JPH11102907A - 半導体装置の製造方法および絶縁膜形成装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および絶縁膜形成装置

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JPH11102907A
JPH11102907A JP26150497A JP26150497A JPH11102907A JP H11102907 A JPH11102907 A JP H11102907A JP 26150497 A JP26150497 A JP 26150497A JP 26150497 A JP26150497 A JP 26150497A JP H11102907 A JPH11102907 A JP H11102907A
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JP
Japan
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insulating film
semiconductor layer
film
reverse sputtering
gate
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JP26150497A
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Inventor
Yasuyuki Ogawa
康行 小川
Masahito Goto
政仁 後藤
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体層とゲート絶縁膜との界面に不純物を
付着させることのない半導体装置の製造方法および絶縁
膜形成装置を提供する。 【解決手段】 絶縁性基板1上にCVD法等によってa
−Si膜2aを全面に被着形成する。このa−Si膜2
aに加熱を行って固相成長を促し、またはエキシマレー
ザーによってa−Si膜2aを溶融、凝固させてp−S
i膜とする。次に、このp−Si膜をフォトレジスト膜
等を用いてパターニングし、p−Si膜からなる半導体
層2bを形成する。次に、0.1〜1.0PaのAr圧
力において、0.1〜3.0kWの高周波電力(RF)
を印加することによってプラズマ放電を起こし、5〜6
0secの逆スパッタ処理を半導体層2bに施す。次
に、絶縁性基板1の全面に、TEOSを用いたCVD法
によってゲート絶縁膜3となるSiO2膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の絵
素選択用のスイッチング素子または液晶駆動用のドライ
バー素子として用いられる薄膜トランジスタ(TFT)
の製造方法に関するもので、特に半導体層の上にゲート
絶縁膜を形成する半導体装置の製造方法および絶縁膜形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型および低消費電力
であることから様々な分野で広く用いられている。この
ような液晶表示装置のうち、スイッチング素子または駆
動素子としてTFTを用いたものは、コントラストが高
い、応答速度が速い等の高性能を有しているので、主に
パーソナルコンピューターの表示部または携帯用テレビ
等に利用され、近年市場規模が大きく伸びている。
【0003】また、TFTのチャネル部分の半導体層と
して多結晶シリコン(p−Si)を用いた液晶表示装置
は、従来の非晶質シリコン(a−Si)を用いたものに
比べて、さらに低消費電力および高速応答が可能である
という利点を有するので、将来のマルチメディア対応の
液晶表示装置として有望視されている。さらに、高速応
答の利点を活かして、TFTを液晶表示装置の外周部に
設けて液晶駆動用ドライバーTFTとして用いることに
より、同一基板内に表示部とドライバー部を一体形成す
るモノリシックプロセスにも応用が可能である。
【0004】図6および図7に従来のp−SiTFTの
一例を示す。このTFT32は、以下のような構成であ
る。
【0005】ガラス基板21上に、不純物が高濃度にド
ープされたSi層26aおよび26b並びにチャネル部
26cからなるp−Si半導体層22bが形成される。
【0006】このp−Si半導体層22bの上を覆うよ
うに第1の絶縁膜23が形成され、第1の絶縁膜23上
