JPH1093240A - 多層配線板および多層配線板の製造方法 - Google Patents

多層配線板および多層配線板の製造方法

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JPH1093240A
JPH1093240A JP8238752A JP23875296A JPH1093240A JP H1093240 A JPH1093240 A JP H1093240A JP 8238752 A JP8238752 A JP 8238752A JP 23875296 A JP23875296 A JP 23875296A JP H1093240 A JPH1093240 A JP H1093240A
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JP
Japan
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wiring
resin
ceramic
wiring board
multilayer wiring
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JP8238752A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ohira
洋 大平
Nobushi Suzuki
悦四 鈴木
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Yamaichi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Yamaichi Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック系多層配線板および樹脂系多層配
線部の特長を生かす一方、それらの短所を相互がカバー
することによって、信頼性の高い混成集積回路などの構
成に適する複合型の多層配線板、およびその製造方法の
提供。 【解決手段】 多層配線板8の発明は、セラミック系配
線素板4と、樹脂系配線素板5と、前記両配線素板4,
5の配線パターン面間に介在して接合一体化する絶縁体
層6と、前記絶縁体層6を貫通して対向する配線パター
ン間を接続する導電性樹脂バンプ7から成る層間接続部
とを有することを特徴とする。また、上記構成で、絶縁
体層6を異方性導電性樹脂層9とし、選択的に導電性領
域9′を貫挿させ、対向する配線パターン間を電気的に
接続する構成もとることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層配線板およびそ
の製造方法に係り、さらに詳しくは高速・高密度で高信
頼性を要求される混成集積回路用などに適する多層配線
板と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば大型電子計算機や画像処理装置
用など、高速な動作が要求される半導体チップを搭載・
実装して成る混成集積回路の構成には、図4に要部構成
を断面的に示すごとく、セラミック系多層配線素板1
と、樹脂系多層配線層(薄膜配線層)2とで形成された
複合型の多層配線板3が使用されている。ここで、セラ
ミック多層配線素板1の所定領域面上に一体的に形成さ
れた樹脂系多層配線層2は、たとえばポリイミド樹脂系
の絶縁体層2aおよび導体パターン2b層を交互に積層して
形成されている。
【0003】なお、図4において、1aはセラミック系多
層配線素板1の層間絶縁体層、1bはセラミック系多層配
線素板1の配線パターン層、1cはセラミック系多層配線
素板1の配線パターン層1b間の接続部、1dはI/O 端子、
2cは樹脂系多層配線層2の配線パターン2b層間の接続部
である。
【0004】また、前記混成集積回路は、多層配線板3
を形成している樹脂系多層配線層2面上に設けられた搭
載用パッド(図示省略)上に、高速な半導体チップを搭
載・実装し、樹脂系多層配線層2の配線パターン端子と
の間をワイヤボンディンする一方、ワイヤボンディング
