JPH1089385A - 電磁クラッチ - Google Patents

電磁クラッチ

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JPH1089385A
JPH1089385A JP8242182A JP24218296A JPH1089385A JP H1089385 A JPH1089385 A JP H1089385A JP 8242182 A JP8242182 A JP 8242182A JP 24218296 A JP24218296 A JP 24218296A JP H1089385 A JPH1089385 A JP H1089385A
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泰生 田渕
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1に温度ヒューズの設置に伴う電磁コイル
の巻線スペースの減少を抑制する。第2に正常時におけ
る温度ヒューズの誤作動の可能性の低減と、クラッチ滑
り時における温度ヒューズ溶断の応答性を向上する。 【解決手段】 回転駆動源からの回転力を受けて回転す
るロータ2と、圧縮機の回転軸に連結されるハブ12
と、電磁コイル5を巻線したコイルスプール14を収納
し、固定するコイルハウジング4と、電磁コイル5の発
生する電磁吸引力によりロータ2の摩擦面2aに吸着さ
れてハブ12側に回転を伝えるアーマチャ8とを備え
る。コイルスプール14のうち、ロータ2の摩擦面2a
側に位置する内周角部に傾斜面を形成し、この傾斜面に
より形成される凹所に、温度ヒューズ13を配設する。
この温度ヒューズ13を所定温度以上において溶断し
て、電磁コイル5への通電を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動力伝達を断続する
電磁クラッチに関するもので、自動車用空調装置の冷凍
サイクルの圧縮機駆動用として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用空調装置の冷凍サイクル
の圧縮機は、電磁クラッチを介してエンジンに連結さ
れ、電磁クラッチによりエンジンからの動力伝達が断続
されるようになっている。ところで、圧縮機が焼きつき
等の故障を発生して、その回転軸がロックすると、エン
ジンの動力伝達装置のベルトに過大な力が加わり、この
ベルトの破損等の不具合が生じる。このベルト破損等の
不具合が一旦生じると、エンジン冷却水循環用ウォータ
ポンプ、バッテリ充電用発電機等のエンジン補機が作動
不能となり、エンジンの運転停止という重大事態を引き
起こすので、この不具合を未然に防止するための対策が
必要である。
【0003】そこで、従来では、以下のような対策を一
般に講じている。すなわち、エンジン側からの動力を受
けて回転している入力側のロータと、この入力側ロータ
に、電磁コイルの電磁吸引力により吸着されて回転する
出力側のアーマチャとを有する電磁クラッチにおいて、
圧縮機のロック時には出力側のアーマチャが回転不能と
なり、このアーマチャに対して前記ロータが滑りながら
回転するので、この滑り接触部分の温度が異常上昇す
る。
【0004】そこで、このアーマチャとロータとの滑り
接触部分における温度の異常上昇に注目して、この温度
の異常上昇により溶断する温度ヒューズを設置し、この
温度ヒューズの溶断により前記電磁コイルへの通電を遮
断して、電磁クラッチを動力遮断状態とすることによ
り、上記ベルトに過大な力が加わるのを防止している。
このような温度ヒューズを設置した従来技術としては、
特開昭57−51025号公報に記載されたものがあ
り、この従来技術では、前記電磁コイルを保持するコイ
ルスプール(巻枠)を、コイルハウジング(固定磁極部
材)内に固定するとともに、コイルスプールのうち、ロ
ータ端面に対向する部位に温度ヒューズを設置してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、温度ヒューズの設置場所を、具体的
には、コイルスプールの半径方向に延びる側面のうち、
内周部と外周部との間の略中間部位に設定しているの
で、この温度ヒューズの設置スペース分だけ、コイルス
プールの軸長が縮小してしまい、その結果、コイルスプ
ールに保持される電磁コイルの巻数が減少するので、所
要の電磁吸引力を確保するために、電磁コイルの消費電
力が増大するという問題がある。
【0006】また、本発明者らの実験、検討によると、
上記従来技術では、次のごとき問題も生じることが分か
った。すなわち、温度ヒューズが、コイルハウジングよ
り離れた部位において、電磁コイルおよびコイルスプー
ルを絶縁固定する樹脂部材により覆われて設置されてい
るので、温度ヒューズ周辺部の熱は外部に放出されにく
い。
【0007】そのため、圧縮機正常時に電磁コイルが通
