JPH07199783A - ホログラム転写箔 - Google Patents

ホログラム転写箔

Info

Publication number
JPH07199783A
JPH07199783A JP35104293A JP35104293A JPH07199783A JP H07199783 A JPH07199783 A JP H07199783A JP 35104293 A JP35104293 A JP 35104293A JP 35104293 A JP35104293 A JP 35104293A JP H07199783 A JPH07199783 A JP H07199783A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
hologram
thin film
film layer
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35104293A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Horie
潔 堀江
Kazuhisa Hoshino
和久 星野
Naoaki Shindou
直彰 新藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP35104293A priority Critical patent/JPH07199783A/ja
Publication of JPH07199783A publication Critical patent/JPH07199783A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、印刷層による印刷内容とホログラ
ム形成層による表示内容とを両者とも視認可能にして像
を形成することにより、偽造防止性を向上させることを
目的とする。 【構成】 支持体上の片面に少なくとも、剥離層(1
2)、ホログラムパターンを有するホログラム形成層
(13)、このホログラム形成層とは異なる屈折率をも
つ透過性薄膜層(14)、印刷層(15)、反射性薄膜
層(16)、接着層(17)を順次積層してなり、印刷
層を透過性薄膜層の少なくとも一部を覆うように形成し
たホログラム転写箔。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばクレジットカー
ドや有価証券等に転写されるホログラム転写箔に係わ
り、特に印刷層の絵柄とホログラム形成層の絵柄とを重
ね合わせて複雑な絵柄を形成することにより、偽造防止
性及び装飾性を向上し得るホログラム転写箔に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光の干渉を用いて立体画像を再生
し得るホログラムの開発が進められている。このホログ
ラムは高度な製造技術を要し、且つ箔状に形成可能なこ
とから、偽造防止手段としてクレジットカード、有価証
券、証明書等の一部に貼着して使用されている。そし
て、ホログラムをこれらの物品に貼着するための方法と
して従来からホログラム転写箔を用いてホログラムを転
写する方法が用いられている。
【0003】図5はこの種のホログラム転写箔の構成を
示す断面図である。このホログラム転写箔は、支持体と
しての基材1上に剥離層2が形成され、剥離層2上にホ
ログラム形成層3が形成されている。ホログラム形成層
3はその一部を覆うように印刷層4が形成され、且つこ
れらホログラム形成層3及び印刷層4を覆うように反射
性薄膜層5が形成されている。反射性薄膜層5上には接
着層6が形成されている。
【0004】一方、図6はこの種のホログラム転写箔の
他の構成を示す断面図である。このホログラム転写箔
は、基材1上に剥離層2が形成され、この剥離層2の一
部を覆うように印刷層4が形成されている。また、これ
ら剥離層2及び印刷層4を覆うようにホログラム形成層
3、反射性薄膜層5及び接着層6が順次積層されてい
る。
【0005】これらホログラム転写箔は、ホログラム形
成層3及び印刷層4に使用される材料が互いに屈折率の
近いものとなっており、接着層6によって物品の表面に
固着された後、剥離層2を境にして物品表面から基材1
が剥離され、ホログラム像が視認可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うなホログラム転写箔では、図7に示すように、印刷層
4の絵柄4aがホログラム形成層3の絵柄3aを打ち消
してしまう問題がある。すなわち、図5に示すホログラ
ム転写箔では、ホログラム形成層3及び印刷層4の屈折
率が近いため、印刷層4と重なった部分のホログラム像
が視認されないという問題がある。
【0007】一方、図6に示すホログラム転写箔では、
ホログラム形成層3が印刷層4に隠蔽されるため、印刷
層4と重なった部分のホログラム像が隠蔽されてしまう