を含めて樹脂系多層配線層2および半導体チップ部品な
どを封止体(たとえばメタルキャップ)で一体的に気密
封止した構成を採っている。なお、前記両素板1,2の
配線パターン1b,2bは、電気的に接続してセラミック系
多層配線素板1の裏面側にI/O 端子1dとして導出されて
いる。
【0005】そして、上記混成集積回路用の多層配線板
3においては、樹脂系多層配線層2の絶縁体層2aとし
て、比誘電率が小さいポリイミド樹脂系などを用いるこ
とによって、信号の伝播遅延時間の低減が図られるの
で、混成集積回路の高性能化に対応することができる。
【0006】ところで、上記複合型の多層配線板3は、
一般的に、次のような手順で製造されている。すなわ
ち、アルミナを絶縁体1aとしたセラミック系多層配線素
板1面に、たとえばスピンコーティングなどによって、
感光性ポリイミド樹脂層2aを塗布形成した後、所要のマ
スクを介して露光・現像して、所定位置に微小なビアを
形成する。次いで、スパッタもしくは無電解メッキ処理
を施して金属層を形成・被覆し、この金属層をフォトエ
ッチング処理によって配線パターニング2bする。こうし
て、ポリイミド樹脂層を層間絶縁体層2aとし、かつセラ
ミック系多層配線素板1面の配線パターン1bとビア接続
した配線パターン2bを積層する。そして、この工程を繰
り返すことによって、セラミック系多層配線素板1と樹
脂系多層配線層2との複合型(積層一体化)の多層配線
板3を製造している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記複合型の多層配線
板3は、 (a)樹脂系多層配線板の特長である加工し易
い、比較的低コストに製造できる、微細配線が比較的容
易にできる、多層化が容易であることなどと、 (b)セラ
ミック系多層配線板の特長である剛性を有する、経年変
化もなく、信頼性が高いなどを組み合わせ利用する形態
といえる。
【0008】しかしながら、従来の複合型の多層配線板
3は、上記相互の特長を十分に生かしながら、一方では
相互の短所を低減化しているとはいい難い。たとえば、
セラミック系多層配線素板1に内蔵させた(配線パター
ン中に挿入配置)抵抗体についてみると、セラミック系
多層配線素板1の製造工程でトリミングを行って、所要
の抵抗値に調整されている。このように、抵抗値を調整
したセラミック系多層配線素板1面に、樹脂系多層配線
層2を積層形成することは、たとえば感光性ポリイミ
ド樹脂層の塗布形成、露光・現像による微小なビアの
形成、スパッタや無電解メッキ処理による金属層の形
成・被覆、金属層の配線パターニングなどの工程を繰
り返すことに他ならない。つまり、セラミック系多層配
線素板1は、加熱処理などの操作が繰り返されるため、
抵抗体の調整された抵抗値が変動する恐れもあり、混成
集積回路としての利用では、信頼性が損なわれることも
ある。
【0009】また、前記配線パターン層1b,2b間のビア
接続は、絶縁体層2aを穿孔して、この穿孔内壁面などを
導電性化する構成と成っているため、高密度配線化など
によって穿孔(ビア接続部)が微小化する場合、ビア接
続部の形成・操作が煩雑化するだけでなく、電気的な接
続の信頼性も懸念される。
【0010】本発明は、上記事情に対処してなされたも
ので、セラミック系多層配線板および樹脂系多層配線部
の特長を生かす一方、それらの短所を相互がカバーする
ことによって、信頼性の高い混成集積回路などの構成に
適する複合型の多層配線板、およびその製造方法の提供
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、セラ
ミック系配線素板と、樹脂系配線素板と、前記両配線素
板の配線パターン面間に介在して接合一体化する絶縁体
層と、前記絶縁体層を貫通して対向する配線パターン間
を接続する導電性樹脂バンプから成る層間接続部とを有
することを特徴とする多層配線板である。
【0012】請求項2の発明は、セラミック系配線素板
と、樹脂系配線素板と、前記両配線素板の配線パターン
面間に介在して接合一体化する異方性導電性樹脂層と、
前記異方性導電性樹脂層を貫通して対向する配線パター
ン間を接続する異方性導電性化領域から成る層間接続部