に、チャネル部26cと対向するようにゲート配線24
から分岐したゲート電極25が形成されている。さら
に、ゲート電極25を覆うように、ガラス基板21のほ
ぼ全面に第2の絶縁膜27が形成されている。
【0007】第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜27
は、p−Si半導体層22bに達するように一部が除去
されている。第2の絶縁膜27の上には、ソース配線3
0から分岐したソース電極28および画素電極31に接
続されたドレイン電極29が形成されており、第1の絶
縁膜23および第2の絶縁膜27の除去部においてp−
Si半導体層22bに接続されている。
【0008】金属層からなるソース電極28およびドレ
イン電極29とp−Si半導体層22bとのオーミック
コンタクトは、不純物が高濃度にドープされたSi層2
6aおよび26bが形成されていることによって良好な
ものとなる。
【0009】このTFT32は、以下のようにして製造
される。
【0010】まず、ガラス基板21上に化学気相成長
(CVD)法によってSi膜を被着形成する。このSi
膜を熱アニールまたはレーザーアニールによって固相成
長させてp−Si膜とする。
【0011】非晶質絶縁基板または非晶質絶縁膜上に、
結晶方位の揃った結晶粒径の大きなp−Si薄膜を形成
する方法は、SOI(Silicon On Insu
lator)技術として知られている。そのうちの一つ
である再結晶化法は、レーザーアニール等によってSi
を溶融再結晶化させる方法と、a−Siを加熱して固相
で結晶化させる固相成長法との二つに分類される。どち
らの方法も耐熱温度は低いが価格の安いガラス基板を用
いることができるが、このガラス基板の耐熱温度以下の
低温プロセスを採用すれば、固相成長法では数時間から
数十時間の加熱が必要となるため、レーザーアニール法
の方が生産効率が高い。
【0012】次に、このp−Si膜をパターニングして
p−Si半導体層22bを形成した後、p−Si半導体
層22b上にスパッタリングによってSiO2膜を第1
の絶縁膜23として被着形成する。
【0013】次に、第1の絶縁膜23上に、Alまたは
Ti等の金属膜、もしくはリン(P)等の不純物を高濃
度に含んだn+Si膜を被着し、これをパターニングし
てゲート配線24およびゲート電極25を形成する。
【0014】次に、ゲート電極25をマスクとして、p
−Si半導体層22bにP等の不純物イオンを高濃度に
ドーピングし、p−Si半導体層22bに不純物が高濃
度にドープされたn+Si層またはp+Si層26aおよ
び26bを形成する。この場合、ボロン(B)等のIII
族元素を不純物として用いるとp+Si層が得られ、P
等のV族元素を不純物として用いるとn+Si層が得ら
れる。
【0015】さらに、ガラス基板21の全面に、スパッ
タリングによってSiO2からなる第2の絶縁膜27を
形成し、第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜27の一
部をエッチングすることにより、不純物が高濃度にドー
プされたn+Si層またはp+Si層26aおよび26b
の一部を露出させてコンタクトホールを形成する。
【0016】その後、Mo、TiまたはAl等の金属膜
を被着形成し、これをパターニングしてソース配線3
0、ソース電極28およびドレイン電極29を形成す
る。ソース電極28およびドレイン電極29は、それぞ
れ第1の絶縁膜23および第2の絶縁膜27の除去部、
つまりコンタクトホールを通じて不純物が高濃度にドー
プされたn+Si層またはp+Si層26aおよび26b
の露出部と接するように形成される。
【0017】最後に、ドレイン電極29と接するよう
に、ITO(Indium TinOxide)等の透
明導電膜を被着形成して画素電極31を形成する。
【0018】以上のようなTFTの製造方法によれば、
p−Si半導体層を形成する際、a−Siを多結晶化す
る工程およびフォトリソグラフィー技術でパターニング
する工程が必要となる。また、不純物イオンをフォトレ
ジストを用いて選択的にドーピングする工程が付加され
ることもある。これらの工程をすべて真空中で処理する
ことはできず、p−Si半導体層を一時大気にさらさざ
るを得ない。そのため、p−Si半導体層表面には各種
の不純物が付着したり、自然酸化膜が形成されることと
なる。
【0019】このため、p−Si半導体層の上に第1の
絶縁膜(ゲート絶縁膜)を成膜する工程においては、前