問題がある。また、これらのホログラム転写箔では、ホ
ログラム上に印刷層4を形成することにより、簡単には
真贋を識別し得ないものを作製可能であるため、偽造さ
れる可能性が高いという問題がある。
【0008】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、印刷層による印刷内容とホログラム形成層による表
示内容とを両者とも視認可能にすることにより、偽造防
止性を向上し得るホログラム転写箔を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、支持体上の片面に少なくとも、剥離層、ホログラム
パターンを有するホログラム形成層、このホログラム形
成層とは異なる屈折率をもつ透過性薄膜層、印刷層、反
射性薄膜層、接着層を順次積層してなり、前記印刷層を
前記透過性薄膜層の少なくとも一部を覆うように形成し
たホログラム転写箔である。
【0010】また、請求項2に対応する発明は、支持体
の片面に少なくとも、剥離層、ホログラムパターンを有
するホログラム形成層、透過性薄膜層、印刷層、反射性
薄膜層、接着層を順次積層してなり、前記印刷層を前記
透過性薄膜層の少なくとも一部を覆うように形成し、且
つ前記透過性薄膜層と前記反射性薄膜層との間及び前記
印刷層と前記反射性薄膜層との間に夫々アンカー層を介
在させたホログラム転写箔である。
【0011】なお、上記アンカー層は透光性を有し、且
つ着色されているものとしても良い。また、上記印刷層
は少なくとも一部が蛍光インキで印刷されていても良
い。さらに、上記印刷層は少なくとも一部が赤外線吸収
材料を含有するインキで印刷されていても良い。
【0012】
【作用】従って、請求項1に対応する発明は以上のよう
な手段を講じたことにより、異なる屈折率をもつ透過性
薄膜層が印刷層の表示内容からホログラム形成層による
表示内容を光学的に分離し、且つ反射性薄膜層が透過性
薄膜層及び印刷層を下側から覆ってホログラム形成層に
よる表示内容を見易くしているので、印刷層による印刷
内容とホログラム形成層による表示内容とを両者とも視
認可能にして像を形成することにより、偽造防止性を向
上させることができる。
【0013】また、請求項2に対応する発明は、アンカ
ー層を介在させたことにより、請求項1に対応する作用
に加え、透過性薄膜層及び反射性薄膜層の接着強度の向
上を図ることができる。なお、上記アンカー層を着色す
ることにより、請求項2に対応する作用に加え、印刷層
による表示内容を損ねることなく、ホログラム形成層に
よる表示内容の下地の色を変更できるので、装飾性を向
上させることができる。
【0014】また、上記印刷層の少なくとも一部を蛍光
インキで印刷することにより、ブラックランプの照射に
より印刷層が発光するので、請求項1及び請求項2に対
応する作用に加え、一層偽造防止性を向上させることが
できる。さらに、上記印刷層の少なくとも一部を赤外線
吸収材料で形成しているので、請求項1又は請求項2に
対応する作用に加え、機械を用いて真贋を識別すること
ができ、より一層偽造防止性を向上させることができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るホログラ
ム転写箔の構成を示す断面図である。このホログラム転
写箔は、支持体としての基材11上に剥離性保護層12
が形成され、剥離性保護層12の上にはホログラム形成
層13が形成されている。
【0016】ホログラム形成層13は剥離性保護層12
とは反対側の面にホログラム形成面を有し、ホログラム
形成面上に透過性薄膜層14が蒸着、スパッタリング等
により形成されている。なお、このホログラム形成面
は、レリーフ型ホログラムを構成する微細な凹凸パター
ンが形成されたニッケル製のプレス版をホログラム形成
層13上に加熱押圧することにより形成可能である。ま
た、ホログラム形成層13はホログラムパターンを層表
面(前述したホログラム形成面)又は層内に有するもの
であればよく、他に例えば二光束干渉もしくは電子ビー
ム(EB)による回折格子(グレーティング)により微
細凹凸形状を有するようにしたグレーティングホログラ
ムやリップマンホログラム等が適用可能である。
【0017】透過性蒸着層14上には印刷層15が形成
され、印刷層15及び透過性蒸着層14の上には反射性
薄膜層16が蒸着、スパッタリング等により形成されて
いる。反射性薄膜層16の上には接着層17が形成され
ている。ここで、基材11は厚さ25μmの透明なポリ
エチレンテレフタレートフィルムである。なお、基材1
1としては、他にポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン
等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙などを単独で又は
組合わせた複合体が使用可能となっている。
