JP4079661B2 - ガスケット取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の配管に一体に取付けられるガスケット、特に内燃機関に使用するマニホールドに取付けるガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排気ガスを排出する場合、内燃機関に設けられた複数の排出口からのガスを運搬し排出するエキゾーストマニホールドが使用される。マニホールドは、内燃機関側では複数の排出口に対応する複数の配管が設けられ、排出側では前記配管を合流させた1つの配管が設けられている。このマニホールドを内燃機関に連結する際、堅固に取付けられ且つ封止性を確保するために、マニホールドの内燃機関側端部に設けられたフランジ部と内燃機関の排出口との間に薄板形状のガスケットが介挿される。
【0003】
マニホールドを内燃機関に取付ける作業においては、まずガスケットをマニホールドの複数の配管に設けられた一体の又は各配管端部の開口(ポート部)毎に設けられたフランジ部に仮止めする。次にガスケットが仮止めされた状態でマニホールドを内燃機関の排出口に取付けることとなる。
【0004】
この作業のうちの仮止め作業は、作業員がマニホールドを内燃機関に取付ける際にガスケットを内燃機関側の複数の排出口とマニホールド側の複数のポート部との両者に位置決めする困難性を回避し、さらに取付中にガスケットが脱落しないように固定させるものである。すなわち上記仮止め作業はガスケットを内燃機関に取付ける前に事前にマニホールドに位置決め及び仮止めさせる作業である。これにより、マニホールドを内燃機関に取り付ける際においては仮止めされたガスケットとマニホールドとの組立体を内燃機関の各排出口に位置決め及び取付けさせる作業をするだけで足り、ガスケットを各排出口と各マニホールドとの両者に位置決めしながら取付けるという煩雑な作業を回避させることができる。
【0005】
従って、ガスケットのマニホールドへの仮止めは、ガスケットを正確に位置決めし且つ脱落しないようにすることが必須であり、従来より該仮止め作業を容易且つ確実に実行し得る方法が模索されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、実開平4−68249号において、ガスケット仮止め装置が提供されている。しかしながら、この装置では、以下の問題が解決されていない。すなわち、
1)仮止めに使用する係止部が総て同一のものであり、同時にはめ込む必要性があるため位置決めが困難であり、作業性が悪い。
2)係止部は、薄いガスケットの一部を折り曲げてエンボス加工しただけのものであり、脆弱であり十分な結合力を確保できず、ガスケットの搬送中又はガスケットと一体化したマニホールドを内燃機関に取付ける際にガスケットがマニホールドから脱落してしまう恐れがある。
3)フランジの外側に係止部のはめ込み部を形成させると材料の歩留まりが悪くコストが増大する。
4)上下側面のみに係止部を突出させただけの場合、左右方向の位置が定まらず、位置決め作業に時間を要する。
5)ガスケットの輪郭とマニホールドのフランジ部の輪郭とが相補形状である場合のみに使用することができるため、ガスケットは特定のマニホールドのみにしか使用することができず、汎用性に欠ける。
【0007】
従って、本発明は上記問題を解決し、マニホールドのフランジ部に容易且つ確実に位置決め及び取付け可能なガスケットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、複数の配管を他の複数の配管と結合するために両方の配管の端部に設けられたフランジ部の間に介装される複数配管用のガスケットであって、
フランジ部にガスケットを位置決め及び取付けるための仮止め要素を有し、
仮止め要素は、フランジ部のポート部から離間した位置に付与された穴に挿入され、穴と仮止め要素は、穴の内壁に仮止め要素が少なくとも2箇所以上で面として接触するような大きさに形成されていて、
仮止め要素はガスケットの主要部から、位置決めに使用するフランジ部の方に突出し位置決めに使用しないフランジ部の方には突出していない、ガスケットが提供される。
【0009】
このように構成されたガスケットによれば、ガスケットを仮止めできるので、ガスケットの取り付け作業が簡単かつ正確になり、ガスケットを損傷することもなくなる。その際、仮止め用の穴と係止部は、穴の内壁に係止部が少なくとも2箇所以上で面として接触するような大きさに形成されているので、小さな穴に細いものを差し込むのとは異なり仮止め作業そのものが容易に行える。
