上記実施例に限定されな
い。例えば、連結部材としてブッシュ12に換えてベア
リングや割り溝を有する筒状部材を用いてもよい。ま
た、連結部材を出力軸に相対回転可能に取り付けて入力
軸に固定してもよい。また、補助弾性部材46は必須で
はない。また、弾性部材の弾性力を受ける係合部はピン
に限定されない。また、弾性部材としては、入出力軸の
相対回転を阻止する方向に弾性力を作用させるものであ
れば、環形状の一部に切欠部を有する形状以外の形状の
ものを用いてもよい。また、ラックピニオン式以外の例
えばボールスクリュー式油圧パワーステアリング装置に
も本発明は適用できる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、直進時の走行安定性を
大きくすることができ、入力軸と出力軸との周方向相対
位置の位置決めの作業を容易化でき、製造工程が煩雑化
するのを防止でき、入力軸と出力軸との連結を簡素な構
造により実現でき、コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の要部の正面図
【図4】図3のIV‐IV線断面図
【図5】図3のV‐V線断面図
【図6】図1のVI‐VI線断面図
【図7】本発明の実施例の油圧制御バルブの平断面図
【符号の説明】
2 入力軸 3 出力軸 12 ブッシュ(連結部材) 30 油圧制御バルブ 43 弾性部材 43′ 切欠部 44、45 ピン(係合部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−84262(JP,A) 特開 昭61−171664(JP,A) 実開 昭60−152576(JP,U) 特公 昭63−51907(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/00 - 5/32 F16B 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵により回転する入力軸と、 この入力軸に相対回転可能に連結される出力軸と、 その入出力軸の相対回転を阻止する方向に弾性力を作用
    させる弾性部材と、 その入出力軸の相対回転量に応じて操舵補助力発生用の
    油圧を制御する油圧制御バルブとを備える油圧パワース
    テアリング装置において、 その入出力軸の一方に連結部材が入出力軸の相対回転
    軸と同軸中心に相対回転可能かつ、入出力軸の一方そ
    のものに軸方向一方と軸方向他方への相対移動が規制さ
    れるように取り付けられ、 その連結部材は入出力軸の他方に固定されることを特徴
    とする油圧パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 その連結部材は筒状とされ、入出力軸の
    一方に相対回転可能かつ軸方向一方と軸方向他方への
    対移動が規制されるように嵌合され、入出力軸の他方に
    圧入されることで固定される請求項1に記載の油圧パワ
    ーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 その弾性部材は環形状の一部に切欠部を
    有する形状とされ、この弾性部材により入力軸と出力軸
    の少なくとも一方が囲まれ、その入力軸と出力軸のそれ
    ぞれに弾性部材の弾性力を受けることができるように切
    欠部に位置する係合部が設けられ、操舵抵抗が作用して
    いない中立状態において両係合部は入出力軸の相対回転
    軸方向に沿って整列する請求項1または請求項2に記載
    の油圧パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 操舵により回転する入力軸と、この入力
    軸に相対回転可能に連結される出力軸と、その入出力軸
    の相対回転を阻止する方向に弾性力を作用させる弾性部
    材と、その入出力軸の相対回転量に応じて操舵補助力発
    生用の油圧を制御する油圧制御バルブとを備える油圧パ
    ワーステアリング装置を製造するに際し、その入出力軸
    の一方に連結部材を入出力軸の相対回転軸と同軸中心に
    相対回転可能かつ軸方向相対移動が規制されるように取
    り付け、次に、連結部材を入出力軸の他方に固定し、次
    に、操舵抵抗が作用していない中立状態における入力軸
    と出力軸の周方向相対位置を定め、次に、入力軸と出力
    軸とに対する前記弾性部材の係合位置を定めることを特
    徴とする油圧パワーステアリング装置の製造方法。
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