JP2003347846A - 温度補償型水晶発振器 - Google Patents

温度補償型水晶発振器

Info

Publication number
JP2003347846A
JP2003347846A JP2002148203A JP2002148203A JP2003347846A JP 2003347846 A JP2003347846 A JP 2003347846A JP 2002148203 A JP2002148203 A JP 2002148203A JP 2002148203 A JP2002148203 A JP 2002148203A JP 2003347846 A JP2003347846 A JP 2003347846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystal oscillator
temperature
compensated crystal
ceramic substrate
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002148203A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiyoshi Moriyasu
明義 守安
Atsushi Harada
淳 原田
Hiroshi Takagi
洋 鷹木
Yuki Yamamoto
祐樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2002148203A priority Critical patent/JP2003347846A/ja
Publication of JP2003347846A publication Critical patent/JP2003347846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化が可能であり、かつ、機械的強度に優
れた温度補償型水晶発振器を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 セラミック基板内部に回路部品121a
〜121cが埋設された樹脂基板120上に、内部の空
間113に水晶振動子114が収納されたパッケージ1
10を実装することにより、温度補償型水晶発振器10
0を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度補償型水晶発
振器(TCXO:temperature compensated crystal os
cillator)に関する。
【0002】
【従来の技術】温度補償型水晶発振器は、携帯電話など
の電子機器に広く用いられており、近年の電子機器の小
型化にともない、温度補償型水晶発振器にも一層の小型
化が求めれられている。図12は、特開2001−17
7044号公報に開示された温度補償型水晶発振器を示
す断面図である。温度補償型水晶発振器300は、パッ
ケージ310とセラミック基板320とからなる。パッ
ケージ310内部の空間には水晶振動子311が収納さ
れ、セラミック基板320上部には側壁321に囲まれ
たキャビティ322が形成され、その中に回路部品32
3が実装されている。また、セラミック基板320の下
面には抵抗膜324が形成されており、抵抗膜324を
レーザートリミングすることにより、水晶振動子311
の温度周波数特性が微調整される。
【0003】図13は、特開2000−151283号
公報に開示された温度補償型水晶発振器を示す断面図で
ある。温度補償型水晶発振器400は、セラミック基板
420とセラミック基板420上に実装された水晶振動
子411とからなる。水晶振動子411は、セラミック
基板420上面の周縁部に形成されたシールリング41
2、およびシールリング412に溶接された金属蓋41
3により覆われている。セラミック基板420下部には
側壁421に囲まれたキャビティ422が形成され、そ
の中に回路部品423が実装されるとともに、樹脂42
4が充填されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の温度補償型水晶発振器では、以下の点から小型化に制
約がある。まず、従来の温度補償型水晶発振器では、キ
ャビティ内に回路部品を高精度に実装するために、キャ
ビティ周囲の側壁と回路部品との間に一定の間隔を設け
る必要がある。したがって、この間隔の分、温度補償型
水晶発振器の面積が大きくなってしまう。
【0005】また、従来の温度補償型水晶発振器を小型
化しようとすると、キャビティ周囲の側壁の幅を小さく
する必要がある。しかし、このように側壁の幅を小さく
すると、側壁の機械的強度が低下してしまう。また、特
開2001−177044号公報のようにキャビティ上