電され、発熱すると、この発熱の影響を受けて温度ヒュ
ーズ周辺部も温度上昇して、温度ヒューズの溶断温度以
上に上昇する場合が生じ、これにより正常時にもかかわ
らず、温度ヒューズが溶断するという誤作動が生じるこ
とがある。また、圧縮機のロック時にはアーマチャとロ
ータとの滑り接触部分における温度上昇の伝達が上記樹
脂部材により妨げられて、滑り接触部分の熱が温度ヒュ
ーズに伝わりにくいので、温度ヒューズが溶断するまで
の時間が長くかかり、応答性が悪いという問題が生じ
る。この応答性の悪化により、温度ヒューズの溶断前
に、電磁クラッチの軸受(ボールベアリング)が温度上
昇してロックしてしまう場合がある。
【0008】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
第1には、温度ヒューズの設置に伴う電磁コイルの巻線
スペースの減少を抑制することを目的とする。第2に
は、正常時における温度ヒューズの誤作動の可能性を低
減できるとともに、クラッチ滑り時における温度ヒュー
ズ溶断の応答性を向上できる電磁クラッチを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1〜8
記載の発明では、回転駆動源からの回転力を受けて回転
する駆動側回転部材(1、2)と、従動側機器の回転軸
に連結される従動側回転部材(12)と、通電により電
磁吸引力を発生する電磁コイル(5)と、この電磁コイ
ル(5)を収納し、固定するコイルハウジング(4)
と、電磁コイル(5)の発生する電磁吸引力により駆動
側回転部材(1、2)の摩擦面(2a)に吸着されるア
ーマチャ(8)と、従動側回転部材(12)とアーマチ
ャ(8)との間を弾性的に連結する弾性連結機構(9、
10、11)とを備え、さらに、コイルハウジング
(4)内において、駆動側回転部材(1、2)の摩擦面
(2a)に近接した部位に温度ヒューズ(13)を配設
し、この温度ヒューズ(13)を、所定温度以上におい
て溶断して、電磁コイル(5)への通電を遮断するよう
にした電磁クラッチにおいて、コイルハウジング(4)
内に円環状のコイルスプール(14)を配設して、この
コイルスプール(14)上に電磁コイル(5)を巻線す
るとともに、このコイルスプール(14)のうち、駆動
側回転部材(1、2)の摩擦面(2a)側に位置する内
周角部に、凹所(14b)を形成し、この凹所(14
b)に温度ヒューズ(13)を配設することを特徴とし
ている。
【0010】この構成によると、コイルスプール(1
4)の内周角部に形成した凹所(14b)に温度ヒュー
ズ(13)を配設しているので、従来技術のように、コ
イルスプールの半径方向に延びる側面のうち、内周部と
外周部との間の略中間部位に温度ヒューズ(13)を配
設する場合のように、温度ヒューズの設置に伴って、コ
イルスプール全体の軸長が縮小することがなく、コイル
スプール(14)の内周角部のみが局所的にスペースを
減少するだけですむ。
【0011】その結果、コイルスプール(14)に保持
される電磁コイルの巻数の減少を従来技術よりも大幅に
抑制でき、所要の電磁吸引力を確保するための、電磁コ
イルの消費電力増大を僅少値に抑制できるという効果が
大である。しかも、上記に加えて、温度ヒューズの誤作
動の低減および応答性の向上をも達成できる。すなわ
ち、圧縮機等の従動側機器の正常作動時に、電磁コイル
(5)が通電により発熱しても、温度ヒューズ(13)
がコイルスプール(14)の内周角部に位置し、コイル
ハウジング(4)の壁面に近接しているので、温度ヒュ
ーズ周囲の熱は、樹脂よりも熱伝導性が良好な、磁性体
金属からなるコイルハウジング(4)側に放熱されるの
で、温度ヒューズ周囲の温度は、熱伝導度が低い樹脂部
材の中央部内に位置している場合に比してかなり低い温
度となる。
【0012】そのため、電磁コイル(5)が発熱して
も、その発熱の影響を受けて、温度ヒューズ(13)が
誤作動し、溶断する可能性を著しく低減できる。一方、
従動側機器が焼きつき等の重大故障を起こしてロックす
ると、アーマチャ(8)と駆動側回転部材(1、2)と
の滑り接触部分が摩擦熱により異常に温度上昇する。こ
のとき、コイルハウジング(4)は樹脂よりも熱伝導度
が高いので、コイルハウジング(4)のうち、駆動側回
転部材(1、2)の摩擦面(2a)に近接した端部は駆
動側回転部材(1、2)の温度上昇による熱を受けて速
やかに温度上昇する。そして、温度ヒューズ(13)
は、上記コイルハウジング(4)の端部を通して受熱す
るため、駆動側回転部材(1、2)の温度上昇に対して
応答よく温度上昇する。
【0013】これにより、従動側機器のロック発生後、
短時間で温度ヒューズ(13)がその溶断温度まで上昇
して溶断し、電磁コイル(5)への通電を遮断できる。
従って、温度ヒューズ(13)の溶断前に、電磁クラッ
チの軸受が温度上昇してロックしてしまうといった不具
