JPH11108187A - ガスケットを介装する部品の取付構造 - Google Patents

ガスケットを介装する部品の取付構造

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JPH11108187A
JPH11108187A JP27448997A JP27448997A JPH11108187A JP H11108187 A JPH11108187 A JP H11108187A JP 27448997 A JP27448997 A JP 27448997A JP 27448997 A JP27448997 A JP 27448997A JP H11108187 A JPH11108187 A JP H11108187A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取付部品側にガスケットを予め一体にした取付
作業を効率化する。 【解決手段】気化器12に接続するインテークパイプ1
3の接続金具14とシリンダヘッド3の吸入部5との間
に介装されるガスケット15を、インテークパイプ13
の接続金具14及び吸入部5の各パッキン面と略同形に
するとともに、中央部に吸気通路穴24その左右張り出
し部にボルト通し穴25を設け、このボルト通し穴25
近傍の外縁から耳部18を左右へ突出させる。ガスケッ
ト15を接続金具14のパッキン面に重ねて取付ボルト
16をインテークパイプ13に設けられたつば状部17
のボルト通し穴22とボルト通し穴25に通して仮止め
し、左右の耳部18を折り曲げてつば状部17と一緒に
手で持って吸入部5へ取付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車両用エンジン
の吸気口に設けられたパッキン面へガスケットを介して
インテークパイプを取付ける場合等に好適なガスケット
を介装する部品の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】実公平6−25440号には、エンジン
の吸気口へガスケットを介して気化器を取付けるための
構造が示され、このガスケットは、略菱形をなし、その
一部をパッキン面より外方へ突出する突起部として一体
に形成し、2本ある取付けボルトの一方側を示すための
目印にしている。
【0003】また、実開昭55−156231号には、
シリンダヘッドとシリンダの間にパッキン面より大きな
ガスケットを介在させ、エンジンの組立後にガスケット
の周囲が部分的にパッキン面から外方へはみ出して外観
可能になっているガスケットの介装構造が示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】実公平6−25440
号のようにインテークパイプを吸気口へ取付ける場合、
予めインテークパイプの取付面に通したボルトにガスケ
ットを取付け、ガスケットをパッキン面へ押し当てなが
らボルトを締結するようになっている。
【0005】したがって、ガスケットをボルトへ取付け
た後、パッキン面へ押し当てるまでの間はフリーになる
ので、この間にガスケットがボルトから脱落する恐れが
あり、取付に手間取る場合がある。また、ボルト締結時
にガスケットがずれてしまう場合があるのでガスケット
の正確な位置決めも必要となる。
【0006】さらに、実公平6−25440号及び実開
昭55−156231号のように、ガスケットをパッキ
ン面より大きくして取付時に外方へ突出させれば、取付
作業後にガスケットの取付を確認できるが、この取付部
をシュラウド等で覆うと視認できなくなってしまい、ガ
スケットの装着有無を確認するにはシュラウド等を取外
さなければならなくなり、確認に多くの手間がかかって
しまうので、シュラウド等を取外さなくても視認できる
ことが望まれる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願のガスケットを介装する部品の取付構造に係る第1
の発明は、取付部品と被取付部品の間に形成されるパッ
キン面へガスケットを介装した部品の取付構造におい
て、上記ガスケットにその一部を上記パッキン面から折
り曲げ可能に突出させた一対の耳部を設け、この耳部を
取付部品と一緒に持って取付けることを特徴とする。
【0008】第2の発明は、前記第1の発明において、
前記ガスケットの本体部に対する耳部の付け根部を幅狭
又は薄肉の弱体部にしたことを特徴とする。
【0009】第3の発明は、前記第1の発明において、
前記取付部品を取付けるためのボルトの通し穴を前記ガ
スケットの本体部へ設けるとともに、前記耳部をボルト
の通し穴近傍に設け、前記ボルトを一体にした取付部品