とを有することを特徴とする多層配線板である。
【0013】請求項3の発明は、積層一体化するセラミ
ック系配線素板および樹脂系配線素板の対向する少なく
とも一方の接続端子面に導電性樹脂バンプを形成する工
程と、前記対向面間に樹脂系絶縁体層を介挿してセラミ
ック系配線素板および樹脂系配線素板を積層する工程
と、前記積層体を加圧し、導電性樹脂バンプ先端部を貫
挿させ、対向する被接続端子面に電気的に接続させると
ともに両配線素板を接合一体化する工程とを有すること
を特徴とする多層配線板の製造方法である。
【0014】請求項4の発明は、請求項3記載の多層配
線板の製造方法において、樹脂系絶縁体層が熱硬化型樹
脂系のプリプレグもしくは熱可塑性液晶ポリマー樹脂で
あることを特徴とする。
【0015】請求項5の発明は、積層一体化するセラミ
ック系配線素板および樹脂系配線素板の対向する少なく
とも一方の面の接続用端子部に導電性突部を形成する工
程と、前記対向面間に接着性を有する異方性導電樹脂層
を介挿してセラミック系配線素板および樹脂系配線素板
を積層する工程と、前記積層体を加圧し、異方性導電樹
脂層の導電性突部に対向する領域を選択的に導電性化し
て両配線素板を電気的に接続させるとともに接合一体化
する工程とを有することを特徴とする多層配線板の製造
方法である。
【0016】すなわち、これらの発明は、各別にそれぞ
れ形成されたセラミック系配線素板と樹脂系配線素板と
を、絶縁体層を介して接合一体化したこと、また、接合
一体化に寄与する絶縁体層を貫通した導電性樹脂バンプ
もしくは異方性導電性化によって、両配線素板の電気的
な接続を行っていることを骨子としている。
【0017】本発明において、セラミック系配線素板と
しては、一般的に使用されているアルミナ系多層配線
板、窒化アルミニウム系多層配線板、低温焼成型のガラ
スセラミック系多層配線板などが挙げられる。また、こ
れらセラミック系配線素板は、主面に導電性ペーストを
印刷パターニングしたグリーンシートを重ね合わせ(積
層し)て焼成するか、あるいは絶縁体層の焼成と印刷パ
ターンの焼成とを交互に繰り返す方法などで製造でき
る。
【0018】本発明において、樹脂系配線素板として
は、熱硬化性樹脂もしくは熱可塑性樹脂などを絶縁体と
した一般的な多層配線板、たとえばガラスエポキシ樹脂
基材の多層配線板、ポリイミド樹脂系多層配線板などが
挙げられる。
【0019】本発明に係る多層配線板は、予め、それぞ
れ製作されたセラミッ系多層配線板と樹脂系多層配線板
とを配線素板とし、これら両配線素板を接合一体化する
一方、接合体として機能する絶縁体層を貫挿する導電性
樹脂バンプなどで電気的に接続した構成を採る。ここ
で、絶縁体層としては、たとえばガラスエポキシ樹脂系
プリプレグ、接着性を有する熱硬化性樹脂や熱可塑性樹
脂のシート類が挙げられる。ここで、熱可塑性樹脂とし
ては、吸湿性が少ない誘電率の小さい液晶ポリマー樹脂
が適する。
【0020】なお、導電性樹脂バンプは、両配線素板の
対向する接続用端子部(配線パターンの端子など)の少
なくともいずれか一方に、接合体として機能する絶縁体
層を貫挿し、かつ対向する接続用端子部に接続すること
ができる高さに形成しておけばよい。つまり、導電性樹
脂バンプは、一配線素板の接続用端子面に形成しておく
ときは、対向する接続用端子面間に介在する絶縁体層の
厚さを超える高さに、両配線素板の接続用端子面に形成
しておくときは、介挿する絶縁体層の厚さの 1/2を超え
る高さにそれぞれ形成しておけばよい。
【0021】また、導電性樹脂バンプは、たとえば厚さ
0.15mm程度のステンレス鋼板を基材とし、これに所要径
(たとえば 0.1〜 0.4mm)の孔を穿設した構成のマスク
を用いての導電性樹脂ペーストをスクリーン印刷、印刷
後の乾燥を適宜繰り返すことによって容易に形成でき
る。ここで、導電性樹脂ペーストとしては、たとえばエ
ポキシ樹脂をバインダ成分とした銀系のペースト、タン
グステン系のペースト、銅系ペーストなどが挙げられ
る。
【0022】一方、異方性導電性樹脂で層間接続部を形
成する構成では、セラミッ系多層配線素板と樹脂系多層
