JPH11115614A - ストッパー機能付パレットコンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、従来のローラーコンベアのもつ移
動機能に荷物を安定的にローラーコンベア上に静止、保
持させる機能を付加すると同時に、この両機能を作業に
応じて切り替える機構を設け、トラック等への荷物の積
み降ろし時における作業の合理化、省力化を図る為のも
のである。 【解決手段】ローラーコンベアを内枠（ローラーを取り
付けた部分）と外枠（荷物を静止固定させる為のフレー
ム部分）との２重機構にし目的に応じて両機能の切替が
レバー操作で簡単に行える様にする。

Description

【発明の詳細な説明】 【従来の技術】

【００１】現在一般に広く使用されているローラーコン
ベアの構造は（図−ａ〜図−ｃ）の様に両端に設け
たローラー支持枠（以下フレームと称す）に、中心に心
棒（シャフト）を通した搬送用ローラーをローラーの上
面がフレーム上面よりも高くなる位置に設定し、搬送ロ
ーラーの駆動を利用してローラー上に置いた荷物を移動
するものであり、その機能はもっぱら荷物の移動に限定
されており、ローラーコンベア上に荷物を保持、固定さ
せるものではなかった。

【発明が解決しようとする課題】

【００２】ところで、これ迄トラックの荷台等への荷物
の積み込み作業は、いったん荷台に揚げた荷物を再度荷
台上で移動し、積み込み地点の反対側の端から順次積み
直す手間にかなりの時間と労力が費やされていた。その
為、時に荷台上での荷物の移動の際にローラーコンベア
が利用されることもあったが、その場合ローラーコンベ
ア自体が荷台上で一定のスペースを占めてしまうことか
ら、積み込み作業の進行状況に応じて適宜ローラーコン
ベアを移動又は撤去しなければならず、あまり実用的で
はなかった。さらに、積み込んだ荷物を降ろす場合とも
なると、荷台の奥に積み込まれた荷物においてはいちい
ち荷台に上がって移動しなければならず、重量物を大量
に扱う場合には大変な重労働となっていた。本考案は、
従来のローラーコンベアのもつ移動機能に荷物を安定的
にローラーコンベア上に静止、保持させる機能を付加す
ると同時に、この両機能を作業に応じて切り替える機能
を設け、トラックの荷台等への荷物の積み込みはもとよ
り、荷台から荷物を降ろす作業にもローラーコンベアの
もつ移動機能を有効かつ合理的に活用することで、荷物
の積み降ろし時における重労働を解消しようとするもの
である。

【課題を解決するための手段】

【００３】移動機能と静止、保持機能をワンタッチで切
り替える為の工夫。前述の様にローラーコンベア上を荷
物が円滑に移動する為には、ローラーコンベア上に置か
れた荷物の底面が、ローラーコンベアの搬送ローラー部
と接していることが絶対条件となる。このことは逆に、
荷物の底面が搬送ローラーではなくそれらを支持してい
るフレーム部と接していればローラーコンベア上の荷物
は動かず安定的に静止、保持されることになる。従って
移動と静止、保持機能との切替は搬送ローラー部とフレ
ーム部を交互に上下させ、荷物の底面と接する部分が入
れ代わることによって可能となる。しかし、従来のロー
ラーコンベアではその構造上、搬送ローラーは両端でフ
レーム部に連結、固定されている為この切替は不可能で
ある。

【００４】（イ）そこで、荷物を支持するフレームの役
割をする２本の角パイプを、ローラーコンベアが中間に
入る十分な間隔をとって角パイプの両端を各々平板で連
絡した枠を作る（以後外枠と称す）−図 （ロ）アングルと平板で長方形の枠を組み、中心に心棒
を通した搬送ローラーを一定間隔で枠に取付け、ローラ
ーコンベアを構成させる（以後内枠と称す）−図 （ハ）内枠の短い方のアングル側面に、外側に向けボル
トを熔接する。この際左右のボルトの熔接位置に一定の
段差をつけておく。（図） （ニ）平板をＪの字に曲げ加工した昇降レバーを用意す
る。昇降レバーの先端にボルトを熔着し、折曲点に穴加
工しこれを内枠に設けたボルトａに差し込みナットで固
定する。 （ホ）次に昇降レバーの折り曲げ部と同じ長さの連結金
具［Ａ］（図）を用意し、一端に穴加工を施し、内枠
に設けたボルトｂに連結し、ナットで止める。 （ヘ）最後に両端に穴加工を施した連結金具［Ｂ］の一
方の穴を昇降レバーの先端のボルトに入れ、ベアリング
状ローラーをはめ込みナットで固定する。又、もう一方
の穴を連結金具［Ａ］のボルトに入れベアリング状のロ
ーラーをはめ、ナットで固定する。（図） 以上の構成で内枠と外枠との上下切替機構を作る。−図
この切替機構（図）により、昇降レバーを矢印方向に
倒すとテコの原理により内枠が上昇し搬送ローラー部が
荷物の底面と接する状態が得られ、荷物をローラー上で
移動することができる。（図の破線部）その時、昇降
レバーは倒されている為、ローラー上部より下がるので
荷物の移動を妨げる事はない。また、荷物を乗せた状態
で昇降レバーを矢印と逆方向に立てれば（図実線
部）、内枠が下降して外枠の支持フレームによって荷物
が保持される状態が得られる。