と耳部とを一緒に持って被取付部品へ取付けるようにし
たことを特徴とする。
【0010】第4の発明は、このとき、被取付部品をエ
ンジンとし、取付部品をエンジンの吸気口へ取付けられ
るインテークパイプとし、パッキン面をエンジンの吸気
口とインテークパイプの接続部に形成するようにでき
る。
【0011】第5の発明は、取付部品と被取付部品の間
に形成されるパッキン面へガスケットを介装した部品の
取付構造において、上記取付部品が上記パッキン面より
大きくかつ取付時にガスケットの介装部を外観できない
ようにする覆い機能部を備えるとともに、上記ガスケッ
トに覆い機能部の外方まで突出する耳部を設けたことを
特徴とする。
【0012】第6の発明は、このとき、被取付部品をエ
ンジンとし、取付部品をエンジンの吸気口へ取付けられ
るインテークパイプとし、パッキン面をエンジンの吸気
口とインテークパイプの接続部に形成し、覆い機能部を
インテークパイプのパッキン面近傍部周囲に設けられた
つば状部とするとともに、このつば状部が、エンジンの
周囲を覆うシュラウドに形成されたインテークパイプ挿
通口を覆うようにすることができる。
【0013】
【発明の効果】第1の発明によれば、ガスケットの耳部
を取付部品と一緒に把持可能にしたので、耳部を取付部
品と一緒に手で押えながら被取付部品へ取付けることが
でき、これにより、パッキン面へ押し当てる前にガスケ
ットが脱落する恐れがなくなり、作業効率を上げること
ができ、締結時にもガスケットがずれないので正確に位
置決めできる。そのうえ、耳部を一対で設けたので、ガ
スケットを取付部品と一緒に持つとき、ガスケットを確
実に取付部品へ固定できる。
【0014】第2の発明によれば、耳部の付け根部を幅
狭又は薄肉の弱体部にしたので、耳部を弱体部から曲げ
易くできる。また、耳部を切断する場合も付け根部から
容易に切断でき、しかも切断後におけるガスケットが耳
部の切断面から破れることを防止できる。
【0015】第3の発明によれば、前記ガスケットの本
体部にボルトの通し穴近傍に耳部を設け、前記ボルトを
一体にした取付部品と耳部とを一緒に持って被取付部品
へ取付けるようにしたので、ボルトに対するガスケット
の外れ防止ができ、被取付部品に対する作業性が向上す
る。
【0016】第4の発明によれば、このとき、被取付部
品をエンジンとし、取付部品をエンジンの吸気口へ取付
けられるインテークパイプとし、パッキン面をエンジン
の吸気口とインテークパイプの接続部に形成すれば、ガ
スケットを介するインテークパイプの取付作業が容易に
なる。
【0017】第5の発明によれば、取付部品の覆い機能
部でガスケットの介装部を外観できないように覆って
も、ガスケットの耳部が覆い機能部の外方へ突出してい
るので、取付後も耳部を外部から視認でき、取付直さな
くてもガスケットの装着有無を確認できる。
【0018】第6の発明によれば、このとき、シュラウ
ドとインテークパイプのつば状部でガスケットの装着部
を覆ってしまうことにより外観できなくなっていても、
耳部がつば状部とシュラウドのインテークパイプ挿通口
の間を通って外部へ出ることにより、ガスケットの装着
を確認できるので、シュラウドをわざわざ外して確認す
るような手間が不要になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてエンジンの
インテークパイプ取付構造に適用された一実施例を説明
する。図1は発明の作用を説明する図、図2はガスケッ
トの平面図、図3はエンジン全体の側面図、図4はイン
テークパイプのパッキン面を示す図、図5はシュラウド
のインテークパイプ挿通口を示す図である。
【0020】まず、図3によりエンジンの全体構造を概
説する。このエンジンは、自動2輪車用の空冷4サイク
ル式であり、クランクケース1、シリンダ2、シリンダ
ヘッド3、シリンダヘッドカバー4を順に組み立ててあ
り、シリンダヘッド3の一側面に外方へ突出する吸入部
5が設けられ、ここに後述する吸気口が形成されてい
る。この吸入部5は本願発明における被取付部品の一例
をなすエンジンの被取付対象部分である。
【0021】シリンダヘッド3の他側面には排出部6が
設けられ、ここに設けられた排気口の周囲にスタッドボ
ルト7が設けられ、このスタッドボルト7を介して排出
部6へ取付けられた図示しない排気管が排気口へ接続さ
れている。さらに、吸入部5と排出部6の中間部側面に
は点火プラグ8が取りつけられている。
【0022】シリンダ2とシリンダヘッド3の周囲はシ
ュラウド10で覆われており、このシュラウド10に
は、吸入部5、排出部6及び点火プラグ8に対応する位
置にそれぞれ開口部が形成され、そのうち吸入部5の対