【0010】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、仮止め要素は、穴の内壁を弾性的に押圧する複数の係止部で構成されている、ガスケットが提供される。
【0011】
このように構成されたガスケットによれば、仮止め要素は、穴の内壁を弾性的に押圧する複数の係止部で構成されているので、押圧力が穴の内壁に分散して作用し確実な効果を得ることができる。
【0012】
請求項3の発明によれば、請求項1の発明において、穴が台形に開口し、係止部が台形の2つの斜辺を押圧するように形成されている、ガスケットが提供される。
【0013】
このように構成されたガスケットによれば、簡単な構造で上下左右のずれが防止できる。
【0014】
請求項4の発明によれば、請求項2の発明において、穴が円形に開口し、係止部が円周状の内壁に略3等分された位置で押圧するように形成されている、ガスケットが提供される。
【0015】
このように構成されたガスケットによれば、穴が円形に開口し、係止部が円周状の内壁に略3等分された位置で押圧するように形成されているので、押圧力が充分に均等化され作用が確実である。
【0016】
請求項5の発明によれば、請求項1の発明において、仮止め要素は、穴の内壁の全周に嵌合する筒状の係止部で構成されている、ガスケットが提供される。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明において、仮止め要素の筒状の係止部は、フランジ部側から遠い端部に頂面を有する、ガスケットが提供される。
請求項7の発明によれば、請求項6の発明において、穴が貫通せずに底面を有し、該底面と仮止め要素の筒状の係止部の頂面とが接着剤で接着される、ガスケットが提供される。
【0017】
請求項5のように構成されたガスケットによれば、仮止め要素は筒状の係止部で構成され、穴の内壁の全周に嵌合するのでずれにくい。
請求項6のように構成されたガスケットによればフランジ部側から遠い端部に頂面が形成されており、さらに請求項7のように構成されたガスケットでは穴が貫通せずに底面を有し、該底面と仮止め要素の筒状の係止部の閉じられた端部とが接着剤で接着されるので、確実である。
【0018】
請求項8の発明によれば、請求項6の発明において、仮止め要素の筒状の係止部の穴の内壁の全周に嵌合する部分に筒状の係止部の軸方向に延伸する複数のスリットが形成されており、かつ、仮止め要素の筒状の係止部の頂面の中心部に穴が形成されており、
複数のスリットが頂面の中心部に形成された穴に達している、ガスケットが提供される。
【0019】
このように形成されたガスケットでは、筒状の係止部が変形できるので係止部の穴への挿入が極めて容易である。
【0020】
請求項9の発明によれば、請求項1−8の発明において、フランジ部の周縁の上側部分に引っ掛けることが可能な脱落防止要素を有する、ガスケットが提供される。
【0021】
このように構成されたガスケットによればフランジ部の周縁の上側部分に引っ掛けることができる脱落防止要素を有するので脱落が防止され作業ミスが防止される。
【0022】
請求項10の発明によれば、請求項9の発明において、フランジ部が、上下方向に長い排気管の周囲の部分と、この排気管の周囲の部分を連結する部分とを含み、脱落防止要素は連結する部分に引っ掛けられるように形成されているガスケットが提供される。
【0023】
このように構成されたガスケットによれば、脱落防止要素を引っ掛けるための専用の部材を形成する必要がない。
【0024】
請求項11の発明によれば、請求項1−10の発明において、フランジ部のポート部の周縁を覆う防塵カバーを備えた、ガスケットが提供される。
このように構成されたガスケットによれば、フランジ部を覆う防塵カバーを備えているためにガスケットの取付作業中や搬送中にガスケットとフランジとの間やガスケット層の間にダスト等が進入することを防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明することにより、本発明のガスケットをより明白に理解できるであろう。
【0026】
図1〜3は、エキゾーストマニホールド1を略示している。また、図4〜6は、図1〜3に示すマニホールド1に取付けるべきガスケット7の1つの実施形態を略示している。このガスケット7は、内燃機関の各排出口とマニホールド1とを接続する際に、両者を封止状態で連結させるために排出口とマニホールドとの間に介挿されるものである。
