JPH07232544A - コンプレッサ保護装置 - Google Patents

コンプレッサ保護装置

Info

Publication number
JPH07232544A
JPH07232544A JP6027025A JP2702594A JPH07232544A JP H07232544 A JPH07232544 A JP H07232544A JP 6027025 A JP6027025 A JP 6027025A JP 2702594 A JP2702594 A JP 2702594A JP H07232544 A JPH07232544 A JP H07232544A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
slip
temperature
reference value
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6027025A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3169760B2 (ja
Inventor
Takahisa Nagatomo
貴久 長友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP02702594A priority Critical patent/JP3169760B2/ja
Publication of JPH07232544A publication Critical patent/JPH07232544A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3169760B2 publication Critical patent/JP3169760B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車用空気調和装置のコンプレッサを一時
的な過負荷から保護し、故障による過負荷からコンプレ
ッサを保護するコンプレッサ保護装置を提供する。 【構成】 本装置は、エンジン回転検出部1およびコン
プレッサ回転検出部2によりそれぞれ検出される値によ
りすべりを演算し、このすべりの大きさにより一時的な
過負荷状態のようなときには故障検出せずに、異常な過
負荷状態が続くと故障検出しエンジンからの駆動力をコ
ンプレッサから遮断する。そして、特にコンプレッサの
液圧縮時にはすべり基準値をすべり変更部21により最
適に書き替えるので液圧縮による誤検出もより少なくな
り正確な故障検出によるコンプレッサの保護およびエン
ジン回転をコンプレッサを含めた補機類に伝えるベルト
の保護ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用空調装置のコ
ンプレッサの保護に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用空調装置のコンプレッサ
は、エンジンからの駆動力を伝達する駆動力伝達手段で
あるベルトなどにより接続されエンジンの駆動によっ
て、冷媒を圧縮し、さらにコンデンサおよびエバポレー
タなどに接続され冷房装置として稼働することになる。
そして、コンプレッサは、他の補機類と同一のベルトま
たは、さらに別のベルトなどによって接続されている。
【0003】また、コンプレッサの負荷は、正常な稼働
状態にある限り空調装置の運転状態によりほぼ決定され
るが、例えば冷媒が通過する管が変形し詰まるなどの異
常時には、特開昭61−275017のようにエンジン
回転数とコンプレッサの回転数を比較し、コンプレッサ
の回転数があらかじめ設定した値よりも低くなった場合
には、コンプレッサにエンジンの駆動力を伝達するため
の電磁クラッチをオフし、エンジンからの駆動力と切り
離すことによりすべりからベルトまたはそのベルトで駆
動されている他の補機類を保護および停止することを防
止していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンプ
レッサの負荷は空調装置の運転状態により大きく変化す
るために故障状態と判断するための設定値を小さな値に
設定した時には、例えばコンプレッサ内に液状の冷媒が
侵入し液圧縮を行うことによる一時的な過負荷状態を故
障と誤検出したり、逆に大きな値に設定した場合には、
大きな負荷がかかるまで保護動作が働かないのでコンプ
レッサ以外の補機類の保護はできてもコンプレッサの保
護は十分にできなかった。
【0005】そこで、本発明の目的は一時的な過負荷状
態のときにはコンプレッサへの負荷を低減し、真の異常
