JPH11105352A - 印字用テープカセット及びそれを用いるテープ印字装置 - Google Patents

印字用テープカセット及びそれを用いるテープ印字装置

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JPH11105352A
JPH11105352A JP26945697A JP26945697A JPH11105352A JP H11105352 A JPH11105352 A JP H11105352A JP 26945697 A JP26945697 A JP 26945697A JP 26945697 A JP26945697 A JP 26945697A JP H11105352 A JPH11105352 A JP H11105352A
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tape
printing
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heat
cassette
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Withdrawn
Application number
JP26945697A
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English (en)
Inventor
Kenji Kobayashi
健司 小林
Kenzo Ito
賢三 伊藤
Kenji Igarashi
健二 五十嵐
Masayuki Ikeda
雅行 池田
Kensaku Takeuchi
研策 竹内
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接着剤による不快な経時変化も位置ずれもなく
非平面の対象物に張り付けた状態が安定して維持される
印字用テープを収容した印字用テープカセット及びそれ
を用いるテープ印字装置を提供する。 【解決手段】目印用ラベルテープ43はチューブ状に形
成されたものを偏平にしてテープ状に形成されており、
そのチューブ体は例えばPVC(ポリビニールクロライ
ド)、EVA(エチレン酢酸ビニール共重合体)、PE
T(ポリエチレンテレフタレート)を主体とした飽和ポ
リエステル樹脂等の公知の熱収縮性樹脂フィルムからな
る。種々ある収縮特性のうち、チューブ体の長さ方向よ
りも径方向の収縮率が大きく且つ急峻であるものを採用
する。通常に又は収縮チューブ印字モードで印字を行っ
たチューブ状ラベルを対象物に被せ、ヘアドライヤ等の
熱源で熱風を吹き付けて収縮固着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱収縮性被印字媒
体を収容した印字用テープカセット及びそれを用いるテ
ープ印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、テーププリンタ又はラベルプ
リンタと通称される事務用機器(又は家庭用文具)が市
販されている。
【0003】図14は、そのようなテーププリンタの内
部構成を模式的に示す図である。同図に示すテーププリ
ンタ1は、長尺のテープ用紙(被印字媒体)2をプラテ
ンロール3とサーマルヘッド4が圧接する印字部に繰り
出すと共に、インクリボン5を供給ロール6から巻き取
りロール7に巻き取りながら移動させつつ、サーマルヘ
ッド4により、テープ用紙2上に例えば「テーププリン
タ」の如く印字する。これを、カッタ8a、8bにて所
定の長さに切断して、図の丸印A内に示すようなテープ
(又はラベル)9を作成する。
【0004】このテープ9は、通常、樹脂テープ基体9
aの裏面に強固な接着性を有する接着剤層9bを備え、
テープ状の剥離紙9cに貼着されている。同図に示すよ
うに、適宜な形状に切断されたテープ(又はラベル)9
の剥離紙9cを剥がして取り除き、例えば「テーププリ
ンタ」と印字された樹脂テープ基体9aを、ファイルの
背表紙や、その他種々の物品の必要箇所に、接着剤層9
bにより貼り付けて用いるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
印字ラベルを取り付ける対象となる物は、使い方次第で
あって種々のものがあるが、基本的には印字ラベルは平
面に貼付されることが多い。したがって、このようなラ
ベル(テープ)を印字し、適宜の長さに切り出して作成
する元となる被印字媒体は、文字通り「テープ」状とな
っている。また、印字ラベルを取り付ける対象が単なる
平面であって人の手指で頻繁に触れるようなことが無い
場合にはこれという問題は起きない。
【0006】しかしながら、このような印字ラベルは、
元来、対象物への取り付けを「接着剤」によることを前
提としているから、例えばよく触れて取り扱いが頻繁な
文具類や携帯して持ち歩く物等に貼り付けて用いる場合
は、日が経つに連れてラベルが当初の貼付位置からずれ
てきて、接着剤層のみが一部元の貼付位置に残留し、こ
れが手にべたついて不快感を与え、更には埃等が付着し
て汚れ、見た目にも汚くなってくる。
【0007】また、ラベルの貼り替えをしたいときな
ど、印字面を取り除くことは出来ても対象物に張り付い
て残留する接着剤を完全に払拭することは容易ではな
い。また、接着剤部分が経時的に化学変化を起して流動
化し、ラベルを貼付した周囲がべたべたの状態になって
始末に終えなくなるというようなことは、しばしば経験
されることである。この場合、上記接着剤層自体で引き
起こされる問題は、その材料の種々の改良で、ある程度
防止できるものであるといえるが、しかし、いまもっ
て、充分満足できるものは出来てはいない。
【0008】ところで、この種のテープ印字装置とし
て、後述する本発明の実施の形態の中で一使用例として
示してもいる電源コードに、目印として取り付けるラベ