面にパッケージを実装する場合、側壁上に形成するパッ
ケージ固着用の電極面積が十分に大きくとれなくなり、
パッケージとセラミック基板の固着強度が低下してしま
う。
【0006】また、従来の温度補償型水晶発振器におい
ては、セラミック基板内に立体的に回路を形成してキャ
ビティ内に実装する回路部品を減らすことにより、温度
補償型水晶発振器の面積を小さくしている。しかし、こ
の場合、温度補償型水晶発振器を低背化することができ
ない。
【0007】本発明は、小型化が可能であり、かつ、機
械的強度に優れた温度補償型水晶発振器を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る温度補償型
水晶発振器は、セラミック基板と、セラミック基板の上
側主面上に形成された少なくとも1層の樹脂層と、樹脂
層の上側主面上に搭載され、内部の空間に水晶振動子が
収納されたパッケージと、からなり、セラミック基板の
上側主面上には配線導体が形成され、樹脂層の内部に
は、配線導体と電気的に接続される回路部品が埋設され
るとともに、配線導体と電気的に接続されるビア導体が
形成され、樹脂層の上側主面上には、ビア導体と電気的
に接続される表面導体が形成され、パッケージ下面に
は、水晶振動子および表面導体と電気的に接続される端
子電極が形成されている、ことを特徴とする。
【0009】また、上記セラミック基板は、複数のセラ
ミック層が積層されてなり、セラミック層間に配線導体
が形成されていることが好ましい。
【0010】また、上記セラミック基板の下側主面上に
抵抗膜が形成されていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る温度補償型
水晶発振器の一実施形態を示す断面図である。図1に示
すように、温度補償型水晶発振器100は、セラミック
基板110と、セラミック基板110の上側主面上に形
成された樹脂層120と、樹脂層120の上側主面上に
搭載されたパッケージ130と、からなる。
【0012】セラミック基板110は、複数のセラミッ
ク層111が積層されたものである。セラミック基板1
10内部には、セラミック層111の積層方向に延びる
ようにビア導体112が形成されている。また、セラミ
ック基板110の上側主面上には、ビア導体112と電
気的に接続された配線導体113aが形成されている。
また、セラミック基板110の内部には、ビア導体11
2と電気的に接続された配線導体113bが形成されて
いる。配線導体113bは、セラミック層111を挟ん
で互いに対向するように形成されており、この対向部分
でコンデンサを形成している。また、セラミック基板1
10の下側主面上には、配線導体113cおよび抵抗膜
114が形成されている。
【0013】セラミック基板110が複数のセラミック
層111で構成されることにより、配線導体113bを
形成したり、セラミック層111を挟んでコンデンサを
形成することができる。したがって、セラミック基板1
10内部において多様な回路設計が可能となる。
【0014】セラミック層111を構成する材料として
は、例えば、BaO−Al23−SiO2系などの絶縁
体材料を用いることができる。また、ビア導体112お
よび配線導体113a〜113cとしては、例えば、C
u,Ag,Au,Ag−Pt,Ag−Pdなどの金属を
用いることができる。
【0015】抵抗膜114は、パッケージ130に収納
された水晶振動子134の温度周波数特性を微調整する
ためのものであり、後述する補正電圧発生回路を構成す
る回路要素の一つである。具体的には、抵抗膜114の
一部をレーザーなどによりトリミングすることにより、
水晶振動子134に入力される電圧を調整し、水晶振動
子134の温度周波数特性を平坦化することができる。
抵抗膜114は、例えば、RuO2とガラスとの混合材
料を含むペーストを焼き付けることにより形成される。
【0016】樹脂層120内部には、配線導体113a
と電気的に接続される回路部品121a〜121cが埋
設されるとともに、配線導体113aと電気的に接続さ
れるビア導体122が形成されている。また、樹脂層1
20の上側主面上には、ビア導体122と電気的に接続
される表面導体123が形成されている。
【0017】樹脂層120は、例えば、無機フィラーと
熱硬化性樹脂とを混合したものからなる。無機フィラー
としては、例えば、Al23,SiO2,TiO2などを
用いることができる。これらの無機フィラーを用いるこ
とにより、放熱性を向上させるとともに、樹脂層120
の流動性、充填性を制御することができる。また、熱硬
化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、シアネート樹脂などを用いることができる。中で
も、エポキシ樹脂は、耐熱性、耐湿性に優れているため