【0018】剥離性保護層12は、ホログラム形成層1
3をより効果的に被転写体(図示せず)に転写するため
に設けられたものであり、以下の配合比からなる組成物
がグラビア法により、乾燥温度110℃、厚さ1.5μ
mで形成されている。 アクリル樹脂 …30部 ポリエステル樹脂 … 5部 トルエン …40部 メチルエチルケトン …40部 メチルイソブチルケトン …20部
【0019】なお、剥離性保護層12としては、他に熱
可塑性アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリプ
ロピレン樹脂あるいはこれらにオイルシリコン、脂肪酸
アミド、ステアリン酸亜鉛を添加したものが使用可能と
なっている。また、無機物を使用してもよい。
【0020】ホログラム形成層13はエンボス成形性が
良好で、プレスムラが生じ難く、明るい再生像が得ら
れ、剥離性保護層12及び透過性薄膜層14との接着性
が良好である樹脂であって、以下の配合比からなる組成
物がグラビア法により、乾燥温度110℃、厚さ1.0
μmで形成されている。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …25部 ウレタン樹脂 …10部 メチルエチルケトン …70部 トルエン …30部 また、ホログラム形成面は、このような組成物のホログ
ラム形成層13に対し、プレス版の版面温度を165℃
として形成されている。
【0021】なお、ホログラム形成層13としては、他
にポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化
ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)ア
クリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポ
キシ(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリ
レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン
(メタ)アクリレートなどの熱硬化性樹脂あるいはこれ
らの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する
熱成型性材料などが使用可能であり、また、上記以外の
ものでも、ホログラム画像を形成可能な安定性を有する
材料であれば使用可能である。
【0022】透過性薄膜層14は印刷層15の情報を透
過するための透明材料であって、ここでは厚さ50nm
のZnSが真空蒸着法により形成されている。なお、透
過性薄膜層14としては、ホログラム形成層(屈折率n
=1.3〜1.6)13よりも屈折率の高いことが装飾
性の向上に好ましく、例えば次の表1に示す無機材料が
使用可能となっている。
【0023】
【表1】
【0024】また、このような透過性薄膜層14を形成
する方法としては、真空蒸着法の他にスパッタリング
法、イオンプレーティング法等の成膜手段が適用可能で
あり、膜厚としては10nm〜1000nmの範囲にあ
ることが好ましい。
【0025】印刷層15は、透過性薄膜層14の一部を
覆うように、シルクスクリーン印刷法により文字や絵柄
等が形成されている。なお、印刷層15は所望により透
過性薄膜層の全面を覆うように形成しても良い。また、
印刷層15はシルクスクリーン印刷法の他にオフセット
印刷法又はグラビア印刷法により形成しても良い。反射
性薄膜層16は入射光線を反射する層であって、厚さ1
00nmのAlが真空蒸着法により形成されている。な
お、反射性薄膜層16としては、他に銀、金、スズ、窒
化チタン(TiNx)が使用可能である。
【0026】接着層17は、以下の配合比からなる組成
物がグラビア法により、乾燥温度110℃、厚さ2.0
μmで形成されている。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 …30部 ポリエステル樹脂 …20部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部
【0027】なお、接着層17としては、他にも、反射
性薄膜層16を変質させたり冒すものでなければ通常用
いられるものでよく、例えばアクリル系接着剤、ポリエ
ステル系ポリアミドなどが使用可能であるが、これらに
限定されるものではない。
【0028】次に、以上のように構成されたホログラム
転写箔の作用を図面を用いて説明する。図2はこのホロ
グラム転写箔の外観を示す平面図である。図示するよう
に、印刷層15による絵柄15aとホログラム形成層1
3による絵柄13aとの両者からなる一体的に形成され
た画像を視認することができる。なお、両者の画像の組
み合わせにより、複雑な像とすることも可能である。
【0029】すなわち、異なる屈折率をもつ透過性薄膜