【0027】
マニホールド1は、ガスケット7に取付けるためのフランジ部3が設けられている。また、フランジ部3には、内燃機関の排気ガスを排出するための複数の排出口(本例では4個存在する:図示せず)に接続する排気ガス通気孔としてのポート部4が設けられている。内燃機関の各排出口からの排気ガスは、マニホールド1の各ポート部4に送出され、図1に示すようにそれぞれ分岐管2を経由した後、1つに合流され排出される。
また、フランジ部3には、フランジ部のポート部の間12に後述するガスケットの係止部を挿入させるための開口部(凹部分)5(5.1及び5.2)が設けられている。
さらに、フランジ部3はポート部4周辺に内燃機関とボルト結合させるためボルト孔6を複数備えている。
【0028】
図4によれば上述するフランジ部3に取付けられるガスケット7は、フランジ3の各ポート部12にそれぞれ整列されるように配列されたポート部13が設けられている。このポート部13の内周縁には、それぞれ内燃機関の排出口とマニホールド1の各分岐管2とを封止状態で連結させるためにシール部8が付与されている。
【0029】
また、ガスケット7は、図4に示すフランジ部の3つのポート部間12の中央に引っ掛けるための引っ掛け部9を備えている。この引っ掛け部9は、図5に示すように中央のポート部間12に上方から支持させるようにフック形状を有する。
さらに、ガスケット7は、図1に示す2つの開口部5.1の側方内壁に係止させるための係止要素としての対の係止部すなわち、はめ込み部10が付与されている。このはめ込み部10は、複数の薄板の層で形成されたガスケットのフランジ部側の層を折り曲げ、突出させ、且つその先端に図6に示すような円弧形状部11を設けたものである。また、図4に示すように対のはめ込み部10は互いにハの字形状すなわち互いに相反する角度を持って配置される。
【0030】
次に、上記マニホールド1にガスケット7を取付ける工程について説明する。まず、ガスケット7の引っ掛け部9をマニホールド1のフランジ部中央のポート部間12に上方から引っ掛ける(図5参照)。この工程により、ガスケット7は引っ掛け部9で支持されるために後述する位置決め及び取付け及び内燃機関への取付けの際の脱落を容易に防止することができる。さらに、この工程後、ガスケット7はフランジ部3に対して下方向に位置決めされる。
【0031】
上記工程の次に、ガスケットの各ポート部13を対応するフランジ部のポート部4に合致させるように、ガスケットのはめ込み部10をフランジ部の各開口部5.1に挿入する(図6参照)。はめ込み部が挿入されると図6に示すようにはめ込み部10は先端に円弧状部11が設けられているために開口部5.1の内壁にスナップ留めされる。各はめ込み部10は上述するように2個で1組のハの字形状の対をなしている。従って、2個のはめ込み部をスナップ留めさせるだけで横方向のみならず、上方向にも位置決めされる。また、本ガスケットでは隣接するの各ポート4、13同士をそれぞれ位置決めすることによりガスケット7全体を位置決めするため、ガスケット周縁を外側から挟み込んで位置決めする場合よりも正確な位置決め及び取付けを達成することができる。さらに、上述するように下方向は引っ掛け部9で位置決めされる。
【0032】
従って、本実施形態のガスケットを使用すれば、ガスケット7の内部を折り曲げたはめ込み部10を設けるだけでガスケットをマニホールド1に確実に位置決め及び取付けることができる。また、はめ込み部10はガスケット内部の材料を使用するために歩留まりも非常に良い。さらに、引っ掛け部9でガスケットの自重を支持しながら位置決めすることができるため作業性が良い。
【0033】
図7〜14は、図4に示すガスケット7の変形の実施形態を略示している。なお、図4の参照番号と類似の参照番号を付された要素については図4の要素と同種のものである。
【0034】
図7に示す実施形態によれば、ガスケット107は、中央に円形の開口部(図示せず)が設けられたフランジ部に取付けるためのものである。このガスケット107は、フランジ部の開口部に挿入するための3個のはめ込み部110を有する。このはめ込み部110は、フランジ部の上記円形の開口部内壁に沿うべく円弧形状を有し、且つ互いに等間隔に配置されている。各はめ込み部110の先端は、図11に示すように図4の実施形態と同様の円弧状部が設けられている。
さらに、ガスケット107は、図7に示す位置に引っ掛け部109が設けられている。