合を確実に阻止できる。また、特に請求項7記載の発明
では、コイルハウジング(4)は、断面コの字形状の2
重円筒形状に形成されており、コイルハウジング(4)
の2重円筒形状のうち、内周側円筒部(4a)の摩擦面
(2a)側先端部に、外周面から内周面側へ傾斜する傾
斜面(4c)を形成し、この傾斜面(4c)に沿うよう
に凹所(14b)を形成することを特徴としている。
【0014】この構成によると、コイルハウジング
(4)の内周側円筒部(4a)の先端部傾斜面(4c)
に沿って凹所(14b)を形成することにより、傾斜面
(4c)を利用して凹所(14b)を拡大でき、電磁コ
イル(5)の巻数減少をより一層効果的に抑制できる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態
記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1および図2において、1は駆動側
プーリで、図示しないベルトを介して自動車エンジンか
ら回転力を受けて回転するものである。このプーリ1は
多重Vベルトが係合される多重V溝を持ったプーリ部1
aが一体形成されており、鉄系金属で製作されている。
【0016】2は断面コの字形状の2重円筒形状に形成
された駆動側ロータで、鉄系金属(強磁性体)で製作さ
れており、プーリ1とは溶接等の接合手段で一体に接合
されている。このロータ2の内周部には、ベアリング3
が配置され、このベアリング3によりロータ2は図示し
ない圧縮機のフロントハウジングの円筒突出部上に回転
自在に支持されるようになっている。ここで、圧縮機は
自動車用空調装置の冷凍サイクルの冷媒圧縮用のもので
ある。
【0017】4は固定磁極部材としての役割を果たすコ
イルハウジングで、内周側円筒部4aおよび外周側円筒
部4bを有する、断面コの字形状の2重円筒形状に鉄系
金属(強磁性体)で形成されている。このコイルハウジ
ング4の内周側円筒部4a上に位置するようにして、円
環状の樹脂製コイルスプール14がコイルハウジング4
の内部に配設されている。このコイルスプール14上に
電磁コイル5が巻線され、保持固定されている。そし
て、このコイルスプール14と電磁コイル5は樹脂部材
6によりコイルハウジング4内に絶縁固定されている。
【0018】ここで、樹脂部材6は、本例では、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステルのような比較的低温(13
0〜140°C)で成形できる樹脂材料をコイルハウジ
ング4の内部空間に注入し成形したものである。また、
コイルスプール14を構成する樹脂材料としては、電磁
コイル5の発熱に耐える耐熱性に優れ、かつある程度の
剛性を有する樹脂が好ましく、例えばナイロン、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート等
を用いる。これらの樹脂の熱変形温度は、樹脂部材6の
成形温度(130〜140°C)より十分高い温度(2
00°C以上)であるので、樹脂部材6の成形による不
具合は発生しない。
【0019】一方、コイルハウジング4はロータ2の断
面コの字形状の内部空間内に微小隙間を介して配設され
ており、これによりロータ2はコイルハウジング4に対
して回転自在になっている。このコイルハウジング4の
背面部には鉄系金属で略四角形状に形成されたステー7
が点溶接等により接合されている。このステー7の中心
部には、圧縮機のフロントハウジングの円筒突出部(図
示せず)が貫通する円形穴7aが開けられている。
【0020】このステー7を介してコイルハウジング4
は圧縮機のフロントハウジングに固定されるようになっ
ている。ロータ2の半径方向に延びる摩擦面2aには、
銅(非磁性体)からなるリング状の磁気遮断部材2b、
2cが配設してある。さらに、磁気遮断部材2bの部位
には摩擦材2dが配設され、伝達トルクの向上を図るよ
うにしてある。
【0021】8はロータ2の摩擦面2aに対向して配設
されたアーマチャで、リング状に鉄系金属(強磁性体)
で形成されている。このアーマチャ8は電磁コイル5の
非通電時には後述するゴム製弾性部材9の弾性力により
ロータ2の摩擦面2aから所定の微小距離離れた位置に
保持されるようになっている。このアーマチャ8には、
円周方向に延びる円弧状の磁気遮断溝8aが形成されて
いる。
【0022】電磁コイル5への通電により発生する磁束
が流れる磁気回路(図1の一点鎖線X参照)は、上記ロ
ータ2、コイルハウジング4およびアーマチャ8により
構成されている。10は鉄系金属からなるリベットで、
アーマチャ8をゴム製弾性部材9を介して保持部材11
に連結するものである。この連結構造を具体的に説明す
ると、リベット10は図2に示すように120度間隔で
3本配設され、その頭部10aにてアーマチャ8に一体
にかしめ固定されている。そして、リベット10の軸部