時にコンプレッサを保護することができるコンプレッサ
保護装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】自動車のエンジンからの
駆動力を伝達する駆動力伝達手段と接続されたコンプレ
ッサの過負荷を防止するコンプレッサ保護装置におい
て、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段
と、コンプレッサの回転数を検出するコンプレッサ回転
数検出手段と、前記エンジン回転数検出手段により検出
されるエンジン回転数と、前記コンプレッサ回転数検出
手段により検出されるコンプレッサの回転数と、からす
べりを演算するすべり演算手段と、あらかじめ決められ
たすべり基準値を記憶するすべり記憶手段と、前記演算
したすべりと、前記記憶されたすべり基準値と、を比較
し前記演算したすべりが大きい場合にコンプレッサから
前記駆動力伝達手段を所定の間隔で切り離すように処理
を行うすべり比較手段と、前記すべり比較手段からの信
号によりコンプレッサから前記駆動力伝達手段を接続ま
たは切り離すための負荷接続手段と、を有することを特
徴とする。
【0007】そして、自動車のエンジンからの駆動力を
伝達する駆動力伝達手段と接続されたコンプレッサの過
負荷を防止するコンプレッサ保護装置において、コンプ
レッサ本体の温度を検出するコンプレッサ本体温度検出
手段と、あらかじめ決められた温度基準値を記憶する温
度記憶手段と、前記コンプレッサ本体の温度と、前記温
度基準値と、を比較し前記コンプレッサ本体の温度が前
記温度基準値より低く、かつコンプレッサが起動する場
合にコンプレッサから前記駆動力伝達手段を所定の間隔
で切り離すように処理を行う温度比較手段と、前記温度
比較手段からの信号によりコンプレッサから前記駆動力
伝達手段を接続または切り離すための負荷接続手段と、
を有することを特徴とする。
【0008】また、自動車のエンジンからの駆動力を伝
達する駆動力伝達手段と接続されたコンプレッサの過負
荷を防止するコンプレッサ保護装置において、エンジン
回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、コンプレ
ッサの回転数を検出するコンプレッサ回転数検出手段
と、前記エンジン回転数検出手段により検出されるエン
ジン回転数と、前記コンプレッサ回転数検出手段により
検出されるコンプレッサの回転数と、から前記すべりを
演算するすべり演算手段と、あらかじめ決められたすべ
り基準値を記憶するすべり記憶手段と、前記演算するす
べりと、前記記憶されたすべり基準値と、を比較し前記
演算するすべりが大きい場合にコンプレッサから前記駆
動力伝達手段を所定の間隔で切り離すように処理行うす
べり比較手段と、コンプレッサ本体の温度を検出するコ
ンプレッサ本体温度検出手段と、あらかじめ決められた
温度基準値を記憶する温度記憶手段と、前記コンプレッ
サ本体の温度と、前記温度基準値と、を比較する温度比
較手段と、前記すべり比較手段からの信号によってコン
プレッサから前記駆動力伝達手段を所定の間隔で切り離
す負荷接続手段と、前記温度比較手段により前記コンプ
レッサ本体の温度が前記温度基準値より低いと判断され
た場合に前記すべり記憶手段に設定するすべり基準値を
変更するすべり変更手段と、を有することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】上述のように構成された本発明のコンプレッサ
保護装置は以下のように作用する。
【0010】請求項1のように構成される装置は、エン
ジン回転数検出手段およびコンプレッサ回転数検出手段
によりそれぞれ検出されるエンジン回転数およびコンプ
レッサ回転数からエンジン回転に対するコンプレッサ回
転のすべりをすべり演算手段によって演算し、この演算
したすべりおよびすべり記憶手段によりあらかじめ記憶
しているすべり基準値をすべり比較手段によって比較
し、前記演算するすべりの方がすべり基準値より大きい
場合には、すべり比較手段からの信号により負荷接続手
段がコンプレッサと駆動力伝達手段を所定の間隔で切り
離しコンプレッサへのストレスを低減する。この時、所
定時間内に前記演算されたすべりが所定の値より小さく
なった場合、つまり正常な負荷状態に復帰した場合に
は、すべり比較手段により再びコンプレッサと駆動力伝
達手段が接続されることになる。
【0011】請求項2のように構成される装置は、コン
プレッサ本体温度検出手段により検出されるコンプレッ
サ本体の温度および温度記憶手段によりあらかじめ記憶
している温度基準値を温度比較手段により比較し、前記
コンプレッサ本体の温度が温度基準値より小さく、かつ