処理として濃硫酸による煮沸、希フッ酸による洗浄、純
水洗浄および乾燥を行い、ガラス基板およびp−Si半
導体層上の有機不純物および自然酸化膜の除去を行って
いる。
【0020】しかし、前述のようなゲート絶縁膜の前処
理では、ウェット処理であるために薬液中の不純物がp
−Si半導体層に付着することがあるとともに、前処理
とゲート絶縁膜の成膜の間にp−Si半導体層の表面が
一旦大気にさらされるため、p−Si半導体層上に大気
成分が吸着したり、自然酸化膜が形成されている。
【0021】このように、従来プロセスではp−Si半
導体層表面の不純物を完全には除去できず、ゲート絶縁
膜とp−Si半導体層との界面にはOH基およびC等の
不純物が含まれて界面準位密度の大きな界面となってし
まい、膜質、特に電気特性が悪化し、トランジスタ特性
を劣化させる原因となっている。さらに、素子の信頼性
および特性の安定性を低下させる原因になっている。
【0022】これらの問題点を解決するための方法とし
て、特開平3−289140号公報に開示されているよ
うに、半導体層であるa−Si膜を成膜した後、大気中
に取り出すことなく連続して600〜700℃の熱処理
によって固相成長させ、さらに連続で半導体層表面を酸
化させてゲート絶縁膜を形成する製造方法が提案されて
いる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3−289140号公報に開示されている方法では、半
導体層の成膜、固相成長、半導体層表面の酸化によるゲ
ート絶縁膜の形成を連続して処理しているので、ゲート
絶縁膜形成後に半導体層のパターニングを行うこととな
り、半導体層のパターンエッジ部(側面)にはゲート絶
縁膜が形成されていない状態となる。
【0024】このため、半導体層の側面に第2のゲート
絶縁膜を形成する必要があり、この第2のゲート絶縁膜
を形成する際に半導体層の側面が大気にさらされるた
め、半導体層の側面に不純物が付着しやすく、半導体層
とゲート絶縁膜の界面を連続形成した効果が薄れるとい
う問題点がある。
【0025】また、第2のゲート絶縁膜は、半導体層お
よびゲート絶縁膜の2層を覆う必要があるため、段差の
大きいパターンをカバーすることとなり、良好な被覆性
を確保するためには厚く形成する必要がある。したがっ
て、ゲート絶縁膜が2層となって厚いゲート絶縁膜を有
することとなり、優れたオン特性を有するTFTを実現
することは非常に難しいという問題点がある。さらに、
半導体層の側面に形成されているゲート絶縁膜の膜厚が
他の部分に比べて薄くなるため、他の部分よりも強い電
界がかかって半導体素子を破壊する可能性が高くなると
いう問題点がある。
【0026】本発明は、以上のような従来の問題点に鑑
みなされたものであって、半導体層とゲート絶縁膜との
界面に不純物を付着させることのない半導体装置の製造
方法および絶縁膜形成装置を提供することを目的として
いる。
【0027】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の請求項1記載の半導体装置の製造方法
は、半導体層表面に絶縁膜を形成する半導体装置の製造
方法において、前記半導体層表面に逆スパッタ処理を施
した後、前記半導体層表面を大気にさらすことなく前記
絶縁膜を形成することを特徴としている。
【0028】請求項2記載の半導体装置の製造方法は、
請求項1記載の半導体装置の製造方法において、前記逆
スパッタ処理は、Ar、Kr、Xeのうち何れかの希ガ
スを用いることを特徴としている。
【0029】請求項3記載の半導体装置の製造方法は、
請求項1または請求項2記載の半導体装置の製造方法に
おいて、前記逆スパッタ処理と前記絶縁膜の形成とを異
なる処理室で行うことを特徴としている。
【0030】請求項4記載の絶縁膜形成装置は、半導体
層表面に絶縁膜を形成するための絶縁膜形成装置におい
て、前記半導体層表面に逆スパッタ処理を施す逆スパッ
タ処理室と、前記絶縁膜を形成する絶縁膜成膜処理室
と、前記半導体層表面を大気にさらすことなく前記逆ス
パッタ処理室から前記絶縁膜成膜処理室に移動させる搬
送室とを有することを特徴としている。
【0031】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
半導体層表面に逆スパッタ処理を施した後、半導体層表
面を大気にさらすことなく絶縁膜を形成することによ
り、半導体層表面に付着した自然酸化膜および不純物を