10bの外周面に円筒状のゴム製弾性部材9が一体に接
着固定されており、弾性部材9の外周面は保持部材11
の円筒状保持部11aの内周面に圧入固定されている。
【0023】保持部材11は鉄系金属にて形成されたも
ので、上記円筒状保持部11aを頂部付近に一体形成し
た略正三角形の形状である。 また、保持部材11はそ
の中心部に円形の穴11bを有し、この円形の穴11b
の周縁部に、ハブ12が3本のリベット12aによりか
しめ固定されている。このハブ12は鉄系金属にて形成
されており、その中心円筒部12bの内周には、圧縮機
の回転軸(図示せず)がスプライン結合等により回り止
め嵌合され、そしてハブ12と圧縮機の回転軸は図示し
ないボルトにより一体に締めつけ固定されるようにして
ある。
【0024】また、弾性部材9の材質としては、自動車
の使用環境温度範囲(−30°C〜115°C)に対し
て、トルク伝達およびトルク変動吸収の面で優れた特性
を発揮するゴムを用いることが好ましく、具体的には、
塩素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、
エチレンプロピレンゴム等のゴムがよい。なお、本例で
は、プーリ1とロータ2により駆動側回転部材を構成
し、ハブ12により従動側回転部材を構成している。そ
して、弾性部材9、リベット10および保持部材11に
より、ハブ(従動側回転部材)12とアーマチャ8との
間を連結する弾性連結機構を構成し、電磁コイル5の非
通電時には弾性部材9の弾性力によりアーマチャ8をロ
ータ2の摩擦面2aから開離した位置に保持するように
してある。
【0025】13は温度ヒューズで、所定温度(本例で
は184°C)において溶融する感温部材(有機化合物
からなる樹脂製部材)を内蔵し、この感温部材が溶融す
るまでは接点間の電気的接続状態を維持し、そして感温
部材が溶融すると、スプリングの作用で接点間を切り離
して、電気的接続状態を遮断する構成である。この温度
ヒューズ13はこれらの感温部材、接点機構、スプリン
グ等を円筒状ケース内に収納した略円柱状の形状に形成
されている。そして、この温度ヒューズ13は圧縮機ロ
ック時にアーマチャ8が回転不能となり、このアーマチ
ャ8に対してロータ2が滑りながら回転することによ
り、この滑り接触部分の温度が異常上昇するのを感知し
て遮断状態になるものである。
【0026】従って、温度ヒューズ13は圧縮機ロック
時におけるアーマチャ8とロータ2との滑り接触に基づ
く温度の異常上昇を応答よく感知する必要があり、しか
も圧縮機正常時における電磁コイル5の発熱に対しては
誤作動しないようにする必要がある。上記点を考慮し
て、本実施形態では、温度ヒューズ13の配置場所を次
のように設定している。図4〜図6はコイルスプール1
4単体の形状を示し、図7(a)および図8〜図10は
温度ヒューズ13の配設場所の拡大図である。これらの
図に基づいて、温度ヒューズ13の配設部の構成を具体
的に説明すると、コイルスプール14のうち、ロータ2
の摩擦面2a側に位置する内周角部に、摩擦面2aから
離れる方向に傾斜した傾斜面14aを全周にわたって形
成してある。
【0027】この傾斜面14aによりコイルスプール1
4の内周角部に凹所14bを形成し、この凹所14b内
を温度ヒューズ13の配設場所として構成している。こ
こで、傾斜面14aの外側は全周にわたって、連続して
傾斜しておらず、傾斜面14aの外側面は所定間隔毎に
傾斜が遮断されている。この外側面の傾斜遮断部位は補
強用リブ14eを形成している。
【0028】なお、コイルハウジング4の内周側円筒部
4aの先端部には、外周面から内周面に向かって傾斜す
る(断面積を小さくする)傾斜面4c(図7(a)参
照)が形成してある。この傾斜面4cは、図1の磁気回
路Xにおいて、磁束がロータ2の摩擦面2aの半径方向
中間部へ直接向かうのを防止して、磁束がロータ2の内
周円筒部側へ向かうようにするためのものである。
【0029】この傾斜面4cにより凹所14bが拡大さ
れ、温度ヒューズ13の配設面積を拡大することができ
る。図7(a)および図8〜図10に拡大図示するよう
に、コイルスプール14の内周角部の傾斜面14aに
は、温度ヒューズ13を弾性的に保持する2つの爪片1
4c、14dが一体成形されている。ここで、一方の爪
片14cは、コイルハウジング4の内周側円筒部4aの
先端部傾斜面4cに沿って、コイルスプール14の内周
方向へ斜めに延びるように成形してあり、これにより、
電磁コイル5の巻線スペースの減少を抑制しながら、温
度ヒューズ13の配設面積を確保しやすくしている。
【0030】また、2つの爪片14c、14dの間隔
は、温度ヒューズ13の円筒形状の外径より所定量小さ
く設定して、温度ヒューズ13に弾性的な保持力が作用
するようにしてある。また、傾斜面14aの外側面のう
ち、温度ヒューズ13の配設部位は温度ヒューズ13の
外周面に沿った円弧状保持面14fを形成している。
