JP2010091071A - 電磁クラッチ - Google Patents

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守晃 熊谷
Takahiro Ishihara
孝宏 石原
Akira Inagaki
章 稲垣
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Abstract

【課題】駆動力源よりベルト3を介してプーリ4及びロータ5に回転動力が伝達される電磁クラッチ1において、冷媒圧縮機C(従動側機器)の故障によるベルト3とプーリ4との間の滑りを検知し、ベルト3の損傷を予防する。
【解決手段】電磁クラッチ1は、プーリ4のベルト3が接触する部分の温度を検出する第1温度検出手段25と、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する第1故障判定手段とを備える。そして、第1故障判定手段は、第1温度検出手段25により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する。これにより、第1温度検出手段25による温度の検出により、ベルト3とプーリ4との間の滑りを察知することができ、冷媒圧縮機Cの故障をより早く検知することができるので、ベルト3の損傷を予防することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転動力の伝達を断続する電磁クラッチに関する。
従来の電磁クラッチ100として、図8に示すように、駆動力源よりベルト101を介して回転動力が伝達されるプーリ102と、プーリ102とともに回転するロータ103(図8ではプーリ102とロータ103とは一体)と、従動側機器(図示せず)に連結されたアーマチャ104とを備え、アーマチャ104がロータ103に吸引されることで、駆動力源(図示せず)からの回転動力を従動側機器へ伝達するものがある。
また、このような電磁クラッチ100では、従動側機器が故障して回転軸がロックした場合、アーマチャ104とロータ103との間、及び、ベルト101とプーリ102との間に滑りによる摩擦が生じることにより、ベルト101等の破損が生じる虞があるため、その虞を回避するために、ロック検知手段を備えている。
従来の電磁クラッチ100は、ロック検出手段としてアーマチャ104とロータ103との間の摩擦面付近に設けられた温度ヒューズ105を用いており、異常な温度上昇により温度ヒューズ105が切れることで従動側機器と駆動力源との動力の伝達を遮断している(特許文献1参照)。
しかし、一般的に、従動側機器の回転軸がロックした場合、まずベルト101とプーリ102との間の滑りが生じ、次いで、アーマチャ104とロータ103との間の滑りが生じるため、アーマチャ104とロータ103との間の摩擦面の異常な温度上昇を検知した時には、既に、ベルト101とプーリ102との間での滑りが生じて、ベルト101とプーリ102との間の摩擦熱の上昇により、ベルト101に損傷が生じている可能性があった。
特開2004−270644号公報
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、従動側機器の故障によるベルトとプーリとの間の滑りを検知し、ベルトの損傷を予防することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の電磁クラッチは、通電により電磁力を発生する電磁コイルと、駆動力源よりベルトを介して回転動力が伝達されるプーリと、プーリとともに回転するロータと、従動側機器に連結されたアーマチャとを備え、電磁コイルの発生する電磁力により、アーマチャがロータに吸引されることで、駆動力源からの回転動力を従動側機器へ伝達する。そして、プーリのベルトが接触する部分の温度を検出する第1温度検出手段と、第1温度検出手段により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、従動側機器が故障していると判定する故障判定手段とを備える。