配線素板の対向する接続用端子部(もしくは端子面)
を、たとえばバンプ状などに露出(突部化)させた構成
としておき、この両配線素板の対向面間に、たとえば熱
硬化型で、かつ接着性を有する異方性導電性樹脂層を介
挿して、これらを加圧一体化することにより、前記露出
させておいたパンプ状に対応する領域が選択的に導電性
を呈し、層間接続部を形成する。ここで、接着性を有す
る異方性導電性樹脂としては、たとえばエポキシ系樹脂
に、ニッケルなどの導電性粒子を分散混練し、これをシ
ート状化したものなどが挙げられる。
【0023】請求項1の発明では、それぞれ別個に作製
されたセラミック系配線素板と、樹脂系配線素板とが絶
縁体層を介して接合一体化している。ここで、両配線素
板は、多層配線板として製作された後、繰り返して加熱
処理など行われることなく接合一体化されているため、
製作時に調整・設定された回路特性を保持している。ま
た、両配線素板は、それらを接合一体化している絶縁体
層を貫通した導電性樹脂バンプでによって電気的に接続
している。そして、この層間接続部は、導電性樹脂バン
プの貫挿で行われているため、配線などの微細化もで
き、信頼性の高い層間接続部を形成する。つまり、セラ
ミック系および樹脂系の配線板の特長などが効果的に発
揮される多層配線板として機能する。
【0024】請求項2の発明では、それぞれ別個に作製
されたセラミック系配線素板と、樹脂系配線素板とが異
方性導電性樹脂層を介して接合一体化している。ここで
も、両配線素板は、多層配線板として製作された後、繰
り返して加熱処理など行われることなく接合一体化され
ているため、製作時に調整・設定された回路特性を保持
している。また、両配線素板は、それらを接合一体化し
ている異方性導電性樹脂層の所定領域が選択的に貫通導
電性化して電気的な接続が行われている。つまり、層間
接続は、異方性導電性樹脂層の導電性化で行われている
ため、配線の微細化などでき、信頼性の高いな層間接続
部を形成し、セラミック系および樹脂系の配線板の特長
などが効果的に発揮される多層配線板として機能する。
【0025】請求項3および請求項4の発明では、微細
で、確実に、信頼性の高い層間接続部が導電性樹脂バン
プの貫挿で容易に形成され、セラミック系多層配線板お
よび樹脂系多層配線板の特長などが効果的に発揮される
多層配線板を歩留まりよく提供できる。
【0026】請求項5の発明では、微細で、確実に、信
頼性の高い層間接続部が、異方性導電性樹脂層の選択的
な加圧で容易に形成され、セラミック系多層配線板およ
び樹脂系多層配線板の特長などが効果的に発揮される多
層配線板を歩留まりよく提供できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図1,図2,図3を参照し
て実施例を説明する。
【0028】実施形態1 図1は、この実施形態の多層配線板の要部構成を示す断
面図である。図1において、4はセラミック系配線素
板、5は前記セラミック系配線素板4に絶縁体層6を介
して積層し、かつ接合一体化された樹脂系配線素板であ
る。ここで、セラミック系配線素板4は、たとえばアル
ミナを層間絶縁体4aとし、4層の配線パターン4bが層間
接続部4cで適宜電気的に接続された配線回路を備えてい
る。一方、樹脂系配線素板は、たとえば両面銅張りのガ
ラスエポキシ樹脂板を素材として配線パターニングした
うえ、所要の層間接続部5cを形成したものを積層・接合
一体化し、4層の配線パターン5bが層間接続部5cで適宜
電気的に接続された配線回路を備えている。
【0029】また、前記絶縁体層6は、たとえばガラス
エポキシ樹脂系の硬化層であり、この絶縁体層6は、上
記のように、両配線素板4,5を接合一体化する一方、
導電性樹脂バンプ7から成る層間接続部を貫通(貫挿)
させ、対向する配線パターン4b,5b間を接続する導電性
樹脂バンプから成る層間接続部である。
【0030】次に、図2を参照し、上記構成の多層配線
板の製造方法について説明する。図2はその実施態様を
模式的に示す断面図で、次のようにして製造されたセラ
ミック系配線素板4および樹脂系配線素板5と、接着性
を有する絶縁体シート6を用意する。