ルを印字するものがある。
【0009】図15(a),(b) は、そのような従来のテー
ププリンタで作成された目印用のラベルの例を示す図で
ある。同図(a) は電源コード11の端子近傍にラベル1
2を巻き付けて用いる例である。ラベル12は、例えば
「ABC」と印字された目印文字部分12aは接着剤層
が無く、電源コード11への巻き付け部分12bにのみ
接着剤層が形成されている。また、同図(b) は、チュー
ブ状の被印字媒体13に例えば「XYZ」の目印文字
(又は記号)を印字して、これに電源コード14を単に
挿通させたものである。
【0010】しかしながら、図15(a) に示すものは、
ラベルがひらひらして不安定であり、したがって、視認
性が良く無いばかりでなく取り扱っている間にちぎれて
無くなる虞も多分にある。また、同図(b) に示すもの
は、単に挿通しただけのものであるから、取り扱いかた
によっては容易に外れる。このように、いずれの場合も
不満の残る形態であった。
【0011】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
非平面の対象物に取り付けて接着剤による不快な経時変
化もなく位置ずれもなく張り付け状態が安定して維持さ
れるラベル用テープを収容した印字用テープカセット及
びそれを用いるテープ印字装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】先ず、請求項1記載の発
明の印字用テープカセットは、印字装置に設けられた印
字手段により印字形成されるべく保持リールに巻回され
た長尺状の被印字媒体を収容し上記印字装置本体に着脱
自在な印字用テープカセットに適用される。
【0013】本発明の印字用テープカセットにおいて、
上記被印字媒体は、熱収縮性樹脂チューブを偏平に形成
し上記保持リールに巻回してなるように構成される。次
に、請求項2記載の発明のテープ印字装置は、長尺状の
被印字媒体に印字を行う印字手段を備えたテープ印字装
置を前提とする。
【0014】本発明のテープ印字装置は、熱収縮性チュ
ーブを偏平に形成して保持リールに巻回した長尺状の被
印字媒体を収容した印字用テープカセットを着脱自在に
装着する装着部と、印字すべき文字・記号あるいは書式
設定条件を入力する入力手段と、該入力手段により入力
された文字・記号あるいは書式設定条件を記憶する記憶
手段と、上記印字用テープカセットが装着された際に、
上記記憶手段に記憶された文字・記号あるいは書式設定
条件を変更して上記熱収縮性樹脂チューブからなる被印
字媒体に印字を行うべく上記印字手段を作動させる印字
制御手段とを備えて構成される。
【0015】上記印字制御手段は、例えば請求項3記載
のように、上記熱収縮性チューブの収縮率に応じて文字
・記号のサイズ、印字ピッチ、余白、切断すべき切断長
を自動変更する手段を備え構成される。そして、上記自
動変更する手段は、例えば請求項4記載のように、入力
手段により入力された各データをA(mm)、上記熱収
縮性チューブの収縮率をα(%)、上記変更後のデータ
をX(mm)としたときに「X=100A/(100−
α)」の計算式に基づいて変更処理を行うように構成さ
れる。また、上記印字用テープカセットは、例えば請求
項5記載のように、印字用のインクが塗布されたリボン
を更に内装して構成される。また、上記印字手段は、例
えば請求項6記載のように、本体装置に設けられたサー
マルヘッドで構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、一実施の形態におけ
るテーププリンタ(印字装置)の斜視図である。同図に
は、上方に、このテーププリンタに装着されて用いられ
る通常のテープカセットも示している。同図に示すよう
に、テーププリンタ20は、匡体21の上面下方にキー
入力部22を備え、このキー入力部22には、カーソル
キー、書式設定キー、印刷キー、取消しキー、機能キ
ー、印字倍率キー、大文字小文字選択キー、シフトキ
ー、単漢字キー、変換キー、無変換キー、実行キー、か
な入力と英数字入力を兼用する文字入力キー等からなる
複数の操作キー23が配設されている。
【0017】また、キー入力部22の左上には液晶表示
装置からなる表示部24が配設され、その右方に、テー
プカセット収納部25が形成されている。尚、同図に
は、テープカセット収納部25を、内部が見えるように
蓋部材を取り除いて示している。このテープカセット収
納部25には、サーマルヘッド26が上下に回動自在に
配設され、このサーマルヘッド26に対向してプラテン
ローラ27がサーマルヘッド26方向に付勢されて配設
されている。そして、サーマルヘッド26を取り巻くよ
うにテープ案内ローラ28、テープリール支持ピン2
9、インクリボン巻き取り駆動軸31、テープカッタ3
2が配設されている。テープカッタ32の右方にはテー
プ排出口33が形成されている。
【0018】このテープカセット収納部25に、テープ
カセット35が収納されると、テープ36を巻着するテ
ープカセット35内のリール孔37にテープリール支持
ピン29が係合し、同じくテープカセット35内のイン
クリボン巻き取りリール孔38に、インクリボン巻き取
り駆動軸31が係合する。
【0019】本実施の形態においては、このように通常
のテープカセットを装着して通常のテープ印字(印刷)
も行うことができるテーププリンタ20に、詳しくは後
述するが、特別の印字モード(熱収縮チューブ印字モー
ド)を新たに装備させた上、新たなる発明の熱収縮性樹
脂チューブからなるテープ状の被印字媒体を収納したテ
ープカセットを装着して目印用ラベルの印刷(印字)を
行う。
【0020】図2(a) は、その目印用ラベルを印字する
ためのテープカセットの外観平面図を示し、図2(b)
は、そのテープカセットが上記のテーププリンタ20の
カセット収納部25に装着された状態における断面図を