【0035】
このガスケット107を取付ける工程は、図4のガスケット同様、まず、引っ掛け部109をフランジ部に引っ掛け(図10参照)、その後、はめ込み部110をフランジ部中央の開口部に挿入することにより行う。はめ込み部110は、図11に示すようにスナップ留めされる。これにより、フランジ部の各開口部に挿入された3個の各はめ込み部110は、それぞれガスケットを半径方向に位置決めし、3個のはめ込み部110全体としては、ガスケットを上下方向及び横方向に位置決めすることとなる。さらに、フランジ部中央の開口部が円形であるため回転方向の位置決めをもする必要がある。この位置決めについては、上述の引っ掛け部109により担保される。
【0036】
図8によれば、図7の実施形態の変形例が略示されている。ガスケット207は、フランジ部の円形開口部が中央部ではなくフランジ部の4個のポート部のうちの図8に示す右側から第1番目と第2番目の間、及び第3番目と第4番目との間に設けられている場合に対応するものである。すなわち、ガスケット207は、図7のガスケット107における引っ掛け部とはめ込み部とが逆転したものである。
【0037】
本ガスケットによれば、図7のガスケット107と同様にはめ込み部210によりガスケットはフランジ部に対して上下方向及び横方向に位置決めされる。さらに、本ガスケットの場合、はめ込み部を挿入するフランジ部の開口部が2箇所設けられている。従って、回転方向については一の開口部に対応するはめ込み部210が他の開口部に対応するはめ込み部210で位置決めさせる関係となる。
【0038】
従って、中央に1個有する引っ掛け部209について、位置決めの機能は希薄であり、主として作業中の脱落防止としての機能を有する。また、はめ込み部210が図7に比して結合力が大きく通常の作業においては十分なガスケットの脱落を防止することができる。
図8においては、引っ掛け部209が必須の構成要素とされているガスケットを開示しているが、該引っ掛け部209が無い場合でもマニホールドとガスケットとの容易且つ十分な位置決めを達成することができる。さらに、引っ掛け部が無いガスケットの場合、引っ掛け部が存在しないためにガスケットのはめ込み部とフランジ部の円形開口部とが嵌合さえすれば、フランジ部の形状の如何を問わず位置決めすることができる。従って、フランジ部の外形の変化に対応可能なガスケット、すなわち汎用性を有するガスケットを形成することとなる。
【0039】
図9によれば、フランジ部に設けられた3個の円形開口部(図12中参照番号303参照)に対応する3個のはめ込み部310を有するガスケットの実施形態が略示されている。図12に示すようにガスケット307のはめ込み部310は、円形開口部304に略隙間なく嵌合するような円筒形状を有する。さらに、ガスケット307は、図9に示す右側からポート部間312.1、ポート部間312.2の2箇所の上方にフランジ部への引っ掛け部309を備えている。
【0040】
このガスケット307はマニホールドのフランジ部に取付ける際、まず上述するガスケット7、107、207と同様に引っ掛け部309をフランジ部に引っ掛ける。これによりガスケット307の脱落を防止することができる。
【0041】
さらに、上記引っ掛けの後、ガスケット307は3個のはめ込み部310を対応するフランジ部の開口部304に嵌合させる。このはめ込み部310はフランジ部の開口部304と相補形状を有するため、単に挿入するだけでガスケット307をフランジ部に対して上下方向及び横方向に位置決めさせることができる。また、はめ込み部310は複数存在するため、1のはめ込み部が他のはめ込み部の回転を防止することができる。従って、ガスケット307は回転方向にも位置決めされる。尚、ガスケット307の回転方向の位置決めは、はめ込み部が互いに他のはめ込み部におけるガスケットの回転を防止できる関係にあれば良い。従って、はめ込み部310は2個一対のものであれば足りる。本実施形態では、はめ込み部310が3個設けられた場合を例示しているが、2個以上のはめ込み部310を有していれば良い。
【0042】
また、図9に示すガスケット307では、引っ掛け部309がガスケットの脱落防止のために設けられているが、通常の作業では必要でない。なぜならフランジ部に対する位置決めを行うはめ込み部は円筒形状を有し、その外周壁がフランジ部の開口部304内周壁に隙間なく係合するため一定の摩擦力が作用するからである。従って、引っ掛け部が存在しないガスケットの場合、ポート部(図示せず)及び開口部303の配置が同一である種々のフランジ部に取付けることができ、汎用性を有する。