応位置にはインテークパイプ挿通口11となっている。
【0023】このインテークパイプ挿通口11には気化
器12へ接続するインテークパイプ13の接続金具14
が差し込まれ、ガスケット15を介して吸入部5のパッ
キン面へ接合し、取付ボルト16で吸入部5へ締結され
ている。接続金具14は本願発明における取付部品の一
例をなすインテークパイプ13における取付対象部分で
ある。
【0024】インテークパイプ13の接続金具14近傍
部分周囲には、インテークパイプ挿通口11を覆うつば
状部17が一体に外方へ張り出して形成され、このつば
状部17は吸入部5及び接続金具14の各パッキン面よ
りも大きくかつ吸入部5と接続金具14の接合部を外観
できないように覆う部分であり、本願発明の覆い機能部
をなしている。
【0025】また、ガスケット15は本体部15aと、
その外縁部のうち左右対称位置から帯状をなして一体に
外方へ突出する一対の耳部18が形成され、接続金具1
4の側面に沿って折り曲げられるとともに、その先端は
インテークパイプ挿通口11及びつば状部17の間を通
って、つば状部17の外方へ延出している。
【0026】図4は接続金具14のパッキン面20を示
し、このパッキン面20は略菱形状をなし、中央部に吸
気通路21、その左右張り出し部にボルト通し穴22が
形成されている。つば状部17は接続金具14の相似形
でより大きめに形成されている。
【0027】図示を省略してある吸入部5のパッキン面
は、パッキン面20と同一形状をなし、吸入部5には、
吸気通路21とシリンダヘッド3の燃焼室内を連通する
吸気通路並びにボルト通し穴22と対応する位置に取付
ボルト16を締結するナット部が形成されている。
【0028】図5は、シュラウド10のインテークパイ
プ挿通口11部分を示し、このインテークパイプ挿通口
11はインテークパイプ13の接続金具14を挿通自在
とし、かつインテークパイプ挿通口11の周囲は、接続
金具14を差し込んだときつば状部17が当接する座面
23になっている。
【0029】図2に示すように、ガスケット15の本体
部15aは、インテークパイプ13の接続金具14に形
成されたパッキン面20及び吸入部5のパッキン面と略
同一の略菱形形状をなし、その中央部には吸気通路21
と連通する吸気通路穴24、その左右張り出し部でボル
ト通し穴22と対応する位置にボルト通し穴25が設け
られている。
【0030】さらに、左右のボルト通し穴25近傍部分
外縁部から耳部18が一体に外方へ突出形成されてい
る。この耳部18の本体部15aに対する付け根部26
は図の拡大部に明らかなように若干幅狭に形成されて折
り曲げ易くされた折り曲げ自在の弱体部構造になってい
る。
【0031】次に、本実施例の作用を説明する。図1は
(A)がインテークパイプ13の接続金具14にガスケ
ット15を取付ける状態、(B)がその後これを吸入部
5へ取付ける状態をそれぞれ示す。
【0032】まず(A)において、接続金具14のパッ
キン面へガスケット15の本体部15aを重ね、取付ボ
ルト16をボルト通し穴22及びボルト通し穴25へ通
してガスケット15を接続金具14側へ仮止めする。こ
のとき、左右の耳部18は接続金具14から左右へ突出
している。
【0033】続いて、(B)に示すように、耳部18を
その付け根部26で折り曲げると、耳部18は接続金具
14の側面に沿うとともに、その自由端側はつば状部1
7を越えて接続金具14反対側まで延びる。
【0034】そこで、この耳部18と一緒につば状部1
7部分を手で押さえながら、インテークパイプ挿通口1
1よりシュラウド10内部へ差し込んで吸入部5のパッ
キン面へ当接し、取付ボルト16を吸入部5のナット部
へ締結すると、インテークパイプ13はガスケット15
を介して吸入部5へ締結により固定される。
【0035】このとき、仮止めから締結までの間、耳部
18をつば状部17とともに手で押さえていることがで
きるので、ガスケット15の本体部15aが吸入部5の
パッキン面へ当接させるまでの間に脱落することがなく
なり取付作業の効率が向上する。また、取付ボルト16
を吸入部5へ締結するときも位置ずれがなくなり正確に
位置決めできる。そのうえ、耳部18を左右一対で設け
たので、ガスケット15を接続金具14と一緒に持つと
き、ガスケット15を接続金具14へ確実に固定でき
る。
【0036】しかも、インテークパイプ13の取付状態
では、つば状部17がインテークパイプ挿通口11を覆
うが、耳部18の先端側がインテークパイプ挿通口11
とつば状部17の間から外部へ出ていて視認できるの
で、ガスケット15の装着部分である吸入部5と接続金
具14との接合部が覆われて外観できない構造であって
も、ガスケット15の装着有無を迅速に視認により確認