これによれば、ベルトとプーリとの間の滑りを察知することができ、従動側機器の故障をより早く検知することができるので、ベルトの損傷を予防することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の電磁クラッチは、プーリのベルトが接触しない部分の温度を検出する第2温度検出手段を備える。そして、故障判定手段は、第1温度検出手段により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超え、第1温度検出手段によって検出された温度と、第2温度検出手段によって検出された温度との差が所定値を超えたときに、従動側機器が故障していると判定する。
すなわち、温度上昇が小さいプーリのベルトが接触しない部分と、温度上昇が大きいプーリのベルトが接触する部分との2点で温度を検出し比較することで、ベルトとプーリとの間の滑り以外の原因で生じる熱の影響を除くことができ、従動側機器の故障を精度良く検知することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の電磁クラッチによれば、ベルトは、120°以下の巻角でプーリに巻かれている。
これによれば、ベルトが120°以下の巻角でプーリに巻かれている場合、ベルトとプーリとの間の滑りが生じやすいが、ベルトとプーリとの間の滑りを早く察知し、従動側機器の故障をより早く検知することができるため、ベルトの損傷を予防することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の電磁クラッチによれば、故障判定手段は、第1温度検出手段により検出される温度が少なくとも20秒間上昇し、且つ、第1温度検出手段により検出された温度の30秒以内での上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、従動側機器が故障していると判定する。
これによれば、ベルトとプーリとの間の滑りにより生じる温度上昇以外の外乱による急激な温度上昇により、誤って従動側機器の故障を検知してしまうのを防ぐことができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載の電磁クラッチによれば、第2温度検出手段は、ベルトの進行方向に対して上流側に配置されている。
これによれば、第2温度検出手段は、ベルトとプーリとの間の滑りにより温度上昇する手前で温度を計測するため、ベルトとプーリとの間の滑りによる温度上昇の影響を受けることがない。このため、従動側機器の故障を精度良く検知することができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載の電磁クラッチは、第2温度検出手段により検出した温度に基いて、アーマチャとロータとの間の滑りを検出し、従動側機器が故障していると判定する第2の故障判定手段を備える。
一般的に、従動側機器がロックした場合、ベルトとプーリとの間の滑りが生じた後に、アーマチャとロータとの間の滑りに移行するが、条件によっては、ベルトとプーリとの間の滑りがほとんど生じることなく、アーマチャとロータとの間の滑りに移行することがある。そこで、第2温度検出手段に、従来のようなアーマチャとロータとの間の摩擦面の温度上昇を計測するアーマチャとロータとの間の滑り検知機能を兼ねさせることで、ベルトとプーリとの間の滑りがほとんど生じることなく、アーマチャとロータとの間の滑りに移行した場合にも、従動側機器の故障を検知することができる。
最良の形態1の電磁クラッチは、通電により電磁力を発生する電磁コイルと、駆動力源よりベルトを介して回転動力が伝達されるプーリと、プーリとともに回転するロータと、従動側機器に連結されたアーマチャとを備え、電磁コイルの発生する電磁力により、アーマチャがロータに吸引されることで、駆動力源からの回転動力を従動側機器へ伝達する。
そして、プーリのベルトが接触する部分の温度を検出する第1温度検出手段と、第1温度検出手段により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、従動側機器が故障していると判定する故障判定手段とを備える。
また、ベルトは、120°以下の巻角でプーリに巻かれている。
故障判定手段は、第1温度検出手段により検出される温度が少なくとも20秒間上昇し、且つ、第1温度検出手段により検出された温度の30秒以内での上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、従動側機器が故障していると判定する。