コンプレッサの起動時には、温度比較手段からの信号に
より負荷接続手段がコンプレッサと駆動力伝達手段を所
定の間隔で切り離しコンプレッサへのストレスを低減す
る。
【0012】請求項3のように構成される装置は、エン
ジン回転数検出手段およびコンプレッサ回転数検出手段
によりそれぞれ検出されるエンジン回転数およびコンプ
レッサの回転数からエンジン回転に対するコンプレッサ
回転のすべりをすべり演算手段によって演算し、この演
算したすべりおよびすべり記憶手段によりあらかじめ記
憶しているすべり基準値をすべり比較手段によって比較
し、前記演算するすべりの方がすべり基準値より大きい
場合には、すべり比較手段からの信号により負荷接続手
段がコンプレッサと駆動力伝達手段を所定の間隔で切り
離すことになるが、この時、コンプレッサ本体温度検出
手段により検出されるコンプレッサ本体の温度とあらか
じめ記憶されている温度基準値を温度比較手段により比
較し、コンプレッサ本体の温度が温度基準値より小さい
場合には、すべり変更手段によりすべり基準値をコンプ
レッサへのストレスが低減する値に変更する。そして、
すべり比較手段からの信号により負荷接続手段は、所定
の間隔で負荷との切り離しを行い、所定時間内に前記演
算されたすべりがすべり基準値より小さくなった場合、
つまり正常な負荷状態に復帰した場合には、再びコンプ
レッサと駆動力伝達手段が接続されることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明のコンプレッサ保護装置の実施
例を図面に基づいて説明する。
【0014】第1実施例の装置には、図1のようにエン
ジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段であるエ
ンジン回転数検出部1と、図示されないコンプレッサの
回転数を検出するコンプレッサ回転数検出手段であるコ
ンプレッサ回転数検出部2と、エンジン回転数検出部に
より検出されるエンジン回転数信号およびコンプレッサ
回転数検出部により検出されるコンプレッサの回転数信
号をそれぞれカウントするカウンタ3と、このカウンタ
3によりカウントされたそれぞれの信号からエンジン回
転に対するコンプレッサ回転のすべりを演算するすべり
演算手段であるすべり演算部4と、あらかじめ決められ
たすべり基準値を記憶するすべり記憶手段である記憶部
5と、すべり演算部4により演算したすべりおよび記憶
部5に記憶されたすべり基準値を比較し演算したすべり
が大きい場合にエンジンからの駆動力をコンプレッサか
ら所定の間隔で切り離すように処理を行うすべり比較手
段であるすべり比較部6と、このすべり比較部6からの
信号によりエンジンからの駆動力をコンプレッサに伝達
または遮断するためのコンプレッサクラッチ7への電力
供給を行う負荷接続手段である駆動部8がある。
【0015】なお、エンジン回転数検出部1またはコン
プレッサ回転数検出部2は、エンコーダなどのパルス発
生機能を持った回転検出器であるが、レゾルバおよびタ
コメータなどのアナログ出力の回転検出器を使用する場
合には、図1のカウンタ3はA/Dコンバータに変更す
る。また、駆動部8は、パワートランジスタまたはFE
Tなどの半導体素子もしくはリレーなどであり、コンプ
レッサクラッチ7は電磁クラッチなどである。すべり演
算部4およびすべり比較部6は、MPUなどの演算処理
器であり、記憶部5はROMなどの記憶媒体である。
【0016】以上のように構成される第1実施例の装置
は、次のように動作する。
【0017】エンジン回転数検出部1およびコンプレッ
サ回転数検出部2でそれぞれ検出されるエンジン回転数
信号およびコンプレッサ回転数信号は、カウンタ3によ
りカウントされた後にすべり演算部4によってエンジン
回転に対するコンプレッサ回転のすべりを演算する。
【0018】ここですべりは次式で計算する。
【0019】S=(Ne−Nc)/Ne S:すべり,Ne:エンジン回転数,Nc:コンプレッ
サ回転数 この演算されたすべりは、すべり比較部6により記憶部
5に記憶されているすべり基準値と比較される。そし
て、すべり基準値より大きくなった場合には、すべり比
較部6からの信号により駆動部8によってコンプレッサ
クラッチ7を1秒間隔でオンおよびオフさせるコンプレ
ッサ異常時制御を行い図示されないコンプレッサが過負
荷により壊れないようにエンジン駆動力との接続および
遮断を交互に行う。さらに、オンおよびオフが3回行わ
れた後にも演算されたすべりがすべり基準値を越える場
合にはコンプレッサクラッチ7を連続的にオフしコンプ
レッサにエンジンの駆動力が伝わらないように遮断す
る。
【0020】なお、本実施例では、すべり基準値を0.
