JPH11114058A - 内視鏡用注射具 - Google Patents

内視鏡用注射具

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JPH11114058A JP9276982A JP27698297A JPH11114058A JP H11114058 A JPH11114058 A JP H11114058A JP 9276982 A JP9276982 A JP 9276982A JP 27698297 A JP27698297 A JP 27698297A JP H11114058 A JPH11114058 A JP H11114058A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】動きの激しい粘膜面等に対しても正確かつ安全
に注射針を穿刺することができる内視鏡用注射具を提供
すること。 【解決手段】先端に注射針３が設けられた可撓性の内管
２を軸線方向に進退自在に外套管１内に挿通して、外套
管１の手元側端部側から内管２を進退操作することによ
り注射針３が外套管１の先端から突没するようにした内
視鏡用注射具において、粘膜面に対して押し付けるため
の粘膜押さえ爪５を、外套管１の先端に対して間隔をあ
けて前方から対向するように、連結部材６を介して外套
管１の先端に取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、内視鏡を介して
体腔内に薬液等を注射するための内視鏡用注射具に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】内視鏡用注射具は、一般に、先端に注射
針が設けられた可撓性の内管を軸線方向に進退自在に外
套管内に挿通して、外套管の手元側端部側から内管を進
退操作することにより注射針が外套管の先端から突没す
るようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】内視鏡用注射具によっ
て経内視鏡的に体腔内に注射を行なう際には、外套管の
先端から突出させた注射針を患部に突き刺すのである
が、内臓は常に活動をしていて動くので、目標とする患
部に正確に注射針を穿刺するのが容易でない場合があ
る。特に、心臓の鼓動によって粘膜面が絶えず揺れてい
る食道の場合等は、正確な位置に穿刺するのが非常に難
しい。
【０００４】そこで本発明は、動きの激しい粘膜面等に
対しても正確かつ安全に注射針を穿刺することができる
内視鏡用注射具を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡用注射具は、先端に注射針が設けら
れた可撓性の内管を軸線方向に進退自在に外套管内に挿
通して、上記外套管の手元側端部側から上記内管を進退
操作することにより上記注射針が上記外套管の先端から
突没するようにした内視鏡用注射具において、粘膜面に
対して押し付けるための粘膜押さえ爪を、上記外套管の
先端に対して間隔をあけて前方から対向するように、連
結部材を介して上記外套管の先端に取り付けたことを特
徴とする。
【０００６】なお、上記粘膜押さえ爪が、上記連結部材
の先端部分をかぎ状に曲げて形成されていてもよく、上
記連結部材が、軸線方向と平行に形成された溝によって
二本の腕状に分割されて形成されていてもよい。
【０００７】また、上記粘膜押さえ爪と、上記連結部材
と、上記外套管の先端に被嵌されて固着される筒状体と
が一体に形成されていてもよく、上記注射針の先端が、
上記外套管の先端から最大限に突出した状態では、上記
外套管の先端と上記粘膜押さえ爪との間に位置している
とよい。
【０００８】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図２は、内視鏡用注射具の全体構成を示
しており、１は、図示されていない内視鏡の処置具挿通
チャンネルに挿脱される可撓性の外套管であり、例えば
細いステンレス鋼線を均一な径に密着巻きして形成され
たコイルパイプが用いられている。
【０００９】外套管１内には、可撓性チューブからなる
内管２が軸線方向に進退自在に全長にわたって挿通され
ており、内管２の先端には、体腔内粘膜に穿刺される注
射針３が真っ直ぐに連結されている。
【００１０】図１に拡大して示されるように、穿刺時に
粘膜を押さえるための粘膜押さえ爪５が、外套管１の先
端に対して間隔をあけて外套管１の先端に対抗する状態
に配置されている。この粘膜押さえ爪５は、外套管１の
先端との間を連結する連結部材６の先端部分を略直角に
かぎ状に曲げて、連結部材６と一体に形成されている。
【００１１】連結部材６は、外套管１の先端に被嵌、固
着された筒状体４から前方に延出する形で、筒状体４と
一体に形成されており、このような構成によって、粘膜
押さえ爪５が所定位置に固定的に配置されている。
【００１２】また、図３に示されるように、連結部材６
と粘膜押さえ爪５は、軸線方向（外套管１の先端部分の
軸線の延長方向）と平行に形成された分割溝７によって
二本の平行腕状に分割されて形成されている。
【００１３】図１に戻って、筒状体４には外套管１の先
端面に当接する当接壁８が形成されていて、その中心部
分には、注射針３が緩く嵌合して通過する径の針通過孔
が穿設されている。
【００１４】一方、注射針３の外周面には、注射針３の
先端が連結部材６の中間部分まで突き出た状態の時に外
套管１の先端面に位置する部分に、金属パイプ製のスト
ッパ管９が固着されている。
【００１５】このストッパ管９は、当接壁８に穿設され
た針通過孔を通過できない太さに形成されている。した
がって、図１に示されるように、ストッパ管９が当接壁
８に当接すると、注射針３をそれ以上外套管１の先に突
出させることはできない。
【００１６】図２に戻って、１０は、外套管１の基端に
連結して設けられた操作部であり、操作部１０の本体１
１には、外套管１が連結されたシース連結筒１２が先端