【0031】セラミック系配線素板4の製造 所定位置に 0.1mm径の孔を明けた厚さ 0.1mmのアルミナ
のグリーンシートを用意し、このグリーンシートの主面
にタングステン系の導電ペーストをスクリーン印刷し、
前記穿孔内に導電ペーストを充填するするとともに、配
線パターンを形成した。このように配線パターンなどを
設けたグリーンシート4枚を位置決め、重ね合わせて
(積層して)熱プレスして一体化した後、1600℃の水素
還元雰囲気下で焼成して、4層配線のアルミナ多層配線
板を得てから、さらに、ニッケルメッキおよび金メッキ
処理を施してアルミナ配線素板4を製造した。なお、こ
のアルミナ配線素板4は、ライン幅が 0.1mm,スペース
が 0.1mm,ビア径 0.1mmの微細配線板である。
【0032】樹脂系配線素板5の製造 500mm角の両面銅張りガラスエポキシ樹脂板を用意し、
所定位置に 0.3mm径の孔をドリルで穿設した後、この穿
設孔の内壁面に、無電解メッキおよび電解メッキによっ
て銅スルホール5cを形成した。次いで、銅スルホール5c
を形成した孔内を選択的にエポキシ樹脂ペーストで充填
・硬化してから、フォトエッチング処理を行って、表面
の銅層を配線パターニングした。その後、配線パターニ
ングした2枚のガラスエポキシ樹脂板を接着性の絶縁体
層を介して接合一体化し、4層配線の樹脂系配線板を作
製した。そして、この樹脂系配線板から10mm角を切り出
して樹脂系配線素板5とした。
【0033】導電性樹脂バンプの形成 前記アルミナ配線素板4の被積層面の各接続パッド部
(接続用端子面)に、導電性ペーストのスクリーン印
刷、乾燥を適宜繰り返して径 0.2mm程度、高さ0.15mm程
度の導電性樹脂バンプ7を形成した。
【0034】多層配線板化 上記導電性樹脂バンプ7を設けたアルミナ配線素板4
と、樹脂系配線素板5とを、厚さ0.05mm程度のボンディ
ングシート(たとえばポリイミド樹脂系シート)6を介
して位置決め積層した。この積層体を熱プレスで圧着
し、両配線素板4,5を接合一体化して、剛性で反りの
ない複合型の多層配線板8を作製した。この熱プレスで
圧着・接合一体化の過程で、アルミナ配線素板4の接続
パッド面に設けておいた導電性樹脂バンプ7は、その先
端部がボンディングシート6を貫挿し、対向する樹脂系
配線素板5のスルホール接続部に対して、接続抵抗の低
い良好な電気的な層間接続部を形成した。
【0035】上記作製した複合型の多層配線板8は、セ
ラミック系によるところの強度・剛性、微細な配線パタ
ーン、樹脂系によるところの薄膜化や微細な配線パター
ン化などの点と、配線パターン層間の電気的な接続の信
頼性の高さや安定性などと相俟って、実用性の高い多層
配線板であった。
【0036】実施形態2 図3は、この実施形態の多層配線板の要部構成を示す断
面図である。図3において、4はセラミック系配線素
板、5は前記セラミック系配線素板4に異方導電性樹脂
層9を介して積層し、かつ接合一体化された樹脂系配線
素板である。ここで、セラミック系配線素板4は、たと
えばアルミナを層間絶縁体4aとし、3層の配線パターン
4bが層間接続部4cで適宜電気的に接続され、かつ樹脂系
配線素板5に対向する面に接続用端子4b′を露出させた
配線回路を備えている。一方、樹脂系配線素板5は、た
とえば両面銅張りのガラスエポキシ樹脂板を素材として
配線パターニングしたうえ、所要の層間接続部5cを形成
したものを積層・接合一体化し、3層の配線パターン5b
が層間接続部5cで適宜電気的に接続され、かつセラミッ
ク系配線素板4に対向する面に接続用端子5b′を露出さ
せた配線回路を備えている。
【0037】また、前記異方導電性樹脂層9は、たとえ
ばエポキシ樹脂系の硬化層であり、この異方導電性樹脂
層9は、その接着性によって両配線素板4,5を接合一
体化する一方、対向・露出している接続用端子4b′,5
b′間領域が、製作工程での熱プレスによる圧着一体化
によって、選択的に導電性化して層間接続部9′が貫通
(貫挿)して形成されている。
【0038】次に、前記図2を参照して、この多層配線
板の製造方法について説明する。
【0039】先ず、セラミック系配線素板4および樹脂