示している。同図(a),(b) に示すように、目印用ラベル
のテープカセット40には、底部の所定位置(図の例で
は中央)に、目印用ラベルのテープカセットであること
を示すカセット種別認識溝41が形成されており、同図
(b) に示すように、テーププリンタ20のテープカセッ
ト収納部25に装着されると、テーププリンタ20の不
図示のセンサが、カセット種別認識溝41を検知して、
目印用ラベルのテープカセット40が装着されたことを
示す信号を後述する制御部に通知する。これによって、
テーププリンタ20の印字制御が自動的に目印用ラベル
作成モードに設定される。
【0021】目印用ラベルのテープカセット40は、テ
ープリール42に目印用ラベルテープ43を巻着し、イ
ンクリボンリール44には通常のインクリボン45を巻
着している。テープカセット40の上部に形成されてい
る凹部46の開口部には、目印用ラベルテープ43とイ
ンクリボン45が重ねて差し渡されている。それらの下
方に、同図(b) に示すように、テーププリンタ20のサ
ーマルヘッド26が挿通されて配置される。このサーマ
ルヘッド26に対向し、目印用ラベルテープ43及びイ
ンクリボン45をサーマルヘッド26との間に挟んで、
プラテンローラ27が配置される。
【0022】印字の際は、サーマルヘッド26が上方に
回動して、その先端に配設されている発熱体がインクリ
ボン45及び目印用ラベルテープ43を介してプラテン
ローラ27に圧接し、インクリボン45のインクを目印
用ラベルテープ43の印字面に熱転写する。インクリボ
ン45のインク転写済み部分45′は、インクリボン巻
き取りリール47に巻き取られ、これによってインクリ
ボン45の未使用部分がインクリボンリール44から引
き出されて印字部に供給される。
【0023】一方、目印用ラベルテープ43の印字済み
部分43′は、プラテンローラ27の反時計回り方向へ
の回転により、テープカッタ32を通過してテープ排出
口33(図1参照)から外部に排出され、テープカッタ
32により切り落とされる。これにより、曲面にも良く
適応する目印用ラベルが作成される。
【0024】尚、上記実施の形態では、印字済みの目印
用ラベルテープ43′が外部に繰り出されたとき、テー
プカッタ32により自動的に裁断しているが、テープカ
ッタ32の作動を電動で行うのではなく、テープカッタ
32に機構的に連動する操作レバーを設けて手動で切断
動作を行わせるようにしてもよい。
【0025】図3(a) は、上記目印用ラベルテープ43
の構成を示す斜視図であり、同図(b) は、その部分拡大
図である。同図(a),(b) に示す目印用ラベルテープ43
は、その先端切り口部43aを同図(b) に拡大して示す
ように、チューブ状に形成されたものが偏平に押し潰さ
れてテープ状にされ、これが同図(a) に示すようにテー
プリール42に捲回されて形成されている。同図(b)
は、先端切り口部43aを図の矢印A及びA′で示す偏
平面に直角方向に開いて示している。
【0026】図4は、目印用ラベルテープの他の構成を
示す図である。同図に示す目印用ラベルテープ48は、
上記のようにチューブ体を単に偏平にしてテープ状に形
成するのではなく、目印用ラベルテープ43の内部に薄
い補助テープ49を挿通して構成されている。
【0027】このように種々の形態に形成される目印用
ラベルテープ43のチューブ体は熱収縮性樹脂フィルム
を用いて作成される。熱収縮性樹脂としては、PVC
(ポリビニールクロライド(塩ビ))、EVA(エチレ
ン酢酸ビニール共重合体)、PET(ポリエチレンテレ
フタレート)を主体とした飽和ポリエステル樹脂等の公
知のものを使用できる。ただし、収縮固着温度(熱転写
インクリボンを用いて印字を行うサーマルヘッド方式の
プリンタの場合には、インクの溶融温度との関係)や、
収縮率を考慮して、適宜選択する必要がある。すなわ
ち、熱転写インクリボンを用いる場合は、収縮固着温度
が130°C以下の低融点のものが好ましい。
【0028】図5は、熱収縮フィルムの一例として、上
記飽和ポリエステル樹脂フィルムの収縮性に関する特性
を説明する図である。尚、この例では、厚さ50μmの
樹脂フィルムから成る径20mmの樹脂チューブ体に対
し120°Cの熱風を吹き付けた場合に得られた収縮特
性図である。同図に示す縦軸は収縮率(%)を表わし、
横軸は時間(分)を表している。また、実線は樹脂チュ
ーブ体の径方向の収縮特性を示し、破線は樹脂チューブ
体の長さ方向の収縮率を示している。
【0029】同図において、樹脂チューブ体のタイプ
(−1、−2)は、径方向の収縮率−1が、長さ
方向の収縮率−2よりも大きいことを示しており、タ
イプ(−1、−2)も同様に径方向の収縮率−
1が、長さ方向の収縮率−2よりも大きいことを示し
ている。また、タイプ(−1、−2)は逆に長さ
方向の収縮率−1が、径方向の収縮率−2よりも大
きいことを示している。
【0030】また、タイプは、収縮固着点(径方向が
収縮率およそ39.5%、長さ方向が収縮率およそ19
%)に至るまでの時間がおよそ1分と短く、収縮性が急
峻であることを示し、同じくタイプは、収縮固着点
(径方向が収縮率およそ20%、長さ方向が収縮率およ
そ13%)に至るまでの時間が同様に1分程度であって
短く、収縮性が急峻であることを示している。これに対
してタイプは、収縮固着点(径方向が収縮率およそ2
2.5%、長さ方向が収縮率およそ25%)に至るまで
の時間がおよそ2分を必要とし、比較的長く、収縮性が
緩慢であることを示している。
【0031】このうような色々なタイプの熱収縮性樹脂
チューブ体は、その樹脂の分子量、チューブ作成時の径
方向への膨張率、様々な添加剤の配合によって、種々の
ものが得られる。ここで本例では、物品への被覆という
態様から、長さ方向よりも径方向の収縮率が大きく且つ
急峻であるもの、すなわち「タイプ」のものを、好ま
しいものとして採用する。
【0032】尚、印字装置として、インクリボンを用い