最良の形態2の電磁クラッチは、プーリのベルトが接触しない部分の温度を検出する第2温度検出手段を備える。そして、故障判定手段は、第1温度検出手段により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超え、第1温度検出手段によって検出された温度と、第2温度検出手段によって検出された温度との差が所定値を超えたときに、従動側機器が故障していると判定する。
また、第2温度検出手段は、ベルトの進行方向に対して上流側に配置されている。
最良の形態3の電磁クラッチは、第2温度検出手段により検出した温度に基いて、アーマチャとロータとの間の滑りを検出し、従動側機器が故障していると判定する第2の故障判定手段を備える。
〔実施例1の構成〕
実施例1の電磁クラッチ1を、図1〜3を用いて説明する。
電磁クラッチ1は、例えば、自動車用空調装置の冷媒圧縮機Cに装着されて、エンジン(図示せず)の回転動力の冷媒圧縮機Cへの伝達を断続するものである。
電磁クラッチ1は、通電により電磁力を発生する電磁コイル2と、エンジン(駆動力源)よりベルト3を介して回転動力が伝達されるプーリ4と、プーリ4とともに回転するロータ5と、冷媒圧縮機C(従動側機器)に連結されたアーマチャ6とを備える。そして、電磁コイル2の発生する電磁力により、アーマチャ6がロータ5に吸引されることで、エンジンからの回転動力を冷媒圧縮機Cへ伝達する。
電磁コイル2は、コイルボビン9の周囲に絶縁被膜を施した銅線等の導電線を巻回した周知のもので、通電されることにより磁力を発生し、通電が停止されることにより消磁する励磁コイルである。この電磁コイル2は、ステータハウジング10に支持され、ステータハウジング10は、冷媒圧縮機Cのハウジング11に固定されている。このステータハウジング10は、鉄や低炭素鋼等の磁性材料よりなり、ロータ5およびアーマチャ6と共に電磁コイル2の磁気回路(磁路)を形成する。
プーリ4は、後述するロータ5の外周に、ロータ5と一体的に設けられており、プーリ4に掛け渡されるベルト3を介してエンジンの回転動力がプーリ4及びロータ5へと伝達される。ベルト3は、巻角θが120°以下となるようにプーリ4に巻かれている。
ロータ5は、鉄や低炭素鋼等の磁性材料よりなり、断面コの字形状の円筒状を呈するように環状溝14を有し、環状溝14には、環状溝14の底壁15がステータハウジング10の軸方向の一端側を覆うように、ステータハウジング10が配置されている。なお、ステータハウジング10の内周面及び外周面と環状溝14との間には微小な隙間が形成されている。
また、ロータ5は、内周側に設けられたボールベアリング16を介して冷媒圧縮機Cのハウジング11に回転自在に支持されている。
アーマチャ6は、円環状に形成されて、ロータ5と隙間19を隔てて対向して配置されている。
アーマチャ6には、冷媒圧縮機Cのシャフト(図示せず)に連結するハブ20が弾性部材21を介して連結されている。弾性部材21は、アーマチャ6とロータ5との間に隙間19が形成されるように、アーマチャ6を反ロータ5側に付勢している。
そして、電磁コイル2の通電により生じる電磁力によりアーマチャ6がロータ5側へ吸引され、ロータ5の一端面とアーマチャ6の他端面との摩擦係合により、ロータ5の回転動力がアーマチャ6へと伝達され、ハブ20を介して冷媒圧縮機Cへと伝達される。
〔実施例1の特徴〕
本実施例の電磁クラッチ1は、プーリ4のベルト3が接触する部分の温度を検出する第1温度検出手段25と、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する第1故障判定手段(故障判定手段)とを備える。
第1温度検出手段25は、温度センサであり、ステータハウジング10の外周面上のプーリ4とベルト3とが接触する位置に対応した周方向位置に取り付けられている(図2参照)。
〔実施例1の故障判定の流れ〕
冷媒圧縮機Cが故障して冷媒圧縮機Cのシャフトがロックした場合、ベルト3とプーリ4との間の滑りが生じ、滑りによる摩擦が生じることにより、ベルト3とプーリ4とが接触している部分で温度上昇が生じる。
第1故障判定手段は、第1温度検出手段25により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する。
具体的には、図3のフローチャートに示す手順で判定がなされる。