【0031】さらに、コイルスプール14の内周角部
は、温度ヒューズ13の両端側近傍に、電磁コイル5の
一部を取り出すための切欠き部14gを形成し、この切
欠き部14gから取り出された電磁コイル5の一部のコ
イル線5aを切断し、この切断したコイル線5aに温度
ヒューズ13の両端のリード線13aを結線部5bにて
電気接続するようにしてある。ここで、結線部5bによ
るコイル線5aとリード線13aとの電気的および機械
的接合は、半田付け、ヒュージング、かしめ等の手段で
行うことができ、図示の例では、適宜の金属クランプを
かしめる例を示している。
【0032】そして、電磁コイル5のコイル線5aと温
度ヒューズ13のリード線13aが配設される範囲で
は、コイルスプール14の内周角部にその内周側へ斜め
に突出する突出片14hを形成し、この突出片14hに
より、コイルスプール14内に巻線された電磁コイル5
部分と、上記コイル線5aおよびリード線13aとの電
気絶縁を確実に行うようにしてある。
【0033】一方、コイルスプール14に電磁コイル5
の巻始め側端部および巻終わり側端部を取り出すための
コイル取り出し部14iが一体に成形されている。この
コイル取り出し部14iは、コイルスプール14におい
て、ロータ2の摩擦面2aとは反対側の部位で、かつ温
度ヒューズ13の配設部位とは円周方向で180°対称
の部位に配置され、電磁コイル5の両端部取り出し用の
穴14jを2個有している。
【0034】電磁コイル5の両端部5c、5d(図11
参照)は、コイルハウジング4の内外両円筒部4a、4
bの中間の側面部に開けられた穴(図示せず)を通して
コイルハウジング4の外部に取り出され、コネクタ15
内の電気端子15a(図11参照)に電気接続されるよ
うになっている。図11は電磁クラッチの組付完了後の
電気結線状態を示す。
【0035】なお、図1においてコイルハウジング4の
A部は、断面図示の煩雑化を避けるため、断面図示を省
略しており、このA部に上記穴が設けられている。とこ
ろで、温度ヒューズ13は、図1から理解されるよう
に、コイルハウジング4の内周側円筒部4aの外周壁面
に近接した部位で、かつロータ2の端面(摩擦面2aと
反対側の面)に近接した部位に配設されている。従っ
て、温度ヒューズ13は、樹脂部材6の表面近くの部位
に配設されることになり、温度ヒューズ13の表面を樹
脂部材6は薄膜状に覆っているだけである。
【0036】次に、本発明の特徴部分である、電磁クラ
ッチのステータ部分の組付方法(電磁コイル5、温度ヒ
ューズ13、およびコイルスプール14のコイルハウジ
ング4内への組付方法)について説明する。図4および
図8は、電磁コイル5を巻線する前の、コイルスプール
14単体の状態を示しており、まず、電磁コイル5の巻
始め側端部をコイルスプール14のコイル取り出し部1
4iの穴14jよりコイルスプール14の内側に挿入し
た後に、コイルスプール14の円筒面上に電磁コイル5
を若干量巻線する。しかるのち、電磁コイル5のコイル
線5aを一方の切欠き部14gからコイルスプール14
の外側に取り出し、他方の切欠き部14gから再度、コ
イルスプール14の内側に挿入し、コイルスプール14
の円筒面上への電磁コイル5の巻線を継続し、この巻線
を終了した後に、電磁コイル5の巻終わり側端部をコイ
ルスプール14のコイル取り出し部14iの穴14jよ
りコイルスプール14の外側に取り出す。図9はこの電
磁コイル5のコイル線5aの途中をコイルスプール14
の外側に取り出して、巻線を完了した状態を示してい
る。
【0037】次に、図10に示すように、このコイル線
5aをその中間部位にて切断し、その切断端部を切欠き
部14gを起点としてコイルスプール14の円周方向の
反対側へ折り曲げる。そして、温度ヒューズ13を2つ
の爪片14c、14dを弾性的に押し広げながら、円弧
状保持面14fに嵌着保持する。この状態では、図7
(a)に示すように、温度ヒューズ13には2つの爪片
14c、14dの弾性的な保持力が作用するので、温度
ヒューズ13を確実に円弧状保持面14fに嵌着保持で
きる。
【0038】次に、温度ヒューズ13の両端のリード線
13aを結線部5bにて電磁コイル5のコイル線5aに
電気接続する。図10はこの温度ヒューズ13のリード
線13aの電気接続完了後の状態を示している。以上に
より、コイルスプール14に対する、電磁コイル5の巻
線及び温度ヒューズ13の装着が完了する。
【0039】次に、このコイルスプール14部分をコイ
ルハウジング4内に組付ける。このとき、温度ヒューズ
13がコイルハウジング4の内周側円筒部4aの先端部
側に位置するようにして、コイルスプール14部分をコ
イルハウジング4内に組付ける。また、このとき、電磁
コイル5の巻始め、巻終わり側の両端部5c、5dを、
コイルハウジング4の内外両円筒部4a、4bの中間側
面部の穴(図示せず)を通してコイルハウジング4の外
部に取り出して、この両端部5c、5dをコネクタ15