層14が印刷層15の表示内容からホログラム形成層1
3による表示内容を光学的に分離し、且つ反射性薄膜層
16が透過性薄膜層14及び印刷層15を下側から覆っ
てホログラム形成層13による表示内容を見易くしてい
るので、印刷層15による印刷内容とホログラム形成層
13による表示内容とを両者合わせて一体的に画像が形
成され、かつ一体的にその画像が視認可能となることか
ら、偽造防止効果を向上させると共に、装飾性を向上さ
せている。
【0030】ところで、この種のホログラム転写箔は、
このように優れた作用効果を有していても、例えばクレ
ジットカードに貼着されて偽造防止に寄与することから
JIS規格の耐薬品浸積試験(JIS B9560 磁
気ストライプ付きクレジットカード;耐薬品浸積性参
照)に合格する必要がある。そこで、耐薬品性につい
て、次に示すように、実施例A、比較例1及び実施例B
の3つのものを作成し、耐酸性、耐アルカリ性及び耐塩
水性の3つの項目を試験評価した。
【0031】なお、実施例Aは、図1に示す層構造を有
するものであり、前述した通り、透過性薄膜層14の厚
さが50nmとなっている。比較例1は、従来の図5に
示す層構造、すなわち、透過性薄膜層をもたない層構造
を有するものであり、図1と同じ条件で形成されてい
る。実施例Bは、図1に示す層構造を有するものであ
り、透過性薄膜層14の厚さを100nmと厚めにして
いる。
【0032】また、耐酸性の試験内容は、5%の酢酸水
溶液に24時間浸積させ、金属薄膜の腐食や樹脂層の分
解等による地肌変化を観察するものである。耐アルカリ
性の試験内容は、1%炭酸ナトリウム水溶液に24時間
浸積させ、金属薄膜の腐食や樹脂層の分解等による地肌
変化を観察するものである。耐塩水性の試験内容は、5
%食塩水に24時間浸積させ、金属薄膜の腐食や樹脂層
の分解等による地肌変化を観察するものである。
【0033】試験結果は、以下の表2に示す通りであ
る。また、表2内の評価内容は◎、○、△及び×の記号
で表され、各記号が次に示す内容を意味している。 ◎:全く腐食しなかった。○:腐食しなかった。△:や
や腐食した。×:殆ど腐食した。
【0034】
【表2】
【0035】このように、本実施例のホログラム転写箔
においては、反射性薄膜層17を透過性薄膜層14で保
護するため、薬品による腐食を防止でき、通常の保管や
携帯において充分な耐性を保持することが確認されてい
る。
【0036】上述したように第1の実施例によれば、ホ
ログラム形成層13とは異なる屈折率をもつ透過性薄膜
層14が印刷層15の表示内容からホログラム形成層1
3による表示内容を光学的に分離し、且つ反射性薄膜層
16が透過性薄膜層14及び印刷層15を下側から覆っ
てホログラム形成層13による表示内容を見易くしてい
るので、印刷層15による絵柄15aとホログラム形成
層13による絵柄13aとを両者合わせて一体的に画像
が形成され、かつ一体的にその画像が視認可能となるこ
とから、偽造防止効果を向上させると共に、装飾性を向
上させている。
【0037】また、反射性薄膜層16を透過性薄膜層1
4で保護するため、薬品による腐食を防止でき、通常の
保管や携帯において充分な耐性を保持することがJIS
規格によって確認されている。
【0038】次に、本発明の第2の実施例に係るホログ
ラム転写箔について図面を参照して説明する。図3はこ
のホログラム転写箔の構成を示す断面図であり、図1と
同一部分には同一符号を付し、ほぼ同一部分にはbの添
字を付してその詳しい説明は省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0039】すなわち、本実施例のホログラム転写箔
は、図1に示す転写箔に比べ、透過性薄膜層13と反射
性薄膜層16bとの間及び印刷層15と反射性薄膜層1
6bとの間に夫々アンカー層18を介在させた構成とな
っている。なお、これに伴い、反射性薄膜層16bはア
ンカー層18上に前述同様に形成されている。
【0040】アンカー層18は、透過性薄膜層14と反
射性薄膜層16bとの接着性を向上させるためのもので
あり、ここでは以下の配合比からなる組成物がグラビア
法により、乾燥温度100℃、厚さ2.0μmで形成さ
れている。 ポリエステル樹脂 …15部 ウレタン樹脂 …25部 メチルエチルケトン …50部 トルエン …50部
【0041】また、アンカー層18としては、他にも、
前述した接着性を向上させるものであって、且つ両薄膜
層14,16bを変質させたり、冒すものでなければ種
々の材料が使用可能であり、例えば飽和共重合ポリエス
テル等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重
合体等の塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン共
重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、ポリアクリレ