まず、1秒毎に第1温度検出手段25による検出温度T1をエアコンECUに格納する(ステップS1)。尚、エアコンECUとは、自動車用空調装置の制御をする周知の電子制御装置であって、冷媒圧縮機C、電磁クラッチ1等の作動を制御する。
次に、ステップS2に進み、格納される検出温度T1が20秒間上昇し続けているか否かを判定する。検出温度T1が20秒間上昇し続けているならばステップS3に進む。T1が20秒間上昇し続けていない場合はステップS1に戻る。
ステップS3では、検出温度T1の上昇率が、所定の上昇率を超えるか否かを判定する。すなわち、検出温度T1の上昇開始から30秒以内での、上昇開始温度T1iと上昇終了温度T1eとの差が50℃以上あるか否かを判定する。
ここで、50℃以上であるならば冷媒圧縮機Cが故障していると判定し、電磁クラッチ1への通電を停止し、アーマチャ6とロータ5との連結を離し、クラッチOFF状態にする。50℃未満である場合はステップS1に戻り、上記の判定手順を繰り返す。
〔実施例1の効果〕
本実施例では、第1温度検出手段25が、プーリ4のベルト3が接触する部分の温度を検出する。そして、第1故障判定手段は、第1温度検出手段25により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する。
これにより、第1温度検出手段25による温度の検出により、ベルト3とプーリ4との間の滑りを察知することができ、冷媒圧縮機Cの故障をより早く検知することができるので、ベルト3の損傷を予防することができる。
また、検出温度T1が20秒間上昇し続け、且つ、検出温度T1の上昇開始から30秒以内での、上昇開始温度T1iと上昇終了温度T1eとの差が50℃以上ある場合に、第1故障判定手段は冷媒圧縮機Cが故障していると判定する。
これによれば、ベルト3とプーリ4との間の滑りにより生じる温度上昇以外の外乱による急激な温度上昇により、誤って冷媒圧縮機Cの故障を検知してしまうのを防ぐことができる。
なお、本実施例では、温度上昇開始から30秒間で故障判定ができるが、これは、温度ヒューズを用いた場合(従来例)の温度上昇開始から故障判定までの時間よりも短い。温度ヒューズを用いた場合は、温度ヒューズが切れるまで故障を検知できないので、時間がかかる。すなわち、温度ヒューズを用いた場合よりも早く冷媒圧縮機Cの故障を検知できる。
また、本実施例では、ベルト3が、巻角θが120°以下となるようにプーリ4に巻かれている。
ベルト3が120°以下の巻角θでプーリ4に巻かれている場合、ベルト3とプーリ4との間の滑りが生じやすい。しかし、上述のように、電磁クラッチ1は、プーリ4のベルト3が接触する部分の温度を検出する第1温度検出手段25と、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する第1故障判定手段とを備えるため、ベルト3とプーリ4との間の滑りを早く察知し、冷媒圧縮機Cの故障をより早く検知することができる。
〔実施例2の構成〕
実施例2の電磁クラッチ1を、図4、5を用いて説明する。
実施例2の電磁クラッチ1は、プーリ4のベルト3が接触しない部分の温度を検出する第2温度検出手段26を備える。また、第2温度検出手段26は、ベルト3の進行方向に対して上流側に配置されている。
第2温度検出手段26は、温度センサであり、ステータハウジング10の外周面上のプーリ4とベルト3とが接触しない位置に対応した周方向位置であって、ベルト3の進行方向(図4(a)矢印参照)に対して上流側に取り付けられている(図4参照)。
〔実施例2の故障判定の流れ〕
第1故障判定手段は、第1温度検出手段25により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超え、第1温度検出手段25によって検出された温度と、第2温度検出手段26によって検出された温度との差が所定値を超えたときに、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する。
具体的には、図5のフローチャートに示す手順で判定がなされる。
まず、1秒毎に第1温度検出手段25による検出温度T1、第2温度検出手段26による検出温度T2をエアコンECUに格納する(ステップS11)。