の電気端子15aにフュージングにて電気的に接続して
おく。
【0040】しかる後、樹脂部材6を構成する溶融樹脂
をコイルハウジング4内に注入して成形することによ
り、コイルハウジング4内に電磁コイル5、コイルスプ
ール14および温度ヒューズ13が樹脂部材6によって
固定、保持される。また、コネクタ15の樹脂ケース部
も樹脂部材6と同一樹脂にて同時に成形される。ここ
で、樹脂部材6は前述したように比較的低温(130〜
140°C程度)で成形できる樹脂材料を用いているた
め、この成形時の熱で温度ヒューズ13が開放(溶断)
される恐れはない。また、樹脂部材6の成形温度は樹脂
製コイルスプール14の熱変形温度よりも十分低い温度
であるので、樹脂部材6の成形によってコイルスプール
14が変形、劣化する恐れもない。
【0041】以上により、コイルスプール14部分のコ
イルハウジング4内への組付を終了できる。次に、上記
構成において第1実施形態の作動を説明する。まず、圧
縮機の正常運転時について述べると、自動車エンジンの
クランクプーリの回転が図示しないベルトを介してプー
リ1に伝達され、このプーリ1と一体にロータ2は常時
回転している。
【0042】上記の状態において、自動車用空調装置を
作動させるため、電磁コイル5に通電されると、コイル
ハウジング4からロータ2、およびアーマチャ8を経て
コイルハウジング4に戻る磁気回路X(図1参照)に磁
束が流れる。これにより、ロータ2の摩擦面2aとアー
マチャ8との間に電磁吸引力が発生するので、アーマチ
ャ8は弾性部材9の軸方向弾性力(図1の左方向への
力)に抗してロータ2の摩擦面2aに吸引、吸着され
る。
【0043】この結果、ロータ2とアーマチャ8が一体
となって回転し、さらにアーマチャ8からリベット1
0、弾性部材9、および保持部材11を介してハブ12
に回転が伝達される。このハブ12には圧縮機の回転軸
が一体に結合されているので、この圧縮機の回転軸にプ
ーリ1の回転が伝達され、圧縮機が作動する。ここで、
圧縮機の正常運転時には、ゴム製の弾性部材9が圧縮機
の作動によるトルク変動を吸収する役割も果たしてい
る。
【0044】ところで、上記圧縮機の正常作動時に、電
磁コイル5は通電により発熱するが、本実施形態では、
温度ヒューズ13をコイルハウジング4の内周側円筒部
4aに近接して配設しているので、温度ヒューズ13周
囲の熱は、樹脂よりも熱伝導性が良好な、磁性体金属か
らなるコイルハウジング4側に放熱されるので、温度ヒ
ューズ13周囲の温度は、熱伝導度が低い樹脂部材6の
中央部内に位置している場合に比してかなり低い温度と
なる。
【0045】そのため、電磁コイル5が発熱しても、そ
の発熱の影響を受けて、温度ヒューズ13が誤作動し、
開放状態となる可能性を著しく低減できる。一方、圧縮
機が焼きつき等の重大故障を起こしてロックすると、圧
縮機の回転軸側に結合されているアーマチャ8は回転不
能となるので、このアーマチャ8上を滑りながらロータ
2が回転する。その結果、このアーマチャ8とロータ2
との滑り接触部分が摩擦熱により異常に温度上昇する。
【0046】このとき、コイルハウジング4は樹脂より
も熱伝導度が高いので、コイルハウジング4のうち、ロ
ータ2の端面に近接した部分、すなわち内外周円筒部4
a、4bの先端部はロータ2の温度上昇による熱を受け
て速やかに温度上昇する。そのため、温度ヒューズ13
は、その表面側に位置する薄膜状の樹脂部材6を通して
受熱する熱量に加えて、上記コイルハウジング4の内周
側円筒部4aの先端部を通して受熱するため、ロータ2
の温度上昇に対して応答よく温度上昇する。
【0047】これにより、圧縮機のロック発生後、短時
間で温度ヒューズ13がその開放(溶断)温度まで上昇
して開放状態となり、電磁コイル5への通電を遮断す
る。 (第2実施形態)第1実施形態では、温度ヒューズ13
を配設する凹部14bをコイルスプール14の内周角部
に形成する手段として、この内周角部にロータ2の摩擦
面2aから離れる方向に傾斜した傾斜面14aを形成し
ているが、第2実施形態では、この傾斜面14aの代わ
りに段付部14kを形成するものである。
【0048】すなわち、図7(b)に示すように、第2
実施形態では、コイルスプール14の内周角部に、ロー
タ2の摩擦面2aから離れる方向に凹む段付部14kを
形成し、この段付部14kにより温度ヒューズ13配設
のための凹所14bを形成するようにしたものである。 (第3実施形態)第3実施形態は、第1実施形態による
傾斜面14aと第2実施形態による段付部14kとを組
み合わせるようにしたものである。すなわち、図7
(c)に示すように、第3実施形態では、コイルスプー
ル14の内周角部に、上気した傾斜面14aと段付部1
4kの両方を形成して、この両者の組み合わせにより、
温度ヒューズ13配設のための凹所14bを形成するよ
うにしたものである。 (第4実施形態)第4実施形態は樹脂部材6の成形方法