15としたが、すべり基準値は本装置と組み合わせて使
用するコンプレッサおよびエンジンなどの仕様により設
定が異なり、使用するコンプレッサに印加する負荷に応
じた破損しない範囲ですべりを決定するのが望ましく、
実際には0.1〜0.3程度の値を設定すればよい。ま
た、コンプレッサクラッチ7のオンおよびオフの動作
は、実施例中1秒間隔で最大3回繰り返すとしたが、本
装置と組み合わせて使用するコンプレッサクラッチ7の
仕様もしくはコンプレッサの仕様に合わせて最適に設定
するのが望ましく、実際にはオンおよびオフの間隔は1
〜3秒間程度に設定し、このオンおよびオフの繰り返し
は3〜5回程度に設定すればよい。
【0021】図2は、第1実施例の装置の制御を説明す
るためのフローチャートである。
【0022】まず、エンジン回転数およびコンプレッサ
回転数をそれぞれ読み込み(S11,S12)、このエ
ンジン回転数およびコンプレッサ回転数からエンジン回
転に対するコンプレッサ回転のすべりを演算し(S1
3)、そして、コンプレッサ異常時制御を行う(S1
4)。このコンプレッサ異常時制御は、図3のように演
算したすべりがあらかじめ設定したすべり基準値Sr=
0.15より大きい場合には(S21)、コンプレッサ
クラッチ7を1秒間オフし(S22)、再びコンプレッ
サクラッチ7を1秒間オンする(S23)。この動作を
3回繰り返して(S24)、演算したすべりがすべり基
準値Sr=0.15より小さくなった場合には(S2
5)、コンプレッサクラッチ7をオンさせそれ以外のと
きはコンプレッサクラッチ7をオフする(S26)。
【0023】以上のように構成し動作させることにより
本装置は、コンプレッサ異常時制御によりコンプレッサ
または他の補機類による一時的過負荷状態であり、正常
に復帰するような状態のときには断続的にコンプレッサ
とエンジンからの駆動力を遮断し、正常に復帰した場合
には再び接続し、異常な過負荷状態が続くと故障検出し
コンプレッサとエンジンからの駆動力を遮断するのでコ
ンプレッサの保護をすることができる。
【0024】第2実施例の装置には図4のように図示さ
れないコンプレッサ本体の温度を検出するコンプレッサ
本体温度検出手段であるコンプレッサ本体温度検出部1
1と、このコンプレッサ本体温度検出部11により検出
されるコンプレッサ本体の温度信号をディジタル信号に
変換するA/D変換部12と、あらかじめ決められた温
度基準値を記憶する温度記憶手段である記憶部5と、A
/D変換部12によりディジタル信号に変換されたコン
プレッサ本体の温度と記憶部5に記憶された温度基準値
を比較しコンプレッサ本体の温度が温度基準値より低
く、かつ空調装置13からの制御信号によりコンプレッ
サが起動する場合にエンジンからの駆動力をコンプレッ
サから所定の間隔で切り離すように処理を行う温度比較
手段である温度比較部14と、この温度比較部14から
の信号によりエンジンからの駆動力をコンプレッサに伝
達または遮断するためのコンプレッサクラッチ7への電
力供給を行う負荷接続手段である駆動部8がある。
【0025】なお、コンプレッサ本体温度検出部11
は、白金およびサーミスタ,熱電対などの温度検出素子
であり、A/D変換部12はA/Dコンバータなどの半
導体素子、温度比較部14はMPUなどの演算処理器で
ある。
【0026】以上のように構成される第2実施例の装置
は次のように動作する。
【0027】コンプレッサ本体温度検出部11により検
出されるコンプレッサ本体の温度は、A/D変換部12
によりディジタル値に変換され、温度比較部14によっ
てこの温度と記憶部5に記憶されている温度基準値を比
較する。この時コンプレッサ本体の温度が5℃以下の場
合であり、かつ空調装置13からの制御信号により図示
されないコンプレッサが起動するときには、温度比較部