【0043】
図13は、図9に示すガスケットの変形の実施形態が略示されている。このガスケット407の構成は、図9に示すガスケット307と略同一である。従って、ガスケットをフランジ部に取付ける工程も略同様である。しかしながら、フランジ部の円形形状の開口部は図14に示すように貫通しておらず凹形状を形成する。はめ込み部410をフランジ部403の円形形状の開口部404に嵌合させた際、はめ込み部のフランジ側の頂面415と開口部404の底面415との間に隙間が生じる。
【0044】
このガスケット407は、はめ込み部410をフランジ部の開口部404に嵌合させて位置決めする際にこの隙間に接着剤415を介挿させる。これにより、図9に示すガスケットよりもさらにガスケット・フランジ部間の結合力が増大する。また、はめ込み部410と開口部404とは相補形状を有するため位置決めが容易であり、はめ込み部410を開口部404に挿入するだけで位置決めすることができ、微調節しながら位置決めする必要性が完全に排除される。従って、微調節時における接着剤の漏洩等の問題も生じない。
【0045】
さらに、図13に示す実施形態ではガスケット脱落防止用の引っ掛け部409が備えられているが、本ガスケット407では上述するように結合力が高く且つ位置決めが容易であるため通常、引っ掛け部はなくとも足りる。従って、フランジ部の開口部404に適合するはめ込み部さえ設けていればフランジ部が異なる外形状を有する場合にも対応することができ、汎用性を有するガスケットを提供することができる。
【0046】
図15は、はめ込み部510が各ポート間部に設けられ、引っ掛け部509が中央部上方に設けられたガスケット507を示している。このはめ込み部510は、図9、13に示すように円筒形状を有し、その頂面の中心部を円形に打ち抜いている。また、はめ込み部510は、円周部分に図15、16に示すような4本のスリット514を入れている。さらに、はめ込み部510は、フランジ部の円形開口(図示せず)よりも僅かに大きな径を有する。
【0047】
本実施形態のガスケット507におけるはめ込み部は、図9、13に示すはめ込み部310、410と同様に円筒形状を有するため容易に位置決めすることができる。さらに、スリット514を入れたことによりスナップとしての機能を有する。すなわち、はめ込み部510はガスケットをフランジ部に取付ける前にはフランジ部の円形開口より僅かに大きな径を有するが、開口部に挿入すると開口部の内周壁によりはめ込み部の周壁が押圧されスリットが狭くなり、はめ込み部510の径を縮減する。この際、はめ込み部には、フランジ部の開口部の内部で縮減された径を復元しようとする力が作用し、開口部の内周壁を当接する。
【0048】
これにより、円筒形状のはめ込み部510はガスケットを位置決めすることのみならず、ガスケットをフランジ部に固く結合させる機能をも有することとなる。従って、図9、13に示すガスケットよりも結合力が増加する。また、本実施形態のガスケット507では、ガスケットの脱落を防止するための引っ掛け部509が備えられているが、通常のガスケット取付け作業においてははめ込み部510だけで十分な結合力を有するため引っ掛け部509が無くても良い。この場合、ガスケットは、フランジ部のポート部及び開口部の配置に適合さえすればフランジ部の種々の変形にも対応することができ、従って、汎用性を有することとなる。
【0049】
次に、図4、7及び8に示すようなスナップ留めによりフランジ部に取付けられるガスケットのはめ込み部について言及しておく。図17によれば、はめ込み部の先端部600をフランジ部の開口部5の内壁表面よりも外側に折り曲げている。これにより、はめ込み部をフランジ部の開口部5に挿入する際のはめ込み性が向上する。
【0050】
また、図18によれば、はめ込み部は、フランジ部の開口部5の内壁表面に対してはめ込み部の先端側に角度α傾斜している。この場合、一旦はめ込み部が開口部5に挿入されると、その後、抜け落ちにくくなる。
【0051】
また、図19によれば、はめ込み部は、図18に示すものと反対にはめ込み部の根元側に角度β傾斜している。この場合、はめ込み部をフランジ部の開口部に挿入する際のはめ込み性が向上する。
【0052】
また、図20によれば、フランジ部の開口部5の内壁に段差を設けている。すなわち、開口部の内径がマニホールドの分岐管側に向かう途中で階段状に拡大している。これにより、はめ込み部においてスナップ留めの機能を担保する円弧状部602が階段状に拡大する部分に入り込み、結合力が増大する。