に関する他の例であり、第1実施形態では、樹脂部材6
を構成する樹脂材料として、成形温度が温度ヒューズ1
3の溶断(開放)温度およびコイルスプール14の成形
(耐熱)温度より十分低い材料を選択して、樹脂部材6
の成形を行っているが、第4実施形態では樹脂部材6を
構成する樹脂材料として、成形温度が温度ヒューズ13
の開放温度より高い(例えば、250°C)ナイロン等
の樹脂材料を用いるものである。
【0049】このために、第4実施形態では、まず、温
度ヒューズ13をコイルスプール14の内周角部に装着
する前に、この成形温度が高い樹脂材料の溶融樹脂をコ
イルハウジング4内に注入し成形することにより、温度
ヒューズ13以外の部分(電磁コイル5、コイルスプー
ル14)をコイルハウジング4に保持固定する。このと
き、コイルスプール14の内周角部における温度ヒュー
ズ13配設部位には成形樹脂が侵入しないようにしてお
く。
【0050】次に、温度ヒューズ13をコイルスプール
14の内周角部に装着するとともに、温度ヒューズ13
の両端のリード線13aを電磁コイル5のコイル線5a
に電気接続した後に、温度ヒューズ13の周辺部のみ、
ポッティング法等により低成形温度の樹脂(前述のエポ
キシ樹脂、あるいはシリコンゴム等)を成形する。この
ように、第4実施形態は樹脂部材6として、温度ヒュー
ズ13の周辺部のみ、温度ヒューズ13の溶断(開放)
温度より成形温度の低い低成形温度の樹脂を用い、温度
ヒューズ13の周辺部以外の部分には、温度ヒューズ1
3の溶断(開放)温度より成形温度が高い高成形温度の
樹脂を用いるものである。
【0051】なお、第4実施形態では樹脂部材6とコイ
ルスプール14が同種の樹脂材料であるので、樹脂部材
6の成形時にコイルスプール14はその成形温度近くま
で加熱されることになるが、樹脂部材6の成形時間は短
時間であるので、コイルスプール14の変形、劣化等が
生じる恐れはない。 (第5実施形態)第5実施形態は樹脂部材6の成形方法
として、第4実施形態を変形したものであり、温度ヒュ
ーズ13をコイルスプール14の内周角部に装着し、そ
のリード線13aを電磁コイル5のコイル線5aに電気
接続した後に、温度ヒューズ13の周辺部のみ、ポッテ
ィング法等により低成形温度の樹脂(前述のエポキシ樹
脂、あるいはシリコンゴム等)を成形する。
【0052】これより、温度ヒューズ13の周辺部を上
記低成形温度の樹脂により断熱できる。そこで、次に、
温度ヒューズ13の溶断(開放)温度より成形温度が高
い高成形温度の樹脂を用いて、樹脂部材6の成形を行っ
ても、温度ヒューズ13が溶断(開放)することはな
い。また、前述のエポキシ樹脂、あるいはシリコンゴム
等は一旦、成形され、硬化すると、成形温度より高い温
度にて加熱されても、短時間で軟化、溶融することはな
いので、問題は発生しない。 (他の実施形態)なお、上述の実施形態は、自動車用空
調装置の冷媒圧縮用圧縮機に本発明を適用した場合につ
いて説明したが、本発明はこのような用途に限らず、種
々な用途の機器に対して広く適用可能であることはもち
ろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す縦断面図で、図2
のB−B断面を示す。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】図1に示すコイルスプール単体の正面図であ
る。
【図5】(a)は図4のH−H断面図、(b)は図4の
I−I断面図である。
【図6】図1に示すコイルスプール単体の背面図であ
る。
【図7】図1に示す温度ヒューズ配設部の拡大断面図
で、(a)は第1実施形態の断面図、(b)は第2実施
形態の断面図、(c)は第3実施形態の断面図である。
【図8】図1に示すコイルスプール単体における温度ヒ
ューズ配設部の拡大正面図である。
【図9】図1に示すコイルスプールに電磁コイルを巻線
した後における温度ヒューズ配設部の拡大正面図であ
る。
【図10】図1に示すコイルスプールに温度ヒューズを
装着した後における温度ヒューズ配設部の拡大正面図で
ある。
【図11】本発明の第1実施形態における電磁コイルの
電気結線図である。
【符号の説明】
1、2…プーリ、ロータ(駆動側回転部材)、4…コイ
ルハウジング、4a…内周側円筒部、4b…外周側円筒
部、5…電磁コイル、6…樹脂部材、8…アーマチャ、
9…弾性部材、10…リベット、11…保持部材、12
…ハブ(従動側回転部材)、13…温度ヒューズ、14
コイルスプール、14a…傾斜面、14b…凹所、14
c、14d…爪片、14k…段付部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体により形成され、回転駆動源から
    の回転力を受けて回転する駆動側回転部材(1、2)
    と、 従動側機器の回転軸に連結される従動側回転部材(1