次に、ステップS12に進み、格納される検出温度T1が20秒間上昇し続けているか否かを判定する。検出温度T1が20秒間上昇し続けているならばステップS13に進む。検出温度T1が20秒間上昇し続けていない場合はステップS11に戻る。
ステップS13では、検出温度T1の上昇開始から30秒以内での、上昇開始温度T1iと上昇終了温度T1eとの差が50℃以上あるか否かを判定する。
ここで、50℃以上であるならばS14に進み、50℃未満である場合はステップS11に戻り、上記の判定手順を繰り返す。
ステップS14では、同時刻における検出温度T1と検出温度T2との差が30℃以上であるか否かを判定する。
ここで、30℃以上であるならば冷媒圧縮機Cが故障していると判定し、電磁クラッチ1への通電を停止し、クラッチOFF状態にする。30℃未満である場合はステップS11に戻り、上記の判定手順を繰り返す。
〔実施例2の効果〕
本実施例では、電磁クラッチ1が、プーリ4のベルト3が接触しない部分の温度を検出する第2温度検出手段26を備え、第1故障判定手段は、第1温度検出手段25により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超え、第1温度検出手段25によって検出された温度と、第2温度検出手段26によって検出された温度との差が所定値を超えたときに、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する。
すなわち、実施例1の判定手順に加えて、温度上昇が小さいプーリ4のベルト3が接触しない部分と、温度上昇が大きいプーリ4のベルト3が接触する部分との2点で温度を検出し比較するものである。
これによれば、ベルト3とプーリ4との間の滑り以外の原因で生じる熱の影響を除くことができ、冷媒圧縮機Cの故障を精度良く検知することができる。
また、第2温度検出手段26は、ベルト3の進行方向に対して上流側に配置されている。
これによれば、第2温度検出手段26は、ベルト3とプーリ4との間の滑りにより温度上昇する手前で温度を計測する。このため、ベルト3とプーリ4との間の滑りによる温度上昇の影響を受けることがなく、冷媒圧縮機Cの故障を精度良く検知することができる。
〔実施例3の構成〕
実施例3の電磁クラッチ1を、図6、7を用いて説明する。
実施例3の電磁クラッチ1は、第2温度検出手段26による検出温度T2に基いて、アーマチャ6とロータ5との間の滑りを検出し、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する第2故障判定手段(第2の故障判定手段)を備える。
本実施例では、第2温度検出手段26が、アーマチャ6とロータ5との滑りを検出しやすくするため、第2温度検出手段26は、軸方向及び径方向において、アーマチャ6とロータ5との摩擦係合面に近い側に取り付けられており、ステータハウジング10の外周面の一端側、もしくは、ステータハウジング10の一端面に取り付けられている(図6参照)。なお、第2温度検出手段26の周方向位置は、実施例2と同様である。
〔実施例3の第2故障判定手段による故障判定の流れ〕
第2故障判定手段による故障判定について、以下に説明する(図7参照)。尚、第1故障判定手段による故障判定は、実施例2と同様である(図5参照)。
まず、1秒毎に第1温度検出手段25による検出温度T1、第2温度検出手段26による検出温度T2をエアコンECUに格納する(ステップS21)。
次に、ステップS22に進み、格納される検出温度T2が20秒間上昇し続けているか否かを判定する。検出温度T2が20秒間上昇し続けているならばステップS23に進む。
ステップS23では、検出温度T2の上昇開始から30秒以内での、上昇開始温度T2iと上昇終了温度T2eとの差が50℃以上あるか否かを判定する。
ここで、50℃以上であるならばS24に進み、ステップS24では、同時刻における検出温度T1と検出温度T2との差が30℃以上であるか否かを判定する。
ここで、30℃以上であるならば冷媒圧縮機Cが故障していると判定し、電磁クラッチ1への通電を停止し、クラッチOFF状態にする。
〔実施例3の効果〕
本実施例では、電磁クラッチ1が、第2温度検出手段26による検出温度T2に基いて、アーマチャ6とロータ5との間の滑りを検出し、冷媒圧縮機Cが故障していると判定する第2故障判定手段を備える。