【0053】
また、図21、22によれば、はめ込み部を予め角度γ曲げておいたものである。これによれば、はめ込み部が開口部5の内壁を当接する力が、予め曲げてないはめ込み部の場合と比して強い。従って、結合力が増大する。
【0054】
図23によれば、フランジ部を挟み込むように長手方向に伸縮性を持たせたはめ込み部を示している。このはめ込み部においては、予め図23に示すようにはめ込み部を弧状に曲げておき、円弧状部602から根元部604までの長さをフランジ部の厚みdよりも大きくしておく(図示せず)。従って、一旦はめ込み部を開口部5に挿入・伸長させ、フランジ部のガスケット側表面とマニホールド側表面とを狭持させると、伸長されたはめ込み部が元の長さに復元しようとする力が作用する。従って、はめ込み部の結合力が増大する。
【0055】
以上、図17〜23に示すはめ込み部は、ガスケットの板厚及びばね剛性、はめ込み部の数及び位置、ガスケットの重量等に応じて選択される。さらに、ガスケットの引っ掛け部の有無に応じて良好なはめ込み部が選択される。
【0056】
図24、25を参照すれば、図4に示すガスケットにさらに防塵カバーを備えたガスケットがフランジ部に取付けられた状態を部分的に示している。本発明のガスケットによれば、従来のガスケットと相違し内部にはめ込み部を設け、周縁にガスケットをフランジ部に係止させるための要素を設けていない。従って、ガスケットの周縁を折り曲げ、フランジ部の輪郭を覆うような形状に形成させることができる。このような形状を設けることにより、マニホールドのフランジ部に取付けられたガスケットを搬送する際にガスケットとフランジ部との間にダスト等が進入することを防止できる。また、複数枚の層で形成されるガスケットの場合には該層の間にダスト等が進入することも防止できる。
【0057】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない種々の変形例及び改良例が存在し得ることは当業者に明白であろう。
【0058】
【発明の効果】
本発明のガスケットによれば、位置決め要素の他に引っ掛け部を設けたためガスケットをマニホールドへ取り付ける作業が容易となると共に、ガスケットが取り付けられたマニホールドを搬送する際にガスケットが脱落することを防止することができる。
【0059】
また、本発明のガスケットは、隣接する各ポート部でそれぞれ位置決めすることができるため、マニホールドのフランジ部全体を外側から狭持させる場合に比してフランジ部に対して精緻な位置決めを行うことができるという効果を奏する。
さらに、本ガスケットによれば、係止部すなわちはめ込み部はガスケット内部を折り曲げて形成されるため、ガスケットの周縁を折り曲げて係止部を形成させる場合に比してガスケット材料の歩留まりが良い。
【0060】
また、引っ掛け部が存在しないガスケットの場合、ポート部の配列に適合すればフランジ部に位置決めすることができる。従って、このガスケットの場合、種々の外形状のフランジ部に対して使用可能な汎用性を有するガスケットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスケットを取付けるマニホールドの略図である。
【図2】図1に示すマニホールドのフランジ部のラインA−Aに沿った断面図である。
【図3】図1に示すマニホールドのフランジ部のラインB−Bに沿った断面図である。
【図4】本発明のガスケットの実施形態の1つを示す平面図である。
【図5】本発明のガスケットがフランジ部に取付けられた状態のラインC−Cに沿った断面図である。
【図6】本発明のガスケットがフランジ部に取付けられた状態のラインD−Dに沿った断面図である。
【図7】本発明のガスケットの他の実施形態を示す平面図である。
【図8】本発明のガスケットの他の実施形態を示す平面図である。
【図9】本発明のガスケットの他の実施形態を示す平面図である。
【図10】図7〜9及び13のラインF−Fに沿った断面図である。
【図11】図7〜8のラインG−Gに沿った断面図である。
【図12】図9のラインM−Mに沿った断面図である。
【図13】本発明のガスケットの他の実施形態を示す平面図である。
【図14】図13のラインK−Kに沿った断面図である。
【図15】本発明のガスケットの他の実施形態を示す平面図である。
【図16】図15のラインN−Nに沿った断面図である。