    2)と、 通電により電磁吸引力を発生する電磁コイル(5)と、 磁性体により形成され、前記電磁コイル(5)を収納
    し、固定するコイルハウジング(4)と、 磁性体により形成され、前記電磁コイル(5)の発生す
    る電磁吸引力により前記駆動側回転部材(1、2)の摩
    擦面(2a)に吸着されるアーマチャ(8)と、 前記従動側回転部材(12)と前記アーマチャ(8)と
    の間を連結するように配設され、前記電磁コイル(5)
    の非通電時には前記アーマチャ(8)を前記駆動側回転
    部材(1、2)の摩擦面(2a)から開離した位置に保
    持する弾性連結機構(9、10、11)と、 前記コイルハウジング(4)内において、前記駆動側回
    転部材(1、2)の摩擦面(2a)に近接した部位に配
    設され、所定温度以上において溶断して、前記電磁コイ
    ル(5)への通電を遮断する温度ヒューズ(13)とを
    備える電磁クラッチにおいて、 前記コイルハウジング(4)内に円環状のコイルスプー
    ル(14)が配設され、このコイルスプール(14)上
    に前記電磁コイル(5)が巻線されており、 このコイルスプール(14)のうち、前記駆動側回転部
    材(1、2)の摩擦面(2a)側に位置する内周角部
    に、凹所(14b)が形成されており、 この凹所(14b)に前記温度ヒューズ(13)が配設
    されていることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】 前記コイルスプール(14)の前記内周
    角部に、前記駆動側回転部材(1、2)の摩擦面(2
    a)から離れる方向に傾斜した傾斜面(14a)が形成
    されており、 この傾斜面(14a)により前記凹所(14b)が形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラ
    ッチ。
  3. 【請求項3】 前記コイルスプール(14)の前記内周
    角部に、前記駆動側回転部材(1、2)の摩擦面(2
    a)から離れる方向に凹む段付部(14k)が形成され
    ており、 この段付部(14k)により前記凹所(14b)が形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラ
    ッチ。
  4. 【請求項4】 前記コイルスプール(14)の前記内周
    角部に、前記駆動側回転部材(1、2)の摩擦面(2
    a)から離れる方向に傾斜した傾斜面(14b)と、前
    記駆動側回転部材(1、2)の摩擦面(2a)から離れ
    る方向に凹む段付部(14k)とが形成されており、 前記傾斜面(14a)および前記段付部(14k)によ
    り前記凹所(14b)が形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の電磁クラッチ。
  5. 【請求項5】 前記コイルスプール(14)は、弾性を
    有する樹脂にて成形されており、前記内周角部に前記温
    度ヒューズ(13)を弾性的に保持する爪片(14c、
    14d)が一体成形されていることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれか1つに記載の電磁クラッチ。
  6. 【請求項6】 前記コイルスプール(14)は、前記温
    度ヒューズ(13)の両端側近傍に、前記電磁コイル
    (5)を取り出すための切欠き部(14g)を有し、 この切欠き部(14g)から取り出された電磁コイル
    (5)を切断して、前記温度ヒューズ(13)の両端に
    電気接続したことを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れか1つに記載の電磁クラッチ。
  7. 【請求項7】 前記コイルハウジング(4)は、断面コ
    の字形状の2重円筒形状に形成されており、 前記コイルハウジング(4)の2重円筒形状のうち、内
    周側円筒部(4a)の前記摩擦面(2a)側先端部に、
    外周面から内周面側へ傾斜する傾斜面(4c)が形成さ
    れており、 この傾斜面(4c)に沿うように前記凹所(14b)を
    形成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか
    1つに記載の電磁クラッチ。
  8. 【請求項8】 前記コイルスプール(14)および前記
    温度ヒューズ(13)は、前記コイルハウジング(4)
    内に成形された樹脂部材(6)により固定保持されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに
    記載の電磁クラッチ。
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