好ましい。
【0018】なお、図2に示すように、樹脂層120が
複数の樹脂層120a,120bにより構成され、樹脂
層120a,120b間に配線導体124が形成されて
いてもよい。これにより、樹脂層120内部において多
様な回路設計が可能となる。
【0019】図1、図2において、回路部品121a〜
121cとしては、発振回路や補正電圧発生回路など、
温度補償型水晶発振器100に必要な回路を構成する。
回路部品121a〜121cとしては、例えば、トラン
ジスタ、IC、LSIなどの能動素子や、チップコンデ
ンサ、チップ抵抗、チップサーミスタなどの受動素子を
用いることができる。能動素子を配線導体113a上に
実装する方法としては、例えば、能動素子の端子電極上
に金や半田のバンプを形成し、超音波ボンディングを行
う方法などが挙げられる。また、受動素子を配線導体1
13a上に実装する方法としては、導電性接着剤による
接着や半田付けなどが挙げられる。なお、回路部品12
1a〜121cの端子電極については図示を省略してい
る。
【0020】ビア導体122としては、例えば、金属粒
子と熱硬化性樹脂とを混合した導電性樹脂組成物を用い
ることができる。金属粒子としては、Au,Ag,C
u,Niなどを用いることができる。熱硬化性樹脂とし
ては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂
などを用いることができる。
【0021】表面導体123としては、例えば、Cu,
Ag,Au,Ag−Pt,Ag−Pdなどの金属を用い
ることができる。
【0022】パッケージ130は、上面が開口したパッ
ケージ本体131と、パッケージ本体131の上面を被
覆する金属製のシールド板132とからなる。また、パ
ッケージ本体131とシールド板132とにより形成さ
れる空間133には、水晶振動子134が振動可能な状
態で収納されている。また、水晶振動子134は、配線
導体135およびビア導体136を介して,パッケージ
本体131表面に形成された端子電極137と電気的に
接続されている。
【0023】パッケージ本体131としては、例えば、
セラミックなどの無機材料を用いることができる。ま
た、シールド板132としては、例えば、コバールや4
2アロイなどの金属材料を用いることができる。また、
水晶振動子134は、用途に応じて適当な発振周波数の
ものが用いられる。また、配線導体135、ビア導体1
36、および端子電極137としては、例えば、Cu,
Ag,Au,Ag−Pt,Ag−Pdなどの金属を用い
ることができる。
【0024】図3は、温度補償型水晶発振器100の等
価回路を示す回路図である。この回路は、発振回路14
0、補正電圧発生回路150、および緩衝増幅回路16
0からなる。
【0025】発振回路140は、水晶振動子134、ベ
ース−エミッタ間をコンデンサ141aでつながれたト
ランジスタ142、抵抗143a〜143d、コンデン
サ141bなどにより構成された、コレクタ接地のコル
ピッツ形発振回路である。
【0026】発振回路140では、抵抗143aおよび
コンデンサ141cによって電源電圧Vccの直流成分
がトランジスタ142のコレクタに印加され、トランジ
スタ142のエミッタが抵抗143bを介してグランド
に接続され、抵抗143c,143dによって電源電圧
Vccが分圧され、トランジスタ142のベースに印加
されている。
【0027】また、発振回路140では、グランドから
水晶振動子134の端子電極に向けて可変容量ダイオー
ド144を接続しており、抵抗143eを介して補正電
圧発生回路150の出力電圧を水晶振動子134へ入力
させている。
【0028】補正電圧回路150は、周囲の温度変化に
応じて水晶振動子134に印加する出力電圧の特性を変
化させることにより、水晶振動子134の温度周波数特
性を打ち消して周波数を安定させるものであり、抵抗、
NTCサーミスタ(いずれも図示せず)などで構成され
ている。
【0029】緩衝増幅回路160は、コンデンサ16
1、トランジスタ162、抵抗163a〜163dなど
により構成されている。緩衝増幅回路160では、抵抗
163aを介して電源電圧Vccがトランジスタ162
のコレクタに入力され、抵抗163bおよびコンデンサ
161を介してトランジスタ162のエミッタがグラン
ドに接続され、抵抗163c,163dによって電源電
圧Vccが分圧され、トランジスタ162のベースに印
加されている。
【0030】温度補償型水晶発振器100においては、
発振回路140で水晶振動子134を発振させ、水晶振
動子134の付加容量を可変容量ダイオード144に印
加する電圧で制御することにより、発振周波数を制御す
ることが可能になる。発振出力は、トランジスタ142
のエミッタにより取り出され、緩衝増幅回路160で増
幅されてトランジスタ162のコレクタから出力され