ートもしくはポリメタクリレート樹脂又はこれらの共重
合体等の熱可塑性樹脂があり、これらを単独あるいは2
種類以上混合して適用することができる。
【0042】また、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱
硬化性樹脂を、単独あるいは2種類以上混合して適用す
ることができる。
【0043】さらに、上記熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
との混合物であっても適用することができる。上記樹脂
は塗料化し、バーコート、ブレードコート、エアナイフ
コート、ロールコートなどのソルベントコート法、ある
いはスクリーン印刷方法など従来公知の塗布・印刷方法
により形成することができる。
【0044】従って、このようにアンカー層18を設け
たことにより、透過性薄膜層14と反射性薄膜層16b
との接着強度の向上を図ることができる。また、印刷層
15による凹凸を平滑にすると共に、アンカー層18の
屈折率に対応して視認される像を見易くすることが可能
となる。
【0045】次に、本発明の第3の実施例に係るホログ
ラム転写箔について図面を参照して説明する。図4はこ
のホログラム転写箔の構成を示す断面図であり、図3と
同一部分には同一符号を付し、ほぼ同一部分にはbの添
字を付してその詳しい説明は省略し、ここでは異なる部
分についてのみ述べる。
【0046】すなわち、本実施例のホログラム転写箔
は、図3に示す転写箔のアンカー層18に代えて、透光
性を有し、且つ着色されたアンカー層18bを備えてい
る。ここで、アンカー層18bは、図3に示すアンカー
層18が着色材料により着色されたものであり、例えば
顔料、染料などをバインダー等に分散又は溶解して形成
する。
【0047】着色材料としては、顔料又は染料単独、数
種の顔料又は染料の混合物、顔料又は染料とポリマーか
らなる混合物が使用可能である。例えば、二酸化チタ
ン、硫化亜鉛、チタン酸鉛、酸化ジルコニウム、鉛白、
カドミウム赤、カドミウム黄等の無機顔料、フタロシア
ニン系顔料等の有機顔料の微粒子、各種公知である染料
が用いられる。顔料又は染料とポリマーからなる混合物
を用いる場合は、上記顔料又は染料とポリマーを混練
後、粉砕するか、上記顔料又は染料とモノマーを乳化重
合懸濁重合、分散重合等の方法によって重合するなどの
方法で得ることができる。顔料あるいは染料は、微粉砕
され、且つ透明であることが好ましい。これらの顔料あ
るいは染料を分散又は溶解させるバインダーは水系バイ
ンダー、溶剤系バインダー、エマルジョン系バインダー
が用いられる。
【0048】このように、アンカー層18bは着色され
ているので、印刷層15による表示内容を損ねず、装飾
性を向上させることができる。すなわち、ホログラムが
金色に見えるように作成したい場合であっても、着色さ
れたアンカー層18bが印刷層15及びホログラム形成
層13の下側に形成されているので、印刷層15の色を
損ねることなく、金色を呈するホログラムを表示するこ
とができる。
【0049】上述したように第3の実施例によれば、図
3に示すアンカー層18に代えて、着色されたアンカー
層18bを設けることにより、第2の実施例の効果に加
え、印刷層15による表示内容を損ねることなく、ホロ
グラム形成層13による表示内容の下地の色を変更でき
るので、装飾性を向上させることができる。次に、本発
明の第4の実施例に係るホログラム転写箔について図
1、図3及び図4を用いて説明する。
【0050】すなわち、本実施例のホログラム転写箔
は、図1、図3又は図4に示す印刷層15の全面あるい
は少なくとも一部が蛍光インキで印刷されているもので
ある。ここで、蛍光インキは、例えば赤色発光用にイッ
トリウム蛍光体、あるいは緑色発光用に硫化亜鉛蛍光体
が使用可能である。
【0051】このように、印刷層15の少なくとも一部
が蛍光インキで印刷されることにより、検証時、ブラッ
クランプの照射により印刷層が発光するため、偽造防止
性を一層向上させることができる。さらに、透明の蛍光
インキを用いて印刷層15を印刷すれば、通常条件では
視認不能であるが、ブラックランプの照射により発色す
るため、隠し文字の効果があり、偽造、改ざんを一層困
難とすることができる。
【0052】次に、本発明の第5の実施例に係るホログ
ラム転写箔について図1、図3及び図4を用いて説明す
る。すなわち、本実施例のホログラム転写箔は、図1、
図3又は図4に示す印刷層15の全面あるいは少なくと
も一部が赤外線吸収材料を含有するインキで印刷されて
いるものである。
【0053】ここで、赤外線吸収材料としては、Fe2+
及びCu2+のうちのいずれか一方又は両方を含有するガ
ラス系粉末材料から構成されている。具体的にはガラス
系粉末材料が五二酸化リン(P2 5 )を主成分とし、
酸化鉄及び酸化銅のうちのいずれか一方又は両方を1.