て熱転写方式で印字を行うサーマルプリンタを対象とす
る場合は、そのインクリボンに用いるインクとしては、
一般に在るワックス系バインダによるインクと、レジン
系バインダによるインクのうち、広範囲な融点と融点以
上で急激に粘度低下するという特性を有するワックス系
バインダのインクよりも、狭い範囲の融点と融点以上で
緩やかに粘度低下を現す特性を有するレンジ系バインダ
のインクの方が好ましい。
【0033】また、上記に加えて、溶融粘度の高いもの
が好ましい。これは、本実施の形態では、目印用ラベル
は、最終的に熱を与えて収縮させるものであるため、既
に印字された部分も熱に曝されることになるからであ
る。すなわち、チューブ体が収縮固着する際に、外から
加えられる熱で印字したインクが溶け、文字や記号等の
形態を保てなくなることを防止する必要があるからであ
る。そこで、本実施の形態では、少なくとも収縮フィル
ム(チューブ体)が収縮される際に、インクが溶け出さ
ない程度のインクリボンの選択と、収縮固着フィルムの
チューブ体の収縮固着温度の選択が必要である。
【0034】尚、収縮フィルムのチューブ体に対しイン
クが熱転写される際にチューブ体自身が収縮してしまう
虞はない。それというのも、サーマルヘッドの発熱体表
面温度は、一般には、確かに300°Cを超える程の高
温にはなるが、この熱エネルギーは、チューブ体へのイ
ンク転写のために、インクをインクリボンのベースフィ
ルムから剥離させるだけのエネルギーとして使われ、イ
ンク自体は転写後に速やかに冷却されるので、チューブ
体の収縮フィルムが、仮えかなり低い収縮固着温度であ
っても何等の悪影響も受けないないことが実験により判
明している。
【0035】したがって、チューブ体の材料、及びイン
クの材料を適宜に組み合わせれば、サーマルプリンタに
よって何らの支障もなく本例を実施することができる。
尚、上記の例では、チューブ体のフィルムの厚さが50
μmの場合を例にとって説明しているが、フィルムの厚
さは20μm〜50μmの範囲のものであれば充分実用
的であることも実験により判明している。
【0036】図6(a),(b),(c) は、そのように作成され
た図3(a),(b) の目印用ラベルテープ43に所望の印字
を施して作成した目印用ラベルを、学童用の筆記具(鉛
筆)に用いる例を示している。同図(a) に示すように、
目印用ラベル51には、横3行に分けて、この持ち物
(鉛筆)の学童が所属する学年である「1年2組」、本
人の名前の「山田太郎」及び住所等の「・○・○・○・
○」が印字されている。このように作成された目印用ラ
ベル51を、同図(b) に示すように、丸く広げて鉛筆5
2の後端部にはめ込んで被せ、同図(c) に示すように、
適宜の熱源、例えばヘアドライアで熱風を目印用ラベル
51に吹き付けて収縮させ、鉛筆52に収縮固着させ
る。
【0037】一般に、規格として、鉛筆52の最大径5
2aは8mmとされている。つまり六角形の周囲の長さ
は24mmになっている。したがって、これを被覆する
テープ状のチューブ体としては、12mm幅のテープ
が、丸く広げて嵌合する丁度よい寸法となるが、上述し
たようにチューブ体の収縮性が20〜30%であること
を考慮すると、14〜15mm幅のテープにしたものが
適切であるといえる。そして、本例では、チューブ体の
径が15mm、厚さが25μm、収縮率が径方向に20
〜30%及び長さ方向に5〜15%のものを用いて良好
な結果が得られている。
【0038】尚、上記の目印用ラベルテープ43のテー
プ幅が12mmであるということは、これまで広く一般
に使用されてきたテープ印字装置に装着可能なテープ幅
がおよそ6mm〜50mm幅であるから、これまでのテ
ープ印字装置に何等手を加えることなくそのまま使用し
て、上述の目印用ラベル51を作成することができると
いうことである。このように、これまでにあった印字装
置を用いて印字を行って、そのラベルを、後日不具合が
発生するような接着剤を用いることなく、対象物に強固
に密着させて取り付けることができる。
【0039】図7(a),(b),(c) は、鉛筆以外の他の用例
を示している。同図(a) は消しゴム54に所有者名の目
印用ラベル51−1を取り付けた例を示し、同図(b) は
電源コード55に識別用の目印用ラベル51−2を取り
付けた例を示し、同図(c) は時計のバンド56に所有者
名を示す目印用ラベル51−3を取り付けた例を示して
いる。
【0040】図8(a),(b),(c) は、更に他の用例を示す
図である。同図(a) は折り畳み傘等の円柱状の柄57に
住所氏名を明記した目印用ラベル51−4を取り付けた
例を示し、同図(b) は通常の雨傘等の湾曲した柄58の
付け根に学校名と学童の名前を印字した目印用ラベル5
1−5を取り付けた例を示し、そして、ライター59に
例えば使用者が遊び思考で思い付いたコピー「ABCD
・・・」等を印字した目印用ラベル51−6を取り付け
た例を示している。
【0041】これらの取り付け対象物のラベル取り付け
面は、図7(a) の消しゴム54を除いては、いずれも平
面以外の不規則な形状をしているが、上述した熱収縮性
フィルムの特性により、取り付け面に密着して極めてよ
い状態が維持される。勿論、用例としては、上記の他に
も例えばゴルフクラブ、スキーストック、自転車のハン
ドル等、種々のものが考えられる。
【0042】ところで、本例の印字装置(図1及び図2
(b) に示すテーププリンタ20)では、以下に述べる熱
収縮チューブ印字モードを備えて、この熱収縮チューブ
印字モードによる印字制御を行う。このように、テープ
プリンタに熱収縮チューブ印字モードを備えると、一層
よい結果が得られる。
【0043】一般に、印字に際しては切り出すテープの
長さや文字間ピッチ等をキー入力により設定する。一
方、印字されて切り出される目印用ラベル51の方は、
熱収縮性樹脂の性質上、最終的に被覆された状態(対象
物に取り付けた状態)と、印字された後で未だ被覆され