でき、ガスケット15の装着忘れを確実に防止できる。
しかも、シュラウド10を取り外してそのつど装着有無
を確認するような手間も不要になる。
【0037】さらに、耳部18の付け根部26をくびれ
状にして幅狭の弱体部としたので、耳部18を曲げ易く
できる。また、耳部18を切断する場合も付け根部から
容易に切断でき、しかも切断後におけるガスケット15
の切断面から破れることを防止できる。ただし、この弱
体部は、くびれ状でなく側端部から切り込まれたスリッ
ト状でもよく、また、肉厚を薄くすることにより折り曲
げ並びに切断を容易にしたものでもよい。
【0038】そのうえ、ガスケット15の本体部15a
に設けたボルトの通し穴25近傍に耳部18を形成し、
取付ボルト16を一体にした接続金具14と耳部18と
を一緒に持ってシリンダ2の吸入部5へ取付けるように
したので、取付ボルト16に対するガスケット15の外
れ防止ができ、被取付部品に対する取付作業の作業性が
向上する。
【0039】なお、本願発明は上記実施例に限定され
ず、種々応用可能であり、例えばエンジンに限らず、各
種の水密又は気密の取付が必要で、かつガスケットを予
め一体にして取付ける形式の取付部品に適用可能であ
る。
【0040】また、耳部18は必ずしも折り曲げておく
必要はなく、取付時に取付部品と一緒に持てるようにな
っていればよく、その後手を放すことにより折り曲げ形
状から復元してしまうようなものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の作用を説明する図
【図2】 ガスケットの平面図
【図3】 エンジン全体の側面図
【図4】 インテークパイプのパッキン面を示す図
【図5】 シュラウドのインテークパイプ挿通口部分を
示す図
【符号の説明】
3:シリンダヘッド、5:吸入部、10:シュラウド、
11:インテークパイプ挿通口、12:気化器、13:
インテークパイプ、14:接続金具、15:ガスケッ
ト、16:取付ボルト、17:つば状部、18:耳部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】取付部品と被取付部品の間に形成されるパ
    ッキン面へガスケットを介装した部品の取付構造におい
    て、上記ガスケットにその一部を上記パッキン面から折
    り曲げ可能に突出させた一対の耳部を設け、この耳部を
    取付部品と一緒に持って取付けるようにしたことを特徴
    とするガスケットを介装する部品の取付構造。
  2. 【請求項2】前記ガスケットの本体部に対する耳部の付
    け根部を幅狭又は薄肉の弱体部にしたことを特徴とする
    請求項1に記載されたガスケットを介装する部品の取付
    構造。
  3. 【請求項3】前記取付部品を取付けるためのボルトの通
    し穴を前記ガスケットの本体部へ設けるとともに、前記
    耳部をボルトの通し穴近傍に設け、前記ボルトを一体に
    した取付部品と耳部とを一緒に持って被取付部品へ取付
    けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載された
    ガスケットを介装する部品の取付構造。
  4. 【請求項4】被取付部品がエンジンであり、取付部品が
    エンジンの吸気口へ取付けられるインテークパイプであ
    り、パッキン面がエンジンの吸気口とインテークパイプ
    の接続部に形成されることを特徴とする請求項1に記載
    されたガスケットを介装する部品の取付構造。
  5. 【請求項5】取付部品と被取付部品の間に形成されるパ
    ッキン面へガスケットを介装した部品の取付構造におい
    て、上記取付部品は上記パッキン面より大きくかつ取付
    時にガスケットの介装部を外観できないようにする覆い
    機能部を備えるとともに、上記ガスケットに覆い機能部
    の外方まで突出する耳部を設けたことを特徴とするガス
    ケットを介装する部品の取付構造。
  6. 【請求項6】被取付部品がエンジンであり、取付部品が
    エンジンの吸気口へ取付けられるインテークパイプであ
    り、パッキン面がエンジンの吸気口とインテークパイプ
    の接続部に形成され、覆い機能部はインテークパイプの
    パッキン面近傍部周囲に設けられたつば状部であり、こ
    のつば状部が、エンジンの周囲を覆うシュラウドに形成
    されたインテークパイプ挿通口を覆うことを特徴とする
    請求項3に記載されたガスケットを介装する部品の取付
    構造。
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