系配線素板5と、接着性を有する異方導電性樹脂シート
9を用意する。
【0040】セラミック系配線素板4の製造 所定位置に 0.1mm径の孔を明けた厚さ 0.1mmのアルミナ
のグリーンシートを用意し、このグリーンシートの主面
にタングステン系の導電ペーストをスクリーン印刷し、
前記穿孔内に導電ペーストを充填するするとともに、配
線パターン4bもしくは接続用端子4b′を形成した。この
ように配線パターン4bなどを設けたグリーンシート4枚
を位置決め、重ね合わせて(積層して)熱プレスして一
体化した後、1600℃の水素還元雰囲気下で焼成して、一
主面に接続用端子4b′が露出した3層配線のアルミナ多
層配線板を得た。
【0041】さらに、ニッケルメッキおよび金メッキ処
理を施してアルミナ配線素板4を製造した。なお、この
アルミナ配線素板4は、ライン幅が 0.1mm,スペースが
0.1mm,ビア径 0.1mmの微細配線板である。
【0042】樹脂系配線素板5の製造 両面銅張りガラスエポキシ樹脂板を用意し、所定位置に
0.3mm径の孔をドリルで穿設した後、この穿設孔の内壁
面に、無電解メッキおよび電解メッキによって銅スルホ
ール5cを形成した。次いで、銅スルホール5cを形成した
孔内を選択的にエポキシ樹脂ペーストで充填・硬化して
から、フォトエッチング処理を行って、表面の銅層を配
線パターン5bもしくは接続用端子5b′にパターニングし
た。その後、パターニングした2枚のガラスエポキシ樹
脂板を接着性の絶縁体層を介して接合一体化し、一主面
に接続用端子5b′が露出した3層配線の樹脂系配線板を
作製した。
【0043】多層配線板化 上記接続用端子4b′を露出させたアルミナ配線素板4
と、同じく接続用端子5b′を露出させた樹脂系配線素板
5とを、厚さ0.04mm程度の異方導電性樹脂シート(たと
えばエポキシ樹脂系シート)9を介して位置決め積層し
た。この積層体を熱プレスで圧着し、両配線素板4,5
を接合一体化して、剛性で反りのない複合型の多層配線
板8′を作製した。この熱プレスで圧着・接合一体化の
過程で、アルミナ配線素板4および樹脂系配線素板5の
対向する接続用端子4b′,5b′間の異方導電性樹脂シー
ト9は、それら接続用端子4b′,5b′の圧着によって、
選択的に貫挿・導電性化し、両配線素板4,5間が接続
抵抗の低い電気的に良好な接続を形成した。
【0044】上記作製した複合型の多層配線板8′は、
セラミック系によるところの強度・剛性、微細な配線パ
ターン、樹脂系によるところの薄膜化や微細な配線パタ
ーン化などの点と、配線パターン層間の電気的な接続の
信頼性の高さや安定性などと相俟って、実用性の高い多
層配線板であった。
【0045】なお、前記ではセラミック配線素板として
アルミナ系の配線素板を例示したが、たとえば窒化アル
ミ系の配線素板であってもよいし、さらに、樹脂系の配
線素板も上記例示に限定されるものでない。なお、樹脂
系の配線素板を構成する絶縁体層を、たとえばポリイミ
ド樹脂系など比誘電率が小さいものとすると、駆動速度
の速い半導体素子などを実装する混成集積回路用など適
する多層配線板となる。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、それぞれ別個
に作製されたセラミック系配線素板と、樹脂系配線素板
とを接合一体化した構成を採っている。つまり、両配線
素板は製作後、繰り返して加熱処理など行われることが
ないため、製作時に調整・設定された回路特性を保持す
ることができる。また、両配線素板の電気的な接続は、
それらを接合一体化している絶縁体層を貫挿する導電性
樹脂バンプで行われているため、微細化もでき、かつ高
い信頼性も確保され、セラミック系および樹脂系の配線
板の特長が生かされた多層配線板が提供される。
【0047】請求項2の発明によれば、それぞれ別個に
作製されたセラミック系配線素板と、樹脂系配線素板と
が異方性導電性樹脂層を介して接合一体化している。こ
こでも、両配線素板は製作後、繰り返して加熱処理など
行われることがないため、製作時に調整・設定された回
路特性を保持することができる。また、両配線素板の電
気的な接続は、それらを接合一体化している異方性導電