0重量%以上含む粉末材料で、より好ましくは五二酸化
リンを重量%で35.0〜80.0%、酸化鉄及び酸化
銅をそれぞれ0〜3.0%含むガラス系粉末材料から構
成されている。
【0054】また、赤外線吸収材料としては、他にも、
これら粉末化されたガラス系材料より可視領域に吸収が
少なく、且つ赤外線吸収能力が優れている以下のリン酸
塩系白色結晶粉末や硫酸塩系白色結晶粉末等の白色結晶
系材料が使用可能である。
【0055】この白色結晶系材料は、五二酸化リンを主
成分とし、Fe2+及びCu2+のうちのいずれか一方又は
両方を含有するリン酸塩系白色粉末から構成されてい
る。具体的には五二酸化リンを主成分とし、Fe2+及び
Cu2+のうちのいずれか一方又は両方を20重量%以上
含有する結晶粉末であって、好ましくは五二酸化リンを
重量%で40〜70%含有し、且つFe2+及びCu2+
うちのいずれか一方又は両方を30〜70%含有する結
晶粉末が望ましい。
【0056】なお、前述したガラス系粉末及びリン酸塩
系白色結晶粉末は必要に応じて以下の化合物を含有して
いてもよい。 Al2 3 2.0〜10.0重量% B2 3 1.0〜30.0重量% MgO 3.0〜10.0重量% ZnO 0〜 3.0重量% K2 O 0〜15.0重量% BaO 0〜10.0重量% SrO 0〜 1.0重量% Ni,Co,Se 微量
【0057】このように、印刷層の少なくとも一部が赤
外線吸収材料を含有するインキで印刷されることによ
り、赤外線による機械的読取りが可能となるため、偽造
や変造がされ難くなり、且つ偽造や変造がなされた場合
にも肉眼による真贋判定に加え、機械的読取りによる真
贋判定もなされるため、偽造や変造の事実をより確実に
発見することができる。
【0058】また、赤外線吸収材料は染料系のものがあ
り、例えば六塩化タングステン及びリン酸エステルと、
亜リン酸とのうち、いずれか一方又は両方を含有する白
色系反応生成物を使用することができる。このように、
適用される赤外線吸収物質が白色系若しくは薄い着色を
呈する場合、転写対象を白系材料で構成することによ
り、肉眼での目視を困難にさせることが可能となるた
め、より確実に偽造・変造を防止することができる。
【0059】上述したように第5の実施例によれば、図
1、図3又は図4に示す印刷層15の少なくとも一部を
赤外線吸収材料で形成しているので、第1乃至第3の実
施例の効果に加え、機械を用いて真贋を識別することが
できるので、より一層偽造防止性を向上させることがで
きる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種
々変形して実施できる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、異なる屈折率をもつ透過性薄膜層が印刷層の表示
内容からホログラム形成層による表示内容を光学的に分
離し、且つ反射性薄膜層が透過性薄膜層及び印刷層を下
側から覆ってホログラム形成層による表示内容を見易く
しているので、印刷層による印刷内容とホログラム形成
層による表示内容とを両者とも視認可能にして像を形成
することにより、偽造防止性を向上できるホログラム転
写箔を提供できる。
【0061】また、請求項2の発明によれば、アンカー
層を介在させたことにより、請求項1の効果に加え、透
過性薄膜層及び反射性薄膜層の接着強度の向上を図り得
るホログラム転写箔を提供できる。さらに、請求項3の
発明によれば、上記アンカー層を着色することにより、
請求項2の効果に加え、印刷層による表示内容を損ねる
ことなく、ホログラム形成層による表示内容の下地の色
を変更できるので、装飾性を向上できるホログラム転写
箔を提供できる。
【0062】また、請求項4の発明によれば、上記印刷
層の少なくとも一部を蛍光インキで印刷することによ
り、ブラックランプの照射により印刷層が発光するの
で、請求項1及び請求項2の効果に加え、一層偽造防止
性を向上できるホログラム転写箔を提供できる。さら
に、請求項5の発明によれば、上記印刷層の少なくとも
一部を赤外線吸収材料で形成しているので、請求項1又
は請求項2の効果に加え、機械を用いて真贋を識別で
き、より一層偽造防止性を向上できるホログラム転写箔
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るホログラム転写箔
の構成を示す断面図。
【図2】同実施例におけるホログラム転写箔の外観を示
す平面図。
【図3】本発明の第2の実施例に係るホログラム転写箔
の構成を示す断面図。
【図4】本発明の第2の実施例に係るホログラム転写箔
の構成を示す断面図。
【図5】従来のホログラム転写箔の構成を示す断面図。
【図6】従来のホログラム転写箔の構成を示す断面図。
【図7】従来のホログラム転写箔の外観を示す平面図。
【符号の説明】
11…基材、12…剥離性保護層、13…ホログラム形
成層、14…透過性薄膜層、15…印刷層、16,16
b…反射性薄膜層、17…接着層、18,18b…アン
カー層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の片面に少なくとも、剥離層、