14からの信号により駆動部8によってコンプレッサク
ラッチ7を1秒間隔でオンおよびオフさせる液圧縮防止
制御を行いコンプレッサが過負荷により壊れないように
エンジンの駆動力との接続および遮断を交互に行う。
【0028】なお、本実施例では、コンプレッサの本体
温度を検出したが、低温時の判断基準値を最適に設定す
ることで冷却水または外気温度を検出しても良い。ま
た、低温時の判断基準を5℃以下と定めたが、実際の使
用環境もしくはコンプレッサの取り付け位置など種々の
条件に合わせて最適に設定することが望ましい。コンプ
レッサクラッチ7のオンおよびオフの動作は、実施例中
1秒間隔で最大3回繰り返すとしたが、本装置と組み合
わせて使用するコンプレッサクラッチ7の仕様もしくは
コンプレッサの仕様に合わせて最適に設定するのが望ま
しく、実際にはオンおよびオフの間隔は1〜3秒間程度
に設定し、このオンおよびオフの繰り返しは3〜5回程
度に設定すればよい。
【0029】図5は、第2実施例の装置の制御を説明す
るためのフローチャートである。
【0030】空調13からの制御信号により図示されな
いコンプレッサのオン信号が検出された場合には(S3
1)、コンプレッサ本体の温度を検出し(S32)、5
℃以下のコンプレッサの起動が予測された場合には(S
33)、液圧縮防止制御を行う(S34)。この液圧縮
防止制御は、図6にようにコンプレッサクラッチ7を1
秒間オフし(S41)、再びコンプレッサクラッチ7を
1秒間オンする(S42)。そして、この動作を3回繰
り返し制御を終了する(S43)。
【0031】以上のように構成し動作させることで本装
置は、液圧縮防止制御により低温時のコンプレッサ起動
時に一定期間コンプレッサクラッチをオンおよびオフさ
せるので低温時のコンプレッサ起動時に比較的多く発生
するコンプレッサでの液圧縮による過負荷の印加を防止
することができ、さらに液圧縮による故障の誤検出も防
止することができる。
【0032】第3実施例の装置は、図7のように図1,
図4で説明した部材にさらに温度比較部14により図示
されないコンプレッサ本体の温度が記憶部5に記憶され
ている温度基準値より低いと判断した場合に前記すべり
記憶手段に設定するすべり基準値を変更するすべり変更
手段であるすべり変更部21を設けたものである。
【0033】なお、すべり変更部21はMPUなどの演
算処理器である。
【0034】以上のように構成される第3実施例の装置
は次のように動作する。
【0035】エンジン回転数検出部1およびコンプレッ
サ回転数検出部2からのそれぞれの信号をカウンタ部3
によりそれぞれカウントし、すべり演算部4によりエン
ジン回転に対するコンプレッサ回転のすべりを演算す
る。この演算されたすべりは、すべり比較部6により記
憶部5に記憶されているすべり基準値と比較される。そ
して、すべり基準値より大きくなった場合には、すべり
比較部6からの信号により駆動部8によってコンプレッ
サクラッチ7を1秒間隔でオンおよびオフさせる実施例
1の装置と同様なコンプレッサ異常時制御を行う。一
方、コンプレッサ本体温度検出部11により検出される
コンプレッサ本体の温度は、A/D変換部12によりデ
ィジタル値に変換され、温度比較部14によってこの温
度と記憶部5に記憶されている温度基準値を比較され
る。そして、コンプレッサ本体の温度が5℃以下の場合
であり、かつ空調装置13からの制御信号により図示さ
れないコンプレッサが起動するときには、すべり変更部
21により前述の記憶部5に記憶されているすべり基準
値をコンプレッサの液圧縮を防止するために通常運転時
よりも低いすべり基準値に変更し、起動時に起りがちな
一時的な過負荷状態である液圧縮時にもコンプレッサへ
の過負荷を防止すると共に、液圧縮による故障の誤検出
も防止することができる。
【0036】なお、本実施例では、すべり基準値を0.