性樹脂層の所定領域が選択に貫挿導電性化して行われて
いるため、微細化もでき、かつ高い信頼性も確保され、
セラミック系および樹脂系の配線板の特長が生かされた
多層配線板が提供される。
【0048】請求項3および請求項4の発明によれば、
配線など微細化でき、かつ高い信頼性が確保された複合
型の多層配線板を容易に、また、セラミック系および樹
脂系の多層配線板の特長が生かされた多層配線板を歩留
まりよく提供できる。
【0049】請求項5の発明によれば、配線など微細化
でき、かつ高い信頼性が確保された複合型の多層配線板
を容易に、また、セラミック系および樹脂系の多層配線
板の特長が生かされた多層配線板を歩留まりよく提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の多層配線板の要部構成を示す
断面図。
【図2】第1の多層配線板製造方法の実施態様を模式的
に示す断面図。
【図3】第2の実施形態の多層配線板の要部構成を示す
断面図。
【図4】従来の複合型多層配線板の要部構成例を示す断
面図。
【符号の説明】
1,4……セラミック系多層配線素板 1a,4a……セラミック系多層配線素板の層間絶縁体 1b,4b……セラミック系多層配線素板の配線パターン 1c,4c……セラミック系多層配線素板の層間接続部 1d,4d……セラミック系多層配線素板の I/O端子 2,5……樹脂系多層配線素板 2a,5a……樹脂系多層配線素板の層間絶縁体 2b,5b……樹脂系多層配線素板の配線パターン 2c,5c……樹脂系多層配線素板の層間接続部 3,8,8′……多層配線板 6……絶縁体層 7……導電性樹脂バンプ 9……異方性導電樹脂層 9′……異方性導電樹脂層の導電性化領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック系の配線素板と、 樹脂系の配線素板と、 前記両配線素板の配線パターン面間に介在して接合一体
    化する絶縁体層と、 前記絶縁体層を貫通して対向する配線パターン間を接続
    する導電性樹脂バンプから成る層間接続部とを有するこ
    とを特徴とする多層配線板。
  2. 【請求項2】 セラミック系の配線素板と、 樹脂系の配線素板と、 前記両配線素板の配線パターン面間に介在して接合一体
    化する異方性導電樹脂層と、 前記異方性導電樹脂層を貫通して対向する配線パターン
    間を接続する異方性導電性化領域から成る層間接続部と
    を有することを特徴とする多層配線板。
  3. 【請求項3】 積層一体化するセラミック系配線素板お
    よび樹脂系配線素板の対向する少なくとも一方の接続用
    端子面に導電性樹脂バンプを形成する工程と、 前記対
    向面間に樹脂系絶縁体層を介挿してセラミック系配線素
    板および樹脂系配線素板を積層する工程と、 前記積層体を加圧し、導電性樹脂バンプ先端部を対向す
    る被接続用端子に貫挿させ、電気的に接続させるととも
    に両配線素板を接合一体化する工程と、を有することを
    特徴とする多層配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 樹脂系絶縁体層が熱硬化型樹脂系のプリ
    プレグもしくは熱可塑性液晶ポリマー樹脂であることを
    特徴とする請求項3記載の多層配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 積層一体化するセラミック系配線素板お
    よび樹脂系配線素板の対向する少なくとも一方の面の接
    続用端子部に導電性突部を形成する工程と、 前記対向面間に接着性を有する異方性導電樹脂層を介挿
    してセラミック系配線素板および樹脂系配線素板を積層
    する工程と、 前記積層体を加圧し、異方性導電樹脂層の導電性突部に
    対向する領域を選択的に導電性化して両配線素板を電気
    的に接続させるとともに接合一体化する工程と、を有す
    ることを特徴とする多層配線板の製造方法。
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