ていない(熱を加えられていない)状態とでは、子細に
観察すればラベルの長さや幅が夫々異なっている。すな
わち、最終的な被覆状態では上記キー入力による設定通
りに文字や記号が表現されないことになる。そこで、本
例では、上記の点を考慮して、熱収縮チューブ印字モー
ドによって予め目印用ラベル51の収縮率に合わせて自
動的に文字間ピッチや切り出すラベル長を制御するもの
である。
【0044】図9は、そのような制御を行うテーププリ
ンタ20の制御装置の回路ブロック図である。同図に示
すように、テーププリンタ20の制御装置55は、図1
に示した表示部24及びキー入力部22が接続されてお
り、更に、ROM(読み出し専用メモリ)56、RAM
(読み書き自在なメモリ)57、カウンタ58、イメー
ジリーダ59、カセット溝検出回路60、テープ位置検
出回路61、インクリボン検出回路62、ヘッド駆動回
路63、モータ駆動回路64、押圧機構駆動回路65、
カッタ駆動回路66及び接着機構駆動回路67が接続さ
れている。
【0045】上記のROM56には、テーププリンタ5
0の動作を制御するプログラムが格納されている。制御
装置55は、ROM56から読み出した上記プログラム
に基づいて各部の動作を制御する。
【0046】RAM57には、特には図示しないが、画
像データ領域、印刷データ領域、フラグ領域、ワーク領
域等が設けられており、これら領域に、制御装置55に
より所定のデータが一時的に格納されて用いられる。
【0047】カウンタ58は、例えばキー入力により指
定されるラベルの印字枚数等を格納され、この初期設定
の数値を順次デクリメントしながら用いられる。イメー
ジリーダ59は、CCD(固体撮像素子、光電変換素
子)等からなるスキャナで構成され、通常のテーププリ
ンタとして用いられる場合の、ラベル印刷用の例えば顔
写真等のイメージを、外部から読み込んで作成する場合
等に用いられる。
【0048】カセット溝検出回路60には、カセット溝
センサ70が接続されている。カセット溝センサ70
は、目印用ラベルテープ42を収容したテープカセット
40がテープカセット収納部25に装着されると、カセ
ットに形成されている図2(a),(b) に示したカセット種
別認識溝41を検知してその検出信号を出力する。カセ
ット溝検出回路60は、その検出結果を制御装置55に
通知する。
【0049】テープ位置検出回路61には、図1及び図
2(b) には図示を省略しているが、テープ位置センサ7
1が接続されている。テープ位置センサ71は、例えば
通常紙テープや目印用ラベルテープの幅や印刷開始位置
マーク等を検知してその検出信号を出力する。テープ位
置検出回路61は、その検出結果を制御装置55に通知
する。
【0050】インクリボン検出回路62には、リボン位
置センサ72が接続されている。リボン位置センサ72
は、フルカラー印刷時におけるインクリボンのマゼン
タ、シアン、イエロー等のインク色の印刷開始位置を検
知してその検出信号を出力する。インクリボン検出回路
62は、その検出結果を制御装置55に通知する。
【0051】ヘッド駆動回路63には、サーマルヘッド
26が接続されている。ヘッド駆動回路63は、制御装
置55からの制御に基づいてサーマルヘッド26を発熱
駆動する。
【0052】モータ駆動回路64は、図1の匡体21内
部に配設されているモータ73を駆動するドライバであ
り、モータ73には、クラッチ等の伝達切換機構を含む
駆動伝達制御機構を介して、プラテンローラ27、イン
クリボン巻取駆動軸31等が連結されている。
【0053】押圧機構駆動回路65には、モータ等から
なるヘッド押圧機構75が接続されている。押圧機構駆
動回路65は、ヘッド押圧機構75を正逆両方向に駆動
して、印字時にはサーマルヘッド26をプラテンローラ
27に圧接する方向へ回動させ、フルカラー印字で用紙
テープを逆送りするとき又は印字が終了したときにはサ
ーマルヘッド26をプラテンローラ27から離隔する方
向へ回動させる。
【0054】カッタ駆動回路66には、不図示のソレノ
イド又はモータ等からなる駆動機構を介してテープカッ
タ32が連結されている。カッタ駆動回路66は、印字
の処理モードに応じて、印字済みの目印用ラベルテープ
又は通常紙テープを、所定の長さに切断するようテープ
カッタ32を駆動する。
【0055】図10(a) は、上記テープカッタ32を駆
動して印字済みテープを自動的に裁断する裁断機構の平
面図であり、同図(b) はその側面図、同図(c) はその上
面図である。これらの図に示す裁断機構は、図1及び図
2(b) に示したテープカセット収納部25の底部下方を
中心にして配置されている。また、図10(a),(b),(c)
には、裁断機構の位置関係を示すために、図1に示した
サーマルヘッド26、プラテンローラ27、テープリー
ル支持ピン29及びインクリボン巻き取り駆動軸31も
示している。
【0056】上記のサーマルヘッド26は、その後端部
をヘッドアーム77の上端を回動自在に支持する支点軸
78に支持されて、ヘッドアーム77に係止している。
ヘッドアーム77には、長手方向に沿って長溝孔79が
穿設され、この長溝孔79に不図示のカムのピンが滑動
自在に嵌入している。このヘッドアーム77の下端と本
体フレーム間に、引きバネ81が介装され、ヘッドアー
ム77を反時計回り方向に付勢している。また、他方で
はヘッドアーム77の上端近傍と本体フレーム間に他の
引きバネ82が介装されて、ヘッドアーム77を時計回
り方向に付勢している。
【0057】不図示のカムが駆動され長溝孔79に嵌入
しているピンが図の左方に移動すれば、ヘッドアーム7
7が、つまりサーマルヘッド26が、支点軸78を支点
として時計回り方向に回動して非印字位置に定位し、一
方、不図示のカムピンが図の右方に移動すれば、ヘッド
アーム77、つまりサーマルヘッド26が、支点軸78
を支点として反時計回り方向に回動して、その先端の印