る。また、出力周波数の温度による変動は、補正電圧発
生回路150により補正される。
【0031】
【実施例】(実施例1)以下に、本発明に係る温度補償
型水晶発振器の製造方法の一実施例を示す。まず、出発
原料として、BaO、SiO2、Al23、B23、C
aOを準備し、各出発原料を所定量秤量し、混合した。
次に、得られた混合物を1300℃で2時間仮焼し、得
られた仮焼物を粉砕して仮焼粉末を得た。
【0032】次に、この仮焼粉末に、適当量のバイン
ダ、可塑剤および溶剤を加えて混練し、セラミックスラ
リーを得た。次に、このセラミックスラリーを、ドクタ
ーブレード法によりシート状に形成し、セラミックグリ
ーンシートを得た。次に、セラミックグリーンシートの
所定の位置にビアホールを形成した。
【0033】次に、Ag粉末、適当量のバインダ、ガラ
ス粉末、分散剤からなる導体ペーストを作製し、この導
体ペーストを、スクリーン印刷によりセラミックグリー
ンシート上に印刷し、セラミックグリーンシートのビア
ホールに充填した。
【0034】次に、セラミックグリーンシートを複数枚
積層し、圧着することによりセラミック積層体を作製し
た。次に、セラミック積層体を800〜1000℃の温
度で5時間焼成し、図4(A)に示すように、複数のセ
ラミック層211からなり、ビア導体212および配線
導体213a〜213bが形成されたセラミック基板2
10を得た。
【0035】なお、セラミック基板の製造方法について
は上述の限りではなく、その他公知の製造方法を用いて
もよい。
【0036】次に、図4(B)に示すように、セラミッ
ク基板210の下側主面上に、RuO2粉末、ガラス粉
末、分散剤からなる抵抗ペーストを塗布し、焼き付けて
抵抗膜214を形成した。その後、図4(B)に示すよ
うに、セラミック基板210の配線導体213a上にチ
ップコンデンサ221a、能動素子221b、チップサ
ーミスタ221cを搭載し、半田付けを行った。
【0037】次に、図5(A)に示すように、一方主面
上に銅箔が形成されたエポキシ樹脂プリプレグシートを
作製した。次に、樹脂プリプレグシート上に形成された
銅箔をフォトリソグラフィーによりエッチングし、図5
(B)に示すように、主面上に表面導体223が形成さ
れた樹脂プリプレグシート270を作製した。
【0038】次に、炭酸ガスレーザーを用いて、図5
(C)に示すように、樹脂プリプレグシート270にビ
アホール271を形成した。次に、図5(D)に示すよ
うに、導体ペーストをスクリーン印刷によりビアホール
271内に充填して、ビア導体222を形成した。
【0039】次に、図6に示すように、樹脂プリプレグ
シート270をセラミック基板210上に重ね、真空プ
レスにより160℃の温度で60分間圧着した。このよ
うにして、樹脂プリプレグシート270にチップコンデ
ンサ221a、能動素子221b、およびチップサーミ
スタ221cを埋没させるとともに、樹脂プリプレグシ
ート270およびビア導体222を熱硬化させた。
【0040】次に、表面導体223上に半田ペーストを
塗布し、図7に示すように、水晶振動子が収納されたパ
ッケージ230を樹脂層220(樹脂プリプレグシート
270が熱硬化したもの)上に搭載した。次に、リフロ
ーにより半田ペーストを溶解させ、端子電極237と表
面導体223とを接合させて、温度補償型水晶発振器2
00aを作製した。なお、図7では、パッケージ230
について詳細な図示を省略している。
【0041】また、複数の樹脂層を形成する場合は、樹
脂層220を一層目の樹脂層として、樹脂層220上に
さらに樹脂プリプレグシート270を積層し、同様の工
程を繰り返して二層目、三層目、・・・の樹脂層を形成
すればよい。
【0042】(実施例2)以下に、本発明に係る温度補
償型水晶発振器の製造方法の他の実施例を示す。まず、
実施例1と同様にして、図4(A)に示すセラミック基
板210を作製した。次に、図4(B)に示すように、
セラミック基板210の下側主面上に、RuO2粉末、
ガラス粉末、分散剤からなる抵抗ペーストを塗布して焼
き付け、抵抗膜214を形成した。その後、図4(B)
に示すように、セラミック基板210の配線導体213
a上にチップコンデンサ221a、能動素子221b、
チップサーミスタ221cを搭載し、半田付けを行っ
た。
【0043】次に、図8(A)に示すように、セラミッ
ク基板210上にエポキシ樹脂材料272をコーターで
流し込み、チップコンデンサ221a、能動素子221
b、チップサーミスタ221cを覆った。
【0044】次に、エポキシ樹脂材料272でコートさ
れたセラミック基板210を真空オーブンに入れ100
℃で10分間加熱し、エポキシ樹脂材料272をチップ
コンデンサ221a、能動素子221b、およびチップ
サーミスタ221cの下面に回り込ませた。これによ