【図17】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図18】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図19】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図20】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図21】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図22】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図23】本発明のガスケットをマニホールドのフランジ部に位置決め及び取付けするためにガスケットに備えられたはめ込み部の取付け状態を示した図である。
【図24】防塵カバーを備えた本発明のガスケットがフランジ部に取付けられた状態を例示する部分平面図である。
【図25】図24のラインX−Xに沿った断面図である。
【符号の説明】
1…マニホールド
3…フランジ部
4…フランジ部のポート部
5…開口部
9…引っ掛け部
10…はめ込み部(係止部)
11…円弧状部
12…ポート部間
13…ガスケットのポート部

Claims (11)

  1. 複数の配管を他の複数の配管と結合するために両方の配管の端部に設けられたフランジ部の間に介装される複数配管用のガスケットであって、
    前記フランジ部にガスケットを位置決め及び取付けるための仮止め要素を有し、
    前記仮止め要素は、フランジ部のポート部から離間した位置に付与された穴に挿入され、前記穴と仮止め要素は、穴の内壁に仮止め要素が少なくとも2箇所以上で面として接触するような大きさに形成されていて、
    前記仮止め要素はガスケットの主要部から、位置決めに使用するフランジ部の方に突出し位置決めに使用しないフランジ部の方には突出していない、
    ことを特徴とするガスケット。
  2. 前記仮止め要素は、穴の内壁を弾性的に押圧する複数の係止部で構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  3. 前記穴が台形に開口し、前記係止部が前記台形の2つの斜辺を押圧するように形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のガスケット。
  4. 前記穴が円形に開口し、前記係止部が円周状の内壁に略3等分された位置で押圧するように形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のガスケット。
  5. 前記仮止め要素は、前記穴の内壁の全周に嵌合する筒状の係止部で構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  6. 前記仮止め要素の筒状の係止部は、フランジ部側から遠い端部に頂面を有する、ことを特徴とする請求項5に記載のガスケット。
  7. 前記穴が貫通せずに底面を有し、該底面と前記仮止め要素の筒状の係止部の頂面とが接着剤で接着される、ことを特徴とする請求項6に記載のガスケット。
  8. 前記仮止め要素の筒状の係止部の前記穴の内壁の全周に嵌合する部分に筒状の係止部の軸方向に延伸する複数のスリットが形成されており、かつ、前記仮止め要素の筒状の係止部の頂面の中心部に穴が形成されており、
    前記複数のスリットが前記頂面の中心部に形成された穴に達している、ことを特徴とする請求項6に記載のガスケット。
  9. 前記フランジ部の周縁の上側部分に引っ掛けることが可能な脱落防止要素を有する、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のガスケット。
  10. 前記フランジ部が、上下方向に長い排気管の周囲の部分と、この排気管の周囲の部分を連結する部分とを含み、前記脱落防止要素は前記連結する部分に引っ掛けられるように形成されている、ことを特徴とする請求項9に記載のガスケット。
  11. 前記フランジ部のポート部の周縁を覆う防塵カバーを備えた、ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のガスケット。
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