にねじ込まれている。
【００１７】本体１１の中間部には長手方向にスリット
１４が形成されていて、内管２の基端部が連結固定され
たスライダ１５が、そのスリット１４内に摺動自在に配
置されている。
【００１８】スライダ１５には、スリット１４の両外側
に突出する一対の指掛け１６，１７が一体的又は別体に
形成されて連結され、本体１１の後端部には親指掛け１
８が設けられている。
【００１９】その結果、各指掛け１６，１７，１８に指
を差し込んで、矢印Ｂで示されるようにスリット１４内
でスライダ１５を移動操作することにより、内管２を介
して注射針３が矢印Ａに示されるように軸線方向に移動
する。
【００２０】したがって、図１に示されるように外套管
１の先端から注射針３が突出した状態と、図４に示され
るように外套管１の先端内に注射針３が引っ込んだ状態
とを、操作部１０からの操作により任意に選択すること
ができる。
【００２１】図２に示されるように、内管２の基端は、
スライダ１５に取り付けられた注射筒受け口金２０に連
通している。したがって、図示されていない注射筒を注
射筒受け口金２０に接続して薬液等を注入すれば、その
薬液が内管２を通って注射針３の先端から流出する。な
お、注射筒受け口金２０は、スライダ１５に固定された
内管２の基端側部分を手元側に延長させて、その延長端
に取り付けてもよい。
【００２２】このように構成された内視鏡用注射具を使
用する際には、図５に示されるように、注射針３を外套
管１内に引っ込めた状態で、外套管１の先端部分を内視
鏡５０の処置具挿通チャンネルの先端から突出させて、
穿刺対象の患部１００を外套管１の先端の正面に位置さ
せ、粘膜押さえ爪５で粘膜面を押さえ付ける。
【００２３】このようにすることにより、穿刺対象の患
部１００と外套管１の先端との位置関係が固定される。
なお、患部１００の粘膜が柔らかい場合には、図６に示
されるように、粘膜の盛り上がり部分が分割溝７の隙間
からはみ出す状態になる。
【００２４】外套管１の先端部分が患部１００に対して
固定されたら、図７に示されるように、注射針３を外套
管１の先端から突き出すことにより、目標とする患部１
００に対して正確に穿刺をして薬液等を注射することが
できる。
【００２５】図８は、軟らかくない患部１００が粘膜の
斜面に存在する場合の穿刺状態を示しており、粘膜押さ
え爪５を粘膜面に押し付けることにより連結部材６が少
し反った状態になって外套管１が患部１００に対して固
定され、この状態で正確な位置に穿刺することができ
る。
【００２６】
【発明の効果】本発明によれば、外套管の先端に対して
間隔をあけて対向する粘膜押さえ爪を連結部材を介して
外套管の先端に取り付けたことにより、粘膜面の動きの
激しい部位であっても、粘膜押さえ爪を粘膜に押し付け
ることにより外套管の先端位置を患部に対して固定し
て、注射針を正確な位置に安全に穿刺することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の注射針
が突出した状態の先端部分の側面断面図である。
【図２】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の操作部
を断面で示す全体構成の側面図である。
【図３】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の注射針
が突出した状態の先端部分の斜視図である。
【図４】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の注射針
が引っ込んだ状態の先端部分の側面断面図である。
【図５】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の使用状
態の略示図である。
【図６】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の使用状
態の先端部分の側面断面図である。
【図７】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の使用状
態の先端部分の側面断面図である。
【図８】本発明の実施の形態の内視鏡用注射具の異なる
使用状態の先端部分の側面断面図である。
【符号の説明】
１ 外套管 ２ 内管 ３ 注射針 ４ 筒状体 ５ 粘膜押さえ爪 ６ 連結部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】先端に注射針が設けられた可撓性の内管を
    軸線方向に進退自在に外套管内に挿通して、上記外套管
    の手元側端部側から上記内管を進退操作することにより
    上記注射針が上記外套管の先端から突没するようにした
    内視鏡用注射具において、 粘膜面に対して押し付けるための粘膜押さえ爪を、上記
    外套管の先端に対して間隔をあけて前方から対向するよ
    うに、連結部材を介して上記外套管の先端に取り付けた
    ことを特徴とする内視鏡用注射具。
  2. 【請求項２】上記粘膜押さえ爪が、上記連結部材の先端
    部分をかぎ状に曲げて形成されている請求項１記載の内
    視鏡用注射具。
  3. 【請求項３】上記連結部材が、軸線方向と平行に形成さ
    れた溝によって二本の腕状に分割されて形成されている
    請求項１又は２記載の内視鏡用注射具。
  4. 【請求項４】上記粘膜押さえ爪と、上記連結部材と、上
    記外套管の先端に被嵌されて固着される筒状体とが一体
    に形成されている請求項１、２又は３記載の内視鏡用注
    射具。
  5. 【請求項５】上記注射針の先端が、上記外套管の先端か
    ら最大限に突出した状態では、上記外套管の先端と上記
    粘膜押さえ爪との間に位置する請求項１、２、３又は４
    記載の内視鏡用注射具。
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