り、上側主面上にエポキシ樹脂材料272が形成された
セラミック基板210を作製した。なお、この温度で
は、エポキシ樹脂材料272は完全には熱硬化せず、半
硬化の状態である。
【0045】次に、セラミック基板210を真空オーブ
ンから取り出し、炭酸ガスレーザーを用いて、図8
(B)に示すように、エポキシ樹脂材料272を貫通す
るビアホール271を形成した。次に、図8(C)に示
すように、導体ペーストをスクリーン印刷によりビアホ
ール271内に充填して、ビア導体222を形成した。
【0046】次に、一方主面が粗面化された電解銅箔を
準備し、図9(A)に示すように、エポキシ樹脂材料2
72の上側主面と電解銅箔223aの粗面とを合わせる
ようにして、エポキシ樹脂材料272に電解銅箔223
aを重ね、真空プレスにより160℃で60分間圧着し
た。なお、この温度で、エポキシ樹脂材料272、およ
びビア導体222は熱硬化した。
【0047】次に、図9(B)に示すように、樹脂層2
20(エポキシ樹脂材料272が熱硬化したもの)上に
形成された電解銅箔223aをフォトリソグラフィーに
よりエッチングし、表面導体223を形成した。
【0048】次に、樹脂層220の表面導体223上に
半田ペーストを塗布した。次に、図10に示すように、
水晶振動子が収納されたパッケージ230を樹脂層22
0上に搭載し、リフローにより半田ペーストを溶解さ
せ、端子電極237と表面導体223とを接合させて、
温度補償型水晶発振器200bを作製した。なお、図1
0では、パッケージ230について詳細な図示を省略し
ている。
【0049】また、複数の樹脂層を形成する場合は、樹
脂層220を一層目の樹脂層として、樹脂層220上に
さらにエポキシ樹脂材料272を流し込んだ後、同様の
工程を繰り返して二層目、三層目、・・・の樹脂層を形
成すればよい。
【0050】(実施例3)以下に、本発明に係る温度補
償型水晶発振器の製造方法の他の実施例を示す。まず、
実施例1と同様にして、BaO、SiO2、Al23
23、CaOからなるセラミックグリーンシートを作
製し、これを第1のセラミックグリーンシートとした。
次に、Agからなる導体ペーストを、スクリーン印刷に
より第1のセラミックグリーンシート上に印刷し、第1
のセラミックグリーンシートのビアホールに充填した。
【0051】一方、Al23粉末に、適当量のバイン
ダ、可塑剤および溶剤を加えて混練し、セラミックスラ
リーを得た。次に、このセラミックスラリーを、ドクタ
ーブレード法によりシート状に成形してセラミックグリ
ーンシートを作製し、これを第2のセラミックグリーン
シートとした。次に、第2のセラミックグリーンシート
の4隅にビアホールを形成し、Agからなる導体ペース
トを充填した。
【0052】次に、図11(A)に示すように、第1の
セラミックグリーンシート273および第2のセラミッ
クグリーンシート274を積層し、圧着することによ
り、配線導体213a〜213c、およびビア導体21
2、222が形成されたセラミック積層体210aを作
製した。なお、セラミック積層体210aの最下層に配
置された第1のセラミックグリーンシートの下側主面上
には、RuO2粉末、ガラス粉末、分散剤からなる抵抗
ペースト214が塗布されている。
【0053】次に、セラミック積層体210aを800
〜1000℃の温度で5時間焼成した後、未焼結の第2
のセラミックグリーンシート274を除去した。その結
果、図11(B)に示すように、上側主面上にビア導体
222が突起したセラミック基板210が得られた。次
に、図11(C)に示すように、セラミック基板210
の配線導体213a上にチップコンデンサ221a、能
動素子221b、チップサーミスタ221cを搭載し、
半田付けを行った。
【0054】次に、実施例1と同様にして、図5(B)
に示すように、主面上に表面導体223が形成された樹
脂プリプレグシート270を作製した。次に、炭酸ガス
レーザーを用いて、図5(C)に示すように、樹脂プリ
プレグシート270にビアホール271を形成した。
【0055】次に、ビア導体222とビアホール271
との位置を合わせながら、セラミック基板210上に樹
脂層220を重ね、真空プレスにより160℃の温度で
60分間圧着した。このようにして、図6に示すよう
に、樹脂プリプレグシート270にチップコンデンサ2
21a、能動素子221b、およびチップサーミスタ2
21cを埋没させるとともに、樹脂プリプレグシート2
70を熱硬化させて樹脂層220を形成した。次に、実
施例1と同様にして、図7に示す温度補償型水晶発振器
200aを作製した。
【0056】なお、実施例2と同様にして、上側主面上
にビア導体222が突起したセラミック基板210上
に、エポキシ樹脂材料をコーターで流し込みむことによ
り、樹脂層220を形成してもよい。
【0057】
【発明の効果】本発明に係る温度補償型水晶発振器にお