除去し、再び半導体層表面に自然酸化膜および不純物を
付着させることなく絶縁膜を形成することができる。こ
のため、界面準位密度の小さい半導体層とゲート絶縁膜
との界面を形成することができ、優れた特性を有するT
FTを形成することができる。
【0032】さらに、逆スパッタ処理にAr、Kr、X
eのうち何れかの希ガスを用いることにより、半導体層
表面に付着した自然酸化膜および不純物の除去を良好に
行うことができる。
【0033】さらに、逆スパッタ処理と絶縁膜の形成と
を異なる処理室で行うことにより、半導体層表面に付着
した自然酸化膜および不純物を除去した後、絶縁膜を形
成するまでの間に、再び半導体層表面に自然酸化膜およ
び不純物が付着することをほぼ完全に無くすことができ
る。
【0034】本発明の絶縁膜形成装置によれば、半導体
層表面に逆スパッタ処理を施す逆スパッタ処理室と、絶
縁膜を形成する絶縁膜成膜処理室と、半導体層表面を大
気にさらすことなく逆スパッタ処理室から絶縁膜成膜処
理室に移動させる搬送室とを有することにより、半導体
層表面に付着した自然酸化膜および不純物を除去し、再
び半導体層表面に自然酸化膜および不純物を付着させる
ことなく絶縁膜を形成することができる。このため、界
面準位密度の小さい半導体層とゲート絶縁膜との界面を
形成することができ、優れた特性を有するTFTを形成
することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1乃至図5を用いて、本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明に係わるT
FTを示す平面図、図2は図1のA−A線における断面
図、図3は図1に示すTFTの製造工程を示す断面図、
図4は図3の続きを示す断面図、図5は本発明に係わる
絶縁膜形成装置の構成を示す概念図である。
【0036】図1および図2に示すように、TFT12
は以下のような構成である。
【0037】石英基板またはガラス基板からなる絶縁性
基板1上に、p−Siからなる半導体層2bが形成さ
れ、半導体層2bの上を覆うようにSiO2等からなる
第1の絶縁膜(ゲート絶縁膜)3が形成されている。ゲ
ート絶縁膜3上の半導体層2b上方には、チャネル部6
cと対向するようにゲート配線4から分岐したゲート電
極5が形成されている。さらに、ゲート電極5を覆うよ
うに、絶縁性基板1のほぼ全面にSiO2等からなる第
2の絶縁膜7が形成されている。
【0038】ゲート絶縁膜3および第2の絶縁膜7は、
半導体層2bに達するように一部が除去されている。第
2の絶縁膜7の上には、ソース配線10から分岐したソ
ース電極8およびITO等からなる画素電極11に接続
されたドレイン電極9が形成されており、ゲート絶縁膜
3および第2の絶縁膜7の除去部において半導体層2b
に接続されている。
【0039】金属層からなるソース電極8およびドレイ
ン電極9と半導体層2bとのオーミックコンタクトは、
不純物が高濃度にドープされたSi層6aおよび6bが
形成されていることによって良好なものとなる。
【0040】このTFT12は、以下のようにして製造
される。
【0041】まず、図3(a)に示すように、ガラス基
板等からなる絶縁性基板1上にCVD法等によって厚み
30〜150nmのa−Si膜2aを全面に被着形成す
る。このa−Si膜2aに、例えば600℃24時間の
加熱を行って固相成長を促し、または100〜500m
J/cm2のエキシマレーザーによってa−Si膜2a
を溶融、凝固させてp−Si膜とする。
【0042】次に、図3(b)に示すように、このp−
Si膜をフォトレジスト膜等を用いてパターニングし、
p−Si膜からなる半導体層2bを形成する。尚、a−
Si膜2aをパターニングした後、p−Si膜からなる
半導体層2bとしてもかまわない。
【0043】次に、図3(c)に示すように、0.1〜
1.0PaのAr圧力において、0.1〜3.0kWの
高周波電力(RF)を印加することによってプラズマ放
電を起こし、5〜60secの逆スパッタ処理を半導体
層2bに施す。希ガスとしてはKrまたはXeでもかま
わないが、スパッタ率に大差がないことおよび価格が安
価なことからArが工業的に使いやすい。
【0044】希ガスプラズマ18にさらされた半導体層
2bは、スパッタリング現象によって半導体層2b表面
が物理的に削られ、半導体層2b表面に付着している自
然酸化膜および不純物が除去されるため、清浄な半導体