字部(発熱体アレイ)が、目印用ラベルテープ43とイ
ンクリボン45(図2(b) 参照)を介してプラテンロー
ラ27に圧接する。
【0058】また、上記のテープリール支持ピン29
は、不図示の駆動系に連結するテープ巻戻し用ギア83
に係合して回転駆動され、インクリボン巻き取り駆動軸
31は、これも不図示の駆動系に連結しているインクリ
ボン巻取り用ギア84に係合して回転駆動される。そし
て、上記のプラテンローラ27は、プラテンギア85を
備え、このプラテンギア85が変速ギア86の小径ギア
に噛合している。変速ギア86の大径ギアはテープ送り
用モータ(ステッピングモータ)87の駆動ギア88に
噛合している。これにより、ステッピングモータ87が
正逆両方向に回転すると、変速ギア86を介して、プラ
テンローラ27が正逆両方向に回転駆動される。上記サ
ーマルヘッド26とプラテンローラ27により印字の終
了した目印用ラベルテープ43′(図2(b) 参照)は機
外(図10(a) の右方)に排出される。
【0059】そして、これら諸装置の上方の、本体フレ
ームとの間に裁断機構が配置される。この裁断機構にお
いては、DCモータ(ステッピングモータでもよい)8
9が配設され、この駆動軸にウォームギア91が固設さ
れ、このウォームギア91にウォームホイール92が噛
合する。ウォームホイール92と一体な小径ギア93に
は、減速ギア94の大径ギアが噛合し、この減速ギア9
4の小径ギアに、傘歯車95と一体の平歯車96が噛合
する。そして、傘歯車95には他の傘歯車97が噛合し
ている。これにより、DCモータ89により駆動される
傘歯車95の横方向(プリンタ本体の平面方向)に沿っ
た回転が、傘歯車97の縦方向(プリンタ本体の垂直方
向)に沿った回転に変換される。
【0060】この傘歯車97にはカッターカム98が同
軸に連結される。カッターカム98には、同図(b) に示
すように(同図(b) は図の左方がプリンタ本体上面、右
方がプリンタ本体下面となる)、その円周面に接してマ
イクロスイッチ99がプリンタ本体のフレームに配設さ
れている。マイクロスイッチ99は、カッターカム98
の円周面上の所定の一ヶ所に設けられた凹部により、カ
ッターカム98の初期位置を検知して、その検知信号を
後述する制御回路に出力する。
【0061】このカッターカム98には、上記の初期位
置にあるとき最下端となる縁部に、ピン101が突設さ
れる。このピン101は、カッター32の可動刃32a
と一体な回動アーム102の長孔103に滑動自在に嵌
入し、先端が長孔103の外で屈折して、長孔103と
の係合から逸脱しないように形成されている。カッター
カム98が上述したように、DCモータ89によって、
ウォームギア91、ウォームホイール92、小径ギア9
3、減速ギア94、平歯車96、傘歯車95、及び傘歯
車97を介して反時計回り方向に回転駆動されると、ピ
ン101によってカッター32の回動アーム102が支
点軸104を支点にして上下に回動し、これにより、可
動刃32aがカッター32の固定刃32bに対して開閉
する。これにより、印字済みの目印用ラベルテープ4
3′が後述する制御のもとに所定の長さで自動的に裁断
される。図11(a) 〜(f) は、上記DCモータ89によ
って駆動されるカッターカム98とカッターの可動刃3
2aによるテープ裁断の基本動作を示す動作状態図であ
る。同図(a) は、図10(b) を簡略な形で再掲したもの
であり、カッターカム98が初期位置に在る状態を示し
ている。このカッターカム98の位置は、マイクロスイ
ッチ99により検出されることは前述した。つまり、組
立時には必ずこの初期位置で、マイクロスイッチ99が
カッターカム98の凹部に当接するように組み付ける。
この状態で、ピン101は長孔103のほぼ中間位置に
停止しており、これにより、回動アーム102が水平に
停止している。また、これにより可動刃32aが固定刃
32bに対して最大に開いている。
【0062】DCモータ89が回転を開始すると、カッ
ターカム98の回転に伴われてピン101が、図11
(a) の矢印A1に示すように反時計回り方向に円移動を
開始する。そして、同図(b) の矢印A2及び同図(c) の
矢印A3に示すように円移動が進行してピン101が長
孔103の右端に到達したとき、可動刃32aが固定刃
32bとによる剪断動作(目印用ラベルテープ43′の
裁断)を開始する。
【0063】カッターカム98の継続する回転により、
同図(d) の矢印A4に示すように、ピン101が更に円
移動して長孔103の左方に戻りながら更に回動アーム
102を引き起こし、これにより、可動刃32aの反時
計回り方向への回動が更に進行して、可動刃32aと固
定刃32bとが完全に閉じられる。これにより、カッタ
ー32の剪断動作が完了する。このカッター32による
裁断の完了位置は、例えば50mmの最大幅を有するテ
ープを完全に裁断するための位置である。
【0064】更に、カッターカム98が回転を続け、ピ
ン101が、同図(e) の矢印A5、及び同図(f) の矢印
A6に示すように、円移動を続けることにより、回動ア
ーム102が押し下げられて下方に回動する。これによ
り、可動刃32aが時計回り方向へ回動を開始して、固
定刃32bに対して開き始める。そして、同図(f) から
同図(a) の初期意状態に戻って可動刃32aが固定刃3
2bに対して全開し、マイクロスイッチ99により位置
を検出されて、その初期位置に停止する。
【0065】図12は、上記のような剪断動作を伴って
印字を実行する図9に示した制御装置55による処理動
作を説明するフローチャートである。図13(a),(b)
は、熱収縮チューブ印字モードが設定された場合におけ
る文字間ピッチや切り出しラベル長の制御を説明する図
である。
【0066】先ず、図12に示すように、キー入力部2
2の操作キー23による書式の設定及び文字の入力を行
う(ステップS1)。これにより、図6〜図8に示した