いては、温度補償回路を構成する回路部品が樹脂層に埋
設されているため、回路基板上面にキャビティを形成し
てキャビティ内に回路部品を実装する必要がない。
【0058】したがって、キャビティ側壁の寸法や、キ
ャビティ側壁と回路部品との間隔を考慮する必要がない
ため、設計上の規制が大幅に緩和され、より小型化しや
すくなる。また、狭いキャビティ側壁ではなく、平坦な
樹脂層上にパッケージ実装用電極を形成することができ
るため、パッケージと回路基板との固着強度が高い。
【0059】また、パッケージの真下に位置する樹脂層
に回路部品を埋設するため、温度補償型水晶発振器の面
積をパッケージの面積と同程度にすることができる。
【0060】また、セラミック基板上に形成された樹脂
層は、回路部品を隙間なく埋設するとともに、セラミッ
ク基板との密着性も良好であるため、機械的強度に優れ
た温度補償型水晶発振器を提供することができる。さら
に、樹脂層をエポキシ樹脂で構成することにより、耐候
性に優れた温度補償型水晶発振器を提供することができ
る。
【0061】また、セラミック基板を複数のセラミック
層で構成し、セラミック層間に配線導体を形成すること
により、多様な回路設計が可能となる。
【0062】また、セラミック基板の下側主面上に形成
された抵抗膜をレーザーなどでトリミングし、水晶振動
子の温度周波数特性を微調整することにより、より安定
した温度周波数特性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る温度補償型水晶発振器の一実施形
態を示す断面図である。
【図2】図1に示す温度補償型水晶発振器の変形例を示
す断面図である。
【図3】図1に示す温度補償型水晶発振器の等価回路を
示す回路図である。
【図4】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方法
の一実施例を示す工程図である。
【図5】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方法
の一実施例を示す工程図である。
【図6】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方法
の一実施例を示す工程図である。
【図7】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方法
の一実施例を示す工程図である。
【図8】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方法
の他の実施例を示す工程図である。
【図9】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方法
の他の実施例を示す工程図である。
【図10】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方
法の他の実施例を示す工程図である。
【図11】本発明に係る温度補償型水晶発振器の製造方
法の他の実施例を示す工程図である。
【図12】従来の温度補償型水晶発振器を示す断面図で
ある。
【図13】従来の温度補償型水晶発振器を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
100 温度補償型水晶発振器 110 セラミック基板 111 セラミック層 112 ビア導体 113a〜113c 配線導体 114 抵抗膜 120 樹脂層 121a〜121c 回路部品 122 ビア導体 123 表面導体 130 パッケージ 131 パッケージ本体 132 シールド板 133 空間 134 水晶振動子 135 配線導体 136 ビア導体 137 端子電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 祐樹 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J079 AA04 BA43 BA44 HA07 HA09 HA16 HA26 HA28 HA29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック基板と、 前記セラミック基板の上側主面上に形成された少なくと
    も1層の樹脂層と、 前記樹脂層の上側主面上に搭載され、内部の空間に水晶
    振動子が収納されたパッケージと、 からなり、 前記セラミック基板の上側主面上には配線導体が形成さ
    れ、 前記樹脂層の内部には、前記配線導体と電気的に接続さ
    れる回路部品が埋設されるとともに、前記配線導体と電
    気的に接続されるビア導体が形成され、 前記樹脂層の上側主面上には、前記ビア導体と電気的に
    接続される表面導体が形成され、 前記パッケージ下面には、前記水晶振動子および前記表