    ホログラムパターンを有するホログラム形成層、このホ
    ログラム形成層とは異なる屈折率をもつ透過性薄膜層、
    印刷層、反射性薄膜層、接着層を順次積層してなり、前
    記印刷層を前記透過性薄膜層の少なくとも一部を覆うよ
    うに形成したことを特徴とするホログラム転写箔。
  2. 【請求項2】 支持体の片面に少なくとも、剥離層、ホ
    ログラムパターンを有するホログラム形成層、このホロ
    グラム形成層とは屈折率の異なる透過性薄膜層、印刷
    層、反射性薄膜層、接着層を順次積層してなり、前記印
    刷層を前記透過性薄膜層の少なくとも一部を覆うように
    形成し、且つ前記透過性薄膜層と前記反射性薄膜層との
    間及び前記印刷層と前記反射性薄膜層との間に夫々アン
    カー層を介在させたことを特徴とするホログラム転写
    箔。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のホログラム転写箔にお
    いて、 前記アンカー層は透光性を有し、且つ着色されているこ
    とを特徴とするホログラム転写箔。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のホログラム転写箔において、 前記印刷層は少なくとも一部が蛍光インキで印刷されて
    いることを特徴とするホログラム転写箔。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のホログラム転写箔において、 前記印刷層は少なくとも一部が赤外線吸収材料を含有す
    るインキで印刷されていることを特徴とするホログラム
    転写箔。
JP35104293A 1993-12-28 1993-12-28 ホログラム転写箔 Pending JPH07199783A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35104293A JPH07199783A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 ホログラム転写箔

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35104293A JPH07199783A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 ホログラム転写箔

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07199783A true JPH07199783A (ja) 1995-08-04

Family

ID=18414649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35104293A Pending JPH07199783A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 ホログラム転写箔

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07199783A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100485123B1 (ko) * 2002-01-31 2005-04-22 양철호 부분 홀로그램을 갖는 전사지의 제조방법 및 그 물품
JP2006084944A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Sumitomo Electric Ind Ltd ホログラムシートおよびその製造方法、ホログラムシール、ならびにホログラムカードおよびその製造方法
JP2006297684A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Kiyoshi Hashimoto 偽造防止表示用転写シートおよびそれを用いた偽造防止表示方法
JP2007136982A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止情報記録媒体と転写箔
JP2008203801A (ja) * 2007-02-23 2008-09-04 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定部を有するラベル
KR100985019B1 (ko) * 2005-11-03 2010-10-08 백순길 홀로그램 패턴이 형성된 고차단성 전사필름
US20100285398A1 (en) * 2007-05-18 2010-11-11 3M Innovative Properties Company Tamper indicating article
JP2011002749A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Toppan Printing Co Ltd セキュリティフィルムおよび転写箔