一般的に、冷媒圧縮機Cがロックした場合、ベルト3とプーリ4との間の滑りが生じた後に、アーマチャ6とロータ5との間の滑りに移行するが、条件によっては、ベルト3とプーリ4との間の滑りがほとんど生じることなく、アーマチャ6とロータ5との間の滑りに移行することがある。
そこで、本実施例は、第2温度検出手段26に、従来のようなアーマチャ6とロータ5との間の摩擦面の温度上昇を計測するアーマチャ6とロータ5との間の滑り検知機能を兼ねさせている。
これによれば、ベルト3とプーリ4との間の滑りがほとんど生じることなく、アーマチャ6とロータ5との間の滑りに移行した場合にも、第2温度検出手段26の検出温度T2に基いてアーマチャ6とロータ5との間の滑りを検知することで、冷媒圧縮機Cの故障を検知することができる。
電磁クラッチの構成図である(実施例1)。 第1温度検出手段の温度検出位置を示す説明図であり、(a)は電磁クラッチの軸方向視図、(b)は電磁クラッチの側面図である(実施例1)。 冷媒圧縮機の故障判定までの流れを説明するフローチャートである(実施例1)。 第1温度検出手段及び第2温度検出手段の温度検出位置を示す説明図であり、(a)は電磁クラッチの軸方向視図、(b)は電磁クラッチの側面図である(実施例2)。 冷媒圧縮機の故障判定までの流れを説明するフローチャートである(実施例2)。 第1温度検出手段及び第2温度検出手段の温度検出位置を示す説明図であり、(a)は電磁クラッチの軸方向視図、(b)は電磁クラッチの側面図である(実施例3)。 冷媒圧縮機の故障判定までの流れを説明するフローチャートである(実施例3)。 電磁クラッチの構成図である(従来例)。
符号の説明
1 電磁クラッチ
2 電磁コイル
3 ベルト
4 プーリ
5 ロータ
6 アーマチャ
25 第1温度検出手段
26 第2温度検出手段
C 冷媒圧縮機(従動側機器)

Claims (6)

  1. 通電により電磁力を発生する電磁コイルと、
    駆動力源よりベルトを介して回転動力が伝達されるプーリと、
    前記プーリとともに回転するロータと、
    従動側機器に連結されたアーマチャとを備え、
    前記電磁コイルの発生する電磁力により、前記アーマチャが前記ロータに吸引されることで、前記駆動力源からの回転動力を前記従動側機器へ伝達する電磁クラッチであって、
    前記プーリの前記ベルトが接触する部分の温度を検出する第1温度検出手段と、
    前記第1温度検出手段により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、前記従動側機器が故障していると判定する故障判定手段とを備えることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 請求項1に記載の電磁クラッチにおいて、
    前記プーリの前記ベルトが接触しない部分の温度を検出する第2温度検出手段を備え、
    前記故障判定手段は、前記第1温度検出手段により検出された温度の上昇率が、所定の上昇率を超え、前記第1温度検出手段によって検出された温度と、前記第2温度検出手段によって検出された温度との差が所定値を超えたときに、前記従動側機器が故障していると判定することを特徴とする電磁クラッチ。
  3. 請求項1または2に記載の電磁クラッチにおいて、
    前記ベルトが、120°以下の巻角で前記プーリに巻かれていることを特徴とする電磁クラッチ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁クラッチにおいて、
    前記故障判定手段は、前記第1温度検出手段により検出される温度が少なくとも20秒間上昇し、且つ、前記第1温度検出手段により検出された温度の30秒以内での上昇率が、所定の上昇率を超えたときに、前記従動側機器が故障していると判定することを特徴とする電磁クラッチ。
  5. 請求項2に記載の電磁クラッチにおいて、
    前記第2温度検出手段は、前記ベルトの進行方向に対して上流側に配置されていることを特徴とする電磁クラッチ。
  6. 請求項2または5に記載の電磁クラッチにおいて、
    前記第2温度検出手段により検出した温度に基いて、前記アーマチャと前記ロータとの間の滑りを検出し、前記従動側機器が故障していると判定する第2の故障判定手段を備えることを特徴とする電磁クラッチ。
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