15としたが、すべり基準値は本装置と組み合わせて使
用するコンプレッサおよびエンジンなどの仕様により設
定が異なり、使用するコンプレッサに印加する負荷に応
じた破損しない範囲ですべりを決定するのが望ましく、
実際には0.1〜0.3程度の値を設定すればよい。ま
た、コンプレッサクラッチ7のオンおよびオフの動作
は、実施例中1秒間隔で最大3回繰り返すとしたが、本
装置と組み合わせて使用するコンプレッサクラッチ7の
仕様もしくはコンプレッサの仕様に合わせて最適に設定
するのが望ましく、実際にはオンおよびオフの間隔は1
〜3秒間程度に設定し、このオンおよびオフの繰り返し
は3〜5回程度に設定すればよい。さらに本実施例で
は、コンプレッサの本体温度を検出したが、低温時の判
断基準値を最適に設定することで冷却水または外気温度
を検出しても良い。また、低温時の判断基準を5℃以下
と定めたが、実際の使用環境もしくはコンプレッサの取
り付け位置など種々の条件に合わせて最適に設定するこ
とが望ましい。
【0037】図8は、第3実施例の装置の制御を説明す
るためのフローチャートである。
【0038】空調13からコンプレッサをオンさせるた
めの制御信号が出ているときには(S51)、コンプレ
ッサ本体の温度を検出し(S52)、5℃以下の場合に
は(S53)、すべり基準値Srを書き替える(S5
4)。そして、エンジン回転数およびコンプレッサ回転
数をそれぞれ読み込み(S55,S56)、すべりを演
算し(S57)、コンプレッサ異常時制御を行う(S5
8)。コンプレッサ異常時制御は図3に示す通りであ
る。
【0039】以上のように構成し動作させることで本装
置は、コンプレッサでの液圧縮を防止するために基準値
の設定を低くしてもコンプレッサまたは他の補機類によ
る一時的過負荷状態のようなときには誤検出せずに、異
常な過負荷状態が続くと故障検出しコンプレッサとエン
ジンからの駆動力を遮断するので大きな負荷がかかる前
に保護動作を行うことができる。そして、特にコンプレ
ッサの液圧縮が起きる可能性のある状態にあるときに
は、すべり基準値をすべり変更部により最適値に書き替
えるので正常状態での起動時などの液圧縮による誤検出
もより少なくなり正確な故障検出によるコンプレッサの
保護ができる。さらに、ベルトによりエンジンの駆動力
を伝えている場合はベルトの切断も防止できるので、そ
のベルトで駆動されている他の補機類の停止を防止する
ことができる。
【0040】
【発明の効果】以上、述べたように本発明のコンプレッ
サ保護装置は、コンプレッサおよび他の補機類による一
時的な過負荷時にはコンプレッサとエンジンからの駆動
力を断続的に遮断することによりコンプレッサへの負荷
を低減し、特にコンプレッサの液圧縮が起きる可能性の
あるときには、より最適なコンプレッサの保護を行うの
で誤検出も少なく、大きな負荷が補機類などにかかるの
を防止し真の異常時にコンプレッサの保護ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のコンプレッサ保護装置
の構成を説明するための図面である。
【図2】 本発明の第1実施例のコンプレッサ保護装置
の制御を説明するためのフローチャートである。
【図3】 本発明の第1実施例および第3実施例のコン
プレッサ保護装置のサブルーチンであるコンプレッサ異
常時制御を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の第2実施例のコンプレッサ保護装置
の構成を説明するための図面である。
【図5】 本発明の第2実施例のコンプレッサ保護装置
の制御を説明するためのフローチャートである。
【図6】 本発明の第2実施例のコンプレッサ保護装置
のサブルーチンである液圧縮防止制御を説明するための
フローチャートである。
【図7】 本発明の第3実施例のコンプレッサ保護装置
の構成を説明するための図面である。
【図8】 本発明の第3実施例のコンプレッサ保護装置
の制御を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン回転数検出部、 2…コン
プレッサ回転検出部、3…カウンタ部、
4…すべり演算部、5…記憶部、
6…すべり比較部、7…コンプ
レッサクラッチ、 8…駆動部、11…
コンプレッサ本体温度検出部、 12…A/D変
換部、13…空調装置、 1
4…温度比較部、21…すべり変更部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のエンジンからの駆動力を伝達す
    る駆動力伝達手段と接続されたコンプレッサの過負荷を
    防止するコンプレッサ保護装置において、 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段(1)
    と、 コンプレッサの回転数を検出するコンプレッサ回転数検
    出手段(2) と、 前記エンジン回転数検出手段(1) により検出されるエン
    ジン回転数と、前記コンプレッサ回転数検出手段(2) に
    より検出されるコンプレッサの回転数と、からすべりを
    演算するすべり演算手段(4) と、 あらかじめ決められたすべり基準値を記憶するすべり記