ような様々な文字や記号が、通常のテープへ印字する場
合と同様に入力される。
【0067】上記の入力が終了して、例えば印字実行キ
ー等の操作により印字実行の指示を入力すると、収縮フ
ィルムモードであるか否かを判別する(ステップS
2)。この処理は、カセット溝センサ70により、カセ
ット種別認識溝41を検出する処理である。
【0068】上記の判別でカセット種別認識溝41が収
縮フィルムからなる目印用ラベルテープ43を収容した
テープカセット40であることを示している場合は(S
2がY)、その収縮率に基づいて、上記入力により指定
された文字サイズ、ピッチ、余白長さ及びテープ長が、
ラベルの最終状態(対象物に熱収縮固着した状態)で得
られるように、それらの収縮率を計算し、その計算結果
に基づいて、印字出力すべき文字ザイズ、ピッチ、余白
長さ、及びテープ長を設定する(ステップS3)。
【0069】この処理では、例えばチューブ体の径方向
(テープ幅方向)の収縮率をα%、長さ方向の収縮率を
β%、収縮前の長さ又は幅をXmm、収縮後の長さ又は
幅をAmmとしたとき、幅方向には「X=100・(A
/(100−α))」として計算でき、長さ方向には
「X=100・(A/(100−β))」として計算で
きる。したがって、例えば収縮率20%とした場合は、
X=1.25A、となって「X」を決めることができ
る。
【0070】すなわち、図6(a),(b),(c) に示した鉛筆
の例で、目印用ラベル51の収縮率を20%とすると、
幅15mm(周囲30mm)のチューブ体で最終的に周
囲24mmに収縮するので、この最終状態に対して上記
選択されたラベル幅15mmが丁度よい割合となる。こ
れは、図13(a) に示す切り出しテープ長105、前後
の余白106、文字間ピッチ107等においても同様で
ある。すなわち、例えば長さ方向の収縮率を、計算し易
く、10%であると仮定すれば、X=1.11となるか
ら、同図(a) に示す切り出しテープ長105、前後の余
白106、文字間ピッチ107等の出力サイズを、入力
により設定されたサイズの1.11倍に設定すればよ
い。
【0071】また、図13(b) に示すように、通常の印
字の場合はフォント108で示す形状が基準であると
き、上記の収縮フィルムモードでは、その収縮率に応じ
て予め登録されているフォント109(横方向つまりテ
ープ長さ方向が1.11倍、縦方向つまりテープ幅方向
が1.25倍)を用いることにより、最終状態で文字に
歪みのない印字状態が得られる。
【0072】但し、同図(b) に示すように、文字の場合
は多少の収縮があっても判読に不自由はなく、かえって
デザイン上の観点からは面白いということも有り得るか
ら、必ずしも収縮率に応じて、フォントを選択する必要
はなく、選択を省略してもよい。また、文字間ピッチを
収縮率に対応させることも必須ではないが、少なくと
も、切り出しテープ長は、ステップS3の制御に依った
方が好ましいといえる。これは、例えば図6(b),(c) の
鉛筆52に用いる場合のように一定寸法の目印用ラベル
51を多数作成する場合は、カット寸法を揃える方が好
ましいといえるからである。
【0073】そして、上記処理に続いて印刷(印字)を
行い(ステップS4)、カット制御を行って(ステップ
S5)、処理を終了する。上記カット制御の処理は、印
字済み部分を、その後部余白端部がテープカッタ32位
置に来るように排出口33へ適宜の長さで排出した後、
手動裁断であるときは裁断指示を表示部24に表示報知
し、自動裁断であるときはDCモータ89を駆動制御し
て自動的に裁断を行う処理である。
【0074】このように、本実施の形態に示すように、
テープ印字の新たな活用方法が得られて便利である。
尚、上記実施の形態では、インクリボンを用いた熱転写
方式の印字装置に適用して説明しているが、印字装置は
これに限ることなく、例えばインクジェット方式の印字
装置に適用することもできる。
【0075】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、テープとすべき部分をチューブを偏平にして形成
し且つ熱収縮性としたので、チューブ内に挿通できるも
のであれば如何なる曲面を有するものにでも熱収縮によ
り密着させることができ、したがって、これに個人的要
望に対応した所有者名や符号等の文字・記号等の印字を
付加して耐久性の求められる持物等に目印として取り付
けることができ、これにより、千切れたりすることなく
曲面部分に密着し且つ経時変化による接着剤の不快な変
質を伴うことの無い印字ラベルを実現でき、したがっ
て、テープ印字装置の新たな用途が拡大する。また、接
着剤を用いないので、誤って取り付けた目印用ラベルの
付け替えの際にはカッターで切除するだけでよく、した
がって、取り付け対象物に接着剤による何等の痕跡も残
すことがなく、これにより、直ちに新たな目印用ラベル
を任意の箇所に取り付けることができて便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるテーププリンタ(印字装
置)の斜視図である。
【図2】(a) は目印用ラベルを印字するためのテープカ
セットの外観平面図、(b) はテープカセットが印字装置
のカセット収納部に装着された状態の断面図である。
【図3】(a) は目印用ラベルテープの構成を示す斜視
図、(b) は部分拡大図である。
【図4】目印用ラベルテープの他の構成を示す図であ
る。
【図5】熱収縮フィルムの一例として飽和ポリエステル
樹脂フィルムの収縮性に関する特性を説明する図であ
る。
【図6】(a),(b),(c) は目印用ラベルを筆記具(鉛筆)
に用いる例を示す図である。
【図7】(a),(b),(c) は目印用ラベルの鉛筆以外の他の
用例を示す図である。
【図8】(a),(b),(c) は目印用ラベルの更なる他の用例
を示す図である。
【図9】熱収縮チューブ印字モードによる制御を行うテ