【発明の実施の形態】

【００５】トラックの横アオリを降ろし、本機を図の
様に荷台上に並べる。荷物ないしはコンテナー等に入れ
た荷物を本機上に乗せ、ローラーコンベア機能を利用し
て奥の方へ順次送ってやる。この作業を繰り返すことに
より、人間が荷台に上がって下からの荷物を受け取り荷
台の奥から荷物を積み上げる時間を省く事が可能とな
る。

【００６】荷台に乗せる本機の数を減らそうとする場合
は、本機を適当な間隔でトラック荷台へまず並べてか
ら、荷物を直接本機に乗せる代わりに合板等を本機上に
渡した上で、合板上に荷物を乗せて全体を奥に押し込ん
でやる方法もとれる。（図）荷物の形状にによって
は、この方法でより効率的かつスムースな移動積込が可
能となる。

【００７】上記いずれの場合でもトラックで移動する場
合には、あらかじめストッパー機構を利用し、ローラー
機能を保持機能へ切替ておくことにより荷物の安全かつ
安定した移送が可能となる。

【００８】同様に積み荷を降ろす場合には、ストッパー
機構を保持から移動に切り替えればローラーコンベアに
よって一番奥に積込んだ荷物も手前に引き寄せることが
でき、簡単に荷降ろしができる。

【００９】フォークリフトを利用した積込みに応用する
場合、本機を２基フォークの爪間隔に合わせてセットし
ておけば２基の本機がちょうど台木の役割を果たすこと
により、フォークリフトとの連動による積込が可能にな
る。

【０１０】本機の下部にフォークリフトの爪の差し込み
口を設けるか若しくは、本機をそのままパレット上に設
置し、他の移動専用のローラーコンベアの終点と本機を
連絡することにより、ローラーコンベアで移動し本機
（パレットコンベア）上に置かれた荷物をフォークリフ
トによって他の場所へ移動することが可能となる。

【０１１】又、移動式の昇降台車等の荷台に本機をセッ
トすることでトラックの荷台への荷物の積み込み及び荷
台からの荷降ろし作業を省力化するシステムを構成する
ことも可能である。

【発明による効果】

【０１２】トラックの荷台等へ荷物（特に定形の箱物
等）を積み降ろしする作業を人間がいちいちトラックの
荷台上へ上がり降りをせずとも簡単にできる為、従来繁
雑かつ重労働とされていた同種の作業の合理化、省力化
が積み込み、積み降ろし両面に於いて可能となる。

【０１３】フォークリフト、移動昇降台車、及び従来の
移動専用ローラーコンベアとの組み合わせにより物流の
システムを構成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図ａ〜ｃ】従来のローラーコンベアの仕組み（斜視
図及び側面図）

【図】外枠斜視図

【図】内枠斜視図

【図】本機正面図

【図】本機正面図

【図】本機全体斜視図

【図】本機活用例（側面図及び平面図）

【図】本機活用例（側面図及び平面図）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項 １】ローラーコンベアを内枠（ローラーを取
   付けた移動部分）と外枠（荷物を静止、固定する部分）
   との２重構造にし、荷物の移動時（ローラーを使って荷
   物を移動する時）と荷物の固定時（ローラーコンベア上
   に荷物を静止固定させ、あるいはコンベア本体を荷物と
   一緒にフォークリフト等で搬送する時）とで目的に応じ
   て外枠と内枠とが上下し機能を切り替えることができ
   る。内枠と外枠の機能はローラーコンベアの形態により
   逆となる場合もある。（図−ｂ）
2. 【請求項 ２】ローラーコンベア上で荷物を静止、固定
   させることにより本体をフォークリフト等のパレットと
   して利用することが可能となる。