    憶手段(5) と、 前記演算したすべりと、前記記憶されたすべり基準値
    と、を比較し前記演算したすべりが大きい場合にコンプ
    レッサから前記駆動力伝達手段を所定の間隔で切り離す
    ように処理を行うすべり比較手段(6) と、 前記すべり比較手段(6) からの信号によりコンプレッサ
    から前記駆動力伝達手段を接続または切り離すための負
    荷接続手段(8) と、を有することを特徴とするコンプレ
    ッサ保護装置。
  2. 【請求項2】 自動車のエンジンからの駆動力を伝達す
    る駆動力伝達手段と接続されたコンプレッサの過負荷を
    防止するコンプレッサ保護装置において、 コンプレッサ本体の温度を検出するコンプレッサ本体温
    度検出手段(11)と、 あらかじめ決められた温度基準値を記憶する温度記憶手
    段(5) と、 前記コンプレッサ本体の温度と、前記温度基準値と、を
    比較し前記コンプレッサ本体の温度が前記温度基準値よ
    り低く、かつコンプレッサが起動する場合にコンプレッ
    サから前記駆動力伝達手段を所定の間隔で切り離すよう
    に処理を行う温度比較手段(14)と、 前記温度比較手段(14)からの信号によりコンプレッサか
    ら前記駆動力伝達手段を接続または切り離すための負荷
    接続手段(8) と、を有することを特徴とするコンプレッ
    サ保護装置。
  3. 【請求項3】 自動車のエンジンからの駆動力を伝達す
    る駆動力伝達手段と接続されたコンプレッサの過負荷を
    防止するコンプレッサ保護装置において、 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段(1)
    と、 コンプレッサの回転数を検出するコンプレッサ回転数検
    出手段(2) と、 前記エンジン回転数検出手段(1) により検出されるエン
    ジン回転数と、前記コンプレッサ回転数検出手段(2) に
    より検出されるコンプレッサの回転数と、から前記すべ
    りを演算するすべり演算手段(4) と、 あらかじめ決められたすべり基準値を記憶するすべり記
    憶手段(5) と、 前記演算するすべりと、前記記憶されたすべり基準値
    と、を比較し前記演算するすべりが大きい場合にコンプ
    レッサから前記駆動力伝達手段を所定の間隔で切り離す
    ように処理行うすべり比較手段(6) と、 コンプレッサ本体の温度を検出するコンプレッサ本体温
    度検出手段(11)と、 あらかじめ決められた温度基準値を記憶する温度記憶手
    段(5) と、 前記コンプレッサ本体の温度と、前記温度基準値と、を
    比較する温度比較手段(14)と、 前記すべり比較手段(6) からの信号によってコンプレッ
    サから前記駆動力伝達手段を所定の間隔で切り離す負荷
    接続手段(8) と、 前記温度比較手段(14)により前記コンプレッサ本体の温
    度が前記温度基準値より低いと判断する場合に前記すべ
    り記憶手段(5) に設定するすべり基準値を変更するすべ
    り変更手段(21)と、を有することを特徴とするコンプレ
    ッサ保護装置。
JP02702594A 1994-02-24 1994-02-24 コンプレッサ保護装置 Expired - Fee Related JP3169760B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02702594A JP3169760B2 (ja) 1994-02-24 1994-02-24 コンプレッサ保護装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02702594A JP3169760B2 (ja) 1994-02-24 1994-02-24 コンプレッサ保護装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07232544A true JPH07232544A (ja) 1995-09-05
JP3169760B2 JP3169760B2 (ja) 2001-05-28

Family

ID=12209546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02702594A Expired - Fee Related JP3169760B2 (ja) 1994-02-24 1994-02-24 コンプレッサ保護装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3169760B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000142080A (ja) * 1998-11-05 2000-05-23 Sanden Corp 建設車両用空調装置
DE102008058820A1 (de) 2007-12-03 2009-06-04 Denso Corporation, Kariya Kältekreislaufvorrichtung und Klimaanlage für Fahrzeug