層2b表面が現れる。希ガスプラズマ18は、ガス圧
力、印加電力およびプラズマ処理時間をコントロールす
ることにより、半導体層2bのダメージを最小限に抑え
つつ、数nm以下といわれる非常に薄い自然酸化膜およ
び不純物を除去できる。条件の一例としては、Ar圧力
0.4Pa、RFパワー0.5kW、処理時間30se
cにおいて、約2nmの厚さで半導体層2b表面を削る
ことができる。
【0045】次に、図3(d)に示すように、絶縁性基
板1の全面に、TEOS(Tetra Ethyl O
rthoSilicate)を用いたCVD法によって
ゲート絶縁膜3となるSiO2膜を厚み50〜200n
mで形成する。そして、ゲート絶縁膜3上に、Alまた
はTi等の金属膜、もしくはP等の不純物を高濃度に含
んだn+Si膜を被着し、これをパターニングしてゲー
ト配線(図3には図示せず)およびゲート電極5を形成
する。
【0046】次に、図3(e)に示すように、ゲート電
極5をマスクとして、半導体層2bにP等の不純物イオ
ンを高濃度にドーピングし、半導体層2bに不純物が高
濃度にドープされたn+Si層またはp+Si層6aおよ
び6bを形成する。この場合、B等のIII族元素を不純
物として用いるとp+Si層が得られ、P等のV族元素
を不純物として用いるとn+Si層が得られる。不純物
が高濃度にドープされたSi層6aおよび6bに挟まれ
た領域がチャネル部6cとなる。
【0047】さらに、絶縁性基板1の全面に、CVD法
等によってSiO2からなる第2の絶縁膜7を厚み50
0nmで形成し、ゲート絶縁膜3および第2の絶縁膜7
の一部をエッチングすることにより、不純物が高濃度に
ドープされたn+Si層またはp+Si層6aおよび6b
の一部を露出させてコンタクトホールを形成する。
【0048】次に、図3(f)に示すように、Mo、T
iまたはAl等の金属膜を被着形成し、これをパターニ
ングしてソース配線(図3には図示せず)、ソース電極
8およびドレイン電極9を形成する。ソース電極8およ
びドレイン電極9は、それぞれゲート絶縁膜3および第
2の絶縁膜7の除去部、つまりコンタクトホールを通じ
て不純物が高濃度にドープされたn+Si層またはp+
i層6aおよび6bの露出部と接するように形成され
る。
【0049】最後に、図4(g)に示すように、ドレイ
ン電極9と接するように、ITO等の透明導電膜を被着
形成し、パターニングを行うことによって画素電極11
を形成する。
【0050】このようにして形成されるTFT12は、
液晶表示装置の画素のスイッチング素子として用いられ
るだけでなく、液晶表示装置の外周部に形成して液晶駆
動用のドライバーTFTとして用いることもできる。こ
の場合には、画素電極11を形成する必要はない。
【0051】以下に、図5を用いて逆スパッタ処理およ
び絶縁膜の成膜処理を連続して行うことができる絶縁膜
形成装置について説明する。
【0052】ローダー13、アンローダー14、逆スパ
ッタ処理室15、絶縁膜成膜処理室16および搬送室1
7を有し、ローダー13から投入された絶縁性基板は、
逆スパッタ処理室15にて逆スパッタ処理を施され、真
空に保たれた搬送室17を通って絶縁膜成膜処理室16
に移され、絶縁膜成膜処理を施されてアンローダー14
から外部へ払い出される。
【0053】このように、同一装置内に逆スパッタ処理
室15および絶縁膜成膜処理室16を設けることによ
り、半導体層表面に付着している自然酸化膜および不純
物を除去した後、大気にさらすことなく清浄な半導体層
表面に絶縁膜を形成することが可能となる。また、逆ス
パッタ処理室15と絶縁膜成膜処理室16とを分けるこ
とにより、半導体層への不純物の付着をほぼ無くすこと
ができる。
【0054】以上のように、本実施の形態においては、
液晶表示装置に用いられるTFTについて説明したが、
通常のMOSトランジスタ、バイポーラトランジスタ、
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ等の薄膜を利用した
素子にも本発明を利用することができる。また、三次元
デバイスのようなSOI技術を利用した素子にも本発明
を利用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明の半導体装
置の製造方法によれば、半導体層表面に逆スパッタ処理
を施した後、半導体層表面を大気にさらすことなく絶縁
膜を形成することにより、半導体層表面に付着した自然