    面導体と電気的に接続される端子電極が形成されてい
    る、 ことを特徴とする温度補償型水晶発振器。
  2. 【請求項2】 前記セラミック基板は、複数のセラミッ
    ク層が積層されてなり、前記セラミック層間に配線導体
    が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の
    温度補償型水晶発振器。
  3. 【請求項3】 前記セラミック基板の下側主面上に抵抗
    膜が形成されていることを特徴とする、請求項1または
    請求項2に記載の温度補償型水晶発振器。
JP2002148203A 2002-05-22 2002-05-22 温度補償型水晶発振器 Pending JP2003347846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002148203A JP2003347846A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 温度補償型水晶発振器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002148203A JP2003347846A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 温度補償型水晶発振器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003347846A true JP2003347846A (ja) 2003-12-05

Family

ID=29766884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002148203A Pending JP2003347846A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 温度補償型水晶発振器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003347846A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007158228A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Nichicon Corp 温度補償回路基板
US7545083B2 (en) 2006-09-19 2009-06-09 Epson Toyocom Corporation Piezoelectric device and method for manufacturing the same
WO2009139121A1 (ja) * 2008-05-13 2009-11-19 パナソニック株式会社 電子部品
WO2015022808A1 (ja) * 2013-08-13 2015-02-19 株式会社村田製作所 複合電子部品

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0563366A (ja) * 1991-08-30 1993-03-12 Matsushita Electric Works Ltd セラミツク多層配線板の製造方法
JPH07142867A (ja) * 1993-11-15 1995-06-02 Murata Mfg Co Ltd 多層基板及びその製造方法
JPH1093240A (ja) * 1996-09-10 1998-04-10 Yamaichi Electron Co Ltd 多層配線板および多層配線板の製造方法
JPH11220262A (ja) * 1997-11-25 1999-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 回路部品内蔵モジュールおよびその製造方法
JP2001007647A (ja) * 1999-06-25 2001-01-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装型の温度補償水晶発振器
JP2001177044A (ja) * 1999-12-15 2001-06-29 Murata Mfg Co Ltd 電子部品モジュール及び圧電発振器
JP2002118332A (ja) * 2000-10-11 2002-04-19 Denso Corp 配線基板及びその製造方法
JP2002134653A (ja) * 2000-10-23 2002-05-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置とその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0563366A (ja) * 1991-08-30 1993-03-12 Matsushita Electric Works Ltd セラミツク多層配線板の製造方法