JP2010091071A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Denso Corp 電磁クラッチ
JP2011512492A (ja) * 2008-01-22 2011-04-21 クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング クラッチ制御システムおよびクラッチ制御システムの作動方法
JP2016065679A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 アイシン精機株式会社 空調装置の動力伝達ベルト用異常検知装置及び動力伝達ベルト用異常検知方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000142080A (ja) * 1998-11-05 2000-05-23 Sanden Corp 建設車両用空調装置
DE102008058820A1 (de) 2007-12-03 2009-06-04 Denso Corporation, Kariya Kältekreislaufvorrichtung und Klimaanlage für Fahrzeug
US8181473B2 (en) 2007-12-03 2012-05-22 Denso Corporation Refrigeration cycle device, and air conditioner for vehicle
DE102008058820B4 (de) 2007-12-03 2019-09-05 Denso Corporation Kältekreislaufvorrichtung und Klimaanlage für Fahrzeug
JP2011512492A (ja) * 2008-01-22 2011-04-21 クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング クラッチ制御システムおよびクラッチ制御システムの作動方法
JP2010091071A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Denso Corp 電磁クラッチ
JP2016065679A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 アイシン精機株式会社 空調装置の動力伝達ベルト用異常検知装置及び動力伝達ベルト用異常検知方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3169760B2 (ja) 2001-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6501629B1 (en) Hermetic refrigeration compressor motor protector
US20160190799A1 (en) Compressor protection and grid fault detection device
JP2003018883A (ja) ファンプロテクション装置
US5371645A (en) Inverter air conditioner
JPH05345513A (ja) コンプレッサ液圧縮検出装置およびコンプレッサ制御装置
JPH07232544A (ja) コンプレッサ保護装置
JP3994574B2 (ja) 空気調和機の制御装置
US7358694B2 (en) Apparatus and method for determining normal start up of sensorless motor
US6188551B1 (en) Method of controlling compressor for refrigerator
US10099696B2 (en) Method for operating a drive train having a hydrodynamic clutch
JPH0914148A (ja) ポンプの運転制御システム
JPH07190509A (ja) 周波数制御式空気調和機の保護制御装置
MXPA06013889A (es) Control para bomba.
KR20000068822A (ko) 전기모터의 제어시스템
JPH0354373Y2 (ja)
JP2002317791A (ja) 逆回転検知システム
JP3440770B2 (ja) 電動膨張弁の制御装置
JP2581352B2 (ja) 圧縮機の保護装置
JPS5939985A (ja) 圧縮機の駆動制御方法
JP2000166289A (ja) 電動機制御装置
JPH0330767Y2 (ja)
JPH10109532A (ja) カーエアコン用制御装置
JPH10169569A (ja) コンプレッサ制御装置
JPH0888993A (ja) Dcブラシレスモータの保護方法
JPS5826592A (ja) 可変速電動機の過負荷保護方式

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees