JPH1110771A - 偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔 - Google Patents
偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔Info
- Publication number
- JPH1110771A JPH1110771A JP16463097A JP16463097A JPH1110771A JP H1110771 A JPH1110771 A JP H1110771A JP 16463097 A JP16463097 A JP 16463097A JP 16463097 A JP16463097 A JP 16463097A JP H1110771 A JPH1110771 A JP H1110771A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】見る角度により色が変化し、かつ部分的に色調
や輝度が異なることによりホログラムに優るとも劣らな
い意匠性を有し、高い偽造防止性を付与することのでき
る偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔を提供する
こと。 【解決手段】基材上に金属薄膜層間に低屈折率層と高屈
折率層を単層又は２層以上積層してなる光学機能層を設
けてなる偽造防止用フィルムにおいて、前記光学機能層
の任意の層を部分的に設けてなることを特徴とする。
や輝度が異なることによりホログラムに優るとも劣らな
い意匠性を有し、高い偽造防止性を付与することのでき
る偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔を提供する
こと。 【解決手段】基材上に金属薄膜層間に低屈折率層と高屈
折率層を単層又は２層以上積層してなる光学機能層を設
けてなる偽造防止用フィルムにおいて、前記光学機能層
の任意の層を部分的に設けてなることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、商品券、ギフト
券、株券、債券、保証書、証明書類等に貼着、転写また
はマイクロスリットして用紙にスレッド状に抄き込むな
どしてカラーコピー防止等の偽造対策に用いる偽造防止
用フィルム及び転写箔に関する。
券、株券、債券、保証書、証明書類等に貼着、転写また
はマイクロスリットして用紙にスレッド状に抄き込むな
どしてカラーコピー防止等の偽造対策に用いる偽造防止
用フィルム及び転写箔に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より前記用途に用いるフィルム／転
写箔として、光学的性質の異なる薄膜を交互に積層して
なる光学機能層を用いたものが知られている。これは、
見る角度によって固有のカラーシフト（反射光の色変
化）を起こすもので、その有無を確認すれば、カラー複
写機を用いた偽造に対して容易に判別ができるものであ
る。
写箔として、光学的性質の異なる薄膜を交互に積層して
なる光学機能層を用いたものが知られている。これは、
見る角度によって固有のカラーシフト（反射光の色変
化）を起こすもので、その有無を確認すれば、カラー複
写機を用いた偽造に対して容易に判別ができるものであ
る。
【０００３】図２にこの光学機能層を用いた偽造防止用
フィルムの構造の一例を示す。ポリエチレンテレフタレ
ート（以下ＰＥＴとする）等のベースフィルム１の上
に、光学機能層２としてＡｌ蒸着層（１００Å）３とＴ
ｉＯ2 （又はＭｇＯ）蒸着層４、Ａｌ蒸着層（５００
Å）５を繰り返し設ける。転写箔の場合は図３に示すよ
うにベースフィルム上に剥離層７を設け、最後に接着剤
層６を設ける構成となる。この様な構成のフィルムは各
層で反射してきた光が起こす干渉作用により、見る角度
によりその色が変わって見えるものとなる。
フィルムの構造の一例を示す。ポリエチレンテレフタレ
ート（以下ＰＥＴとする）等のベースフィルム１の上
に、光学機能層２としてＡｌ蒸着層（１００Å）３とＴ
ｉＯ2 （又はＭｇＯ）蒸着層４、Ａｌ蒸着層（５００
Å）５を繰り返し設ける。転写箔の場合は図３に示すよ
うにベースフィルム上に剥離層７を設け、最後に接着剤
層６を設ける構成となる。この様な構成のフィルムは各
層で反射してきた光が起こす干渉作用により、見る角度
によりその色が変わって見えるものとなる。
【０００４】しかし、このような光学機能層は一視域に
おいては単色のみの単調なものとなり、複数の色を混在
する又は画像を形成することはできなかった。したがっ
て、従来よりあるホログラムと比較して意匠性に乏し
く、偽造防止効果も特に差異がないことから、ホログラ
ムに対して積極的な優位性が見いだせないという問題点
があった。
おいては単色のみの単調なものとなり、複数の色を混在
する又は画像を形成することはできなかった。したがっ
て、従来よりあるホログラムと比較して意匠性に乏し
く、偽造防止効果も特に差異がないことから、ホログラ
ムに対して積極的な優位性が見いだせないという問題点
があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものであり、その課題と
するところは、見る角度により色が変化し、かつ部分的
に色調や輝度が異なることによりホログラムに優るとも
劣らない意匠性を有し、高い偽造防止性を付与すること
のできる偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔を提
供することにある。
題点を解決するためになされたものであり、その課題と
するところは、見る角度により色が変化し、かつ部分的
に色調や輝度が異なることによりホログラムに優るとも
劣らない意匠性を有し、高い偽造防止性を付与すること
のできる偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔を提
供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、基材上に金属薄膜層間に低屈折率層と高屈折
率層を単層又は２層以上積層してなる光学機能層を設け
てなる偽造防止用フィルムにおいて、前記光学機能層の
任意の層を部分的に設けてなることを特徴とする偽造防
止用フィルムを提供する。また、基材上に剥離層、金属
薄膜層間に低屈折率層と高屈折率層を単層又は２層以上
積層してなる光学機能層、接着剤層とを設けてなる偽造
防止用転写箔において、前記光学機能層の任意の層を部
分的に設けてなることを特徴とする偽造防止用転写箔を
提供する。
するため、基材上に金属薄膜層間に低屈折率層と高屈折
率層を単層又は２層以上積層してなる光学機能層を設け
てなる偽造防止用フィルムにおいて、前記光学機能層の
任意の層を部分的に設けてなることを特徴とする偽造防
止用フィルムを提供する。また、基材上に剥離層、金属
薄膜層間に低屈折率層と高屈折率層を単層又は２層以上
積層してなる光学機能層、接着剤層とを設けてなる偽造
防止用転写箔において、前記光学機能層の任意の層を部
分的に設けてなることを特徴とする偽造防止用転写箔を
提供する。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における基材としては、例えば厚さ１２μｍの透
明なＰＥＴフィルムが用いられる。基材に用いる材料と
してはＰＥＴの他、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレ
ン等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙等から単独で選
択されたもの、あるいはこれらの中の複数を組み合わせ
た複合体等が使用可能である。
本発明における基材としては、例えば厚さ１２μｍの透
明なＰＥＴフィルムが用いられる。基材に用いる材料と
してはＰＥＴの他、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレ
ン等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙等から単独で選
択されたもの、あるいはこれらの中の複数を組み合わせ
た複合体等が使用可能である。
【０００８】剥離層は転写箔とする際に設けるものであ
り、また光学機能層を保護する保護層としても機能を保
持させることもできる。この剥離層としては、例えば厚
さ８μｍの以下の配合比からなる組成物が用いられる。 アクリル樹脂 …３０部 ポリエステル樹脂 … ５部
り、また光学機能層を保護する保護層としても機能を保
持させることもできる。この剥離層としては、例えば厚
さ８μｍの以下の配合比からなる組成物が用いられる。 アクリル樹脂 …３０部 ポリエステル樹脂 … ５部
【０００９】剥離層に用いるその他の材料としては、熱
可塑性アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素系ポリプ
ロピレン樹脂、あるいはこれらにオイルシリコン、脂肪
族アミド、ステアリン酸亜鉛を添加したものが使用可能
である。またこれら有機材料の他に、適宜な無機材料を
用いてもよい。
可塑性アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素系ポリプ
ロピレン樹脂、あるいはこれらにオイルシリコン、脂肪
族アミド、ステアリン酸亜鉛を添加したものが使用可能
である。またこれら有機材料の他に、適宜な無機材料を
用いてもよい。
【００１０】基材上に剥離層を設ける方法としては、前
記材料をトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等
の溶剤に溶解させて、ロールコート法、グラビア印刷法
等により可能である。
記材料をトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等
の溶剤に溶解させて、ロールコート法、グラビア印刷法
等により可能である。
【００１１】光学機能層の金属薄膜層としては、クロ
ム、アルミニウム、鉄、チタン、銀、金、ニッケルなど
が使用可能である。基材からみて１層目の金属薄膜は透
過率が３０〜７０％程度であるものが好ましく、層厚が
１００〜２００Åが好ましい。また、基材からみて下層
に位置する金属薄膜としては反射率が最大になるものが
好ましく、層厚が５００〜１０００Å、又はそれ以上が
好ましい。
ム、アルミニウム、鉄、チタン、銀、金、ニッケルなど
が使用可能である。基材からみて１層目の金属薄膜は透
過率が３０〜７０％程度であるものが好ましく、層厚が
１００〜２００Åが好ましい。また、基材からみて下層
に位置する金属薄膜としては反射率が最大になるものが
好ましく、層厚が５００〜１０００Å、又はそれ以上が
好ましい。
【００１２】光学機能層の低屈折率層としては、屈折率
が１、７以下であるものが好ましく、例えば酸化マグネ
シウム、二酸化珪素、フッ化マグネシウム、フッ化カル
シウム、フッ化セリウム、フッ化アルミニウム、酸化ア
ルミニウムなどがあり、これらから１又は２以上を選択
することができる。
が１、７以下であるものが好ましく、例えば酸化マグネ
シウム、二酸化珪素、フッ化マグネシウム、フッ化カル
シウム、フッ化セリウム、フッ化アルミニウム、酸化ア
ルミニウムなどがあり、これらから１又は２以上を選択
することができる。
【００１３】光学機能層の高屈折率層としては、屈折率
が２．０以上であるものが好ましく、例えば二酸化チタ
ン、二酸化ジルコニウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化セリウム、酸化タンタルなどがあり、こ
れらから１又は２以上を選択することができる。
が２．０以上であるものが好ましく、例えば二酸化チタ
ン、二酸化ジルコニウム、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化セリウム、酸化タンタルなどがあり、こ
れらから１又は２以上を選択することができる。
【００１４】これら光学機能層を設ける方法としては、
膜厚の制御の点から乾式法が好ましい。具体的には、通
常の真空蒸着法やスパッタリング等の物理的気相析出法
やＣＶＤ法のような化学的気相析出法を用いることがで
き、構成する層の材料に応じて適宜選択することができ
る。
膜厚の制御の点から乾式法が好ましい。具体的には、通
常の真空蒸着法やスパッタリング等の物理的気相析出法
やＣＶＤ法のような化学的気相析出法を用いることがで
き、構成する層の材料に応じて適宜選択することができ
る。
【００１５】任意の層を部分的に設ける方法としては、
これらの方法にマスキングを併用して部分蒸着等を行う
ことにより可能である。例えば、一般的に知られている
方法で、蒸着したくない部分に水溶性のインキでパター
ンマスキング印刷し、蒸着後、水洗し、このマスキング
した部分を剥離し、パターンに抜くという方法があり、
多層の蒸着に対してはこの方法を繰り返し用いることで
可能である。
これらの方法にマスキングを併用して部分蒸着等を行う
ことにより可能である。例えば、一般的に知られている
方法で、蒸着したくない部分に水溶性のインキでパター
ンマスキング印刷し、蒸着後、水洗し、このマスキング
した部分を剥離し、パターンに抜くという方法があり、
多層の蒸着に対してはこの方法を繰り返し用いることで
可能である。
【００１６】接着剤層としては、例えは厚さ３．５μｍ
程度の以下の配合からなる組成物が用いられる。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …３０部 ポリエステル樹脂 …２０部
程度の以下の配合からなる組成物が用いられる。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …３０部 ポリエステル樹脂 …２０部
【００１７】接着剤層に用いる材料としては、上記の他
に金属膜を変質させたり冒すものでなければ通常用いら
れるものでよく、例えばアクリル系接着剤、ポリエステ
ル系ポリアミド、その他水系ものが使用可能である。
に金属膜を変質させたり冒すものでなければ通常用いら
れるものでよく、例えばアクリル系接着剤、ポリエステ
ル系ポリアミド、その他水系ものが使用可能である。
【００１８】本発明の偽造防止用フィルムの断面の構造
の一例を図１に示す。基材１上にＡｌ蒸着層（１００
Å）３、ＴｉＯ2 （又はＭｇＯ）蒸着層４、Ａｌ蒸着層
（５００Å）５を部分的に設けてなる。部分的に設ける