JP2011224927A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止媒体、偽造防止転写箔、偽造防止用紙及び真贋判定方法
JP2018077335A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 凸版印刷株式会社 ホログラム転写箔及び偽造防止物品

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100485123B1 (ko) * 2002-01-31 2005-04-22 양철호 부분 홀로그램을 갖는 전사지의 제조방법 및 그 물품
JP2006084944A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Sumitomo Electric Ind Ltd ホログラムシートおよびその製造方法、ホログラムシール、ならびにホログラムカードおよびその製造方法
JP2006297684A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Kiyoshi Hashimoto 偽造防止表示用転写シートおよびそれを用いた偽造防止表示方法
KR100985019B1 (ko) * 2005-11-03 2010-10-08 백순길 홀로그램 패턴이 형성된 고차단성 전사필름
JP2007136982A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止情報記録媒体と転写箔
JP2008203801A (ja) * 2007-02-23 2008-09-04 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定部を有するラベル
US20100285398A1 (en) * 2007-05-18 2010-11-11 3M Innovative Properties Company Tamper indicating article
JP2011002749A (ja) * 2009-06-22 2011-01-06 Toppan Printing Co Ltd セキュリティフィルムおよび転写箔
JP2011224927A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止媒体、偽造防止転写箔、偽造防止用紙及び真贋判定方法
JP2018077335A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 凸版印刷株式会社 ホログラム転写箔及び偽造防止物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100739895B1 (ko) 색이 변화는 배경을 갖는 회절 표면
EP1189079A1 (en) Laminated composite body, information recording medium, and member for imparting counterfeit preventive function
JP2003520986A (ja) 光学変調セキュリティーデバイス
JP2008139718A (ja) ホログラムラベル
JP4254367B2 (ja) 転写シート及びその製造方法
JP2002072835A (ja) 不可視情報を伴なった光回折構造を有する情報記録体、ならびにその情報記録体製造用ラベル、および情報記録体製造用転写シート
JP7120224B2 (ja) 情報記録体、および、個人証明体
JP2009134528A (ja) 偽造防止用icラベル
JP2005015963A (ja) 偽造防止用紙
JPH07199783A (ja) ホログラム転写箔
JP3329234B2 (ja) 偽造防止用フィルム及び偽造防止用転写箔
JPH07199781A (ja) ホログラム転写箔
JP4858133B2 (ja) ホログラムラベル
JP2004177636A (ja) 偽造防止転写箔、偽造防止シール、及び、偽造防止媒体ならびにその製造方法
JP4910374B2 (ja) 偽造防止情報記録媒体の製造方法
JP5803059B2 (ja) 貼り換え防止機能付き偽造防止封印ラベル
JP2002192867A (ja) 光学コード付きシート、およびこれを製造するのに用いる光学コード付きフィルム
JP2005506228A5 (ja)
JP2004223975A (ja) 偽造防止媒体、情報表示媒体、偽造防止転写箔、偽造防止シール、及び、それらの製造方法
JPH09156198A (ja) 偽造防止媒体及び偽造防止シール、並びに偽造防止転写箔
JPH11224050A (ja) 偽造防止媒体、シール及び転写箔
JPH07271301A (ja) ホログラムシール
JP2004117636A (ja) 偽造防止転写箔、偽造防止ステッカー、並びに偽造防止媒体とその製造方法
JP2001150791A (ja) スクラッチovd形成体およびその製造に用いられる転写箔
JP5673939B2 (ja) ホログラムラベル