JPH07142867A (ja) * 1993-11-15 1995-06-02 Murata Mfg Co Ltd 多層基板及びその製造方法
JPH1093240A (ja) * 1996-09-10 1998-04-10 Yamaichi Electron Co Ltd 多層配線板および多層配線板の製造方法
JPH11220262A (ja) * 1997-11-25 1999-08-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 回路部品内蔵モジュールおよびその製造方法
JP2001007647A (ja) * 1999-06-25 2001-01-12 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 表面実装型の温度補償水晶発振器
JP2001177044A (ja) * 1999-12-15 2001-06-29 Murata Mfg Co Ltd 電子部品モジュール及び圧電発振器
JP2002118332A (ja) * 2000-10-11 2002-04-19 Denso Corp 配線基板及びその製造方法
JP2002134653A (ja) * 2000-10-23 2002-05-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置とその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007158228A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Nichicon Corp 温度補償回路基板
US7545083B2 (en) 2006-09-19 2009-06-09 Epson Toyocom Corporation Piezoelectric device and method for manufacturing the same
WO2009139121A1 (ja) * 2008-05-13 2009-11-19 パナソニック株式会社 電子部品
WO2015022808A1 (ja) * 2013-08-13 2015-02-19 株式会社村田製作所 複合電子部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3406845B2 (ja) 表面実装型水晶発振器
JP3285847B2 (ja) 表面実装型水晶発振器
US20040195691A1 (en) Circuit module and method for manufacturing the same
JP2002111435A (ja) 圧電振動子及びそれを搭載した圧電デバイス
US6674221B2 (en) Electronic component module and piezoelectric oscillator device
US20060170510A1 (en) Mounting structure and method of surface-mount crystal oscillator
JP3406846B2 (ja) 温度補償型水晶発振器
JP2007157784A (ja) 電子部品
JP2007060593A (ja) 圧電デバイス及びその製造方法
JP2003347846A (ja) 温度補償型水晶発振器
JP2010220152A (ja) 表面実装用の水晶デバイス
JP2005039435A (ja) 表面実装型圧電発振器
JP3046148B2 (ja) 電子部品収納用パッケージ
JP3101996B2 (ja) 表面実装型圧電発振器
JP2008085742A (ja) 水晶発振器およびその製造方法
JP2000124738A (ja) 圧電発振器および圧電振動デバイス
JP3403159B2 (ja) 圧電発振器
JP2003347847A (ja) 温度補償型水晶発振器
JP2007124589A (ja) 電子部品
JPS5930515Y2 (ja) 圧電振動子
JPH1022735A (ja) 表面実装用容器及びこれを用いた圧電発振器の製造方 法
JP2007158455A (ja) 圧電発振器及びその製造方法
JP2531297Y2 (ja) 圧電振動子収納用容器
JP2006287594A (ja) 圧電デバイス及びその製造方法
JP2004056269A (ja) 圧電発振器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071127