ーププリンタの制御装置の回路ブロック図である。
【図10】(a) はテープカッタを駆動して印字済みテー
プを自動的に裁断する裁断機構の平面図、(b) はその側
面図、(c) はその上面図である。
【図11】(a) 〜(f) はDCモータによって駆動される
カッターカムとカッターの可動刃によるテープ裁断の基
本動作を示す動作状態図である。
【図12】カッターによる自動剪断動作を伴って印字を
実行する制御装置による処理動作を説明するフローチャ
ートである。
【図13】(a),(b) は熱収縮チューブ印字モードが設定
された場合における文字間ピッチや切り出しラベル長の
制御を説明する図である。
【図14】従来のテーププリンタの内部構成を模式的に
示す図である。
【図15】(a),(b) は従来のテーププリンタで作成され
た目印用のラベルの例を示す図である。
【符号の説明】
1 テーププリンタ 2 テープ用紙(被印字媒体) 3 プラテンロール 4 サーマルヘッド 5 インクリボン 6 供給ロール 7 巻き取りロール 8a、8b カッタ 9 テープ(ラベル) 9a 樹脂テープ基体 9b 接着剤層 9c 剥離紙 11、14 電源コード 12 ラベル 12a 目印文字部分 12b 巻き付け部分 13 チューブ状の被印字媒体 20 テーププリンタ 21 匡体 22 キー入力部 23 操作キー 24 表示部 25 テープカセット収納部 26 サーマルヘッド 27 プラテンローラ 28 テープ案内ローラ 29 テープリール支持ピン 31 インクリボン巻き取り駆動軸 32 テープカッタ 33 テープ排出口 35 テープカセット 36 テープ 37 リール孔 38 インクリボン巻き取りリール孔 40 目印用テープのカセット 41 カセット種別認識溝 42 テープリール 43、48 目印用ラベルテープ 43′ 目印用ラベルテープ印字済み部分 44 インクリボンリール 45 インクリボン 45′ インクリボン転写済み部分 46 凹部 47 インクリボン巻き取りリール 49 補助テープ 51 目印用ラベル 52 鉛筆 53 熱源(ヘアドライヤ) 55 CPU(中央演算処理装置、制御装置) 56 ROM(読み出し専用メモリ) 57 RAM(読み書き自在なメモリ) 58 カウンタ 59 イメージリーダ 60 カセット溝検出回路 61 テープ位置検出回路 62 インクリボン検出回路 63 ヘッド駆動回路 64 モータ駆動回路 65 押圧機構駆動回路 66 カッタ駆動回路 70 カセット溝センサ 71 テープ位置センサ 72 リボン位置センサ 73 モータ 75 ヘッド押圧機構 77 ヘッドアーム 78 支点軸 79 長溝孔 81、82 引きバネ 83 テープ巻戻し用ギア 84 インクリボン巻取り用ギア 85 プラテンギア 86 変速ギア 87 テープ送り用モータ(ステッピングモータ) 88 駆動ギア 89 DCモータ 91 ウォームギア 92 ウォームホイール 93 小径ギア 94 減速ギア 95、97 傘歯車 96 平歯車 98 カッターカム 99 マイクロスイッチ 101 ピン 102 回動アーム 103 長孔 104 支点軸 105 切り出しテープ長 106 前後の余白 107 文字間ピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 雅行 東京都羽村市栄町3丁目2番1号 カシオ 計算機株式会社羽村技術センター内 (72)発明者 竹内 研策 東京都羽村市栄町3丁目2番1号 カシオ 計算機株式会社羽村技術センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字装置に設けられた印字手段により印
    字形成されるべく保持リールに巻回された長尺状の被印
    字媒体を収容し前記印字装置本体に着脱自在な印字用テ
    ープカセットにおいて、 前記被印字媒体は、熱収縮性樹脂チューブを偏平に形成
    し前記保持リールに巻回してなることを特徴とする印字
    用テープカセット。
  2. 【請求項2】 長尺状の被印字媒体に印字を行う印字手
    段を備えたテープ印字装置において、 熱収縮性チューブを偏平に形成して保持リールに巻回し
    た長尺状の被印字媒体を収容した印字用テープカセット
    を着脱自在に装着する装着部と、 印字すべき文字・記号あるいは書式設定条件を入力する
    入力手段と、 該入力手段により入力された文字・記号あるいは書式設
    定条件を記憶する記憶手段と、 前記印字用テープカセットが装着された際に、前記記憶
    手段に記憶された文字・記号あるいは書式設定条件を変
    更して前記熱収縮性樹脂チューブからなる被印字媒体に
    印字を行うべく前記印字手段を作動させる印字制御手段
    と、 を備えたことを特徴とするテープ印字装置。
  3. 【請求項3】 前記印字制御手段は、前記熱収縮性チュ
    ーブの収縮率に応じて文字・記号のサイズ、印字ピッ
    チ、余白、切断すべき切断長を自動変更する手段を備え
    ることを特徴とする請求項2記載のテープ印字装置。
  4. 【請求項4】 前記自動変更する手段は、入力手段によ
    り入力された各データをA(mm)、前記熱収縮性チュ
    ーブの収縮率をα(%)、前記変更後のデータをX(m
    m)としたときに「X=100A/(100−α)」の
    計算式に基づいて変更処理を行うことを特徴とする請求
    項3記載のテープ印字装置。
  5. 【請求項5】 前記印字用テープカセットは、印字用の
    インクが塗布されたリボンを更に内装していることを特
    徴とする請求項2記載のテープ印字装置。
  6. 【請求項6】 前記印字手段は、本体装置に設けられた
    サーマルヘッドであることを特徴とする請求項2記載の
    テープ印字装置。
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