層を変えることにより、図に示すように層構成は色々な
組み合わせとすることが可能となる。
の一例を図１に示す。基材１上にＡｌ蒸着層（１００
Å）３、ＴｉＯ2 （又はＭｇＯ）蒸着層４、Ａｌ蒸着層
（５００Å）５を部分的に設けてなる。部分的に設ける
層を変えることにより、図に示すように層構成は色々な
組み合わせとすることが可能となる。
【００１９】また、図４に示す様に、部分的に設ける方
法をパターン化することにより、変化に富んだ意匠を得
ることが可能となる。
法をパターン化することにより、変化に富んだ意匠を得
ることが可能となる。
【００２０】このようして得たフィルム及び転写箔は、
商品券、ギフト券へのスポット転写、ストライプ転写、
またはフィルムの基材裏面と光学機能層の上面に接着剤
層を設け、マイクロスリットしてスレッド状に用紙を抄
き込む等、様々な展開が可能である。
商品券、ギフト券へのスポット転写、ストライプ転写、
またはフィルムの基材裏面と光学機能層の上面に接着剤
層を設け、マイクロスリットしてスレッド状に用紙を抄
き込む等、様々な展開が可能である。
【００２１】
【発明の効果】以上に示したように、本発明により従来
の多層薄膜を用いた偽造防止用フィルム及び転写箔の欠
点であった単調で意匠性の乏しさが大きく改善され、ホ
ログラム以上に魅力のあるセキュリティの高いカラーコ
ピー防止手段を提供することが可能となった。
の多層薄膜を用いた偽造防止用フィルム及び転写箔の欠
点であった単調で意匠性の乏しさが大きく改善され、ホ
ログラム以上に魅力のあるセキュリティの高いカラーコ
ピー防止手段を提供することが可能となった。
【図１】本発明の偽造防止用フィルムの断面の構造の一
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図２】従来の偽造防止用フィルムの断面の構造の一例
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図３】従来の偽造防止用転写箔の断面の構造の一例を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図４】本発明による偽造防止用フィルムの構成一例を
示す説明図である。
示す説明図である。
１…ベースフィルム ２…金属薄膜層 ３…Ａｌ蒸着層（１００Å） ４…ＴｉＯ2 （又はＭｇＯ）蒸着層 ５…Ａｌ蒸着層（５００Å） ６…接着剤層 ７…剥離層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｂ４１Ｊ 29/00 Ｂ４１Ｊ 29/00 Ｈ Ｇ０３Ｇ 21/04 Ｇ０３Ｇ 21/00 ５５０
Claims (2)
- 【請求項１】基材上に金属薄膜層間に低屈折率層と高屈
折率層を単層又は２層以上積層してなる光学機能層を設
けてなる偽造防止用フィルムにおいて、前記光学機能層
の任意の層を部分的に設けてなることを特徴とする偽造
防止用フィルム。 - 【請求項２】基材上に剥離層、金属薄膜層間に低屈折率
層と高屈折率層を単層又は２層以上積層してなる光学機
能層、接着剤層とを設けてなる偽造防止用転写箔におい
て、前記光学機能層の任意の層を部分的に設けてなるこ
とを特徴とする偽造防止用転写箔。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16463097A JP3329234B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16463097A JP3329234B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1110771A true JPH1110771A (ja) | 1999-01-19 |
| JP3329234B2 JP3329234B2 (ja) | 2002-09-30 |
Family
ID=15796861
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16463097A Expired - Fee Related JP3329234B2 (ja) | 1997-06-20 | 1997-06-20 | 偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3329234B2 (ja) |
Cited By (15)
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-
1997
- 1997-06-20 JP JP16463097A patent/JP3329234B2/ja not_active Expired - Fee Related
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