酸化膜および不純物を除去し、再び半導体層表面に自然
酸化膜および不純物を付着させることなく絶縁膜を形成
することができる。このため、界面準位密度の小さい半
導体層とゲート絶縁膜との界面を形成することができ、
優れた特性を有するTFTを形成することができるた
め、ドライバー回路を同一基板上に集積したアクティブ
マトリクス液晶表示装置に用いた場合にも、十分に安定
した動作が実現される。
【0056】さらに、逆スパッタ処理にAr、Kr、X
eのうち何れかの希ガスを用いることにより、半導体層
表面に付着した自然酸化膜および不純物の除去を良好に
行うことができる。
【0057】さらに、逆スパッタ処理と絶縁膜の形成と
を異なる処理室で行うことにより、半導体層表面に付着
した自然酸化膜および不純物を除去した後、絶縁膜を形
成するまでの間に、再び半導体層表面に自然酸化膜およ
び不純物が付着することをほぼ完全に無くすことができ
る。
【0058】本発明の絶縁膜形成装置によれば、半導体
層表面に逆スパッタ処理を施す逆スパッタ処理室と、絶
縁膜を形成する絶縁膜成膜処理室と、半導体層表面を大
気にさらすことなく逆スパッタ処理室から絶縁膜成膜処
理室に移動させる搬送室とを有することにより、半導体
層表面に付着した自然酸化膜および不純物を除去し、再
び半導体層表面に自然酸化膜および不純物を付着させる
ことなく絶縁膜を形成することができる。このため、界
面準位密度の小さい半導体層とゲート絶縁膜との界面を
形成することができ、優れた特性を有するTFTを形成
することができるため、ドライバー回路を同一基板上に
集積したアクティブマトリクス液晶表示装置に用いた場
合にも、十分に安定した動作が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるTFTを示す平面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】(a)〜(f)は図1に示すTFTの製造工程
を示す断面図である。
【図4】(g)は図3の続きを示す断面図である。
【図5】本発明に係わる絶縁膜形成装置の構成を示す概
念図である。
【図6】従来のTFTを示す平面図である。
【図7】図6のB−B線における断面図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板 2a a−Si膜 2b 半導体層 3 第1の絶縁膜(ゲート絶縁膜) 4 ゲート配線 5 ゲート電極 6a、6b 不純物が高濃度にドープされたSi層 6c チャネル部 7 第2の絶縁膜 8 ソース電極 9 ドレイン電極 10 ソース配線 11 画素電極 12 TFT 13 ローダー 14 アンローダー 15 逆スパッタ処理室 16 絶縁膜成膜処理室 17 搬送室 18 希ガスプラズマ 21 ガラス基板 22b p−Si半導体層 23 第1の絶縁膜(ゲート絶縁膜) 24 ゲート配線 25 ゲート電極 26a、26b 不純物が高濃度にドープされたSi層 26c チャネル部 27 第2の絶縁膜 28 ソース電極 29 ドレイン電極 30 ソース配線 31 画素電極 32 TFT

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層表面に絶縁膜を形成する半導体
    装置の製造方法において、 前記半導体層表面に逆スパッタ処理を施した後、前記半
    導体層表面を大気にさらすことなく前記絶縁膜を形成す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記逆スパッタ処理は、Ar、Kr、X
    eのうち何れかの希ガスを用いることを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記逆スパッタ処理と前記絶縁膜の形成
    とを異なる処理室で行うことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体層表面に絶縁膜を形成するための
    絶縁膜形成装置において、 前記半導体層表面に逆スパッタ処理を施す逆スパッタ処
    理室と、 前記絶縁膜を形成する絶縁膜成膜処理室と、 前記半導体層表面を大気にさらすことなく前記逆スパッ
    タ処理室から前記絶縁膜成膜処理室に移動させる搬送室
    とを有することを特徴とする絶縁膜形成装置。
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